JPH04328120A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH04328120A
JPH04328120A JP9851091A JP9851091A JPH04328120A JP H04328120 A JPH04328120 A JP H04328120A JP 9851091 A JP9851091 A JP 9851091A JP 9851091 A JP9851091 A JP 9851091A JP H04328120 A JPH04328120 A JP H04328120A
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compound
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Mikio Kitahara
北原 幹夫
Koichi Machida
町田 貢一
Takayuki Kubo
久保 隆幸
Motoyuki Torikai
基之 鳥飼
Kotaro Asahina
浩太郎 朝比奈
Junsuke Tanaka
淳介 田中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐クラック性
に優れた樹脂組成物に関する。すなわち、電子・電気部
品、半導体分野等の絶縁材料、積層板材料、樹脂封止用
材料として、耐熱性、耐クラック性の向上をはかる樹脂
組成物に関わり、特に耐半田クラック性を要求される半
導体装置を封止するのに適した樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子部品、半導体等の分野
で耐熱性、耐クラック性の優れた樹脂組成物が求められ
ている。例えば、電気・電子部品等、とりわけ半導体の
分野では、これを使用する機器、装置の小型化、薄型化
にともなって部品を取り付ける配線基板への実装密度が
高くなる傾向にあり、また、部品そのものも多機能化の
傾向にある。これを封止する材料には、配線基板への半
田付け工程における高温半田に対して、耐熱性に優れた
樹脂組成物の開発が強く望まれている。
【0003】従来、このような用途に対する樹脂組成物
、いわゆる半導体封止用樹脂組成物としては、O−クレ
ゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂に代表されるエポキシ
樹脂、その硬化剤としてフェノールノボラック樹脂およ
びシリカを主成分とする樹脂組成物が成形性、信頼性の
点で優れており、この分野での主流となっている。「垣
内弘編著;エポキシ樹脂,P80、(株)昭晃堂」
【0
004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂封
止型半導体装置について言えば、前述の高密度実装化の
流れにより表面実装型の半導体装置に変わりつつある。 このような表面実装型の半導体装置においては、従来の
挿入型半導体装置と違って、基板への半田付け工程で半
導体装置全体が 200℃以上の半田付け温度に曝され
る。 この際、封止樹脂にクラックが発生し、半導体装置の信
頼性を大幅に低下させるという問題が生じてきた。「雑
誌;日経エレクトロニクス1988年6月13日号11
4〜118頁」  この半田付け時におけるクラックは
、半導体装置の保管中に吸湿した水分が 200℃以上
の温度で爆発的に膨張し、応力が発生し、これが封止樹
脂の強度を超えるとクラックが発生する。この際、樹脂
に加わる応力は、近似的に次式で表される。「成岡、丹
羽、山田、白石編著;構造力学III,丸善」σ=k・
p・a2/t2 ただしσ:樹脂に加わる応力 k:定数 p:水蒸気圧 a:ダイパッドの短辺の長さ t:ダイパッド下部の樹脂の厚み 従って、例えば特開平1−213335号公報、特開平
1−254735号公報、特開平2−32117号公報
等に示すように、封止樹脂のガラス転移温度を高くし水
分の膨張により発生する応力に打ち勝つだけの十分な樹
脂強度をもたせる目的で、イミド系の樹脂が検討されて
きた。しかし、イミド系樹脂の硬化物は吸水率が増大す
る傾向に有り、前述の式から考えると、樹脂に加わる応
力を増大させイミド樹脂の特徴である高強度を活かすこ
とが出来なくなる。従って、吸水率を小さくして半田付
け時の水蒸気圧を下げることはクラックの発生を抑える
上で有効な手段である。
【0005】本発明の目的は、実装時に於ける耐半田ク
ラック性を要求される樹脂封止型半導体装置にも適用で
きる、耐熱性、耐クラック性が優れ、低吸湿性の樹脂組
成物を提供することにあり、さらに、絶縁材料、積層板
等の耐熱性、耐クラック性の向上をはかる電子・電気部
品にも幅広く応用できる樹脂組成物を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、イミド樹脂と
して比較的低温度で硬化が可能なポリマレイミドを使用
