JPH044875B2 - - Google Patents

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JPH044875B2
JPH044875B2 JP60077598A JP7759885A JPH044875B2 JP H044875 B2 JPH044875 B2 JP H044875B2 JP 60077598 A JP60077598 A JP 60077598A JP 7759885 A JP7759885 A JP 7759885A JP H044875 B2 JPH044875 B2 JP H044875B2
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maltose
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 a 産業上の利用分野 本発明は新規な分岐γ−サイクロデキストリン
の製造方法に関し、更に詳細には、マルトシル−
γ−サイクロデキストリンの製造方法に関する。 b 従来の技術 サイクロデキストリンはグルコース残基がα−
1,4−結合により環状に結合したオリゴ糖であ
つて、グルコース残基6個からなるα−サイクロ
デキストリン、7個からなるβ−サイクロデキス
トリン、8個からなるγ−サイクロデキストリン
などが一般に知られている。 これらサイクロデキストリンは、その構造から
それぞれ1分子につきα−サイクロデキストリン
が6Å、β−サイクロデキストリンが8Åおよび
γ−サイクロデキストリンが10Åの空隙を内部に
有しており、この空隙内部は親油性領域となつて
いるので各種の油性物質を取り込むことができ
る。そのため、このような性質を利用して不安
定物質の安定化揮発性物質の保持異臭のマス
キング難・不溶性物質の可溶化など、種々の用
途が考えられている。 c 発明が解決しようとする問題点 既に、α−サイクロデキストリンについてはグ
ルコース残基のC6の位置にグルコースあるいは
マルトースがα−1,6−結合により結合した分
岐サイクロデキストリンが知られており、このも
のは分岐のないものに比べて水への溶解度が高い
ことが知られている。 本発明者らは、上記知見に加え、γ−サイクロ
デキストリンが他のサイクロデキストリンに比べ
て内部空隙が大きくかつ溶解性も高いことから、
このものに分枝を導入することによりその溶解性
を更に向上させると同時に、用途の拡大を期待す
ることができるのではないかとの着想のもとに
種々検討を重ねた結果、プルラナーゼの縮合反応
を利用すればγ−サイクロデキストリンとマルト
ースとを結合させることができるとの着想を得、
更に検討の結果、本発明に到達したものである。 d 問題点を解決するための手段 本発明は、マルトースとγ−サイクロデキスト
リンを含む混合物にプルラナーゼを作用させてマ
ルトシル−γ−サイクロデキストリンを生成さ
せ、生成したマルトシル−γ−サイクロデキスト
リンを反応液から分離採取することからなる、マ
ルトシル−γ−サイクロデキストリンの製造方法
に関するものである。 本発明により得られるマルトシル−γ−サイク
ロデキストリンは、6−O−α−マルトシルサイ
クロオクタオースともいい、分子式C60H100O′50
分子量1621で表わされる、下記の理化学的性質を
有する新規化合物である。 (1) 比旋光度 [α]20 D+177°(C=0.1、H2O) (2) 薄層クロマトグラフイー 薄層板:DC−Fertigplatten Kieselgel 60(メ
ルク社製) 展開溶媒:1−ブタノール:エタノール:水=
5:5:2 Rf=0.14、グルコースの移動度を1.00とした
時、本品は0.25であり1スポツトであつた。 なお、呈色はヨウ素溶液を用いた発色および
リンモリブデン酸/硫酸を用いた発色により行
つた。 (3) ペーパークロマトグラフイー 1−ブタノール:1−プロパノール:水=
3:5:4の展開溶媒を使用し、55℃°で3回
展開した。 本品は、ヨウ素溶液を用いた発色およびグル
コアミラーゼで前処理した後硝酸銀を用いた発
