JPS5856628B2 - 飲食物等の製造方法 - Google Patents

飲食物等の製造方法

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JPS5856628B2
JPS5856628B2 JP53112516A JP11251678A JPS5856628B2 JP S5856628 B2 JPS5856628 B2 JP S5856628B2 JP 53112516 A JP53112516 A JP 53112516A JP 11251678 A JP11251678 A JP 11251678A JP S5856628 B2 JPS5856628 B2 JP S5856628B2
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stevioside
sweetness
glycosyl
sugar
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俊雄 三宅
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、甘味付けを必要とする飲食物等の製ギ造ニ際
し、α−グリコシルステビオシド甘味料を含有せしめて
甘味付けすることを特徴とした飲食物の製造方法に関す
るものである。
近年、飲食物、嗜好物、飼料、化粧品、医薬品等の安全
性の見地からズルチン、サイクラミン酸ナトリウム、サ
ッカリン等の人工甘味料の使用が禁止又は規制されるよ
うになり、より安全な天然甘味料の需要は急速に高まっ
てきた。
これに呼応するように、ステビオシト(Stevios
1de)の増産熱が栽培関係者や甘味料製造業者の間
で急速に盛り上がってきている。
このステビオシトは、キク科の植物ステビアレバウディ
アナベルト二一(Stevia redaudiana
BERTONI)(以後、ステビアと略称する。
)の葉や茎等の地上部分から抽出し製造される天然の配
糖体であって、その構造は次式に示すようにステビオー
ルをアグリコンとしたβ−グルコシル配糖体である。
ステビオシトは、ステビアの葉からの抽出物、その粗製
品、精製品として、又はこれらに他の甘味料を混合する
などして飲食品の甘味付けに使用されている。
しかしながら、これらステビオシトを含有する従来の甘
味料は、ステビオシト自体が持つ欠点、すなわち、 ■ 甘味以外に強い苦味や渋味等の嫌味を呈すること。
■ 口中での甘味が砂糖よりも遅れて現われ、その甘味
が残味として長く尾をひき不快感を与えること。
■ 水に難溶性であること。
(溶解度は、20℃で0.12優にすぎない。
)等の性質に制約されて、その取扱い、使用方法がきわ
めてむずかしいことは周知である。
本発明者は、ステビオシトのこれら欠点を解消して、飲
食物等の甘味付けに自由に利用できるように鋭意研究し
た。
その結果、ステビオシトと、例えばマルトース、マルト
トリオース、マルトテトラオース等のマルトオリゴ糖、
又は澱粉部分加水分解物、更には砂糖等のα−グルコシ
ル基を有する糖化合物、すなわちα−グルコシル糖化合
物とを含有する水溶液にこれらα−グルコシル糖化合物
からα−グルコシル基をステビオシトに転移しうるα−
グルコシル転移酵素、例えばα−グルコシダーゼ(E、
C。
3.2.1.20)、α−アミラーゼ(E、C。
3.2.1.1)、シクロデキストリングルカノトラン
スフェラーゼ(E、C,2,4,1,19)、デキスト
ランシュクラーゼ(E、C,2,4,1゜5)等を反応
させることにより生成するα−グリコシルステビオシド
を含有した甘味料は、従来のステビオシト製品、又はス
テビオシトと他の甘味料との単なる混合物等とは全く違
って、 ■ 苦味や渋味等の嫌味がなく、まろやかな甘味を呈す
ること。
■ 残り味が尾をひかないこと。
■ 溶解度がいちじるしく増大すること。
等の甘味料としてきわめてすぐれた性質を有しており、
これが飲食物等の甘味付けに好適であることを見いだし
て本発明を完成したのである。
また、本発明者は、前記反応によって、ステビオシトの
一部分ないしほとんど大部分がα−グルコシルステビオ
シド、α−ジグルコシルステビオシド、α−トリグルコ
シルステビオシド等のαグリコシルステビオシドに変化
していることを薄層クロマトグラムにて確認した。
最近、ステビアの葉の中に、ステビオシトとは別の甘味
物質レバウデイオシド(rebaudioside)A
およびレバウデイオシドBが見いだされた。
レバウデイオシドAおよびBの構造は次式から明らかな
ように、ステビオシトに似ていてステビオールをアグリ
コンとしたβ−グルコシル配糖体である。
本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘味料に
含有するα−グリコシルステビオシドは、α−グルコシ
ド結合を加水分解する酵素、例えばグルコアミラーゼ、
α−グルコシダーゼ、β−アミラーゼ、イソマルトデキ
ストラナーゼ等によって分解されてステビオシトとD−
グルコース、マルトース又はイソマルトース等に分解さ
れるのに対して、レバウデイオシドAおよびB(以後、
特にことわらない限りレバウデイオシドと略称する。
)は、これらα−グルコシド結合を分解する酵素によっ
て分解されないことが確認された。
それだけでなく、α−グルコシル糖化合物とレバウデイ
オシドを含有する水溶液にα−グルコシル転移酵素 :
を反応させるとレバウデイオシドは分解されることなく
、前述のようにステビオシトを反応させた場合と同様に
α−グリコシルレバウデイオシドを生成した。
この反応後もステビオシトを反応させた場合と同様にま
ろやかな甘味を有しており、その甘味の質はレバウデイ
オシドよりも明らかにすぐれていた。
従って、本発明で使用するα−グリコシルステビオシド
甘味料に含有するα−グリコシルステビオシドは、従来
知られていたステビオシトやレバウデイオシドとは明ら
かに区別される。
。α−グリコシルステビオシド甘味料の調製方法は自由
であるが、その調製と精製の容易さの点から生化学反応
による方法が好適である。
そのα−グリコシルステビオシド甘味料を調整する原料
のステビオシトは、高度に精製されたステビオシト製品
だけに限る必要はなく、ステビオシトとレバウデイオシ
ドとの混合物であっても、さらに他の夾雑物を含有して
