JP3135912B2 - ルチン包接複合体及びその製造法 - Google Patents

ルチン包接複合体及びその製造法

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JP3135912B2 JP02324291A JP32429190A JP3135912B2 JP 3135912 B2 JP3135912 B2 JP 3135912B2 JP 02324291 A JP02324291 A JP 02324291A JP 32429190 A JP32429190 A JP 32429190A JP 3135912 B2 JP3135912 B2 JP 3135912B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、生理活性を維持し、水に可溶性であって、
かつ、水溶液として低温、低pH下においても沈殿を生じ
にくく、特に、医薬、食品等の分野における飲料への添
加に適したルチン包接複合体及びその製造法に関する。
「従来の技術」 ルチン(3,3′,4′,5,7−pentahydroxyflavone−3−
[6−0−(6−deoxy−α−1−mannopyranosyl)−
β−D−glucopyranoside]−trihydrate)はミカン科
のヘンルーダから発見され、のちにタデ科のソバ、マメ
科のエンジュのつぼみ、タバコ葉、トマト等の植物体か
らも分離された淡黄色の針状結晶で、第2図に示す構造
式で表わされ、分子量MW=610.51の化合物である。
ルチンには、毛細血管の強化作用があると言われ、脳
出血、放射線障害、出血性諸病の予防に効果があるとさ
れ、ルチンを含むソバが、これらを予防する食品として
古来より常食されていることは周知である。更に、ルチ
ンは、酸化防止作用があることから食品の酸化防止剤と
して、あるいは鮮やかな黄色を呈することから天然色素
としても使用されている。
一般に、ルチンは、前記したルチンを有する植物体か
ら、熱水、アルコール等により、抽出、単離され、結晶
化されて、無水ルチンとして市販されている。
ルチンは前記したように極めて有用な化合物であり、
一日に約100mg摂取することが望ましいとされ、医薬、
食品等の分野への利用が期待されるが、水難溶性であ
り、また、光等に対して安定性が悪く、放置しておくと
徐々に灰色に変化していくという問題点を有する。
これらの問題点を解決する方法が種々提案されてい
る。特公昭25−1677号には、ルチンに、アミノ酸を有す
る脂肪族化合物を加えて水溶性にする方法が開示され、
特公昭29−1285号には、ルチンに、ロンガリットを作用
させて亜硫酸化合物にして水溶性にする方法が開示され
ている。しかし、これらの製法は、アミノ化合物、亜硫
酸化合物、モノクロール酢酸等が使用されるため、生成
物質の生理活性、毒性に問題があり、また、精製が困難
であるという問題も有する。更に、特公昭54−32073号
には、ルチンに、グルコース残基を等モル以上転移させ
て溶解性を改善する方法が開示されているが、この方法
においては、ルチンにグルコースが付加されたものが得
られるため、ルチン本来の生理活性等の効果に問題を生
じかねない。
そこで、ルチンの生理活性効果を損なわず、また、毒
性の問題もなく、溶解性を向上させる方法として、特開
昭59−137499号、特公昭59−232054号には、ルチンと、
シクロデキストリンとを包接させる方法が開示されてい
る。この方法は、ルチンを化学的に変化させることな
く、シクロデキストリンと包接複合体を形成しているだ
けなので、ルチンの生理活性を維持したまま、水に対す
る溶解度を飛躍的に上昇させることができる。そのた
め、ルチンとシクロデキストリンとの包接複合体は、医
薬、飲食品用原料として幅広く活用できるようになっ
た。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、一般的に、清涼飲料水は、4〜10℃の
低温で保持することが多く、また、味覚的な見地から、
また、その組成成分の安定性又は濃度から、低pHのもの
