JPH04321813A - 軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

軸受装置及びその製造方法

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JPH04321813A
JPH04321813A JP11233091A JP11233091A JPH04321813A JP H04321813 A JPH04321813 A JP H04321813A JP 11233091 A JP11233091 A JP 11233091A JP 11233091 A JP11233091 A JP 11233091A JP H04321813 A JPH04321813 A JP H04321813A
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Koichi Tsunoda
耕一 角田
Chukichi Umeki
梅木 忠吉
Kenji Yamada
憲司 山田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のラックピニオ
ン式ステアリング装置におけるラック軸、その他サスペ
ンション機構における回転軸、揺動軸を摺動支持する軸
受装置、とくに可撓性潤滑シートからなる鍔付き円筒巻
きブッシュ軸受を具備した軸受装置及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上述した部位に使用される軸
受装置は、低い摺動摩擦抵抗をもって軸を長期に亘って
摺動支持するように構成されていることは勿論であるが
、さらに、摺動面への塵埃等の侵入を防止するべくブー
ツによって覆われるため、当該軸受装置にはブーツ内の
空気を流出入するべく連通路を設ける必要がある。
【0003】このような軸受装置には、従来より連通路
を有する半硬質のまたは軟質の合成樹脂材料で形成され
たブッシュ軸受が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このブッシュ軸受は、
低い摺動摩擦抵抗をもって軸を支持する役割を果たすも
のであるが、ブッシュ軸受が組み込まれる部位に繰り返
し起こる温度変化に起因する熱履歴により収縮や膨脹を
生じ、軸受内径寸法を減少させて軸を強く圧接し、作動
トルクを増大させたり、逆に軸受内径寸法を増大させて
、軸とブッシュ軸受との間に微小隙間が生じてガタとな
り、軸に対して衝撃や局部的な力が加わると振動あるい
は異音を発生させたりする問題点がある。
【0005】このような問題点を解決するため、例えば
熱履歴に対して寸法変化の少ない金属により連通路とな
る軸方向に沿って伸びる凹状部が一体的に形成された孔
を有する筒体を形成し、この筒体の孔の内面に潤滑性を
有する合成樹脂を被覆するか、潤滑性を有する合成樹脂
からなる可撓性潤滑シートを孔の内面に接着する等の手
段が考えられるが、孔には凹状部があるため、内面全面
に合成樹脂を被覆もしくは接着することは難しく、また
、合成樹脂の被覆もしくは接着のみでは早期に摩耗を生
じ、長期にわたってガタを生じることなしに良好に軸を
低い摺動摩擦抵抗をもって支持することは困難である。
【0006】本発明者らは上記問題点に対し、軸との間
に微小隙間が生じることなく低い摺動摩擦抵抗を発揮す
ること、温度変化に起因する寸法変化を生じないこと、
さらには連通路を容易に形成可能なこと、を技術的課題
に挙げ、当該課題を解決するべく鋭意研究の結果、エキ
スパンドメタルあるいは金属織物(メッシュ)から成る
基材とこの基材の網目及びその表面に充填被覆された潤
滑性を有する合成樹脂組成物から成る潤滑シートは加工
性に優れ、かつ軸との間にクリアランスを必要とするこ
となく長期にわたって低い摺動摩擦抵抗を発揮すること
に着目し、この潤滑シートを筒体の内面に一体的に結合
させて形成した軸受装置は上記問題点を一挙に解決する
ものであることを確認し、本発明に到達した。
【0007】本発明は、自動車のラックピニオン式ステ
アリング装置におけるラック軸、その他サスペンション
機構における回転軸、揺動軸を低い摺動摩擦抵抗をもっ
て摺動支持し得る上に、両側において画成された室を連
通する連通路を形成し得る軸受装置及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的は、軸方向に沿って伸びる凹条部が一体的に形成され
