JPH04365969A - エンジンの吸気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はエンジンの吸気装置に関
し、特に、気筒毎に低負荷時用のプライマリー吸気ポー
トと高負荷時用のセカンダリー吸気ポートとを備えたエ
ンジンの吸気装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記のように気筒毎に低負荷時用のプラ
イマリー吸気ポートと高負荷時用のセカンダリー吸気ポ
ートとを備えたエンジンの吸気装置としては、実開昭６
１−５７１６６号公報に示されるように、低負荷時に燃
焼室で吸気スワールを生成させるためにプライマリー吸
気ポートを湾曲させたものが知られている。このエンジ
ンの吸気装置は、低負荷時にはプライマリー吸気ポート
のみから吸気を供給することにより気筒内に確実にスワ
ールを生成させて低負荷時における燃料の混合状態を良
くすると共に、高負荷時にはプライマリー及びセカンダ
リーの両吸気ポートから吸気を供給することにより高負
荷時における吸気の吸入量を多くしようとするものであ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、湾曲してい
る吸気ポートを流通する吸気の吸気抵抗は、ストレート
形状の吸気ポートを流通する吸気の吸気抵抗よりも大き
くならざるを得ない。このため、上記のように低負荷時
には湾曲したプライマリー吸気ポートから吸気を導入す
ることにより燃焼室で吸気スワールを生成させるように
したエンジンの吸気装置においては、高負荷時には湾曲
したプライマリー吸気ポートを流通する吸気の吸気抵抗
が大きいために吸気の吸入量が十分でないという問題が
ある。

【０００４】上記に鑑みて、本発明は、低負荷時には吸
気スワールを生成せしめることができるにも拘らず、高
負荷時においては吸気抵抗を小さくして吸気の吸入量を
増大させることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項１の発明は、プライマリー及びセカンダリー
の両吸気ポートをストレート形状に形成すると共に、プ
ライマリー吸気ポートを開閉する吸気弁に吸気を偏流さ
せて燃焼室でスワールが生成されるような開口部を設け
るものである。

【０００６】具体的に請求項１の発明が講じた解決手段
は、気筒毎にストレート形状のプライマリー及びセカン
ダリー吸気ポートを各々備え、低負荷時には上記プライ
マリー吸気ポートのみから各気筒に吸気を供給するよう
構成されたエンジンの吸気装置を対象とし、各プライマ
リー吸気ポートには低負荷時に該プライマリー吸気ポー
トを閉じる開閉弁が設けられ、該開閉弁にはその閉弁時
に燃焼室で吸気スワールを生成せしめるよう吸気を偏流
状態で流通せしめる開口部が設けられている構成とする
ものである。

【０００７】請求項２の発明は、開閉弁の開口部を流通
した吸気を偏流状態のまま燃焼室に流入せしめるために
、請求項１の構成に、上記プライマリー吸気ポート内に
は、上記開閉弁の開口部を流通した吸気を偏流状態のま
ま気筒内に流入せしめるスワール生成用通路が隔壁によ
って区画形成されている構成を付加するものである。

【０００８】請求項３の発明は、低負荷時及び高負荷時
の両方において効率良く燃料を供給するために、請求項
２の構成に、低負荷時に上記スワール生成用通路に燃料
を供給する低負荷時用燃料供給手段と、高負荷時に上記
プライマリー吸気ポート及びセカンダリー吸気ポートに
燃料を供給する高負荷時用燃料供給手段とを備えている
構成を付加するものである。

【０００９】

【作用】請求項１の構成により、低負荷時には、開閉弁
を閉じ吸気を開閉弁の開口部のみからプライマリー吸気
ポートに導入することにより、気筒内の燃焼室に吸気ス
ワールを生成することができる。また、高負荷時には、
プライマリー吸気ポートの開閉弁を開きストレート形状
のプライマリー及びセカンダリー両吸気ポートから吸気
を導入することにより、吸気抵抗を低減することができ
る。

【００１０】請求項２の構成により、開口部を流通した
吸気はスワール生成用通路を通って偏流状態のまま気筒
内に流入するので、燃焼室に導入された吸気には確実に
スワールが生成される。

【００１１】請求項３の構成により、低負荷時には吸気
はプライマリー吸気ポートのみから各気筒に供給される
ので、これに対応して低負荷時には低負荷時用燃料供給
手段からスワール生成用通路に燃料を供給することがで
きる。また、高負荷時には吸気はプライマリー及びセカ
ンダリー両吸気ポートから各気筒に供給されるので、こ
れに対応して高負荷時には主として高負荷時用燃料供給
手段から両吸気ポートに燃料を供給することができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１３】図１は本発明の一実施例に係るエンジンの
吸気装置が適用された直列４気筒エンジンの断面構造を
、図２はエンジン低負荷時における上記エンジンの吸気
装置の概略構成を、図３はエンジン高負荷時における上
記エンジンの吸気装置の概略構成を各々示しており、図
１において、１０はシリンダヘッド、１２はヘッドカバ
ー、１４はインテークマニホールドである。

