JPH0368663B2 - - Google Patents

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JPH0368663B2
JPH0368663B2 JP58040125A JP4012583A JPH0368663B2 JP H0368663 B2 JPH0368663 B2 JP H0368663B2 JP 58040125 A JP58040125 A JP 58040125A JP 4012583 A JP4012583 A JP 4012583A JP H0368663 B2 JPH0368663 B2 JP H0368663B2
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JP
Japan
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soyasaponin
glycosyl
solution
sample
food
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JP58040125A
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JPS59166042A (ja
Inventor
Toshio Myake
Hiromi Tsucha
Shinji Suzuki
Teruo Matsumoto
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Publication date
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Priority to US06/582,475 priority patent/US4557927A/en
Priority to FR8403627A priority patent/FR2542318B1/fr
Publication of JPS59166042A publication Critical patent/JPS59166042A/ja
Publication of JPH0368663B2 publication Critical patent/JPH0368663B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、α−グリコシルソヤサポニンを含有
する飲食物とその製造方法に関する。 大豆は、大豆油、脱脂大豆、大豆蛋白質などの
工業原料として大量に消費されているだけでな
く、古くから、煮豆、きな粉、納豆、味噌、醤
油、豆乳、豆腐、高野豆腐、油揚、飛竜頭、湯葉
などの食品原料としても大量に利用されている。 大豆は、その成分中に必須アミノ酸を多量に含
有した蛋白質、必須脂肪酸を多量に含有した油脂
のほか、ビタミンE、レシチンなども多量に含有
していることから、健康食品素材として極めて優
れている。 さらに、大豆には、Chem.Pharm.Bull.Vol.24
(1)、(1976年)、第121〜第129頁、食品開発Vol.17
(9)、(1982年)、第39〜47頁などの記載からも明ら
かなように、ソヤサポゲノール
(Soyasapogenol)をアグリコン(Aglycon)と
するソヤサポニン(Soyasaponin)をかなりの量
含んでおり、このソヤサポニンが、食品開発
Vol.16(5)、(1981年)第36〜40頁、食品開発
Vol.17(7)、(1982年)、第30〜42頁などの記載に見
られるように、脂質代謝促進作用、コレステロー
ル低下作用などの生理活性を有することが明らか
にされている。 このため、大豆食品は、前記の必須アミノ酸、
必須脂肪酸、ビタミンE、レシチンなどだけでな
く、ソヤサポニンをも容易に摂取できることとな
り、健康食品として極めて優れていることが明ら
かになつてきた。 特に、最近では、ソヤサポニンを使用した飲食
物や、ソヤサポニンを含有する大豆利用飲食物な
どが、ダイエツト飲食物、美容飲食物、健康維持
飲食物、健康増進飲食物などとして市販されるよ
うになつてきた。 しかしながら、これらの飲食物は、ソヤサポニ
ンに由来する苦味、えぐ味に加え、残り味として
いがらつぽさが長く尾を引くなどの欠点を有して
いることが知られている。 本発明者らは、これらの苦味、えぐ味、いがら
つぽさなどの嫌味を解消することを目的に鋭意研
究した。 その結果、ソヤサポニンからα−グリコシルソ
ヤサポニンを生成せしめることにより、その苦
味、えぐ味、いがらつぽさを解消し得ること、さ
らには、α−グリコシルソヤサポニンが生体内の
α−グルコシダーゼなどの作用を受けて容易にソ
ヤサポニンに戻ることなどを見いだしたことによ
り、その毒性、薬効を懸念することなく、α−グ
リコシルソヤサポニンを製造し、利用し得ること
に着目し、本発明のα−グリコシルソヤサポニン
を含有する飲食物とその製造方法を確立した。 本発明でいう飲食物とは、単に飲料および食品
だけでなく、酒類、タバコなどの嗜好品類、飼
料、餌料類、うがい薬、歯磨などの化粧品類、口
中香錠、トローチ、内服薬などの医薬品など、そ
の呈味を味わうことのできるすべての物品を異味
