JPH0440453B2 - - Google Patents
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- JPH0440453B2 JPH0440453B2 JP58134896A JP13489683A JPH0440453B2 JP H0440453 B2 JPH0440453 B2 JP H0440453B2 JP 58134896 A JP58134896 A JP 58134896A JP 13489683 A JP13489683 A JP 13489683A JP H0440453 B2 JPH0440453 B2 JP H0440453B2
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Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、スパンライクな複合加工糸、更に詳
しくは芯糸が融着糸条であり、表層部が捲縮フイ
ラメントである二層構造を有する複合加工糸に関
するものである。
しくは芯糸が融着糸条であり、表層部が捲縮フイ
ラメントである二層構造を有する複合加工糸に関
するものである。
従来、二層構造を有する複合加工糸は2種類の
熱可塑性合成繊維糸を合糸又は合撚して同時仮撚
することにより、一本の糸条のまわりに糸条を交
絡、旋回させる方法で製造されてきた。しかし、
この方法で得られる糸条は交絡性が弱く、編織物
に供する糸条として安定性を欠くものであつた。
また、糸条の交絡性を良くするために、ヒーター
温度を高くして、一方又は両方を融着させる方法
がとられている。この方法は、糸条に硬さを付与
し、非常にシヤリ感の強い、硬い風合と低い嵩高
性をかもし出す編織物を得んとするものであり、
ソフト感を有する秋冬物用編織物を得るには不適
当なものであつた。
熱可塑性合成繊維糸を合糸又は合撚して同時仮撚
することにより、一本の糸条のまわりに糸条を交
絡、旋回させる方法で製造されてきた。しかし、
この方法で得られる糸条は交絡性が弱く、編織物
に供する糸条として安定性を欠くものであつた。
また、糸条の交絡性を良くするために、ヒーター
温度を高くして、一方又は両方を融着させる方法
がとられている。この方法は、糸条に硬さを付与
し、非常にシヤリ感の強い、硬い風合と低い嵩高
性をかもし出す編織物を得んとするものであり、
ソフト感を有する秋冬物用編織物を得るには不適
当なものであつた。
本発明者らは、これら従来の欠点を解消するこ
とを目的として鋭意研究した結果、ソフト感をも
たらし、更に糸条をしごいてもネツプの発生しな
い安定した二層構造をもつ複合加工糸を得るに
は、ある特定の条件を満足する混繊糸を供給糸と
して用い、特定条件下で仮撚加工を施すことによ
つて容易にこの目的が達せられることを見いだし
たのである。
とを目的として鋭意研究した結果、ソフト感をも
たらし、更に糸条をしごいてもネツプの発生しな
い安定した二層構造をもつ複合加工糸を得るに
は、ある特定の条件を満足する混繊糸を供給糸と
して用い、特定条件下で仮撚加工を施すことによ
つて容易にこの目的が達せられることを見いだし
たのである。
すなわち、本発明は複屈折率が、0.035〜
0.045、切断伸度が50〜100%であり、かつ自然収
縮率が1.2%以下であるポリアミドマルチフイラ
メント(以下PAFと称する。)と、少なくとも一
つの金属塩スルホネート基を含有した成分1〜6
モル%を含み、自然収縮率が1.2%以下である塩
基性染料可染のポリエステルマルチフイラメント
(以下PEFと称する。)とからなり、流体噴射処
理が施されている混繊糸を用いて第一ヒーター温
度をポリアミドマルチフイラメントの融着温度領
域に設定して仮撚加工を施し、引き続き連続的に
0〜5%のドラフト率下に施撚することなく第2
次熱処理を施することを特徴とする複合加工糸の
製造方法を要旨とものである。
0.045、切断伸度が50〜100%であり、かつ自然収
縮率が1.2%以下であるポリアミドマルチフイラ
メント(以下PAFと称する。)と、少なくとも一
つの金属塩スルホネート基を含有した成分1〜6
モル%を含み、自然収縮率が1.2%以下である塩
基性染料可染のポリエステルマルチフイラメント
(以下PEFと称する。)とからなり、流体噴射処
理が施されている混繊糸を用いて第一ヒーター温
度をポリアミドマルチフイラメントの融着温度領
