JPH0442993B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プラテンのまわりで印刷ラインの方
へ紙シートを案内するための紙押付け板部材とプ
ラテンに対して紙シートを緊密に接触保持させる
ための紙押付けローラとから成る、プラテンを有
する印刷機のための紙押付け装置に関する。通
常、紙押付け板部材はプラテンの下方に位置した
下方ガイド部分から成る。この部分は部分的な円
筒形をしており、この下方ガイド部分内に収容さ
れ固定された少なくとも２連の紙押付けローラを
有する。プラテンは（機種により）長さが異なる
ため、各一連のプラテンに対して異なる長さの一
連のガイド部分を対応させねばならない。このよ
うな装置においては、全体のコストが高くなつて
しまう。

本発明の目的は、構造が簡単で信頼性があり使
用が容易で安価な紙押付け板部材を有する紙押付
け装置を提供することである。

本発明の実施例に係る紙押付け装置タイプライ
タ、会計機、ターミナルその他の印刷機に適用す
るように設計されている。以後に述べる実施例に
おいては、紙押付け装置１１（第１図）は欧州特
許出願公開第0038216号に開示された如きライン
スペース機構（図示せず）の電気モータによりシ
ヤフト１３と一緒に回転せしめられうる普通のプ
ラテン１２を有する電子タイプライタに使われて
いる。

装置１１は、部分的に円筒状の下方ガイド部分
１６と、印刷機の水平面に関して45°の角度で傾
斜しガイド部分１６の上縁へ通じている実質上平
坦な第１壁部分１７と、この壁部分１７上に外方
に屈曲したフランジを形成すべく実質上水平面に
存在するように壁部分１７に関して傾斜した実質
上平坦な第２壁部分１８とを有する桟瓦状のモジ
ユラー板部１４から成る。

第１壁部分１７はプラテン１２の上方に延び、
第２壁部分１８と共働して、紙シート１９を下方
ガイド部分１６の方へ案内し運搬するガイド手段
を構成する。

板部材１４はプラテン１２のシヤフト１３に平
行な支持、即ち制御シヤフト２２上にフオーク２
１により枢着されている。各フオーク２１はシヤ
フト２２の対応するグループ２３に係合してい
る。フオーク２１とグループ２３との係合により
プラテン１２に関する板部材１４の横方向運動を
阻止する。板部材１４は板ばね２６と共働できる
接触素子のラグ２４を有し、板ばね２６はその後
端２７で支持体２９のスロツト２８に係合し、支
持体３３（第１図）の２つの突起３１（第３図）
間で横方向に案内される。板ばね２６は支持体３
３の縁部３２に接合してこのばねの前端部がラグ
２４に作用し、板部材１４をプラテン１２に平行
にプラテンの方へ常時偏倚している。更に、板部
材１４は、それぞれプラテン１２の外面に接する
前部及び後部の紙押えローラ３４，３６により抑
止位置の保持されている。

前部及び後部の紙押えローラ３４，３６は下方
ガイド部分１６の適当な座３７，３８内に収容さ
れ、そして回転可能なシヤフト４１，４２（第３
図）に装着されており、シヤフト４１，４２の端
部４３，４４はガイド部分１６のブツシユ４６，
４７に支承してある。シヤフト４１，４２はプラ
テン１２のシヤフト１３（第１図）に平行に保持
されている。

制御シヤフト２２はプラテン１２に平行な軸線
のまわりで揺動するように印刷機に担持され、こ
のシヤフト２２の一端はプラテン開放レバー５２
の歯５１と係合している歯４９を有する作動セク
タ部材４８（第２図）に連結されている。レバー
５２はシヤフト１３に枢着してあり、固定の接合
部５３，５４にて画定された２つの位置間をハン
ドル５６により可動となつている。制御シヤフト
２２は矩形のブレードにより構成した開放カム５
７を有し、これらのブレードはシヤフト２２に固
着してあり板ばね２６と整列していてこれらの板
ばねと共働し、板ばね２６をラグ２４から引離し
て板部材１４をプラテン１２から半径方向に引離
せるようにする。このようにすると、前部及び後
部の紙押えローラ３４，３６はプラテン１２から
離れ、板部材１４はその肩部５８が印刷機の固定
接合部５９に接して停止するまで重力で下方へ動
く。このときフオーク２１の底部がシヤフト２２
に接触する。これによつて紙シート１９（第２
図）の挿入が容易になる。