【００１４】図２及び図３に示すように、上記直列４気
筒エンジンは気筒毎に低負荷時用の吸気口１６、高負荷
時用の吸気口１８及び２つの排気口２０，２０を備えて
いる。低負荷時用の吸気口１６にはストレート形状のプ
ライマリー吸気ポート２２が、高負荷時用の吸気口１８
にはストレート形状のセカンダリー吸気ポート２４が各
々連通しており、これらプライマリー及びセカンダリー
吸気ポート２２，２４は気筒毎の吸気通路２５の下流部
が分離区画されることにより形成されている。

【００１５】各プライマリー吸気ポート２２の上流端部
には該プライマリー吸気ポート２２を開閉するプライマ
リー吸気ポート用開閉弁２６，２６，…が各々設けられ
ており、各プライマリー吸気ポート用開閉弁２６はプラ
イマリー吸気ポート用弁軸２７により開閉される。また
各セカンダリー吸気ポート２４の上流端部には該セカン
ダリー吸気ポート２４を開閉するセカンダリー吸気ポー
ト用開閉弁２８，２８，…が各々設けられており、各セ
カンダリー吸気ポート開閉弁２８はセカンダリー吸気ポ
ート用弁軸２９により開閉される。なお、図２はプライ
マリー吸気ポート用開閉弁２６及びセカンダリー吸気ポ
ート用開閉弁２８の閉弁状態を、図３はプライマリー吸
気ポート用開閉弁２６及びセカンダリー吸気ポート用開
閉弁２８の開弁状態を各々示している。また、図１はプ
ライマリー吸気ポート２２が形成された箇所の断面構造
を示しており、同図において、３０は低負荷時用の吸気
口１６を開閉する吸気弁、３２は排気口２０を開閉する
排気弁である。

【００１６】本実施例の特徴として、各プライマリー吸
気ポート用開閉弁２６，２６，…には、その４分の１の
円に相当する部分が切欠された切欠部よりなる開口部３
４，３４，…が設けられている。このために、プライマ
リー吸気ポート用開閉弁２６の閉弁時には、吸気は開口
部３４を通過してプライマリー吸気ポート２２に流入し
た後、該プライマリー吸気ポート２２を偏流状態で流通
するので、各気筒の燃焼室に流入した吸気にはスワール
が生成される。なお、開口部３４の形状については、４
分の１の円に限られるものではなく、スワールを生成し
得る形状に適宜変更することが可能である。

【００１７】また、本実施例の特徴として、プライマリ
ー吸気ポート２２には、図４に示すようなインサート部
材３６が挿入されている。インサート部材３６は、プラ
イマリー吸気ポート用開閉弁２６の開口部３４と対応す
るＬ字状断面の隔壁部３６ａと、隔壁部３６ａの上流側
端部に隔壁部３６ａと一体に設けられた４分の３の円形
断面の筒状部３６ｂとから構成されており、隔壁部３６
ａがプライマリー吸気ポート用開閉弁２６の開口部３４
と対応する位置になるように配置されている。これによ
り、各プライマリー吸気ポート２２には、インサート部
材３６の隔壁部３６ａによって上記開口部３４と連通し
た断面４分の１円のスワール生成用通路３８，３８，…
が形成されており、プライマリー吸気ポート用開閉弁２
６の閉弁時に開口部３４を通過して偏流状態になった吸
気は偏流状態のまま燃焼室に流入することができ、各燃
焼室において確実にスワールが生成される。この場合、
インサート部材３６の筒状部３６ｂは、隔壁部３６ａが
上記のような位置に配置されるようにインサート部材３
６をプライマリー吸気ポート２２の内壁に固定する役割
を果たしている。

【００１８】また、本実施例の特徴として、図１〜図３
に示すように、スワール生成通路３８には低負荷時用燃
料供給手段としての第１インジェクタ４０が設けられて
おり、集合吸気通路４２における相隣る気筒毎の吸気通
路２５同士への分岐部４２ａには高負荷時用燃料供給手
段としての第２インジェクタ４４が設けられている。こ
のように集合吸気通路４２の分岐部４２ａに第２インジ
ェクタ４４を設けることにより、１つのインジェクタで
２つの吸気通路２５に燃料を噴射することができるので
効率的である。

【００１９】さらに、本実施例の特徴として、図１に示
すように、インサート部材３６の筒状部３６ｂの近傍に
は、排出ガスが循環する排出ガス循環路４６が設けられ
ており、排出ガスは常時排出ガス循環路４６を流通しつ
つインサート部材３６を加熱した後、再度排気系に流入
する。これにより、インサート部材３６は常に加熱され
ており、第１インジェクタ４０から噴射された後、イン
サート部材３６に付着した燃料の気化が促進される。

