JP2870903B2 - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物

Info

Publication number
JP2870903B2
JP2870903B2 JP33481589A JP33481589A JP2870903B2 JP 2870903 B2 JP2870903 B2 JP 2870903B2 JP 33481589 A JP33481589 A JP 33481589A JP 33481589 A JP33481589 A JP 33481589A JP 2870903 B2 JP2870903 B2 JP 2870903B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin composition
epoxy
bis
epoxy resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33481589A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03197527A (ja
Inventor
幹夫 北原
貢一 町田
隆幸 久保
基之 鳥飼
浩太郎 朝比奈
淳介 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP33481589A priority Critical patent/JP2870903B2/ja
Publication of JPH03197527A publication Critical patent/JPH03197527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2870903B2 publication Critical patent/JP2870903B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体封止用の樹脂組成物に関わり、特に、
表面実装型の半導体装置のように半田耐熱性を要求され
る半導体装置を封止するのに適した樹脂組成物に関す
る。
〔従来の技術〕
電気機器、電子部品、とりわけ半導体の分野では、高
密度実装化、多機能化の傾向にあり、これを封止する材
料には、実装工程における高温半田に対して、耐熱性に
優れた樹脂組成物の開発が強く望まれている。
従来、半導体封止用樹脂組成物としては、o−クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂に代表されるエポキシ樹
脂、その硬化剤およびシリカを主成分とする樹脂組成物
が成形性、信頼性の点で優れているため、主流となって
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
最近の傾向として樹脂封止型半導体装置については、
前述の高密度実装化の流れにより、表面実装型の半導体
装置に変わりつつある。
このような表面実装型の半導体装置においては、従来
の挿入型半導体装置と違って、基盤への半田付け工程に
おいて半導体装置全体が200℃以上の半田付け温度に曝
される。この際、封止樹脂にクラックが発生し、半導体
装置の信頼性を大幅に低下させるという問題が生じて来
た。
この点から、樹脂強度の向上を目的として耐熱性に優
れたイミド系の樹脂を使用する研究が多くなされて来た
が、イミド樹脂の硬化物は、可撓性、成形性の点で問題
があり、エポキシ樹脂と併用することにより成形性と耐
熱性のバランスを取ることが検討されて来た。
しかしながら、イミド樹脂とエポキシ樹脂とでは、反
応速度が異なり、特にイミド樹脂として、付加型のポリ
マレイミドを使用した場合、ポリマレイミドの反応が速
く、エポキシ樹脂の反応が遅くなる傾向にあり、このよ
うな場合、硬化物の硬度の発現が遅れ、硬化物の金型よ
りの離型性が悪化するという問題があった。
本発明の目的は、半田耐熱性を要求される樹脂封止型
半導体装置に適用できる封止用樹脂組成物を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、エポキシ樹脂とイミド樹脂を併用して
樹脂組成物の耐熱性を向上させる目的で鋭意研究を重ね
る中で、良好な離型性を付与するためには、金型よりの
離型時に十分な熱時硬度が必要であることを知り、さら
に、ある種の硬化促進剤を組み合わせて使用すれば、エ
ポキシ樹脂とイミド樹脂を併用した場合でも十分な熱時
硬度を得ることができ、良好な離型性と優れた耐熱性を
両立させることに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリマレイミド(A)、エポキ
シ樹脂(B)、エポキシ硬化剤(C)および無機充填剤
(D)から本質的になる樹脂組成物において、硬化促進
剤として、一般式(I): (R1は水素原子またはメチル基を表し、R2はフェニル基
または炭素数10〜20のアルキル基を表す。) で表されるイミダゾール化合物(E)と、テトラフェニ
ルホスホニウムテトラフェニルボレートおよび/または
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートのテト
ラフェニルボレート化合物(F)を必須成分として含有
することを特徴とする半導体封止用樹脂組成物である。
本発明に使用されるポリマレイミド(A)としては、
例えば、N,N′−エチレンビスマレイミド、N,N′−ヘキ
サメチレンビスマレイミド、N,N′−(1,3−フェニレ
ン)ビスマレイミド、N,N′−(1,4−フェニレン)ビス
マレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、
ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(3−
クロロ−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(4−
マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4−マレイミド
シクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(マレイミドメチ
ル)シクロヘキサン、1,4−ビス(マレイミドフェニ
ル)シクロヘキサン、1,4−ビス(マレイミドメチル)
ベンゼン、ポリマレイミドフェニルメチレン等がある
が、本発明においては、次の2種類のポリマレイミドが
好ましく用いられる。
第1の種類としては下記の一般式(II): よりなる2価の基を表し、Xは直接結合、炭素数1〜10
の2価の炭化水素基、六フッ素化されたイソプロピリデ
ン、カルボニル、チオ、スルフィニル、スルホニルまた
はオキシからなる群より選ばれる基を示す。) で表されるビスマレイミドである。
このようなビスマレイミドは、通常公知の方法により
一般式(III): (R3は一般式(II)の場合と同じ意味を示す。)で表さ
れるジアミンと無水マレイン酸を縮合・脱水反応させて
容易に製造できる。
上記のビスマレイミドとして具体的には、1,3−ビス
(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス〔4−
(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1
−ビス〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕
エタン、1,2−ビス〔4−(3−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−マレイ
ミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4
−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,
2−ビス〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニ
ル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−
ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス
〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ケト
ン、ビス〔4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィド、ビス〔4−(3−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−マレイ
ミドフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3
−マレイミドフェノキシ)フェニル〕エーテル等が挙げ
られる。
第2の種類としては、下記の一般式(IV): で表されるポリマレイミドである。
このようなポリマレイミドは一般式(V): で表されるポリアミンと無水マレイン酸を縮合・脱水反
応させて容易に製造できる。
これらのポリマレイミドの1種類または2種類以上が
使用される。
エポキシ樹脂(B)は、1分子中に少なくとも2個の
エポキシ基を有するものであれば全て使用可能である。
これらについて、以下に例示する。フェノール、クレ
ゾール、レゾルシノール等のフェノール類とアルデヒド
類との反応生成物であるノボラック樹脂から誘導される
ノボラック型エポキシ樹脂、および上記のフェノール類
とアラルキルエーテル類との反応生成物であるアラルキ
ル樹脂から誘導されるアラルキル型エポキシ樹脂が耐熱
性、電気特性の点から好ましい。
その他、1分子中に2個以上の活性水素を有する化合
物から誘導されるエポキシ樹脂、例えば、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、レゾルシン、ビスヒドロキシ
ジフェニルエーテル、ビスヒドロキシビフェニル、テト
ラブロムビスフェノールA、トリヒドロキシフェニルメ
タン、テトラヒドロキシフェニルエタン、アルカンテト
ラキスフェノール等の多価フェノール類;エチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール等の多価アルコ
ール類;エチレンジアミン、アニリン、ビス(4−アミ
ノフェニル)メタン等のアミン類;アジピン酸、フタル
酸、イソフタル酸等の多価カルボン酸類とエピクロルヒ
ドリンまたは2−メチルエピクロルヒドリンを反応させ
て得られるエポキシ樹脂があり、これらのエポキシ樹脂
の1種類または2種類以上が使用される。
また、前記のエポキシ樹脂(B)として、オイル状、
ゴム状等のシリコーン化合物で変性したエポキシ樹脂を
使用することもできる。
例えば、特開昭62−270617号、特開昭62−273222号に
開示された方法により製造されるシリコーン変性エポキ
シ樹脂等がある。
エポキシ硬化剤(C)については公知のものが全て使
用できるが、特に、1分子中に2個以上のフェノール性
水酸基を有する化合物が好ましく使用される。
具体的には、フェノール、クレゾール、レゾルシノー
ル等のフェノール類とアルデヒド類との反応生成物であ
るノボラックフェノール樹脂、上記のフェノール類とア
ラルキルエーテル類との反応生成物であるアラルキルフ
ェノール樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン、テトラ
ヒドロキシフェニルエタン、アルカンテトラキスフェノ
ール等の多価フェノール類等が挙げられ、これらの1種
類または2種類以上が使用される。
また、上記化合物にアミン類、酸無水物を併用するこ
ともできる。
ポリマレイミド(A)、エポキシ樹脂(B)およびエ
ポキシ硬化剤(C)の配合量はポリマレイミド(A)10
0重量部に対して、エポキシ樹脂(B)とエポキシ硬化