た孔を有した筒体と、筒体の孔に配置された円筒部を有
する可撓性薄肉の巻きブッシュ軸受とを具備し、巻きブ
ッシュ軸受は金属製の網状体から成る基材とこの基材の
網目及び表面に充填・被覆された潤滑性を有する合成樹
脂組成物とから成り、巻きブッシュ軸受の円筒部は孔の
凹条部の形状に倣って変形せしめられて筒体の凹条部を
含む孔に密接されていると共に巻きブッシュ軸受の円筒
部の凹条部に対面する肉厚は、凹条部の両側の孔に対面
する巻きブッシュ軸受の円筒部の肉厚よりも薄く形成さ
れて凹条部に軸方向に延びる凹条溝が形成されている軸
受装置によって達成される。
【0009】本発明における筒体は、ブッシュ軸受の可
撓性薄肉の円筒部を保持するためのものであり、本筒体
としては、金属製、繊維強化プラスチック製又はセラミ
ックス製等いずれであっても良く、要は可撓性薄肉の円
筒部を保持し得る強度ならびに温度変化に対する寸法安
定性を有するものであれば良いのである。また、本発明
の軸受装置が、回転又は軸方向移動に加えて揺動する軸
を支持すべく用いられる場合には、本筒体の外周面に筒
状のゴムその他の弾性体を加硫接着等により取り付けて
もよい。
【0010】本発明における筒体の孔に形成される凹条
部は、連通路を形成すると共にブッシュ軸受の筒体に対
する相対的回転を阻止するためのものであって、円周方
向において一個でもよいが、高い連通性と高い相対回転
阻止性とを得る場合には、複数個設けるのが好ましく、
複数個設ける場合には、円周方向に関して均等に配置さ
れているのが良い。本凹条部は、製造の容易性からは軸
方向と平行に真直ぐに伸びているのが好ましいが、必ず
しもこれに限らないのである。
【0011】金属製の網状体を基材とし、本基材の網目
及び表面に潤滑性を有する合成樹脂組成物が充填・被覆
されてなる可撓性薄肉の円筒部を有する本発明における
ブッシュ軸受は、その円筒部の内周面で直接軸に接触し
て軸を摺動自在に支持するためのものである。本円筒部
の基材としては、エキスパンドメタルが好ましいが、こ
れに代えて、金属細線を縦横に織ることによって形成さ
れる金属メッシュ等でも良いのである。本基材の網目及
び表面に充填、被覆する潤滑性を有する合成樹脂組成物
としては、潤滑性を有すると共に展延性を有するフッ素
樹脂、特に四フッ化エチレン樹脂を主成分とした組成物
が好ましく、その他ポリエチレン、ポリアミド、ポリウ
レタン樹脂でも良い。本円筒部の厚みは、基材との関連
で決定され、一例を挙げれば基材の厚みが0.5mm程
度の場合には、0.7mm程度である。
【0012】本発明の一つでは、ブッシュ軸受として可
撓性潤滑シートを円筒状に捲回して円筒部を形成しかつ
この円筒部の一端に拡径鍔部を一体的に形成してなる鍔
付円筒巻きブッシュ軸受を使用する。
【0013】本発明における凹条部に対面するブッシュ
軸受の円筒部の肉厚は、凹条部の両側において筒体の孔
に対面するブッシュ軸受の円筒部の肉厚よりも薄く、ブ
ッシュ軸受の円筒部の内面は、孔の凹条部の形状に倣っ
て変形されている。本変形はブッシュ軸受を筒体に固定
し、連通路用の凹条溝を形成するためのものである。
【0014】さらに本発明によれば前記目的は、内面に
軸方向に沿って延びる凹条部が一体的に形成された孔を
有する筒体と、円筒部とこの円筒部の一端に一体的に形
成された拡径鍔部を備えた巻きブッシュ軸受とを準備す
る工程と、巻きブッシュ軸受の円筒部を縮径して筒体の
孔に挿入すると共に拡径鍔部を筒体の孔の一端開口部周
辺に当接させてなる巻きブッシュ軸受と筒体との組合せ
体を準備する工程と、この組合せ体をプレスダイ上に配
置し、外周面に筒体の凹条部に対応する突条部を有する
ポンチを巻きブッシュ軸受の円筒部に嵌入してポンチの
突条部により孔の凹条部に対面する円筒部に塑性流動を
生じさせ、円筒部を凹条部を含む孔に密着させると共に
円筒部の凹条部に対面する肉厚を凹条部の両側の孔に対
面する円筒部の肉厚よりも薄く形成して凹条部に軸方向
に延びる凹条溝を形成する工程とを具備する軸受装置の
製造方法によって達成される。
【0015】そして本発明のブッシュ軸受は、金属製の
網状体を基材とし、潤滑性を有する合成樹脂組成物を充
填・被覆した構成をとるので、上述の方法により容易に
筒体の孔の形状に倣って塑性変形し、強固に筒体に固着
されるのである。
【0016】本発明による製造方法ではまた、筒体の長
さより長い円筒部を備えた巻きブッシュ軸受を準備して
