JPH04297409A - 水系美爪料 - Google Patents

水系美爪料

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JPH04297409A
JPH04297409A JP6291391A JP6291391A JPH04297409A JP H04297409 A JPH04297409 A JP H04297409A JP 6291391 A JP6291391 A JP 6291391A JP 6291391 A JP6291391 A JP 6291391A JP H04297409 A JPH04297409 A JP H04297409A
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JP
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monomer
water
aqueous
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Application number
JP6291391A
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Inventor
Tadashi Igarashi
正 五十嵐
Susumu Sugawara
享 菅原
Akira Yoshimatsu
吉松 明
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来の有機溶剤を用い
た美爪料とは異なる水系の美爪料に関するものである。 本発明における美爪料とは、ネイルエナメル、ネイルエ
ナメルベースコート、ネイルエナメルオーバーコート等
を含むものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
美爪料は、皮膜形成剤としてのニトロセルロース、アル
キッド樹脂等の樹脂、さらに可塑剤、有機溶剤を主基剤
としたものがその主流を占めている。しかしながら、こ
れらの有機溶剤系美爪料は、塗膜形成剤としての諸性能
は優れているものの、有機溶剤使用による引火性、溶剤
臭、人体への影響、特に、爪そのものへの悪影響等にお
いて重大な欠点を有している。これらの欠点を解決する
ために、従来より、有機溶剤を使用しない、水性の美爪
料が提案されている。
【0003】例えば、特開昭54−28836 号公報
、特開昭54−52736 号公報には、アクリル系ポ
リマーエマルジョンから成る美爪料が開示されているが
、本発明者が追試した限りでは、それらは、筆さばき性
、成膜性(特に低温成膜性)、塗膜の光沢などで劣るも
のである。
【0004】又、特開昭56−131513号公報、特
開昭57−56410 号公報にはアクリル系ポリマー
マイクロエマルジョンから成る美爪料が開示されている
が、得られる塗膜は機械的摩擦に対して全くもろいとい
う欠点を有している。
【0005】又、特開昭56−131513号公報、特
開昭62−63507 号公報には剥離型の水系美爪料
が開示されているが、日常の使用状態ですぐに剥がれる
という欠点があり、実用的とはいえない。
【0006】
【課題を解決するための手段】係る状況に鑑み、本発明
者らは、光沢、密着性、耐水性、塗膜強度に優れ、しか
も引火性、溶剤臭がない等の長所を備えた水系の美爪料
を得るべく鋭意研究を重ねた結果、特定の水性複合ポリ
マーエマルジョンが、本目的達成に極めて有効である事
を見出し、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、塩生成基を有し重合
可能な二重結合を有する単量体 0.5〜15重量%と
、それと共重合し得る重合可能な二重結合を有する単量
体85〜99.5重量%とを共重合して得られる共重合
体の有機溶剤溶液に水を加えた後、有機溶剤を留去して
得られる水性ビニル樹脂(A) の存在下で、式 CH2=C(R1)COOR2  又は  CH2=C
(R1)CONHR2(ここでR1はH 又はCH3 
、R2は架橋環状炭化水素基、縮合多環炭化水素基又は
これらを含む基を示す。)で示される一種又は二種以上
の単量体(B) を重合して得られた水性複合ポリマー
エマルジョンを固形分換算で5〜60重量%含有するこ
とを特徴とする水系美爪料を提供するものである。
【0008】本発明において、水性ビニル樹脂(A) 
の製造に用いられる塩生成基を有し重合可能な二重結合
を有する単量体としては、アニオン性単量体、カチオン
性単量体、両性単量体等が挙げられる。
【0009】アニオン性単量体としては、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸モノマ
ー又はそれらの無水物あるいは塩;スチレンスルホン酸
、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
等の不飽和スルホン酸モノマー又はそれらの塩;ビニル
ホスホン酸、アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリ
レート等の不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
【0010】カチオン性単量体としては、N,N −ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N −
ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のジアルキル
アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メ
タ)アクリルアミド類;N,N −ジメチルアミノスチ
レン、N,N −ジメチルアミノメチルスチレンの如き
ジアルキルアミノ基を有するスチレン類;4−ビニルピ
リジン、2−ビニルピリジンの如きビニルピリジン類;
或いはこれらをハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジ
ル、アルキル又はアリールスルホン酸、又は硫酸ジアル
キルの如き公知の四級化剤で四級化したもの等が挙げら
れる。
【0011】両性単量体としては、 N−(3−スルホ
プロピル)−N −メタクリロイルオキシエチル−N,
N −ジメチルアンモニウムベタイン、N −カルボキ
シメチル−N −メタクリロイルオキシエチル−N,N
 −ジメチルアンモニウムベタイン等が挙げられる。
【0012】これら塩生成基を有し重合可能な二重結合
を有する単量体と共重合し得る重合可能な二重結合を有
する単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸 n−ブチル、アクリル酸ラウリル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸 n−ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;ス
チレン、クロルスチレンなどのスチレン系モノマー; 
t−ブチルアクリルアミドなどの N−置換(メタ)ア
クリルアミド;並びにアクリロニトリル、メタクリロニ
トリルなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上から
選択することができる。
【0013】本発明において、塩生成基を有し重合可能
な二重結合を有する単量体と、それと共重合し得る重合
可能な二重結合を有する単量体の配合割合は、前者0.
