JPH05295219A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH05295219A
JPH05295219A JP10281792A JP10281792A JPH05295219A JP H05295219 A JPH05295219 A JP H05295219A JP 10281792 A JP10281792 A JP 10281792A JP 10281792 A JP10281792 A JP 10281792A JP H05295219 A JPH05295219 A JP H05295219A
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Mikio Kitahara
幹夫 北原
Takayuki Kubo
隆幸 久保
Motoyuki Torikai
基之 鳥飼
Kotaro Asahina
浩太郎 朝比奈
Junsuke Tanaka
淳介 田中
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリマレイミド化合物を含有するる熱硬化性樹
脂100重量部と無機充填剤100〜900重量部を含む樹脂組
成物において、一般式(1)で表されるシラン化合物、
および/または一般式(2)で表されるシラン化合物0.
5〜50重量部を含む樹脂組成物。 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す) (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す) 【効果】吸湿時の強度低下が小さく耐熱性に優れた樹脂
組成物が得られる。耐半田浸漬性を要求される半導体装
置用の封止材として最適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた樹脂組
成物に関わる。特に、表面実装型の半導体装置の如く半
田耐熱性を要求される半導体装置を封止するのに適した
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子部品、半導体等の分野
で耐熱性、耐クラック性の優れた樹脂組成物が求められ
ている。例えば、電気・電子部品、とりわけ半導体の分
野では、これを使用する機器、装置の小型化、薄型化に
ともなって部品を取り付ける配線基板への実装密度が高
くなる傾向にあり、また、部品そのものも多機能化の傾
向にある。これを封止する材料には、配線基板への半田
付け工程における高温半田に対して、耐熱性に優れた樹
脂組成物の開発が強く望まれている。
【0003】従来、このような用途に対する樹脂組成
物、いわゆる半導体封止用樹脂組成物としては、o-クレ
ゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂に代表されるエポキシ
樹脂、その硬化剤としてフェノールノボラック樹脂およ
びシリカを主成分とする樹脂組成物が成形性、信頼性の
点で優れており、この分野での主流となっている。「垣
内弘編著;エポキシ樹脂P80,(株)昭晃堂」
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂封
止型半導体装置について言えば、前述の高密度実装化の
流れにより表面実装型の半導体装置に変わりつつある。
このような表面実装型の半導体装置においては、従来の
挿入型半導体装置と違って、基板への半田付け工程で半
導体装置全体が 200℃以上の半田付け温度に曝される。
ところで、エポキシ樹脂よりなる樹脂組成物は、そのガ
ラス転移温度が半田付け温度より低いため、半田付け温
度における強度の低下が激しく、特に封止した樹脂が吸
湿した状態のまま半田付けを行うと、吸湿水分の急激な
膨張による応力に抗しきれず、封止樹脂にクラックが発
生し、半導体装置の信頼性を大幅に低下させる。「雑
誌;日経エレクトロニクス1988年6月13日号11
4〜118頁」従って、特開平1−213335号公
報、特開平2−254735号公報及び特開平2−32
117号公報等に記載の通り、本発明者等は封止樹脂の
ガラス転移温度を高くし水分の膨張により発生する応力
に打ち勝つだけの十分な樹脂強度をもたせる目的で、イ
ミド系樹脂を封止用樹脂組成物に応用する研究を重ねて
きた。ところで封止用樹脂は、樹脂成分と無機充填剤と
の複合材料であり、樹脂の特性を活かすもころすも、樹
脂と無機充填剤との界面接着の善し悪しに掛かってい
る。
【0005】すなわち樹脂と無機充填剤の界面接着性が
不十分だと吸湿時に水分がこの界面に浸入し、封止樹脂