域に設定して仮撚加工を施し、引き続き連続的に
0〜5%のドラフト率下に施撚することなく第2
次熱処理を施することを特徴とする複合加工糸の
製造方法を要旨とものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の目的を達成する上で最も重要である混
繊糸を構成するPAFとして、複屈折率(Δn)が
0.035〜0.045、切断深度が50〜100%で、かつ自
然収縮率が1.2%以下のものを使用することが必
要である。
繊糸を構成するPAFとして、複屈折率(Δn)が
0.035〜0.045、切断深度が50〜100%で、かつ自
然収縮率が1.2%以下のものを使用することが必
要である。
上記のごときPAFはナイロン6を適当な条件
で高速紡糸することにより得ることができる。
で高速紡糸することにより得ることができる。
通常の紡糸速度1000〜1800m/minで紡糸し、
引き続き延伸されたナイロン6フイラメントを本
発明のPAFに替えて混繊糸を作成すると、PAF
の自然収縮率が2%以上であるため、いかなる
PEFをどのうように組み合わせても、PAFの自
然収縮率が高いために流体処理などにより、交絡
させて、パーンなどのパツケージに捲取つた後に
解舒して実際に使用するとPAFが緊張し、PEF
がルーズになつた小ループが発生しやすく、仮撚
加工の際、毛羽、糸切れなどを誘発しやすい。
引き続き延伸されたナイロン6フイラメントを本
発明のPAFに替えて混繊糸を作成すると、PAF
の自然収縮率が2%以上であるため、いかなる
PEFをどのうように組み合わせても、PAFの自
然収縮率が高いために流体処理などにより、交絡
させて、パーンなどのパツケージに捲取つた後に
解舒して実際に使用するとPAFが緊張し、PEF
がルーズになつた小ループが発生しやすく、仮撚
加工の際、毛羽、糸切れなどを誘発しやすい。
この点を解消させるためには、本発明のごとく
PAFとして自然収縮率が1.2%以下のものを採用
することが必要なのである。
PAFとして自然収縮率が1.2%以下のものを採用
することが必要なのである。
一方、本発明におけるPEFは、少なくとも一
つの金属塩スルホネート基を含有した成分1〜6
モル%を含み、自然収縮率が1.2%以下である塩
基性染料可染のPEFであることが必要である。
つの金属塩スルホネート基を含有した成分1〜6
モル%を含み、自然収縮率が1.2%以下である塩
基性染料可染のPEFであることが必要である。
このようなPEFは、前記組成のコポリエステ
ルを公知の方法により重縮合し、しかる後通常の
紡糸温度、紡糸速度によつて溶解紡糸し、未延伸
糸を巻取り、次いで延伸する2工程法によつて、
得ることができる。
ルを公知の方法により重縮合し、しかる後通常の
紡糸温度、紡糸速度によつて溶解紡糸し、未延伸
糸を巻取り、次いで延伸する2工程法によつて、
得ることができる。
本発明で上記の構成のPEFを選定した第一の
理由は、通常のPEFを染色する場合、染色堅牢
度を考慮して染色するなら、染色温度は130〜135
℃に設定する必要がある。この温度でPAFを染
色すれば、PAFの熱劣化や編織物の硬化などの
欠点が発生し、実用に供し得ないことは周知のこ
とである。しかし、本発明のごとき構成のPEF
を用いれば、染色温度は115〜120℃でよく、
PAFの熱劣化や編織物の硬化が防がれることに
ある。
理由は、通常のPEFを染色する場合、染色堅牢
度を考慮して染色するなら、染色温度は130〜135
℃に設定する必要がある。この温度でPAFを染
色すれば、PAFの熱劣化や編織物の硬化などの
欠点が発生し、実用に供し得ないことは周知のこ
とである。しかし、本発明のごとき構成のPEF
を用いれば、染色温度は115〜120℃でよく、
PAFの熱劣化や編織物の硬化が防がれることに
ある。
第二の理由としては、通常のPEFの染色に当
たつては分散染料を用いるが、この場合、PAF
も当然染色され、しかもPEFよりもPAFが濃色
に染色されるがために、得られる編織物は濃色と
淡色とが混在し、いわゆる杢調外観を呈し、均一
な外観を得られない。一方、本発明の構成の
PEFを用いると、PAFは酸性染料で、PEFは酸
性染料で染色すればよく、PAF,PEFも各々別
の染料を吸着するがために、染料選択を誤らない
限り、杢調外観とならずに均一な外観を与えるこ
とが可能である。
たつては分散染料を用いるが、この場合、PAF