が多い。ところが、ルチンとシクロデキストリンとの包
接複合体の室温飽和水溶液は、4〜10℃の低温下に放置
すると、シクロデキストリン又は包接複合体の沈殿が析
出し、また、pH6以下の低pH下に保持した場合にも、ル
チンが析出することがあった。
そこで、シクロデキストリンを、化学的にメチル化又
はプロピル化したシクロデキストリン誘導体、あるい
は、シクロデキストリンを架橋剤の存在下に重合させて
得られるシクロデキストリン誘導体と、ルチンとの接合
複合体を形成した場合、水に対する溶解性は驚異的に改
善されるが、これらの誘導体に残存する各種有機溶剤、
あるいは誘導体反応副生成物を除去することは極めて困
難であるため、人体に対する安全性に問題を生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その
目的は、ルチンの生理活性を損なうことなく、水に可溶
性で、人体に対して安全であり、水溶液として、温度及
びpHに対する安定域が広く、したがって、医薬、食品等
の分野における飲料として適用可能なルチン包接複合体
及びその製造法を提供することにある。
「課題を解決するための手段」 本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した
結果、分枝したβ又はγ−シクロデキストリンとルチ
ンとの包接複合体が極めて高い水溶性を示すこと、ま
た、β又はγ−シクロデキストリンと上記分枝シクロ
デキストリンとの混合物にルチンを包接させると、ルチ
ン/シクロデキストリンの包接複合体の飽和点、及びル
チン/シクロデキストリンの包接モル比が上昇し、シク
ロデキストリンを単独で用いる場合より水溶性が向上す
ること、更に、包接複合体を形成するとき、包接系を
アルカリ性条件下で行なえば効率よく包接複合体を形成
できることを見出し、これらの事実に基づいて本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明のルチン包接複合体は、ルチンを分
枝シクロデキストリンとシクロデキストリンの混合物に
包接させたことを特徴とする。
また、本発明のルチン包接複合体の製造法は、ルチン
と分枝シクロデキストリン含有物とをアルカリ性条件下
で混合することを特徴とする。
以下、本発明について好ましい態様を挙げて更に詳細
に説明する。
シクロデキストリンは、6〜12個のグルコース分子
が、α−1,4グルコシド結合で環状に結合した王冠状の
非還元性デキストリンであり、グルコース6分子からな
るα−シクロデキストリン、7分子からなるβ−シクロ
デキストリン、8分子からなるγ−シクロデキストリン
が一般に知られている。これらのシクロデキストリンは
王冠状を呈するため、その分子内部に空洞を有する。こ
のシクロデキストリン空洞内は疎水性で、分子外側は親
水性を示し、そのため、親油性物質又はこれらの官能基
を取り込んで、包接化合物を形成する能力を有してい
る。
本発明に用いる分枝シクロデキストリンとは、シクロ
デキストリン1モルに対して、1モル以上のグルコース
等の単糖、又はマルトース、マルトトリオース等のオリ
ゴ糖がα−1,6結合した非還元性デキストリンを意味す
る。
分枝シクロデキストリンは、公知の方法、例えば、特
開昭61−92592、特開昭61−197602等に開示されている
方法により調製することができる。すなわち、澱粉糊
液、又は、酸もしくはバチルス属の細菌が生産する液化
型αアミラーゼを用いて軽度に液化した澱粉液化液に、
バチルス属の細菌が生産するシクロデキストリン生成酵
素を作用させることにより得られたシクロデキストリン
を含有する澱粉分解物に、β−アミラーゼ、細菌のα−
アミラーゼ、グルコアミラーゼ、プルラナーゼ、イソア
ミラーゼ等のシクロデキストリンを分解しないか、又は
分解し難い酵素を作用させて濃縮し、シクロデキストリ
ンを含有する糖化物を得る。この糖化液に、プルラナー
ゼ、イソアミラーゼ等の枝切り酵素を作用させて、分枝
シクロデキストリン又は分枝シクロデキストリン含有糖
化液を得ることができる。
本発明では、例えば上記のようにして得られた分枝シ