し、更に吸水率の低いナフタレン環を有するエポキシ化
合物を併用することで封止樹脂の吸水率を増大させるこ
となく強度を大幅に向上させることに成功し、本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、一般式(1)で表わさ
れるポリマレイミド、一般式(2)で表されるナフタレ
ン環を有するエポキシ化合物及び2個以上のフェノール
性水酸基を有する化合物を含む有機成分、及び無機充填
剤とを含有してなる樹脂組成物である。
【0008】より詳しくは、(1).(A)成分として
、(a)一般式(1);
【0009】
【化13】 (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を有するm価
の有機基を示し、mは2以上の正の整数を示す)で表さ
れるポリマレイミド化合物と(b)一般式(2);
【0
010】
【化14】 (式中、nは0〜5の整数を表わす。)で表されるエポ
キシ化合物または該化合物30〜100%を含むエポキ
シ化合物類と、(c)2個以上のフェノール性水酸基を
有するフェノール化合物とを主体とする有機成分、およ
び(B)成分として、無機充填剤とを含有してなる樹脂
組成物、(2).実質的に(1)項記載の樹脂組成物か
らなる半導体封止用樹脂組成物、(3).(a)成分の
ポリマレイミド化合物100重量部に対して、(b)成
分と(c)成分の合計量が10〜500重量部である(
1)または(2)項記載の樹脂組成物、(4).(b)
成分と(c)成分の割合が(b)成分のエポキシ基に対
して、(c)成分のフェノール性水酸基の比が0.1〜
10の範囲である(1)または(2)項記載の樹脂組成
物、(5).(B)成分の無機充填剤の配合量が、(A
)成分の有機成分の総量100重量部に対して100〜
900重量部である(1)または(2)項記載の樹脂組
成物、(6).(a)成分のポリマレイミド化合物が一
般式(3)〔化3〕
【0011】
【化15】 で表わされるポリマレイミドを含むことを特徴とする(
1)または(2)項記載の樹脂組成物、(7).(b)
成分のエポキシ化合物類中に、0〜70重量%の一般式
(4)、(5)および/または(6)で表わされるエポ
キシ化合物を含むことを特徴とする(1)または(2)
項記載の樹脂組成物、
【0012】
【化16】
【0013】
【化17】
【0014】
【化18】 (8).(c)成分のフェノール化合物が一般式(7)
、(8)、(9)、(10)または(11)で表わされ
るアラルキル樹脂および/または一般式(12)で表わ
されるジシクロペンタジエンフェノール樹脂を含むこと
を特徴とする(1)または(2)項記載の樹脂組成物、
【0015】
【化19】
【0016】
【化20】
【0017】
【化21】
【0018】
【化22】
【0019】
【化23】
【0020】
【化24】 (9).(B)成分の無機充填剤が結晶性シリカ、溶融
シリカ、アルミナ、窒化ケイソ、炭化ケイソ、タルク、
ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、
チタンホワイト、ガラス繊維およびカーボン繊維からな
る群より選ばれた少なくとも1種である(1)または(
2)項記載の樹脂組成物である。
【0021】本発明の組成物において、有機成分(A)
として使用される(a)成分は、一般式(1)で表され
るポリマレイミド化合物である。一般式(1)で表され
るポリマレイミド化合物は、1分子中に2個以上のマレ
イミド基を有する化合物である。
【0022】このようなポリマレイミド化合物としては
、例えば、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N
’− ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’−(1
,3−フェニレン) ビスマレイミド、N,N’−(1
,4−フェニレン) ビスマレイミド、ビス(4− マ
レイミドフェニル) メタン、ビス(4− マレイミド
フェニル) エーテル、ビス(3− クロロ−4− マ
レイミドフェニル) メタン、ビス(4− マレイミド
フェニル) スルホン、ビス(4− マレイミドシクロ
ヘキシル) メタン、1,4−ビス(4− マレイミド
フェニル) シクロヘキサン、1,4−ビス (マレイ
ミドメチル) シクロヘキサン、1,4−ビス (マレ
イミドメチル) ベンゼン、1,3−ビス(4− マレ
イミドフェノキシ) ベンゼン、1,3−ビス(3− 
マレイミドフェノキシ) ベンゼン、ビス [4−(3
− マレイミドフェノキシ) フェニル] メタン、ビ
ス [4−(4− マレイミドフェノキシ) フェニル
] メタン、1,1−ビス [4−(3− マレイミド
フェノキシ) フェニル] エタン、1,1−ビス [
4−(4− マレイミドフェノキシ) フェニル] エ
タン、1,2−ビス [4−(3− マレイミドフェノ
キシ)フェニル] エタン、1,2−ビス [4−(4