【００２０】以下、図２、図３及び図５に基づいてエン
ジンの各負荷状態におけるプライマリー及びセカンダリ
ー吸気ポート用開閉弁２６，２８の開閉制御並びに第１
及び第２インジェクション４０，４４の噴射制御につい
て説明する。

【００２１】まず、低回転且つ軽負荷である低負荷時に
は、図２及び図５（ａ）に示すようにプライマリー及び
セカンダリー吸気ポート用開閉弁２６，２８を閉弁状態
にすると共に、第１インジェクタ４０のみから燃料を噴
射する。このようにすると、スワール生成通路３８にの
み燃料が供給されるので燃料供給効率が向上すると共に
、吸気にスワールが生成されるので燃料と空気との混合
が促進される。

【００２２】また、低回転且つ中負荷である中負荷時に
は、図５（ｂ）に示すようにプライマリー吸気ポート用
開閉弁２６を開弁状態にする一方セカンダリー吸気ポー
ト用開閉弁２８を閉弁状態にすると共に、第１及び第２
インジェクタ４０，４４から燃料を噴射する。このよう
にすると、吸気にスワールは生成されないが吸気抵抗が
低減するので吸気効率が向上する。

【００２３】さらに、低回転且つ高負荷又は高回転の全
域である高負荷時には、図３及び図５（ｃ）に示すよう
にプライマリー及びセカンダリー吸気ポート用開閉弁２
６，２８を開弁状態にすると共に、第１及び第２インジ
ェクタ４０，４４から燃料を噴射する。このようにする
と、吸気抵抗が小さい両吸気ポート２２，２４から多量
の吸気が流入するので、低減するので吸気効率が向上し
吸気の流入量が増大する。

【００２４】なお、上記中負荷時及び高負荷時には、第
２インジェクタ４４からの燃料噴射量を第１インジェク
タ４０からの燃料噴射量よりも多く設定することにより
最適の混合気を供給することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
係るエンジンの吸気装置によると、低負荷時には吸気を
開閉弁の開口部のみからプライマリー吸気ポートに導入
することにより燃焼室で吸気スワールを生成することが
でき、高負荷時にはストレート形状のプライマリー及び
セカンダリー両吸気ポートから吸気を供給することによ
り吸気抵抗を低減し吸気量の増大を図ることができる。

【００２６】請求項２の発明に係るエンジンの吸気装置
によると、開閉弁の開口部を流通した吸気はスワール生
成用通路を通って偏流状態のまま燃焼室に流入するので
、燃焼室には確実に吸気スワールが生成される。

【００２７】請求項３の発明に係るエンジンの吸気装置
によると、低負荷時には低負荷時用燃料供給手段からス
ワール生成用通路に燃料を供給することができると共に
、高負荷時には主として高負荷時用燃料供給手段からプ
ライマリー及びセカンダリー吸気ポートに燃料を供給す
ることができるため、エンジンの負荷状態に対応して燃
料を供給することができるので燃料供給効率が向上する
。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るエンジンの吸気装置が
適用されたエンジンの断面図である。

【図２】エンジン低負荷時における上記エンジンの吸気
装置の概略構成図である。

【図３】エンジン高負荷時における上記エンジンの吸気
装置の概略構成図である。

【図４】インサート部材の斜視図である。

【図５】プライマリー及びセカンダリー吸気ポート用開
閉弁の開閉状態を説明する図である。

【符号の説明】

２２…プライマリー吸気ポート ２４…セカンダリー吸気ポート ２６…プライマリー吸気ポート用開閉弁（開閉弁）２８
…セカンダリー吸気ポート用開閉弁３４…開口部 ３６…インサート部材 ３６ａ…隔壁部 ３８…スワール生成通路

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　気筒毎に各々燃焼室に独立して開口す
   るストレート形状のプライマリー及びセカンダリー吸気
   ポートを備え、低負荷時には上記プライマリー吸気ポー
   トのみから各気筒に吸気を供給するよう構成されたエン
   ジンの吸気装置であって、各プライマリー吸気ポートに
   は低負荷時に該プライマリー吸気ポートを閉じる開閉弁
   が設けられ、該開閉弁にはその閉弁時に燃焼室で吸気ス
   ワールを生成せしめるよう吸気を偏流状態で流通せしめ
   る開口部が設けられていることを特徴とするエンジンの
   吸気装置。
2. 【請求項２】　　上記プライマリー吸気ポート内には、
   上記開閉弁の開口部を流通した吸気を偏流状態のまま気
   筒内に流入せしめるスワール生成用通路が隔壁によって
   区画形成されていることを特徴とする請求項１記載のエ
   ンジンの吸気装置。
3. 【請求項３】　　低負荷時に上記スワール生成用通路に
   燃料を供給する低負荷時用燃料供給手段と、高負荷時に
   上記プライマリー吸気ポート及びセカンダリー吸気ポー
   トに燃料を供給する高負荷時用燃料供給手段とを備えて
   いることを特徴とする請求項２記載のエンジンの吸気装
   置。