JPH0438744B2 - - Google Patents

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JPH0438744B2
JPH0438744B2 JP59260008A JP26000884A JPH0438744B2 JP H0438744 B2 JPH0438744 B2 JP H0438744B2 JP 59260008 A JP59260008 A JP 59260008A JP 26000884 A JP26000884 A JP 26000884A JP H0438744 B2 JPH0438744 B2 JP H0438744B2
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−
スルホンアリルエーテルの製造法、詳しくは特定
の四級アンモニウム塩触媒を使用して高い転化率
で反応させ、しかも高価な触媒を簡単な手段で回
収して反応に再使用し、ビス−(4−ヒドロキシ
フエニル)−スルホンアリルエーテルを工業的有
利に製造する方法に関する。 (発明の利用分野) ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−スルホンア
リルエーテルは、高分子化合物製造用原料、高分
子化合物の離燃剤製造用原料、高分子化合物の耐
熱性付与剤製造用原料、その他各種の有機化合物
の製造用原料として有用であり、本発明は、かか
る種々の化学工業用原料として有用なビス−(4
−ヒドロキシフエニル)−スルホンアリルエーテ
ルを工業的に有利に製造するのに利用することが
できる。 (従来技術) フエノールや4−t−ブチルフエノール等のフ
エノール類にアルキルハライドを、アルカリ及び
或る種の四級アンモニウムム塩触媒の存在下で反
応させてフエノール類のアリルエーテルを製造す
ることは公知である〔例えばテトラヘドロン、30
巻、1379頁(1974)〕。 また、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−スル
ホン(以下において、これを慣用名にしたがつて
「ビスフエノールS」ということがある。)にアリ
ルクロライドを、NaOHの存在下で触媒を使用
せずに反応させて、ビスフエノールSのアリルエ
ーテルを製造することも公知である(Pr.Wydz.
Nauk Tech.、Bydgoskie Tow.Nauk.、Ser.A
11、19〜23(1976)、Chem.Abst.、87、134259W
等)。しかし、この方法は、収率的に75.4%と低
く、工業的には不満足である。 そして、ビスフエノールSのアリルハライドに
よるエーテル化反応において、触媒として如何な
るものが有効であるかを記載した文献等が見当ら
ないし、ましてその触媒の回収や再使用方法等を
記載した文献等も全く見当らない。 従来、たとえばスタークス著、アカデミツク・
プレス社発行の「フエース・トランスフアー・カ
タリシス」(1978年)の第77頁以下には、1−ブ
ロモヘキサデカンとシアン化アルカリとを四級ア
ンモニウム塩(トリオクチルメチルアンモニウム
ブロマイド)を触媒として用いて反応させて得ら
れた1−シアノヘキサデカン(目的物)と同触媒
を含む反応生成物を225℃で加熱して、同触媒を
分解して除いて、目的物を回収する方法が記載さ
れている。しかし、かかる触媒を分解して除く方
法は、目的物の単離・精製ができるにしても、高
価な四級アンモニウム塩触媒を回収して再使用す
ることができず、工業的には著しく不利である。 また、ジヤナル・オブ・オルガニツク・ケミス
トリー第48巻(1983年)の第342頁以下には、ビ
スフエノールAの2−クロロエチルビニルエーテ
ルによるエーテル化反応においては、メチルトリ
カプリルアンモニウムクロライド、メチルトリア
ルキル(C8〜C10)アンモニウムクロライド、テ
トラブチルアンモニウムハライド等が触媒として
有効であること、メチルトリカピリルアンモニウ
ム塩又はメチルトリアルキル(C8〜C10)アンモ
ニウム塩を使用した場合には、これらのアンモニ
ウム塩が水溶性でないために、生成した目的物層
の水洗により触媒を回収するのが困難であるが、
テトラブチルアンモニウム塩を用いた場合には、
水溶性であるので生成した目的物層を水洗すれ
ば、触媒が水層に移行するから、次いでその水層
を塩化メチレンで抽出し、その抽出物より塩化メ
チレンを蒸発して除くことにより、触媒のテトラ
ブチルアンモニウムを85〜90%回収できたことが