− マレイミドフェノキシ) フェニル] エタン、2
,2−ビス [4−(3− マレイミドフェノキシ) 
フェニル] プロパン、2,2−ビス [4−(4− 
マレイミドフェノキシ) フェニル] プロパン、2,
2−ビス [4−(3−マレイミドフェノキシ) フェ
ニル] ブタン、2,2−ビス[4−(4− マレイミ
ドフェノキシ) フェニル] ブタン、2,2−ビス 
[4−(3− マレイミドフェノキシ) フェニル]−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2
,2−ビス [4−(4− マレイミドフェノキシ) 
フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、4,4’− ビス(3−マレイミドフェノキ
シ) ビフェニル、4,4’− ビス(4− マレイミ
ドフェノキシ) ビフェニル、ビス [4−(3− マ
レイミドフェノキシ) フェニル] ケトン、ビス [
4−(4− マレイミドフェノキシ) フェニル] ケ
トン、ビス [4−(3− マレイミドフェノキシ) 
フェニル] スルフィド、ビス [4−(4− マレイ
ミドフェノキシ) フェニル] スルフィド、ビス [
4−(3− マレイミドフェノキシ) フェニル] ス
ルホキシド、ビス [4−(4− マレイミドフェノキ
シ) フェニル] スルホキシド、ビス [4−(3−
 マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビ
ス [4−(4− マレイミドフェノキシ) フェニル
] スルホン、ビス [4−(3− マレイミドフェノ
キシ) フェニル] エーテル、ビス [4−(4− 
マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテル、ポリ
マレイミドフェニルメチレン、及び一般式(3):
【0023】
【化25】 (式中、lは平均値で 0〜10である)で表されるポ
リマレイミド化合物が挙げられる。また、これらのポリ
マレイミド化合物は、単独で用いても2種類以上を混合
して用いてもよい。
【0024】また、本発明の組成物において有機成分(
A)として使用される(b)成分は、一般式(2)で表
されるエポキシ化合物または該化合物を含むエポキシ化
合物類である。すなはち、(b)成分としては一般式(
2)で表されるエポキシ化合物を単独で使用しても、ま
たはその他のエポキシ化合物類を混合して使用しても良
い。
【0025】一般式(2)で表わされるエポキシ化合物
は、α−ヒドロキシナフタレンまたはβ−ヒドロキシナ
フタレンとp−ヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合反
応によって得られた反応生成物と、エピクロルヒドリン
とを反応させる事により得られる。
【0026】必須成分である一般式(2)で表されるエ
ポキシ化合物と併用して使用される多価エポキシ化合物
としては、耐熱性、電気特性の点からフェノールおよび
、置換フェノールとアルデヒド類との反応生成物である
ノボラック型フェノール樹脂より誘導される一般式(4
);
【0027】
【化26】 (式中、R4は水素原子または炭素数1〜9のアルキル
基を示し、pは1以上の整数を示す。)で表されるエポ
キシ樹脂が最も好ましく用いられるが、1分子中に少な
くとも2個のエポキシ基を有するものであれば全て使用
可能である。具体的には、1分子中に2個以上の活性水
素を有する化合物から誘導されるエポキシ樹脂、例えば
、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシン、
ビスヒドロキシジフェニルエーテル、ビスヒドロキシビ
フェニル、テトラブロムビスフェノールA、トリヒドロ
キシフェニルメタン、テトラヒドロキシフェニルエタン
、アルカンテトラキスフェノール等の多価フェノール類
;エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコール
等の多価アルコール類;エチレンジアミン、アニリン、
ビス(4−アミノフェニル)メタン等のアミン類;アジ
ピン酸、フタル酸、イソフタル酸等の多価カルボン酸類
とエピクロルヒドリンまたは2−メチルエピクロルヒド
リンを反応させて得られるエポキシ樹脂、および一般式
(5)、(6);
【0028】
【化27】
【0029】
【化28】 (式中、いずれもxは0〜5の整数を示す。)等が挙げ
られ、これらのエポキシ樹脂の1種類または2種類以上
が使用される。また、前記のエポキシ樹脂は、オイル状
、ゴム状等のシリコーン化合物で変性して使用すること
もできる。例えば、特開昭 62−270617号、特
開昭 62−273222号に開示されたごとく、エポ
キシ樹脂とビニルポリマーとの反応物中にシリコーンポ
リマーの微粒子を分散させることにより製造されるシリ
コーン変性エポキシ樹脂である。
【0030】また、本発明の組成物において、(C)成