、円筒部の筒体からの突出部を拡径して筒体の孔の他端
開口部周辺に当接する拡径鍔部を形成する工程を具備す
る場合がある。
【0017】
【作用】本発明の軸受装置では、ブッシュ軸受の円筒部
内に支持すべき軸が挿入される。そしてブッシュ軸受の
円筒部の内面が、孔の凹条部の形状に倣って変形されて
いるため、筒体の凹条部がブッシュ軸受の円筒部をしっ
かりと掴む上に、挿入された軸との間に連通路が形成さ
れる結果、使用中ブッシュ軸受と筒体との相対回転が阻
止されると共に軸受装置の両端面側を連通し得る。
【0018】以下、本発明を、図面に示す具体例に基づ
いて更に詳細に説明する。これにより前記発明及び更に
他の発明が明瞭となるであろう。
【0019】尚、本発明はこれら具体例に何等限定され
ないのである。
【0020】
【具体例】図1及び図2において、金属製の筒体1の中
央部に形成された孔2には、その円周方向3に沿って複
数個(本例では4個)の凹条部4が孔2の軸方向5に沿
って平行に伸びかつ孔2の軸方向5の全長に亘って一体
的に形成されている。
【0021】基材として図3に示すような規則正しい網
目を備えたエキスパンドメタル(例えば厚さ=0.5m
m)6を使用し、エキスパンドメタル6の網目7及び表
面に図4に示すように潤滑性を有する合成樹脂組成物8
を充填・被覆して形成した可撓性潤滑シート9を円筒状
に捲回して円筒部10及び円筒部10の一端に一体的に
拡径鍔部11を形成した鍔付円筒巻きブッシュ軸受12
において、可撓性薄肉の円筒部10は孔2に配置されて
おり、可撓性薄肉の拡径鍔部11は孔2の一端開口部1
3の周辺で筒体1に密接されており、径方向14であっ
て外方に拡径された円筒部10の他端は孔2の他端開口
部17の周辺で筒体1に密接されて拡径鍔部16を構成
している。両拡径鍔部11及び16は巻きブッシュ軸受
12が筒体1から孔2の軸方向5に抜け出るのを阻止し
ている。本発明では、両拡径鍔部11及び16に代えて
、筒体1の内面もしくはブッシュ軸受12の外面を荒ら
して、両面間の摩擦係数を高めることにより、摩擦によ
って巻きブッシュ軸受12の抜け出しを阻止してもよく
、また、両面間の一部もしくは全面に接着剤を塗布して
この抜け出しを阻止してもよい。
【0022】凹条部4に対面する円筒部10の部位18
の肉厚は、凹条部4の両側において筒体1の孔2に対面
する円筒部10の部位19の肉厚よりも薄く、円筒部1
0の内外面20、21は、孔2の凹条部4の形状に倣っ
て変形されており、これにより連通路用の凹条溝22が
形成されている。また、後述する円筒部10の端部51
及び52のつき合せ部は、凹条部4に位置し、端部51
及び52が互いに当接したまま凹条部4の形状に倣って
形成されているので強固な固着が可能であると共に、つ
き合せ部が摺動時摺動面に存在しないため、摺動時、つ
き合せ部に応力が集中することなく長期間良好な摺動性
能を発揮する。
【0023】このように構成された軸受装置30は、例
えば図5に示すようなステアリングギアのラック軸31
の支持に使用される。図5においてラック軸31は軸受
装置30を介してラックチューブ32に軸方向5に移動
自在に支持されている。軸受装置30はラックチューブ
32の内面に嵌入されてラックチューブ32に固定され
ている。ラック軸31は、その一端ではステアリングボ
ックス内にて、ステアリングシャフトに連結されたピニ
オンに噛合っており、他端ではステアリングロッド33
のボール部が揺動自在に嵌合されたボールソケット34
に連結されている。ラック軸31の他端は、ラックブー
ツ35により披包されており、ラックブーツ35の一端
はブーツクランプ36によりラックチューブ32に、そ
の他端は止め輪37によりステアリングロッド33に夫
々固定されている。ここで軸受装置30では、ラック軸
31の外周面と接する円筒部10が網状体であるエキス
パンドメタル6の網目及び表面に潤滑性を有する合成樹
脂組成物8が充填・被覆されてなるものであるため、低
い摺動摩擦抵抗が長期に亘って保持されラック軸31の
軸方向5の移動が妨げられることがない。そして軸受装
置30の凹条溝22は、軸受装置30の一端側でラック
チューブ32により画成された室38と軸受装置30の
他端側でラックブーツ35で画成された室39とを連通
する連通路をラック軸31と共に形成しており、ラック
軸31の軸方向5の移動ではこの連通路を介して室38
及び39の空気が相互に容易に移動する結果、室38及