も当然染色され、しかもPEFよりもPAFが濃色
に染色されるがために、得られる編織物は濃色と
淡色とが混在し、いわゆる杢調外観を呈し、均一
な外観を得られない。一方、本発明の構成の
PEFを用いると、PAFは酸性染料で、PEFは酸
性染料で染色すればよく、PAF,PEFも各々別
の染料を吸着するがために、染料選択を誤らない
限り、杢調外観とならずに均一な外観を与えるこ
とが可能である。
なお、本発明で述べている自然収縮率とは下記
(1)式で算出され、試験回数5回の測定値の平均値
で示すものである。
(1)式で算出され、試験回数5回の測定値の平均値
で示すものである。
自然収縮率(%)=l0−l1/l0×100 …(1)式
l0:JIS L 1013、熱水収縮率A法と同じ方法で
採取し、測定した綛の長さ(mm) l1:l0を測定した綛を無荷重状態で120時間放置し
た後に、l0を測定したと同じ荷重下で測定し
た綛の長さ(mm) このようにして本発明における混繊糸を構成す
るPAFとPEFとが、各々の理由で規制されるわ
けであるが、これら両成分の混繊処理について
は、従来技術の流体噴射処理装置で混繊同時交絡
させればよい。この場合、例えば特開昭48−
75839号公報で指摘のごとく、捲上げ張力の変動
により交絡度が不安定となるため、捲上げ張力の
変動を可能な限り低減させることは言うまでもな
い。
採取し、測定した綛の長さ(mm) l1:l0を測定した綛を無荷重状態で120時間放置し
た後に、l0を測定したと同じ荷重下で測定し
た綛の長さ(mm) このようにして本発明における混繊糸を構成す
るPAFとPEFとが、各々の理由で規制されるわ
けであるが、これら両成分の混繊処理について
は、従来技術の流体噴射処理装置で混繊同時交絡
させればよい。この場合、例えば特開昭48−
75839号公報で指摘のごとく、捲上げ張力の変動
により交絡度が不安定となるため、捲上げ張力の
変動を可能な限り低減させることは言うまでもな
い。
また、交絡性の評価は、JIS L 1013交絡度の
測定方法を判定基準とする。得られた混繊糸を無
糊製織糸として扱う場合は、交絡数は一般に多い
程優れているとされているが、加工性及び後工程
の取扱性を考慮した場合、20ケ/m以上、好まし
くは60ケ/m以上の交絡数にするのが、加工糸と
しての交絡性のバラツキも少なく、後工程でしご
きによつて交絡がズレてネツプが発生するという
こともなく、取扱性に優れた加工糸となり、好ま
しい。
測定方法を判定基準とする。得られた混繊糸を無
糊製織糸として扱う場合は、交絡数は一般に多い
程優れているとされているが、加工性及び後工程
の取扱性を考慮した場合、20ケ/m以上、好まし
くは60ケ/m以上の交絡数にするのが、加工糸と
しての交絡性のバラツキも少なく、後工程でしご
きによつて交絡がズレてネツプが発生するという
こともなく、取扱性に優れた加工糸となり、好ま
しい。
上記のごとき手段で得られた混繊糸の均一性を
評価するには、パツケージからの解舒糸の小ルー
プの発生を特に重視すればよい。以下に示すごと
き方法で測定した小ループの発生が2ケ/10cm以
下の混繊糸とすることが望ましい。小ループの発
生が2ケ/10cmを超えると、前記で述べたように
仮撚加工の際、毛羽、糸切れなどが誘発され、仮
撚操業性が低下し、本発明による安定した複合加
工糸を得ることは難しくなる。さらに、製織、製
編したとき編織物上に小ループの形態を保つたま
ま製編織される場合があり、外観上「浮き織り」
によく似た欠点が出現し、外観不良となりやす
く、本発明には不適当である。
評価するには、パツケージからの解舒糸の小ルー
プの発生を特に重視すればよい。以下に示すごと
き方法で測定した小ループの発生が2ケ/10cm以
下の混繊糸とすることが望ましい。小ループの発
生が2ケ/10cmを超えると、前記で述べたように
仮撚加工の際、毛羽、糸切れなどが誘発され、仮
撚操業性が低下し、本発明による安定した複合加
工糸を得ることは難しくなる。さらに、製織、製
編したとき編織物上に小ループの形態を保つたま
ま製編織される場合があり、外観上「浮き織り」
によく似た欠点が出現し、外観不良となりやす
く、本発明には不適当である。
なお、混繊糸の均一を評価する小ループの発現
頻度を測定する方法は下記のとおりである。
頻度を測定する方法は下記のとおりである。
まず、JIS L−1013熱水収縮率A法と同じ方法
で混繊糸の綛を採取した後、無荷重状態として、
