JPH0451542B2 - - Google Patents

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JPH0451542B2
JPH0451542B2 JP62023459A JP2345987A JPH0451542B2 JP H0451542 B2 JPH0451542 B2 JP H0451542B2 JP 62023459 A JP62023459 A JP 62023459A JP 2345987 A JP2345987 A JP 2345987A JP H0451542 B2 JPH0451542 B2 JP H0451542B2
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JP
Japan
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reaction
acid
water
mol
polymerization
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JP62023459A
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Hiroki Uchino
Hiroshi Yoshida
Atsushi Ookubo
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は環状アルコールの不飽和カルボン酸エ
ステルの製造方法に関する。詳しくは原料の環状
アルコールに水と有機スルホン酸をあらかじめ加
えて、好ましくは不活性ガス雰囲気中で加熱処理
した後、これに不飽和カルボン酸を加えてエステ
ル化反応せしめ、工業的に安定にかつ高収率でエ
ステルを製造する方法に関する。
環状アルコールの不飽和カルボン酸エステルは
単独でまたは他のモノマーとの共重合によつて、
レンズやプリズムなどの光学的用途;成型材料、
接着材および塗料や被覆材料として物性を向上さ
せる改良材、さらには酸素硬化型のアルキド樹脂
用の反応性希釈剤として用いられる。
[従来の技術] 環状アルコールと不飽和カルボン酸とから硫酸
のごとき鉱酸や有機スルホン酸を触媒として用い
てエステルを製造することは公知である。しか
し、環状アルコールは安定性に欠け、貯蔵時酸素
の存在下に紫外線などによつて容易に過酸化物を
生じ、この過酸化物はエステル化時原料の不飽和
カルボン酸や生成した環状アルコールのエステル
を重合防止剤が含まれているにもかかわらず重合
させてしまうので、それを防止する方策が種々提
案されている。例えば特開昭58−213733号公報で
は、シクロヘキサノール中の過酸化物を分解させ
るためパラトルエンスルホン酸の共存下に熱処理
している。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記の如き処理をしてエステル反応を
行なう方法においては、エステル化反応工程およ
び精製行程において重合物が多量に発生し、各行
程の操作に困難を極め、収率が低くなる欠点があ
る。有機カルボン酸の存在下に加熱処理すること
によつてシクロヘキサノール中に含まれる過酸化
物を分解させる方法も根本的に過酸化物の生成を
抑制するものではなく、その後不飽和カルボン酸
を加えてエステル化反応させると重合トラブルが
避けられず、満足出来るものではない。
本発明の目的はかかる従来方法にくらべて反応
および精製行程で全く重合物を発生させずに、効
率よくエステルを製造することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは上記問題を解決すべく鋭意研究を
重ねてきた。その結果、環状アルコールは容易に
脱水されて環状オレフインになること、また原料
の環状アルコール中にも不純物として環状オレフ
インが含まれていること、そしてこの環状オレフ
インが空気等の酸素の存在する雰囲気中で容易に
過酸化物を発生することを知見した。
しかしながら本発明者らは、少量の水を強酸と
共存させて加熱処理すると、存在する過酸化物が
速やかに分解せしめられ、しかも過酸化物の生成
も抑制され、その結果エステル化反応時の反応液
中に空気などが供給されても重合などのトラブル
が全く生起することなくエステル化反応を遂行し
うることを見出し、本発明を完成したものであ
る。
即ち本発明は、環状アルコールを水と有機スル
ホン酸との共存下に加熱処理した後、さらに不飽
和カルボン酸を加えてエステル化反応せしめるこ
とを特徴とする環状アルコールの不飽和カルボン
