JPH0791170A

JPH0791170A - シールド工法

Info

Publication number: JPH0791170A
Application number: JP23327893A
Authority: JP
Inventors: Shunsuke Shirai; 俊輔白井
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1993-09-20
Filing date: 1993-09-20
Publication date: 1995-04-04

Abstract

(57)【要約】【目的】方向制御性を向上し、かつ、作業時間を短縮
する。【構成】シールド機１の推進装置６で前方の地山Ｇに
ガイドパイプ７を押し込んでアンカー翼８を拡げ、アン
カー翼８で地山Ｇに反力をとりガイドパイプ７を引込め
てシールド機１を掘進させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、管渠を築造するシール
ド工法に関する。

【０００２】

【従来の技術】先ず、図５ないし図７を参照し、従来の
シールド工法を説明する。

【０００３】シールド機１Ｂのシールドジャッキ５Ａを
既設セグメントＳに当接する（図５）。

【０００４】次いで、既設セグメントＳに反力をとり、
シールドジャッキ５Ａを伸長しカッタディスク２を回転
して掘進する（図６）。

【０００５】そこで、シールドジャッキ５Ａを収縮し、
掘進したスペースに新設セグメントＳ１を組立てる（図
７）。

【０００６】このように従来のシールド工法は、シール
ド機を押し出す方式であった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】シールド工法において
は、一般的に押し出し方式は、牽引方式に比べて方向制
御が困難である。

【０００８】また、コンクリートを打設して新設セグメ
ントを形成する場合は、打設コンクリートの強度が発現
するまで、反力をとることができないので、作業時間が
長くなる。

【０００９】本発明は、方向制御性を向上すると共に、
作業時間を短縮する牽引方式のシールド工法を提供する
ことを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明による工法は、シ
ールド機から前方の地山にガイドパイプを押し込み、該
ガイドパイプの先端部分を外方に拡げ、その外方に拡げ
た先端部分を介して地山に反力をとり該ガイドパイプを
引込めて前記シールド機を掘進させることを特徴として
いる。

【００１１】上記ガイドパイプの先端部に、拡散自在な
アンカー翼を枢着し、ガイドパイプの押し込み時はガイ
ドパイプ内に収納し、シールド機掘進時は半径方向外方
に拡げるのが好ましい。

【００１２】また、ガイドパイプは、推進装置により把
持して回転しながら押し込むのが好ましい。

【００１３】また、ガイドパイプに設けたノズルから薬
液を地山に注入し地盤を改良して地山の安定化を図るの
が好ましい。

【００１４】

【作用】本発明の方法においては、アンカー翼を介し地
山に反力を取り、シールド機を牽引して掘進することに
より、方向制御性を向上し、また、既設セグメント側に
反力をとらないので、作業時間を短縮することができ
る。

【００１５】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１６】図１において、全体を符号１で示すシール
ドの前部には、カッタヘッド２が設けられ、そのカッタ
ヘッド２には、中央孔３が形成されている。このシール
ド機１の内部には、内周付近に複数のセグメント組立て
ジャッキ５が設けられ、中央には環状のガイドパイプ推
進装置６が設けられている。その推進装置６には、図示
しない把持装置とパワーケーシングジャッキとが設けら
れている。この把持装置には、ガイドパイプ７が把持さ
れ、そのガイドパイプ７は、シール機構４を介しカッタ
ヘッド２の中央孔３から地山Ｇ側に伸ばされている。こ
のガイドパイプ７の先端には、拡縮自在な複数のアンカ
ー翼８が枢着され、図示しない手段によりガイドパイプ
７に収められた位置から図示のように半径方向外方に拡
げられるようになっている。

【００１７】また、アンカー翼８の基部後側には、薬液
注入ノズル９が設けられ、ガイドパイプ７内の供給パイ
プ１０を介し供給ホース１１により図示しない薬液供給
装置に接続されている。なお、図中の符号Ａは、前回の
掘進時に薬液注入により地山Ｇに形成された地盤改良体
である。

【００１８】次に、掘進の態様を説明する。

【００１９】先ず、アンカー翼８を矢印ａ方向に回動
し、ガイドパイプ７内に収納する（図１）。

【００２０】次いで、推進装置６によりボーリングの要
領で、ガイドパイプ７を回転しながら削孔し、ガイドパ
イプ７を前方の地山Ｇに一杯に押し込む。この際、掘削
土砂はガイドパイプ７を介して排出される。そこで、ア
ンカー翼８を矢印ｂ方向に回動し、地山Ｇに食い込ま
せ、また、必要に応じてノズル９からモルタル、セメン
トミルク等の薬液を注入し、地山Ｇに地盤改良体Ａを形
成する（図２）。

【００２１】次いで図３に示すように、アンカー翼８で
地山Ｇに反力をとり、推進装置６によりガイドパイプ７
を引込め、すなわち牽引式に推進装置６によりシールド
機１を牽引し、カッタディスク２を回転して地山Ｇを掘
進する。そして、シールド機１の前進によりセグメント
組立てジャッキ５と既設セグメントＳとの間に形成され
た空間に、新設セグメントＳ１を組立て又はコンクリー
トで形成して１回の掘進を終る。

【００２２】なお、図２において、掘進中に地山の部分
Ｂに薬液を注入し、地盤の改良及び牽引力の向上を図る
ことができる。

【００２３】図４には本発明の立坑掘削への応用例が示
されている。この例では、シールド機１Ａを地表に垂直
に配置し、ガイドパイプ７を推進装置６により地山Ｇに
貫入し、アンカー翼８を拡げて地山Ｇに食い込ませ、ア
ンカー翼８を介して地山Ｇに反力をとってシールド機１
Ａを掘進させる。

【００２４】この例によれば、図８に示す従来工法にお
けるシールド機１Ｃのシールドジャッキ５の反力を受け
る大型門状の反力受け１２を省くことができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、牽
引式の掘進により、掘進の方向制御性を向上することが
できる。

【００２６】また、既設セグメント側に掘進反力をとら
ないので、作業時間を短縮することができる。

【００２７】また、ガイドパイプの先行削孔により、前
方地山の状態を予測し、シールド機掘進の参考にするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による実施態様の掘進開始時の状態を示
す側断面図。

【図２】ガイドパイプを押し込みアンカー翼を拡げた状
態を示す側断面図。

【図３】一回の掘進が終った状態を示す側断面図。

【図４】本発明の応用例の一例を示す側断面図。

【図５】従来のシールド工法を説明する掘進開始時の側
断面図。

【図６】掘進時の状態を示す側断面図。

【図７】新設セグメント組立時の状態を示す側断面図。

【図８】従来の立坑掘削の態様を説明する側断面図。

【符号の説明】

Ａ・・・地盤改良体Ｂ・・・地山の部分Ｇ・・・地山Ｓ・・・既設セグメントＳ１・・・新設セグメント１、１Ａ、１Ｂ、１Ｃ・・・シールド機２・・・カッタヘッド３・・・中央孔４・・・シールド機構５・・・セグメント組立てジャッキ５Ａ・・・シールドジャッキ６・・・ガイドパイプ推進装置７・・・ガイドパイプ８・・・アンカー翼９・・・薬液注入ノズル１０・・・供給パイプ１１・・・供給ホース１２・・・反力受け

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シールド機から前方の地山にガイドパイ
プを押し込み、該ガイドパイプの先端部分を外方に拡
げ、その外方に拡げた先端部分を介して地山に反力をと
り該ガイドパイプを引込めて前記シールド機を掘進させ
ることを特徴とするシールド工法。