5 〜15重量%、後者85〜99.5重量%であり、
より好ましくは前者2〜10重量%、後者90〜98重
量%である。塩生成基を有し重合可能な二重結合を有す
る単量体の量が0.5 重量%未満では安定な水性ビニ
ル樹脂は得られず、15重量%を超えると、実用性のあ
る耐水性を有する樹脂は得られない。
【0014】上記の塩生成基を有し重合可能な二重結合
を有する単量体と、それと共重合し得る重合可能な二重
結合を有する単量体とを共重合させるには、公知のラジ
カル開始剤を用い、溶液重合法、バルク重合法、沈殿重
合法等の公知の重合法により共重合させればよい。後に
水系に転相することから、溶液重合法を用い重合後直ち
に次の工程に移るのが好ましい。又、重合の後、水系に
転相させる前に得られた共重合体を公知の方法で精製す
ることも可能である。得られた共重合体の重量平均分子
量は10,000〜500,000 が好適であり、5
0,000〜200,000 がより好ましい。重量平
均分子量が10,000未満では塗膜の物性が劣り、ま
た500,000 を超えると転相が困難となり、水性
ビニル樹脂が得られなくなる。
【0015】共重合体の塩生成基がイオン化されていな
い場合は必要に応じて中和剤によりイオン化を行う。塩
生成基を有し重合可能な二重結合を有する単量体として
、既に塩となっている単量体を用いる場合は、中和剤に
よるイオン化は不要であるが、そうでない場合は、中和
剤によりイオン化した方が爪や皮膚に対する刺激性が少
ないため好ましい。
【0016】中和剤としては塩生成基の種類に応じてそ
れぞれ公知の酸、塩基を用いればよい。酸としては、例
えば塩酸、硫酸等の無機酸;酢酸、プロピオン酸、乳酸
、コハク酸、グリコール酸等の有機酸が挙げられる。 また塩基としては例えばトリメチルアミン、トリエチル
アミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化ナトリウ
ム等が挙げられる。中和度に特に制限はないが、得られ
た水性ビニル樹脂のpHが中性付近になるように中和す
るのが望ましい。
【0017】こうして得られた共重合体を水系に転相し
、水性樹脂とするには、共重合体をアルコール系、ケト
ン系、エステル系、エーテル系等の有機溶剤の溶液とし
、これに水を加え、上記有機溶剤を留去すればよい。 上記有機溶剤溶液の濃度は共重合体の組成及び分子量に
よって適宜決定されるが、通常10〜80重量%であり
、好ましくは20〜70重量%である。
【0018】有機溶剤としては上記のものの中でも、ア
ルコール系及び/又はケトン系の有機溶剤が転相がうま
く行なえるので好ましい。尚、溶液重合法による場合、
重合の溶剤としては任意に選ぶことができるが、上記の
ような有機溶剤を用いれば、重合から転相までの工程が
簡略化されるので好ましい。
【0019】本発明に用いられるアルコール系溶剤とし
ては、例えばメタノール、エタノール、n −プロパノ
ール、イソプロパノール等が挙げられ、好ましくはイソ
プロパノールである。ケトン系溶剤としては、例えばア
セトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等が挙げ
られ、好ましくはメチルエチルケトンである。これらは
1種又は2種以上混合して用いられる。
【0020】上記のような有機溶剤溶液から水系への転
相は従来公知の手法により行うことができ、有機溶剤溶
液を攪拌下、室温〜80℃、好ましくは室温〜60℃の
温度で水を加えればよい。このように、水系に転相した
後、常圧下もしくは減圧下で有機溶剤を留去することに
より、水性ビニル樹脂(A) が得られる。
【0021】上記水性ビニル樹脂(A) の存在下で重
合させる単量体(B) は、式 CH2=C(R1)COOR2  又は  CH2=C
(R1)CONHR2(ここでR1はH 又はCH3 
、R2は架橋環状炭化水素基、縮合多環炭化水素基又は
これらを含む基を示す。)で示されるものである。ここ
で架橋環状炭化水素基としては、ノルボルナン誘導体基
、アダマンタン誘導体基、環状テルペン系炭化水素基等
が挙げられ、縮合多環炭化水素基としはナフタレン誘導
体基、アントラセン誘導体基などが挙げられる。具体的
には、イソボルニルメタクリレート、イソボルニルアク
リレート、アダマンチルメタクリレート、アダマンチル
アクリレート、ナフチルメタクリレート、ナフチルアク
リレートなどを挙げることができる。そして、これらの
1種又は2種以上から選択できる。
【0022】本発明においては、上記単量体(B) と