剤(C)の合計量は、10〜500重量部、好ましくは25〜3
00重量部である。
また、エポキシ樹脂(B)とエポキシ硬化剤(C)の
割合は、エポキシ樹脂(B)に対してエポキシ硬化剤
(C)が当量比で0.1〜10の範囲、好ましくは0.5〜2の
範囲である。
無機充填剤(D)としてはシリカ、アルミナ、窒化ケ
イ素、炭化ケイ素、タルク、ケイ酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、マイカ、クレー、チタンホワイト等の粉体;
ガラス繊維、カーボン繊維等の繊維体が例示される。
これらの中で熱膨張率と熱伝導率の点から、結晶性シ
リカおよび/または溶融性シリカが好ましい。
さらに、樹脂組成物の成形時の流動性を考えると、そ
の形状は球形、または球形と不定形の混合物が好まし
い。
無機充填剤(D)の配合量は、ポリマレイミド
(A)、エポキシ樹脂(B)およびエポキシ硬化剤
(C)の合計量100重量部に対して100〜900重量部であ
ることが必要であり、好ましくは200〜600重量部であ
る。
また上記の無機充填剤(D)は、機械的強度、耐熱性
等の点から、樹脂との接着性向上の目的でカップリング
剤を併用することが好ましく、かかるカップリング剤と
しては、シラン系、チタネート系、アルミネート系およ
びジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用でき
る。
その中でもシラン系カップリング剤が好ましく、特
に、熱硬化性樹脂と反応する官能基を有するシラン系カ
ップリング剤が最も好ましい。
かかるシラン系カップリング剤の例としては、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙
げることができ、これらの1種類または2種類以上が使
用される。
本発明において、樹脂組成物を硬化するにあたって
は、2種類の硬化促進剤を必須成分とするが、第1の種
類としては一般式(I): (R1は水素原子またはメチル基を表し、R2はフェニル基
または炭素数10〜20のアルキル基を表す。) で表されるイミダゾール化合物(E)である。
このようなイミダゾール化合物としては、2−ウンデ
シルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2
−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイ
ミダゾール等が挙げられる。
これらの化合物は四国化成(株)より各々、キュアゾ
ールC11Z、キュアゾールC17Z、キュアゾール2PZ、キュ
アゾール2P4MZとして市販されている。
その中でも2−ヘプタデシルイミダゾールが最も好ま
しく用いられる。
第2の種類としては、テトラフェニルホスホニウムテ
トラフェニルボレートおよび/またはトリエチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレートのテトラフェニルボレー
ト化合物(F)である。
これらは各々北興化学(株)よりTPP−K、TEA−Kの
商品名で市販されている。
このような硬化促進剤の組み合わせをエポキシ樹脂に
適用した例は公知である。例えば、特公昭53−28359号
に2−ヘプタデシルイミダゾールとトリエチルアンモニ
ウムテトラフェニルボレートの組み合わせによる硬化促
進剤を使った例が開示されている。
しかしながら、イミド樹脂を併用した樹脂組成物に上
述のような硬化促進剤を適用した例は未だ知られていな
い。
イミド樹脂を使用した樹脂組成物の硬化促進剤として
はトリフェニルホスフィンを主体とする硬化促進剤が使
用されているが、このような樹脂組成物ではイミド樹脂
とエポキシ樹脂の硬化のバランスが取り難く、硬化物の
硬度の発現に時間がかかり、短時間での離型性が不十分
であった。
しかし、本発明の樹脂組成物は硬化物の硬度が短時間
で発現し、十分な離型性および半田耐熱性を得られるこ
とが特徴である。
本発明における2種類の硬化促進剤の使用量はポリマ
レイミド(A)、エポキシ樹脂(B)およびエポキシ硬
化剤(C)の合計量100重量部に対して、2種類の硬化
促進剤の合計量で1.5〜3重量部である。
また、イミダゾール化合物(E)とテトラフェニルボ
レート化合物(F)の比率は、重量比でイミダゾール化
合物(E)1に対してテトラフェニルボレート化合物
(F)0.5〜2倍量が好ましい。
該樹脂組成物には、上記各成分の他、必要に応じて、
脂肪酸、脂肪酸塩、ワックス等の離型剤、ブロム化合
物、アンチモン、リン等の難燃剤、カーボンブラック等
の着色剤、各種シリコーンオイル等を配合し、混合・混
練し、成形材料とすることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
合成例1(ポリマレイミド(1)) 撹拌機、温度計を装着した反応容器に、無水マレイン
酸43.2g(0.44モル)とアセトン130gを投入し溶解す
る。これに4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル73.6g(0.2モル)をアセトン515gに溶解した溶液
を室温で滴下し、さらに、23〜27℃で3時間撹拌する。
反応終了後、乾燥してビスマレアミド酸を黄色結晶とし
て得た。
このビスマレアミド酸112gをアセトン300gに懸濁さ
せ、トリエチルアミン9.6gを添加し、室温で30分撹拌す
る。
酸化マグネシウム(II)0.4g、酢酸コバルト(II)・
4H2O0.04gを添加後、無水酢酸52gを25℃で30分間かけて
滴下し、さらに3時間撹拌する。反応終了後、生成した
結晶を濾過、洗浄後、乾燥してポリマレイミド化合物
(1)を得た。
収量は84.5g、理論収量に対する割合は80%、融点は1
95〜200℃であった。
合成例2(ポリマレイミド(2)) 撹拌機、温度計を装着した反応容器にアニリン111.6g
(1.2モル)と、α,α′−ジクロロ−p−キシレン70.