する。 本発明でいうα−グリコシルソヤサポニンと
は、ソヤサポニン分子にα−グルコシル残基が等
モル以上結合したα−グリコシルソヤサポニンを
含有しておればよく、その製法は問わない。 α−グリコシルソヤサポニンの工業的製法とし
ては、ソヤサポニンとα−グルコシル糖化合物と
を含有する水溶液にα−グルコシル転移酵素を反
応させることにより生成するα−グリコシルソヤ
サポニンを採取すればよい。 本発明に用いるソヤサポニンは、高度に精製さ
れたソヤサポニンに限る必要はなく、ソヤサポニ
ンを含有している未精製の豆乳であつても、ま
た、その部分精製品であつてもよく、α−グリコ
シルソヤサポニンを生成し得るものであれば、自
由に用いることができる。 本発明に用いるα−グルコシル糖化合物は、同
時に用いるα−グルコシル転移酵素によつてソヤ
サポニンからα−グリコシルソヤサポニンを生成
するものであればよい。 従つて、α−グリコシルソヤサポニンの生成を
容易にするためには、α−グルコシル転移酵素に
好適な基質、すなわち、澱粉部分分解物や砂糖な
どのα−グルコシル糖化合物が用いられる。例え
ば、α−アミラーゼ(EC3.2.1.1)を用いる際に
は、D.E.1以下の澱粉糊化物からD.E.約30の澱粉
部分加水分解物(デキストリン)までのα−グル
コシル糖化合物が、シクロデキストリングルカノ
トランスフエラーゼ(EC2.4.1.19)を用いる際に
は、シクロデキストリン、またはD.E.1以下の澱
粉糊化物からD.E.約60の澱粉部分加水分解物まで
のα−グルコシル糖化合物が、デキストランシユ
クラーゼ(EC2.4.1.5)を用いる際には、砂糖が
好適である。 本発明に用いられるα−グルコシル糖化合物の
うち、澱粉糊化物または澱粉部分加水分解物を調
整するための澱粉としては、小麦、とうもろこし
などからの地上澱粉や、甘薯、バレイシヨなどか
らの地下澱粉の何れも自由に利用できる。 澱粉糊化物の調製は、澱粉乳液を澱粉の糊化温
度、一般には70〜140℃に加熱して糊化すればよ
い。澱粉部分加水分解物は酸または各種アミラー
ゼで所定のD.E.まで分解させればよい。 また、これらのα−グルコシル糖化合物は、1
種類だけでなく、2種類以上を併用することもで
きる。 本発明に用いるα−グルコシル転移酵素は、そ
の酵素に好適のα−グルコシル糖化合物とソヤサ
ポニンとを含有する水溶液に反応させればよく、
ソヤサポニンを分解せずにα−グリコシルソヤサ
ポニンを生成するものであれば、自由に用いるこ
とができる。 例えば、豚の肝臓のような動物起源、ソバの種
子のような植物起源、ムコール(Mucor)属、
ペニシリウム(Penicillium)属に属するカビ、
サツカロミセス(Saccharomyces)属に属する
酵母など各種起源から調製されるα−グルコシダ
ーゼ(EC3.2.1.20)、各種微生物、特にバチルス
(Bacillus)属に属する細菌、アスペルギルス
(Aspergillus)属に属するカビなどから調製され
るα−アミラーゼ(EC3.2.1.1)、バチルス属、ク
レブシーラ(Klebsiella)属に属する細菌などか
ら調製されるシクロデキストリングルカノトラン
スフエラーゼ(EC2.4.1.19)、ロイコノストツク
(Leuconostoc)属に属する細菌などから調製さ
れるデキストランシユクラーゼ(EC2.4.1.5)、ア
セトバクター(Acetobacter)属に属する細菌な
どから調製されるデキストリンデキストラナーゼ
(EC2.4.1.2)、ネイセリア(Neisseria)属に属す
る細菌などから調製されるアミロシユクラーゼ
(EC2.4.1.4)などもα−グルコシル転移酵素とし
て有利に用いることができる。 これらα−グルコシル転移酵素は、前記の条件
を満足しさえすれば、必ずしも精製して使用する
必要はなく、通常は粗製品を使用することができ
る。 例えば、動植物起源の場合は、動植物の組織を
磨砕抽出した溶液を硫安などで塩析するか、また
はアルコール、アセトンなどの有機沈澱剤で沈澱
分離した粗製のα−グルコシル転移酵素を使用す
ることができる。必要ならば、公知の各種方法で
さらに精製して用いればよい。 また、微生物から酵素を生産する方法には麹培
養のような固体培養、またはタンク培養のような
液体培養が通常行なわれる。固体培養したものか
らα−グルコシル転移酵素を調製するには動植物
の場合と同様に抽出し、必要に応じて公知の方法
によつて精製して使用すればよい。液体培養した
ものからのα−グルコシル転移酵素を利用するに
は、培養物をそのまま使用することもできるが、
通常は不溶物を除去した上清の酵素を利用する
か、場合によつては菌体の酵素をそのままか、ま
たは抽出して利用すればよい。また、必要に応じ
てさらに精製したα−グルコシル転移酵素を用い
てもよい。さらに、市販されているα−グルコシ
ル転移酵素を利用することもできる。 また、固定化されたα−グルコシル転移酵素を
バツチ式で反応に繰り返し利用することも、連続
式で反応に利用することも自由である。さらに、
α−グルコシル糖化合物とソヤサポニンとを含有
する培地で微生物や動物、植物の組織などを培養
してα−グリコシルソヤサポニンを生成させるこ
ともできる。 本発明の酵素反応条件は、ソヤサポニンとα−
グルコシル糖化合物とを含有する水溶液でα−グ