酸エステルの製造方法である。以下に更に詳しく
説明する。
本発明で用いる環状アルコールとしてはシクロ
ヘキサノール、2−エチルシクロヘキサノール、
ターシヤリーブチルシクロヘキサノール、シクロ
ペンタノール、シクロヘプタノール、シクロオク
タノール等が挙げられる。
また、本発明で用いる有機スルホン酸は特に限
定されるものではなく、後のエステル化反応にお
いて酸触媒としての効果を持つものであればよ
い。最も一般的に用いうる代表的なものを例示す
れば、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸等
であり、その使用量は、エステル化反応に必要な
量で充分で、通常環状アルコールに対して0.5〜
10モル%、好ましくは1〜5モル%である。
加熱酸処理の際共存せしめる水の量としては環
状アルコールに対し0.2重量%以上、好ましくは
0.3重量%以上の範囲で有効であることを確認し
た。水の量が0.2重量%に満たない量では有効に
作用しないゆえ好ましくない。一方、水の量の上
限はないのであるが、後の工程であるエステル化
反応では系外に水を除去しないと反応が進行せ
ず、従つて不必要に水の量を多くしても経済的で
はない。
環状アルコールを水と有機スルホン酸との共存
下に加熱処理する温度は好ましくは50〜110℃、
より好ましくは60〜100℃であり、加熱処理に要
する時間は5分以上あれば充分で、通常10〜30分
でよい。また本発明者等は、加熱処理する場合の
雰囲気として好ましくは窒素や炭酸ガスなどの不
活性ガス中においてガス中の酸素濃度を5容量%
以下、より好ましくは4容量%以下にして処理す
ると、よりその効果が大きいことを見出した。
本発明においてエステル化反応工程に供する不
飽和カルボン酸の種類はとくに制限されないが、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、シト
ラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸等が挙げら
れる。環状アルコールに対する不飽和カルボン酸
の使用量は、通常0.6〜1.5倍当量で、反応性や精
製工程での回収の経済性を考慮すれば好ましくは
0.7〜1.3倍当量である。また、同時に水に溶解せ
ず、水と共沸し、しかも反応に悪影響を及ぼさな
いエントレーナーの使用も可能であり、一般に用
いられるものを例示すれば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサ
ン等の脂環式炭化水素あるいはヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素等が挙げられ
る。
本発明におけるエステル化反応工程および精製
工程は重合防止剤の存在下で行なうが、用い得る
重合防止剤は公知の広く一般に扱われているもの
で良く、例えばハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、フエノチアジン、2,4−
ジメチル−6−ターシヤリーブチルフエノール等
であり、その使用量は反応後得られるエステルの
理論生成量に対して0.001〜5重量%、好ましく
は0.01〜2重量%である。
また、蒸気圧の極めて小さい重合防止剤の使用
も好ましく、ジアルキルジチオカルバミン酸銅塩
や酸化第1銅の如き銅化合物は、その重合防止効
果に加えて蒸留精製時製品に同伴せず容易に分離
される好都合がある。その使用量はエステルの理
論生成量に対して0.05〜5重量%、好ましくは
0.1〜2重量%である。
本発明でのエステル化反応の温度は好ましくは
70〜150℃、より好ましくは80〜130℃で反応は進
行する。生成水を留出させるため50〜500Torrの
減圧下で行なうのが好ましい。しかし溶剤を用い
た場合には溶剤の種類と含有量によつて沸点が設
定温度に達する場合もあり、常圧での反応も可能
である。
一般に重合防止のために酸素または空気の吹き
込みが行なわれるが、本発明においても、加熱処
理後であれば過酸化物の発生もなく重合防止の効
果があることもあり好ましい。
エステル化反応後得られた生成物から通常行な
われている処理を行つて目的のエステルを高純度
かつ高効率で得ることができる。例えばエステル
化反応生成物から未反応の不飽和カルボン酸と有
機スルホン酸を中和・除去し、蒸留して未反応の
環状アルコールおよび溶剤をそれぞれ分離し、更
に減圧蒸留して主成分のエステルを留出させるだ
けで高純度のエステルを得ることができる。蒸留
型式は回分式単蒸留でも、高純度のエステルを高