の強度を低下させ、樹脂の耐熱性が十分であっても、前
述した吸湿時の半田耐熱性に対しては十分な効果が得ら
れなくなる。本発明の目的は、リフロー及びフロー半田
付けがなされる表面実装型の半導体装置に適用できる封
止用の樹脂組成物として、吸湿時においても強度低下が
小さく、半田耐熱性に優れた樹脂組成物を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、シラン化合物
においてマレイミド基を有するシラン化合物がイミド樹
脂と無機充填剤との界面接着力を向上させ、吸湿時の強
度低下が小さく抑えられることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち本発明は、ポリマレイミド化合物
を主体とする熱硬化性樹脂及び無機充填剤からなる樹脂
組成物において、下記一般式(1)〔化3〕で表される
マレイミド基を有するシラン化合物、及び/または下記
一般式(2)〔化4〕で表されるマレイミド基を有する
シラン化合物で、無機充填剤を予め処理しておくことを
特徴とする樹脂組成物である。
【0008】
【化3】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す)
【0009】
【化4】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す) 本発明はポリマレイミド化合物を主体とする熱硬化性樹
脂を構成成分とするが、ここで使用されるポリマレイミ
ド化合物としては、1分子中に2個以上のマレイミド基
を有する化合物ならば全て使用可能である。
【0010】このようなポリマレイミド化合物として
は、例えば、N,N'- エチレンビスマレイミド、N,N'- ヘ
キサメチレンビスマレイミド、N,N'-(1,3-フェニレン)
ビスマレイミド、N,N'-(1,4-フェニレン) ビスマレイミ
ド、ビス(4- マレイミドフェニル) メタン、ビス(4- マ
レイミドフェニル) エーテル、ビス(3- クロロ-4- マレ
イミドフェニル) メタン、ビス(4- マレイミドフェニ
ル) スルホン、ビス(4- マレイミドシクロヘキシル) メ
タン、1,4-ビス(4- マレイミドフェニル) シクロヘキサ
ン、1,4-ビス (マレイミドメチル) シクロヘキサン、1,
4-ビス (マレイミドメチル) ベンゼン、1,3-ビス(4- マ
レイミドフェノキシ) ベンゼン、1,3-ビス(3- マレイミ
ドフェノキシ) ベンゼン、ビス [4-(3- マレイミドフェ
ノキシ) フェニル] メタン、ビス [4-(4- マレイミドフ
ェノキシ) フェニル] メタン、1,1-ビス [4-(3- マレイ
ミドフェノキシ) フェニル] エタン、1,1-ビス [4-(4-
マレイミドフェノキシ) フェニル] エタン、1,2-ビス
[4-(3- マレイミドフェノキシ)フェニル] エタン、1,2-
ビス [4-(4- マレイミドフェノキシ) フェニル] エタ
ン、2,2-ビス [4-(3- マレイミドフェノキシ) フェニ
ル] プロパン、2,2-ビス [4-(4- マレイミドフェノキ
シ) フェニル] プロパン、2,2-ビス [4-(3- マレイミド
フェノキシ) フェニル] ブタン、2,2-ビス [4-(4- マレ
イミドフェノキシ) フェニル] ブタン、2,2-ビス [4-(3
- マレイミドフェノキシ) フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキ
サフルオロプロパン、2,2-ビス [4-(4- マレイミドフェ
ノキシ) フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4'- ビス(3- マレイミドフェノキシ) ビフェニ
ル、4,4'- ビス(4- マレイミドフェノキシ) ビフェニ
ル、ビス [4-(3- マレイミドフェノキシ) フェニル] ケ
トン、ビス [4-(4- マレイミドフェノキシ) フェニル]
ケトン、ビス [4-(3- マレイミドフェノキシ) フェニ
ル] スルフィド、ビス [4-(4- マレイミドフェノキシ)
フェニル] スルフィド、ビス [4-(3- マレイミドフェノ
キシ) フェニル] スルホキシド、ビス [4-(4- マレイミ
ドフェノキシ) フェニル] スルホキシド、ビス [4-(3-
マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビス [4-
(4- マレイミドフェノキシ) フェニル] スルホン、ビス
[4-(3- マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテル、