ルコシル転移酵素が反応する条件であればよい。 反応に用いるソヤサポニンは、その濃度を約
0.01〜30w/w%とし、α−グルコシル糖化合物
は約1〜50w/w%とすればよい。 この際、ソヤサポニンに対するα−グルコシル
糖化合物の比率は、固形物重量当り約0.5〜500培
の範囲が好ましい。 反応時のPHと温度は、α−グルコシル転移酵素
が反応してα−グリコシルソヤサポニンが生成す
ればよく、一般にはPH3〜10、温度20〜80℃の範
囲から選ばれる。 このようにして、α−グリコシルソヤサポニン
を生成せしめた反応溶液は、そのままでも飲食物
として使用できる。必要に応じて、酵素を加熱失
活させ、過し得られる液にマグネシア系吸着
剤、例えば、富士化学工業株式会社製の商品名、
ノイシリン、ノイシリンA、カラムライト、富田
製薬株式会社製の商品名、トミツクス顆粒、トミ
ツクスS顆粒、ネオアルミン、ネオアルミンS、
北海道曹達株式会社製の商品名、M−511などを
接触せしめ有色夾雑物を除去し、その非吸着部分
の液体を採取して飲食物として利用するか、さら
に濃縮してラツプを、或は乾燥、粉砕し粉末を採
取して飲食物として利用する。 また、さらに高純度のα−グリコシルソヤサポ
ニンを採取する場合には、多孔性合成吸着剤、例
えば、三菱化成工業株式会社製の商品名、ダイヤ
イオンHP−10、ダイヤイオンHP−20、ダイヤ
イオンHP−40、Rohm&Hass社製の商品名、ア
ンバーライトXAD−1、アンバーライトXAD−
4、アンバーライトXAD−7、アンバーライト
XAD−8、IMACTI社製の商品名、Imac Syn
−42、Imac Syn−44、Imac Syn−46などを用
いてα−グリコシルソヤサポニンと夾雑物との吸
着性の違いを利用して精製すればよい。 例えば、反応液中のα−グリコシルソヤサポニ
ン、未反応のソヤサポニンなどのソヤサポニン化
合物と反応に用いた遊離の糖類とを分離する必要
がある場合には、前記マグネシア系吸着剤で有色
夾雑物を除去した後、多孔性合成吸着剤を充填し
たカラムに通液すればソヤサポニン化合物は吸着
され、遊離の糖類は吸着されずに溶出する。次い
で、吸着されたα−グリコシルソヤサポニンなど
のソヤサポニン化合物は、低級アルコール液、例
えば、40v/v%エタノール水溶液などを通液す
ることにより容易に溶出され、この溶出液を濃縮
してシラツプを、さらに乾燥、粉末化して粉末を
採取すればよい。 さらに、α−グリコシルソヤサポニンと未反応
のソヤサポニンとを含有する溶液を多孔性合成吸
着剤のカラムに通液し、主としてソヤサポニンを
吸着させ、その非吸着部分からさらに高純度のα
−グリコシルソヤサポニンを採取することもでき
る。さらに、必要ならばこれをイオン交換樹脂、
例えば、H型強酸性イオン交換樹脂およびOH型
弱塩基性イオン交換樹脂を用いて脱塩精製し、採
取して利用することも、また、α−グリコシルソ
ヤサポニンをクロマトグラフイーなどの方法によ
つて特定の画分を採取して利用することも自由で
ある。 以上述べたようにして採取されるα−グリコシ
ルソヤサポニンは、ソヤサポニンとは違つて、苦
味、えぐ味、いがらつぽさなどの嫌味がほとんど
なく、その精製の程度、純度を問わず、そのまま
で、または他の素材と共に含有せしめて飲食物と
して自由に用いることができる。 また、α−グリコシルソヤサポニンは、体内の
α−グルコシダーゼなどのα−グリコシダーゼ作
用により容易にソヤサポニンに戻ることから、そ
の毒性、薬効を懸念することなく、ソヤサポニン
本来の例えば、脂質代謝促進、コレステロール低
下だけでなく、健胃、整腸、消炎、去痰などの用
途に自由に用いることができる。 従つて、本発明のα−グリコシルソヤサポニン
を含有せしめた飲食物は、健康増進飲食物、健康
維持飲食物、健康回復飲食物などとして有利に利
用できる。 これらの飲食物としては、例えば、調味料、和
菓子、洋菓子、氷菓、シロツプ類、果実加工品、
野菜加工品、漬物類、畜肉製品、魚肉製品、珍味
類、缶、ビン詰類、酒類、清涼飲料、即席飲食物
などの通常の飲食物だけでなく、家畜、家禽、魚
などの飼育動物のための飼料、餌料をも含み、さ
らには、タバコ、練歯みがき、口紅、リツプクリ
ーム、内服薬、トローチ、肝油ドロツプ、口中清
涼剤、口中香錠、うがい薬など各種固形状、ペー
スト状、液状の嗜好物、化粧品、医薬品などその
呈味を味わうことのできるすべての物品を含むの
である。また、これら飲食物は、α−グリコシル
ソヤサポニンと共に他の物質、例えば、栄養剤、
医薬、生薬などを含有せしめて、α−グリコシル
ソヤサポニンの効果をさらに高めることも自由で
ある。 以上述べたような飲食物に対して、α−グリコ
シルソヤサポニンを含有せしめるには、その製品
が完成するまでの工程で、例えば、混和、混〓、
溶解、浸漬、滲透、散布、塗布、噴霧、注入等の
公知の方法で含有せしめればよい。 次に、本発明のα−グリコシルソヤサポニンを
実験に基づいて説明する。 実験1 α−グリコシルソヤサポニンの調製 1−1 グルコシル転移酵素の調製 バチルス ステアロサーモフイラス(Bacillus
stearothermophilus)FERM−PNo.2222をソリ
ユブルスターチ2w/v%、硝酸アンモニウム
1w/v%、リン酸2カリウム0.1w/v%、硫酸
