JPH04360815A - 整髪剤用基剤 - Google Patents

整髪剤用基剤

Info

Publication number
JPH04360815A
JPH04360815A JP13769191A JP13769191A JPH04360815A JP H04360815 A JPH04360815 A JP H04360815A JP 13769191 A JP13769191 A JP 13769191A JP 13769191 A JP13769191 A JP 13769191A JP H04360815 A JPH04360815 A JP H04360815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monomer
hair
base
hair styling
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13769191A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuujirou Uchiyama
内山 雄二朗
Motomi Ogasawara
小笠原 元見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP13769191A priority Critical patent/JPH04360815A/ja
Publication of JPH04360815A publication Critical patent/JPH04360815A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は整髪剤用基剤に関する。 さらに詳しくは、毛髪に対する付着性および光沢にすぐ
れ、なめらかな感触を付与し、しかも良好なセット保持
力を付与しうるアニオン性の整髪剤用基剤に関する。
【0002】
【従来の技術】頭髪を所望の形状にセットするための整
髪剤として近年種々のものが開発されている。一般に整
髪剤は、毛髪上に架橋されていない状態でフィルムとし
て被覆されることによりセット力を呈するものであり、
かかる整髪剤のセット力は、整髪剤に配合されたポリマ
ーの種類をかえることによって適宜決定される。しかし
ながら、従来の整髪剤は、通常毛髪に被覆されたあとに
セット力を動的に変化させる性質を有しておらず、一部
の整髪剤のなかには毛髪に被覆したのち、ポリマー間で
イオン性の架橋を生じさせることにより強固なフィルム
を形成するものが開発されているとはいうものの(特公
昭58−46482号公報)、該整髪剤は、架橋密度を
毛髪に被覆したのちに調整することができないものであ
るため、形成されたフィルムによるセット力を適宜調節
することができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者らは
、前記従来技術に鑑みて毛髪に被覆することにより形成
されたフィルムがすぐれた付着性および光沢を有し、な
めらかな感触を付与し、しかもフィルム形成後に適宜セ
ット力を調節しうる整髪剤を開発するべく鋭意研究を重
ねた結果、かかる諸性質を同時に満足した整髪剤用基剤
をようやく見出し、本発明を完成するにいたった。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は(A
) 重合可能なエチレン性二重結合および少なくとも1
つのカルボキシル基を有するモノマーA10〜60重量
%、(B) 一般式(I) :
【0005】
【化4】
【0006】(式中、R1 は水素原子またはメチル基
を示す)で表わされるシリコーンモノマーaおよび式(
II):
【0007】
【化5】
【0008】で表わされるシリコーンモノマーbから選
ばれた少なくとも1種のモノマーB1〜40重量%、な
らびに(C) 一般式(III) :
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1 は前記と同じ、R2 は炭
素数1〜4のアルキル基を示す)で表わされるモノマー
C20〜80重量%を含有したモノマー成分を重合して
なる整髪剤用基剤に関する。
【0011】
【作用および実施例】本発明の整髪剤用基剤は、すぐれ
た光沢および毛髪に対する付着性を有するフィルムを形
成するものである。そして、形成されたフィルムは、た
とえばドライヤーなどにより加熱されたときに、その内
部で架橋反応が徐々に進行するため、しだいに硬化する
【0012】したがって、本発明の整髪剤用基剤を毛髪
に被覆し、フィルムを形成したばあいであっても形成さ
れたフィルムは架橋されていないため、所望の形態に毛
髪を整えることができ、しかもそののちにフィルムを加
熱すれば硬化するので長時間その形態を維持することが
できる。また、フィルムの加熱の程度を加減することに
よりフィルムの硬度を適宜調整することができるので、
使用者の好みに応じて任意に毛髪の風合を調節すること
ができるのである。
【0013】また、整髪剤は、毛髪に使用されるもので
あるため、洗髪時に容易に除去される性質を有すること
が望まれるが、一般に形成されたフィルムの硬度を高め