分として1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有
するフェノール化合物としては、フェノールおよび、置
換フェノールとアルデヒド類との反応生成物である一般
式(7)
【0031】
【化29】 (式中、R3は水素原子、水酸基または炭素数1〜9の
アルキル基を示し、rは1以上の整数を示す)で表され
るノボラック型フェノール樹脂が最も好ましく用いられ
が、これ以外のフェノール化合物、例えば、一般式(8
)、(9)、(10)または(11);
【0032】
【化30】
【0033】
【化31】
【0034】
【化32】
【0035】
【化33】 (式中、いずれもqは0〜5の整数を示す。)で表され
るアラルキル樹脂、一般式(12)
【0036】
【化34】 (式中、R2は水素原子または炭素原子数4以下のアル
キル基を示し、nは0〜5の整数を示す。)で表される
ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、及びトリヒドロ
キシフェニルメタン、テトラヒドロキシフェニルエタン
、アルカンテトラキスフェノール等が挙げられる。これ
らのフェノール化合物は単独または2種以上を混合して
用いることができる。
【0037】本発明の組成物において、(a)成分の一
般式(1)で表されるポリマレイミド化合物、(b)成
分の一般式(2)で表されるエポキシ化合物または該化
合物を含むエポキシ化合物類および(c)成分の2個以
上のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物の配
合量は、(a)成分100 重量部に対して、(b)成
分と(c)成分の合計量が10〜500 重量部、好ま
しくは25〜300 重量部であり、(b)成分の一般
式(2)で表されるエポキシ化合物または該化合物を含
むエポキシ化合物類に対して(c)成分の2個以上のフ
ェノール性水酸基を有する化合物が当量比で0.1〜1
0 の範囲、好ましくは0.5〜2.0の範囲である。
【0038】本発明において樹脂組成物を通常のように
配合、混練させてもよいし、ポリマレイミド化合物を上
記、(b)成分または(b)成分と(c)成分の混合物
の一部または全部に予め溶解させておいてもよく、また
これらを反応させたプレポリマーとして使用してもよい
【0039】本発明の組成物において(B)成分として
使用される無機充填剤は、無機質の粉体、または繊維体
の物が使用可能で、例えば、結晶性シリカ、溶融シリカ
、アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、タルク、ケイ酸
カルシュウム、炭酸カルシュウム、マイカ、クレー、チ
タンホワイト等の粉体;ガラス繊維、カーボン繊維等の
繊維体があるが、熱膨張率と熱伝導率の点から、結晶性
、溶融性のシリカ粉末が好ましい。さらに、成形時の流
動性の点から球形、または球形と不定形のシリカ粉末の
混合物が好ましい。
【0040】(B)成分の無機充填剤の配合量は、(a
)成分の一般式(1)で表されるポリマレイミド化合物
、(b)成分の一般式(2)で表されるエポキシ化合物
または該化合物を含むエポキシ化合物類及び(c)成分
の2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール化
合物の合計量100 重量部に対して、100〜900
重量部であることが必要であり、好ましくは200〜6
00重量部である。
【0041】また、上記の無機充填剤は、機械的強度、
耐熱性の点から、樹脂との接着性向上の目的でカップリ
ング剤を併用することが好ましく、かかるカップリング
剤としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系
およびジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用
できる。それらの中でも、シラン系カップリング剤が好
ましく、特に、反応性の官能基を有するシラン系カップ
リング剤が最も好ましい。
【0042】かかるシラン系カップリング剤の例として
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等を挙げることができ、これらの1種類または2種
類以上が使用される。これらのシラン系カップリング剤
は、予め無機充填剤表面に吸着ないしは反応により固定
されていることが好ましい。
【0043】本発明において、樹脂組成物を硬化するに
あたっては、硬化促進剤を含有させることが望ましく、
かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール等のイミダゾール類;トリエタノールア
ミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等
のアミン類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類;
