JPH0436121Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は混成集積回路に関し、特に発熱を有す
る混成集積回路の改良に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、２枚の混成集積回路基板からなる混成集
積回路は第２図に示す如く、第１の混成集積回路
基板１１には発熱の少ない回路素子１２が設けら
れ、第２の混成集積回路基板１３には発熱の伴う
回路素子１４が設けられ、第１及び第２の混成集
積回路基板１１，１３に設けられた回路素子１
２，１４が互いに向き合う様に枠体１５により離
間支持され、第１及び第２の混成集積回路基板１
１，１３はリード線１６により接続されている。
第１及び第２の混成集積回路基板１１，１３を枠
体１５を介して固着した際、枠体１５の側壁と第
１及び第２の基板１１，１３の両端部とで形成さ
れる開いた空間１７にエポキシ樹脂等の絶縁樹脂
１８を充填して一体化するものである。

上述の様な混成集積回路は実公昭55−8316号公
報に記載されている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 斯上した混成集積回路を高電源電圧を有するイ
ンバータ用ICとして使用してシヤーシー等に取
り付けた場合、第２の混成集積回路基板１３が万
一シヨートした場合防ぐことができず、混成集積
回路が破壊し更に大電流がシヤーシーを介して流
れ出す危惧を有していた。その危惧を解決するた
めに第３図に示す如く、第２の混成集積回路基板
２０の裏面にアルミニウムで形成された絶縁基板
２１を密着固着する考案を出願した。しかしなが
ら、この絶縁基板２１と第２の混成集積回路基板
２０とが同一の大きさだと第２の混成集積回路基
板２０を形成する際に形成される基板２０の先端
部のバリが絶縁基板２１の端部とシヨートしてし
まい絶縁基板２１が無意味なものとなる欠点があ
つた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案は上述した点に鑑みてなされたものであ
り、第１図に示す如く、回路素子７，８が設けら
れた第１及び第２の混成集積回路基板１，２と、
第２の混成集積回路基板２より大きく且つ密着し
て設けられた絶縁基板３と、第１及び第２の混成
集積回路基板１，２を対向して離間配置する枠体
４と、第１の基板１上に形成された導電路と第２
の基板２上に形成された導電路とを接続する接続
手段５とを備え、第２の基板２は絶縁基板３の周
辺の内側にその終端を配置し、第１の基板１の接
続手段５を設けた周辺と絶縁基板３の対応する周
辺とを一致終端させて、第１の基板１と絶縁基板
３と枠体４とで形成された空間９に樹脂層６を設
けて解決するものである。

(ホ) 作用 この様に絶縁基板３の終端の内側に第２の基板
２の終端を配置し、更に絶縁基板３のその終端と
第１の混成集積回路基板１の接続手段が設けられ
た周辺とを一致させた枠体４に収納して毛形成さ
れた空間９に樹脂層６を設けることにより、第２
の基板２と絶縁基板３を完全に絶縁することがで
きる。

(ヘ) 実施例 以下に第１図に示した実施例に基づいて本考案
を詳細に説明する。本考案の混成集積回路は第１
図に示す如く、第１及び第２の混成集積回路基板
１，２と、第２の混成集積回路基板２に密着して
設けられた絶縁基板３と、第１及び第２の混成集
積回路基板１，２を離間支持する枠体４と、第１
及び第２の混成集積回路基板１，２を接続する接
続手段５と、樹脂層６とから構成される。

第１及び第２の混成集積回路基板１，２は同一
の大きさの熱伝導性の優れたアルミニウム基板が
用いられ、その表面は陽極酸化により酸化アルミ
ニウム膜が形成される。夫々の基板１，２上には
所望形状の導電路が形成され、第１の混成集積回
路基板１にはトランジスタ、チツプ抵抗、チツプ
コンデンサー等の発熱の少ない回路素子７が固着
され、第２の混成集積回路基板２はパワートラン
ジスタ等の発熱を有する回路素子８が固着され
る。第１の基板１と第２の基板２とはリード５で
接続されると共に離間して枠体４内には収納され
る。枠体４内に収納された第２の混成集積回路基
板２の裏面には密着して絶縁基板３が設けられ
る。絶縁基板３は第１及び第２の基板１，２より
大きく形成され、アルミニウム基板等が用いられ
る。その絶縁基板３表面は第１及び第２の基板
１，２同様に陽極酸化処理され、更にその面上に
第２の基板２と絶縁を行うために絶縁膜が形成さ
れる。枠体４内に配置する第２の基板２は絶縁基
板３の周辺より内側に配置する様に枠体４内に収
納される。更に絶縁基板３は第１の基板１の接続
手段５が設けられた周辺と終端が一致する様に枠
体４内に収納される。枠体４内に第１、第２の基
板１，２、及び絶縁基板３を収納した際枠体４と
第１の基板１と絶縁基板３とで形成される空間９
にエポキシ樹脂等の樹脂を充填して樹脂層６を形
成して接続手段、リード５を保護し且つ接着力を
補強する。

斯上の如く、絶縁基板３の終端の内側に第２の
基板２の終端を配置して、枠体４と第１の基板１
と絶縁基板３とで形成された空間９に樹脂層６を
設けることにより、第２の基板２と絶縁基板３と
を完全に絶縁することができ第２の基板２が万一
シヨートを起こしても絶縁基板３で絶縁されるの
でシヤーシー等へ大電流が流れる恐れが全く無く
信頼性のある高電源電圧用の混成集積回路を提供
することができる。

(ト) 考案の効果 以上の如く、本考案によれば第２の基板と絶縁
基板とが完全絶縁基されるのでシヨートなどが発
生しても直接シヤーシー等へ大電流が流れること
がなく信頼性の高い高電源電圧用の混成集積回路
を提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す断面図、第２図
及び第３図は従来例を示す断面図である。 １，２……第１及び第２の混成集積回路基板、
３……絶縁基板、４……枠体、５……接続手段、
６……樹脂層、７，８……回路素子、９……空
間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回路素子が設けられた第１及び第２の混成集積
   回路基板と、該第２の混成集積回路基板より大き
   く且つ密着して設けられた金属からなる絶縁基板
   と、前記第１及び第２の混成集積回路基板を対向
   して離間配置する枠体と、前記第１の混成集積回
   路基板上に設けた導電路と前記第２の混成集積回
   路基板上に設けた導電路とを接続する接続手段と
   を備え、前記第２の混成集積回路基板は前記絶縁
   基板の周辺の内側にその終端が配置され、前記第
   １の混成集積回路基板の接続手段を設けた周辺と
   前記絶縁基板の対応する周辺とを一致終端させ、
   前記第１の混成集積回路基板と前記絶縁基板と枠
   体とで形成された空間に樹脂層を設けたことを特
   徴とする混成集積回路。