JPH04330047A - アジン類の合成方法 - Google Patents

アジン類の合成方法

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JPH04330047A
JPH04330047A JP3335785A JP33578591A JPH04330047A JP H04330047 A JPH04330047 A JP H04330047A JP 3335785 A JP3335785 A JP 3335785A JP 33578591 A JP33578591 A JP 33578591A JP H04330047 A JPH04330047 A JP H04330047A
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azine
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ketone
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ジャン−ピエール シルマン
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ピエール テリエ
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C249/00Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton
    • C07C249/16Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton of hydrazones

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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアジン類の合成方法と、
そのヒドラジン製造への応用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒドラジンは大抵の場合、水加ヒドラジ
ン(hydrate d’hydrazine) の形
で存在し、そのまま利用されるか合成中間体として広く
利用されている。ウルマン(ULIMANN) の第5
版、A13巻、第 177〜191 頁、1989年に
は、ヒドラジンは塩素または次亜塩素酸漂白液(jav
el) を用いてアンモニアを酸化する (この場合、
必要に応じてケタジンを経て合成する) か、アンモニ
アと、過酸化水素と、ケトンとの反応で得られるという
ことが記載されている。本発明は後者の過酸化水素法に
関するものである。この過酸化水素法は多数の特許、特
にアメリカ合衆国特許第 3,972,878号、第3
,972,876号、第 3,869,541号、第 
3,948,902号、第 3,919,256号、第
 3,943,152号および第 4,093,656
号に記載されている。過酸化水素法はアンモニアと、過
酸化水素と、ケトンのような>C=O基を有する化合物
とを反応させる。この反応は下記〔化1〕の反応式で示
すことができる:
【0003】
【化1】 この反応は触媒の存在下で行われる。得られたアジンは
下記〔化2〕:に従って加水分解されて水加ヒドラジン
となる。この際ケトンが再生される。
【0004】
【化2】 アメリカ合衆国特許第 3,972,878号には弱酸
の酸アミドと燐酸塩等の化合物との混合物、例えばアセ
トアミドとリン酸リチウム、アセトアミドと炭酸ナトリ
ウム、プロピオンアミドとリン酸リチウム、アセトアミ
ドとリン酸2ナトリウム、アセトアミドとジイソプロピ
ルリン酸の存在下で行う反応が記載されている。この場
合の過酸化水素に対するアジンの収率は45〜55%で
あり、アセトアミド/リン酸二ナトリウムの組み合わせ
の場合には78%に上昇する。アメリカ合衆国特許第 