板部材１４はプラスチツク材料でできており、
その下面に２つの長手方向のリブ６１，６２を備
え、これらのリブはガイド部材１６の全長に亘つ
て延びている。板部材１４はまたこの部材の変形
を阻止する２つの横方向のリブ６３，６４をも有
する。更に、板部材１４はその上面に一連のリブ
６６（第３図）を備え、これらのリブはプラテン
１２に垂直な平面内で互に平行に位置し、紙シー
ト１９（第１図）と板部材１４との間の接触面積
を制限するように配列されている。プラテン１２
は種々の所定の長さを有するので、板部材１４の
長さはプラテン長さの整数の約数の値を有し、所
定の長さのものを複数組合わせて形成し、２枚以
上の板部材１４の合計長さを種々のプラテン１２
の特定な長さに対応させる。

通常、プラテン開放レバー５２は、このレバー
が固定の接合部５３に接してブロツクされ従つて
ブレード５７が板ばね２６から解放されているよ
うな位置に、存在する。ばね２６はラグ２４に係
合し、それによつて板部材１４を第１図に示す位
置に保持し、前部及び後部の紙押えローラ３４，
３６をプラテン１２に接触させる。紙シート１９
を挿入する場合は、ハンドル５６を後方へ押して
レバー５２を左回りに回転させる。すると、歯４
９，５１（第２図）のかみ合いのために、セクタ
ー部材４８がシヤフト２２と一緒に右回転する。
この運動の回転中、ブレード５７が板ばね２６と
係合して板ばねを下方へ撓ませてラグ２４から解
放する。重力により、板部材１４が下降し、その
肩部５８が停止素子即ち接合部５９に接触しフオ
ーク２１の底部がシヤフト２２に接する。かくし
て、紙押えローラ３４，３６がプラテン１２から
離れる。レバー５２を後方へ動かすことにより、
セクター部材４８が左回りに回転し、それによつ
てブレード５７が板ばね２６から離れ、板ばね２
６はラグ２４に係合し、板部材１４を持上げて紙
押付けローラ３４，３６をプラテン１２に接触さ
せる。