クロデキストリンのうち、α−分枝シクロデキストリン
についてはルチンの水溶性改善の効果が乏しいため、β
−又はγ−型の分枝シクロデキストリンを用いるのが好
ましい。
ルチンと分枝シクロデキストリンとの包接複合体は、
ルチンとシクロデキストリンとの包接複合体と比較し
て、β−型においても、γ−型においても、そのルチン
可溶性能力が優れており、ルチン包接複合体の水溶液を
低温、低pH下に放置しても、沈殿が生じるのを防止でき
る。
また、本発明は、ルチンを、分枝シクロデキストリン
とシクロデキストリンとの混合物に包接させた包接複合
体をも対象にする。このように、分枝シクロデキストリ
ンとシクロデキストリンとを併用して用いることによ
り、ルチン/シクロデキストリンの包接複合体の飽和
点、及びルチン/シクロデキストリンの包接モル比が上
昇し、シクロデキストリンを単独で用いる場合よりも、
ルチンの水溶性が高められる。
ルチンと、分枝シクロデキストリンとの包接複合体
は、ルチンと分枝シクロデキストリン含有物とを混合す
ることによって得られる。
本発明において、分枝シクロデキストリン含有物と
は、分枝シクロデキストリンを含有する原料であればよ
く、例えば、分枝シクロデキストリンだけを含む原料で
あってもよいし、分枝シクロデキストリンとシクロデキ
ストリンとを混合した原料であってもよく、分枝シクロ
デキストリンを含む澱粉分解物とシクロデキストリンと
を混合した原料であってもよい。これらの分枝シクロデ
キストリンとシクロデキストリンとの混合物、あるいは
分枝シクロデキストリン含有澱粉分解物とシクロデキス
トリンとの混合物を原料とする場合、分枝シクロデキス
トリン含量は、固形分中20重量%以上であることが好ま
しい。
分枝シクロデキストリン、あるいは分枝シクロデキス
トリン含有澱粉分解物に、シクロデキストリンを混合し
て使用する場合、シクロデキストリンとしては、比較的
安価なβ−シクロデキストリンが好ましく採用される。
分枝シクロデキストリンは前記のようにして調製する
こともできるが、分枝シクロデキストリン、シクロデキ
ストリン、及び分枝シクロデキストリンを含有する澱粉
分解物は、市販もされている。例えば、分枝シクロデキ
ストリンとしては、マルトシル−β−シクロデキストリ
ンが、塩水港精糖(株)から、シクロデキストリンとし
ては、β−シクロデキストリンが「セルデックスN」
(商品名、日本食品化工(株)製)として、γ−シクロ
デキストリンが日本食品化工(株)から、分枝シクロデ
キストリンを含有する澱粉分解物としては「イソエリー
ト」(商品名、塩水港精糖(株)製)が市販されてい
る。
ルチンと、分枝シクロデキストリン含有物とを混合す
る方法は、混練法、溶解法、混合粉砕法等いずれの方法
を用いてもよいが、ルチンの水に対する溶解性は、約0.
1mg/と極めて低いため、水に直接溶解させて混合する
方法による場合、包接が完了するまでに長時間を要す
る。
そのため、ルチンは、熱水、かんすい、又は水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等、食品添加
物として用いられるアルカリ金属又はアルカリ土類金属
塩の水溶液、あるいは食品添加物として認可されている
エタノール、グリセロール、プロピレングリコール等の
有機溶媒に溶解させて添加するのが好ましい。ただし、
最終製品中の塩濃度に制限がある場合には、その条件に
適合するように溶液の組成を考慮することが好ましい。
また、グリセロール、プロピレングリコールは、非常に
揮発しにくい物質であるので、乾燥粉末化して製品とす
る場合には、乾燥中に除去できず、最終製品の歩留まり
等に悪影響を及ぼすことがあるので、後の処理条件に適
した有機溶媒の種類等を選択することが好ましい。
また、ルチンと、分枝シクロデキストリン含有物と
を、加熱下に混合することによっても、ルチンの溶解性
を高めることができる。
したがって、ルチンと、分枝シクロデキストリン含有
物とを混合する方法の好ましい態様としては、上記の方
法で水、アルコール等の溶媒に溶解させたルチンを、分
枝シクロデキストリン含有物を溶解させた水溶液に添加
