JP2002167316A - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents

毛髪化粧料組成物

Info

Publication number
JP2002167316A
JP2002167316A JP2000364304A JP2000364304A JP2002167316A JP 2002167316 A JP2002167316 A JP 2002167316A JP 2000364304 A JP2000364304 A JP 2000364304A JP 2000364304 A JP2000364304 A JP 2000364304A JP 2002167316 A JP2002167316 A JP 2002167316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
amine oxide
hair
structural unit
oxide group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000364304A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Hiwatari
智章 樋渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2000364304A priority Critical patent/JP2002167316A/ja
Publication of JP2002167316A publication Critical patent/JP2002167316A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプレーの液滴の粒径が微細で良好なセット
力を有するスプレー用毛髪化粧料組成物の提供。 【解決手段】 下記の構成単位(a)、(b)、(c)
及び割合からなり、重量平均分子量が5,000〜10
0,000であり、且つ分子量分布が4.0以下である
アミンオキシド基含有樹脂を全成分に対して0.01〜
20重量%含有してなるスプレー用毛髪化粧料組成物。 (a)側鎖にアミンオキシド基を有する構成単位:20
〜60モル% (b)側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有し、且
つアミンオキシド基を有していない構成単位:40〜8
0モル% (c)上記以外の構成単位:0〜20モル% (但し、各構成単位の割合はこれらの合計100モル%
に対するものである)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のアミンオキ
シド基含有樹脂を含むスプレー用毛髪化粧料組成物に関
する。本発明の組成物は毛髪セット力と風合いの良好な
皮膜を形成することができるので、特にポンプスプレー
用に適している。
【0002】
【従来の技術】従来より、ヘアスプレー、ヘアムース、
ヘアセットローション、ヘアジェル等の毛髪化粧料に含
有される樹脂としては、ポリビニルメチルエーテル、ポ
リビニルピロリドン等のノニオン性樹脂、アクリル酸共
重合体のアニオン化物等のアニオン性樹脂、及び、ジメ
チルアミノメチルメタクリレート共重合体の4級化物等
のカチオン性樹脂等が用いられており、更に、それらに
対して、毛髪との親和性やセット力等の面で優れたもの
として、アクリル系共重合体のベタイン化物等の両性イ
オン性樹脂も実用化され、更に、各種化粧品基剤との相
溶性等の面で優れ、且つ、優れた毛髪への密着性及びセ
ット力を与える物として、アミンオキシド基含有樹脂が
提案されている(例えば、特開平10−72323号、
特開平10−87438号、各公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報に提案されたアミンオキシド基含有樹脂を含む毛
髪化粧料については、従来の樹脂を含む毛髪化粧料に比
べれば、各種化粧品基剤との相溶性の面で優れ、且つ優
れた毛髪への密着性及びセット力を与えるものの、スプ
レー系でのスプレー粒径が粗く、乾燥速度も満足できる
物ではなかった。特に、ポンプスプレーとして使用する
場合は、噴射剤を添加した系より、中の圧力が弱く目詰
まり等の問題、含水等の影響でスプレー粒径が悪化した
り、乾燥時間が増加する可能性が高い。また、樹脂自体
の柔軟性が高い場合は、セット力低下を引き起こした
り、ベタツキを生じたりする。本発明は、スプレー形態
でのスプレー粒径を低減させると共に、セット力を付与
しベタツキがなく、且つ、洗髪性に優れた毛髪化粧料を
提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる事情
に鑑み鋭意検討した結果、特定のアミンオキシド基含有
樹脂を用いることにより、スプレーの液滴の粒径が微細
で、良好なセット力を有する毛髪化粧料組成物が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明の要旨は、下記の構成単位
(a)、(b)、(c)及び割合からなり、重量平均分
子量が5,000〜100,000であり、且つ分子量
分布が4.0以下であるアミンオキシド基含有樹脂を全