効率で得ることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を示し本発明を更に具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。
実施例 1 攪拌機付の1四ツ口フラスコにシクロヘキサ
ノール300g(3.0モル)およびパラトルエンスル
ホン酸14.4g(99重量%純度)を入れ、更に水を
シクロヘキサノールに対して2.1重量%となるよ
うに加え、攪拌しながら15分で100℃に昇温し、
更に15分間維持した。メタクリル酸172.2g(2.0
モル)およびフイノチアジン0.66gを添加し、
80Torrの圧力下、5ml/分の割合で空気を液中
へ吸込みながら加熱し、反応温度90〜110℃で、
生成水を留出させながら8時間反応を行なつた。
メタクリル酸の反応率は98.7モル%であつた。反
応液中およびフラスコ器壁には重合物の発生はみ
られなかつた。
反応液を70℃まで冷却後、反応液中の未反応メ
タクリル酸およびパラトルエンスルホン酸を水酸
化ナトリウム水溶液で中和したが、不溶分の析出
は認められず、油層と水層との分液は良好であつ
た。得られた粗製エステル439g中にメタクリル
酸シクロヘキシル328gが含まれており、粗製収
率97.5モル%であつた。
実施例 2 水をシクロヘキサノールに対して0.6重量%と
なるように加え、昇温時間10分、100℃に維持し
た時間を10分間とした他は実施例1と同様に反
応、処理した。その結果、反応中に反応液中およ
びフラスコ器壁には重合物の発生みられず、反応
液の中和処理においても、不溶分の析出は認めら
れず油層と水層との分液良好で、メタクリル酸シ
クロヘキシルの粗製収率は97.2モル%であつた。
参考例 1 実施例1および2で得られた粗製メタクリル酸
シクロヘキシルを、回収部10段および濃縮部10段
を有する内径50mmのガラス製有堰シーブトレイ付
蒸留塔の中段に450g/hrで供給し、塔頂部圧力
10Torr、還流比20で蒸留し、塔頂部からメタク
リル酸シクロヘキシル9.5重量%を含むシクロヘ
キサノールを116g/hrで留出させ、塔底部から
99.7重量%のメタクリル酸シクロヘキシルを得
た。次いで、該メタクリル酸シクロヘキシルを別
の濃縮部5段を有する内径50mmのガラス製有堰シ
ーブトレイ付蒸留塔の塔底部に300g/hrで供給
し、塔頂部圧力10Torr、還流比1.0で蒸留し、塔
頂部から精製メタクリル酸シクロヘキシルを299
g/hrで得た。塔底部の液は約50倍まで濃縮され
たが、重合物の発生や留出品への着色等の悪影響
は見られなかつた。得られた精製メタクリル酸シ
クロヘキシルの純度は99.9重量であつた。なお、
いずれの蒸留操作においても塔底部に微量の空気
を吹込み、塔内に塔頂部よりフエノチアジンを含
むメタクリル酸シクロヘキシルを供給する等の一
般的な重合防止の手法を用いた。
実施例 3 四ツ口フラスコに各原料を仕込んだ後、空間を
窒素で置換し酸素濃度4容量%以下であることを
確認してから以後の操作をした他は実施例1と同
様に反応、処理した。その結果、反応中に反応液
中およびフラスコ器壁には重合物の発生みられ
ず、反応液の中和処理においても、不溶分の析出
は認められず油層と水層との分液良好で、メタク
リル酸シクロヘキシルの粗製収率は99.0モル%で
あつた。
比較例 1 水をシクロヘキサノールに対して0.2重量%と
なるように加えた他は実施例2と同様に反応、処
理した。その結果メタクリル酸の反応率は98.0モ
ル%であり、反応途中泡立ちが激しく、フラスコ
器壁に附着物が認められ、反応液の中和処理にお
いても、中間層が発生して長時間おいても消失し
なかつた。メタクリル酸シクロヘキシルの粗製収
率は88.3モル%であつた。
更に、得られた粗製メタクリル酸シクロヘキシ
ルについて参考例1と同様に精製を試みたが、最
初の蒸留において蒸留塔内に重合物が発生し、長
時間の運転は不可能であつた。また、塔底部の粗
製メタクリル酸シクロヘキシルは重合防止剤が含
まれているにもかかわらず保存中に粘性が高くな
りついにはゲル化した。
比較例 2 水を加えず、フエノチアジンの代りにハイドロ
キノン1.68gを用いた他は実施例1と同様に反応
した。その結果、昇温し沸騰し始めたとき重合が
起こり乳濁して続行不可能になつた。
実施例 4 実施例1と同様の装置を用い、シクロペンタノ
ール310g(3.6モル)、パラトルエンスルホン酸
21.6g(99重量%純度)を入れ、水をシクロペン
タノールに対して1.1重量%となるように加え、
攪拌しながら7分で90℃に昇温、15分間維持し
た。アクリル酸216.2g(3.0モル)およびフエノ
チアジン0.84gを添加し、100Torrの圧力下、5