水平状態のまま24時間放置し、捲回数20回の中か
らランダムに1回分の糸をはずし、10mg/dの荷
重で緊張させた後、肉眼で小ループの発生回数を
綛長20cm、試験回数5回で測定し、その平均発生
回数を小ループの発生頻度とする。
で混繊糸の綛を採取した後、無荷重状態として、
水平状態のまま24時間放置し、捲回数20回の中か
らランダムに1回分の糸をはずし、10mg/dの荷
重で緊張させた後、肉眼で小ループの発生回数を
綛長20cm、試験回数5回で測定し、その平均発生
回数を小ループの発生頻度とする。
上記のごとき混繊糸を用いて仮撚加工で複合加
工糸を得るには、まずPAFの融着温度領域、好
ましくは200〜205℃の範囲で仮撚加工を実施す
る。これにより、PAFとPEFとが混合交錯しつ
つ、連続反転又は交互撚糸条に堅固に捲きつき、
しかもPAFのフイラメント間で融着するため、
ボリユームの無い、シヤリ感の強い、強撚糸風の
複合加工糸が得られる。
工糸を得るには、まずPAFの融着温度領域、好
ましくは200〜205℃の範囲で仮撚加工を実施す
る。これにより、PAFとPEFとが混合交錯しつ
つ、連続反転又は交互撚糸条に堅固に捲きつき、
しかもPAFのフイラメント間で融着するため、
ボリユームの無い、シヤリ感の強い、強撚糸風の
複合加工糸が得られる。
このままでも当然、編織物に供することは可能
であるが、そうした場合は従来の複合加工糸と同
様シヤリ感が強いので、春夏用素材としては適格
であるが、ソフト感、ボリユーム感を要求される
秋冬用素材としては不適格である。
であるが、そうした場合は従来の複合加工糸と同
様シヤリ感が強いので、春夏用素材としては適格
であるが、ソフト感、ボリユーム感を要求される
秋冬用素材としては不適格である。
本発明の目的である秋冬用素材のソフト感を得
るには、次に説明する仮撚加工後の熱処理が重要
な要素を占める。
るには、次に説明する仮撚加工後の熱処理が重要
な要素を占める。
すなわち、仮撚加工を施した後、引き続き0〜
5%のドラフト率下で施撚することなく第2次熱
処理を施すことが重要である。この条件で熱処理
することにより堅固に交絡したPAFとPEFの一
部又は大半のフイラメントが分離されて、融着状
態を取るPAFの周囲を捲縮の強いPEFが覆うよ
うな二層構造を持つ加工糸形態となる。しかも、
混繊糸の流体噴射処理によつて発生した交絡部
が、糸条の長手方向の随所に保持されているため
に、糸条全体としてはしごいてもネツプの発生し
ない安定した交絡形態を備えたソフトでボリユー
ム感のある複合加工糸が得られる。
5%のドラフト率下で施撚することなく第2次熱
処理を施すことが重要である。この条件で熱処理
することにより堅固に交絡したPAFとPEFの一
部又は大半のフイラメントが分離されて、融着状
態を取るPAFの周囲を捲縮の強いPEFが覆うよ
うな二層構造を持つ加工糸形態となる。しかも、
混繊糸の流体噴射処理によつて発生した交絡部
が、糸条の長手方向の随所に保持されているため
に、糸条全体としてはしごいてもネツプの発生し
ない安定した交絡形態を備えたソフトでボリユー
ム感のある複合加工糸が得られる。
0%よりも低いドラフト率、すなわちオーバー
フイード下に熱処理すると、糸にかかる張力が弱
く、堅固に交絡したPAFとPEFの分離が悪く、
シヤリ感の強いものとなる。一方、5%を超える
ドラフト率では、PEFの捲縮が原糸ライクにな
ると同時に単糸切れによる毛羽、交絡性の低下を
誘発し、実用に適さないものとなる。
フイード下に熱処理すると、糸にかかる張力が弱
く、堅固に交絡したPAFとPEFの分離が悪く、
シヤリ感の強いものとなる。一方、5%を超える
ドラフト率では、PEFの捲縮が原糸ライクにな
ると同時に単糸切れによる毛羽、交絡性の低下を
誘発し、実用に適さないものとなる。
本発明の方法によつて得られた複合加工糸の側
面概略図を第1図に示す。1はPAF、2は塩基
性染料可染のPEF、3は交絡部である。第1図
で明らかなごとく、芯部を形成するPAF1は密
集融着した状態となつており、その周囲を嵩高性
を有する捲縮の強いPEF2が覆つた二層構造形
態を有し、しかも、流体処理により発生した交絡
部3が糸条の長手方向に節状に点在する。
面概略図を第1図に示す。1はPAF、2は塩基
性染料可染のPEF、3は交絡部である。第1図
で明らかなごとく、芯部を形成するPAF1は密
集融着した状態となつており、その周囲を嵩高性