成分に対して0.01〜20重量%含有してなるスプレ
ー用毛髪化粧料組成物。 (a)側鎖にアミンオキシド基を有する構成単位:20
〜60モル% (b)側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有し、且
つアミンオキシド基を有していない構成単位:40〜8
0モル% (c)上記以外の構成単位:0〜20モル% (但し、各構成単位の割合はこれらの合計100モル%
に対するものである)、にある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるアミンオキシド基含有樹脂は、構成
単位(a)及び(b)、更に所望により(c)からなる
共重合体(以下、アミンオキシド基含有親水性共重合体
ということがある)である。本発明に用いられる共重合
体を構成する第一の構成単位(a)は、側鎖にアミンオ
キシド基を有するものである。
【0007】この構成単位(a)は共重合体に親水性を
付与するものであり、共重合体の全構成単位の20〜6
0モル%を占める。この構成単位(a)が少ないと共重
合体の親水性が低下し、水性溶媒に対する溶解度が低下
する。また洗髪しても除去が困難となったり、毛髪との
親和性の低下に伴うフレーキングが発生することがあ
る。逆にこの構成単位(a)が多すぎると、共重合体の
耐湿性が低下してベタツキ感を生じたり、高温多湿下で
の毛髪のセット力が低下したりする。構成単位(a)は
全構成単位の35〜55モル%を占めるのが好ましい。
構成単位(a)は下記の(I)〜(V)のいずれか、特
に(I)であるのが好ましい。
【0008】
【化2】
【0009】〔式(I)、(II)、(III)、(IV)及
び(V)中、R1 は水素原子又はメチル基を、R2 、R
3 及びR4 は各々独立して、アルキル基、アリール基又
はアリールアルキル基を、Xは二価の結合基を、Yはメ
チレン結合、アミノ結合、エーテル結合、又はチア結合
を、それぞれ示す。mは0又は1、nは1又は2を示
す。p及びqは一方が1を示し、他方は0を示す〕
【0010】R2 〜R4 がアルキル基を示す場合には、
その炭素数は通常1〜24である。アリール基を示す場
合には、その炭素数は通常6〜24である。アリールア
ルキル基を示す場合にはその炭素数は通常7〜24であ
る。なお、これらのアルキル基、アリール基、アリール
アルキル基には置換基が結合していてもよい。Xが示す
二価の結合基としては、例えばアルキレンカルボニルオ
キシ結合(−R−COO−)、アルキレンアミノカルボ
ニル結合(−R−NHCO−)、アルキレンオキシカル
ボニル結合(−R−OCO−)、カルボニル結合(−C
O−)、アルキレン結合(−R−)、及びアルキレンフ
ェニレン結合(−R−Ph−)等が挙げられる。なお、
上記において(−R−)はアルキレン基を示し、(−P
h−)はフェニレン基を示す。また、式(II)〜(V)
の環を構成する原子には、アルキル基、アリール基、ア
リールアルキル基等の置換基が結合していてもよい。
【0011】構成単位(a)を共重合体中に含有させる
には、アミンオキシド基を有する単量体を(b)〜
(d)の構成単位を与える他の単量体と共重合させても
よいが、アミンオキシド基を与える3級アミノ基を有す
る単量体(=前駆体)を他の単量体と共重合させ、次い
で得られた共重合体の3級アミノ基をオキシド化するの
が好ましい。このような前駆体としては、式(I)の構
成単位を形成するものとして、例えば、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノプロピオン酸ビニル、N,
N−ジエチルアミノプロピオン酸ビニル、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアリルアミン、
p−ジメチルアミノメチルスチレン、p−ジメチルアミ
ノエチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレ
ン、p−ジエチルアミノエチルスチレン、N,N−ジメ
チルビニルアミン、N,N−ジエチルビニルアミン、
N,N−ジフェニルビニルアミン、或いは、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和基
含有酸無水物と、N,N−ジメチル−1,3−プロパン
ジアミン等との反応生成物、グリシジル(メタ)アクリ
レート等のエポキシ基含有不飽和化合物とN,N−ジメ
チル−1,3−プロパンジアミン等との反応生成物等が
挙げられる。中でもジアルキルアミノアルキル(メタ)
アクリレートを用いるのが好ましい。
【0012】なお、本明細書において、「(メタ)アク
リル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の両者を
意味している。式(II)の構成単位を形成するものとし
ては、例えば、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン、2−メチル−4−ビニルピリ
ジン、3−メチル−4−ビニルピリジン、2−メチル−
5−ビニルピリジン、3−メチル−5−ビニルピリジ
ン、4−メチル−5−ビニルピリジン、6−メチル−5
−ビニルピリジン、2−ラウリル−4−ビニルピリジ
ン、2−ラウリル−5−ビニルピリジン、2−(t−ブ
チル)−4−ビニルピリジン、2−(t−ブチル)−5
