JPH04371267A - 立体模様形成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建築物の壁面、床面等の
基体表面へ立体模様を形成する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
家屋の内外壁、ブロック塀、コンクリート塀等の構築物
壁面等に、モルタル等の塗材によって立体模様を形成す
る方法として、壁面等にモルタル等の塗材を塗着した後
、ローラーを上記塗着面に押しつけて回転させローラー
周面の凹凸模様を転写形成する方法、ローラー表面への
塗材の粘着性を利用して塗材を引起す方法、塗材をコン
プレッサーガン等により壁面へ吹き付ける方法等が知ら
れていた。しかしながらローラーを用いる方法では、ロ
ーラー両端部での模様のつなぎ合わせが著しく困難であ
り、また塗材を吹き付ける方法では塗材の飛散による汚
染防止対策が必要であるとともに、同一パターンの連続
模様を形成できないという欠点もある。

【０００３】また壁面にタイル、レンガ等の目地状にテ
ープを貼着した後、塗材を塗着し、しかる後にテープを
剥離してテープを貼着してあった部分に凹溝を形成して
タイル、レンガ模様状の立体模様を形成する方法も知ら
れているが、この方法は施工時にテープを切り取りなが
ら目地状に貼着するため、甚だ手間がかかるとともに、
テープ剥離時にテープが切断したり、立体模様の一部が
テープ剥離の際に欠落してしまう等の問題もあった。更
にテープの代わりに任意模様に形成した発泡ウレタン材
質の型枠を用いる方法も知られているが（特開昭５７−
５４６６０号公報）、発泡ウレタン材質の型枠は変形し
やすく、該型枠の上から塗材を塗着する際に、型枠がず
れたり、部分的にたれたりする欠点がある。このため発
泡ウレタン材質の型枠を用いる場合にはコテ等による塗
材の塗着は困難であり、塗材飛散防止対策を必要とする
吹き付け法しか使用し得ない問題があった。しかも発泡
ウレタン材質の型枠は、硬質のものでは壁面等のコーナ
ー部や曲面部への施工が困難であり、逆にコーナー部等
への施工が容易な軟質のものは連続気泡構造を有するた
めに吸水性が高く、塗材と型枠とが強固に固着されて型
枠の剥離が困難となり、型枠の剥離面が粗雑になったり
、型枠剥離時に立体模様の一部が欠落する等の欠点があ
った。

【０００４】このような欠点を解決するために、本発明
者は軟質ポリオレフィン系発泡シートの少なくとも片面
に非発泡合成樹脂フィルムを積層してなる積層シートに
所望の貫通穴を複数穿設したシートを立体模様形成用シ
ートとして用いる立体模様形成方法を先に提案した（特
公平１−４６１８９号公報）。この方法は、壁面等の表
面に下塗用塗材を塗着し、該塗材が粘着性を有する間に
立体模様形成用シートの非発泡合成樹脂フィルム側を下
塗用塗材塗着面に密着させて貼着し、次いで、該シート
の上面側より上塗用塗材をコテ、ハケ等を用いた塗り工
法よって塗着して立体模様形成用シートの貫通穴内に上
塗用塗材を充填した後、シートを剥離して立体模様を形
成する方法である。

【０００５】上記の方法では立体模様形成用シートとし
て、発泡シートと非発泡フィルムとの積層シートを用い
ていることにより、シートの肉厚が一般に２ｍｍ程度以
上あり、立体模様の突出高さはシートの肉厚に略相当す
るから、このシートを用いて形成される立体模様は突出
高さの大きいものとなる。しかしながら、例えば床面等
に施す立体模様は、突出高さがあまり大きいと歩行の際
の障害となるため、突出高さの低い立体模様を形成する
場合には、上記の如き肉厚が厚い立体模様形成用シート
を用いることは好ましくない。

