JP2001310915A - アミンオキサイド基含有親水性共重合体及びこれを含む毛髪化粧料 - Google Patents
アミンオキサイド基含有親水性共重合体及びこれを含む毛髪化粧料Info
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Abstract
好適なアミンオキサイド基含有親水性共重合体を提供す
る。 【解決手段】 下記のa〜dの構成単位から成り、a=
20〜80モル%、b=15〜75モル%、c=5〜2
0モル%、d=0〜20モル%で、a+b+c+d=1
00モル%であり、かつ重量平均分子量が5,000〜
200,000である共重合体。 a:側鎖にアミンオキサイド基を有する構成単位 b:側鎖に炭素数4以下のアルキル基を有しており、か
つアミンオキサイド基を有していない構成単位 c:側鎖に炭素数10〜30のアルキル基を有してお
り、かつアミンオキサイド基及び炭素数4以下のアルキ
ル基を有していない構成単位 d:上記以外の構成単位
Description
含有親水性共重合体に関するものである。この共重合体
は毛髪化粧料、特にスプレー用の毛髪化粧料として用い
るのに好適である。
粧料は、皮膜形成成分に種々の助剤を配合したものであ
る。皮膜形成成分としては種々の水溶性樹脂を用い得る
ことが知られている。例えば、特開昭49−14647
号及び特開平3−206023号公報には、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸等のビニルカルボン酸の
中和物を親水性成分とする共重合体であるアニオン性ポ
リマーを用い得ることが示されている。特開昭59−2
17708号公報には、ビニルピロリドン等を親水性成
分とする共重合体であるノニオン系ポリマーを用い得る
ことが示されている。特開昭51−9732号、特開昭
55−104209号、特開昭61−258804号及
び特開平2−30110号公報には、カルボキシベタイ
ン部を親水性成分とする共重合体である両性イオンポリ
マーを用い得ることが示されている。また本発明者は先
にアミンオキサイド基を親水性成分とする共重合体が、
この用途で優れた性能を発現することを明らかにした
(特開平10−72323号公報参照)。
のの一つはスプレー用化粧料であるが、環境保全や安全
性に対する配慮から、スプレー用化粧料においても揮発
性有機化合物の使用量を削減することが求められてい
る。しかし揮発性有機化合物の使用量を削減すると、水
の比率が高くなり、溶液の粘度が上昇する。その結果、
スプレーした場合に液滴が粗大化する。また噴霧の広が
りが不十分となったり、スプレーむらが起こることもあ
る。このような現象は、アミンオキサイド基を親水性成
分とする共重合体を皮膜形成成分として用いた場合にも
往々にして発生する。従って本発明はアミンオキサイド
基を含有する親水性共重合体であって、揮発性有機化合
物の使用量を削減してもスプレーした場合に微細な液滴
を形成することができ、かつスプレーむら等を起こさな
い毛髪化粧料を与えることのできるものを提供しようと
するものである。
サイド基含有親水性共重合体は、下記のa,b,c及び
dの各構成単位から成り、全体に占めるa,b,c及び
dのモル%が、a=20〜80%、b=15〜75%、
c=5〜20%、d=0〜20%であり、かつ重量平均
分子量が5,000〜200,000のものである。 a:側鎖にアミンオキサイド基を有する構成単位 b:側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有してお
り、かつアミンオキサイド基を有していない構成単位 c:側鎖に炭素数10〜30の長鎖アルキル基を有して
おり、かつアミンオキサイド基及び炭素数4以下の短鎖
アルキル基を有していない構成単位 d:上記以外の構成単位 また、本発明に係るスプレー用毛髪化粧料は、上記のア
ミンオキサイド基含有親水性共重合体に水及びジメチル
エーテル等を配合したものである。多くの場合に、更に
エタノールが配合され、また香料その他の助剤も配合さ
れる。
含有親水性共重合体を構成する第一の構成単位(a)
は、側鎖にアミンオキサイド基を有するものである。こ
の構成単位(a)は共重合体に親水性を付与するもので
あり、共重合体の全構成単位の20〜80モル%を占め
る。この構成単位(a)が少ないと共重合体の親水性が
低下し、水性溶媒に対する溶解度が低下する。また洗髪
しても除去が困難となったり、毛髪との親和性の低下に
伴うフレーキングが発生することがある。逆にこの構成
単位(a)が多すぎると、共重合体の耐湿性が低下して
ベタツキ感を生じたり、高温多湿下での毛髪のセット力
が低下したりする。構成単位(a)は全構成単位の35
〜60モル%を占めるのが好ましい。構成単位(a)は
下記のI〜Vのいずれか、特にIであるのが好ましい。
び(V)中、R1 は水素原子又はメチル基を、R2 、R
3 及びR4 は各々独立して、アルキル基、アリール基又
はアリールアルキル基を、Xは2価の結合基を、Yはメ
チレン結合、アミノ結合、エーテル結合、又はチア結合
を、それぞれ示す。mは0又は1、nは1又は2を示
す。p及びqは一方が1を示し、他方は0を示す。〕