−ビニルピリジン等が挙げられる。
【0013】式(III)の構成単位を形成するものとし
ては、例えば、1−ビニルイミダゾール、2−メチル−
1−ビニルイミダゾール、4−メチル−1−ビニルイミ
ダゾール、5−メチル−1−ビニルイミダゾール、2−
ラウリル−1−ビニルイミダゾール、4−(t−ブチ
ル)−1−ビニルイミダゾール等が挙げられる。式(I
V)の構成単位を形成するものとしては、例えば、1−
ビニルピロリジン、1−ビニルイミダゾリジン、1−ビ
ニルオキサゾリジン、1−ビニルチアゾリジン、1−ビ
ニルピペリジン、4−メチル−1−ビニルピペリジン、
2−ラウリル−1−ビニルピペラジン、2−メチルピペ
ラジノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルモルホ
リン、2−メチル−4−ビニルモルホリン、4−アリル
モルホリン、4−ビニルチアモルホリン等が挙げられ
る。
【0014】また、式(V)の構成単位を形成するもの
としては、例えば、ジアリルアミン、ジアリルメチルア
ミン、ジアリルエチルアミン等が挙げられる。本発明に
用いられるアミンオキシド基含有親水性共重合体の構成
単位(b)は、側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を
有しており、且つアミンオキシド基を有していないもの
であり、共重合体の全構成単位の40〜80モル%を占
める。この構成単位(b)が少なすぎるとベタツキ感を
生じやすく、また皮膜の強度が低下して毛髪をセットす
る力が弱くなる。逆にこの構成単位(b)が多すぎると
皮膜の強度が大きくなりすぎ、皮膜が脆くなる傾向があ
る。構成単位(b)は下記式(VI)で示されるものであ
るのが好ましく、共重合体中にこれを含有させるには、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロ
パノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、i−
ブタノール、t−ブタノール等、炭素数1〜4のアルコ
ールと(メタ)アクリル酸とのエステルであるアルキル
(メタ)アクリレートを共重合に用いればよい。
【0015】
【化3】
【0016】(式(VI)中、R5 は水素原子又はメチル
基を示し、R6 は短鎖アルキル基を示す。)
【0017】本発明に用いられるアミンオキシド基含有
親水性共重合体は、本質的に上記の(a)〜(b)の構
成単位から成っているが、(a)〜(b)の構成単位を
与える単量体の共重合に際し、これらと共重合し得る他
の単量体を併用して、生成する共重合体中に(a)〜
(b)以外の構成単位、即ち(c)を20モル%以下、
となるように含有させてもよい。併用される単量体とし
ては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、ペンチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、フルオロアルキル(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリレート類、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類、
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有
(メタ)アクリレート類、スチレン、p−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン等のスチレン類、N−シクロヘ
キシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイ
ミド類、N−ビニルピロリドン等の不飽和基含有ピロリ
ドン類、ラジカル重合性不飽和基含有シリコーンマクロ
マー等のマクロモノマー、更には構成単位(a)を与え
る前駆体として例示した3級アミノ基を有する単量体の
3級アミノ基を4級化したもの等が挙げられる。
【0018】本発明に用いられるアミンオキシド基含有
親水性共重合体は、構成単位(a)〜(c)を与える単
量体を常法に従って共重合させればよい。構成単位
(a)の前駆体を与える単量体を用いた場合には、得ら
れた共重合体に過酸化水素等を反応させて、共重合体の
3級アミノ基をアミンオキシド基に転換する。共重合反
応は、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
化合物や、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物のよう
なラジカル重合開始剤の存在下に、30〜120℃程度
で1〜20時間程度行えばよい。重合は溶液重合、塊状
重合又は懸濁重合のいずれで行うこともできる。好まし
くは反応媒体中に反応原料に重合開始剤を添加したもの
を経時的に添加する等して重合させることにより、分子
量分布の狭い共重合体を生成させる。特に重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が4.0以下の共重合体を生成させるのが好まし
い。更に好ましいのは3.0以下である。
【0019】得られた共重合体の第3級アミノ基をアミ
ンオキシド基に転換するには、共重合体にオキシド化剤