シヤフト２２上で案内される板部材１４はプラ
テン１２に実質上平行に維持され、ラグ２４に作
用する板ばね２６の力がプラテン１２に対する板
部材１４の圧力を前部及び後部の紙押えローラ３
４，３６において均一に分布させること明らかで
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は作動位置における本発明の装置の部分
端面図。第２図は第２位置における本発明の装置
の部分端面図。第３図は第１図の装置の部分平面
図である。 １２……プラテン、１４……板部材、２１……
フオーク、２２……制御シヤフト、２６……板ば
ね、３４，３６……紙押えローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラテンローラ１２を有する印刷機用の紙押
   え装置が、 紙押え板部材１４と、 板部材１４の下方ガイド部分１６により回転可
   能に支持された一対の前後紙押えローラ３４，３
   ６と、 プラテンローラ１２に平行な支持シヤフト２２
   で、その周りを紙押え板部材１４が枢動できる支
   持シヤフトと、 板部材１４に作用してプラテンローラ１２に対
   して一対の前後ローラ３４，３６を保持する板ば
   ね２６と、を含む装置に於いて、 下方ガイド部分１６から下方に突き出し前記紙
   押え板部材１４のスライド並びに枢動の動きに前
   記シヤフト２２と協働する一対の端フオーク部材
   ２１と、 前記下方ガイド部分１６の接触素子２４で、其
   れに前記板ばね２６が触れて前記板部材１４を上
   方に偏倚させて両ローラ３４，３６をプラテンロ
   ーラ１２と協働せしめる接触素子と、 前記下方部分１６に関して上方及び後方に伸び
   紙シート１９をガイド部分に導入する前記板部材
   １４の実質的に平坦な壁部分１７と、 前記板部材１４の二つの対応下端肩部５８の下
   方に配置された停止素子５９と、 板ばね２６と協働して、板部材１４を重力によ
   り下方に動くことが可能なように接触素子２４か
   ら板ばね２６の係合を解き、停止素子５９への肩
   部５８の作用と前記支持シヤフト２２への一対の
   フオーク部材２１の底部によつて停止されるまで
   支持シヤフト２２上で枢動するように発動可能な
   解放カム５７と、を特徴とする紙押え装置。 ２ 前記第１項の装置に於いて、支持シヤフト２
   ２に溝２３が設けられ、フオーク部材２１がシヤ
   フトの対応溝により案内されることを特徴とする
   紙押え装置。 ３ 前記第１項又は第２項の装置に於いて、フオ
   ーク部材２１が前後の押えローラ３４，３６の間
   に配置されていることを特徴とする紙押え装置。 ４ 前記第１項乃至第３項の何れかに於いて、前
   記下方ガイド部分の接触素子がラグ２４から成
   り、これがフオーク部材２１に関して中央に配置
   され、これに板ばね２６が作用することを特徴と
   する紙押え装置。 ５ 前記第２項または第４項の紙押え装置に於い
   て、板ばね２６が固定支持体２９のスロツト２８
   に係合される後端部２７と、固定支持体２９の二
   つの突起３１の間で横方向に案内される中間部分
   と、中間のラグ２４に協働して板部材１４をプラ
   テンローラ１２に向け且つそれに平行に偏倚させ
   同時に紙押えローラ３４，３６をプラテンローラ
   １２の外側面に対して押す様にする自由端部分と
   を含むことを特徴とする紙押え装置。 ６ 前記第５項の紙押え装置に於いて、前記支持
   シヤフト２２が一端でプラテンレバー５２の歯５
   １に係合される歯４８を有するセクター４８に接
   続され、プラテンレバー５２はプラテンローラ１
   ２のシヤフト１３に枢着され、解放カム５７がプ
   ラテンレバー５２の回転で板ばねの自由端部分に
   作用することを特徴とする紙押え装置。 ７ 前記第１項乃至第７項の何れかに於いて、解
   放カム５７が前記板部材１４の動きを制御する為
   に軸周りに回転可能である支持シヤフト２２に担
   持されていることを特徴とする紙押え装置。 ８ 前記第１項乃至第７項の何れかの紙押え装置
   に於いて、前記板部材１４がプラスチツクから作
   られプラテンローラ１２に関して対抗側に縦方向
   の強化リブ６１，６２を有することを特徴とする
   紙押え装置。 ９ 前記第１項乃至第８項の何れかの紙押え装置
   に於いて、前記板部材１４の下方ガイド部分１６
   と平坦壁部分１７とが其れらの上に互いに平行で
   且つプラテンローラ１２の軸に垂直な面に配置さ
   れ紙シートと板部材との接触面積を制限する一連
   のリブ６６をプラテンローラ１２に向けた面上に
   有することを特徴とする紙押え装置。 １０ 前記第１項乃至第９項の何れかの紙押え装
   置に於いて、複数の板部材１４があり、その各々
   の長さがプラテンローラ１２の長さの整数分の一
   であることを特徴とする紙押え装置。 １１ 前記第１項乃至第１０項の何れかの紙押え
   装置に於いて、前記実質的に平坦な壁部分１７が
   水平面に関して45°の角度で傾斜し、又前記の平
   坦壁部分に関して傾斜してほぼ水平面にあり実質
   的に平坦壁部分の外側に曲がつたフランジを形成
   する実質的に平な壁部分１８を含み、これがプラ
   テンローラの上に伸び壁部分と共に導入手段を形
   成することを特徴とする紙押え装置。