その炭素数は通常1〜24である。アリール基を示す場
合には、その炭素数は通常6〜24である。アリールア
ルキル基を示す場合にはその炭素数は通常7〜24であ
る。なお、これらのアルキル基、アリール基、アリール
アルキル基には置換基が結合していてもよい。Xが示す
2価の結合基としては、例えばアルキレンカルボニルオ
キシ結合(−R−COO−)、アルキレンアミノカルボ
ニル結合(−R−NHCO−)、アルキレンオキシカル
ボニル結合(−R−OCO−)、カルボニル結合(−C
O−)、アルキレン結合(−R−)、及びアルキレンフ
ェニレン結合(−R−Ph−)などが挙げられる。な
お、上記において(−R−)はアルキレン基を示し、
(−Ph−)はフェニレン基を示す。また、式(II)〜
(V)の環を構成する原子には、アルキル基、アリール
基、アリールアルキル基などの置換基が結合していても
よい。
には、アミンオキサイド基を有する単量体を(b)〜
(d)の構成単位を与える他の単量体と共重合させても
よいが、アミンオキサイド基を与える3級アミノ基を有
する単量体(=前駆体)を他の単量体と共重合させ、次
いで得られた共重合体の3級アミノ基をオキサイド化す
るのが好ましい。このような前駆体としては、式(I)
の構成単位を形成するものとして、例えば、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチルアミノプロピオン酸ビニル、
N,N−ジエチルアミノプロピオン酸ビニル、N,N−
ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアリルアミ
ン、p−ジメチルアミノメチルスチレン、p−ジメチル
アミノエチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチ
レン、p−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N−ジ
メチルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、
N,N−ジフェニルビニルアミン、或いは、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和基
含有酸無水物と、N,N−ジメチル−1,3−プロパン
ジアミン等との反応生成物、グリシジル(メタ)アクリ
レート等のエポキシ基含有不飽和化合物とN,N−ジメ
チル−1,3−プロパンジアミン等との反応生成物等が
挙げられる。なかでもジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレートを用いるのが好ましい。
ル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の両者を意
味している。式(II)の構成単位を形成するものとして
は、例えば、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン、2−メチル−4−ビニルピリ
ジン、3−メチル−4−ビニルピリジン、2−メチル−
5−ビニルピリジン、3−メチル−5−ビニルピリジ
ン、4−メチル−5−ビニルピリジン、6−メチル−5
−ビニルピリジン、2−ラウリル−4−ビニルピリジ
ン、2−ラウリル−5−ビニルピリジン、2−(t−ブ
チル)−4−ビニルピリジン、2−(t−ブチル)−5
−ビニルピリジン等が挙げられる。
ては、例えば、1−ビニルイミダゾール、2−メチル−
1−ビニルイミダゾール、4−メチル−1−ビニルイミ
ダゾール、5−メチル−1−ビニルイミダゾール、2−
ラウリル−1−ビニルイミダゾール、4−(t−ブチ
ル)−1−ビニルイミダゾール等が挙げられる。式(I
V)の構成単位を形成するものとしては、例えば、1−
ビニルピロリジン、1−ビニルイミダゾリジン、1−ビ
ニルオキサゾリジン、1−ビニルチアゾリジン、1−ビ
ニルピペリジン、4−メチル−1−ビニルピペリジン、
2−ラウリル−1−ビニルピペラジン、2−メチルピペ
ラジノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルモルホ
リン、2−メチル−4−ビニルモルホリン、4−アリル
モルホリン、4−ビニルチアモルホリン等が挙げられ
る。
しては、例えば、ジアリルアミン、ジアリルメチルアミ
ン、ジアリルエチルアミン等が挙げられる。本発明に係
るアミンオキサイド基含有親水性共重合体の構成単位
(b)は、側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有し
ており、かつアミンオキサイド基を有していないもので
あり、共重合体の全構成単位の15〜75モル%、好ま
しくは35〜60モル%を占める。この構成単位(b)
が少なすぎるとベタツキ感を生じやすく、また皮膜の強
度が低下して毛髪をセットする力が弱くなる。逆にこの
構成単位(b)が多すぎると皮膜の強度が大きくなりす
ぎ、皮膜が脆くなる傾向がある。構成単位(b)は下記
式(VI)で示されるものであるのが好ましく、共重合体
中にこれを含有させるには、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノー
ル、sec−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノ
ールなど、炭素数1〜4のアルコールと(メタ)アクリ
ル酸とのエステルであるアルキル(メタ)アクリレート
を共重合に用いればよい。
基を示し、R6 は短鎖アルキル基を示す。) 構成単位(c)は、側鎖に炭素数10〜30、好ましく
は10〜20のアルキル基を有しており、かつアミンオ
キサイド基及び炭素数4以下の短鎖アルキル基のいずれ
をも有していないものである。この構成単位は共重合体
の全構成単位の5〜20モル%を占めるが、5〜15モ
ル%を占めるのが好ましい。この構成単位(c)は長鎖
アルキル基を有しているので共重合体に疎水性を付与す
る効果がある。この構成単位(c)が少なすぎるとスプ
レーしたときに粒径が粗くなり、乾燥に時間を要するよ
うになる。逆に多すぎると皮膜の平滑性、透明性が低下
したり、水で洗浄しても除去が困難となる場合がある。
構成単位(c)は下記式(VII)で示されるものである
のが好ましい。
ル基を示し、R8 は長鎖アルキル基を示す。) 共重合体中にこの構成単位(c)を含有させるには、
(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデ
シル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)ア
クリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ドコシル等の
(メタ)アクリル酸の長鎖アルコールエステルを共重合
に用いればよい。
共重合体は、本質的に上記の(a)〜(c)の構成単位
から成っているが、(a)〜(c)の構成単位を与える
単量体の共重合に際し、これらと共重合し得る他の単量
体を併用して、生成する共重合体中に(a)〜(c)以
外の構成単位を20モル%以下、好ましくは15モル%
以下となるように含有させてもよい。併用される単量体
としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸類、
ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アク
リレート、フルオロアルキル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリレート類、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート
類、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含
有(メタ)アクリレート類、スチレン、p−メチルスチ
レン、p−クロロスチレン等のスチレン類、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレ
イミド類、N−ビニルピロリドン等の不飽和基含有ピロ
リドン類、ラジカル重合性不飽和基含有シリコーンマク
ロマー等のマクロモノマー、更には構成単位(a)を与
える前駆体として例示した3級アミノ基を有する単量体
の3級アミノ基を4級化したものなどが挙げられる。
性共重合体は、構成単位(a)〜(d)を与える単量体
を常法に従って共重合させればよい。構成単位(a)の
前駆体を与える単量体を用いた場合には、得られた共重
合体に過酸化水素等を反応させて、共重合体の3級アミ
ノ基をアミンオキサイド基に転換する。共重合反応は、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物
や、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物のようなラジ
カル重合開始剤の存在下に、30〜120℃程度で1〜
20時間程度行えばよい。重合は溶液重合、塊状重合又
は懸濁重合のいずれで行うこともできる。好ましくは反
応媒体中に反応原料に重合開始剤を添加したものを経時
的に添加するなどして重合させることにより、分子量分
布の狭い共重合体を生成させる。特に重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)
が3.0以下の共重合体を生成させるのが好ましい。
ンオキサイド基に転換するには、共重合体にオキサイド
化剤を20〜100℃で反応させればよい。オキサイド
化剤としては、過酸化水素、過酸化アンモニウム、過酸
化ナトリウム、過酢酸、メタクロロ過安息香酸、ベンゾ
イルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド等
の過酸化物、オゾンなどを用いればよい。なお、共重合
体の製造に際し、グリシジル(メタ)アクリレート等の
エポキシ基含有単量体や2−イソシアネートエチル(メ
タ)アクリレート等のイソシアネート基含有単量体を併
用した場合には、得られた共重合体にヒドロキシエチル
−N,N−ジメチルアミンオキサイドなどを反応させる
ことにより、共重合体中にアミンオキサイド基を含有さ
せることもできる。
基含有親水性共重合体は、そのまま毛髪用化粧料の製造