いる粗製品、副産物、例えばステビア抽出物からステビ
オシトの結晶を分離して残った母液(これにはまだ多量
のステビオシトやレバウデイオシドを含有している。
)等であっても、α−グルコシル糖化合物の共存下でα
−グリコシルステビオシドが生成される。
また、その反応に用いるα−グルコシル糖化合物は、同
時に用いるα−グルコシル転移酵素によって、ステビオ
シトからα−グリコシルステビオシドが生成するもので
あればよい。
従って、α−グリコシルステビオシドの生成を容易にす
るためにはα−グルコシル転移酵素に好適な基質、すな
わち澱粉部分分解物や砂糖等のα−グルコシル糖化合物
が選ばれる。
例えば、α−グルコシル転移酵素として、α−グルコシ
ダーゼ(E、C,3゜2.1.20)を用いる際には、
マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース等
のマルトオリゴ糖、またはり、B、約10〜約70の澱
粉部分分解物、砂糖等のα−グルコシル糖化合物が、α
−アミラーゼ(E、C,3,2,1,1)を用いる際に
は、D、E、1以下の澱粉糊化物からり。
E、約30の澱粉部分分解物(デキストリン)までのα
−グルコシル糖化合物が、シクロデキストリングルカノ
トランスフェラーゼ(E、C,2゜4.1.19)を用
いる際にはシクロデキストリン、またはり、E、1以下
の澱粉糊化物からり。
E、約60の澱粉部分加水分解物までのα−グルコシル
糖化合物が、デキストランシュラーゼ(E。
C,2,4,1,5)を用いる際には砂糖が好適である
更に、この反応に用いるα−グルコシル糖化合物のうち
、澱粉糊化物又は澱粉部分加水分解物を調製するための
澱粉としては、小麦、とうもろこし等からの地上澱粉や
、せ薯、バレイショ等からの地下澱粉のいずれもが自由
に利用できる。
そして、澱粉糊化物の調製は、澱粉乳液を澱粉の糊化温
度以上の温度、一般には70〜140℃に加熱して糊化
させればよい。
澱粉部分加水分解物は酸又は各種アミララーゼで所定の
り、E、まで分解させればよい。
また、これらのα−グルコシル糖化合物1種類だけでな
く、2種類以上を併用することもできる。
また、この反応に用いるα−グルコシル糖転移酵素は、
その酵素に好適の基質α−グルコシル糖化合物とステビ
オシトとを含有する水溶液に反応させるとき、ステビオ
シトを分解せずにα−グリコシルステビオシドを生成す
るものであれば自由に用いることができる。
例えば、豚の肝臓のような動物起源、ソバの種子のよう
な植物起源、ムコール(Mucor) FA、ペニシリ
ウム(Penicillium) 属に属するカビ、サ
ラカワミセス(Saccharomyces) 属に属
する酵母等各種起源から調製されるα−グルコシダーゼ
(E、C,3,2,1,20)、各種微生物、特にバチ
ルス(Bacillus) FAに属する細菌、アスペ
ルギルス(Aspergi flus)属に属するカビ
等から調製されるα−アミラーゼ(E、C,3゜2.1
.1)バチルス属、クレブシーラ (Klebsiella) 属に属するMB菌等から調
製されるシクロデキストリングルカノトランスフェラー
ゼ(E、C,2,4,1,19)、ロイコノストック(
Leuconos toc)属に属する細菌等から調製
されるデキストランシュクラーゼ(E、C,2゜4.1
.5)、アセトバクター(Acetobacter)属
に属する細菌等から調製されるデキストリンデキストラ
ナーゼ(E、C,2,4,,1,2)、ネイセリア(N
e 1sser ia)属に属する細菌等から調製され
るアミロシュクラーゼ(E、C,2,4゜1.4)等も
α−グルコシル転移酵素として有利に用いることができ
る。
これらα−グルコシル転移酵素は、前記の条件を満足し
さえすれば必ずしも精製して使用する必要はなく、通常
は粗製品を使用することができる。
例えば、動植物起源の場合は、動植物の組織を磨砕抽出
した溶液を硫安等で塩析するか、又はアルコール、アセ
トン等の有機沈澱剤で沈澱分離した粗製のα−グルコシ
ル転移酵素を使用することかできる。
必要ならば、公知の各棟方法でさらに精製して用いれば
よい。
また、微生物から酵素を生産する方法には麹培養のよう
な固体培養と、タンク培養のような液体培養とが通常行
なわれる。
固体培養したものからα−グルコシル転移酵素を調製す
るには動植物の場合と同様に抽出し、必要に応じて公知
の方法によって精製して使用すればよい。
液体培養したものからのα−グルコシル転移酵素を利用
す4には培養物をそのまま使用することもできるが、通
常は不溶物を除去した上溝の酵素を利用するか、場合に
よっては菌体の酵素をそのままか又は抽出して利用すれ
ばよい。
また、必要に応じてさらに精製したα−グルコシル転移
酵素を用いてもよい。
更に市販されているα−グルコシル転移酵素を利用する
こともできる。
また、固定化されたα−グルコシル転移酵素をバッチ式
で反応に繰り返し利用することも、連続式で反応に利用
することも自由である。
さらに、α−グルコシル糖化合物とステビオシトとを含
有する培地で微生物や動物、植物の組織等を培養してα
−グリコシルステビオシドを生成させ、αグリコシルス
テビオシド甘味料を調製することもできる。
これらの反応条件は、ステビオシトとα−グルコシル糖
化合物とを含有する水溶液にα−グルコシル転移酵素を
反応させればよい。
反応中に用いるステビオシトは、加熱して溶解させ、反
応液中の濃度を約0.1〜約20 w/w%とし、α−
グルコシル糖化合物は約1〜約50w/w優とすればよ
い。
またこの際、ステビオシトに対するα−グルコシル糖化
合物の比率は固型物重量当り、約05〜約500倍の範
囲が好ましい。
反応液のpHと温度は、α−グルコシル転移酵素が反応
してα−グリコシルステビオシドを生成すればよく、一
般にはpH3〜10、温度20〜80℃が選ばれる。
反応にとって、使用酵素量と反応時間とは密接な関係に
あり、通常は経済性の点から約5〜約80時間で反応が
終了するように酵素量が選ばれる。
このようにしてα−グリコシルステビオシドを生成せし
めた反応溶液は、そのままでも本発明の甘味付けに使用
するα−グリコシルステビオシド甘味料として使用でき
る。
また、必要に応じて酵素を加熱失活させ、ついで済過し
た深液をイオン交換樹脂(例えはH型強酸性イオン交換
樹脂およびOH型弱塩基性イオン交換樹脂)を用いて脱