るために架橋密度を大きくしたばあいには、フィルムの
水溶性は低下する傾向がある。これに対して、本発明の
整髪剤用基剤により形成されたフィルムは、加熱により
硬化されたばあいであっても、フィルムには水溶性基と
架橋がバランスよく適度に存在しているため、洗髪時に
水に容易に溶解し、除去することができるのである。
【0014】本発明の整髪用基剤は、前記したように、
(A) 重合可能なエチレン性二重結合および少なくと
も1つカルボキシル基を有するモノマーA10〜60重
量%、(B) 一般式(I) :
【0015】
【化7】
【0016】(式中、R1 は水素原子またはメチル基
を示す)で表わされるシリコーンモノマーaおよび式(
II):
【0017】
【化8】
【0018】で表わされるシリコーンモノマーbから選
ばれた少なくとも1種のモノマーB1〜40重量%、な
らびに(C) 一般式(III) :
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1 は前記と同じ、R2 は炭
素数1〜4のアルキル基を示す)で表わされるモノマー
C20〜85重量%を含有したモノマー成分を重合した
ものである。
【0021】本発明に用いられるモノマーAは、重合可
能なエチレン性二重結合および少なくとも1つのカルボ
キシル基を有するモノマーであり、えられる整髪剤用基
剤に硬化性を付与すると同時に、適度に中和されること
により、頭髪に形成されたフィルムの洗髪除去を可能に
するための成分である。
【0022】前記モノマーAの具体例としては、たとえ
ばマレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ
エチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノブチ
ルなどのマレイン酸およびその炭素数1〜20のアルキ
ルハーフエステル;フマル酸、フマル酸モノメチル、フ
マル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、フマル酸モ
ノブチルなどのフマル酸およびその炭素数1〜20のア
ルキルハーフエステル;イタコン酸、イタコン酸モノメ
チル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノプロピル
、イタコン酸モノブチルなどのイタコン酸およびその炭
素数1〜20のアルキルハーフエステルなどに代表され
る炭素数2〜6のジカルボン酸およびそのハーフエステ
ル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの炭素
数3〜5のモノカルボン酸;無水コハク酸、無水フタル
酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタ
ル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物に、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレートを付加してえられる一般式(IV
):
【0023】
【化10】
【0024】(式中、R3 は水素原子、炭素数1〜2
0のアルキル基、 −NH2 基、 −OH基または

0025】
【化11】
【0026】(nは0〜2の整数を示す)、R4 は水
素原子またはメチル基、mは2〜6の整数、R7 は1
〜4のアルキレン基を示す)で表わされる環状脂肪族化
合物、一般式  (V) :
【0027】
【化12】
【0028】(式中、R4 は前記と同じ、R5 およ
びR6 はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜20
のアルキル基、 −NH2 基、 −OH基または
【0
029】
【化13】
【0030】(nは前記と同じ)で表わされる基、R7
 は炭素数1〜4のアルキレン基を示す)で表わされる
芳香族化合物などがあげられる。かかる化合物の代表例
としては、たとえばモノ[2−(メタクリロイロキシ)
エチル]スクシネート、モノ[2−(アクリロイロキシ
)エチル]フタレート、モノ[2−(メタクリロイロキ
シ)エチル]フタレート、モノアクリロイロキシプロピ
ルフタレート、モノ[2−(メタクリロイロキシ)エチ
ル]ヘキサヒドロフタレートなどがあげられる。
【0031】前記モノマーAの使用量は、重合に供せら
れるモノマー成分に対して10〜60重量%、好ましく
は15〜40重量%となるように調整される。前記モノ
マーAの使用量が10重量%未満であるばあいには、形
成されたフィルムの水溶性が低下し、洗髪の際に洗浄除
去することが困難となり、また60重量%をこえるばあ
いには、一般式(II)で表わされるモノマーBの種類
およびその量によっては、重合中に望ましくないゲル化
物の生成や熱硬化したフィルムの水洗除去が困難となる
【0032】本発明においては、前記モノマーBとして
、前記一般式(I) で表わされるシリコーンモノマー
aおよび前記式(II)で表わされるシリコーンモノマ
ーbから選ばれた少なくとも1種が用いられる。