色により呈色され、1スポツトであることが確
認された。 (4) 高速液体クロマトグラフイー (条件) カラムサイズ:6φ×50mm 担体:LiChrosorb−NH2(メルク社製) 溶媒:アセトニトリル:水=65:35 流速:2.0ml/min 検出器:示差屈折計ERC7520型(エルマ光学
株式会社製) 本品は上記条件で1ピークであつた。 (5) 溶解性 水に易溶、エタノールに難溶。 (6) 性状 水溶液は無色であり、粉末は白色。 (7) 赤外線吸収スペクトル 第1図参照 (8) 13C核磁気共鳴スペクトル 第2図参照 δ(D2O) 69.8(1−6結合のC6) 80.2(マルトシル残基の1−4結合のC4) 100.9(1−6結合のC1) (9) γ−サイクロデキストリンとマルトースの構
成 プルラナーゼ(林原生物化学研究所製、結晶
品)によりマルトースとγ−サイクロデキスト
リンに分解され、その構成比率をペーパークロ
マトグラフイーおよび高速液体クロマトグラフ
イーで求めた結果、マルトース:γ−サイクロ
デキストリン=1:1であつた。 プルラナーゼ(ノボ・インダストリー・ジヤ
パン社製)によりマルトースとγ−サイクロデ
キストリンに分解され、その構成比率をペーパ
ークロマトグラフイーおよび高速液体クロマト
グラフイーで求めた結果、マルトース:γ−サ
イクロデキストリン=1:1であつた。 本発明によれば、かかるマルトシル−γ−サイ
クロデキストリンは次のごとくして製造される。 即ち、マルトースとγ−サイクロデキストリン
を含む基質濃度40〜85%溶液にプルラナーゼを所
定量加え、液の温度、PHなどを酵素の好適作用範
囲に維持して、1日〜6日間反応させ、マルトシ
ル−γ−サイクロデキストリンを生成し、次い
で、所望によりクロマトグラフイーなどの方法に
よつて反応液から分離採取することにより製造さ
れる。 本発明において用いられるプルラナーゼは、粘
質多糖類プルランのα−1,6−グルコシド結合
を加水分解するほか、アミロペクチンやグリコー
ゲンのα−1,6−グルコシド結合をも切断する
能力を持つ酵素であり、主としてエアロバクタ
ー・エアロゲネス(Aerobacter aerogenes)、バ
シラス・sp(Bacillus sp)などの微生物より得ら
れる。これらプルラナーゼの使用量は、基質の品
質あるいは反応の実施形式などにより多少の違い
はあるが、通常の場合、γ−サイクロデキストリ
ン1グラム当たり10単位以上用いられる。このプ
ルラナーゼの酵素活性は次のごとき方法により測
定される。即ち、0.5%プルラン溶液(プルラン
を50mM酢酸ナトリウム緩衝液、PH5.0に溶解し
たもの)200μに酵素液50μ(同じ緩衝液に溶
解したもの)を加え、10分間、50℃で酵素反応さ
せる。反応後、反応液中に生成した還元糖をソモ
ギイーネルソン(Somogyi−Nelson)法で測定
する。酵素単位はこの条件で1分間に1μmoleの
マルトトリオースに相当する還元力を生成する酵
素量を1単位とする。 本発明において原料として用いられるマルトー
スおよびγ−サイクロデキストリンは、いずれも
市販の製品をそのまま用いることができるが、生
成物の分離精製の手数を考えると純度の高いもの
を用いるのが有利である。これらマルトースおよ
びγ−サイクロデキストリンの使用量は、γ−サ
イクロデキストリンに対して通常マルトース1〜
7倍量、好ましくは2〜7倍量、更に好ましくは
3〜5倍量用いられる。また、溶液の濃度は、本
発明の方法がプルラナーゼの縮合反応を利用する
ものである関係上、一般的に原料基質の濃度が高
いほど好ましく、従つて、本発明における基質濃
度は60〜85%で使用することが好ましい。 本発明の方法においては、反応はプルラナーゼ
の作用条件に適合させて実施される。従つて、反
応温度、PHなどは用いられる酵素の種類(起源)
によつて差はあるが、一般に40〜70℃、PH4.0〜
6.0で行なうのが好ましい。 生成したマルトシル−γ−サイクロデキストリ
ンを反応液から分離するには、例えばトヨパール
HW−40Sを用いたカラムクロマトグラフイーあ
るいはワツトマン17クロムによるペーパークロマ
トグラフイーを用いることにより容易に行なうこ