塩し、これを濃縮してシラツブ状のα−グリコシルステ
ビオシド甘味料とするか、又は乾燥、粉末化して粉末状
のα−グリコシルステビオシド甘味料とすることもでき
る。
更に脱塩した反応溶液を精製してα−グリコシルステビ
オシドを分離採取してα−グリコシルステビオシド甘味
料とすることもできる。
この際、濃縮、乾燥、粉末化は公知の方法、例えば減圧
濃縮、真空乾燥、噴霧乾燥等の各種の方法が自由に用い
られる。
このようにして得られるα−グリコシルステビオシド甘
味料の甘味度は、測定条件によっても異なるが、一般に
は反応に用いたステビオシトの固型物重量に見合う甘味
度とほぼ同程度か、わずかに弱い程度である。
また、その甘味の質は、苦味や渋味等の嫌味がほとんど
感じられないまろやかな甘味であって、残味の切れもよ
い。
また、このシラツブ伏α−グリコシルステビオシド甘味
料は長期保存しても、生成せしめたαグリコシルステビ
オシドや残留する未反応のステビオシトの晶出が見られ
ない。
更にはこの乾燥粉末化したα−グリコシルステビオシド
甘味料は、生成せしめたα−グリコシルステビオシド、
残留する未反応のステビオシトおよび反応又は未反応の
α−グルコシル糖化合物が互いに溶は合ったいわゆる固
溶体の粉末である。
従って、この粉末の水に対する溶解速度は瞬時に溶解で
きる程に大きく、しかもその溶解度には際限がないので
シラツブ状、ペースト状等になる程の高濃度にも自由に
溶解できるのである。
このように、本発明で使用するα−りIJコシルステビ
オシド甘味料は、従来のステビオシト又はステビオシト
と他の甘味料との単なる混合物とは違って、いちじるし
く溶解度が高いので、加熱処理を必要とすることなく自
由に溶解させることかでさる。
この性質は後に述べる粉末状即席食品等への甘味付けに
きわめて有利に利用できる。
また、本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘
味料は、そのまま甘味付けのための調味料として使用す
ることができる。
必要ならば、例えば水飴、ブドウ糖、マルトース、異性
化糖、砂糖、蜂蜜、メーブルシュガー ソルビット、マ
ルチトール、ラクチトール、ジヒドロカルコン、Lアス
パラチルフェニルアラ、二ンメチルエステル、サッカリ
ン、グリシン、アラニン、グリチルリチン等のような他
の甘味料と、またデキストリン、澱粉、乳糖等のような
増量剤、更には若番料、着色料等と混合して使用するこ
ともできる。
また、α−グリコシルステビオシド甘味料の粉末品は、
そのまま又は必要に応じて増量剤、賦型剤と混合して顆
粒状、球状、タブレット状等に成型して使用することも
でき、液状品は使用上便利なように、その濃度を調節す
ることもできる。
本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘味料の
甘味度は、前記したように反応に用いたステビオシトの
固型物重量に見合う甘味度とほぼ同程度か、わずかに弱
い程度であることから、反応に用いるステビオシトとα
−グルコシル糖化合物との固型物重量当りの比率によっ
て変わってくる。
ステビオシトに対するα−グルコシル糖化合物の比率が
約50〜約100倍程度である場合に得られる甘味料の
重量当りの甘味度は一般に砂糖と同程度である。
この比率が約100倍を越える場合であって、α−グル
コシル糖化合物として特に澱粉糊化物、澱粉部分分解物
、フルトオリゴ糖等を用いて得ら「Lる甘味料は、重量
当りの甘味度が一般に砂糖よりも低くなる。
従って、この種のα−グリコシルステビオシド甘味料は
濃厚味、粘稠性、重量感等のテクスチャーを飲食物、嗜
好物、医薬品等に与えることができる減寸効果を持つ甘
味料として利用できる。
これとは逆に、この比率が約50倍未満の場合に得られ
る甘味料は、重量当りの甘味度が一般に砂糖よりも高く
なる。
そして、この比率が低くなればなる程、その甘味度はよ
り高くなり、α−グリコシルステビオシド甘味料からα
−グリコジル糖化合物を分離除去するときには、砂糖の
甘味度の約50〜約100倍にも高められる。
このような高い甘味度の甘味料で甘味付けする場合には
、必要甘味に対する甘味料の使用量が砂糖よりも大幅に
低下することから、甘味付けされた飲食物、嗜好物等の
カロリーを低下させることができる。
換言すれば、本発明で使用するα−グリコシルステビオ
シド甘味料は糖尿病者、肥満者等のカロリーを制限して
いる人等のための低カロリー甘味料として、また低カロ
リー飲食物、低カロリー嗜好物等いわゆる美容食、健康
食、ダイエツト食への甘味付に利用できるのである。
また、本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘
味料は、虫歯原因菌等によって醗酵されにくいこと等よ
り虫歯を起しにくい甘味料としても利弔できる。
例えば、チューインガム、チョコレート、ビスケット、
クツキー、キャラメル、キャンデー等の菓子類、コーラ
、サイダー、ジュース、コーヒー、乳酸菌飲料等の飲料
水類等における虫歯を予防する飲食物、嗜好物等への甘
味付けに好適である。
また、う力Sい水や練歯みがき等の虫歯を予防する化粧
品、医薬品等への甘味付けにも好適である。
更に、本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘
味料は酸味、塩から味、渋味、旨味、苦味等の他の呈味
を有する各種の物質とよく調和し、耐酸性、耐熱性も大
きいので今まで述べたような特殊な場合だけでなく、普
通一般の飲食物、嗜好物等への甘味付けに、また呈味改
良等に自由に利用できる。
例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろみ、ひ
しお、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、粉末
すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、ソース、ケチャツ
プ、焼肉のタレ、カレールウ−、シチューの素、スープ
の素、タシの素、複合調味料、みりん、新みりん、テー
ブルシラツブ等の各種の調味料に使用できる。
また、せんべい、あられ、おこし、餅類、まんじゅう、
ういろう、あん類、羊奏、水羊奨、錦玉、ゼIJ−カス