して、加熱下に混合する方法であり、これによって包接
を完了するまでの時間を短縮することができる。
更に、ルチンと、分枝シクロデキストリン含有物との
混合を、アルカリ性条件下に行なうことにより、ルチン
の包接量を増加することができ、また、得られた包接複
合体を、水に溶解させ、低温、低pH下に放置した場合の
安定性もよくなる。このことは、ルチンと、シクロデキ
ストリンとの包接複合体を形成させる場合においても同
様である。なお、本発明において、アルカリ性条件下と
は、pH7〜10が好ましく、pH7〜8が更に好ましい。
包接複合体の反応系を上記のようなアルカリ性にする
ために添加する塩としては、例えば水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリ
ウム、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム
等のアルカリ金属塩、又は炭酸カルシウム等のアルカリ
土類金属塩などの食品添加剤として認可されているアル
カリ又は弱アルカリ性を示す塩を使用することができる
が、これらの混合物あるいはかんすい等を用いてもよ
い。
本発明のルチン包接複合体の製造法の最も好ましい例
を挙げると次の通りである。
分枝シクロデキストリン含有物1〜3重量部を、水5
〜10重量部に分散させ、撹拌しながら60〜80℃に加熱
し、完全に溶解させる。この溶液の固形分当たり0.5〜
5%となるようにアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩
を添加し、緩やかに撹拌しながら60〜80℃に保温する。
恒温状態になったら、β及びγ型の分枝シクロデキスト
リン及びシクロデキストリン(以下、シクロデキストリ
ン類とする)の総モル数に対して0.1〜0.5倍モルのルチ
ンを、エタノールに10〜15重量%濃度になるように溶解
させた溶液を、撹拌しながら緩やかに添加する。pHを7
〜10、好ましくは7〜8に調整し、0.5〜2時間撹拌し
て包接させる。
包接が完了した溶液は、そのままで飲料原料として使
用することができるが、輸送、保存、使用目的等の必要
に応じて乾燥させることが好ましい。乾燥方法は、凍結
乾燥法、スプレードライ法、ドラムドライ法等、いずれ
の方法を用いてもよい。
「作用」 分枝シクロデキストリンは、シクロデキストリンより
も、水溶性が高く、かつ、ルチンをよく包接する。この
ため、ルチンと分枝シクロデキストリンとの包接複合体
は、水溶性に優れており、ルチンの溶解量を増大させる
ことができる。また、例えば15〜10℃程度の低温下や、
pH6〜4程度の低pH下においても沈殿を生じにくいの
で、ルチンの溶解性を安定して維持できる。したがっ
て、ルチンと分枝シクロデキストリンとを包接した包接
複合体は、ルチンの生理活性効果を付与するため、食
品、医薬品などの分野における清涼飲料水、健康ドリン
ク剤などに、生理活性剤として添加することができる。
しかしながら、分枝シクロデキストリンは、現在のと
ころ比較的高価であり、単独で用いた場合にはコスト高
を招く。このため、本発明は、ルチンを分枝シクロデキ
ストリン及びシクロデキストリンの混合物に包接させた
包接複合体をも対象としている。シクロデキストリン、
特にβ−シクロデキストリンは、比較的安価に得ること
ができる。
驚くべきことに、所望の比率で分枝シクロデキストリ
ンと混合したβ−シクロデキストリンは、適量のルチン
と包接複合体を形成させると、その水溶液は、β−シク
ロデキストリンについて過飽和であるにもかかわらず、
β−シクロデキストリン、あるいは包接複合体の沈殿は
発生しなかった。
この効果は、分枝シクロデキストリンを含有する澱粉
分解物にβ−シクロデキストリンを添加した場合におい
ても認められた。
さらに、ルチンと、シクロデキストリン類との包接反
応をアルカリ性条件下で行なうと、ルチンの包接量が増
加し、その結果、水への溶解性の高いルチン包接複合体
の収率を向上させることが可能となった。
これらを総合し、所望の比率で混合したシクロデキス
トリン類に、適量のルチンをアルカリ性条件下で包接さ
