JPH0446795Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、多数のパチンコ台を配列したいわゆ
る島の台間に配設される玉貸機、主として100円、
500円硬貨兼用の薄型玉貸機に関する。

（従来の技術） 本件出願人は、この種の玉貸機を先に実願昭59
−131105号として提案している。この玉貸機の詳
細は同号明細書に記載されている通りであるが、
その要約を第４〜９図を参照して簡単に説明す
る。

この玉貸機は、100円硬貨が投入された場合、
第５図に示すように投入されたコインａがコイン
通路３を落下してきてコイン受レバー１０の先端
を押し下げてコイン受レバー１０を反時計方向に
回動させると、コイン受レバー１０の突部１１が
カム付き歯車２０のカム面２１に当接してコイン
受レバー１０の回動が規制されることから、コイ
ンａがコイン通路３の角部３ｄとコイン受レバー
１０の先端部１２との間に一時保留されると共
に、コイン受レバー１０の回動によるリンク３０
の上動で係止爪３１によるスターホイル４０に対
する規制が解かれてパチンコ玉が流下し、パチン
コ玉の流下によるスターホイル４０の回転と連動
するカム付き歯車２０と一緒に回転するカム体２
２の作用でコイン受レバー１０が更に揺動してコ
インａが解放された後（第６図参照）、カム付き
歯車２０が一回転して、100円分のパチンコ玉が
貸し出されるようになつている。また、500円硬
貨が投入された場合も基本動作は同様であるが、
500円の場合はコイン受レバー１０が100円の場合
よりも大きく回動することにより、第７，８図に
示すように保持リンク５０も大きく回動し、これ
によつて保持リンク５０のピン５１がカウント体
６０の環状ガイド６１内に入り込むことによりコ
イン受レバー１０の原位置復帰、すなわちリンク
３０の下降による係止爪３１のスターホイルへの
規制が保留されてカム付き歯車２０が５回転して
500円分のパチンコ玉が貸し出されるようになつ
ている。

一方、この玉貸機は不正行為（例えばコインを
投入しないでパチンコ玉を出す行為）に備えて、
第５図に示すように前記カム付き歯車２０の裏面
に設けたピン２３の押し上げ作用で時計方向に回
動し、コイン受レバー１０の裏面にあるピン１３
を包囲する不正防止用レバー７０と、この不正防
止用レバー７０の原位置への復帰を規制し（第５
図参照）、前記コイン受レバー１０による揺動で
解放されたコインを受けたとき不正防止レバーの
復帰を許す（第６図参照）コイン検知レバー８０
とが設けてあり、実際にコインが投入されない場
合は、第９図に示すように不正防止レバー７０の
凹部７１とコイン受レバー１０の裏面にあるピン
１３との係合によつてコイン受レバー１０の時計
方向への回動を規制し、これによつてカム体２２
の角部２２ａをコイン受レバー１０の突部１１に
当接せしめてカム付き歯車２０の回転を止めるこ
とにより、不正行為に対処するようになつてい
る。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、以上のような玉貸機は、コイン受レ
バー１０の反時計方向への揺動、及び時計方向へ
の揺動をコインの重量及び錘１４とリンク３０の
重量で行つているため、長期使用による摩擦の増
大やゴミの蓄積等によりコイン受レバー１０の動
作が鈍くなつて不確実になる場合があるという問
題がある。

特に、100円硬貨の投入時にはコインを一時保
留した後の反時計方向への揺動は不確実になり易
い。この場合、コインが解放されないとコイン検
知レバー８０が作動せず、したがつて不正防止用
レバー７０の凹部７１がコイン受レバー１０のピ
ン１３を包囲したままの状態となり、ピン１３と
凹部７１が係合してコイン受レバー１０の時計方
向への回動が規制されるため、カム体２２の角部
２２ａがコイン受レバー１０の突部１１に当接し
てカム付き歯車２０の回転が規制され、硬貨を投
入したにもかかわらずその分のパチンコ玉が貸し
出されないこととなつてしまう。又、コインを解
放した後にコイン受レバー１０が確実に時計方向
に回動しないならばリンク３０も下降せず、した
がつて係止爪３１によりスターホイル４０を停止
することができないので、投入されたコイン以上
のパチンコ玉を貸し出してしまうことになる。

本考案の目的は、以上のような問題を解決し、
コイン受レバーの動作を確実にすることにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため本考案は、カム体に突
起を設けると共に、コイン受レバーにはコインを
解放する時に前記カム体の突起と当接する突部及
び回動復帰時に前記カム体の突起と当接する当接
部を設けた構成とした。

（作用効果） 本案は上記の構成としたので、100円硬貨投入
時において仮にコイン受レバーの動作が鈍い状態
の時も、カム体が回転する過程において、コイン
受レバーがコインを解放すべき時には、カム体の
突起がコイン受レバーの突部に当接してコイン受
レバーを強制的に回動せしめてコインを確実に解
放させ、又長期使用により摩擦の増大やゴミの蓄
積等によりコイン受レバーの動作が鈍くなつたと
しても、コイン受レバーが回動復帰すべき時に
は、カム体の突起がコイン受レバーの当接部に当
接してコイン受レバーを強制的に回動復帰させて
確実にスターホイルを停止せしめることとなる。