4,093,656号には3つの化合物の混合物すなわ
ち弱酸の酸アミドと、この弱酸に対応するアンモニウム
塩と、リン酸塩のような他の化合物との混合物、例えば
アセトアミドと酢酸アンモニウムとリン酸ナトリウムと
とからなる触媒を用いたアジンの合成反応が記載されて
いる。この場合の過酸化水素に対するアジンの収率は8
5%に達する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者達はこれらの
反応を大幅に単純化する方法を見出した。すなわち、弱
酸の酸アミドとこの弱酸に対応するアンモニウム塩とリ
ン酸塩のような化合物との混合物からなる触媒を使用し
た場合でも、弱酸の酸アミドとこの弱酸に対応するアン
モニウム塩との混合物からなる触媒を使用した場合でも
、同じ収率にする方法を見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、過酸化水素水
と、アンモニアと、カルボニル基を有する反応剤とから
アジン類を合成する方法において、これらの反応物質を
弱酸の酸アミドおよびこの酸のアンモニウム塩と接触さ
せ、その後、生成したアジンを単離することを特徴とし
ている。過酸化水素は市販の通常の形、例えば30〜9
0重量%のH2O2を含有する水溶液の形で使用するこ
とができる。過酸化水素の通常の安定剤、例えばエチレ
ンジアミンテトラ酢酸のナトリウム塩等を加えるのが有
利である。アンモニアは無水物でも水溶液でもよい。カ
ルボニル基を有する反応剤は下記〔化3〕の式で表され
る:
【0007】
【化3】 ここで、R1 とR2 は水素または1〜12個の炭素
原子を有するアルキル基、3〜12個の炭素原子を有す
る分岐アルキル基またはシクロアルキル基、6〜12個
の炭素原子を有する芳香族基を表し、互いに同一でも異
なっていてもよく、あるいはR1 とR2 とが一緒に
なった3〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐ア
ルキレン基を表し、これらの官能基はハロゲン、NO2
 、ヒドロキシル、アルコキシまたはカルボン酸エステ
ル、好ましくはCl、NO2 またはCH3 Oによっ
て置換されていても良い。この反応剤〔化3〕の例はア
ルデヒドまたはケトンである。アルデヒドとしては、ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド
、イソブチルアルデヒド、n−ペンタナール、ピバルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、モノクロロベンズアルデ
ヒド、パラニトロベンズアルデヒド、アニスアルデヒド
、β−クロロプロピオンアルデヒドおよびβ−メトキシ
プロピオンアルデヒドを挙げることができる。ケトンと
しては、アセトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、
メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、
メチルエチルケトン、メチルシクロヘキシルケトン、ア
セトフェノン、ベンゾフェノン、シクロブタノン、シク
ロペンタノンおよびシクロヘキサノンを挙げることがで
きる。R1 とR2 とが互いに同一または異なるケト
ンが好ましく、R1 とR2 とが1〜5個の炭素原子
を有する直鎖または分岐アルキル基であるケトン、好ま
しくはアセトン、メチルエチルケトンまたはメチルイソ
ブチルケトンを使用する。 これらの反応物は化学量論量で用いることができるが、
過酸化水素1モル当たりカルボニル基を有する反応剤(
アルデヒドまたはケトン) を 0.2〜5モル、好ま
しくは 1.5〜4モル、アンモニアを 0.1〜10
モル、好ましくは 1.5〜4モル使用する。
【0008】本発明で用いる酸アミドは5×10−5以
下の解離定数を有する対応するカルボン酸、すなわち2
5℃の水溶液中で 4.3以上のpK値を有する対応カ