を有する捲縮の強いPEF2が覆つた二層構造形
態を有し、しかも、流体処理により発生した交絡
部3が糸条の長手方向に節状に点在する。
上記の方法で得た複合加工糸を用いて製編織し
た編織物は、ソフトさの中にも適当なシヤリ味を
兼ね備えたボリユーム感があり、また染料の選択
によつては無地調、杢調どちらも可能なバラエテ
イーに富んだ秋冬物の中、外衣に適した製品とす
ることができる。
た編織物は、ソフトさの中にも適当なシヤリ味を
兼ね備えたボリユーム感があり、また染料の選択
によつては無地調、杢調どちらも可能なバラエテ
イーに富んだ秋冬物の中、外衣に適した製品とす
ることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
ないことはいうまでもない。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
ないことはいうまでもない。
実施例
固有粘度〔η〕=1.0のナイロン6を紡糸温度
280℃で、孔数24の口金を用いて溶融紡糸し、
4000m/minで引き取り、PAF(銘柄50D/24F)
を得た。このPAFは複屈折率(Δn)0.043、繊度
48d、強度4.4g/d、伸度68%、自然収縮率0.9
%であつた。
280℃で、孔数24の口金を用いて溶融紡糸し、
4000m/minで引き取り、PAF(銘柄50D/24F)
を得た。このPAFは複屈折率(Δn)0.043、繊度
48d、強度4.4g/d、伸度68%、自然収縮率0.9
%であつた。
一方、ジメチルテレフタレートとエチレングリ
コールとからポリエステルを製造する際、3,5
−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナト
リウムをジメチルテレフタレートに対し2.5モル
%添加し、固有粘度〔η〕=0.58の共重合ポリエ
ステルを得、このポリエステルを孔数24の口金を
用いて、紡糸温度275℃で溶解紡糸し、1400m/
minで巻き取つた後、延伸倍率3.18で延伸し、
PEF(銘柄50D/24F)を得た。このPEFは複屈
折率(Δn)0.18、繊度49d、強度4.0g/d、伸度
33%、自然収縮率0.8%であつた。
コールとからポリエステルを製造する際、3,5
−ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナト
リウムをジメチルテレフタレートに対し2.5モル
%添加し、固有粘度〔η〕=0.58の共重合ポリエ
ステルを得、このポリエステルを孔数24の口金を
用いて、紡糸温度275℃で溶解紡糸し、1400m/
minで巻き取つた後、延伸倍率3.18で延伸し、
PEF(銘柄50D/24F)を得た。このPEFは複屈
折率(Δn)0.18、繊度49d、強度4.0g/d、伸度
33%、自然収縮率0.8%であつた。
これらのPAF,PEFを引揃えて、トータルデ
ニールに対して0.4g/dの張力を与えて、1本
の集束糸とした後、空気噴射により混繊し、速度
600m/minでワープワインド方式のパーンに捲
上げ混繊糸を得た。
ニールに対して0.4g/dの張力を与えて、1本
の集束糸とした後、空気噴射により混繊し、速度
600m/minでワープワインド方式のパーンに捲
上げ混繊糸を得た。
パーンの形状で25℃×60%RHの室内で1週間
放置した後に解舒し、本発明に示した測定方法で
小ループの発生頻度を調査した結果、発生頻度は
0.8ケ/10cmであり、本発明の要件を満足した混
繊糸であつた。
放置した後に解舒し、本発明に示した測定方法で
小ループの発生頻度を調査した結果、発生頻度は
0.8ケ/10cmであり、本発明の要件を満足した混
繊糸であつた。
この混繊糸を供給糸として三菱重工製ST−6P
型改造仮撚加工機により、加工条件としてスピン
ドル回転数278000r.p.m.、仮撚数(Z)2858T/
M、第1ヒーター温度205℃、第2ヒーター温度
170℃、第1オーバーフイード率0.9%に設定し、
第2ドラフト率をA条件−7.5%、B条件0%、
C条件2.5%、D条件7.5%、捲取オーバーフイー
ド率をA条件6.1%、B条件3.5%、C及びD条件
−0.5%として混繊糸の仮撚加工を実施した。
型改造仮撚加工機により、加工条件としてスピン
ドル回転数278000r.p.m.、仮撚数(Z)2858T/
M、第1ヒーター温度205℃、第2ヒーター温度
170℃、第1オーバーフイード率0.9%に設定し、