【0033】前記シリコーンモノマーaは、トリエトキ
シシリル基を有する(メタ)アクリル系モノマーであり
、また前記シリコーンモノマーbは、ビニルトリエトキ
シシランであり、トリエトキシシリル基を有するビニル
系モノマーである。
【0034】前記シリコーンモノマーaおよびシリコー
ンモノマーbはいずれもえられる整髪剤用基剤に熱硬化
性を付与する性質および形成されたフィルムに耐ブロッ
キング性や平滑性などの物性を付与する性質を有するモ
ノマーである。
【0035】前記シリコーンモノマーaの具体例として
、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシランがあげられ、これら
のモノマーは単独でまたは混合して用いられる。
【0036】なお、本発明においては、前記シリコーン
モノマーaおよびシリコーンモノマーbは、単独でまた
はとくに両者の配合比を規定することなく併用すること
ができる。
【0037】前記モノマーBの使用量は、重合に供せら
れるモノマー成分に対して1〜40重量%、好ましくは
5〜30重量%となるように調整される。前記モノマー
Bの使用量が1重量%未満であるばあいには、形成され
たフィルムの熱硬化性が不充分となり、また40重量%
をこえるばあいには、モノマーAの種類およびその使用
量によっては長期間保存したときにゲル化することがあ
る。
【0038】前記一般式(III) で表わされるモノ
マーCは、形成されたフィルムの形成能を向上させ、か
つ形成されフィルムに耐湿性を付与するための成分であ
る。
【0039】前記モノマーCの具体例としては、メチル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、
プロピルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t
−ブチルメタクリレートがあげられ、これらのモノマー
は単独でまたは混合して用いられる。
【0040】前記モノマーCの使用量は、重合に供せら
れるモノマー成分に対して20〜85重量%、好ましく
は50〜75重量%となるように調整される。前記モノ
マーCの使用量が20重量%未満であるばあいには、形
成直後のフィルムにベトツキが生じ、毛髪のブロッキン
グがおこり、整髮後の自然な風合を損うこととなり、ま
た85重量%をこえるばあいには、形成されたフィルム
を洗髪の際に除去することが困難となる。
【0041】なお、本発明においては、形成されたフィ
ルムに柔軟性や光沢などを付与し、触感を調節するため
に、その他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(
以下、モノマーDという)を用いることができる。
【0042】前記モノマーDの具体例としては、たとえ
ば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリ
レート、パルミチルアクリレート、パルミチルメタクリ
レート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリ
レート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ダイアセ
トンアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、ア
クリロニトリル、酢酸ビニル、ポリエチレングリコール
モノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタク
リレート、N−t−ブチルアミノエチルアクリレート、
N−t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレートのアルキル硫酸4級
化物、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートの
アルキル硫酸4級化物、スチレンなどがあげられ、これ
らのモノマーは単独でまたは混合して用いられる。
【0043】前記モノマーDの使用量は、そのモノマー
の種類によって異なるので一概には決定することができ
ないが、通常重合に供せられるモノマー成分に対して5
0重量%以下、好ましくは30重量%以下とされる。前
記モノマーDの使用量が50重量%をこえるばあいには
、形成されるフィルムが白化し、透明にならなくなるこ
とがある。
【0044】本発明の整髪剤用基剤は、前記モノマーA
〜Dの所望量を調整し、親水性溶媒中で共重合すること
によりえられる。
【0045】ここで親水性溶媒とは、水に対する溶解度
が10g/水 100g(25℃)以上である有機溶媒
をいう。 かかる親水性溶媒の具体例としては、たとえば炭素数が
1〜4の脂肪族1〜4価アルコール、エチルセロソルブ
、ブチルセロソルブ、ジオキサン、酢酸メチル、ジメチ
ルホルムアミドなどがあげられるが、これらのなかでは
1〜2価アルコールが化粧品原料として扱ううえでとく
に好ましいものである。
【0046】前記1価アルコールの具体例しては、たと
えばメタノール、エタノール、イソプロパノールなどが
あげられる。また2価アルコールの具体例としては、た