テラ、飴玉等の各種和菓子、パン、ビスケット、クラッ
カー クツキー、パイ、プリン、バタークリーム、カス
タードクリーム、シュークリーム、ワツフル、スポンジ
ケーキ、ドーナツ、チョコレート、チューインガム、キ
ャラメル、キャンデー等の各種洋菓子、アイスクリーム
、シャーベット等の氷菓、果実のシロップ漬、水蜜等の
シロップ類、フラワーペースト、ビーナツツペースト、
フラーペースト等のペースト類、ジャム、マーマレード
、シロップ漬、糖果等の果実、野菜の加工食品類、福神
漬、べったら漬、千枚漬、らっきょう漬等の漬物類、ハ
ム、ソーセージ等の畜肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセ
ージ、カマボコ、シクロ、天ぷら等の魚肉製品、ウニ、
イカの塩辛、さきするめ、ふぐのみりん干し等の各種珍
味類、のり、山菜、するめ、小魚、貝等で製造されるつ
くだ黴類、煮豆、ポテトサラダ、コンブ巻等のそう菜食
品、魚肉、畜肉、果実、野菜のビン詰、缶詰類、合成酒
、果実酒、洋酒等の酒類、コーヒーココア、ジュース、
炭酸飲料、乳酸飲料、乳酸菌飲料等の清涼飲料水、プリ
ンミックス、ホットケーキミックス、即席ジュース、即
席コーヒー、即席しるこ等即席飲食品等の各種飲食物、
嗜好物の甘味付けに自由に使用できる。
また、家畜、家禽、その他蜜蜂、蚕、魚等の飼育動物の
ために、餌料、飼料、ペットフード等の嗜好性を向上さ
せる目的で使用することもできる。
その他、タバコ、練歯みがき、口紅、リップクリーム、
内服薬、トローチ、肝油ドロップ、口中清涼剤、口中香
錠、うがい薬等各種固型状、ペースト状、液状嗜好物、
化粧品、医薬品等への甘味剤として、又は呈味改良剤、
矯味剤として自由に利用できる。
以上述べたような飲食物、嗜好物、餌料、飼料、化粧品
、医薬品等にα−グリコシルステビオシド甘味料を含有
せしめるには、その製品が完成するまでの工程に、例え
ば混和、混捏、溶解、浸漬、滲透、散布、塗布、噴霧、
注入等の公知の方法が適宜選ばれる。
以下、本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘
味料の一例を実験で説明する。
実、験 1 α−グリコシルステビオシド甘味料調製 1−1 グルコシル転移酵素の調製 バチルスステアロサーモフィラス(Bacilluss
tearothermophilus)FERM−PA
2222をソリュブルスターチ2 w / v %、
硝酸アンモニウム1w/v%、リン酸2カリウム0.1
w/ V%、硫酸マグネシウム・7水塩0.05 w
/ v %、コーンステイープリカー0.5 w /
Vφ、炭酸カルシウム1 w/ v %および水からな
る殺菌した液体培地107に植菌して、50℃で3日間
通気攪拌培養した。
得られた培養液を遠心分離して、その上清を硫安0.7
飽和で塩析しシクロデキストl)ングルカノトランスフ
エラーゼ(E、C,2,4,,1゜19)の活性約so
、ooo単位を有する粗酵素標品を得た。
ここでいう活性1単位とはpH5,5。002Mの酢酸
緩衝液及び2×10〜3Mの塩化カルシウムを含む0.
3 w / v%のソリュブルスタ−チ溶液5 rni
に適当に希釈した酵素液(tnj!当り約1〜2単位)
0.2mlを加え40℃で10分間反応した後、その反
応液0.5mlをとり、0.02N−硫酸水溶液15m
1に混合して反応を停止させ、さらにこの反応停止液に
0.INヨウ素ヨウ化カリウム溶液0.2 tnlを加
えて発色させ、ついで660nmにおける吸光度を測定
して、40℃で10分間反応させることによりソリュブ
ルスターチ15m9のヨウ素の呈色を完全に消失させる
酵素量をいう。
1−2反応 市販ステビオシト(商品名ステビア糖(精製ステビオシ
トと乳糖とをほぼ等量混合したもの)、守田化学工業株
式会社製造、以後このステビア糖を単に市販ステビオシ
トと言う)200gとマルトデキストリン(D、E、3
0)1,000.?とを水3,000m4に加熱溶解し
た後、60℃に冷却し、□ついで前述の粗シクロデキス
トリングルカノトランスフェラーゼ標品の1,000単
位を加え、pH6,0とし60℃で40時間反応させた
この反応液を95℃に10分間保って酵素を加熱失活さ
せた(この標品は第1表の試料&3に相当する。
)後、流過して得た流液を少量の活性炭で脱色し、つい
でイオン交換樹脂、アンバーライ)IR200C(H型
)およびアンバーライトIRA93(OH型)にSV2
で通して脱塩した。
ついで、これを70℃以下で減圧濃縮すると共に乾燥し
て粉末α−グリコシルステビオシド甘味料(こ標品は表
1の試料蔦4に相当する。
)を得た。対照品は同様に加熱溶解後、反応工程、加熱
失活工程までを経たものでその配合組成は第1表に示す
実験2 味覚試1験 2−1 甘味度の比較 各試料溶液は、甘味度をほぼそろえるための予備テスト
の結果を参考にして濃度調整をした。
すなわち、対照品は用いた市販ステビオシトが0.13
w/v%に相当するように、α−グリコシルステビオシ
ド甘味料は用いた市販ステビオシトが0、20 w/
vφに相当するように各試料溶液を調製した。
そして、これら各試料溶液が特定濃度の砂糖(グラニユ
ー糖)溶液の甘味度と比較して濃い、同じ、薄いで回答
させた。
20名のパネル員で、20℃の室温で行なった。
結果は第2表に示す。第2表の結果から、試料層1の水
溶液の甘味度は、6饅の砂糖溶液と比較するとき「濃い
/薄い」の答の比は13/2であり、7係では10/8
である。
ところが、8斜になるとこの比が4/12となり、90
t)では1/16となって逆転している。
このことから試料層1の水溶液の甘味度は「濃い/薄い
」の答の比がほぼ等しい7%の砂糖水溶液に相当すると
判断される。
同様に試料層2を用いた水溶液で「濃い/薄い」の答の
比がほぼ等しいのは7嶺の砂糖水溶液である。
従って、試料A2の溶液の甘味度は7%の砂糖水溶液に
相当すると判断される。
同様に、試料層3の水溶液の甘味度は砂糖水溶液10%
に相当すると判断される。
また同様に試料層4の水溶液の甘味度は砂糖水溶液9多
に相当すると判断される。
従って、試料A1および試料A2は、用いられた市販ス
テビオシト固型物当りの甘味度に違いはなく、どちらの
甘味度も市販ステビオシト固型物蟲り砂糖の約53倍と
計算される。
また、試料ふ3および試料A4のα−グリコシルステビ