【０００６】そこで本発明者は、上記厚肉の立体模様形
成用シートにかえて、例えば非発泡の合成樹脂シート等
の薄肉のシートに複数の貫通穴を穿設してなる立体模様
形成用シートを用いて立体模様を形成することを試みた
。しかしながら、薄肉の立体模様形成用シートを用いて
上記と同様の方法で形成した立体模様は、輪郭が不鮮明
となり、下塗用塗材と、立体模様形成用の上塗用塗材の
色が異なる場合には、立体模様の輪郭の不鮮明さが明確
に現れ、特に模様が細かい場合には輪郭の不鮮明さによ
って意匠性が大きく損なわれる等の問題があった。

【０００７】本発明者は上記の課題を解決するため鋭意
研究した結果、立体模様形成用シートの上から一旦、下
塗用塗材と同一色の中塗用塗材を塗着した後、下塗用塗
材と異なる色の上塗用塗材を塗着する方法を採用するこ
とにより、輪郭が鮮明な立体模様を形成し得ることを見
出し、本発明を完成するに至った。

【０００８】

【課題を解決するための手段】即ち本発明の立体模様形
成方法は、基体表面に下塗用塗材を塗着した後、該下塗
用塗材が粘着性を有する間に、複数の貫通穴を穿設して
模様を形成した立体模様形成用シートを下塗用塗材塗着
面に貼着し、次いで立体模様形成用シート上面側から下
塗用塗材と同一色の中塗用塗材を塗着した後、更にその
上面から下塗用塗材と異なる色の上塗用塗材を塗着し、
しかる後、立体模様形成用シートを剥離して貫通穴形状
の立体模様を形成することを特徴とする。本発明におい
て用いる立体模様形成用シートは、肉厚が０．１〜１．
０ｍｍのものが好適である。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図１及び図２に示す如く、まず床、壁、塀等の基
体１の表面１ａに必要に応じてプライマー２を塗着する
。次にプライマー２の塗着面に下塗用塗材３を塗着し、
該下塗用塗材３が粘着性を有する間に、複数の貫通穴４
を穿設して模様を形成した立体模様形成用シート５を下
塗用塗材３の表面に貼着する。

【００１０】上記下塗用塗材３としては、合成樹脂エマ
ルジョンセメント、樹脂モルタル等を用いることができ
る。合成樹脂エマルジョン塗料としては、アクリル酸エ
ステル系、スチレン共重合体樹脂系、ＳＢＲ等の合成ゴ
ム系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系等が用いられる
。また樹脂モルタルは、セメントに合成樹脂を配合した
ものであり、例えば白色樹脂モルタル、着色樹脂モルタ
ル等を用いることができる。

【００１１】立体模様形成用シート５における貫通穴４
は、打抜き加工、切り抜き加工等によって形成する。こ
のため、立体模様形成用シート５は適度な柔軟性と、弾
力性とを有し、且つ引張強さに優れたものが好ましい。 またシート５の吸水性が高いと、シート５と塗材とが強
固に固着されてシート５の剥離が困難となるため、シー
ト５としては、剥離の容易さから、吸水性が低く、塗材
となじみ難い材質のものを用いることが好まし。このよ
うなシートの材質としては、例えば非発泡のポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等が好適である。立体模
様形成用シート５の厚みは模様の種類や、所望する模様
の厚み等によっても異なるが、０．１〜１．０ｍｍが好
ましい。

【００１２】次いで、図３に示すように立体模様形成用
シート５の上面側から、更に下塗用塗材３と同一色の中
塗用塗材３ａを塗着する。この中塗用塗材３ａは下塗用
塗材３と接着性を有するとともに、色が下塗用塗材３と
同一であり、下塗用塗材３塗着部と中塗用塗材３ａ塗着
部との境界の識別ができないものであれば、必ずしも下
塗用塗材３と同一材質のものを用いる必要はないが、通
常は下塗用塗材３と同一材質のものを用いる。中塗用塗
材３ａは、シート５の表面を被覆しない程度の厚みに設
けることが好ましく、シート５の厚みに応じて通常０．
１〜１．０ｍｍ程度に塗着する。上塗用塗材７及び前記
下塗用塗材３、中塗用塗材３ａの塗着方法としては、コ
テ塗り、ハケ塗り、ローラー塗り、吹き付け等、公知の
塗着方法を採用することができるが、塗材の飛散のない
塗り工法が好ましい。