び39に存在する空気によってもラック軸31の軸方向
5の移動が妨げられることはない。従って軸受装置30
では、初期においても且又長期に亘っても操舵時に過度
のステアリング操作力が必要とされることもなく、ステ
アリングホイールの戻り不良が生じることもない。
【0024】尚、ラック軸31では軸心40を中心とし
た方向41の回転は生じないが、軸受装置30をこのよ
うな軸心40を中心とした方向41の回転が生じる軸に
適用した場合、軸受装置30では、凹条部4に陥入した
円筒部10の部位18を凹条部4がしっかりと掴んで方
向41に関して円筒部10を筒体1に固定しているため
、譬え頻繁に方向41の回転が支持する軸に生じたとし
ても、円筒部10が筒体1に対して相対的に方向41に
回転してしまうことがなく、このような回転が生じる軸
をも長期に亘って極めて低い摺動摩擦抵抗をもって安定
に支持し得る。
【0025】次に軸受装置30の製造方法について図6
から図12を参照して説明する。
【0026】まず、図3及び図4に示すようなエキスパ
ンドメタル6を基材とし、エキスパントメタル6の網目
7及び表面に潤滑性を有する合成樹脂組成物8が充填・
被覆されて形成された可撓性潤滑シート9を、図6に示
すように円筒状に捲回して円筒部10を形成しかつ円筒
部10の一端に拡径鍔部11を一体的に形成してなる鍔
付円筒巻きブッシュ軸受12を準備する。そして軸方向
5に沿って伸びる凹条部4が円周方向3に複数個一体的
に形成された筒体1の孔2に、円筒部10を縮径して円
筒部10の円周方向3の端部51及び52を互いに当接
させて且つ互いに当接した端部51及び52をいずれか
の凹条部4の中央部に位置せしめて円筒部10を挿入し
、筒体1の孔2の一端開口部13周辺で筒体1に、拡径
鍔部11を当接せしめて円筒部10の他端を孔2の他端
開口部17から突出させてブッシュ軸受12と筒体1と
の組合せ体53を準備する。尚、ブッシュ軸受12は、
このように端部51及び52が互いに当接した状態で円
筒部10の外径が孔2の径に等しくなるように形成され
る。次に組合せ体53を、図7及び図8に示すように拡
径鍔部11が直接プレスダイ54に当接するようにして
プレスダイ54上に配置し、次に図9に示すように小径
の円筒部55と円筒部55に連続する截頭円錐部56と
を備えた荒曲げ用のポンチ57をプレスダイ54上に配
置されたブッシュ軸受12の円筒部10に嵌合せしめ孔
2の他端開口部17から突出した円筒部10の他端をポ
ンチ57の截頭円錐部56により径方向外方に拡開せし
める。更に図10に示すように円筒部58に鍔ガイド5
9が嵌挿された仕上げ用の新たなポンチ60をプレスダ
イ54上に配置されたブッシュ軸受12に嵌合せしめて
鍔ガイド59により径方向外方に拡径された円筒部10
の他端を更に径方向外方に押圧して拡径鍔部16とする
。そして図11及び図12に示すように鍔体61が嵌合
され且つ筒体1の凹条部4と対応した突条部62を円筒
部63の外周面に有する溝形成用であって仕上げ用でも
あるポンチ64を更に準備してこれを凹条部4と対応し
た凹条部65を有するプレスダイ66上のブッシュ軸受
12の円筒部10に嵌入してポンチ64の突条部62に
より孔2の凹条部4に対面する円筒部10の部位に塑性
流動を生じさせて円筒部10の内外面20、21を円筒
部10の端部51及び52が互いに当接したまま凹条部
4の形状に倣って変形せしめ、凹条部4に対面する円筒
部10の肉厚を、凹条部4の両側の孔2に対面する円筒
部10の肉厚よりも薄くして孔2において円筒部10を
円周方向3に関して筒体1に係合固定するとともに溝2
2を形成し、同時に円筒部63により円筒部10の内周
面を仕上げ加工して円筒部10の寸法精度を高め、これ
により軸受装置30を得る。
【0027】尚、径方向外方に拡開された円筒部10の
拡径鍔部16を鍔ガイド59及び鍔体61によって更に
径方向外方に押圧することにより、拡径鍔部16は孔2
の他端開口部17の周辺で筒体1に強固に圧接固定され
る一方、拡径鍔部11は筒体1とプレスダイ54及び6
6との間に挟持されて孔2の一端開口部13の周辺で筒
体1に強固に圧接固定される。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、軸を直接
摺動自在に支持するブッシュ軸受の円筒部が、金属製の
網状体を基材とし、この基材の網目及び表面に潤滑性を
有する合成樹脂組成物が充填・被覆されてなるものであ