ビス [4-(4- マレイミドフェノキシ) フェニル] エーテ
ル、一般式(3)〔化5〕
【0011】
【化5】 (式中、nは平均値で 0〜10である)で表されるポリマ
レイミド化合物、及び一般式(4)〔化6〕
【0012】
【化6】 (式中、mは平均値で 0〜10である)で表されるポリマ
レイミド化合物が挙げられる。また、これらのポリマレ
イミド化合物は、単独で用いても2種類以上を混合して
用いてもよい。
【0013】イミド樹脂は耐熱性に優れる物の、単独で
使用すると可撓性、成形性の点で問題があるため、他の
樹脂と併用する事で成形性と耐熱性のバランスを取る事
ができる。この観点から特にエポキシ樹脂との併用が好
ましく、このエポキシ樹脂としては1分子中に少なくと
も2個のエポキシ基を有する物であれば全て使用可能で
ある。これらについて、以下に例示する。フェノール、
クレゾール、レゾルシノール、ナフトール等のフェノー
ル類とアルデヒド類との反応生成物であるノボラック樹
脂から誘導されるノボラック型エポキシ樹脂、および上
記フェノール類とアラルキルエーテル類との反応生成物
であるアラルキル樹脂から誘導されるアラルキル型エポ
キシ樹脂が耐熱性、電気特性の点から好ましい。
【0014】その他、1分子中に2個以上の活性水素を
有する化合物から誘導されるエポキシ樹脂、例えば、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシン、ビス
ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ビスヒドロキシ-
3,3',5,5'-テトラメチルビフェニル、テトラブロムビス
フェノールA、トリヒドロキシフェニルメタン、テトラ
ヒドロキシフェニルエタン、アルカンテトラキスフェノ
ール等の多価フェノール類;エチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等の多価アルコール類;エチ
レンジアミン、アニリン、ビス(4−アミノフェニル)
メタン等のアミン類;アジピン酸、フタル酸、イソフタ
ル酸等の多価カルボン酸類とエピクロルヒドリンまたは
2−メチルエピクロルヒドリンを反応させて得られるエ
ポキシ樹脂等が挙げられ、これらのエポキシ樹脂の1種
類または2種類以上が使用される。
【0015】また、前記のエポキシ樹脂は、オイル状、
ゴム状等のシリコーン化合物で変性して使用することも
できる。例えば、特開昭 62-270617号、特開昭 62-2732
22号に開示されたごとく、エポキシ樹脂とビニルポリマ
ーとの反応物中にシリコーンポリマーの微粒子を分散さ
せることにより製造されるシリコーン変性エポキシ樹脂
である。
【0016】また、前記エポキシ樹脂の硬化剤として
は、フェノール類、アミン類および酸無水物等の公知の
ものが使用できるが、フェノール樹脂類が最も好ましく
用いられる。例えばフェノール、クレゾール、レゾルシ
ノール、ナフトール等のフェノール類とアルデヒド類と
の反応生成物であるノボラック樹脂、および上記フェノ
ール類とアラルキルエーテル類との反応生成物であるア
ラルキル樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン、テトラ
ヒドロキシフェニルエタン、テトラキスフェノール等の
多価フェノール類が挙げられ、これらの1種類または2
種類以上が使用される。
【0017】本発明の組成物において、ポリマレイミド
化合物にエポキシ樹脂を併用する場合、ポリマレイミド
化合物100 重量部に対して、エポキシ樹脂と硬化剤の合
計量は10〜500 重量部、好ましくは25〜300 重量部であ
る。また、エポキシ樹脂と硬化剤の割合は、エポキシ樹
脂のエポキシ基に対して、硬化剤が当量比で0.1〜10の
範囲、好ましくは0.5〜2.0の範囲である。
【0018】本発明の組成物において使用される無機充
填剤は、無機質の粉体、または繊維体の物が使用可能
で、例えば、結晶性シリカ、溶融シリカ、アルミナ、窒
化ケイ素、炭化ケイ素、タルク、ケイ酸カルシュウム、
炭酸カルシュウム、マイカ、クレー、チタンホワイト等
の粉体;ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維体がある
が、熱膨張率と熱伝導率の点から、結晶性、溶融性のシ
リカ粉末が好ましい。さらに、成形時の流動性の点から
球形、または球形と不定形のシリカ粉末の混合物が好ま
しい。
【0019】無機充填剤の配合量は、ポリマレイミド化
合物を主体とする熱硬化性樹脂100重量部に対して、100
〜900重量部であることが必要であり、好ましくは200〜