を20〜100℃で反応させればよい。オキシド化剤と
しては、過酸化水素、過酸化アンモニウム、過酸化ナト
リウム、過酢酸、メタクロロ過安息香酸、ベンゾイルパ
ーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド等の過酸
化物、オゾン等を用いればよい。なお、共重合体の製造
に際し、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ
基含有単量体や2−イソシアネートエチル(メタ)アク
リレート等のイソシアネート基含有単量体を併用した場
合には、得られた共重合体にヒドロキシエチル−N,N
−ジメチルアミンオキシド等を反応させることにより、
共重合体中にアミンオキシド基を含有させることもでき
る。
【0020】このようにして得られたアミンオキシド基
含有親水性共重合体は、そのまま毛髪用化粧料の製造に
用いることもできるが、所望により種々の精製処理を施
して用いることもできる。例えば溶液からの再沈澱や吸
着剤による吸着処理が行われる。共重合体が異臭を有す
る場合には、溶媒と共に加熱して臭気成分を共沸除去し
たり、活性炭、ゼオライト、活性白土等の吸着剤で処理
して臭気成分を除去するのが好ましい。また共重合体を
溶解しない有機溶媒で臭気成分を抽出除去することもで
きる。
【0021】本発明に係る毛髪化粧料は、このアミンオ
キシド基含有親水性共重合体を水、好ましくは水と揮発
性有機化合物との混合物に溶解したものである。本発明
に係るアミンオキシド基含有親水性共重合体は、特に水
と揮発性有機化合物との混合物に溶解してスプレー用の
毛髪用化粧料として用いるのに適している。揮発性有機
化合物としては、噴霧特性や粘度、揮発性等の点からジ
メチルエーテル又はジメチルエーテルとエタノールの混
合物を用いるのが好ましい。この場合、共重合体、水、
ジメチルエーテル及びエタノールの合計に占めるそれぞ
れの比率は、通常は共重合体が0.1〜15重量%、水
が1〜80重量%、好ましくは10〜80重量%、ジメ
チルエーテルが5〜70重量%、エタノールが0〜9
3.9重量%である。
【0022】なお、本発明に係る毛髪用化粧料には、使
用に際しての発泡防止やビーズ状の凝塊の形成防止のた
め、シリコンオイルやその誘導体、エステル油、炭化水
素油等を0.1〜3重量%程度含有させてもよい。また
常用の他の助剤、例えばコンディショニング剤、油脂、
保湿剤、可塑剤、着色剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、香料、樹脂等を添加してもよい。スプレー用化
粧料の場合には、噴射剤として1,1−ジフルオロエタ
ン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン等のフルオ
ロアルカン、液化石油ガス、二酸化炭素、窒素等常用の
噴射剤を用いることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの
実施例に限定されるものではない。なお、樹脂の分子量
はポリスチレンを標準物質とするゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにより測定した。また、製造例中の
部及び%は重量基準で、実施例及び比較例中の部及び%
は有効成分換算した重量基準で表す。
【0024】製造例1 還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管、及び撹
拌装置を取り付けた五つ口フラスコにジメチルアミノエ
チルメタクリレート:40部、メチルメタクリレート:
40部、イソブチルメタクリレート:15部、ステアリ
ルメタクリレート:5部、無水アルコール:100部を
入れ、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(以下A
IBNと略す):0.5部を加えて、窒素気流下80℃
で還流加熱し、4時間後にAIBN:0.5部を加え
て、更に4時間共重合を行った。なお、ポリマーの重量
平均分子量は70,000で、分子量分布は3.8であ
った。次に、ジメチルアミノエチルメタクリレートと等
モル量の過酸化水素を含んだ35%の過酸化水素水溶液
を滴下ロートにて五つ口フラスコに滴下し、更に窒素気
流下80℃で8時間還流加熱し、両性化反応を行ない、
255部のポリマー溶液を得た。次いで、エタノールで
希釈し、ポリマーの有効成分含量30%のポリマー溶液
を得た。このようにして得られたポリマー溶液を「P−
1」とする。
【0025】製造例2 製造例1と同様のフラスコにジメチルアミノエチルメタ
クリレート:40部、メチルメタクリレート:40部、
イソブチルメタクリレート:15部、ステアリルメタク
リレート:5部、無水アルコール:100部を入れ、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル:1.0部を加
えて、窒素気流下80℃で還流加熱し、8時間共重合を
行った。なお、ポリマーの分子量は40,000で分子
量分布は3.5であった。次いで、エタノールで希釈
し、ポリマーの有効成分含量30%のポリマー溶液を得
た。得られたポリマー溶液を「P−2」とする。
【0026】製造例3 製造例1と同様のフラスコに、無水アルコール:100