記載されている。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者等は、ビスフエノールSのアリルハラ
イドによるエーテル化反応について研究を重ねた
結果、触媒として或種の四級アンモニウム塩が極
めて有効であることを見出した。また、四級アン
モニウム塩が高価であるので、同反応を利用して
ビスフエノールSのアリルエーテルを工業的に有
利に製造するには、触媒の回収、及び再使用が必
須であることがわかつた。 さらに、ビスフエノールSのアリルハライドに
よるエーテル化反応において優れた触媒活性を示
すものは、後述するように長鎖アルキル基を有す
る四級アンモニウム塩等の含有炭素原子数の多い
四級アンモニウム塩であり、かかる含有炭素原子
数の多い四級アンモニウム塩は、水溶性に乏しい
ものであるので、前記公知の反応生成物層の水洗
法では容易に分離・回収できないことがわかつ
た。 本発明の目的は、ビスフエノールSとアリルエ
ーテルとを高い転化率で反応させ、しかも反応生
成物より高価な触媒を簡単に分離・回収して反応
に再使用することにより、ビスフエノールSのア
リルエーテルを工業的に有利に製造する方法を提
供せんとするものである。 (問題点の解決手段) 本発明者等は、前記の問題点を解決するために
種々研究を重ねた結果、ビスフエノールSのアリ
ルエーテル(目的物)が種々の有機溶媒に対する
溶解度の温度差が極めて大きいこと、したがつて
この溶解度の温度差を利用すれば反応生成物の有
機溶媒層より目的物を結晶固体として析出させ、
固液分離法で結晶固体として容易に分離・回収で
きること、しかも含有炭素原子数の多い水溶性の
少ない触媒活性の優れた四級アンモニウム塩を触
媒として使用した場合には、その分離後の有機溶
媒溶液中に触媒の大部分が溶解して含まれている
ので、その有機溶媒溶液を反応に再使用すれば、
反応溶媒と触媒を同時に再使用できることになる
こと等の新たな知見を得て、本発明に到達したも
のである。 すなわち、本発明のビス−(4−ヒドロキシフ
エニル)−スルホンアリルエーテルの製造法は、
ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−スルホンとア
リルハライドとを水、有機溶媒及びアルカリの存
在下で含有炭素原子数が少なくとも15の水溶性の
少ない四級アンモニウム塩を触媒として使用して
エーテル化反応させ、反応終了後に生成アリルエ
ーテルを有機溶媒層から固体として析出させて固
液分離により回収し、残つた前記の触媒を含む有
機溶媒溶液を前記の反応に再使用することを特徴
とする方法である。 本発明の製造反応は、通常、四級アンモニウム
塩を、いわゆる相間移動触媒として使用する従来
のフエノール類のアルキルエーテル化反応と同様
の方法、すなわちビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)−スルホン(すなわちビスフエノールS)と
アリルハライドとをNaOHのようなアルカリの
水溶液、水に不溶で、かつ反応条件下で不活性な
有機溶媒、及び四級アンモニウム塩(触媒)の存
在下で、加熱撹拌しながら行なわせる。 本発明の製造法におけるアリルハライドとして
は、アリルクロライド及びアリルブロマイドがあ
げられる。アリルクロライドは、反応性にやや劣
るが、安価であるので、工業的に有利に使用され
る。アリルブロマイドは高価であるが、反応性に
優れている。アリルハライドの使用量は、原料の
ビスフエノールSに対して2倍モル量(ビスフエ
ノールSの水酸基当り等モル量)以上であるが、
あまり過剰に使用すると未反応アリルハライドの
回収に多くの手間と費用を要することになるの
で、通常は2〜4倍モル量使用する。 本発明の製造反応における触媒としては、長鎖
アルキル基を有する四級アンモニウム塩等の含有
炭素原子数が少なくとも15の水溶性の少ない四級
アンモニウム塩である。 すなわち、その好ましい四級アンモニウム塩触
媒としては、一般式 (式中、R1、R2、R3及びR4はアルキル基であ
り、各アルキル基の和が16以上、好ましくは20以
上であるか、又は少なくとも一つのアルキル基の
炭素数が12以上である。また、X-はCl-、Br-
はHSO4 -等のアニオンである。)で表わされる四
級アンモニウムがあげられる。また、その好まし
い四級アンモニウム塩触媒としては、一般式 〔式中、nは4〜6の整数である。R5及びR6
アルキル基であり、これらの各アルキル基と
(CH2oの炭素数の和は16以上、好ましくは20以