に用いることもできるが、所望により種々の精製処理を
施して用いることもできる。例えば溶液からの再沈澱や
吸着剤による吸着処理が行われる。共重合体が異臭を有
する場合には、溶媒と共に加熱して臭気成分を共沸除去
したり、活性炭、ゼオライト、活性白土などの吸着剤で
処理して臭気成分を除去するのが好ましい。また共重合
体を溶解しない有機溶媒で臭気成分を抽出除去すること
もできる。
キサイド基含有親水性共重合体を水、好ましくは水と揮
発性有機化合物との混合物に溶解したものである。本発
明に係るアミンオキサイド基含有親水性共重合体は、特
に水と揮発性有機化合物との混合物に溶解してスプレー
用の毛髪用化粧料として用いるのに適している。揮発性
有機化合物としては、噴霧特性や粘度、揮発性などの点
からジメチルエーテル又はジメチルエーテルとエタノー
ルの混合物を用いるのが好ましい。この場合、共重合
体、水、ジメチルエーテル及びエタノールの合計に占め
るそれぞれの比率は、通常は共重合体が0.1〜15重
量%、水が1〜80重量%、好ましくは10〜80重量
%、ジメチルエーテルが5〜70重量%、エタノールが
0〜93.9重量%である。
用に際しての発泡防止やビーズ状の凝塊の形成防止のた
め、シリコンオイルやその誘導体、エステル油、炭化水
素油などを0.1〜3重量%程度含有させてもよい。ま
た常用の他の助剤、例えばコンディショニング剤、油
脂、保湿剤、可塑剤、着色剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、香料、樹脂などを添加してもよい。スプレ
ー用化粧料の場合には、噴射剤として1,1−ジフルオ
ロエタン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン等の
フルオロアルカン、液化石油ガス、二酸化炭素、窒素な
ど常用の噴射剤を用いることができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、分子量はポリスチレンを標準物質とする
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定し
た。
撹拌装置を備えた反応器に、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート47モル%、メチルメタクリレート
44モル%、ステアリルメタクリレート9モル%から成
る反応原料及びエタノールを仕込んだ。2,2′−アゾ
ビスイソブチロニトリルを反応原料に対して1.5重量
%添加して、窒素雰囲気下、80℃で8時間反応させ、
共重合体の40重量%溶液を得た。
に供したN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
の80モル%相当の過酸化水素を31%水溶液として、
1時間かけて滴下し、引続いて60℃で20時間撹拌し
てジメチルアミノ基のオキサイド化を行った。得られた
アミンオキサイド基含有共重合体(A−1)の重量平均
分子量は約45,000であり分子量分布(Mw/M
n)は3.5であった。なおアミンオキサイド基の生成
は赤外吸収スペクトルでN−Oの吸収が認められること
により確認した。
て約80℃に加熱し、これにN,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート47モル%、メチルメタクリレート
44モル%、ステアリルメタクリレート9モル%から成
る反応原料に、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
をこれに対して1.5重量%となるように添加したもの
を、2時間かけて滴下した。引続いて80℃で8時間反
応させ、共重合体の40重量%溶液を得た。得られた共
重合体を実施例1と同様に処理してアミンオキサイド基
を有する共重合体(A−2)とした。このものの重量平
均分子量(Mw)は約40,000であり、分子量分布
(Mw/Mn)は2.5であった。
エチルメタクリレート83モル%とステアリルメタクリ
レート17モル%の混合物に変えた以外は、実施例1と
同様にしてアミンオキサイド基含有共重合体(A−3)
を得た。このものは重量平均分子量(Mw)が約65,
000であり、分子量分布(Mw/Mn)は4.2であ
った。
エチルメタクリレート38モル%とメチルメタクリレー
ト62モル%の混合物に変えた以外は、実施例1と同様
にしてアミンオキサイド基含有共重合体(A−4)を得
た。このものは重量平均分子量(Mw)が約40,00
0であり、分子量分布(Mw/Mn)は3.8であっ
た。
オキサイド基含有共重合体5重量部を、エタノール20
重量部及び水40重量部の混合液に溶解し、得られた溶
液をガラス製の耐圧容器に充填した。これにジメチルエ
ーテル35重量部を注入してスプレー用の毛髪化粧料を
製造し、スプレーした場合の液滴径及びセット力を下記
により調べた。結果を表1に示す。なお表1には他の共
重合体を用いた場合の結果も併記した。
霧し、ノズルから20cm離れた位置での平均スプレー
液滴径を、粒径分布測定装置CDSA−3400(東日
コンピュータアプリケーション社製)を用いて測定し