してこれらの環状基を有する単量体のみを用いてもよい
し、本発明の効果を損なわない範囲でアクリル酸メチル
、アクリル酸エチル、アクリル酸 n−ブチル、アクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸 n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸 t−ブチル等の(メタ)アクリル酸
エステル類;スチレン、クロルスチレンなどのスチレン
系モノマー; t−ブチルアクリルアミドなどの N−
置換(メタ)アクリルアミド;並びにアクリロニトリル
、メタクリロニトリルなどの単量体を併用してもよい。
【0023】重合方法としては、水性ビニル樹脂(A)
 に上記単量体(B) 及び公知のラジカル開始剤を加
えて重合させればよい。ラジカル開始剤は過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム、2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン) ジクロライドなどの水溶性ラジカル開
始剤、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなど
の油溶性ラジカル開始剤のどちらか一方もしくは両方併
用して使用することができる。 水溶性の開始剤を使用するときには通常の乳化重合の手
法で重合することができ、油溶性の開始剤を使用すると
きには単量体溶液に溶解して水性ビニル樹脂(A) に
加えればよい。重合温度は開始剤の分解速度を考慮して
自由に設定できる。単量体(B) の使用量は、水性ビ
ニル樹脂(A) 中の樹脂分と単量体(B) の合計量
が全系の50重量%以下となる範囲が好ましい。50重
量%を超えると、安定な水性複合ポリマーエマルジョン
は得られにくい。又、単量体(B) の使用量は水性ビ
ニル樹脂(A) 中の樹脂分の0.05〜10重量倍が
好ましく、更に好ましくは 0.2〜2重量倍である。 0.05重量倍未満では新たに生じた単量体(B) の
(共)重合体の割合が低すぎるため所期の目的は達し得
ない。10重量倍を超えると安定な水性複合ポリマーエ
マルジョンが得られにくい。このようにして、水性ビニ
ル樹脂(A) の存在下で乳化剤を用いずに一種又は二
種以上の単量体(B) を重合することができるが、も
し安定な水性複合ポリマーエマルジョンが得られにくい
場合は系にメタノール、エタノールなどのアルコール系
溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶
媒といった水溶性溶媒を加えて重合を行い、重合終了後
留去することにより安定な水性複合ポリマーエマルジョ
ンが得られやすい。この場合は、例えば、単量体(B)
 と上記水溶性溶媒とを予め混合し、これを水性ビニル
樹脂(A) に添加すればよい。
【0024】こうして得られる水性複合ポリマーエマル
ジョンは、美爪料として使用した場合、好適な成膜性と
塗膜強度を有するものである。また、界面活性剤等の乳
化剤成分を含まないため、得られた塗膜の耐水性も優れ
ている。
【0025】得られた水性複合ポリマーエマルジョン粒
子の微細構造は未だ明らかではないが、第二段階の重合
、即ち、水系に転相して得られた水性ビニル樹脂(A)
 の存在下で単量体(B) の重合を行う際に、水性ビ
ニル樹脂(A) が単量体(B) の液滴及び生成ポリ
マー粒子の分散安定剤として働いているのか、あるいは
水性ビニル樹脂(A) がシードとして働き、単量体(
B) を吸収して重合が行われるかのいずれかと思われ
る。いずれにせよ、出来上がったポリマーエマルジョン
において水性ビニル樹脂(A) はイオン基を有し、比
較的親水性であるので粒子の表面近傍もしくは外層部に
存在し、単量体(B) の(共)重合体は粒子の中心部
もしくは内層を形成すると思われる。
【0026】水性ビニル樹脂(A) 、及び単量体(B
) の(共)重合体の物性はモノマーを適宜選択するこ
とにより任意に設計可能であるが、水性ビニル樹脂(A
) 中の樹脂分および単量体(B) の重合体の軟化温
度は−10℃以上が好ましく、より好ましくは0℃以上
である。軟化温度が−10℃未満では塗膜がべとつき、
光沢保持性に欠ける。
【0027】尚、本発明において、軟化温度は熱応力歪
測定装置(TMA) を用いて 0.1〜 0.2mm
×3mm×20mmの試料片の熱変形開始点の温度を測