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテ
トラフェニルボロン塩類;1,8−ジアザ−ビシクロ(
5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体が挙げら
れる。これらの硬化促進剤は、単独で用いても2種類以
上を併用してもよく、また、必要に応じて、有機過酸化
物やアゾ化合物を併用することもできる。
【0044】これら硬化促進剤の含有量は、(a)成分
の一般式(1)で表されるポリマレイミド化合物、(b
)成分の一般式(2)で表されるエポキシ化合物または
該化合物を含むエポキシ化合物類及び(c)成分の2個
以上のフェノール性水酸基を有する化合物の合計量に対
して、0.01〜10重量%の範囲である。
【0045】本発明の樹脂組成物は各種成分の他、必要
に応じてジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、o,o’− ジアリルビスフェノールA等のイミ
ド樹脂に対して一般的に使用される反応性希釈剤;各種
シリコーンオイル;脂肪酸、脂肪酸塩、ワックスなどの
離型剤;ブロム化合物、アンチモン、リン等の難燃剤;
カーボンブラック等の着色剤等を配合し、混合・混練し
、成形材料とすることができる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。  なお、実施例において、組成物の性能の試験方
法は次の通りである。 ・ガラス転移温度:TMA 法 ・曲げ強さ及び、曲げ弾性率:JIS K−6911・
吸水率:曲げ試験用の試験片を用い、65 C、95 
 %の恒温恒湿槽に 168時間放置した後の重量増 
 加を測定。 ・VPSテスト:試験用の半導体装置を65 C、95
  %の恒温恒湿槽に 168時間放置した後、直ちに
  260  Cの溶融半田浴に投入し、パッケージ樹
脂  にクラックの発生した半導体装置の数を数えた。   (分子はクラックの発生した半導体装置の数、  
分母は試験に供した半導体装置の総数)。 エポキシ化合物の合成例 温度計、撹拌機および冷却器を取り付けた反応容器中に
、α−ヒドロキシナフタレン720g、p−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド305gおよびp−トルエンスルホン
酸ソーダ0.3gを仕込み、150 Cで撹拌しながら
6時間反応させた。その後、トルエン1500mlに溶
解し洗浄した後、トルエン及び未反応モノマーを減圧蒸
留(150 C、5mmHg)により除去し、水酸基当
量131の多価ヒドロキシナフタレン系化合物を得た。
【0047】温度計、撹拌機、分離管及び滴下ロートを
取り付けた反応器中で、上記多価ヒドロキシナフタレン
系化合物131gをエピクロルヒドリン945gに溶解
した。次いで、60 Cに加熱し40%水酸化ナトリウ
ム水溶液150gを2時間かけて連続的に滴下した。
【0048】この間、エピクロルヒドリンと水を共沸さ
せて液化し、分離管で有機層と水層に分離し、水層は系
外に除去し有機層は系内に循環した。反応終了ご減圧蒸
留(150 ℃、5mmHg)で未反応のエピクロルヒ
ドリンを除去した後反応生成物をメチルイソブチルケト
ンに溶解した。次に、副生塩を濾別した後、メチルイソ
ブチルケトンを蒸留により除去してエポキシ化合物を得
た。この化合物の軟化点は79℃、エポキシ当量は18
2であった。 実施例1〜4および比較例1、2 第1表に示す組成(重量部)の配合物をヘンシェルミキ
サーで混合し、さらに100〜130  Cの熱ロール
にて3分間溶融・混練した。
【0049】この混合物を冷却、粉砕し、打錠して成形
用樹脂組成物を得た。
【0050】なお、第1表中で使用した原料で、合成例
以外の物は、次のものを使用した。 ・ポリマレイミド化合物(1);ビス(4−マレイミド
フェニル)メタン(三井東圧化学(株)製)・ポリマレ
イミド化合物(2);4,4’−ビス(3−マレイミド
フェノキシ)ビフェニル(三井東圧化学(株)製) ・エポキシ樹脂;o−クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(EOCN−1020、日本化薬(株)製)・フェ
ノール化合物;  ノボラック型フェノール樹脂(PN
−80 、日本化薬(株)製)・無機充填剤; 球形溶
融シリカ(ハリミックS−CO、 (株)マイクロン製
)50重量部と不定形溶融シリカ(ヒューズレックス 
RD−8  (株)龍森製)50重量部との混合物 ・シランカップリング剤(SZ−6083、東レダウコ
ーニングシリコーン(株)製)以上のようにして得られ
た成形用樹脂組成物を用いてトランスファー成形( 1
80 C、30kg/cm2、3分間)により、物性測
定用の試験片を成形した。また、フラットパッケージ型
半導体装置用リードフレームの素子搭載部に、試験用素
子(10mm×10mm角)を搭載した後トランスファ