【００１３】中塗用塗材３ａが略乾燥した後、この上面
から更に上塗用塗材７を塗着する。上塗用塗材７として
は、下塗用塗材３、中塗用塗材３ａと同様の塗材が用い
られるが、下塗用塗材３、中塗用塗材３ａとは異なる色
のものを用いる。上塗用塗材７の塗着厚みは、立体模様
形成用シート５の厚み、中塗用塗材３ａの塗着厚み等の
違いによっても異なるが、通常０．１〜１．０ｍｍが好
ましい。上塗用塗材７を塗着した後、立体模様形成用シ
ート５を剥離することにより、図４に示す如き基体１の
表面１ａに立体模様８を形成することができる。立体模
様８の表面は上塗用塗材７の色が表出され、凹部９の表
面は下塗用塗材３の色が表出される。立体模様形成用シ
ート５は、上塗用塗材７が完全に乾燥してから剥離して
も、塗着直後の未乾燥状態で剥離しても良いが、上塗用
塗材７の塗着直後にシート５を剥離すると、形成される
立体模様８の輪郭部が角張らず、図４に示すように丸み
を帯びたものとなるため好ましい。

【００１４】本発明方法は、ブロック塀、コンクリート
塀、建物の内外壁、床面、天井面、アスファルト舗道面
や側溝蓋、縁石、コンクリート平板、コンクリート製Ｌ
型擁壁、インターロッキング、軽量発泡コンクリート板
等のコンクリート二次製品等の基体表面に立体模様を形
成する方法として好適である。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明方法は、下塗
用塗材塗着面に立体模様形成用シートを貼着し、次いで
立体模様形成用シート上面側から下塗用塗材と同一色の
中塗用塗材を塗着した後、更にこの上から下塗用塗材と
は異なる色の上塗用塗材を塗着し、しかる後、立体模様
形成用シートを剥離して立体模様を形成する方法を採用
したことにより、上塗用塗材の色が表出される立体模様
と、下塗用塗材の色が表出される凹部との境界が明確と
なり、輪郭の鮮明な立体模様を形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】下塗用塗材塗着面に立体模様形成用シートを貼
着した本発明方法の一工程を示す一部切欠斜視図である
。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿う縦断面図である。

【図３】下塗用塗材表面に貼着した立体模様形成用シー
ト上面側から、中塗用塗材、上塗用塗材を順次塗着した
状態を示す縦断面図である。

【図４】本発明方法で形成された立体模様の一例を示す
縦断面図である。

【符号の説明】

１　　　　基体 １ａ　　基体表面 ３　　　　下塗用塗材 ３ａ　　中塗用塗材 ４　　　　貫通穴 ５　　　　立体模様形成用シート ７　　　　上塗用塗材 ８　　　　立体模様

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　基体表面に下塗用塗材を塗着した後、
   該下塗用塗材が粘着性を有する間に、複数の貫通穴を穿
   設して模様を形成した立体模様形成用シートを下塗用塗
   材塗着面に貼着し、次いで立体模様形成用シート上面側
   から下塗用塗材と同一色の中塗用塗材を塗着した後、更
   にその上面から下塗用塗材と異なる色の上塗用塗材を塗
   着し、しかる後、立体模様形成用シートを剥離して貫通
   穴形状の立体模様を形成することを特徴とする立体模様
   形成方法。
2. 【請求項２】　　立体模様形成用シートの厚みが、０．
   １〜１．０ｍｍである請求項１記載の壁面、床面等への
   立体模様形成方法。