マグネシウム・7水塩0.05w/v%、コーンステ
イーブリカー0.5w/v%、炭酸カルシウム1w/
v%および水からなる殺菌した液体培地10に植
菌し、50℃で3日間通気撹拌培養した。得られた
培養液を遠心分離して、その上清を硫安0.7飽和
で塩析し、シクロデキストリングルカノトランス
フエラーゼ(EC2.4.1.19)の活性約80000単位を
有する粗酵素標品を得た。ここでいう活性1単位
とは、PH5.5、0.02Mの酢酸緩衝液および2×
10-3Mの塩化カルシウムを含む0.3w/w%のソリ
ユブルスターチ溶液5mlに、適当に希釈した酵素
液0.2mlを加え40℃で10分間反応させた後、その
反応液0.5mlをとり、0.02N−硫酸水溶液15mlに混
合して反応を停止させ、さらにこの反応停止液に
0.1Nヨウ素ヨウ化カリウム溶液0.2mlを加えて発
色させ、次いで660nmにおける吸光度を測定し
て、40℃で10分間反応させることによりソリユブ
ルスターチ15mgのヨウ素の呈色を完全に消失させ
る酵素量をいう。 1−2 ソヤサポニンの調整 脱脂大豆4Kgにメタノール10を加え、60℃で
3時間抽出して過し、得られる残渣をさらに2
回同様にメタノールで抽出し、その3回の液を
合せ、次いで、減圧濃縮してメタノールを溜去
し、濃縮物を乾燥した。得られた乾物を約10w/
w%水溶液とした後過し、液を合成吸着剤
(三菱化成工業株式会社製造、商品名ダイヤイオ
ンHP−20)5を充填したカラムに通液し、充
分に水洗して不純物を除去した。次いで、このカ
ラムにメタノール15を通液し、溶出液を減圧濃
縮してメタノールを溜去し、乾燥粉末化した。得
られた粉末を3のメタノールに溶解した後、こ
れにエチルエーテル27を加え、1日静置し、析
出物を過して採取し、60℃以下で減圧乾燥して
粉末化し、ソヤサポニン粉末約20gを得た。 1−3 酵素反応 1−2の方法で調整したソヤサポニン10gとマ
ルトデキストリン(D.E.20)50gとを温水100ml
に溶解し、PH6.0に調整し、これに1−1の方法
で調整したシクロデキストリングルカノトランス
フエラーゼ標品の500単位を加え、PH6.0、温度60
℃に維持しつつ24時間反応させた。この反応液を
95℃に15分間保つて酵素を加熱失活させた(この
標品は第1表の試料No.3に相当する。)後、過
して得た液を60℃以下で減圧濃縮すると共に、
乾燥して粉末品(この標品は、第1表の試料No.4
に相当する。)を得た。対照品の試料No.1および
試料No.2は、同様に溶解後、反応工程、加熱失活
工程までを経たもので、その配合組成は第1表に
示す。
【表】 実験2 呈味の比較テスト 試料No.4の粉末品を試料No.3と同濃度になるよ
うに水で溶解して試料No.4の水溶液を調製した。
次いで、試料No.1〜No.4の水溶液を用いて、その
呈味が最も優れているものと最も劣つているもの
を各1つずつ選出させ、かつその味質について意
見を求めた。20名のパネル員で25℃の室温で行な
つた。その結果は、第2表に示す通りであつた。
【表】
【表】 第2表の結果から、試料No.3、No.4の本発明品
の呈味は、試料No.1、No.2の対照品と比較して明
らかに優れている。従つて、本発明のα−グリコ
シル化させたソヤサポニンは、従来のソヤサポニ
ン、またはソヤサポニンと糖類との単なる混合物
などとは違つて、嫌味、残り味が解消されること
から、そのままでも自由に経口摂取できることに
なつた。 実験3 α−グリコシルソヤサポニンの確認 実験1−3の試料No.4と同様に調製した試料50
gを採り、これを水100mlに溶解した溶液に、マ
グネシア系吸着剤(北海道曹達株式会社製造、商
品名M−511)2gを加え、徐々に撹拌しつつ30
分間保つた後、過し得られた液を合成吸着剤
(三菱化成工業株式会社製造、商品名ダイヤイオ
ンHP−20)200mlのカラムに通液し、さらに、
充分水洗して遊離の糖類を除去した。次いで、こ
のカラムに50v/v%メタノール2を通してα
−グリコシルソヤサポニンなどのソヤサポニン化
合物を溶出し、濃縮、乾燥、粉砕して約9gの粉
末(試料No.5)を得た。 この試料No.5は、淡黄色、無臭の粉末で、水に
極めてよく溶け、苦味、えぐ味がほとんどなく、
いがらつぽさの残り味もない、ほぼ中性の物質で
ある。 また、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ルなどの低級アルコールには一部溶け、クロロホ
ルムやエチルエーテルには難溶性の物質である。
試料No.5のKBr錠剤法による赤外線吸収スペク
トルを図に示した。 試料No.5の一部を少量の水に溶解した溶液に市
販の結晶グルコアミラーゼ(EC3.2.1.3)を0.02M
酢酸塩緩衝液(PH5.0)の存在下のもとに50℃で
作用させて経時的にサンプリングし、薄層板(メ
ルク社製造、商品名Kieselgel60)にスポツトし、
展開溶媒にクロロホルム、メタノール、水(65:
35:10)の下層を用いて上昇法で展開させた。こ
れを乾燥した後、発色剤として1%硫酸第2セリ
ウム10%硫酸溶液を噴霧し、乾熱条件下100℃に
10分間保つて発色させた。また、対照として、実
験1−2の方法で調製したソヤサポニン、試料No.