ルボン酸から誘導される酸アミドである。ポリカルボン
酸の場合には、一次イオン化定数が5×10−5以下の
酸から誘導される酸アミドである。式R5 COOHで
表されるカルボン酸の例としては、R5 が1〜20個
の炭素原子を有する直鎖のアルキル基、3〜12個の炭
素原子を有する分岐アルキル基またはシクロアルキル基
または置換されていてもよいフェニル基であるカルボン
酸を挙げることができ、式R6(COOH)n で表さ
れるポリカルボン酸の例としてはR6 が1〜10個の
炭素原子を有するアルキレン基で、nが1または2であ
るポリカルボン酸またはR6 が単結合でnが2である
ポリカルボン酸を挙げることができる。R5 とR6 
基はハロゲン、OH基、NO2 基またはメトキシ基で
置換されていてもよい。アセトアミド、プロピオンアミ
ド、n−ブチルアミドまたはイソブチルアミドを使用す
るのが好ましい。
【0009】アセトアミドに対応するアンモニウム塩は
酢酸アンモニウムである。アンモニウム塩をその場(i
n−situ) で合成すること、すなわち、反応系中
でアンモニアと反応してアンモニウム塩を生じるような
対応カルボン酸を使用することも本発明の範囲に入る。 酸アミドと対応アンモニウム塩との比率は広範囲に変え
ることができる。一般には、酸アミド5部に対して1〜
25部、好ましくは2〜10部のアンモニウム塩を使用
する。酸アミドの量も広範囲で変えることができる。
【0010】過酸化水素、アンモニア、カルボニル基を
有する反応剤と、本発明の酸アミドおよびアンモニウム
塩との接触は任意の方法で行うことができる。この接触
操作は均一媒体中またはアジンを得るのに十分なだけ各
反応物を少なくとも溶解できる媒体中で行うのが有利で
ある。反応は非常に広範囲の温度、例えば0〜100 
℃で行うことができるが、30℃〜70℃の間で行うの
が好ましい。操作は任意の圧力下で行うことができる。 大気圧下で操作するのが簡単であるが、反応を液相に維
持するために加圧する必要がある場合には、圧力を約1
0バールに上げることもできる。各反応物は同時に添加
しても、任意の順序で別々に添加してもよい。反応器は
撹拌器を有していても、いなくてもよく、単純な反容器
を並列または直列に配置して反応物を並流または向流で
流すか、任意に組み合わせて使用することができる。酸
アミドとアンモニウム塩は通常水溶液の形で使用する。 この水溶液はアルコールを含んでいてもよい。アルコー
ルとしては1〜6個、好ましくは1〜2個の炭素原子を
有する飽和脂肪族アルコールが好ましい。ジオール、特
に2〜5個の炭素原子を持つジオールを用いるのも好ま
しい。ジオールの例としは、グリコール、プロピレング
リコール、1、3−プロパンジオール、1、3−および
1、4−ブタンジオール、1、5ペンタンジオールを挙
げることができる。
【0011】反応終了時には、蒸留、液−液抽出または
その他の均等手法によってアジンを回収する。アジンが
反応媒体中に不溶であれば単なるデカンテーションによ
ってアジンの全部または一部を回収することができる。 反応混合物からアジンを回収した後には、酸アミドと、
アンモニウム塩と、場合によってはアンモニア、カルボ
ニル基を含む反応剤、過酸化水素、各種の副成物および
不純物とを含む溶液が残る。これらの中のアンモニアと
カルボニル基を有する反応剤はできる限り回収して、合
成反応系へ再循環するのが好ましい。本発明の利点は、
酸アミドとアンモニウム塩との溶液の後処理を複雑にす
るリン酸塩のような化合物を使用しないで済む点にある
。なお、過酸化水素は再循環が困難であるので、過酸化
水素を完全に消費するような条件で運転する。
【0012】本発明の他の対象は、これらの化合物を含
む溶液を処理して、過酸化水素とアンモニアとカルボニ
ル基を有する反応剤とから出発するアジン合成反応系へ
再循環する方法にある。この場合、アジン合成反応系は
既に述べた下記のいずれの系でもよい:(1) 弱酸の
酸アミドと、この弱酸に対応するアンモニウム塩の存在
下で行うアジン合成系 (2) アメリカ合衆国特許第 4,093,656号