せることで、製品コストを大きく低減させることが可能
となる。
「実施例」 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。な
お、以下の実施例においては、分枝シクロデキストリン
として、マルトシル−α−シクロデキストリン、マルト
シル−β−シクロデキストリン(塩水港精糖(株)
製)、マルトシル−γ−シクロデキストリンを用い、シ
クロデキストリンとしてα−シクロデキストリン、β−
シクロデキストリン(商品名「セルデックスN」、日本
食品化工(株)製)、γ−シクロデキストリン(日本食
品化工(株)製)を用いた。これらは、図中及び表中
で、それぞれG2−α−CD、G2−β−CD又はG2−β、G2−
γ−CD又はG2−γ、α−CD、β−CD又はβ、γ−CD又は
γと表わした。また、シクロデキストリン類の総称は、
CDと表わした。更に、ルチンとしては、無水ルチン粉末
(アルプス薬品工業(株)製)を用い、アルカリ金属塩
又はアルカリ土類金属塩として無水炭酸ナトリウム(特
級試薬、関東化学(株)製)、ルチンを溶解させる有機
溶媒としてエタノール(特級試薬、関東化学(株)製)
を用いた。
実施例1 α−、β−、γ−型のマルトシルシクロデキストリ
ン、及びα−、β−、γ−型のシクロデキストリンを用
い、これらのシクロデキストリン類の濃度を徐々に高め
た水溶液をそれぞれ調製し、25℃の条件下において各水
溶液中に溶解できるルチン濃度をそれぞれ測定した。こ
の結果を第1図に示す。
図に示されるように、シクロデキストリン類の濃度を
高めることによって、包接複合体が形成されるため、ル
チンの溶解量がほぼ比例して増大する。ただし、G2−α
−CD及びα−CDにおいては、ルチン可溶化効果が乏し
い。また、分枝シクロデキストリンであるG2−α,β,
γ−CDは、いずれも対応するα,β,γ−CDよりもルチ
ン可溶化効果に優れている。
実施例2 次に、各種シクロデキストリン類の中性又はアルカリ
性条件下におけるルチン包接能力の比較を行なった。
シクロデキストリン類としては、β−及びγ−マルト
シルシクロデキストリン、β−及びγ−シクロデキスト
リンを用いた。
シクロデキストリン類1重量部に、精製水5重量部を
加え、70〜80℃に加熱しながら完全に溶解させた。次い
で、70℃に保持し、ルチンの10重量%エタノール溶液2
重量部を、撹拌しながら緩やかに滴下した。そのまま、
70℃で、1時間撹拌を続け、包接複合体を形成させた。
また、上記方法において、精製水5重量部を、無水炭
酸ナトリウム0.01重量部を溶解させた水5重量部に代
え、後は同様にして、アルカリ性条件下における包接複
合体を形成させた。
こうして得られたそれぞれの反応溶液を室温に12時間
放置して冷却した。こうして余剰のルチンを析出させた
後、0.45μmφの細穴を有するメンブランフィルターで
濾過し、その濾液中のルチン溶解量を測定した。更に、
この濾液1.0mlを分取して凍結乾燥し、その重量から溶
液中の固形分を算出した。また、上記で得られた乾燥試
料中のルチン含量を定量した。
それぞれのルチンの定量は、HPLC法(ODSカラム3mmφ
×150mm/流出溶媒 水:メタノール:アセトニトリル:
酢酸=12:7:1:1/流量1ml/分/検出器 UVモニターλ=2
54nm/内部標準物質 安息香酸エチル)により測定し
た。
また、包接複合体のルチン/シクロデキストリン類の
モル比を次の計算式により算出した。
A=(濾液中の固形分濃度)−(濾液中のルチン濃
度)−(濾液中の塩濃度) B=(濾液中のルチン濃度)−(包接していないルチ
ン) なお、濾液中の塩濃度は、1.3mg/mlであった。また、
包接していないルチン濃度は、シクロデキストリン類を
用いず、精製水又は炭酸ナトリウム溶液に溶解しうる量
を、その近似値として用いた。更に、各シクロデキスト
リン類の分子量は以下に示す値を用いた。
β−シクロデキストリン :1135 γ−シクロデキストリン :1297 マルトシル−β−シクロデキストリン :1459 マルトシル−β−シクロデキストリン :1621 また、比較のため、シクロデキストリン類を加えず、