5およびDグルコースをスポツトして比較した。
その結果、ソヤサポニンにはRf値が0.26、0.31、
0.34の大きくて濃い赤紫色のスポツトの他に、Rf
値が0.20、0.38、0.41の比較的小さい赤紫色のス
ポツトが見られたのに対し、試料No.5では、前記
の6個のスポツトが比較的小さいスポツトになつ
たほか、Rf値が約0.17ないし0.10附近にかけて赤
紫色の数個の微少スポツトおよびそれから原点附
近にかけて赤紫色のテーリングが観察された。 従つて、試料No.5は、α−グルコシル転移酵素
によつて新たに生じたRf値が0.17附近から原点ま
での新物質と少量の未反応のソヤサポニンとの混
合物である。 また、試料No.5に、グルコアミラーゼを作用さ
せ、経時的にサンプリングして同様にクロマト分
析した結果、テーリングを示す新物質は、反応時
間と共に徐々に加水分解を受け、最終的には赤紫
色のソヤサポニンのスポツトとRf値が約0.18のD
−グルコースの褐色のスポツトとになることが判
明した。 また、試料No.5に豚の肝臓から抽出し部分精製
したα−グルコシダーゼを作用させ、クロマト分
析した結果、試料No.5に含まれる新物質は、グル
コアミラーゼを作用させた場合と同様に、ソヤサ
ポニンとD−グルコースとに容易に加水分解され
ることが判明した。 これらの結果から、α−グルコシル転移酵素に
よつて新たに生じたこれらの物質は、ソヤサポニ
ンにD−グルコースが等モル以上α−結合した物
質であると判断される。 このことは、α−グリコシルソヤサポニンを人
や動物が摂取するときには、体内でソヤサポニン
とD−グルコースとに容易に加水分解されること
が示唆される。 なお、試料No.5と同様にして調整した試料を用
いてクロロホルム、メタノール、水(65:35:
10)の下層を展開剤としてシリカゲルカラムクロ
マトグラフイーを行つて、前記のRf値が約0.17附
近から原点附近の新物質の画分を採取し、乾燥し
て粉末とした。 この新物質の粉末は、水にきわめてよく溶け、
苦味、えぐ味がなく、いがらつぽい残味も呈しな
い中性の物質である。また、メタノール、エタノ
ール、n−ブタノールなどの低級アルコールには
一部溶け、クロロホルムやエチルエーテルには難
溶の物質である。 また、試料No.5は、ソヤサポニンとは違つて、
試料No.3、試料No.4と同様に苦味、えぐ味がほと
んどなく、いがらつぽさの残り味も呈しなかつ
た。従つて、本発明のソヤサポニンの苦味、えぐ
味、いがらつぽさなどの嫌味を解消するという目
的は、ソヤサポニンとα−グルコシル転移酵素を
反応させてα−グリコシルソヤサポニンを生成含
有せしめることによつて達成されるものと判断さ
れる。 次に、2〜3の実施例を述べる。 実施例 1 α−グリコシルソヤサポニン含有シラツプ マルトース4w/v%、燐酸1カリウム0.1w/
v%、硝酸アンモニウム0.1w/v%、硝酸ナト
リウム0.1w/v%、硫酸マグネシウム・7水塩
0.05w/v%、塩化カリウム0.05w/v%、ポリ
ペプトン0.2w/v%、水および炭酸カルシウム
1w/v%(別に乾熱滅菌し植菌時に無菌的に添
加した。)からなる培地5にムコール ヤバニ
カス(Mucor javanicus)IFO4570を植菌し、30
℃で44時間通気撹拌培養した。この培養液から得
られた湿菌体480gにM/2酢酸緩衝液(PH5.3)
に溶解した4M尿素液5を加え、30℃で40時間
静置した。この上清を流水中で一夜透析した後、
硫安0.9飽和として4℃で一夜放置し、次いで遠
心分離して沈澱を採取した。この沈澱を酢酸緩衝
液(PH6.00)100mlに懸濁後、遠心分離し、上清
をα−グルコシダーゼ(EC3.2.1.20)液とした。 実験1−2の方法で調整したソヤサポニン30g
とマルトデキストリン(D.E.40)300gとを温水
500mlに溶解し、50℃、PH6.0とした後、前記のα
−グルコシダーゼ液を加え24時間反応させた。 反応液の酵素を加熱失活させた後、過した
液をマグネシア系吸着剤(富士化学工業株式会社
製、商品名カラムライト)5gを充填したカラム
に通して有色夾雑物を除去し、次いでイオン交換
樹脂アンバーライトIR−120B(H型)およびアン
バーライトIRA−94(OH型)を充填したカラム
に通して脱塩し、減圧濃縮して水分20%のα−グ
リコシルソヤサポニン含有シラツプを得た。収率
は、固形物換算で約95%であつた。 本α−グリコシルソヤサポニン含有シラツプ
は、苦味、えぐ味、いがらつぽさなどの嫌味がほ
とんど解消されているだけでなく、上品な甘味を
も有している。従つて、そのまま経口摂取しても
よく、また、他の飲食物に含有せしめて利用する
ことも自由である。 実施例 2 α−グリコシルソヤサポニン含有粉末 バチルス メガテリウムFERM−PNo.935を実
験1−1の培地5に植菌し、28℃で3日間通気
撹拌培養した。培養終了後、遠心分離して得た上
清に硫安0.7飽和にし、さらに遠心分離して沈澱
を採取した。 この沈澱は、実験1−1に記載する活性の測定
方法でシクロデキストリングルカノトランスフエ
ラーゼ(EC2.4.1.19)を30万単位含んでいた。 実験1−2の方法で調整したソヤサポニン60g
とβ−シクロデキストリン180gを水500mlに加熱
溶解し、50℃に冷却してPH5.5に調整し、これに
前記のシクロデキストリングルカノトランスフエ