オシド甘味料の甘味度は、同様にして算出するとそれぞ
れ50倍、45倍となって、試料A1、試料A2の甘味
度と比較してほぼ同程度か、わずかに低い程度であるこ
とがわかる。
換言すれば、α−グリコシルステビオシド甘味料の甘味
度は、用いたステビオシトに見合う量の甘味度とほぼ同
程度か、わずかに弱い甘味度であることがわかる。
2−2 甘味の質の比較テスト 試料層1と試料層2の対照品と、試料層3と試料層4の
α−グリコシルステビオシド甘味料とを用いて甘味の質
の違いの比較を行なった。
実験2−1で求めた甘味度から算出して、各試料を5%
、10%、15饅の砂糖水溶液に相当する甘味度の水溶
液を調製した。
そして各甘味度で、ふ1〜A4の各試料溶液のうち最も
劣っているものと最も優れているものを各1つずつ選出
させた。
20名のパネル員で、20℃の室温で行なった。
結果は第3表に示す。
第3表の結果から、試料層1、試料層2の対照品は、い
ずれの甘味度においても、甘味の質が最も劣っていて、
両者の間には差が見られない。
これに対して、試料A3、試料層4のα〜グリコシルス
テビオシド甘味料は、いずれの甘味度の場合も、甘味の
質が優れていることは明らかである。
特に精製した甘味料、すなわち試料A4は試料層3より
もやや甘味の質の高い傾向がうかがえる。
また、パネル員から得た甘味の質についての意見をまと
めると第4表の通りである。
6以上の結果からも明らかなように、α−グリコシルス
テビオシド甘味料は従来のステビオシト、又はステビオ
シトと他の甘味料との単なる混合物等とは違って、まろ
やかで、砂糖に近い甘味を有しており、しかも残味の切
れもよいことから、直接口にふくんで甘味を味わうこと
のできるきわめて優れた甘味料である。
実験3 溶解度の比較 実験1−2で調製した試料層2と試料層3との一部をそ
れぞれ試験管にとって、室温を4℃に保ち15日間放置
して水溶性の比較をした。
結果は、第1図に示すように、対照試料A2はステビオ
シトが晶出して白濁したにもかかわらず、試料面3のα
−グリコシルステビオシド甘味料は、透明のままであっ
て、水に対する溶解度がいちじるしく増大していること
がわかる。
また、試料層3を精製し濃縮、乾燥して得た試料層4の
粉末α−グリコシルステビオシド甘味料はα−グリコシ
ルステビオシド、ステビオシト、α−グリコジル糖化合
物等の構成成分が互いに溶は合った、いわゆる固溶体で
あって、水に対する溶解度は瞬時に溶解できる程大きく
、さらに溶解量も高濃度になってペースト状になる程の
量までも自由に溶解できることがわかった。
実、験4 α−グリコシルステビオシドの確認 水飽和n−ブタノ−ny200mlと水200 rrt
lとを分液漏斗にとり、これに実験1−2で調製した試
料A4のα−グリコシルステビオシド甘味料5gを加え
て抽出、分配し、n−ブタノール層を採取した。
これを減圧乾燥してn−ブタノールを除去した。
得られた固型物を少量のメタノールへ溶解し、ついでこ
れに過剰のエチルエーテルを加え生じた沈澱物を採取し
て減圧乾燥し、粉末化して約500m?の粉末(試料面
5)を得た。
試料層5は、水にはきわめてよく溶け、まろやかな甘味
を有する無臭、白色の中性物質である。
また、メタノール、エタノール、n−ブタノール等の低
級アルコールには一部溶け、クロロホルムやエチルエー
テルには難溶の物質である。
試料層5のKBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルは
第2図に示した。
なお、紫外線吸収スペクトルを調べたが特徴のある吸収
スペクトルは得られなかった。
試料A5の一部を少量の水に溶解した溶液と、対照とし
てD−グルコース溶液および前述の試料層5を調製する
場合と同様の方法で精製した試料A1の溶液をシリカゲ
ル60薄層板(メルク社製)にスポットし、展開溶媒ク
ロロホルム:メタノール:水−、=30:20:4の混
合溶媒で一次展開して充分に風乾した。
次に市販の結晶グルコアミラーゼを0.1 M (pH
4,8)の酢酸緩衝溶液に溶解した溶液を、この薄層上
に噴霧し、乾燥を防止しながら50℃で2時間保った後
、この薄層を同じ展開溶媒で二次展開した。
これを乾燥した後に50%メタノール硫酸を噴霧して加
熱し発色させた。
このクロマトグラムを第3図に示す。第3図をみると、
一次展開の結果から、対照の試料A1にはステビオシト
(Rsl、OO)のスポット以外に少量のレバウデイオ
シドA (Rso、88 )およびレバウデイオシドB
(Rs 1.17 ) のスポットが確認された。
これに対して、試料A5にはステビオシトとレバウデイ
オシドリ外に、新たにRs値の大きい順にRs 1.0
9 、 Rso、 80 、 RsO,67。
RsO,62、Rso、51 、 RsO,4−8の6
コのスポットを確認し、それぞれのスポットの物質を(
a)。
(b) 、 (c) 、 (d、) 、 (e) 、
(f)と命名する。
これに、グルコアミラーゼを作用させた後の二次展開の
結果から、物質(a)はレバウデイオシドB(R81,
17)とD−グルコース(Rso、45 )のスポット
以外じた。
物質(b)はステビオシト(Rsi、oo)とD−グル
コース(Rso、45 ) のスポットを生じ、物質
(d)はステビオシト(Rs 1.00)とD−グル
コース(Rso、45)以外に物質(b)のスポットを
生じ、また物質(f)はステビオシト(Rsl、00)
とD−グルコース(R80,4−5)以外に物質(b)
が生じた。
同様に、物質(c)はレバウデイオシドA(RsO,8
8)とD−グルコース(Rso、45 ) のスポッ
トが生じ、物質(e)はレバウデイオシドA(RsO,
88)とD−グルコース(Rso、45)以外に物質(
c)のスポットを生じた。
これらの事実から、各物質(a)〜(f)はグルコアミ
ラーゼによって、ステビオシト又はレバウデイオシドの
D−グルコース誘導体を経て順次分解され、最終的にD
−グルコースとステビオシト、又はD−グルコースとレ
バウデイオシドに分解されることが理解される。
従って、物質(a)はレバウデイオシトBにD−グルコ
ースがα−結合していると判断され、また、物質(b)
、 (d) 、 (f)はステビオシトにD−グルコ
ースが等モル以上α−結合している。
換言すればα−モノグルコシルステビオシド、α−ジグ
ルコシルステビオシド、α−トリグルコシルステビオシ