ー成形( 180 C、30kg/cm2、3分間)に
より、試験用半導体装置を得た。これらの試験用成形物
は、各試験を行う前に、 180 Cで6時間、後硬化
を行った。試験結果を第2表に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】実施例および比較例にて説明したごとく
、本発明による樹脂組成物は、耐吸水性を損なう事なく
イミド樹脂の耐熱性を効率良く付与することのできるも
のである。
【0054】従って、この樹脂組成物でリフローおよび
フロー半田付け方法が適用される表面実装型の半導体装
置を封止した場合、優れた耐半田クラック性を示し、信
頼性の高い樹脂封止型半導体装置を得ることができ、工
業的に有益な発明である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)成分として、(a)一般式(1);
    【化1】 (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を有するm価
    の有機基を示し、mは2以上の正の整数を示す)で表さ
    れるポリマレイミド化合物と(b)一般式(2);【化
    2】 (式中、nは0〜5の整数を表わす。)で表されるエポ
    キシ化合物または該化合物30〜100%を含むエポキ
    シ化合物類と、(c)2個以上のフェノール性水酸基を
    有するフェノール化合物とを主体とする有機成分、およ
    び(B)成分として、無機充填剤とを含有してなる樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】実質的に請求項1記載の樹脂組成物からな
    る半導体封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(a)成分のポリマレイミド化合物100
    重量部に対して、(b)成分と(c)成分の合計量が1
    0〜500重量部である請求項1または2記載の樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】(b)成分と(c)成分の割合が(b)成
    分のエポキシ基に対して、(c)成分のフェノール性水
    酸基の比が0.1〜10の範囲である請求項1または2
    記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(B)成分の無機充填剤の配合量が、(A
    )成分の有機成分の総量100重量部に対して100〜
    900重量部である請求項1または2記載の樹脂組成物
  6. 【請求項6】(a)成分のポリマレイミド化合物が一般
    式(3)〔化3〕 【化3】 で表わされるポリマレイミドを含むことを特徴とする請
    求項1または2記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(b)成分のエポキシ化合物類中に、0〜
    70重量%の一般式(4)、(5)および/または(6
    )で表わされるエポキシ化合物を含むことを特徴とする
    請求項1または2記載の樹脂組成物。 【化4】 【化5】 【化6】
  8. 【請求項8】(c)成分のフェノール化合物が、一般式
    (7)、(8)、(9)、(10)または(11)で表
    わされるアラルキル樹脂および/または一般式(12)
    で表わされるジシクロペンタジエンフェノール樹脂を含
    むことを特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物
    。 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】
  9. 【請求項9】(B)成分の無機充填剤が結晶性シリカ、
    溶融シリカ、アルミナ、窒化ケイソ、炭化ケイソ、タル
    ク、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレ
    ー、チタンホワイト、ガラス繊維およびカーボン繊維か
    らなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1ま
    たは2記載の樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1062989A (ja) * 1996-08-23 1998-03-06 Mitsui Petrochem Ind Ltd 感光性樹脂組成物
KR100624028B1 (ko) * 2003-11-05 2006-09-15 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 수지조성물 및 그것을 사용한 프리프레그 및 적층판

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