定した値である(昇温速度5℃/min )。
【0028】本発明の水系美爪料において、上記水性複
合ポリマーエマルジョンは塗膜形成基剤として用いられ
、その含有量は5〜60重量%(固形分として)である
。5重量%より少ない場合には実用上必要な塗膜を得る
のに数度の重ね塗りが必要となり、60重量%を超える
場合には美爪料の粘度が高くなり、筆さばき性等の塗布
性の低下がみられる。
【0029】本発明の水系美爪料中には上記水性複合ポ
リマーエマルジョン以外に顔料、染料、防腐剤、香料、
必要であれば可塑剤、成膜助剤等を配合することができ
る。可塑剤、成膜助剤としては、セロソルブ、メチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、ブチルカ
ルビトール、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート、ブチルカルビトールアセテート等の公知の
ものが使用できるが、水性複合ポリマーエマルジョンの
貯蔵安定性、塗膜の耐水性の面から、その配合量は0〜
15重量%程度が望ましい。
【0030】
【実施例】次に水性複合ポリマーエマルジョンの合成例
、水性ネイルエナメルの実施例及び比較例を掲げて本発
明を具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されな
いことは勿論である。なお、例中の部及び%は特記しな
い限り全て重量基準である。
【0031】合成例1 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
のついた反応器にメチルエチルケトン50部を仕込み、
窒素ガスを流し溶存酸素を除去した。一方、滴下ロート
にメチルエチルケトン35部、メチルメタクリレート5
6部、n−ブチルアクリレート40部、アクリル酸4部
及びアゾビスイソブチロニトリル0.2 部を仕込んだ
【0032】攪拌下、反応器内を80℃まで昇温し、滴
下ロートより上記モノマー及びラジカル開始剤のメチル
エチルケトン溶液を2.5 時間かけて滴下した。モノ
マーを滴下終了2時間後、アゾビスイソブチロニトリル
0.2 部をメチルエチルケトン10部に溶解した溶液
を加えた。3時間同じ温度で熟成後、再びアゾビスイソ
ブチロニトリル0.1 部をメチルエチルケトン5部に
溶解したものを加え、更に5時間反応を続け、共重合体
を得た。
【0033】得られた共重合体の一部を単離し、分子量
をゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測
定したところ、その重量平均分子量は75,000であ
った。 尚、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの検量線
はポリスチレンを標準物質として作成した(溶媒:テト
ラヒドロフラン)。
【0034】反応終了後の共重合体溶液を室温まで冷却
し、トリエチルアミン5.6 部を加えて中和し、更に
300 rpm で攪拌下イオン交換水400 部を加
えた後、減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し、
更に50℃で水を留去することにより濃縮し、固形分2
5%の水性ビニル樹脂を得た。得られた水性ビニル樹脂
の一部を乾燥して樹脂を取り出し、樹脂の軟化温度を熱
応力歪測定装置(セイコー電子工業(株)製 TAM/
SS−10)で測定したところ22℃であった。
【0035】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計
、窒素導入管のついた反応器に上記水性ビニル樹脂を2
00 部、水100 部を仕込み、窒素ガスを流し溶存
酸素を除去した。一方、滴下ロートにイソボルニルメタ
クリレート50部、メタノール75部を仕込んだ。攪拌
下、滴下ロートにより上記モノマーのメタノール溶液を
1時間かけて上記反応器内に滴下した。反応器内を70
℃まで昇温した後、過硫酸カリウム0.2 部を水10
部に溶解した溶液を加えた。6時間同じ温度で熟成して
、重合反応を終了した。反応器内を50℃まで冷却後、
減圧下50℃でメタノール及び水を留去することより濃
縮し、固形分35%の水性複合ポリマーエマルジョンを
得た。
【0036】得られた水性複合ポリマーエマルジョンの
一部を乾燥して樹脂を取り出し、樹脂の軟化温度を熱応
力歪測定装置(セイコー電子工業(株)製TMA/SS
−10)で測定したところ、23℃と51℃に2つの軟