部を入れ、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル:
1.3部を加えて、窒素気流下80℃で還流加熱し、更
に、以下のモノマーを1時間かけて添加した(ジメチル
アミノエチルメタクリレート:40部、メチルメタクリ
レート:40部、イソブチルメタクリレート:15部、
ステアリルメタクリレート:5部)、次いで8時間共重
合を行った。なお、ポリマーの分子量は30,000
で、分子量分布は2.5であった。次いで、エタノール
で希釈し、ポリマーの有効成分含量30%のポリマー溶
液を得た。得られたポリマー溶液を「P−3」とする。
【0027】製造例4 製造例1と同様のフラスコにジメチルアミノエチルメタ
クリレート:40部、メチルメタクリレート:40部、
イソブチルメタクリレート:15部、ステアリルメタク
リレート:5部、無水アルコール:70部を入れ、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル:0.1部を加え
て、窒素気流下80℃で還流加熱し、8時間共重合を行
った。なお、ポリマーの重量平均分子量は200,00
0で分子量分布は4.5であった。次いで、エタノール
で希釈し、ポリマーの有効成分含量30%のポリマー溶
液を得た。得られたポリマー溶液を「P−4」とする。
【0028】製造例5 製造例1と同様のフラスコにジメチルアミノエチルメタ
クリレート:40部、メチルメタクリレート:40部、
イソブチルメタクリレート:15部、ステアリルメタク
リレート:5部、無水アルコール:300部を入れ、
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル:8.0部を加
えて、窒素気流下80℃で還流加熱し、8時間共重合を
行った。なお、ポリマーの重量平均分子量は3,000
で分子量分布は3.3であった。次いで、エタノールで
希釈し、ポリマーの有効成分含量30%のポリマー溶液
を得た。得られたポリマー溶液を「P−5」とする。
【0029】実施例1 製造例1で得られた「P−1」を下記処方のポンプスプ
レーの形態で毛髪にスプレー塗布使用したとき、スプレ
ー粒径が細かく、ベタツキもなく、違和感の無い良好な
使用感触を示した。また指通しも良く、良好な洗髪性を
示した。以下、実施例及び比較例におけるスプレーの評
価結果を表1に示す。なお、各評価方法については後述
する。 ポンプスプレー処方(重量部) ポリマー(有効成分として) 3 水 20エタノール 残部 (計) 100
【0030】実施例2、3 「P−2」、「P−3」を用い実施例1と同様にポンプ
スプレー形態で評価した時、「P−1」と同様に毛髪化
粧料として良好な性能を示した。
【0031】比較例1、2 「P−4」、「P−5」を用い実施例1と同様にポンプ
スプレー形態で評価した時、「P−4」は高粘度のた
め、スプレー粒径が粗く目詰まりし、ベタツキがあっ
た。「P−5」は増膜性が悪く、セット維持力が弱く性
能的に不十分であった
【0032】実施例4 製造例3で得られた「P−3」を下記処方のポンプスプ
レーの形態で毛髪にスプレー塗布使用したとき、べたつ
きの少ない柔軟な仕上がり感触で、違和感の無い良好な
使用感触を示した。また指通しも良く、良好な洗髪性を
示した。 ポンプスプレー処方(重量部) ポリマー(有効成分として) 3 水 20 ポリ(オキシエチレン・ポリオキシプロピレン) 0.5 ・メチルポリシロキサン(東レダウコーニング シリコーン(株)社SH3749) エタノール 残部 (計) 100
【0033】<評価方法> 1)スプレー粒径(μm) 前述のポイントミスト処方形態で23℃の室内で噴霧
し、ノズルから20cm離れた位置での平均スプレー粒
径を、粒径分布測定装置CDSA−3400(東日コン
ピュータアプリケーション社製)を用いて測定した。 粒径80μm以下:非常に細かい霧 粒径80〜120μm:若干の粗さはあるが、問題無い
レベル 粒径120μm以上:粗さが目立つ、問題有り。
【0034】2)セット力 23cm、2gのくせのない毛髪に、ポンプスプレーの
形態で毛髪に一定量スプレー塗布し、直ちに直径2cm
のカーラーに巻き乾燥させる。次に、カーラーから外し
た毛髪を、30℃/90%RHの恒温恒湿の条件に30
分放置し、その崩れ具合を以下の基準で評価した。 ○:殆ど変化無し △:やや伸びが認められる ×:明らかにカールが崩れ伸びが認められる。
【0035】3)べたつき ポリエステルフィルム上に試料溶液(ポンプスプレー処
方溶液)を200ミクロンのアプリケーターで塗布し、
23℃/60%RHの恒温恒湿の条件にてベタツキの官
能評価を実施。 ○:ベタツキが1分以内で消滅 △:ベタツキが1〜5分以内で消滅 ×:ベタツキが5分以上持続
【0036】4)指通し性 23cm、2gのくせのない毛髪に、ポンプスプレーの
形態で毛髪に一定量スプレー塗布し、直ちに直径2cm
のカーラーに巻き乾燥させる。次に、カーラーから外し
た毛髪を、23℃/60%RHの恒温恒湿の条件に分放
置し、指を通したときの引掛かりの有無を評価する。 ○:抵抗無く、スムーズに指が通る。 △:抵抗が若干あるが、指が通る。 ×:指を通すにはかなりな抵抗がある。
【0037】5)洗髪性 有効成分として5重量%のポリマーを含むポンプスプレ
ーを使用し、セット力と同様に操作し得られたカールし