とえばプロピレングリコールなどがあげられる。
【0047】また、本発明の整髪剤用基剤は人体の皮膚
に付着することがあるため、その安全性を考慮すれば、
前記親水性溶媒のなかではエタノール、イソプロパノー
ルがとくに好ましいものである。
【0048】前記重合は、モノマーA〜Dを前記親水性
溶媒に溶解し、重合開始剤を添加し、たとえばチッ素ガ
スなどの不活性ガス気流下で加熱しながら撹拌すること
により行なわれる。
【0049】前記重合開始剤としては、一般に溶液重合
法に用いられているものであればとくに制限はなく、そ
の具体例としては、たとえば過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイルなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリ
ルなどのアゾ系化合物などがあげられる。
【0050】なお、重合に際しては、前記親水性溶媒は
、共重合に供するモノマー成分の濃度が30〜70重量
%程度となるように調整して用いられることが好ましい
【0051】なお、前記共重合に供するモノマー成分の
濃度が50重量%をこえるばあいには、前記モノマー成
分を分割して徐々に添加して重合を行なうことが急激な
重合熱の発生を避け、安全に重合を行なううえで好まし
い。
【0052】重合温度は、用いる重合開始剤の種類など
によって異なるため一概には決定することができないが
、通常重合開始剤の10時間半減期温度とすることが好
ましく、とくに用いた親水性溶媒の還流温度に近いこと
がより再現性の高い重合を行なうことができるので好ま
しい。
【0053】また、重合時間は、8時間よりも短いばあ
いには重合が不完全となって未反応のモノマーが残存す
ることがあるため、8時間以上、好ましくは12〜36
時間とすることが望ましい。
【0054】残存モノマーが存在するか否かは、一般的
な手法、たとえばPSDB法などにより二重結合が存在
するか否かを確認することにより行なうことができる。
【0055】かくしてえられるポリマーは、ポリマー溶
液の状態または溶媒を除去した状態で整髪剤用基剤とし
て用いられる。
【0056】なお、えられた整髪剤用基剤に、さらに水
溶性を付与させるばあいには、前記整髪剤用基剤を、水
溶性塩基性物質などを用いて中和することが好ましい。 このばあい、中和率は20〜90%であることが好まし
い。 かかる中和率は20%未満であるばあいには、水溶性が
低下し、また洗浄性が小さくなる傾向があり、また90
%をこえるばあいには、えられた整髪剤用基剤を用いて
形成されたフィルムの耐水性が低下するようになる。
【0057】前記水溶性塩基性物質としては、たとえば
アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、モルホリン、アミノメチルプロパノール、ア
ミノエチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオー
ル、アミノエチルプロパンジオールなどがあげられ、こ
れらの化合物は通常単独でまたは混合して用いられる。
【0058】本発明の整髪剤用基剤をエアゾールとして
用いるばあいには、前記整髪剤用基剤を、たとえば前記
重合用溶媒として用いた親水性溶媒に溶解したものを天
然ガスなどの噴射剤やその他添加剤、補助剤などととも
にエアゾール容器内に加圧充填し、封入すればよい。な
お、このばあいエアゾール容器内に充填される各種成分
の配合割合は、通常それぞれ目的用途などに応じて適宜
調整されることが望ましい。
【0059】つぎに本発明の整髪剤用基剤を実施例に基
づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例
のみに限定されるものではない。
【0060】実施例1 還流冷却器、温度計、チッ素導入管、仕込み管および撹
拌装置を取り付けた五つ口フラスコに、メタクリル酸2
5部(重量部、以下同様)、ビニルトリエトキシシラン
7部、t−ブチルアクリレート68部および無水エタノ
ール150 部を加え、撹拌しながら、チッ素気流下で
80℃で還流加熱した。還流が始まると、α,α´−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.3 部を加えて重合を開
始した。6時間後にα,α´− アゾビスイソブチロニ
トリル0.3 部を追添し、さらに12時間重合して反
応を完結した。えられた樹脂組成物を50℃以下に冷却
し、40%アミノメチルプロパノールのエタノール溶液
45.3部を添加し、酸の中和率を75モル%とし、4
0%濃度のポリマーエタノール溶液をえた。えられた整
髪剤用基剤に含まれる樹脂の重量平均分子量は5800
0 であった。
【0061】つぎにえられた整髪剤用基剤の物性として
外観、水溶性およびエタノールとの相溶性を以下の方法
にしたがって調べた。その結果を表3に示す。
【0062】(イ)外観 えられた整髪剤用基剤の外観を目視により観察した。
【0063】(ロ)水溶性 えられた整髪剤用基剤を樹脂成分を10%含有したエタ
ノール溶液となるように調製し、液温を25℃に保ちな
がら、水を添加してポリマーの析出凝集が生じるかどう