ルチンの精製水、炭酸ナトリウム溶液への溶解量を測定
した。
これらの結果を表1に示す。
表1の包接複合体のルチン/シクロデキストリン類の
モル比から、分枝シクロデキストリンであるマルトシル
−シクロデキストリンは、分枝のないシクロデキストリ
ンと比較して、ルチンとよく包接していることがわか
る。
また、アルカリ性条件下に処理することにより、いず
れのシクロデキストリン類も、ルチンとの包接量を増加
させることができることがわかる。
次に、β−シクロデキストリンの実験例3及び7にお
いて、ルチンを添加しない実験例11及び12を調製し、β
−シクロデキストリンの各溶液に溶解する量を前記Aを
求める式により算出した。この結果を表2に示す。
表2から、β−シクロデキストリンは、ルチンと包接
複合体を形成することで、その水に対する可溶化能が、
見かけ上増加することがわかる。
実施例3 分枝シクロデキストリンである、マルトシル−β−シ
クロデキストリン、マルトシル−γ−シクロデキストリ
ンは極めて高価である。そこで、安価なβ−シクロデキ
ストリンもルチンとの包接により水への溶解量が増加す
ることに注目し、マルトシル−β−シクロデキストリン
に、β−シクロデキストリンを混合した混合物を用い
て、実験例2と同様に包接複合体を調製し、そのルチン
包接量及びβ−シクロデキストリンの水への溶解量増加
の効果をみた。
また、β−シクロデキストリンと同様に安価である、
マルトシル−シクロデキストリン類を含む澱粉分解物、
及びマルトシル−シクロデキストリン類を含む澱粉分解
物とβ−シクロデキストリンとの混合物を用いて、それ
ぞれ包接複合体を調製し、そのルチン包接量及びβ−シ
クロデキストリンの水への溶解量増加の効果をみた。
なお、マルトシル−シクロデキストリン類を含む澱粉
分解物としては、「イソエリート」(商品名、塩水港精
糖(株)製)を用いた。この「イソエリート」中には、
β−及びγ−のシクロデキストリン及びマルトシルシク
ロデキストリンが含まれている。
また、β−シクロデキストリンと、マルトシル−β−
シクロデキストリンとの混合物は、その混合比が8:2、
5:5、2:8のものを用い、β−シクロデキストリンと、
「イソエリート」との混合物は、その混合比が、0:10、
5:5、4:6、3:7、2:8のものを用いた。
包接複合体の調製方法は、実施例2と同様にして行な
った。すなわち、シクロデキストリン類1重量部に、無
水炭酸ナトリウム0.01重量部を溶解させた水5重量部を
加え、70〜80℃に加熱しながら完全に溶解させた。次い
で、70℃に保持し、ルチンの10重量%エタノール溶液2
重量部を、撹拌しながら緩やかに滴下し、そのまま、70
℃で、1時間撹拌を続け、包接複合体を形成させた。
この反応溶液を室温に12時間放置して冷却し、余剰の
ルチンを析出させた後、0.45μmφの細穴を有するメン
ブランフィルターで濾過し、その濾液中のルチン溶解量
を測定した。更に、この濾液1.0mlを分取して凍結乾燥
し、その重量から溶液中の固形分を算出した。また、上
記で得られた乾燥試料中のルチン含量を定量した。
乾燥試料中のβ−シクロデキストリン含量は、HPLC法
(NH2カラム3mmφ×500mm/流出溶媒 水:アセトニトリ
ル=2:1/検出器 RIモニター)により測定した。
この結果を表3に示す。
次に、得られた試料を100mg精密に秤量して試験管に
入れ、精製水を0.2mlずつ、試料が完全に溶解するまで
添加し、そのときのβ−シクロデキストリン溶解量及び
ルチン溶解量を算出した。
その結果を表4に示す。
以上の結果から、β−シクロデキストリンより包接能
力の大きいマルトシル−β−シクロデキストリンの混合
物中における配合比が大きくなるほど、ルチンの精製水
への溶解量が上昇することがわかる。
また、実施例2の表2では、実験例7においてβ−シ
クロデキストリンの溶解量が40.6mg/mlであったが、こ
れと同じ条件で行なった表3における実験例13では、β
−シクロデキストリンの溶解度が計算によると116mg/ml
となる。このように、β−シクロデキストリンにマルト
シルβ−シクロデキストリンを混合すると、β−シクロ