0g(0.4モル)を装入し、窒素ガスを通しながら昇温し
た。内温30℃位から発熱が認められたがそのまま昇温
し、85〜100℃で3時間一定に保った。この後、引続き
昇温して190〜200℃で20時間反応させた。次いで、冷却
して内温を95℃に下げ、これに15%苛性ソーダ水溶液23
0gを加え、撹拌中和を行った。静置後、下層の水層を分
液除去し、飽和食塩水300gを加え、洗浄分液を行った。
次に、窒素気流下で加熱脱水を行った後、加圧濾過して
無機塩等を除いた。これを2〜3Torrの真空下で真空濃
縮して未反応のアニリンを回収した。
次に、撹拌機、温度計を装着した反応容器に無水マレ
イン酸35.8g(0.358モル)とアセトン40gを装入し溶解
した。上記アニリン樹脂50gをアセトン50gに溶解した溶
液を滴下すると結晶が析出し、25℃で3時間撹拌した。
その後、トリエチルアミン8.5gを添加後、25℃で30分間
撹拌する。
酸化マグネシウム(II)0.35g、酢酸コバルト(II)
・4H2O0.035gを添加後、無水酢酸45.5gを装入し、50〜5
5℃で3時間撹拌し、25℃に冷却後、反応液を水1中
に撹拌しながら滴下し、生成した結晶を濾過、水洗後、
乾燥して褐色結晶のポリマレイミド化合物(2)を得
た。
このポリマレイミド化合物(2)を高速液体クロマト
グラフィーにより組成分析した結果、一般式(IV)のl
=0は25%、l=1は23%、l=2は17%、l≧3は35
%であった。
収量は74.2g、理論収量に対する割合は98.1%、融点
は115〜130℃であった。
(カップリング剤の無機充填剤表面への固定) 平均粒径20μの溶融シリカ(ハリミックS−CO、
(株)マイクロン製)100重量部に対して、N−(2−
アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン
1重量部を加え、ヘンシェルミキサーにより20分間混合
した。次いで、この混合物をステンレス製のバットに広
げ、110℃で2時間乾燥し、処理シリカを得た。
実施例1〜6および比較例1〜4 第1表に示す組成(重量部)の配合物をヘンシェルミ
キサーで混合し、さらに100〜130℃の熱ロールにて3分
間溶融・混練した。
この混合物を冷却、粉砕し、打錠して成形用樹脂組成
物を得た。
なお、第1表中で使用した原料で、合成例1,2による
もの以外は、次のものを使用した。
・エポキシ樹脂(1); o−クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂(EOCN−1020、日本化薬(株)製) ・エポキシ樹脂(2); 4,4′−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニル
(YX−4000、油化シェルエポキシ(株)製) ・エポキシ硬化剤; ノボラックフェノール樹脂(PN−
80、日本化薬(株)製) ・硬化促進剤(1); 2−ヘプタデシルイミダゾール
(C17Z、四国化成(株)製) ・硬化促進剤(2); テトラフェニルホスホニウムテ
トラフェニルボレート(TPP−K、北興化学(株)製) ・硬化促進剤(3); トリエチルアンモニウムテトラ
フェニルボレート(TEA−K、北興化学(株)製) ・硬化促進剤(4); トリフェニルホスフィン(TP
P、北興化学(株)製) 以上のようにして得られた成形用樹脂組成物を用いて
トランスファー成形(180℃、30kg/cm2、3分間)によ
り、物性測定用の試験片を成形した。
また、フラットパッケージ型半導体装置用リードフレ
ームの素子搭載部に、試験用素子(10mm×10mm角)を搭
載し、トランスファー成形(180℃、30kg/cm2、3分
間)により、試験用半導体装置を得た。
これらの試験用成形物は、各試験を行う前に、180℃
で6時間、後硬化を行った。
試験結果を第2表に示す。
なお、試験方法は次の通りである。
・ガラス転移温度: TMA法 ・曲げ強度; JIS K−6911 ・溶融粘度; 島津フローテスターにて測定。
・硬度 ; 成形直後の硬化物で、バーコール硬度計
にて測定。
・離型性 ; 試験用半導体装置を成形後、金型から試
験用半導体装置を離型する際、ランナーの変形、ゲート
残りおよび金型よりの取外し易さ等を定性的に判断。
・V.P.S.テスト; 試験用半導体装置をプレッシャーク
ッカーテスター(121℃、2気圧)に24時間放置した
後、直ちに溶融半田浴(260℃)に投入し、パッケージ
樹脂にクラックの発生した半導体装置の数を数えた。試
験値を分数で示し、分子はクラックの発生した半導体装
置の数、分母は試験に供した半導体装置の総数である。
〔発明の効果〕 実施例および比較例にて説明したごとく、本発明によ
る半導体封止用樹脂組成物は、イミド樹脂の耐熱性とエ
ポキシ樹脂の成形性を効率良く付与することのできるも
のである。
さらに、この樹脂組成物でリフローおよびフロー半田
付け方法が適用される表面実装型の半導体装置を封止し
た場合、優れた半田耐熱性と成形性を示し、信頼性の高
い樹脂封止型半導体装置を得ることができ、工業的に有
益な発明である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31 (56)参考文献 特開 昭62−132916(JP,A) 特開 昭52−16599(JP,A) 特公 昭53−28359(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 35/00 C08G 59/40 C08L 23/29

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマレイミド(A)、エポキシ樹脂
    (B)、エポキシ硬化剤(C)および無機充填剤(D)
    から本質的になる樹脂組成物において、硬化促進剤とし
    て、一般式(I): (R1は水素原子またはメチル基を有し、R2はフェニル基
    または炭素数10〜20のアルキル基を表す。) で表されるイミダゾール化合物(E)と、テトラフェニ
    ルホスホニウムテトラフェニルボレートおよび/または
    トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートのテト
    ラフェニルボレート化合物(F)を必須成分として含有