上であるか、又は一つのアルキル基の炭素数が10
以上、好ましくは12以上である。X-はCl-、Br-
又はHSO4 -等のアニオンである。〕で表わされる
四級アンモニウム塩があげられる。 前記の一般式()で表わされる四級アンモニ
ウム塩の具体例としては、たとえばメチルトリカ
プリリルアンモニウムクロライド(市販品として
はGeneral Mills Chemicals社商品名
Aliquat336)、メチルトリアルキル(C8〜C10
アンモニウムクロライド(市販品としては
Ashland Chemicals社商品名Adogen464)、セチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリル
トリブチルアンモニウムブロマイド等があげられ
る。 また、前記一般式()で表わされる四級アン
モニウム塩の具体例としては、たとえばドデシル
ヘキシルペンタメチレンアンモニウムクロライ
ド、ドデシルヘキシルヘキサメチレンアンモニウ
ムクロライド、メチルヘキサデシルヘキサメチレ
ンアンモニウムクロライド等があげられる。 本発明におけるこれら四級アンモニウム塩の使
用量は、原料のビスフエノールSに対して0.001
〜0.2倍モル量、好ましくは0.005〜0.1倍モル量で
ある。 本発明の製造法で使用するアルカリとしては、
たとえばアルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属
炭酸塩等があげられるが、入手の容易さ、価格等
の点からしてNaOHが好ましい。アルカリの使
用量はビスフエノールSに対して2倍モル量以
上、好ましくは2〜4倍モル量である。 本発明の製造法における有機溶媒としては種々
のものが使用でかる。たとえばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン等があげられる。生成アリ
ルエーテルの洗浄に低沸点溶媒(たとえばメタノ
ール)を用いる場合には、その低沸点溶媒との蒸
留による分離のための沸点を考慮すると、トルエ
ン、キシレン及びクロルベンゼンが特に好まし
い。 本発明の製造反応は、前述のようにビスフエノ
ールSとアリルハライドとを、水、有機溶媒、ア
ルカリ及び四級アンモニウム塩触媒の存在下で実
施されるが、その反応温度は、通常、室温〜130
℃、好ましくは60〜110℃の温度で加熱撹拌しな
がら約1〜数時間を要して行なわれる。 反応終了後に、反応生成物を冷却すると無機塩
を溶解した水層と、生成アリルエーテルの一部が
溶解し、残りの大部分が結晶化して懸濁状で含ま
れる有機溶媒層の2層に分離される。そして、触
媒の四級アンモニウム塩は、大部分が有機溶媒層
中に溶解して含まれ、水層中には殆んど含まれて
いない。したがつて、その有機溶媒層を過等の
方法で固液分離すれば生成アリルエーテルの大部
分を結晶固体として回収できるとともに、その分
離後の有機溶媒溶液を反応系に供給すれば、触媒
の四級アンモニウム塩及び有機溶媒を容易に反応
に再使用できることになる。 この場合に、第1回目の反応後のアリルエーテ
ルを固液分離した後の再使用する有機溶媒溶液中
には、生成アリルエーテルの一部が溶解して含ま
れているが、そのアリルエーテル含有量が、第2
回目以降の反応後の有機溶媒層よりアリルエーテ
ルを固液分離した後の有機溶媒溶液中のアリルエ
ーテル含有量とほぼ同程度であり、しかもアリル
エーテルは反応条件下で逐次反応をほとんどうけ
ず、また分解を起すこともないから、第2回目以
降の反応においては生成したアリルエーテルをす
べて結晶固体として回収できることになる。 前記の各反応の終了後に、必要に応じて生成ア
リルエーテルの結晶析出を促すために、ビスフエ
ノールSのアリルエーテルの結晶粉末を少量添加
することができる。また、前記の有機溶媒層と水
層の分離は、通常、まず反応生成物を冷却して有
機溶媒層中にアリルエーテルの結晶が析出してか
ら行ない、次いで有機溶媒層を固液分離処理して
アリルエーテルを結晶固体として回収する。しか
し、有機溶媒層中にアリルエーテルの結晶が析出
する前に、まず水層を分離して除き、次いで有機
溶媒層を冷却してエーテルの結晶を析出させ、固
液分離処理してアリルエーテルを結晶固体として
回収してもさしつかえがない。 結晶固体として分離・回収されたビスフエノー
ルSのアリルエーテルは、四級アンモニウム塩を
溶解した有機溶媒溶液(母液)で濡れているの
で、分離した結晶を反応溶媒と同一の溶媒、又は
アリルエーテルに対する溶解性が小さく、かつ反
