JPS5813894Y2 - パチンコ用自動玉貸機における不正作動防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパチンコ玉を貸出す自動販売機形式のパチンコ
用自動玉貸機に係り、特に外部操作によるパチンコ玉の
盗用を確実に防止し得るようにしたパチンコ用自動玉貸
機における不正作動防止装置に関する。

近時、パチンコ店において所定個数単位で貸出されるパ
チンコ玉は、パチンコ店側の省力化に伴って自動販売機
形式のパチンコ玉貸機により貸出されるようにされてい
る。

そしてパチンコ玉の供給および回収をすべて集中制御す
る傾向に伴い、パチンコ玉貸機も一連のパチンコ玉の供
給系統に組入れられ、パチンコ機の据付けに際しそのパ
チンコ機間に設置され、スペースの省略と共に手近かな
箇所でパチンコ玉の貸与を受けられるようになっている
。

しかしてこの種パチンコ玉貸機にあてては、外部からの
不正な操作によってパチンコ玉が盗用されるようなこと
があってはならない。

本考案にこれに鑑み、外部操作によりパチンコ玉が不正
に詐取されることを確実に防止し得るようにしたパチン
コ用自動玉貸機における不正作動防止装置を提供するこ
とを目的としてなされたものである。

以下、本考案を図面に示す実施例により説明する。

本考案に係る不正作動防止装置を備えた投出装置１の構
成は、第１図に示すように、機体２に組付けられる機枠
３に１つのユニットとして組入れられるもので、この機
枠３には一部が玉通路４に突出するスターホイル状の玉
カウンタブレート５が軸６により回動自在に取付けられ
、該通路４を流下するパチンコ玉が１個通る間に１歯ず
つ送られるように配設されている。

図示実施例では、玉カウンタプレート５の各歯間の凹部
はパチンコ玉の半径に対応する彎曲凹状に形成され、そ
の歯数を１０とし、１０個のパチンコ玉が通過すること
により１回転されるように構成されている。

前記玉カウンタプレート５にはこれと一体に回動する歯
車７が設けられ、また前記玉カウンタプレート５の軸６
と平行に設けられた軸８には、歯車９と、位相をずらし
た２つのカム１０ Ａ、１０ Ｂと、玉カウンタストッ
プブレート１１とがそれぞ゛れ一体回動するように取付
けられている。

前記歯車７と９とは中間歯車１２により連動され、また
前記歯車７，９の歯数比は歯車９が１回転する間に玉カ
ウンタプレート５の歯数が１枚の所定のコインＣに相当
するパチンコ玉の個数分だけ回動されるように設定され
る。

前記玉カウンタストッププレート１１は、外周の一部に
段部１３が形成され、この段部１３から回転方向後方部
に所要範囲にわたる大径部１４が形成されており、ばね
１５によりストッパ１６による回動許容範囲内で図にお
いて時計方向に回動する習性が与えられている。

前記段部１３にはストップ解除レバー１７のストップ爪
１８が係合自在に配設されている。

このストップ解除レバー１７は、機枠３に軸１９により
回動自在に枢支され、その一端のコイン当接部２０はコ
イン通路２１に上下動可能に突設されており、該通路２
１内を落下するコインＣがその上面に衝接されるうにな
っている。

またストップ解除レバー１７の他端側にはウェイト２２
が設けられ、前記コイン当接部２０にコインＣが衝接し
た際、前記ストップ爪１８が前記段部１３から外れ易く
されている。

なお、このストップ解除レバー１７は、合成樹脂、軽金
属等の軽量な材料で形成し、コインＣの自重による落下
衝接時の衝突により敏感に応動することが必要である。

本考案不正作動防止装置において重要な役割りを持つコ
インストッパ２３は、前記ストップ解除レバー１７のコ
イン当接部２０の上方に離間した位置の機枠３に軸２４
により枢支され、その軸着された上端部分のコイン通路
２１側の面は、コインＣの一部が係合し得る弧状に凹む
コイン嵌合部２５に形成され、下部は下方に延長されて
コイン通路２１の壁部外面に沿って自重で垂下され、該
垂下時には前記コイン嵌合部２５の上端２５ ａがコイ
ン通路２１の内壁面２１ ａと同一面内におがれ、同下
端２５ｂは必然的にコイン通路２１内に進入して、コイ
ンＣの落下を防ぐように構成されている。