したがつて、本案によればコイン受レバーの動
作が確実であり、硬貨を投入した場合には確実に
その分のパチンコ玉が貸し出され、又、投入され
たコイン以上のパチンコ玉が貸し出してしまうと
いうことがない。

（実施例） 第１図は本案玉貸機の一実施例を示す要部の正
面図である。

同図に示すように、本玉貸機は、カム体１００
に突起１０１を設けると共に、コイン受レバー１
１０には、コインを解放する時に前記カム体１０
０の突起１０１と当接する突部１２０及び回動復
帰時に前記カム体の突起１０１と当接する当接部
１３０を設けてある。

突起１０１は、カム体１００の上面と同一面に
形成されており、コイン受レバー１１０の上面上
方（紙面手前側）を通過し得るようになつてい
る。

コイン受レバー１１０の突部１２０は、コイン
受レバー１１０と一体的に円弧状に形成されてい
る。

コイン受レバー１１０の当接部１３０は、アー
チ型のレバーからなり、このアーチ型レバー１３
０はコイン受レバー１１０の上面において揺動可
能に軸１３１で取り付けられている。

又、このレバー１３０は、その下端とコイン受
レバーとの間にスプリング１３２が張設されてい
て、このスプリング１３２によつて常時時計方向
に附勢されている。

１３３はスプリング１３２を入れるための長方
形の穴であり、１３４はコイン受レバーの上面に
突設したストツパーである。

本玉貸機は上記の構成としたので、仮に100円
硬貨投入時においてコイン受レバー１１０の動作
が鈍い状態の時も、第２図に示すようにカム体１
００が回転する過程において、コイン受レバー１
１０がコインａを解放すべき時には、カム体１０
０の突起１０１がコイン受レバー１１０の突部１
２０に当接してコイン受レバー１１０を強制的に
図上反時計方向に回動せしめてコインａを確実に
解放させることとなる。

又、長期使用による摩擦の増大やゴミの蓄積等
によりコイン受レバー１１０の動作が鈍くなつた
としても、コイン受レバー１１０が回動復帰すべ
き時には、第３図に示すように、カム体１００の
突起１０１がコイン受レバー１１０の当接部１３
０に当接してコイン受レバー１１０を強制的に図
上時計方向に回動させてカム付き歯車２０が一回
転（500円硬貨の場合は５回転）したとき、確実
にスターホイル４０を停止せしめることとなる。

本実施例においても、500円硬貨が投入された
場合は、コイン受レバー１１０が100円の場合よ
りも大きく回動することにより、保持リンク５０
（第４図参照）も大きく回動し、これによつて保
持リンク５０のピン５１がカウント体６０の環状
ガイド内６１に入り込むことにより（第７，８図
参照）、コイン受レバー１１０の原位置復帰、す
なわちリンク３０の下降による係止爪３１のスタ
ーホイルへの規制が留保されてカム付き歯車２０
が５回転して500円分のパチンコ玉が貸し出され
るようになつている。

この場合においても、カム体１００の突起１０
１はコイン受レバー１１０の当接部１３０に当接
することとなるが、この場合には突起１０１はス
プリング１３２の力に抗してレバー１３０の先端
を押し上げて逃げるようになつている。

すなわち、本実施例において、レバー１３０を
回動可能にするとともに、スプリング１３２を設
けてレバー１３０を時計方向に附勢することとし
たのは、スプリング１３２の力により支持された
レバー１３０とカム体１００の突起１０１との係
合によりコイン受レバー１１０を確実に時計方向
に回動させてやると共に、500円硬貨の場合には、
レバー１３０を回動可能として突起１０１を逃が
すことにより、突起１０１がレバー１３０でその
回転が阻害されることがないようにしたためであ
る。

以上本案玉貸機の一実施例について説明した
が、本案は上記実施例に限るものではなく、適宜
変形実施可能である。

例えば、コイン受レバーの当接部１３０はレバ
ーとスプリングで構成せず、板ばねで構成しても
同様の作用が得られる。又、100円専用の玉貸機
の場合は突部１２０と同様としても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案玉貸機の一実施例を示す要部の正
面図、第２，３図はそれぞれ同上作用説明図、第
４図は従来玉貸機の正面図、第５〜９図は同上作
用説明図である。 １００……カム体、１０１……突起、１１０…
…コイン受レバー、１２０……突部、１３０……
当接部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パチンコ玉が流下する玉通路と、投入されたコ
   インが落下するコイン通路と、前記玉通路を流下
   するパチンコ玉と係合して回転するスターホイル
   と、該スターホイルと連動して回転するカム体
   と、前記コイン通路に突出するコイン受け部を有
   し該コイン受け部に落下するコインを受けて回動
   し、前記カム体への当接により該コインを一時保
   留した後更に回動してコインを解放して回動復帰
   し、前記スターホイルの所定回転を許して投入さ
   れたコインに応じた所定数のパチンコ玉を流下さ
   せるコイン受レバーを備えた玉貸機において、前
   記カム体に突起を設けると共に、前記コイン受レ
   バーには、コインを解放する時に前記カム体の突
   起と当接する突部及び回動復帰時に前記カム体の
   突起と当接する当接部を設けた玉貸機。