に記載のような弱酸の酸アミドと、この弱酸に対応する
アンモニウム塩と、リン酸塩の存在下で行うアジン合成
系(3) アメリカ合衆国特許第 3,972,878
号に記載のような弱酸の酸アミドとリン酸塩のような化
合物の存在下で行うアジン合成系。
【0013】すなわち、本発明の対象とする他の方法は
、下記工程を特徴とする過酸化水素と、アンモニアと、
カルボニル基を有する反応剤とからアジン類を合成する
方法にある: (a) 上記反応物を弱酸のアミドを含む混合物と接触
させ、(b)得られたアジンを分離し、(c) 上記混
合物を処理して、(a) 段階で使うアミドの初期量を
再び作り、(d)(c) 段階で得られた混合物を(a
) 段階へ再循環する。
【0014】カルボニル基を有する反応剤は上記のもの
と同じである。弱酸のアミドを含む混合物は上記の3つ
の混合物の中の1つ、すなわち、アメリカ合衆国特許第
 3,972,878号に記載のリン酸塩のような化合
物を含む混合物、アメリカ合衆国特許第 4,093,
656号に記載の対応アンモニウム塩を含む混合物また
は本明細書の冒頭で記載した弱酸の酸アミドと対応ンモ
ニウム塩との混合物である。
【0015】
【作用】本出願人は、 (a)段階の終了時に酸アミド
の一部が対応するアンモニウム塩に変るということ、す
なわち (a)段階でアセトアミドを用いた場合にば、
アセトアミドと酢酸アンモニウムが得られるということ
を見出した。既に述べたように、 (a)の合成段階の
後の (b)段階でアジンを回収した後に残る溶液は、
導入された酸アミドの一部と、この酸アミドに対応する
アンモニウム塩とを含んでいる。この溶液中に残った酸
アミドのモル数と対応アンモニウム塩のモル数との和は
 (a)段階で導入した酸アミドのモル数にほぼ等しい
。この溶液は (a)段階の開始時に添加した酸アミド
に随伴する化合物をさらに含んでいる。この化合物は、
対応アンモニウム塩、リン酸塩またはこれらの混合物(
塩およびリン酸塩)である。換言すれば、 (a)段階
の反応開始時にアセトアミドとリン酸塩が存在する場合
には、アセトアミドと酢酸アンモニウムとリン酸塩の溶
液が得られ、 (a)段階の反応開始時にアセトアミド
と酢酸塩とが存在する場合には、より少量のアセトアミ
ドと、より多量の酢酸塩との溶液が得られ、 (a)段
階の反応開始時にアセトアミドと、酢酸塩と、リン酸塩
とが存在する場合には、より少量のアセトアミドと、よ
り多量の酢酸塩と、リン酸塩とを含む溶液が得られる。 この溶液からアジンを回収した後の溶液中には不純物と
反応物の過剰量、すなわちアンモニアとカルボニル基を
有する反応剤の過剰量が含まれているので、過剰な反応
物は回収するのが有利である。
【0016】その後に (c)段階を行う。この (c
)段階ではアンモニウム塩を対応する酸アミドに変えて
、 (a)段階で使う酸アミドの初期量を作る。この操
作を有利に行う方法は、例えば単なる加熱反応である。 この反応自体は公知である。すなわち (c)段階の処
理は加熱で行うことができ、それによって、アンモニウ
ム塩は酸アミドへ再変換され、この酸アミドを含む混合
物は (a)段階で再び使用することができる。この加
熱反応ではアンモニウム塩の一部がアンモニアと対応す
る酸とに分解する。このアンモニアと酸は再び混合すれ
ばアンモニウム塩となるので、これを再循環する。
【0017】(a)段階を行うために再構成する混合物
が酸アミドと対応アンモニウム塩とを含む混合物の場合
には、 (c)段階の再生過程でアミドと対応する酸と
の混合物が生じても不都合はない。すなわち、この場合
には、混合物を (a)段階へ再循環する前に、混合物
にアンモニアを添加するか、好ましくは (a)段階で
過剰のアンモニアを添加してアンモニウム塩をその場で
再合成するだけでよい。この点に関してはJACS(J
. of American chemical So
ciety)、1931年5月、1879〜1883頁
を参照されたい。加熱は最低 160℃、好ましくは 