かを調べた。評価基準を以下に示す。
【0064】(評価基準) ○:無限に希釈される。 ×:水を加えるとポリマーが析出凝集する。
【0065】(ハ)エタノールとの相溶性えられた整髪
剤用基剤を、樹脂成分を10%含有したエタノール溶液
となるように調製し、液温を0℃以下に保ち、ポリマー
の析出凝集が生じるかどうかを調べた。
【0066】(評価基準) ○:変化が認められない。 △:若干くもりが生じる。 ×:ポリマーの析出凝集が認められる。
【0067】実施例2〜18および比較例1実施例1に
おいて、モノマーの組成を表1〜2に示すように変更し
たほかは実施例1と同様にして整髪剤用基剤をえた。
【0068】つぎにえられた整髪剤の物性として外観、
水溶性およびエタノールとの相溶性を実施例1と同様に
して調べた。その結果を樹脂の重量平均分子量とともに
表3に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】なお、表中、各略号は、以下のことを意味
する。
【0073】 MAA :メタクリル酸 AA:アクリル酸 MAL :マレイン酸 MALM:マレイン酸モノエステル ITA :イタコン酸 CRA :クロトン酸 BIS−A :ビスコート2000、大阪有機化学工業
(株)製、商品名(モノ[2−(アクリロイロキシ)エ
チル]フタレート) BIS−B :ビスコート2100、大阪有機化学工業
(株)製、商品名(モノアクリロイロキシプロピルフタ
レート)AEPA:アクリルエステルPA、三菱レイヨ
ン(株)製、商品名(モノ[2−(メタクリロイロキシ
)エチル]フタレート) AEHH:アクリルエステルHH、三菱レイヨン(株)
製、商品名(モノ[2−(メタクリロイロキシ)エチル
]ヘキサヒドロフタレート) AESA:アクリルエステルSA、三菱レイヨン(株)
製、商品名(モノ[2−(メタクリロイロキシ)エチル
]スクシネート) MPTS:メタクリロキシトリエトキシシランVTES
:ビニルトリエトキシシラン t−BMA :t−ブチルメタクリレートt−BA:t
−ブチルアクリレート MMA :メチルメタクリレート MAM :メタクリルアミド HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレートDMA
EMA:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
のジエチル硫酸4級化物 BAEMA :N−ターシャリーブチルアミノエチルメ
タクリレート VAC :酢酸ビニル ST:スチレン AMP :アミノメチルプロパノールの40%エタノー
ル溶液表3に示した結果から、本発明の実施例1〜18
でえられた整髪剤用基剤は、いずれも外観、水溶性およ
びエタノールとの相溶性にすぐれたものであることがわ
かる。
【0074】処方例1〜18および比較処方例1実施例
1〜18および比較例1でえられた整髪剤用基剤の樹脂
成分が10%含有されたエタノール溶液10gおよび噴
射剤としてLPG 10gをエアゾール容器(満注量:
80ml)に充填し、これにバルブを取り付けて整髪用
エアゾール製品を作製した。
【0075】つぎにえられたエアゾール製品を用いて整
髪剤用基剤のセット力および形成されたフィルムの物性
を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表4に示
す。
【0076】(イ)セット力 長さ25cmの毛髪2gに、整髪剤用基剤4gを20c
mの距離から10秒間噴霧し、この毛髪を外径1.2c
m のカーラーに巻き、40℃の温風で60分間かけて
乾燥したのち、カーラーから毛髪をはずし、温度30℃
、相対湿度80%の雰囲気中に垂直に吊した直後の長さ
(L1 )と1時間放置後の長さ(L2 )を測定し、
カールリテンションを次式から算出した。
【0077】
【数1】
【0078】なお、カールリテンションが60%以上の
ものを合格(表中、「○」印)とし、また60%未満の
ものを不合格(表中、「×」印)とした。
【0079】(ロ)フィルムの物性 (i) 洗浄性 たて 2.5cm、よこ 7.5cmのガラス板に前記
整髪剤用基剤4gを20cmの距離から5秒間噴霧した
のち、20℃にて3時間風乾してフィルムを形成した。 このガラス板を40℃のシャンプー 0.2%含有温水
に静置浸漬し、フィルムの溶解状態の経時変化を調べ、
以下に示す評価基準にしたがって評価した。
【0080】(評価基準) ○:30分間以内にフィルムが完全に溶解する。 △:40分間以内にフィルムが完全に溶解する。 ×:40分間経過後もフィルムが残存する。
【0081】(ii)耐ブロッキング性長さ25cmの
毛髪2gに整髪剤用基剤3gを均一にスプレーにより塗
布した。この毛髪を40℃の温風で60分間かけて乾燥
し、市販のくしを用いてそのくし通りの状態を以下の評
価基準にもとづいて評価した。
【0082】(評価基準) ○:ひっかかりがなく、くしがなめらかに通る。 △:ひっかかりはあるが、くしを通すことができる。 ×:くしが通らない。
【0083】(iii) 平滑性 2.5cm× 7.5cmのガラス板に前記整髪剤用基
