JPH0442360Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は掘削ロツドの振れ止めとケーシングの
兼用装置に関するものである。

従来の技術 地盤を鉛直方向に掘削する作業において、杭打
ち機本体に装着したオーガー駆動装置と掘削装置
（ロツドやオーガ等）を用いて行なつている工法
がある。この工法では施工作業時に掘削装置が振
れないように振れ止めガイドを設置して施工する
のが一般的である。また地盤に設置するケーシン
グについては例えば実開昭56−73795号等が知ら
れている。

考案が解決しようとする問題点 上記の一般的掘削工法では、杭の回転埋設工法
のように特殊掘削ロツドを使用する場合は、ロツ
ドに突出部（攪拌翼、振れ止めローラ等）が設け
られているので、オーガの場合のように振れ止め
ガイドが使用できない欠点がある。一方地盤に設
置するケーシングは前記回転埋設工法においては
一般に使用されていない。したがつて特殊掘削ロ
ツドを使用する杭の回転埋設工法においては、掘
削作業に際して杭芯ずれが発生しやすい。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するための手段とし
て、杭打ち機本体のリーダと係合するガイド片と
上端からの切欠溝とを有するケーシングと、該切
欠溝と係合しうる進退自在のロツクピンを有する
特殊掘削ロツドとの組合せを用いる。

作 用 本考案装置によると、第２図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに
示すような掘削工程が得られる。

(A) 杭打ち機本体への取附け ケーシング１を掘削ロツド２と共に杭打ち機本
体のリーダ３にガイド片１ａを介して取附けられ
る。３ａはストツパーである。この状態で杭打ち
機本体が移動旋回する時に掘削ロツド２の振れ止
めとなる。この状態でケーシング１と掘削ロツド
２とはロツクピン２ａにより係合しており、また
ケーシング１は上方には移動できるので掘削ロツ
ド２を引上げることが可能である。

(B) 圧入 ケーシング１は掘削ロツド２に係合した状態で
ストツパー３ａを解除し、ガイド片１ａを外した
のち、ケーシング１を杭芯に合わせてモータＭに
より圧入する。

(C) ケーシング設置完了 ガイド片１ａが地上すれすれになるまで圧入す
る。圧入できない場合はケーシングを回転する。

(D) ロツク解除掘削 ロツクピン２ａを押し込んで掘削ロツド２とケ
ーシング１との係合ロツクを外し、ケーシング２
内で掘削ロツド１により掘削する。

一般に振り止めとケーシングの施工治具は別別
に用いられるが、本考案においては上述のごとく
両者を一箇の治具とし、かつ一連作業で実施でき
る点に特長を有する。

実施例 第１図Ａ，Ｂ，Ｃは本考案実施の１例を示す縦
断面図、正面図および平面図であつて、ケーシン
グ１には杭打ち機本体のリーダと係合するガイド
片１ａを締着し、上端から切欠溝１ｂが穿設され
ている。また１ｃは排土口である。２は掘削ロツ
ドで一部にロツクピン２ａが進退自在に設けられ
ており、ロツクピン２ａの進出状態で前記切欠溝
１ｂと係合できる。

第２図は本考案装置を用いた場合の施工状態を
示すもので、その詳細は前述の通りである。

考案の効果 (1) 掘削孔の芯ずれが防止され、また掘削孔の孔
径形状が確保されて施工精度が向上する。

(2) ケーシングが容易に杭打ち機本体から取外し
て圧入され、また簡単に掘削ロツドの係合が外
れて掘削が行える等、一連の掘削工程が連続し
て容易に行なえる。

(3) 杭打ち機の移動、旋回に伴なう掘削ロツドの
振れが防止される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の１例を示すもので、第１図
Ａ，Ｂ，Ｃは縦断面図、正面図および平面図、第
２図Ａ〜Ｄは掘削工程の説明図である。図中の符
号はそれぞれ下記部材を示す。 １……ケーシング、２……掘削ロツド、３……
リーダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 掘削ロツドが内部を昇降できる大きさの円筒体
   で上部外側に杭打ち機本体のリーダと係合するガ
   イド片を有し、かつ壁体上部に上端からの切欠溝
   を穿設してなるケーシングと、該切欠溝と係合し
   うる進退自在のロツクピンを有する掘削ロツドと
   の組合せからなる掘削ロツドの振れ止めとケーシ
   ングの兼用装置。