600重量部である。本発明の目的を達成するために使用
されるマレイミド基を有するシラン化合物は、下記一般
式(1)〔化7〕
【0020】
【化7】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す)で表
されるシラン化合物および/または下記一般式(2)
〔化8〕
【0021】
【化8】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す)で表
されるシラン化合物である。このようなシラン化合物
は、ポリマレイミド化合物と反応しうるマレイミド基を
有しているため、従来のシラン化合物に比べて、ポリマ
レイミド化合物と強固に反応するため、無機充填剤との
界面の接着性が向上し、吸湿時の強度低下を小さくする
効果がある。
【0022】またポリマレイミド化合物にエポキシ樹脂
を併用する場合、本発明によるシラン化合物とともに、
エポキシ樹脂あるいは硬化剤と反応しうるシラン化合物
を併用する事が好ましい。かかるシラン化合物の例とし
ては、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン等を挙げることができ、これらの1種類または
2種類以上が使用される。
【0023】なお、シラン化合物の配合量は、ポリマレ
イミド化合物を主体とする熱硬化性樹脂100 重量部に対
して、0.5〜50重量部、好ましくは1.5〜35重量部であ
る。
【0024】前記シラン化合物の樹脂組成物への導入方
法は、配合時に他の原料とともに配合する方法、予めポ
リマレイミド化合物を主体とする熱硬化性樹脂の一部ま
たは全部に溶解混合する方法があるが、好ましくは無機
充填剤の表面に予め化学反応ないしは吸着により固定さ
れている事が必要である。固定する方法はシラン化合物
をそのまま、あるいは水、アルコール等の適当な溶媒に
溶解ないしは分散させ、無機充填剤とともに高速ミキサ
ー、ボールミル等の混合装置により15〜60分混合する方
法が一般的である。
【0025】本発明において、樹脂組成物を硬化するに
あたっては、硬化促進剤を含有させることが望ましく、
かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール等のイミダゾール類;トリエタノールア
ミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等
のアミン類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類;
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテ
トラフェニルボロン塩類;1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7およびその誘導体が挙げ
られる。これらの硬化促進剤は、単独で用いても2種類
以上を併用してもよく、また、必要に応じて、有機過酸
化物やアゾ化合物を併用することもできる。これら硬化
促進剤の含有量は、ポリマレイミド化合物を主体とする
熱硬化性樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範
囲で用いられる。
【0026】本発明の樹脂組成物は上記各種成分の他、
必要に応じてジアリルフタレート、トリアリルイソシア
ヌレート、o,o'- ジアリルビスフェノールA等のイミド
樹脂に対して一般的に使用される反応性希釈剤;各種シ
リコーンオイル;脂肪酸、脂肪酸塩、ワックスなどの離
型剤;ブロム化合物、アンチモン、リン等の難燃剤;カ
ーボンブラック等の着色剤等を配合し、混合・混練し、
成形材料とすることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例において、組成物の性能の試験方法は
次の通りである。 ・ガラス転移温度:TMA 法 ・曲げ強度:JIS K-6911 ・吸湿時曲げ強度保持率:曲げ試験用の試験片を用い、
121 C、2気圧のプレッシャークッカーテスターに24時
間放置した後、吸湿状態のまま曲げ試験を行った。吸湿
前の強度に対する保持率で表示した。 ・半田浸漬テスト:試験用の半導体装置を121 C、2気
圧のプレッシャークッカーテスターに24時間放置した
後、直ちに260 Cの溶融半田浴に投入し、パッケージ樹
脂にクラックの発生した半導体装置の数を数えた。(分
子はクラックの発生した半導体装置の数、分母は試験に
供した半導体装置の総数)。 シラン化合物の無機充填剤表面への固定例 第1表に示す組成(重量部)で溶融シリカに各種シラン
化合物を加え、ヘンシェルミキサーにより800R.