剤を20cmの距離から5秒間噴霧したのち、20℃に
て3時間風乾してフィルムを形成した。つぎに形成した
フィルム面を指で触感を調べ、平滑性を以下に示す評価
基準に基づいて評価した。
【0084】(評価基準) ○:完全になめらかである。 △:ややざらつきがある。 ×:かなりざらつきがある。
【0085】(iV)透明性 たて2.5cm 、よこ 7.5cmのガラス板に前記
整髪剤用基剤を20cmの距離から5秒間噴霧したのち
、20℃にて3時間風乾してフィルムを形成した。つぎ
に形成したフィルムの状態を目視により観察し、以下の
評価基準に基づいて評価した。
【0086】(評価基準) ○:完全に透明である。 △:部分的に白化している。 ×:全面が白化している。
【0087】(V) フィルム硬化性 たて 2.5cm、よこ 7.5cmのガラス板に前記
整髪剤用基剤4gを20cmの距離から均一に塗布した
のち、20℃にて3時間風乾してフィルムを形成した。
【0088】つぎに形成したフィルム面に、三菱鉛筆(
株)製「uni 」(登録商標)を用いて鉛筆硬度試験
を行なった。
【0089】つぎに、フィルム面を100 ℃で30分
間熱風乾燥したのち、上記と同様にして鉛筆硬度試験を
行なった。
【0090】
【表4】
【0091】表4に示した結果から、本発明の実施例1
〜18でえられた整髪剤用基剤はいずれもセット力、洗
浄性、耐ブロッキング性、平滑性および透明性にすぐれ
、しかも加熱により形成されたフィルムを硬化させるこ
とができるものであることがわかる。
【0092】また、処方例1〜18で形成されたフィル
ムは、いずれもシリコーンオイル様の光沢を有していた
【0093】実験例1 実施例1〜18でえられた各整髪剤用基剤を105 ℃
、10mmHgの減圧下で3時間乾燥させたのち、IR
スペクトルによる分析を行なった。その結果、いずれの
実施例でえられたものもほぼ同様のスペクトルを有して
いた。
【0094】一例として、実施例1でえられたものにつ
いて調べたIRスペクトルを図1に示す。なお、測定に
は分析機器として(株)島津製作所製IR−460を用
いた。
【0095】実験例2 実施例1〜18でえられた整髪剤用基剤の示差熱分析を
理学電機(株)製TG −8110およびTG−DTA
を用いて昇温速度5℃/分、温度範囲50〜450 ℃
にて行なった。その結果、いずれの実施例でえられたも
のもほぼ同様のスペクトルを有していた。
【0096】一例として、実施例1でえられたものの測
定結果を以下に示す。
【0097】(吸熱ピーク) 225℃、 310℃(
DTA)なお、 400℃以下では他にピークは認めら
れなかった。
【0098】実験例3 実施例1〜18でえられた整髪剤用基剤の熱分解ガスク
ロマトグラフィを熱分解装置として日本分析工業(株)
製JHP−3S(分解温度:590 ℃、分解時間:3
秒)、またガスクロマトグラフィとして(株)島津製作
所製GC7AG (カラム:PEG−20M 、3m、
φ3mm、温度:70〜170 ℃、昇温速度:8℃/
分(2分後から昇温)、検出器:FID 、インジェク
ション温度:220 ℃、チッ素ガス量:50ml/m
in、水素ガス圧:0.7 kg/cm2 、空気圧:
0.7 kg/cm2 )を用いて行なった。その結果
、いずれの実施例でえられたものもほぼ同様のスペクト
ルを有していた。
【0099】一例として、実施例1でえられたもののガ
スクロマトグラムを図2に示す。
【0100】
【発明の効果】本発明の整髪剤用基剤は、水および親水
性有機溶剤のいずれにも可溶のものであり、しかも噴射
剤として用いられる天然ガスとの相溶性にすぐれたもの
であるから、エアゾール容器内から均質な状態で噴射剤
とともに噴出させることができるものである。
【0101】また、本発明の整髪剤用基剤は、水溶性が
大きいものであるから、たとえばヘアーブローなどの霧
吹き容器に入れて用いることができ、しかも洗髪剤によ
って容易に除去しうるものであり、また耐ブロッキング
性にもすぐれたものである。
【0102】さらに、本発明の整髪剤用基剤は、従来の
整髪剤と異なり、形成したフィルムは、ドライヤーなど
による熱風で硬化するので、使用者の好みに応じて硬さ
や風合などを適宜調整しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1でえられた整髪剤用基剤のI
Rスペクトルである。
【図2】本発明の実施例1でえられた整髪剤用基剤のガ
スクロマトグラムである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A) 重合可能なエチレン性二重結
    合および少なくとも1つのカルボキシル基を有するモノ
    マーA10〜60重量%、(B) 一般式(I) :【
    化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示す)で表
    わされるシリコーンモノマーaおよび式(II):【化
    2】 で表わされるシリコーンモノマーbから選ばれた少なく
    とも1種のモノマーB1〜40重量%、ならびに(C)
     一般式(III) : 【化3】 (式中、R1 は前記と同じ、R2 は炭素数1〜4の