ml/分の割合で空気を液中へ吸込みながら加熱
し、反応温度95〜112℃で、生成水を留出させな
がら7時間反応を行なつた。アクリル酸の反応率
は99.1モル%であつた。反応液中およびフラスコ
器壁には重合物の発生はみられなかつた。得られ
た粗製エステル468g中にアクリル酸シクロペン
チル412gが含まれており、粗製収率98.0モル%
であつた。
実施例 5 四ツ口フラスコに各原料を仕込んだ後、空間を
窒素で置換し酸素濃度4容量%以下であることを
確認してから以後の操作をした他は実施例4と同
様に反応、処理した。その結果、反応中に反応液
中およびフラスコ器壁には重合物の発生みられ
ず、反応液の中和処理においても、不溶分の析出
は認められず油層と水層との分液良好で、アクリ
ル酸シクロペンチルの粗製収率は99.2モル%であ
つた。
実施例 6 ジヤケツトを有するステンレス製の20容量の
攪拌機付の反応器に4−ターシヤリーブチルシク
ロヘキサノール6.05Kg(38.7モル)およびパラト
ルエンスルホン酸0.50Kg(96重量%純度)を入
れ、更に水を4−ターシヤリーブチルシクロヘキ
サノールに対して2.0重量%となるように加え、
攪拌しながら30分で90℃に昇温し、更に20分間維
持した。重合防止剤としてハイドロキノンモノメ
チルエーテルを100ppm含むメタクリル酸4.00Kg
(46.5モル)、ジブチルジチオカルバミン酸銅8.8
gおよびトルエン5.20Kgを添加し、315Torrの圧
力下、20ml/分の割合で空気を液中へ吸込みなが
ら加熱し、反応温度87〜102℃で、生成水をトル
エンで共沸させながら10時間反応を行なつた。4
−ターシヤリーブチルシクロヘキサノールの反応
率は99.1モル%であつた。反応液中および反応器
壁には重合物の発生はみられず、反応液の色は当
初黒色であつたが、最後は透明な緑色を呈してい
た。
反応液を70℃まで冷却し、反応液中の未反応メ
タクリル酸およびパラトルエンスルホン酸を当量
の70℃の8重量%の水酸化ナトリウム水溶液で中
和したが、不溶分の析出は認められず油層と水層
との分液良好であつた。
得られた粗製エステルのトルエン溶液を清浄に
した先の反応器に投入、圧力を40Torrから
20Torrまで徐々に下げ、温度を50℃から110℃に
上げ、溶媒のトルエンを回分式で缶液中のトルエ
ンの濃度が0.03重量%になるまで留去した。得ら
れた粗製エステル8.63Kg中にメタクリル酸−4−
ターシヤリーブチルシクロヘキシル8.52Kgが含ま
れており、粗製収率98.2モル%であつた。更に得
られた粗製エステルに0.1重量%のジブチルジチ
オカルバミン酸銅を添加溶解し、テフロン製の回
転擦動羽根を有するジヤケツト付の伝熱面積300
cm2のステンレス製の薄膜蒸発器を用いて、圧力
1.7〜1.9Torrで、0.45Kg/時の割合で供給して蒸
留し、精製メタクリル酸−4−ターシヤリーブチ
ルシクロヘキシル8.30Kgを得た。底部の濃縮倍率
は26倍になつたが、まだ充分に流動性が有り、さ
らに濃縮可能であつた。原料4−ターシヤリーブ
チルシクロヘキサノールからのメタクリル酸−4
−ターシヤリーブチルシクロヘキシルの収率は
95.5モル%であつた。
実施例 7 反応器に各原料を仕込んだ後、空間を窒素で置
換した他は実施例6と同様に反応、処理した。そ
の結果、4−ターシヤリーブチルシクロヘキサノ
ールの反応率は99.5モル%であつた。反応液中お
よび反応器壁には重合物の発生はみられず反応液
の色は当初黒色であつたが、最後は透明な緑色を
呈していた。また、精製メタクリル酸−4−ター
シヤリーブチルシクロヘキシルの収率は99.1モル
%であつた。
比較例 3 実施例6と同様の装置で水を添加しない外は実
施例6と同様に反応した。実施例6と同様にして
反応液を中和したところ、油層と水層とが分離せ
ず、次の工程に進めなかつた。
実施例 8 実施例6と同様の反応器に4−ターシヤリーブ
チルシクロヘキサノール6.50Kg(41.7モル)、パ
ラトルエンスルホン酸0.54Kg(96重量%純度)を
入れ、更に水を4−ターシヤリーブチルシクロヘ
キサノールに対して3.0重量%となるように加え、
攪拌しながら30分で90℃に昇温し、更に20分間維
持した。重合防止剤としてハイドロキノンモノメ
チルエーテルを200ppm含むアクリル酸3.75Kg
(52.1モル)およびジブチルジチオカルバミン酸
銅9.2g、トリエン5.45Kgを添加し、300Torrの圧
力下、25ml/分の割合で空気を液中へ吹込みなが
ら加熱し、反応温度84〜100℃で、生成水をトル
エンで共沸させながら6時間反応を行なつた。4