ラーゼをβ−シクロデキストリングラム当り15単
位の割合で加え、50℃、PH5.5に24時間保つて反
応させた。反応終了後、酵素を加熱失活させて
した後、液を、合成吸着剤(Rohm&Haas社
製、XAD−7)3を充填したカラムに通液し、
このカラムを充分水洗して遊離の糖類を除去し
た。次いで、このカラムに50v/v%エタノール
10を流し、この流出液を濃縮、乾燥して約75g
のα−グリコシルソヤサポニン含有粉末を得た。 本品を、実験3の試料No.5の場合と同様に薄層
クロマトグラフイーで調べたところ、原料のソヤ
サポニンに相当するスポツト以外に、Rf値が約
0.17ないし0.10附近にかけて赤紫色の数個の微少
スポツトおよびそれから原点附近にかけて赤紫色
のテーリングが観察された。 このα−グリコシルソヤサポニン含有粉末は、
苦味、えぐ味、いがらつぽさなどの嫌味がほとん
ど解消されているので、そのまま経口摂取しても
よく、必要ならば甘味料、酸味料などの調味料で
味付けして利用してもよい。 また、本品を実験3の試料No.5の場合と同様
に、グルコアミラーゼを作用させてクロマト分析
した結果、Rf値が0.17附近から原点までの新物質
は徐々に加水分解を受け、原料のソヤサポニンに
相当するRf値0.20、0.26、0.31、0.34、0.38、0.41
の赤紫色スポツトと、Dグルコースに相当する
Rf値0.18の褐色スポツトとなることが判明した。 実施例 3 α−グリコシルソヤサポニン含有シラツプ 脱脂大豆10Kgにメタノール25を加え、50℃で
3時間抽出して過し、得られる残渣をさらに2
回同様にメタノールで抽出し、その3回の液を
合せ、次いで、減圧濃縮してメタノールを溜去
し、濃縮物を乾燥した。得られた乾物を約10w/
w%水溶液とした後過し、液を合成吸着剤
(三菱化成工業株式会社製造、商品名ダイヤイオ
ンHP−10)8を充填したカラムに通液し、充
分に水洗して不純物を除去した。次いで、このカ
ラムにメタノール20を通液し、溶出液を減圧濃
縮してメタノールを溜去し、乾燥粉末化してソヤ
サポニン含有粉末約120gを得た。 このソヤサポニン含有粉末50gとマルトデキス
トリン(D.E.30)300gとを水300mlに溶解し、PH
5.5、温度60℃に維持しつつ、これに実験1−1
の方法で調製したシクロデキストリングルカノト
ランスフエラーゼをマルトデキストリングラム当
り10単位の割合で加え24時間反応させた。反応液
の酵素を加熱失活させた後、過し、得られる
液を濃縮して水分20%のα−グリコシルソヤサポ
ニン含有シラツプを得た。収率は、固形物換算で
約97%であつた。 本α−グリコシルソヤサポニン含有シラツプ
は、苦味、えぐ味、いがらつぽさなどの嫌味が解
消されているだけでなく、上品な甘味をも有して
いる。従つて、そのまま経口摂取してもよく、ま
た、他の各種飲食物に含有せしめて利用すること
も自由である。 実施例 4 α−グリコシルソヤサポニン含有シラツプ 脱脂大豆粉末1Kgに水10を加え、ゆつくり撹
拌しつつ50℃に1時間保つた後、これを過して
得られる液に乳酸を加えてPH4.5とし、次いで
85℃に10分間保ち、さらに遠心分離して上清(大
豆ホエイ)を得た。 本液を、カセイソーダ水溶液でPH7.0に中和し、
これに砂糖50g、酵母エキス2g、リン酸1カリ
ウム8gおよびリン酸2カリウム24gを加え、
100℃に15分間保つて殺菌し冷却した培地に、ロ
イコノストツク メセンテロイデス
(Leuconostoc mesenteroides)IAM1151の種培
養液1%を植菌し、25℃で24時間静置培養した。
培養終了液を遠心分離し、得られた上清にマグネ
シア系吸着剤(北海道曹達株式会社製造、商品名
M−511)10gを加え、ゆつくり撹拌しつつ15分
間保つた後、過して有色夾雑物を除去し、この
液をアンバーライトIR−200C(H型)およびア
ンバーライトIRA−93(OH型)を充填したカラ
ムに通液して脱塩精製し、次いで減圧濃縮して水
分30%のα−グリコシルソヤサポニン含有シラツ
プを約60g得た。 本シラツプ中に含有されるα−グリコシルソヤ
サポニンは、イソマルトデキストラナーゼ
(EC3.2.1.94)によつて徐々に加水分解を受け、
ソヤサポニンとイソマルトースとを生じたことよ
り、ソヤサポニンにD−グルコースがα−1.6結
合で等モル以上結合しているものと判断される。 本α−グリコシルソヤサポニン含有シラツプは
苦味、えぐ味、いがらつぽさなどの嫌味がほとん
ど解消されているので、そのまま経口摂取しても
よく、また、他の各種飲食物に含有せしめて利用
することも自由である。 実施例 5 α−グリコシルソヤサポニン含有粉末 水1に、バレイシヨ澱粉300gと実施例3の
方法で調製したソヤサポニン含有粉末60gを加え
PH6.0とし、これに市販の細菌糖化型α−アミラ
ーゼ(EC3.2.1.1)(生化学工業株式会社製)を実
験1−1の方法で測定した活性で澱粉グラム当り
10単位加え、80℃になるまで撹拌しつつ加熱し、
澱粉の液化が終つたところで、60℃まで冷却して
2日間反応を続けた。この反応液を加熱してα−
アミラーゼを失活させた後、過し、得られた
液を実施例1と同様にマグネシア系吸着剤および
イオン交換樹脂で精製し、減圧濃縮し、さらに粉
末化してα−グリコシルソヤサポニン含有粉末を
得た。収率は固形物換算で約96%であつた。 本α−グリコシルソヤサポニン含有粉末は、苦