    アルキル基を示す)で表わされるモノマーC20〜85
    重量%を含有したモノマー成分を重合してなる整髪剤用
    基剤。
  2. 【請求項2】  モノマー成分がその他の共重合可能な
    エチレン性不飽和モノマーを50重量%以下の範囲で含
    有したものである請求項1記載の整髪剤用基剤。
  3. 【請求項3】  中和率が20〜90モル%である請求
    項1または2記載の整髪剤用基剤。
JP13769191A 1991-06-10 1991-06-10 整髪剤用基剤 Pending JPH04360815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13769191A JPH04360815A (ja) 1991-06-10 1991-06-10 整髪剤用基剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13769191A JPH04360815A (ja) 1991-06-10 1991-06-10 整髪剤用基剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04360815A true JPH04360815A (ja) 1992-12-14

Family

ID=15204553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13769191A Pending JPH04360815A (ja) 1991-06-10 1991-06-10 整髪剤用基剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04360815A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11302129A (ja) * 1997-05-30 1999-11-02 Shiseido Co Ltd 毛髪処理用組成物及び毛髪処理方法
KR100624322B1 (ko) * 2000-12-18 2006-09-13 주식회사 엘지생활건강 수성 겔 스프레이어 조성물

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11302129A (ja) * 1997-05-30 1999-11-02 Shiseido Co Ltd 毛髪処理用組成物及び毛髪処理方法
KR100624322B1 (ko) * 2000-12-18 2006-09-13 주식회사 엘지생활건강 수성 겔 스프레이어 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0670104B2 (ja) 被膜形成樹脂及びそれを含有する毛髪化粧料
JP2933655B2 (ja) 第三ブチルアクリレート、第三ブチルメタクリレートまたはこれらの混合物を基礎とする共重合体溶液
JPH0517324A (ja) 整髪剤用樹脂組成物
JP4139013B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP3192159B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP2003081739A (ja) 化粧料用基剤およびそれからなる化粧料
JPH04360815A (ja) 整髪剤用基剤
JPH05924A (ja) 整髪剤用基剤
JP3606490B2 (ja) 整髪用樹脂組成物
JPH02221214A (ja) 美爪料
JP3414493B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP3251418B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP2938326B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP3881436B2 (ja) 整髪用樹脂の製法
JP3081740B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP3054052B2 (ja) 整髪剤用基材
JP2003081775A (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP4711457B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP3086522B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP3076221B2 (ja) 整髪剤用基剤
JPH0648923A (ja) 整髪剤用基剤
JP2809816B2 (ja) エアゾール用整髪剤
JP2001310915A (ja) アミンオキサイド基含有親水性共重合体及びこれを含む毛髪化粧料
JPH04297409A (ja) 水系美爪料
JP3101517B2 (ja) エアゾール整髪剤用基剤