た。
し、23℃、相対湿度60%の条件下で3時間経過後、
毛髪の感触を下記の基準で評価した。 ○:髪型が良好に維持されている。 △:触れると髪型が崩れやすく、持続性が劣る。 ×:髪型が崩れている。
2のA−2を用いたものは、いずれも皮膜の乾燥性が良
好であり、ゴワツキやベタツキがなく、優れたセット力
を示した。特にA−2を用いたものは噴霧した際の液滴
径が小さかった。共重合体として比較例1のA−3を用
いたものは、溶液の粘度が高いためか液滴径が粗大で、
頭髪への均一な塗布が困難であった。共重合体として比
較例2のA−4を用いたものは、液滴径が粗大であるこ
とに加えて、形成される皮膜が硬くてゴワツキがあり、
感触が良くなかった。
Claims (10)
- 【請求項1】 下記のa,b,c及びdの各構成単位か
ら成り、全体に占めるa,b,c及びdのモル%が、a
=20〜80%、b=15〜75%、c=5〜20%、
d=0〜20%であり、かつ重量平均分子量が5,00
0〜200,000であるアミンオキサイド基含有親水
性共重合体。 a:側鎖にアミンオキサイド基を有する構成単位 b:側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有してお
り、かつアミンオキサイド基を有していない構成単位 c:側鎖に炭素数10〜30の長鎖アルキル基を有して
おり、かつアミンオキサイド基及び炭素数4以下の短鎖
アルキル基を有していない構成単位 d:上記以外の構成単位 - 【請求項2】 下記のa,b,c及びdの各構成単位か
ら成り、全体に占めるa,b,c及びdのモル%が、a
=35〜60%、b=35〜60%、c=5〜15%、
d=0〜15%であり、かつ重量平均分子量が5,00
0〜200,000であるアミンオキサイド基含有親水
性共重合体。 a:側鎖にアミンオキサイド基を有する構成単位 b:側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有してお
り、かつアミンオキサイド基を有していない構成単位 c:側鎖に炭素数10〜20の長鎖アルキル基を有して
おり、かつアミンオキサイド基及び炭素数4以下の短鎖
アルキル基を有していない構成単位 d:上記以外の構成単位 - 【請求項3】 重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比が3.0以下であることを特徴とする、請
求項1又は2記載のアミンオキサイド基含有親水性共重
合体。 - 【請求項4】 構成単位aが下記のI〜Vより成る群か
ら選ばれたものであることを特徴とする請求項1ないし
3のいずれかに記載のアミンオキサイド基含有親水性共
重合体。 【化1】 〔式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)中、
R1 は水素原子又はメチル基を、R2 、R3 及びR4 は
各々独立して、アルキル基、アリール基又はアリールア
ルキル基を、Xは2価の結合基を、Yはメチレン結合、
アミノ結合、エーテル結合、又はチア結合を、それぞれ
示し、mは0又は1、nは1又は2、p及びqは一方が
0で他方が1である。〕 - 【請求項5】 構成単位bが下記式(VI)で示されるも
のであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれ
かに記載のアミンオキサイド基含有親水性共重合体。 【化2】 〔式(VI)中、R5 は水素原子又はメチル基を示し、R
6 は短鎖アルキル基を示す。〕 - 【請求項6】 構成単位Cが下記式(VII)で示される
ものであることを特徴とする、請求項1ないし5のいず
れかに記載のアミンオキサイド基含有親水性共重合体。 【化3】 〔式(VII)中、R7 は水素原子又はメチル基を示し、
R8 は長鎖アルキル基を示す。〕 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のア
ミンオキサイド基含有親水性共重合体を含有することを
特徴とする毛髪化粧料。 - 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかに記載のア
ミンオキサイド基含有親水性共重合体、水及び揮発性有
機化合物を含有することを特徴とする毛髪化粧料。 - 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれかに記載のア
ミンオキサイド基含有親水性共重合体、水及びジメチル
エーテルを含有することを特徴とするスプレー用の毛髪
化粧料。 - 【請求項10】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
アミンオキサイド基含有親水性共重合体、水、ジメチル
エーテル及びエタノールから主として成り、この4者の
合計に占めるアミンオキサイド基含有親水性共重合体、
水、ジメチルエーテル及びエタノールの重量%が、それ
ぞれ0.1〜15%、1〜80%、5〜70%及び0〜
93.9%であることを特徴とするスプレー用の毛髪化
粧料。
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