ドのスポットであると判断される。
同様に物質(c) 、 (e)はα−モノグルコシルレ
バウデイオシドA、α−ジグルコシルレバウデイオシド
Aであると判断される。
また、これらの物質(a)〜(f)は、豚の肝臓から抽
出し部分精製されたα−グルコシダーゼ゛を同様に作用
させるとそれぞれステビオシトとD−グルコース、又は
レバウテイオシドとD−グルコースに分解された。
また、物質(f)は、市販の結晶β−アミラーゼによっ
て容易に物質(b)とマルトースとに分解されることが
わかった。
これらの結果から、α−グルコシル転移酵素によって新
たに生じたこれらの物質はステビオシトにD−グルコー
スが、またレバウデイオシドにDグルコースが等モル以
上α−結合した物質であると判断される。
このことは人や動物が摂取するとき体内でステビオシト
やレバウデイオシドに容易に分解されることを示唆して
いる。
なお、試料A5と同様にして調製した試料を用いて、ク
ロロホルム:メタノール:水=60:30:5からなる
溶媒によるシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行っ
て物質(b)を分離し、乾燥して本物質の粉末を得た。
本物質は水にきわめてよく溶け、まろやかで強い甘味を
有する無臭、白色の中性物質である。
また、メタノール、エクール、n−ブタノール等の低級
アルコールには一部溶け、クロロホルムやエチルエーテ
ルには難溶の物質である。
物質(b)のKBr錠剤法による赤外線吸収スペクトル
は第4図に示した。
試料蔦5は実験2−2で使用した試料A3および試料羞
4と同様の優れた甘味を有していること、残り味の切れ
のよいこと、水にきわめてよく溶けることなどから、α
−グリコシルステビオシドそのものも本発明で使用する
甘味料として好適である。
次に、本発明で使用するα−グリコシルステビオシド甘
味料の調製法を2,3述べる。
α〜グリコシルステビオシド甘味料 1 マルトース4 w / v%、燐酸1カリウム01w/
v %、 硝酸アンモニウム0.1 w/v%、硝酸
ナトリウム0.1w/v%、硫酸マグネシウム・7水塩
0.05w/v%、塩化カリウム0.05 w/ v饅
、ポリペプトンQ、 2 w / v %−,水および
炭酸カルシウム1 w / v%(別に乾熱滅菌し植菌
時に無菌的に添加した。
)からなる培地51にムコールヤバ0カス(Mucor
j avanicus) IFO4570を植菌し、
30℃で44時間通気攪拌培養した。
この培養液から得られた湿菌体480gにM/2酢酸緩
衝液(pH5,3)に溶解した4M尿素液51を加え、
30℃で40時間静置した。
この上清を流水中で一夜透析した後、硫安0.9飽和と
して4℃で一夜放置し、ついで遠心分離して沈澱を採取
した。
この沈澱を酢酸緩衝液(PH6,0)100蔵に懸濁後
、遠心分離し、上滑をα−グルコシダーゼ(E、C,3
,2,1,20)液とした。
市販ステビオシト15,9とり、E、40のマルトデキ
スl−IJン300,9を熱水11に溶解し、50℃に
冷却した後、前記のα−グルコシダーゼ液を加え、pH
6,0、50℃で24時間反応させた。
反応液の酵素を加熱失活させ、ついで流過した流過液を
イオン交換樹脂アンバーライト■R12OB(H型)お
よびアンバーライトIRA−94(OH型)を通して脱
塩し、減圧濃縮して水分30 w / w%の液状α−
グリコシルステビオシド甘味料を固型物換算で収率97
%で得た。
本αグリコシルステビオシド甘味料は、固型物当りの甘
味度が砂糖の約2倍であって、甘味の質もまろやかで、
残味の切れもよい。
従って、各種飲食物、嗜好物等多方面への甘味付けに自
由に利用できる。
特に、虫歯原因菌によって水不溶性のグルカンが生産さ
れないことより、虫歯を予防する甘味料として利用でき
る。
α−グリコシルステビオシド甘せ利 2 バチルスメガテリウムFERM P嵐935を実1験
1−1の培地51に植菌し、28℃で3日間通気攪拌培
養した。
培養終了後、遠心分離して得た上清に硫安を0.7飽和
にし、更に遠心分離して沈澱を採取した。
この沈澱は、実験1−1に記載する活性の測定力法でシ
クロテキストリンルカノトランスフエラーゼ(E、C,
2,4,1,19)を30万単位含んでいた。
甘藷澱粉乳を30 w / w%、PH60で市販の液
化酵素剤を澱粉固型物当り02%加え、温度85〜90
℃で連続液化し、80℃で分解を進めてD’、E、20
になった時に液化酵素を加熱失活させた。
この液化液に、固型物重量で市販ステビオシト:澱粉部
分分解物の比が1:3になるよう溶解して50℃に冷却
し、これに上記のシクロデキストリングルカノトランス
フェラーゼを澱粉ダラム当り10単位加え、50℃、P
H6、Oで48時間反応させた。
反応液の酵素を加熱失活させた後、α−グリコシルステ
ビオシド甘味料1を調整する場合と同様に精製し、減圧
濃縮後、乾燥し粉末化して粉末状α−グリコシルステビ
オシド甘味料を固型物収率約95饅で得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、吸湿性が少な
く、取扱いは容易である。
また、水に対する溶解速度はきわめて犬で冷水に容易に
溶け、また溶解量も非常に犬で本α−グリコシルステビ
オシド甘味料がペースト状になる程の高濃度にまで容易
に溶けた。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、固型物当りの
甘味度が砂糖の約15倍であって、甘味の質もまろやか
で残り味の切れもよい。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、甘味を必要と
するあらゆる場合に利用できるが、その中でも虫歯を予
防する甘味料、低力o IJ−甘味料として好適である
α−グリコシルステビオシド甘味料 3 水11に、バレイショ澱粉300gと市販ステビオシト
ioo、yを加え、これに市販の細菌糖化型α−アミラ
ーゼ(E、C,3,2,1,1)(生化学工業株式会社
製)を実験1−1の方法で測定した活性で澱粉ダラム当
り10単位加え、80℃になるまで攪拌しつつ加熱し、
澱粉の液化が終ったところで60℃まで冷却して2日間
反応を続けた。
この反応液を加熱してα−アミラーゼを失活させた後、
α−グリコシルステビオシド甘味料1を調整する場合と
同様に精製し、減圧濃縮後乾燥し、粉末化して粉末状α