応溶媒よりも沸点の低い溶媒(たとえばメタノー
ル)を用いて洗浄して四級アンモニウム塩を溶解
して含む母液を結晶から除去するのが望ましい。
またその代りに、水層を分離した後の有機溶媒層
に反応溶媒と同一の溶媒又は前記の低沸点溶媒を
加えてから固液分離処理を行なつてもよい。いず
れの場合も、結晶に付着していた四級アンモニウ
ム塩は有機溶媒に溶解した状態で回収されるか
ら、この有機溶媒溶液は前記の結晶を分離した後
の有機溶媒溶液とともに反応に再使用できる。な
お、前記の低沸点溶媒を使用した場合には、蒸留
により低沸点溶媒を反応溶媒から分離することが
でき、その際に得られるアリルエーテル及び四級
アンモニウム塩を含む反応溶媒は反応に再使用さ
れることになる。 また、エーテル化反応により副生するハロゲン
化アルカリ(たとえばNaCl)は、その大部分が
反応後の水層中に含まれていて容易に除去できる
が、ハロゲン化アルカリの一部が分離・回収され
たアリルエーテルの結晶に付着していることもあ
る。このような場合には、有機溶媒で洗浄した後
の結晶を水洗することにより、そのハロゲン化ア
ルカリを容易に除くことができる。 (発明の効果) 本発明の製造法は、使用する四級アンモニウム
塩触媒が高活性であるので、高い転化率で有利に
反応を行なわせることができるとともに、反応生
成物中の四級アンモニウム塩触媒を容易に回収し
て反応に再使用することができ、高価な四級アン
モニウム塩触媒の使用量を節減できるから、ビス
フエノールSのアリルエーテルを工業的に有利に
製造することができる。 (実施例等) 以下、実施例及び比較例をあげてさらに詳述す
る。 実施例 1 誘導回転撹拌装置を備えた50mlガラス製オート
クレーブに、NaOH3.00g(0.075モル)、水10.5
gを入れて溶解した。次いで、ビスフエノール
S7.50g(0.03モル)、トルエン17.8g、アリルク
ロライド5.74g(0.075モル)、及び触媒としてト
リオクチメチルアンモニウムクロライド(ドーダ
イト社商品名カプリコート)0.80g(0.0017モ
ル)を添加した。撹拌下に昇温し、100℃で3時
間反応させた。 反応生成物は、100℃では水層及び有機溶媒層
とも均一系であつたが、室温まで冷却すると有機
溶媒層に結晶が析出した。水層を分離し、結晶の
懸濁した有機溶媒層を取り出してから、オートク
レーブを90mlのメタノールで洗浄し、その洗浄液
を取り出した有機溶媒層に加え、次いでその混合
液を加圧過して結晶を分離した。 過・分離した結晶は、最初は13.84gであつ
たが、これをデシケーター中で減圧排気しながら
乾燥すると、8.32gになつた。この乾燥結晶中に
は、ビスフエノールSのジアリルエーテル(以
下、これを「ジアリルエーテル体」という。)が
7.63g含まれており、ほかにモノアリエーテル体
及び原料ビスフエノールSがそれぞれ0.38g及び
0.09g含まれていた。そして、残りは若干のトル
エン、メタノール、水及びNaClが検出された。
また、トリオクチルメチルアンモニウムクロライ
ドは0.05g含まれていた。 前記の別した有機溶媒溶液(トルエン−メタ
ノール液)中には、ジアリルエーテル体が1.10g
含まれていた〔ジアリルエーテル体の全収量8.73
g(反応収率88.2モル%)〕。この溶液を蒸留し
て、メタノールの大部分を留出させた。残つた有
機溶媒溶液は冷却すると少量のジアリルエーテル
体の結晶が析出したが、この結晶を含む有機溶媒
溶液を、予めNaOH3.00g、水10.5g、及びビス
フエノールS7.50gを仕込んだ前記のガラス製オ
ートクレーブ中に、9.0gのトルエンを用いて洗
いながら流し込み、次いでアリルクロライド5.74
gを加え、触媒のトリオクチルメチルアンモニウ
ムクロライド0.05gを追加添加し、100℃で前記
と同様に3時間反応させた。以下、第1回目と同
様にして乾燥固体9.31gを得た。この乾燥固体中
のジアリルエーテルは8.75gであり、その他の共
存物の含有量は第1回目の場合とほぼ同一であつ
た。また、結晶分離後の反応溶媒溶液中のジアリ
ルエーテル体含量は1.08gであり、第1回目の場
合とほぼ同量であつた。溶媒溶液を第2回目の反
応の場合と同様にして用いて第3回目の反応を行
なわせた。 これらの結果をまとめて表1に示す。本発明の
方法によればかかる反応を繰返して行なうことに
よつて触媒使用量を節減することができる。すな
わち、第1回目と第2回目の触媒の累計触媒使用
量に対するジアリルエーテル累計回収量比を示す
と表1のとおりであり、触媒の循環使用により触