そして前記コインストッパ２３の延長部のコイン通路２
１側に面する部分にはほぼコ字形をなす凹所２６が形成
されており、この凹所２６には前記ストップ解除レバー
１７に突設されたアーム２７の先端のピン２８が嵌合さ
れ、該コインストッパ２３がコインＣを通過させる際の
反時計方向への移動時にのみピン２８が凹所２６から外
れ出るように配設されている。

コインストッパ２３をロックするコインストッパロック
レバ−３０は、機枠３に軸３１により枢支され、そのロ
ック部３２が前記コインストッパ２３の段部３３にはば
ね３４の附勢により係合自在に配設されている。

ストップ解除レバー１７の復帰を確実ならしめる復帰レ
バー３５は、機枠３に軸３６により枢支され、その一端
がばね３７により突部が僅か先行する方のカムＩＯＡの
カム面に圧接されるとともに同他端に延びるアーム３８
が前記ストップ解除レバー１７の上方に延びるアーム３
９に保合自在に配設され、該復帰レバー３５がカムＩＯ
Ａにより押し上げられたときアーム３８がストップ解除
レバー１７のアーム３９に当接してこの解除レバー１７
が万一ごみの詰りゃその他の理由により所定のタイミン
グをもって戻らない場合にこれを強制的に復帰させるよ
うになっている。

また反対端部４０は前記コインストッパ２３の背面に当
接自在とされ、前記のようにカムＩＯＡにより押し上げ
られたときコインストッパ２３をコイン停止位置（第２
図Ｂ状態）に抑えるようになっている。

前記復帰レバー３５と同軸上には補助レバー４１が枢支
され、この補助レバー４１の一端は後方にずれているカ
ムＩＯＢにばね４２の附勢を受けて圧接され、同他端部
４３は前記ロックレバ−３０の背面に当接自在とされ、
カムＩＯＨにより押し上げられたとき前記ロックレバ−
３０をコインストッパ２３の段部３３から外すようにな
っている。

第１図中４４は玉カウンタプレート５をｌ歯ずつ確実に
送るためのカバナ、４５は不正コインの排出口、４６は
上役出口で゛ある。

つぎに上記実施例の作用を説明する。

パチンコ用自動玉貸機にパチンコ玉が供給されていると
、パチンコ玉は玉通路４に充満し、玉カウンタプレート
５に至っている。

このとき上役出装置１は第１図示のようにストップ解除
レバー１７のストップ爪１８が玉カウンタストッププレ
ート１１の段部１３に係合しており、そのためこれと一
体的な歯車９は停止され、したがって中間歯車１２を介
して噛合する歯車７も停止されているので、これと一体
の玉カウンタプレ２−１５の歯にパチンコ玉の荷重が加
わっても回動することなく静止状態を維持している。

この状態において、コイン投入口からコインＣが投入さ
れると、図示しないコイン通路を通ってコイン選別機に
入り、ここで適正なコインか否か。

の判別が行なわれ、コインＣが適正であるときはコイン
通路２１へ送り込まれ、不正コインであるときは排出口
４５から返却される。

コイン通路２１へ送り込まれたコインＣ１は、第２図Ａ
、第４図Ａのようにコインストッパ２３のコイン嵌合部
２５に一旦入る。

するとコインＣ１の自重によりその嵌合部２５の下端２
５ ｂを押すので、コインストッパ２３は第４図Ｂのよ
うに軸２４を中に反時計方向に回動し、コインＣ１を通
過させる。

上記のようにコインストッパ２３がコインＣ１を通過さ
せるだけ回動すると、その段部３３がロックレバ−３０
のロック部３２に第２図Ｂ、第４図Ｃのように係合して
戻れなくなり、同時に複数個のコインが投入されていて
も２個以上が同時に通過してしまうことを防止する。