−グリコシルステビオシド甘味料を固型物収率約95%
で得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料の性質は、α−グ
リコシルステビオシド甘味料2と同様であり、用途も同
様に各方面に向けることができるものである。
α−グリコシルステビオシド甘味料 4 α−グリコシルステビオシド甘味料2を調整する方法と
同様の方法によってり、E、、15の30w/w%澱粉
液化液を調製した。
この液化液に、市販ステビオシトと砂糖とを、原料の澱
粉の固型物重量で1/3量ずつを溶解し、実験1−1で
得られたシクロデキストリングルカノトランスフェラー
ゼ(E、C,2,4,1,19)を原料の澱粉固型物ダ
ラム当り2単位の割合で加え、60℃で24時間反応さ
せた。
反応液を加熱失活させた後、実1験1−2の方法で精製
し濃縮、乾燥し5て粉末α−グリコシルステビオシド甘
味料を得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、αグリコシル
ステビオシド、α−グリコジルシュクロース等を含有し
ていて、これら各成分の呈味がよく適合しきわめて優れ
た甘味質であった。
甘味度は砂糖の約15倍であって、各方面への甘味付け
に自由に利用できる。
特に本α−グリコシルステビオシド甘味料は、直接還元
力が低いことより、加工時に熱の加わる場合や、アミノ
酸、蛋白質等を含有する飲食物、嗜好物、医薬品等への
甘味付けに好適である。
また、虫歯原因菌によって水不溶性グルカンの生成が少
ないことより、虫歯を予防する飲食品等への甘味付けに
好適である。
α−グリコシルステビオシド甘味料 5 ステビオシトの含量が約50%しか含有せず緑がかった
黄土色をしたステビオシトの粗製品(商品名5TY−B
、池田糖化工業株式会社製)を用いて実験1−2と同様
に反応、精製し水分30%を含有する淡黄色の液状α−
グリコシルステビオシド甘味料を得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、精製したステ
ビオシトを用いる場合以上に甘味の質の改良がいちじる
しいことがわかった。
得られたα−グリコシルステビオシド甘味料を分析した
ところ、α−グリコシルステビオシド以外に多量のαグ
リコシルレバウデイオシドAおよびα−グリコシルレバ
ウデイオシドBを含有していた。
本α−グリコシルステビオシド甘味料の甘味度は、砂糖
の約10倍であって、各種飲食物、嗜好物、医薬品等の
甘味付けに自由に利用できる。
本α−グリコシルステビオシド甘味料の製造には、原料
からくる着色物の除去にやや難点があるが、色にこだわ
らない、例えば醤油、漬物、珍味、つくだ煮等の製造に
は、精製したステビオシトを用いる場合よりも、安価に
大量に供給できるので特に有利である。
α−グリコシルステビオシド甘味料 6 砂糖4 w / v%、酵母エキス0.5 w/ v
%、リン酸1カリウム0.8 w / v%、リン酸2
カリウム2.4w/v%、硫酸マグネシウム・7水塩0
.02w/v%、硫酸マンガン0.002w/v%、精
製ステビオシト0.5w/vφおよび水からなる培地1
01にロイコノストック メセンテロイデス(Leuc
onostoc mesentero 1dea) I
AM1151の種培養液1嶺を植菌し、25℃で24
時間静置培養した。
本培養液を遠心分離して得た上清を、α−グリコシルス
テビオシド甘味料1の反応液を精製する場合と同様に精
製、濃縮して水分30%の液状α−甘味料を約60%の
収率(砂糖、ステビオシトを合わせた固型物に対して)
で得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、まろやかな甘
味を有しており、砂糖の約20倍の甘味であって、ステ
ビオシトの晶出はなかった。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、高い粘性を有
していることより、甘味だけでなく、適度な粘度も付与
できる。
例えば果汁飲料、シロ゛ノブ類、酒類、漬物類等への甘
味料として好適である。
なお、このα−グリコシルステビオシド甘味料を調整す
る前記培地から、ステビオシトを除いた培地に同様に培
養して得た培養液を遠心分離し、得られた上清にリン酸
カルシウムゲルを加えて透析し、ついで遠心分離してリ
ン酸カルシウムゲルを採取した。
このゲルを硫安0.35 飽和ノ0.2 Mリン酸モノ
ナトリウム溶液に懸濁し、溶出し濃縮して得たデキスト
ランシュクラーゼ(E、C,2゜4.1.5)溶液10
0Inlを、砂糖4w/v%と精製ステビオシト0.5
w/ V %とを含有する溶液51にpH5,3、3
0℃で10時間反応させた。
この反応液を加熱失活させ、同様に精製し濃縮して、固
型物換算で約90%の収率の液状α−グリコシルステビ
オシド甘味料を得た。
また本α−グリコシルステビオシド甘味料に含有するα
−グリコシルステビオシドはイソマルトデキストラナー
ゼ(E、C,3,2,1,94)によって分解されステ
ビオシト、ステビオシトモノグルコシド等と共にイ′ノ
マルトースを生じたことより、ステビオシトにD−グル
コースが等モル以上α−結合上ている混合物であると判
断される。
α−グリコシルステビオシド甘味料 7 マルビツト(水分25%を含有する還元麦芽糖水飴)I
K2に前述したα−グリコシルステビオシド粉末甘味料
226gを溶解した液状α−グリコシルステビオシド甘
味料は、甘味の質が優れ、砂糖と同程度の甘味を有し、
砂糖の約1/20のカロリーであった。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、低カロリー甘
味料として、カロリーの摂取を制限している人、例えば
肥満者、糖尿病者等のための低カロリー飲食物、嗜好物
等への甘味付けに好適であり、またこのままテーフ゛ル
シラツブとしても自由に利用できる。
また、虫歯原因菌によって酸の生成もなく、水不溶性グ
ルカンの生成もないことより、虫歯を予防する飲食物等
への甘味付けに好適である。
α−グリコシルステビオシド甘味料 8 グルコ一ス960gに砂糖20.9.前述したα−グリ
コジルメチビオ ド粉末甘味料3 20.!i’とを均
一に混合し粉末化して粉末α−グリコシルステビオシド
