JPH045111Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は、コンパクトフロツピーデイスク装置
などに使用される磁気記録媒体のセンターハブに
対する取付構造に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来の磁気記録媒体とセンターハブの取付構造
は第１図に示すとおりであつて、センターハブｂ
上に円盤状の磁気記録媒体ａを載置し、その上部
よりシールｃを接着することによつて、センター
ハブｂと媒体ａとが固定されていた。この公知構
造によると、センターハブｂと媒体ａとの間の中
心出しが難かしく、高精度に中心出しを行なうに
は何等の組立治具を必要とする。そのために組立
の作業性が悪い欠点があつた。それに加えて、シ
ールｃによつて媒体ａに中心に向かつて引張力が
生じ、媒体ａが鎖線図示の如く経時変化すること
がある。したがつて媒体ａが回転時にうねりを生
じて回転動作が不安定になつたり、情報の書込み
読出しに支障を来たすおそれがあつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、磁気記録媒体が経時的に反り
等の変形を生じないようにすることである。

本考案の他の目的は、磁気記録媒体とセンター
ハブとの中心出しを治具等を使用することなく高
精度に行なえるようにして、組立の作業性を改善
することにある。

（考案の特徴） 本考案による取付構造は、センターハブ自身に
磁気記録媒体の厚みにほぼ等しい高さの環状突部
を形成し、この環状突部を磁気記録媒体の中心孔
に係合させてセンターハブと磁気記録媒体とを互
い同心的に位置決めし、その上からシールを貼着
するようにしたところにある。

（実施例） 第２図において、円盤状の磁気記録媒体１の下
面側でその中心部に接合している金属製のセンタ
ーハブ２は、この媒体１の中心孔３に嵌入する環
状突部４を有している。環状突部４に中心孔３が
嵌入することによつて、媒体１とハブ２とは偏心
することなく中心の位置出しが為されている。

環状部４は媒体１の厚みにほぼ等しい高さを有
し、これによつて突部４の端面と媒体１の上面と
はほぼ同一平面をなしている。そして媒体１の上
面側で円盤状のシール５が、媒体１の中心孔３の
周縁部と突部４の端面に接着されており、これに
よつて媒体１がハブ２に対して固定されている。

なおハブ２およびシール５の中心位置には、図
示しないデイスクドライブのスピンドルが嵌合す
る軸孔６，７が穿設してある。またハブ２に穿設
されている小孔８は、スピンドルハブの位置にピ
ン（図示せず。）が係合するための孔である。

（考案の効果） 本考案によれば、媒体をセンターハブに固定す
るためのシールを接着するに際し、その接着面が
同一平面になつているから、シールの接着が容易
であり、媒体に反りを生じさせる力が生せず、媒
体の平坦度を長期間安定に保つことができ、媒体
の回転駆動並びに媒体への情報の書込み読出し動
作が安定する。しかもセンターハブ自身に備え付
けた環状突部が磁気記録媒体の中心孔に係合して
いるため、両者の中心を偏心なく位置出しするこ
とができる。したがつて取付に際して治具等を用
いる必要がないから、組立が迅速にかつ容易に行
なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来における磁気記録媒体とセンター
ハブとの取付構造を示す断面図、第２図は本考案
による磁気記録媒体とセンターハブとの取付構造
を示す断面図である。 １……磁気記録媒体、２……センターハブ、３
……磁気記録媒体の中心孔、４……センターハブ
の環状突部、５……シール。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 円盤状の磁気記録媒体の片面側でその中心部に
   接合するセンターハブに、上記磁気記録媒体の中
   心孔に係合する環状突部が形成され、 上記環状突部は、上記磁気記録媒体の厚みにほ
   ぼ等しい高さを有し、 上記磁気記録媒体の他面側に、上記中心孔の周
   縁部と上記環状突部の端面とに接着するシールが
   設けられている ことを特徴とする磁気記録媒体のセンターハブ取
   付構造。