媒の使用量を著しく節減することができることが
わかる。 【表】 なお、前記第1回目の反応後に分離された水相
中には5×10-6g以下の触媒が含まれており、他
の各回の反応後に分離された水層中にもほぼ同程
度の量の触媒が含まれていた。これらの水層中に
含まれる触媒は、微量なので回収の必要がないも
のであつた。 実施例 2 実施例1におけるトルエンの代りにクロロベン
ゼン22.5g、同触媒のトリオクチルメチルアンモ
ニウムクロライドの代りにドデシルヘキシルヘキ
サメチレンアンモニウムクロライド0.66g
(0.0017モル)を使用し、そのほかは実施例1と
同様にして反応させ、同様に後処理を行ない、下
記の結果を得た。 乾燥後の結晶固体重量 8.28g 固体中のジアリルエーテル体 7.90g 固体中のモノアリルエーテル体 0.20g 固体中のビスフエノールS 0.03g 固体中の四級アンモニウム塩触媒 0.04g 反応溶媒溶液中のジアリルエーテル体 1.22g ジアリルエーテル体の全収量 9.12g (反応収率92.1モル%) 水層中の四級アンモニウム塩触媒13×10-6g以
下 次いで、固体分離後の液(反応溶媒溶液)を
実施例1におけると同様に蒸留処理してメタノー
ルを除いたのちの残留液を8.0gのクロロベンゼ
ンで洗いながら、予めビスフエノールS7.50g
NaOH3.00g、水10.5gを仕込んだガラス製オー
トクレーブ中に流し込み、アリルクロライド5.74
gを加え、さらにドデシルヘキサメチレンアンモ
ニウムクルライド0.04gを追加添加し、100℃で
3時間反応させた。 その結果は下記のとおりであつた。 乾燥後の固体重量 9.47g 固体中のジアリルエーテル体 9.11g 反応溶媒溶液中のジアリルエーテル体 1.17g その他の共存物は1回目の反応と同程度であつ
た(結果をまとめて表2に示した)。 【表】 比較例 1 実施例2における触媒の代りに、水溶性の大な
るベンジルトリエチルアンモニウムクロライド
0.39g(0.0017モル)を使用し、そのほかは実施
例2と同様にして反応させ、同様にして後処理し
た結果は下記のとおりであつた。 乾燥後の結晶固体重量 7.58g 固体中のジアリルエーテル体 7.21g 固体中のモノアリルエーテル体 0.22g 固体中のビスフエノールS 0.15g ジアリルエーテル体の全収量 8.19g (反応収率82.7モル%) 反応溶媒溶液中のジアリルエーテル体 0.98g この結果から明らかなようにベンジルトリエチ
ルアンモニウムクロライドは、実施例1や2にお
いて用いた四級アンモニウム塩触媒と較べて触媒
活性が劣る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−スルホン
    とアリルハライドとを水、有機溶媒及びアルカリ
    の存在下で含有炭素原子数が少なくとも15の水溶
    性の少ない四級アンモニウム塩を触媒として使用
    してエーテル化反応させ、反応終了後に生成アリ
    ルエーテルを有機溶媒層から固体として析出させ
    て固液分離により回収し、残つた前記の触媒を含
    む有機溶媒溶液を前記の反応に再使用することを
    特徴とするビス−(4−ヒドロキシフエニル)−ス
    ルホンアリルエーテルの製造法。 2 四級アンモニウム塩触媒が、一般式 (式中、R1、R2、R3及びR4はアルキル基であ
    り、各アルキル基の炭素数の和が16以上である
    か、又は少なくとも一つのアルキル基の炭素数が
    12以上である。X-はCl-、Br-又はHSO4 -であ
    る。)で表わされる四級アンモニウム塩、及び一
    般式 〔式中、nは4〜6の整数である。R5及びR6
    アルキル基であり、各アルキル基と(CH2oの炭
    素数の和が16以上であるか、又は一つのアルキル
    基の炭素数が10以上である。X-はCl-、Br-又は
    HSO4 -である〕 で表わされる四級アンモニウム塩からなる群から
    選ばれた少なくとも1種のアンモニウム塩である
    特許請求の範囲第1項記載の製造法。
JP59260008A 1984-12-11 1984-12-11 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホンアリルエ−テルの製造法 Granted JPS61137854A (ja)

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