化温度が観察された。
【0037】合成例2 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
のついた反応器に合成例1で合成した水性ビニル樹脂を
200 部、水100 部を仕込み、窒素ガスを流し、
溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートにイソボルニル
メタクリレート40部、イソボルニルアクリレート10
部、エタノール75部、2,2’−アゾビス( 2,4
−ジメチルバレロニトリル)0.2 部を仕込んだ。
【0038】攪拌下、滴下ロートより上記モノマー及び
ラジカル開始剤のエタノール溶液を1時間かけて上記反
応器内に滴下した。反応器内を60℃まで昇温し、6時
間同じ温度で熟成して、重合反応を終了した。合成例1
と同様な方法でエタノール及び水を留去し、固形分35
%の水性複合ポリマーエマルジョンを得た。得られた水
性複合ポリマーエマルジョン中の樹脂の軟化温度は24
℃と55℃であった。
【0039】合成例3 合成例1と同様な方法でメチルメタクリレート40部、
エチルアクリレート52部、N,N −ジメチルアミノ
エチルメタクリレート8部をメチルエチルケトン中で重
合し、共重合体を得た。この共重合体の重量平均分子量
は、82,000であった。次にこの共重合体に乳酸4
.5 部を加え中和し、合成例1と同様な方法で水に転
相し、固形分25%の水性ビニル樹脂を得た。得られた
水性ビニル樹脂の一部を乾燥して樹脂を取り出し、樹脂
の軟化温度を測定したところ20℃であった。
【0040】合成例1と同様な反応器に上記水性ビニル
樹脂を200 部、水100 部を仕込み、窒素ガスを
流し、溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートにアダマ
ンチルメタクリレート40部、エタノール80部、2,
2’−アゾビス(2,4 −ジメチルバレロニトリル)
0.2 部を仕込んだ。
【0041】攪拌下、滴下ロートより上記モノマー及び
ラジカル開始剤のエタノール溶液を1時間かけて上記反
応器内に滴下した。反応器内を60℃まで昇温し、6時
間同じ温度で熟成して、重合反応を終了した。合成例1
と同様な方法でエタノール及び水を留去し、固形分35
%の水性複合ポリマーエマルジョンを得た。得られた水
性複合ポリマーエマルジョン中の樹脂の軟化温度は19
℃と92℃であった。
【0042】実施例1〜3 下記に示す処方で水性ネイルエナメルを製造した。尚、
実施例1〜3においては、それぞれ合成例1〜3で得ら
れた水性複合ポリマーエマルジョンを用いた。製法はイ
オン交換水に成膜助剤及び可塑剤を加え、これに顔料を
分散させた後、水性複合ポリマーエマルジョン、その他
の成分を添加し、均一に攪拌混合を行い最後に脱気した
。尚、成膜助剤と可塑剤の使用量は、水性ネイルエナメ
ルの成膜温度がほぼ一定となるように調整した。
【0043】 処  方   水性複合ポリマーエマルジョン(35%固形分) 
       100 部  顔料(赤色顔料R−22
6)                       
         3 部  イオン交換水     
                         
         10 部  成膜助剤(カルビトー
ル)                      適
量(0〜10部)   可塑剤(フタル酸ジエチル) 
                   適量(0〜1
0部)   香  料               
                         
     0.1部  防腐剤           
                         
        適  量  シリコーン系消泡剤  
                         
     適  量比較例1 合成例1のイソボルニルメタクリレート50部の代わり
にイソブチルメタクリレート50部を用いる以外は、合
成例1と同様にして水性複合ポリマーエマルジョンを得
た。 この水性複合ポリマーエマルジョンを用いて実施例1と
同じ処方で水性ネイルエナメルを製造した。
【0044】比較例2 合成例2のイソボルニルメタクリレート40部、イソボ
ルニルアクリレート10部の代わりに t−ブチルメタ
クリレート20部、n −ブチルメタクリレート30部
を用いる以外は、合成例2と同様にして水性複合ポリマ
ーエマルジョンを得た。この水性複合ポリマーエマルジ