したがっていくつかのコインＣ２，Ｃ３が同時に投入さ
れたとしても、２番目以降のコインＣ２，Ｃ３・・・・
・・は第２図Ｂ、第４図Ｃ，Ｄのようにコインストッパ
２３のコイン嵌合部２５の上端２５ ａに当って留めら
れる。

またコインストッパ２３の回動によりその凹所２６がス
トップ解除レバー１７のアーム２７の先端のピン２８か
ら外れ、該解除レバー１７が回動し得る状態になる。

前記のようにしてコインストッパ２３のコイン嵌合部２
５を通過したコインＣ１は、前記コイン嵌合部２５に対
し所要の落差をもって位置されているストップ解除レバ
ー１７のコイン当接部２０に加速度がついて勢いよく衝
突し、その衝撃によりストップ解除レバー１７を軸１９
を中心として反時計方向に回動させる（第２図Ｂ）。

この際のストップレバー１７の回動はウェイト２２に作
用し、その初期動作の慣性によりストップ解除レバー１
７を緩やかに大きく回動させることになる。

前記のようにストップ解除レバー１７を回動させたコイ
ンＣ２は、機体１の背部側に落人し、図示しないコンベ
ヤ等により回収される。

前記ストップ解除レバー１７が反時計方向に回動すると
、そのストップ爪１８が玉カウンタストッププレート１
１の段部１３から外れる。

すると玉カウンタストッププレートト１１はばね１５の
作用によりストッパ１６に当る範囲だけ瞬間的に時計方
向に回動し、第３図Ｂのようにその大径部１４がストッ
プ爪１８の上端が当り得る位置に入り込み、ストップ解
除レバー１７がウェイト２２の作用で復元回動してもス
トップ爪１８が段部１３に係合しない。

したがって今までストップ爪１８により拘束を受けてい
た玉カウンタストッププレート１１を含む歯車９、カム
ＩＯＡ、ＩＯＢは回転し得る状態となる。

歯車９の拘束が解かれたことにより、玉カウンタプレー
ト５はパチンコ玉の重量によって回転され始め、前記玉
カウンタストッププレート１１の段部１３が第３図Ａの
ように再び前記ストップ爪１８に当るまで゛回転する。

玉カウンタストッププレート１１が１回転し、ストップ
解除レバー１７のストップ爪１８に段部１３が当って止
ると、それにより歯車９，１２も停止し、玉カウンタプ
レート５も停止してパチンコ玉の投出が止る。

この停止までの間に、前記取り込んだコインＣ１に相応
する個数のパチンコ玉が投出口４６から外部の受皿等に
投出される。

一方、ストップ解除レバー１７がコインＣ１の衝突によ
り回動された際、そのアーム３９は第２図Ｂおよび第４
図Ｂのように復帰レバー３５のアーム３８のの背後に位
置する。

前記ストップ解除レバー１７がウェイト２２の重量によ
り時計方向に復帰回動して元位置（第２図Ｃの状態）に
復帰すると、そのアーム３９はアーム３８から離反する
とともに復帰レバー３５のカム当接部側が第４図りのよ
うにカムＩＯＡにより押し上げられ、これに続いて補助
レバー４１のカム当接部側が第４図ＥのようにカムＩＯ
Ｂにより押し上げられ、前記復帰レバー３５の先端部４
０はコインストッパ２３の背後に位置すると同時に補助
レバ−４１はロックレバ−３０を押してそのロック部３
２をコインストッパ２３の段部３３から外す。

これによりコインストッパ２３は自重により第４図Ｅの
ように時計方向に回動して垂下され、その凹所２６がス
トップ解除レバー１７のアーム２７のピン２８に係合し
、当該解除レバー１７の下降を阻止する一方、コインス
トッパ２３のコイン嵌合部２５の上端２５ ａが後退す
るので、次のコインＣ２がコイン嵌合部２５に嵌るよう
に落下し、コインストッパ２３を回動させて（第４図Ｆ
の状態）、復帰レバー３５の先端部４０に当接し、コイ
ンＣ２をコイン嵌合部２５に一旦保持する。