170〜230 ℃で行う。加熱時には水を留出させる
のが好ましい。(a)段階を行うために再構成する混合
物が酸アミドと対応アンモニウム塩とを含む混合物の場
合には、 (a)段階で塩の一部がアミドに変換されて
アミドが減り且つアンモニウム塩が増加したアミド/ア
ンモニウム塩の混合物が (c)段階の再生過程で変換
される。 (c)段階の処理を上記溶液の一部のみに対
して行うこと、すなわち、 (b)段階の後にアンモニ
ウム塩に富み且つアミドが少量である溶液にのみに (
c)段階の処理を行ったものを未処理の部分と再混合す
ることも本発明の範囲に含まれる。既に述べたように、
アンモニウム塩の一部は酸の形になっているが、これは
アンモニアを添加すれば再びアンモニウム塩にすること
できる。
【0018】次いで、 (d)段階を行う、すなわち処
理済みの溶液を (a)段階へ再循環する。この処理済
みの溶液でアジンが得られることは確認されている。こ
れに対して、(d) 段階の前に (c)段階の処理を
行わなかった場合には、アジンの生成量が次第に少なく
なり、2〜3回再循環した後はアジンの生成量は極めて
小さくなる。
【0019】本発明の好ましい形態では、 (c)段階
の終了時に得られる溶液から高沸点の不純物を除去する
。これら高沸点不純物は蒸留で簡単に除去できる。不純
物の量は溶液の全重量の0.01〜5%である。この量
はわずかであり、アジンの合成条件と出発原料のアンモ
ニア、過酸化水素、カルボニル基を有する反応剤中に既
に含まれていた不純物量に依存する。本発明の条件下で
は過酸化水素が重い不純物になるということが知られて
いる。これらの不純物を蒸留ではなく、多孔質粒子から
なる吸着剤を通して除去することもできる。例えばアミ
ドを含む溶液、場合によっては対応アンモニウム塩を含
むアミド溶液を反応系に再循環させる前に、アメリカ合
衆国特許第 4,657,751号に記載の吸着剤を用
いて処理することができる。必要な場合には、リン酸塩
または対応酸およびアンモニウム塩を含む任意の添加物
を (a)段階で補充することもできる。(c)段階は
対応アンモニウム塩に変換されたアミドの一部を再合成
する段階でるということは理解できよう。 (a)段階
でアミドと対応アンモニウム塩を使用した場合にはアン
モニウム塩の一部のみを再合成すれば、アミドとアンモ
ニウム塩の初期混合物が再び得られる。以下、本発明の
実施例を説明する。
【0020】
【実施例】実施例1 撹拌器と凝縮器とアンモニア貯蔵容器に連結された浸漬
管とを備えた 250mlの反応器中に下記反応物を導
入する:       水                  
                    29g  
    アセトアミド               
             59g (1モル)   
    酢酸アンモニウム             
           64g (0.83モル)  
     エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩 
  0.1g       (過酸化水素用安定剤) 
      メチルエチルケトン          
            72g (1モル)浸漬管を
通してアンモニアガスを導入して飽和させ、温度を50
℃に上げる。アンモニアを流しながら、過酸化水素の7
0重量%水溶液24.3g(0.5モル) を30分間
導入する。反応を8時間30分間行った後に反応器を冷
却し、得られた2相(有機相および水相)を重力分離す
る。各相の過酸化水素定量(ヨウ素滴定)とアジン定量
(気相クロマトグラフィー)とを行う。水相は 0.0
16モルの過酸化水素と、 0.018モルのメチルエ
チルケトンアジンを含んでいる。有機相は 0.005
モルの過酸化物を含んでいる。 過酸化水素の変換率      95.8  %選択率
                  86    %
収率                    82.