P.Mで15分間混合し処理シリカ(1)および(2)を得た。
【0028】実施例1、2および比較例1 第2表に示す組成(重量部)の配合物をヘンシェルミキ
サーで混合し、さらに100〜130 Cの熱ロールにて3分
間溶融・混練した。この混合物を冷却、粉砕し、打錠し
て成形用樹脂組成物を得た。なお、第1表および第2表
中で使用した原料は、次のものを使用した。 ・無機充填剤(1);平均粒子径20μの球形溶融シリカ
(ハリミックS-CO、(株)マイクロン製) ・無機充填剤(2);平均粒子径13μの不定形溶融シリカ
(ヒューズレックス RD-8 (株)龍森製) ・シラン化合物(1);一般式(1)において、R1がエチ
ル基であるシラン化合物 ・シラン化合物(2);一般式(2)において、R1がエチ
ル基であるシラン化合物 ・シラン化合物(3);3−アミノプロピルトリエトキシ
シラン ・ポリマレイミド化合物(1);ビス(4−マレイミドフ
ェニル)メタン(三井東圧化学(株)製) ・ポリマレイミド化合物(2);4,4’−ビス(3−マ
レイミドフェノキシ)ビフェニル(三井東圧化学(株)
製) ・エポキシ樹脂;o−クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(EOCN-1020、日本化薬(株)製) ・ブロム化エポキシ樹脂;ブロム化フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(BREN-S、日本化薬(株)製 ・硬化剤;ノボラック型フェノール樹脂(PN-80 、日本
化薬(株)製) 以上のようにして得られた成形用樹脂組成物を用いてト
ランスファー成形(180℃、70kg/cm2、3分間)によ
り、物性測定用の試験片を成形した。また、フラットパ
ッケージ型半導体装置用リードフレームの素子搭載部
に、試験用素子(10mm×10mm角)を搭載した後トランス
ファー成形( 180℃、70kg/cm2、3分間)により、試験
用半導体装置を得た。これらの試験用成形物は、各試験
を行う前に、 180℃で6時間、後硬化を行った。 試験
結果を第3表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】実施例および比較例にて説明したごと
く、本発明による樹脂組成物は、吸湿時の強度低下が小
さく耐熱性に優れた樹脂組成物である。従って、この樹
脂組成物でリフローおよびフロー半田付け方法が適用さ
れる表面実装型の半導体装置を封止した場合、優れた耐
半田クラック性を示し、信頼性の高い樹脂封止型半導体
装置を得ることができ、工業的に有益な発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 23/31 (72)発明者 朝比奈 浩太郎 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 田中 淳介 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマレイミド化合物を含有する熱硬化性
    樹脂と無機充填剤を含む樹脂組成物において、マレイミ
    ド基を有するシラン化合物を含むことを特徴とする樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】マレイミド基を有するシラン化合物が一般
    式(1)〔化1〕で表されるシラン化合物、及び/また
    は一般式(2)〔化2〕で表されるシラン化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す) 【化2】 (式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基を表す)
  3. 【請求項3】無機充填剤が上記一般式(1)で表される
    シラン化合物、及び/または一般式(2)で表されるシ
    ラン化合物で予め処理されていることを特徴とする請求
    項1記載の樹脂組成物。
JP10281792A 1992-04-22 1992-04-22 樹脂組成物 Pending JPH05295219A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004503634A (ja) * 2000-06-16 2004-02-05 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 多官能性ポリオルガノシロキサンをカップリング剤として含むタイヤ用ゴム組成物
JP2017014140A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 信越化学工業株式会社 アミノアルキルアルコキシジシロキサン化合物及びその製造方法

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