た毛髪を、40℃の保温したドデシルアルコールエトキ
シレート(3EO)/硫酸塩の10%水溶液で洗浄し、
40℃の温水でよく濯ぐ。風乾後、毛髪に残存している
ポリマーを目視、及び指覚で評価する。 ○:抵抗無く、スムーズに指が通る。 △:抵抗が若干あるが、指が通る。 ×:指を通すにはかなりな抵抗がある。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、スプレーの液滴の粒径
が微細で、良好なセット力を有するスプレー用、特にポ
ンプスプレー用毛髪化粧料組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AC102 AD071 AD072 AD162 CC32 CC33 DD08 DD23 DD27 EE06 EE25 FF01 FF05 4J002 BG071 BG121 BJ001 DE026 EC038 ED027 GB00 4J100 AB02R AB03R AB07Q AB08R AG08Q AJ01R AJ02R AJ08R AJ09R AL03P AL04R AL08Q AL09R AL10R AM19Q AM21Q AM47R AM48R AN05Q AN13Q AN14Q AQ06Q AQ08R AQ11Q AQ12Q AQ15Q AQ19Q AQ28Q BA02Q BA27H BA31Q BC04R CA04 CA05 CA31 DA01 DA04 HA55 HB34 JA61

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構成単位(a)、(b)、(c)
    及び割合からなり、重量平均分子量が5,000〜10
    0,000であり、且つ分子量分布が4.0以下である
    アミンオキシド基含有樹脂を全成分に対して0.01〜
    20重量%含有してなるスプレー用毛髪化粧料組成物。 (a)側鎖にアミンオキシド基を有する構成単位:20
    〜60モル% (b)側鎖に炭素数4以下の短鎖アルキル基を有し、且
    つアミンオキシド基を有していない構成単位:40〜8
    0モル% (c)上記以外の構成単位:0〜20モル% (但し、各構成単位の割合はこれらの合計100モル%
    に対するものである)
  2. 【請求項2】 構成単位(a)が下記一般式(I)、
    (II)、(III)、(IV)及び(V)から選ばれる少なく
    とも一種の構成単位である請求項1に記載の組成物。 【化1】 〔式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)中、
    1 は水素原子又はメチル基を、R2 、R3 及びR4
    各々独立して、アルキル基、アリール基又はアリールア
    ルキル基を、Xは二価の結合基を、Yはメチレン結合、
    アミノ結合、エーテル結合、又はチア結合を、それぞれ
    示し、mは0又は1、nは1又は2、p及びqは一方が
    0で他方が1である。〕
  3. 【請求項3】 アミンオキシド基含有樹脂の分子量が1
    0,000〜50,000である請求項1又は2に記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 アミンオキシド基含有樹脂の分子量分布
    が3.0以下である請求項1ないし3のいずれかに記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の組
    成物を含有するポンプスプレー用毛髪化粧料用組成物。
JP2000364304A 2000-11-30 2000-11-30 毛髪化粧料組成物 Withdrawn JP2002167316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000364304A JP2002167316A (ja) 2000-11-30 2000-11-30 毛髪化粧料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000364304A JP2002167316A (ja) 2000-11-30 2000-11-30 毛髪化粧料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002167316A true JP2002167316A (ja) 2002-06-11

Family

ID=18835273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000364304A Withdrawn JP2002167316A (ja) 2000-11-30 2000-11-30 毛髪化粧料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002167316A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005075737A (ja) * 2003-08-28 2005-03-24 Mitsubishi Chemicals Corp 毛髪用一時着色料組成物
JP2005232021A (ja) * 2004-02-17 2005-09-02 Kanebo Ltd 染毛料