4  %
【0021】実施例2 実施例1と同じ操作を繰り返すが、出発時にリン酸二ナ
トリウムを添加する。反応を8時間30分間行った後の
水相は 0.023モルの過酸化水素と、 0.014
モルのアジンはを含み、有機相は 0.003モルの過
酸化水素と、 0.391モルのアジンとを含む。 過酸化水素の変換率      96.8  %選択率
                  83.7  %
収率                    81%
  %
【0022】実施例3 実施例1と同じ操作を繰り返すが、アンモニアと、過酸
化水素と、メチルエチルケトンと、アセトアミドとリン
酸二ナトリウムとの混合物とを用いてアジンを合成する
。メチルエチルアジン (MEKアジン) が不溶とな
る段階 (a)の終了時に、MEKアジンを重力分離し
て水相を残す。反応器から取り出した水相を、アジンの
加水分解から得られるメチルエチルケトンで洗浄して、
含まれているアジンを抽出して新たな水相を得る。この
水相は下記の平均組成を有している(重量%):H2 
O2                   0.2 
%NH3                     
5.2 %MEK*                
   3.5 %アセトアミド           
  19.7 %酢酸アンモニウム         
32.5 %H2 O               
    38.8 %アジン            
        0.1 %不純物         
         残部(*MEK=メチルエチルケト
ン) この水相の半分の量を (c)段階で処理する。
【0023】使用する装置 実験室では下記の装置を使用して (c)段階の処理を
行う: (1) 内径が20mmの有孔プレートを20段備えた
実験室用の断熱型オールダーシャー(Oldersha
w) カラム(2) 容積 250 cm3のチタン製
ボイラー(3) 凝縮装置 (4) 還流ポット (5) 混合液の導入量、ボイラーからの排出量、還流
液の導入量を測定するためのプランジャー式測定ポンプ
(6) 還流量を測定するための予め較正した浮子式流
量計(7) ボイラーを 200℃に保っための温度調
節付き加熱金属浴 (8) 取出し用配管およびヘッド排出用ポンプの頭部
に個体が付着するのを防ぐために、これらを80℃に維
持するためのジャケット。
【0024】操作条件 処理する混合物を 349.5g/時でボイラーへ導入
する。 通常運転時の温度は以下の通り: ボイラー         180〜181 ℃プレー
ト              135 ℃頭部   
           94〜 95 ℃還流比は 0
.1にする。ボイラー中での滞留時間は1時間30分に
する。 ヘッドから 190.5g/時で下記組成の留出物を回
収する: NH3              14.7 %ME
K              6.6 %H2 O 
            78.5 %アジン    
          0.1 %酢酸塩       
       0ボイラーからは下記組成の溶液が 1
59g/時で得られる: 酢酸               21.5 %酢酸
塩              2.6 %アセトアミ
ド       73.6 %H2 O       
       2.2 %MEK          
    痕跡アジン              痕跡
ボイラーからのこの流出物を未処理の半分と混合して 
(a)段階へ戻す。ヘッドで回収したアンモニアは水を
分離して反応系へ再循環させる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  過酸化水素と、アンモニアと、カルボ
    ニル基を有する反応剤とからアジン類を合成する方法に
    おいて、これらの反応物を弱酸のアミドと、この弱酸に
    対応するアンモニウム塩と接触させ、得られたアジンを
    単離することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】  カルボニル基を有する反応剤がケトン
    である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】  ケトンがアセトン、メチルエチルケト
    ンまたはメチルイソブチルケトンである請求項2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】  アミドがアセトアミド、プロピオンア
    ミド、n−ブチルアミドおよびイソブチルアミドによっ
    て構成される群の中から選択する請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】  アンモニウム塩の量がアミド5部に対
    して1〜25部である請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】  下記工程を特徴とする過酸化水素と、
    アンモニアと、カルボニル基を有する反応剤とからアジ
    ン類を合成する方法: (a) 上記の反応物を弱酸のアミドを含む混合物と接
    触させ、(b)得られたアジンを分離し、(c) 上記
    混合物を処理して、(a) 段階で使うアミドの初期量
    を再び作り、(d)(c) 段階で得られた混合物を(
    a) 段階へ再循環する。
  7. 【請求項7】  カルボニル基を有する反応剤がケトン
    である請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】  ケトンがアセトン、メチルエチルケト
    ンまたはメチルイソブチルケトンである請求項7に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】  アミドがアセトアミド、プロピオンア
    ミド、n−ブチルアミドおよびイソブチルアミドによっ
    て構成される群の中から選択される請求項6〜8のいず
    れか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 (a)段階で、アミドの他に、アミド
    から誘導される対応する酸のアンモニウム塩を用いる請
    求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 (c)段階の処理を加熱で行う請求項
    6〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】  加熱を 170〜230 ℃の温度
    で行う請求項11に記載の方法。
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