第2ドラフト率をA条件−7.5%、B条件0%、
C条件2.5%、D条件7.5%、捲取オーバーフイー
ド率をA条件6.1%、B条件3.5%、C及びD条件
−0.5%として混繊糸の仮撚加工を実施した。
B,C条件で得られた加工糸は、本発明の目的
とする融着したPAFの周囲を融着していない
PEFの捲縮フイラメントが覆う形を取る二層構
造を有するソフト感のある複合加工糸であつた。
これに対して、A条件ではPAFとPEFが堅固に
交絡したままで、秋冬用素材としては不適格な非
常にシヤリ味の強い加工糸であり、D条件では
PEFの捲縮が伸ばされて、原糸ラクイとなり、
ソフトさとボリユーム感に欠けた加工糸になると
同時に、所々に単糸切れによる毛羽が確認される
など、実用上不適格なものであつた。
とする融着したPAFの周囲を融着していない
PEFの捲縮フイラメントが覆う形を取る二層構
造を有するソフト感のある複合加工糸であつた。
これに対して、A条件ではPAFとPEFが堅固に
交絡したままで、秋冬用素材としては不適格な非
常にシヤリ味の強い加工糸であり、D条件では
PEFの捲縮が伸ばされて、原糸ラクイとなり、
ソフトさとボリユーム感に欠けた加工糸になると
同時に、所々に単糸切れによる毛羽が確認される
など、実用上不適格なものであつた。
比較例 1
PAFとして、通常のナイロン6の銘柄50D/
24F(繊度48.2d、強度4.8g/d、伸度42%、自然
収縮率2.3%もの)を用い、PEFは実施例のPEF
(銘柄50D/24F)を用いて、実施例と同様に混繊
糸を得た。この混繊糸の小ループ発生頻度は3.1
ケ/10cmであつた。
24F(繊度48.2d、強度4.8g/d、伸度42%、自然
収縮率2.3%もの)を用い、PEFは実施例のPEF
(銘柄50D/24F)を用いて、実施例と同様に混繊
糸を得た。この混繊糸の小ループ発生頻度は3.1
ケ/10cmであつた。
この混繊糸を供給糸として実施例のC条件と同
様の仮撚条件で仮撚加工を実施した結果、糸切れ
及び加工糸毛羽が多く発生し、仮撚操業性が悪か
つた。得られた糸条はループ毛羽が多く、編織物
に供したところ、曳け、イラツキなどの微細欠点
が多く発生した。
様の仮撚条件で仮撚加工を実施した結果、糸切れ
及び加工糸毛羽が多く発生し、仮撚操業性が悪か
つた。得られた糸条はループ毛羽が多く、編織物
に供したところ、曳け、イラツキなどの微細欠点
が多く発生した。
比較例 2
PAFには実施例のPAF(銘柄50D/24F)を用
い、PEFに通常のPEF(銘柄50D/24F、繊度
49d、強度5.2g/d、伸度30%、自然収縮率1.4
%)を用いて実施例と同様に混繊糸を得た。この
混繊糸の小ループ発生頻度は2.2ケ/10cmであつ
た。
い、PEFに通常のPEF(銘柄50D/24F、繊度
49d、強度5.2g/d、伸度30%、自然収縮率1.4
%)を用いて実施例と同様に混繊糸を得た。この
混繊糸の小ループ発生頻度は2.2ケ/10cmであつ
た。
この混繊糸を供給糸として実施例のC条件と同
様の仮撚条件で加工した結果、比較例1と同様に
糸切れ、加工糸毛羽が発生し、操業性に問題があ
つた。また、加工された糸条を緯糸に用い、経糸
としてナイロン6の70d/24Fの通常の仮撚加工
糸を用いて、経密度140本/インチ、緯密度90
本/インチのツイル織物を織成して、これを通常
のナイロンの加工条件で染色、仕上げ加工したと
ころ、PEFのループ毛羽が目立ち、商品価値が
ないものとなつた。
様の仮撚条件で加工した結果、比較例1と同様に
糸切れ、加工糸毛羽が発生し、操業性に問題があ
つた。また、加工された糸条を緯糸に用い、経糸
としてナイロン6の70d/24Fの通常の仮撚加工
糸を用いて、経密度140本/インチ、緯密度90
本/インチのツイル織物を織成して、これを通常
のナイロンの加工条件で染色、仕上げ加工したと
ころ、PEFのループ毛羽が目立ち、商品価値が
ないものとなつた。
第1図は、本発明の方法によつて得られた複合
加工糸の側面概略図である。 1……ポリアミドマルチフイラメント、2……
塩基性染料可染のポリエステルマルチフイラメン
ト、3……流体噴射処理で混繊された交絡部。
加工糸の側面概略図である。 1……ポリアミドマルチフイラメント、2……
塩基性染料可染のポリエステルマルチフイラメン
ト、3……流体噴射処理で混繊された交絡部。
Claims (1)
- 1 複屈折率が0.035〜0.045、切断伸度が50〜