味、えぐ味、いがらつぽさなどの嫌味がほとんど
解消されているだけでなく、上品な甘味をも有し
ている。 従つて、そのまま経口摂取してもよく、また、
他の飲食物に含有せしめて利用することも自由で
ある。 実施例 6 甘味料 結晶性粉末マルチトール(林原商事株式会社販
売、商品名 粉末マビツト)1Kgにα−グリコ
シルステビオシド(東洋精糖株式会社製、商品名
α−Gスイート)30gおよび実施例1の方法で
調製したα−グリコシルソヤサポニン含有シラツ
プ20gを均一に混合した後、成形用型枠に充填し
て加圧成形し、次いで型枠からはずし温風乾燥し
て、1個が約3gの立方形甘味料を製造した。 本品は、α−グリコシルソヤサポニンを含有し
た甘味料で、ソヤサポニン本来の薬効、例えば、
脂質代謝促進作用、コレステロール低下作用など
の効を有する甘味料として、コーヒー、紅茶、清
涼飲料水などの甘味付に有利に利用できる。ま
た、本品は、低カロリー甘味料であるだけでな
く、低う蝕性甘味料としても好適である。 実施例 7 甘味料 実施例2の方法で調製したα−グリコシルソヤ
サポニン含有粉末50gを水20mlに溶かし込み、こ
れに蜂蜜1Kgを均一に混合してα−グリコシルソ
ヤサポニン含有甘味料を得た。 本品は、このまま経口摂取してもよく、また、
美容飲料、健康食品などへの甘味付、漢方薬など
の矯味剤などとしても好適である。 実施例 8 ハードキヤンデイー 砂糖6Kg、結晶性粉末マルトース(林原株式会
社製、商品名 サンマルトR○)3Kgおよび実施例
3の方法で調製したα−グリコシルソヤサポニン
含有シラツプ1Kgを水5に加熱溶解させ、145
〜150℃で煮つめ、さらに減圧下で水分22%以下
になるまで加熱濃縮し、これにクエン酸80g、少
量のレモン香料および着色料とを混和し、次い
で、常法に従つて成形することによりハードキヤ
ンデイーを得た。 本品は、ソヤサポニン本来の薬効、例えば、脂
質代謝促進作用、コレステロール低下作用などの
効を有するハードキヤンデイーとして有利に利用
できる。 実施例 9 調製豆乳 原料大豆10Kgを脱皮し、次いで130℃で10分間
オートクレーブした後、これに約9倍量の熱水を
加えつつ磨砕し、遠心分離して残渣(オカラ)を
除去し、約60の豆乳を得た。 これにマルトデキストリン(D.E.20)10Kgを加
え、さらに実験1−1の方法で調整したシクロデ
キストリングルカノトランスフエラーゼをデキス
トリングラム当り10単位加え、PH5.5〜6.5に維持
しつつ、65℃で20時間反応させた。次いで、95℃
に15分間維持して酵素を加熱失活させ、過して
得られる液に、常法に従つて結晶性粉末マルト
ース(サンマルトR○)5Kg、大豆油200g、食塩
50gおよび少量のレシチンを加えて混合溶解し、
加熱殺菌後、真空脱臭、均質化処理、さらに冷却
し、充填、包装して調整豆乳を得た。 この調整豆乳は、従来の類似した豆乳とは違つ
て、苦味、えぐ味、いがらつぽさがなく、のど越
しのよい飲み易い飲料である。 実施例 10 チユーインガム ガムベース2Kgを柔らかくなる程度に加熱溶融
し、これに結晶性粉末マルチトール(林原商事株
式会社販売、商品名 粉末マビツトR○)7Kg、α
−グリコシルステビオシド(東洋精糖株式会社
製、商品名 α−Gスイート)20g、実施例5の
方法で調製したα−グリコシルソヤサポニン含有
粉末300g、少量のハツカ香料および着色料を混
合した後、常法に従つてロールにより練り合わ
せ、成形することによつてチユーインガムを得
た。 本品は、テクスチヤー、甘味とも良好であり、
ソヤサポニン本来の薬効、例えば、去痰、コレス
テロール低下作用などの効を有するチユーインガ
ムとして有利に利用される。また、本品は、低カ
ロリー、低う蝕性チユーインガムとしても好適で
ある。 実施例 11 チヨコレート カカオペースト40Kg、カカオバター10Kg、粉糖
15Kg、全脂粉乳15Kgおよび実施例2の方法で調製
したα−グリコシルソヤサポニン粉末500gを混
合し、レフアイナーを通した。そして粒度を下げ
た後、コンチエに入れレシチン500gを加え、50
℃で二昼夜練り上げた。次いで、常法に従い成型
機に流し込み、成型固化することにより製品とし
た。 本品はフアツトブルーム、シユガーブルームの
恐れがなく、舌にのせた時の融け具合、風味とも
に良好である。また、本品は、ソヤサポニン本来
の薬効、例えば脂質代識促進作用、コレステロー
ル低下作用などの効を有するチヨコレートとして
好適である。 実施例 12 乳酸飲料 10Kgの脱脂乳を80℃で20分間加熱殺菌した後、
40℃に冷却し、これにスターター300gを加え、
35〜37℃で10時間発酵させた。 次いで、これを均質化した後、砂糖9.6Kgおよ
び実施例4の方法で調製したα−グリコシルソヤ
サポニン含有シラツプ400gを加え、80〜85℃で
撹拌混合しつつ殺菌した。これを冷却した後、少
量の香料を加えてビンに詰め製品とした。 本品は、ソヤサポニン本来の薬効を有する乳酸
飲料として好適である。 実施例 13 炭酸飲料 市販の異性化糖液(異性化率55%もの)1.97
Kg、実施例3の方法で調製したα−グリコシルソ
ヤサポニン含有シラツプ12.5g、クエン酸23g、
ビタミンB1−硝酸塩0.2gおよびビタミンB60.5g
を水8に撹拌溶解し、常法に従つてカーボネー
ターで2倍容の炭酸ガスを封入して炭酸飲料を製