デキストリン自体の溶解量も増大することがわかる。
また、マルトシル−β−シクロデキストリンの代わり
に、マルトシル−シクロデキストリン類を含有する澱粉
分解物を用いた場合、ルチンの精製水への可溶化能力、
及びβ−シクロデキストリンの溶解量は落ちるものの、
β−シクロデキストリンを混合しない場合より、ルチン
の水への可溶化量を増加できることがわかる。
1日のルチン摂取量は、100mgで十分であるといわれ
ているので、100mlのドリンク剤を1日1本飲むとする
と、ルチンの溶解濃度は、1mg/mlであればよいこととな
り、したがって、β−シクロデキストリンと、マルトシ
ル−シクロデキストリン類を含有する澱粉分解物である
イソエリートとの混合物を用いても、十分に実用性のあ
るルチン包接複合体が得られることがわかる。
実施例4 実施例2、3の実験例3〜10、及び13〜20で得られた
ルチン包接複合体について、低温、低pHの水溶液中に放
置した場合の沈殿の発生の有無をみた。
pH4に調整した0.1Mクエン酸緩衝液に、それぞれのル
チン包接複合体を、ルチン溶解量が0.5、1.0、2.0、4.0
mg/mlとなるように溶解し、10℃で、1週間保存した
後、沈殿発生の有無をみた。また、沈殿の発生した溶液
は、0.45μmφの細穴をもつメンブランフィルターで濾
過して沈殿を除去し、濾液中のルチン含量を、HPLC法で
測定した。
この結果を表5に示す。なお、沈殿発生の有無は、溶
液の状態を目視によって観察し、次のような評価により
判定した。
− :透明である。
± :濁りがある。
+ :沈殿が発生している。
++:沈殿発生量が多い。
表5の結果から、Na2CO3水溶液中、すなわちアルカリ
性条件下で調製したルチン包接複合体は、精製水中、す
なわち中性条件下で調製したルチン包接複合体に比べ
て、比較的沈殿の発生が少ないことがわかる。
また、マルトシル−β,γ−シクロデキストリン単品
を用いた場合、アルカリ性条件下で調製したものだけで
なく、精製水中、すなわち中性条件下で調製したもの
も、低pHの水溶液中で保存しても沈殿の発生はなく、極
めて安定であることがわかる。
更に、マルトシル−β−シクロデキストリンと、β−
シクロデキストリンとの混合物を用いてルチン包接複合
体を形成させた場合、混合物中のマルトシル−β−シク
ロデキストリン含量が多くなるほど、ルチンの可溶化量
は増加する。
一方、マルトシル−シクロデキストリン類を含有する
澱粉分解物であるイソエリートを用いる場合、実験例1
8、19のように、β−シクロデキストリンを適量添加混
合することにより、よい結果が得られることがわかる。
実施例5 「イソエリート」(商品名、塩水港精糖(株)製)6K
gと、「セルデックスN」(商品名、日本食品化工
(株)製、β−シクロデキストリン含量98.5重量%)4K
gとを水40に分散させた後、50容ジャーファーメン
ターに入れ、撹拌しながら75℃に加熱し、完全に溶解さ
せる。この溶液に炭酸ナトリウム100gを添加し、75℃に
保温、撹拌を続けながら、ルチンを15体積%溶解させた
エタノール溶液5を、緩やかに添加し、更に2時間、
保温、撹拌を続けた。得られた包接複合体溶液を、珪藻
土を厚さ5mmに充填したキャンドルフィルターで濾過し
た後、75℃に保温しながら、スプレードライヤーで乾燥
して、鮮やかな黄色粉末8.4Kgを得た。
実施例6 「イソエリート」(商品名、塩水港精糖(株)製)35
0gと、「セルデックスN」(商品名、日本食品化工
(株)製、β−シクロデキストリン含量98.5重量%)15
0gとを水1.5に分散させた後、アジテーター中で、撹
拌しながら75℃に加熱し、完全に溶解させる。75℃に保
温、撹拌を続けながら、この溶液に、炭酸ナトリウム2g
と炭酸カリウム3gとを含有する水溶液50mlにルチン25g
を溶解させた溶液を、緩やかに添加し、更に2時間、保
温、撹拌を続けた。得られた包接複合体溶液を凍結乾燥
して、鮮やかな黄色固形分520gを得た。
実施例7 マルトシル−β−シクロデキストリン(塩水港精糖
(株)製)5gと、γ−シクロデキストリン(日本食品化
工(株)製、純度98.5重量%)5gとの混合物を、炭酸カ