−ターシヤリーブチルシクロヘキサノールの反応
率は99.4モル%であつた。反応液中および反応器
壁には重合物の発生はあらわれず、反応液の色は
当初黒色であつたが、最後は透明な緑色を呈して
いた。
反応液を60℃まで冷却後、反応液中の未反応ア
クリル酸およびパラトルエンスルホン酸を当量の
60℃の8重量%の水酸化ナトリウム水溶液で中和
したが、不溶分の析出は認められず、油層と水層
との分液良好であつた。
引続き、実施例6に準じてトルエンを留去し、
粗製エステル8.71Kgを得た。該粗製エステル中に
アクリル酸−4−ターシヤリーブチルシクロヘキ
シル8.58Kgが含まれており、粗製収率97.9モル%
であつた。更に該粗製エステルを実施例6のステ
ンレス製の薄膜蒸発器を用いて実施例6に準じて
蒸留し、精製アクリル酸−4−ターシヤリーブチ
ルシクロヘキシルが8.41Kg得られた。底部の濃縮
倍率は29倍になつたが、まだ充分に流動性が有
り、さらに濃縮可能であつた。
アクリル酸−4−ターシヤリブチルシクロヘキ
シルの収率は96.0モル%であつた。
実施例 4 実施例8と同様の装置で水を添加しない外は実
施例8と同様に反応した。実施例8と同様にして
反応液を中和したところ、油水層の分離に10時間
を必要とした。更に実施例8と同様にして得られ
た粗製エステルからトルエンを留去させたが、途
中で缶中の液粘度が急上昇して、留出速度が低下
してしまつた。缶中の液をアセトンに溶解させた
ところ白濁し、重合物が発生していることがわか
つた。
[発明の効果〕 本発明によれば環状アルコールと不飽和カルボ
ン酸とのエステル化反対を、重合させることなく
進行させ、反応液をアルカリ水溶液で中和処理す
る際の油層と水層との分離も良好であり、その後
の濃縮や精製の工程でも重合トラブルがなく、極
めて収率よくエステルを得ることができる。ま
た、環状アルコールを水と有機スルホン酸との共
存下に加熱処理する場合の雰囲気として窒素や炭
酸ガスなどの不活性ガス中において処理するとよ
りその効果が大きくなり好ましい。一方、従来法
では比較例で示したように反応中に不飽和カルボ
ン酸や生成したエステルが重合したり、アルカリ
水溶液による酸分の中和時に乳濁してしまい油層
と水層との分離が不可能となるかもしくは分離不
良の状態となり、収率が低下するといつた不都合
が生じる。また、粗製エステルが得られても濃縮
や精製の工程で重合し、精製不可能な場合があつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 環状アルコールと不飽和カルボン酸とをエス
    テル化反応せしめて、エステルを製造するに際
    し、環状アルコールを水と有機スルホン酸との共
    存下に加熱処理した後、さらに不飽和カルボン酸
    を加えてエステル化反応せしめることを特徴とす
    る環状アルコールの不飽和カルボン酸エステルの
    製造方法。 2 加熱処理を不活性ガス雰囲気下で行うことを
    特徴とする特許請求の範囲1に記載の方法。
JP62023459A 1986-03-04 1987-02-05 環状アルコ−ルの不飽和カルボン酸エステルの製造方法 Granted JPS6399037A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4519086 1986-03-04
JP61-45190 1986-03-04
JP61-142742 1986-06-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6399037A JPS6399037A (ja) 1988-04-30
JPH0451542B2 true JPH0451542B2 (ja) 1992-08-19

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ID=12712345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62023459A Granted JPS6399037A (ja) 1986-03-04 1987-02-05 環状アルコ−ルの不飽和カルボン酸エステルの製造方法

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JPS58213733A (ja) * 1982-06-05 1983-12-12 Nippon Oil & Fats Co Ltd 不飽和カルボン酸エステルの製造法

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