造した。 本品は、ソヤサポニン本来の薬効を有する健康
飲料としても好適である。 実施例 14 ゼリー菓子 プルーンエキス(水分30%)300g、砂糖2Kg、
グルコース3Kg、水飴(水分25%)2Kg、実施例
3の方法で調製したα−グリコシルソヤサポニン
含有シラツプ16gおよび水2.13を混合した後、
撹拌しつつ加熱沸騰させて水分20%とした。これ
に、高メトキシルペクチン(雪印食品株式会社販
売、商品名 イエローリボン)350gを5w/w%
に溶解した熱水溶液(60℃)を加え、加熱沸騰を
続け水分22〜23%になつたところで加熱を止め、
激しく撹拌しながら50w/w%クエン酸水溶液
200gを加え、その後、90℃以上で型に流し込み、
室温に8時間放冷固化させた。次いで、型から取
り出し、40℃の温風を送つて乾燥させ、包装して
製品とした。 本品は、歯切れのよいゼリー菓子である。ま
た、ソヤサポニン本来の薬効を有するゼリー菓子
として好適である。 実施例 15 ゼリー 砂糖1.5Kg、クエン酸ナトリウム30g、安定剤
(新田ゼラチン株式会社製、商品名 GF−100)
110g、実施例3の方法で調製したα−グリコシ
ルソヤサポニン含有シラツプ12.5gおよび水7.3
を加熱混合し、80℃に10分間保つた後、これ
に、プルーンエキス(水分30%)1Kgおよびクエ
ン酸30gを少量の水に溶解した水溶液をよく撹拌
しながら均一に混合し、次いで、60〜70℃にて容
器に充填し、さらに90℃で30分間殺菌し、冷却し
て製品とした。 本品は、甘味と清涼感を有するゼリーである。
また、ソヤサポニン本来の薬効を有する健康ゼリ
ーとして好適である。 実施例 16 佃煮 常法に従つて砂取り、酸処理して角切りした昆
布250gに醤油212ml、アミノ酸液318ml、砂糖30
g、水飴20g、プルラン1gおよび実験1−3の
方法で調製した試料No.4相当品(α−グリコシル
ソヤサポニン含有シラツプ)10gを加えて煮込み
つつ、さらにグルタミン酸ソーダ12g、カラメル
8g、味淋21mlを加えて煮き上げて昆布の佃煮を
得た。 本品は、味、香りだけでなく、色、艷も充分で
食欲をそそる昆布佃煮である。また、本品は、ソ
ヤサポニン本来の薬効を有する佃煮としても有利
に利用できる。 実施例 17 ラツキヨウ漬 生ラツキヨウ5Kgを、常法に従つて約20%食塩
水2.5に塩漬して3週間の後、水切りして得た
塩漬ラツキヨウを水2.0、氷酢酸80ml食塩80g
からなる酢酸液に2ケ月間酢漬けした。 得られた酢漬けラツキヨウを、さらに食酢800
ml、味淋400ml、唐芥子10gおよび実施例2の方
法で調製したα−グリコシルソヤサポニン含有粉
末5gからなる調味液に10日間漬けて、風味が豊
かで、ソヤサポニン本来の薬効を有するラツキヨ
ウの甘酢漬を得た。 実施例 18 錠剤 結晶性粉末マルトース(林原株式会社製、商品
名 サンマルトR○)100g、コーンスターチ10g
および実施例5の方法で調製したα−グリコシル
ソヤサポニン含有粉末10gを均一に混合した後、
直径12mm、20R杵を用いて1錠680mg、錠剤の厚
さ5.25mm、硬度8Kg±1Kgで打錠した。 本品は、ソヤサポニン本来の例えば、脂質代謝
促進作用、コレステロール低下作用、去痰作用な
どの薬効を有する飲み易い錠剤である。 実施例 19 練歯磨 配合 第2リン酸カルシウム 45.0% プルラン 2.75% ラウリル硫酸ナトリウム 1.5% グリセリン 18.0% ボリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
0.5% 防腐剤 0.05% α−グリコシルステピオシド(東洋精糖株式会
社製、商品名α−Gスイート) 0.2% 実施例2の方法で調製したα−グリコシルソヤ
サポニン粉末 2.0% 水 30.0% 上記の材料を常法に従つて混合し、練歯磨を得
た。 本品は、去痰などの薬効を有する練歯磨として好
適である。
【図面の簡単な説明】
図は、実験3で得た試料No.5の赤外線吸収スペ
クトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 α−グリコシルソヤサポニンを含有する飲食
    物。 2 α−グリコシルソヤサポニンを含有せしめる
    ことを特徴とする飲食物の製造方法。 3 α−グリコシルソヤサポニンが、ソヤサポニ
    ンとα−グルコシル糖化合物とを含有する水溶液
    に、α−グルコシル転移酵素を反応させることに
    より生成するα−グリコシルソヤサポニンである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の飲
    食物の製造方法。 4 α−グリコシルソヤサポニンが、ソヤサポニ
    ンとα−グルコシル糖化合物とを含有する水溶液
    に、α−グルコシル転移酵素を反応させα−グリ
    コシルソヤサポニンを生成せしめ、次いでマグネ
    シア系吸着剤、多孔性合成吸着剤またはイオン交
    換樹脂により精製したα−グリコシルソヤサポニ
    ンであることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の飲食物の製造方法。
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