JP2005247794A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Kanebo Ltd 染毛料
CN101735382B (zh) * 2009-12-21 2013-03-20 广州天赐高新材料股份有限公司 氧化胺型两性发用定型聚合物及其应用
JP2013543026A (ja) * 2010-10-13 2013-11-28 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 溶液中でフリーラジカル重合によって第三アミノ基を含む(メタ)アクリレートコポリマーを製造する方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005075737A (ja) * 2003-08-28 2005-03-24 Mitsubishi Chemicals Corp 毛髪用一時着色料組成物
JP2005232021A (ja) * 2004-02-17 2005-09-02 Kanebo Ltd 染毛料
JP2005247794A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Kanebo Ltd 染毛料
CN101735382B (zh) * 2009-12-21 2013-03-20 广州天赐高新材料股份有限公司 氧化胺型两性发用定型聚合物及其应用
JP2013543026A (ja) * 2010-10-13 2013-11-28 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 溶液中でフリーラジカル重合によって第三アミノ基を含む(メタ)アクリレートコポリマーを製造する方法
US8859697B2 (en) 2010-10-13 2014-10-14 Evonik Röhm Gmbh Process for preparing a (meth)acrylate copolymer containing tertiary amino groups by free-radical polymerization in solution

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0670104B2 (ja) 被膜形成樹脂及びそれを含有する毛髪化粧料
JPH0376713A (ja) ポリシロキサン―グラフトコポリマー組成物
JPH08291206A (ja) 被膜形成樹脂及びこれを含有する毛髪化粧料
JP2000178323A (ja) ポリビニルラクタムをベ―スとする水溶性又は水に分散可能なグラフトコポリマ―、その製造方法及びその使用
JP2933655B2 (ja) 第三ブチルアクリレート、第三ブチルメタクリレートまたはこれらの混合物を基礎とする共重合体溶液
US5972329A (en) Fixative polymers
JPH08259635A (ja) 化粧品の活性成分として適当な四級化コポリマー、該ポリマーを含有するヘア化粧品およびスキン化粧品
JP4139013B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP2009256212A (ja) 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JPH0534327B2 (ja)
JP2003171431A (ja) 融点を有する重合体、その製造方法及びそれを用いた化粧料
JP2002167316A (ja) 毛髪化粧料組成物
JP2003081739A (ja) 化粧料用基剤およびそれからなる化粧料
JP5745216B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JP3815178B2 (ja) アミンオキサイド基含有親水性共重合体及びこれを含む毛髪化粧料
JPH0611690B2 (ja) 頭髪着色料固着用樹脂組成物及びそれを用いた頭髪着色剤
JP3414493B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP4129940B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤を用いた毛髪化粧料
JPH11255622A (ja) 毛髪化粧料組成物
JP4090155B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP2938326B2 (ja) 整髪剤用基剤
JP4711457B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JPH07133212A (ja) 整髪剤用基剤
JP3431791B2 (ja) 被膜形成樹脂及びこれを含有する毛髪化粧料
US5830439A (en) Fixative vinyl acetate tetrapolymers

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050104

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050401