100%であり、かつ自然収縮率が1.2%以下である
ポリアミドマルチフイラメントと、少なくとも一
つの金属塩スルホネート基を含有した成分1〜6
モル%を含み、自然収縮率が1.2%以下である塩
基性染料可染のポリエステルマルチフイラメント
からなり、流体噴射処理が施されている混繊糸を
用いて第一ヒーター温度をポリアミドマルチフイ
ラメントの融着温度領域に設定して仮撚加工を施
し、引き続き連続的に0〜5%のドラフト率下に
施撚することなく第2次熱処理を施することを特
徴とする複合加工糸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13489683A JPS6028526A (ja) | 1983-07-22 | 1983-07-22 | 複合加工糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13489683A JPS6028526A (ja) | 1983-07-22 | 1983-07-22 | 複合加工糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6028526A JPS6028526A (ja) | 1985-02-13 |
JPH0440453B2 true JPH0440453B2 (ja) | 1992-07-03 |
Family
ID=15139052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13489683A Granted JPS6028526A (ja) | 1983-07-22 | 1983-07-22 | 複合加工糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6028526A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0294274U (ja) * | 1989-01-11 | 1990-07-26 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5025842A (ja) * | 1973-07-16 | 1975-03-18 | ||
JPS5398450A (en) * | 1977-02-04 | 1978-08-28 | Unitika Ltd | Method of manufacture of fusionncohering yarn |
JPS5663029A (en) * | 1979-10-26 | 1981-05-29 | Toray Industries | Production of nylon fused crimped yarn |
JPS5739239A (en) * | 1980-08-20 | 1982-03-04 | Unitika Ltd | Partially bulky coil like processed yarn |
-
1983
- 1983-07-22 JP JP13489683A patent/JPS6028526A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5025842A (ja) * | 1973-07-16 | 1975-03-18 | ||
JPS5398450A (en) * | 1977-02-04 | 1978-08-28 | Unitika Ltd | Method of manufacture of fusionncohering yarn |
JPS5663029A (en) * | 1979-10-26 | 1981-05-29 | Toray Industries | Production of nylon fused crimped yarn |
JPS5739239A (en) * | 1980-08-20 | 1982-03-04 | Unitika Ltd | Partially bulky coil like processed yarn |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6028526A (ja) | 1985-02-13 |
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