    することを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
JP33481589A 1989-12-26 1989-12-26 半導体封止用樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2870903B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33481589A JP2870903B2 (ja) 1989-12-26 1989-12-26 半導体封止用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33481589A JP2870903B2 (ja) 1989-12-26 1989-12-26 半導体封止用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03197527A JPH03197527A (ja) 1991-08-28
JP2870903B2 true JP2870903B2 (ja) 1999-03-17

Family

ID=18281528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33481589A Expired - Lifetime JP2870903B2 (ja) 1989-12-26 1989-12-26 半導体封止用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2870903B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011219674A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板用熱硬化樹脂性組成物
JP2012041386A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Sumitomo Bakelite Co Ltd 回路基板用熱硬化性樹脂組成物
US8470936B2 (en) 2011-07-29 2013-06-25 Namics Corporation Liquid epoxy resin composition for semiconductor encapsulation
US20130026660A1 (en) * 2011-07-29 2013-01-31 Namics Corporation Liquid epoxy resin composition for semiconductor encapsulation, and semiconductor device using the same
KR20160122741A (ko) * 2014-02-19 2016-10-24 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 액정 밀봉용 경화성 수지 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03197527A (ja) 1991-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100243708B1 (ko) 반도체 캡슐화 에폭시 수지조성물 및 그것으로 캡슐화된 반도체장치(Semiconductor Encapsulating Epoxy Resin Compositions and Semiconductor Devices Encapsulated Therewith)
TW201610120A (zh) 密封用樹脂組成物及半導體裝置
JP2014062173A (ja) 樹脂組成物および電子部品装置
JP2870903B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物
US5134204A (en) Resin composition for sealing semiconductors
JP3137295B2 (ja) エポキシ樹脂硬化剤及びエポキシ樹脂組成物
JP2825572B2 (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JPH093167A (ja) 樹脂組成物及びこれを用いた樹脂封止型半導体装置
JP3042897B2 (ja) 樹脂組成物
JP2912470B2 (ja) 樹脂組成物
JPH04337316A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH06157754A (ja) 樹脂組成物
JP2912468B2 (ja) 樹脂組成物
JP2912467B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0388827A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JP3681082B2 (ja) イミド環含有エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物
JPH03134014A (ja) 半導体封止用熱硬化性樹脂組成物
JPH05331261A (ja) 樹脂組成物
KR20240034802A (ko) 반도체 봉지용 수지 조성물 및 반도체 장치
JPH03258830A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2912469B2 (ja) 樹脂組成物
TW202313840A (zh) 壓縮成形用環氧樹脂組成物及電子零件裝置
JPH04359011A (ja) 半導体封止用樹脂組成物
JPH03185048A (ja) 半導体封止用熱硬化性樹脂組成物
JPH02302424A (ja) 半導体封止用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100108

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term