甘味料を得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、砂糖とほぼ同
程度の甘味度を有すると同時に、きわめて優れた甘味の
質を持っていて、冷水にも容易に溶ける。
冷水に溶かしたものは、そのままでも清涼飲料水に好適
である。
この粉末α−グリコシルステビオシド甘味料の甘味の質
が優れているのは、これら三つの甘味料の相乗効果と判
断された。
α−グリコシルステビオシド甘味料 9 実験1−2で得た試料A4の粉末α−グリコシルステビ
オシド甘味料100gを水20r/llに溶かし込み、
これに蜂蜜I KPを均一に混合して複合α−グリコシ
ルステビオシド甘味料を得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、甘味度が砂糖
の約2倍であって、甘味の質もきわめて優れており、蜂
蜜の香を一段とひき立たせた。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、美容飲料、健
康食品等への甘味付けや漢方薬等の矯味剤等に自由に利
用できる。
α−グリコシルステビオシド甘味料 10ラクチトール
(結晶粉末)3に2と前述した粉末α−グリコシルステ
ビオシド甘味料4 50(1とを均一に混合することに
よりα−グリコジノL−ステビオシド甘味料を得た。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、甘味の質が優
れており、その甘味度は砂糖の約2倍で、カロリーは砂
糖の約1/10であった。
本α−グリコシルステビオシド甘味料は、吸湿性の低い
粉末製品であることから、その取扱いはきわめて容易で
あり、各種用途に自由に利用できる。
なかでも、低カロリー甘味料、低虫歯誘発性甘味料とし
て好適である。
次に、本発明における2〜3の実施例について述べる。
実施例 1 ハードキャンデー 還元麦芽糖水飴(商標名マルビット、林原■製)15K
pに、前述したα−グリコシルステビオシド甘味料21
00gを溶解した後、減圧下で水分約2%以下になるま
で加熱濃縮し、これにクエン酸150gおよび少量のレ
モン香料と着色料とを混和し、次いで常法に従って成形
しハードキャンデーを得た。
本品は高甘味、低カロリー、低虫歯誘発性のハードキャ
ンデ゛−である。
実施例 2 チューインガム ガムベース2に5’を柔らかくなる程度に加熱溶融し、
これにラクチトール(結晶粉末)7Kg、前述したα−
グリコシルステビオシド甘味料2 500gおよび少量
のハツカ香料と着色料とを混合した後、常法に従ってロ
ールにより練り合わせ、成型することによってチューイ
ンガムを得た。
本品はテクスチャー、甘味ともに良好で、低力口り−、
低虫歯誘発性のチューインガムであった。
実施例 3 チョコレート カカオペースト40に2、カカオバター10KP、粉糖
10に2、全脂粉乳20に2および前述した粉末のα−
グリコシルステビオシド甘味料32Kg−を混合し、レ
ファイナーを通した。
そして粘度を下げた後、コンチェに入れレシチン500
gを加え50℃で二昼夜練り上げた。
次いで、常法に従い成型機に流し込み成型固化すること
により製品とした。
本品はファツトブルーム、シュガーブルームの恐れがな
く、舌にのせた時の融は具合、風味ともに良好で、低虫
歯誘発性のチョコレートである。
実施例 4 乳酸飲料 10Kpの脱脂乳を80°Cで20分間加熱殺菌した後
、40℃に冷却し、これにスターター300gを加え3
5〜37℃で10時間発酵させた。
次いで、これをホモゲナイズした後、前述した液状のα
−グリコシルステビオシド甘味料110KPを加え80
〜85℃で攪拌混合しつつ殺菌した。
これを冷却した後、少量の香料を加えてビン詰めし製品
とした。
本品は低虫歯誘発性の乳酸飲料である。
実施例 5 佃煮 常法に従って砂取り、酸処理して角切りしたコンブ25
0gに醤油212yni!、アミノ酸液3181nl、
粉飴50g1プルラン1gおよび前述したα−グリコシ
ルステビオシド甘味料515gを加えて煮込みつつ、更
にグルタミン酸ソーダ12g、カラメル8g、味淋21
rnlを加えて煮き上げて昆布の佃煮を得た。
本品は味、香りだけでなく、色、艶も充分で食欲をそそ
る昆布の佃煮であった。
実施例 6 ラツキヨウ漬 生ラッキョウ5Kpを、常法に従って約20係食塩水2
.51に塩漬して3週間の後、水切りして得た塩漬ラッ
キョウを水2、Ol、氷酢酸80m1、食塩80gから
なる酢酸液に−1ケ月間酢漬けした。
得られた酢漬はラッキョウを、更に食酢800m11味
淋400 tttl!1唐芥子10gおよび前述した液
状のα−グリコシルステビオシド甘味料630gからな
る調味液に10日間漬けて風味豊かなラッキョウのせ酢
漬を得た。
実施例 7 錠剤 アスピリン51にマルチトール13g1 コーンスター
チ4gおよび前述した粉末のα−グリコシルステビオシ
ド甘味料21gを均一に混合した後、直径127117
Xj2OR杵を用いて1錠680憎、錠剤の厚す5.2
5 in、硬度SKp±I K5’で打錠した。
本品は適度の甘味を有する飲み易い錠剤である。
実施例 8 練歯磨 配 合 第2リン酸カルシウム プルラン ラウリル硫酸ナトリウム グリセリン ポリオキシエチレン ソルビタモノラウレート 防腐剤 α−グリコシルステビオシドは法科 (実験4の試料A5相当品) 45.0 % 2.75% 1.5 φ 20.0 % 05 % 005% 02 % 水 30.0 %上
記の材料常常法に従って混合し練歯磨を得た。
水晶は過度の甘味を有しており、子供用練歯磨として利
用できる。
【図面の簡単な説明】
図において、第1図は溶解度の比較図、第2図は実験4
で得た試料&5の赤外線吸収スペクトル、第3図は同じ
く試料&5の薄層クロマトグラム、第4図は試料A5よ
り分離した物質(b)の赤外線吸収スペクトルを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 α−グリコシルステビオシド甘味料を含有せしめる
    ことを特徴とした飲食物等の製造方法。
JP53112516A 1978-09-13 1978-09-13 飲食物等の製造方法 Expired JPS5856628B2 (ja)

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