ョンを用いて実施例1と同じ処方で水性ネイルエナメル
を製造した。
【0045】比較例3 合成例3のアダマンチルメタクリレート40部の代わり
にスチレン40部を用いる以外は、合成例3と同様にし
て水性複合ポリマーエマルジョンを得た。この水性複合
ポリマーエマルジョンを用いて実施例1と同じ処方で水
性ネイルエナメルを製造した。
【0046】実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた
ネイルエナメルの物性を下記方法により評価した。結果
を表1に示す。
【0047】評価方法 (1) 乾燥性 温度25℃、相対湿度60%の条件下で爪に試料をネイ
ルエナメル筆にて塗布し、指触乾燥時間を測定する。
【0048】○;3分以内 △;3〜6分 ×;6分以上 (2) 光  沢 乾燥性評価時に於て、30分後の乾燥塗膜の光沢を肉眼
評価する。 (3) 接着性 乾燥性評価時に於いて、20分後の爪への接着性をミク
ロスパチュラにて、皮膜を表面より削り取り評価する。 (4) 耐水性 0.5 ×15×40mmの大きさのナイロン板に試料
をネイルエナメル筆にて均一に塗布し、温度25℃、相
対湿度60%の条件で1時間乾燥後35℃の水に1時間
浸漬して塗膜の劣化の有無(白濁、膨潤、柔軟化、剥離
等)を評価する。 (5)耐摩耗性 乾燥性評価時に於いて、30分後の乾燥塗膜を木綿布で
100 回摩擦した後の状態を観察する。 (6) 臭  い ネイルエナメルビンの口元で臭いを官能評価する。
【0049】尚、上記評価項目(2) 〜(6) につ
いては次のように判定した。
【0050】◎;極めて良好 ○;良好 △;普通 ×;不良
【0051】
【表1】
【0052】表1より明らかな通り、本発明による水性
ネイルエナメルは美爪料として要求される各特性におい
て、満足な性能を示すものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  塩生成基を有し重合可能な二重結合を
    有する単量体 0.5〜15重量%と、それと共重合し
    得る重合可能な二重結合を有する単量体85〜99.5
    重量%とを共重合して得られる共重合体の有機溶剤溶液
    に水を加えた後、有機溶剤を留去して得られる水性ビニ
    ル樹脂(A) の存在下で、式CH2=C(R1)CO
    OR2  又はCH2=C(R1)CONHR2(ここ
    でR1はH 又はCH3 、R2は架橋環状炭化水素基
    、縮合多環炭化水素基又はこれらを含む基を示す。)で
    示される一種又は二種以上の単量体(B) を重合して
    得られた水性複合ポリマーエマルジョンを固形分換算で
    5〜60重量%含有することを特徴とする水系美爪料。
  2. 【請求項2】  単量体(B) のR2がノルボルナン
    誘導体基又はアダマンタン誘導体基である請求項1記載
    の美爪料。
  3. 【請求項3】  単量体(B) がイソボルニルメタク
    リレート、イソボルニルアクリレート、アダマンチルメ
    タクリレート又はアダマンチルアクリレートである請求
    項1記載の美爪料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5716603A (en) * 1995-06-20 1998-02-10 Eastman Chemical Company Aqueous nail polish compositions containing acrylic resins crosslinked with acrylated urethane oligomers
US6372201B1 (en) 1999-04-01 2002-04-16 L'oreal Nail varnish comprising an aqueous polymer dispersion
JP2004512292A (ja) * 2000-10-25 2004-04-22 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 化粧品およびパーソナルケアのためのアクリルベースの共重合体組成物
JP2015163638A (ja) * 2009-07-21 2015-09-10 リー ヘイル ダニー ネイル用の除去可能なゲル適用向けの組成物、及びそれらの使用方法

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