リウム0.6gと、炭酸ナトリウム2gとを溶解させた水50ml
に分散させ、70℃に加熱して完全に溶解させる。この溶
液を、70℃に保温し、撹拌しながら、ルチンを15体積%
溶解させたエタノール溶液7mlを、緩かに添加し、更に
1時間、保温、撹拌を続けた。得られた溶液をスプレー
ドライにより乾燥して、鮮やかな黄色の固形分6.7gを得
た。
実施例5〜7で得られた粉末、又は固形分を水に溶解
させたところ、いずれもルチン濃度にして1mg/ml以上の
溶解性が得られた。
また、実施例5〜7で得られた粉末、又は固形分をル
チン濃度にして0.5mg/mlとなるように水溶解させ、この
溶液を、0.1Mクエン酸緩衝液(pH4.0)に溶解し、10℃
の温度下に、14日間放置したところ、いずれも沈殿の発
生は見られず安定であった。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、ルチンを分枝
シクロデキストリン含有物に包接させるようにしたの
で、ルチンの生理活性を損なうことなく、水に可溶性
で、人体に対して安全であり、水溶液として、低温下、
低pH下に保持した場合において沈殿を生じることがな
く、したがって、医薬、食品等の分野における飲料に好
適なルチン包接複合体を得ることができる。また、分枝
シクロデキストリン又は分枝シクロデキストリンを含有
する澱粉分解物と、比較的安価なβ−シクロデキストリ
ンとを併用することにより、低温下、低pH下における溶
解性に優れたルチン包接複合体を低コストで収率よく製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は各種のシクロデキストリン類の水溶液にルチン
を溶解させた場合のシクロデキストリン類の濃度とルチ
ン濃度との関係を示す図、第2図はルチンの化学構造式
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 俊之 愛知県名古屋市千種区徳川山町2―5― 3 (72)発明者 加島 道夫 愛知県名古屋市守山区大字小幡字花の木 92―3 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07H 17/07 C08B 37/16 CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ルチンを分枝シクロデキストリンとシクロ
    デキストリンの混合物に包接させたことを特徴とするル
    チン包接複合体。
  2. 【請求項2】前記分枝シクロデキストリンがβ−分枝シ
    クロデキストリン及び/又はγ−分枝シクロデキストリ
    ンである請求項1記載のルチン包接複合体。
  3. 【請求項3】前記シクロデキストリンがβ−シクロデキ
    ストリン及び/又はγ−シクロデキストリンである請求
    項1又は2記載のルチン包接複合体。
  4. 【請求項4】ルチンと分枝シクロデキストリン含有物と
    をアルカリ性条件下で混合することを特徴とするルチン
    包接複合体の製造法。
  5. 【請求項5】前記分枝シクロデキストリン含有物として
    分枝シクロデキストリンとシクロデキストリンとの混合
    物を用いる請求項4記載のルチン包接複合体の製造法。
  6. 【請求項6】前記分枝シクロデキストリン含有物として
    分枝シクロデキストリンを含有する澱粉分解物とシクロ
    デキストリンとの混合物を用いる請求項4又は5記載の
    ルチン包接複合体の製造法。
  7. 【請求項7】前記分枝シクロデキストリンがβ−分枝シ
    クロデキストリン及び/又はγ−分枝シクロデキストリ
    ンである請求項4〜6のいずれか1つに記載のルチン包
    接複合体の製造法。
  8. 【請求項8】前記シクロデキストリンがβ−シクロデキ
    ストリン及び/又はγ−シクロデキストリンである請求
    項5又は6記載のルチン包接複合体の製造法。
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