復帰レバー３５のカム当接部が第４図Ｈのようにカム１
０ａの段部に落ちると、前記先端部４０が図において右
斜め上方へ退去し、コインストッパ２３の回動を許すこ
とになって、前述の最初のコインＣ１の場合と同様の作
用に入る。

したがって本考案においては、コインが受入れられる際
にコインストッパ２３が回動し、次位のコインを停止さ
せている間のみストップ解除レバー１７が回動し得る状
態におかれ、このストップ解除レバー１７が復元したと
き前記コインストッパ２３の凹部２６がストップ解除レ
バー１７のピン２８を抱持することになるので、ストッ
プ解除レバー１７を外部から回動させようとしても前述
のようにピン２８がコインストッパ２３の凹部２６の下
端に引掛って外れないため回動させることができず、し
たがって計数機構の拘束を解いてパチンコ玉を出そうと
しても全く不可となる。

なお前記コインストッパ２３を回動させようとしても、
この部材はストップ解除レバー１７より上方奥部に位置
されるので、操作することは事実上可能であり、またそ
の心配がある場合にはコインストッパ２３の周囲を別の
ケースで囲繞させれは゛一層万全である。

また本実施例の構成によれば、パチンコ玉の投出動作の
エネルギは、投入されるコインの落下加速度による衝撃
力を有効に利用し、パチンコ玉自体の重量を利用して計
数投出なさしめるようにしたので、他の動力は一切不要
であり、特にコインの落下刃は、計数機構のストップを
解除させる力として利用しているため、重量の小さいコ
インであっても確実に作動させることができ、さらにパ
チンコ玉投出装置の各部材は合成樹脂等のモールドによ
り得ることができるので、きわめて安価に提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用したパチンコ用自動玉貸機の上役
出装置部分の拡大図、第２図Ａ乃至Ｃは同作動状態を示
す説明図、第３図Ａ、Ｂはストップ解除レバーとストッ
ププレートとの関係を示す説明図、第４図Ａ乃至Ｈは復
帰レバーおよび補助レバーの作動状態を示す説明図であ
る。 １・・・・・・投出装置、２・・・・・・機体、３・・
・・・・機枠、４・・・・・・玉通路、５・・・・・・
玉カウンタプレート、７，９・・・・・・歯車、１０Ａ
、ＩＯＢ・・・・・・カム、１１・・・・・・玉カウン
タストップブレート １７・・・・・・ストップ解除レバー、１８・・・・・
・ストップ爪、２０・・・・・・コイン当接部、２２・
・・・・・ウェイト、２３・・・・・・コインストップ
、２５・・・・・・コイン嵌合部、２６・・・・・・凹
所、２７。 ３８ 、３９・・・・・・アーム、２８・・・・・・ピ
ン、３０・・・・・・ロックレバ−、３２・・・・・・
ロック部、３３・・・・・・段部、３５・・・・・・復
帰レバー４１・・・・・・補助レバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 玉通路内に供給されるパチンコ玉に係合し、このパチン
   コ玉により回転されて計数する玉カウンタ機構と、この
   玉カウンタ機構の回転に応じて回動し、係合段部を有す
   る玉カウンタストッププレートと、前記保合段部に係合
   し該プレートを拘束するストップ爪を有し、先端のコイ
   ン当接部がコイン通路内に突出して投入コインの落下時
   に前記ストップ爪が前記係合段部から外れる方向に附勢
   力に抗して回動するストップ解除レバーと、前記コイン
   通路にコイン嵌合部が臨み、コインの自重により回動さ
   れ、その回動時に次位のコインを係留するコインストッ
   パとを備え、前記コインストッパの下部に延びる延長部
   の側面に凹部を形成し、この凹部には前記ストップ解除
   レバーの非作動時にこれに設けたピンが係合するように
   配設してなり、コインストッパが垂下状態にあるとき前
   記ストップ解除レバーを拘束するようにしたパチンコ用
   自動玉貸機における不正作動防止装置。