とができるが、工業的には特にコスト上の理由か
らイオン交換樹脂をクロマトグラフイー、大量ゲ
ルろ過分離法などを用いるのが有利である。 e 発明の効果 本発明により得られる新規な分岐サイクロデキ
ストリンは、公知のγ−サイクロデキストリンと
同程度の強い抱接力を有し、かつ、その溶解性に
おいて格段に優れているので、医薬品、食品、化
粧品その他一般の化学工業分野でのサイクロデキ
ストリンの用途開発に寄与するところが大きい。 f 実施例 次に実施例を示し、本発明を更に詳細かつ具体
的に説明する。 実施例 1 マルトース(日本澱粉工業KK製、純度99%)
2.00gとγ−サイクロデキストリン(日本食品化
工KK製、純度98%)0.40gに、PH5.0、50mM酢
酸ナトリウム緩衝液0.83mlを加え沸騰浴中加熱溶
解する。冷却後、これにバシラス・sp(Bacillus
sp)の耐熱性プルラナーゼ(ノボ・インダストリ
ー・ジヤパン社製、200単位/g)200mgを加え、
65℃で50時間反応させる。 終了後、この反応液をトヨパールHW−40Sを
充填したカラム(2.5×100cm×2本)によりゲル
ろ過クロマトグラフイーにかけて分離精製を行
う。試料負荷後14〜16時間後に溶出されてくるフ
ラクシヨンを集め、ロータリーエバポレータで濃
縮乾燥して、マルトシル−γ−サイクロデキスト
リンの白色粉末204mgを得る。 このものの元素分析値は次の通りであつた。 元素分析値(C60H100O50) 計算値 C=44.45% H=6.22% O=49.34
% 実測値 C=44.32% H=6.20% また、このものは273℃で分解した。 次に、この粉末を、70%1−プロパノール
1−ブタノール:ピリジン:水=6:4:31
−ブタノール:1−プロパノール:水=3:5:
4を展開剤に用いてペーパー上に展開後、ヨウ素
溶液を用いる発色およびグルコアミラーゼでペー
パーを一度処理した後硝酸銀発色させたところ、
1スポツトを与え単一物質であることが確認され
た。 次に、上記で得られた物質5mgとエアロバクタ
ー・エアロゲネス(Aerobacter aerogenes)の
プルラナーゼ(林原生物化学研究所製、結晶品40
単位/mg)1単位をPH6.0、50mM酢酸ナトリウ
ム緩衝液500μに溶解し、30℃で一夜反応させ
たところ、マルトースとγ−サイクロデキストリ
ンを1:1の割合で生成することがペーパークロ
マトグラフイーおよび高速液体クロマトグラフイ
ーにより確認された。 以上の結果から、上記の物質はマルトシル−γ
−サイクロデキストリンであることが確認され
た。 実施例 2〜7 実施例1と同様な操作手順により、但し基質濃
度、酵素量、反応温度、反応時間を種々に変えて
反応を行ない、次表の結果を得た。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図は、マルトシル−γ−サイクロデキスト
リンの赤外線吸収スペクトルを示し、第2図は、
マルトシル−γ−サイクロデキストリンの 13C核
磁気共鳴スペクトルを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 γ−サイクロデキストリン1重量部に対しマ
    ルトースを2〜7重量部含む基質濃度40〜85%の
    溶液をプルラナーゼの存在下に反応させ、該反応
    液からマルトシル−γ−サイクロデキストリンを
    分離、採取することを特徴とするマルトシル−γ
    −サイクロデキストリンの製造方法。 2 γ−サイクロデキストリン1重量部に対しマ
    ルトースを3〜5重量部含む基質濃度60〜85%の
    溶液をプルラナーゼの存在下に反応させることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
JP60077598A 1985-04-13 1985-04-13 新規な分岐γ―サイクロデキストリンの製造方法 Granted JPS61236802A (ja)

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