るため、軸を長期に亘って安定して摺動自在に支持する
ことができる。そして凹条部に対面するブッシュ軸受の
円筒部の肉厚が、凹条部の両側において筒体の孔に対面
するブッシュ軸受の円筒部の肉厚よりも薄く、ブッシュ
軸受の円筒部の内面が、孔の凹条部の形状に倣って変形
されているいるため、凹条部でブッシュ軸受の円筒部を
しっかりと掴む結果、ブッシュ軸受の円筒部が可撓性薄
肉であってもこれを強固に筒体に固定し得、使用中ブッ
シュ軸受と筒体との円周方向に関する相対回転を確実に
阻止し得、長期に亘って低い摺動摩擦抵抗をもって軸を
支持し得る。
【0029】加えて、具体例のようにブッシュ軸受の円
筒部の一端に一体的に形成された可撓性薄肉の拡径鍔部
を孔の一端開口部の周辺で筒体に密接させ或いはブッシ
ュ軸受の円筒部の他端を径方向外方に拡径し、孔の他端
開口部周辺で筒体に密接させると、ブッシュ軸受を更に
強固に筒体の孔に固定し得る上に、ブッシュ軸受の孔か
らの抜け出しをも防止し得る。
【0030】一方、本発明の軸受装置の製造方法におい
ては、キー溝形成、キー固定等を必要としなく、長期に
亘って安定した低い摺動摩擦抵抗をもった軸受装置を容
易に製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例の軸受装置の横断面図である
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】基材としてのエキスパンドメタルを示す平面図
である。
【図4】ブッシュ軸受の素材としての可撓性潤滑シート
を示す断面説明図である。
【図5】図1の具体例の軸受装置をラック軸に適用した
断面図である。
【図6】可撓性潤滑シートからなる鍔付円筒巻きブッシ
ュ軸受の斜視図である。
【図7】ブッシュ軸受と筒体との組合せ体をプレスダイ
上に配置した断面図である.
【図8】図7に示すVIII−VIII線断面図である
【図9】ポンチによる拡開操作を説明する断面図である
【図10】ポンチによる拡開仕上げ操作を説明する断面
図である。
【図11】ポンチによる溝形成及び仕上げ操作を説明す
る断面図である。
【図12】図11に示すXII−XII線断面図である
【符号の説明】
1  筒体 2  孔 4  凹条部 6  エキスパンドメタル 10  円筒部 12  ブッシュ軸受

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  軸方向に沿って伸びる凹条部が一体的
    に形成された孔を有した筒体と、筒体の孔に配置された
    円筒部を有する可撓性薄肉の巻きブッシュ軸受とを具備
    し、巻きブッシュ軸受は金属製の網状体から成る基材と
    この基材の網目及び表面に充填・被覆された潤滑性を有
    する合成樹脂組成物とから成り、巻きブッシュ軸受の円
    筒部は孔の凹条部の形状に倣って変形せしめられて筒体
    の凹条部を含む孔に密接されていると共に巻きブッシュ
    軸受の円筒部の凹条部に対面する肉厚は、凹条部の両側
    の孔に対面する巻きブッシュ軸受の円筒部の肉厚よりも
    薄く形成されて凹条部に軸方向に延びる凹条溝が形成さ
    れていることを特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】  巻きブッシュ軸受は、筒体の孔の両端
    に位置するように円筒部の両端に拡径鍔部を一体的に形
    成して成る鍔付円筒巻きブッシュ軸受である請求項1に
    記載の軸受装置。
  3. 【請求項3】  内面に軸方向に沿って延びる凹条部が
    一体的に形成された孔を有する筒体と、円筒部とこの円
    筒部の一端に一体的に形成された拡径鍔部を備えた巻き
    ブッシュ軸受とを準備する工程と、巻きブッシュ軸受の
    円筒部を縮径して筒体の孔に挿入すると共に拡径鍔部を
    筒体の孔の一端開口部周辺に当接させてなる巻きブッシ
    ュ軸受と筒体との組合せ体を準備する工程と、この組合
    せ体をプレスダイ上に配置し、外周面に筒体の凹条部に
    対応する突条部を有するポンチを巻きブッシュ軸受の円
    筒部に嵌入してポンチの突条部により孔の凹条部に対面
    する円筒部に塑性流動を生じさせ、円筒部を凹条部を含
    む孔に密着させると共に円筒部の凹条部に対面する肉厚
    を凹条部の両側の孔に対面する円筒部の肉厚よりも薄く
    形成して凹条部に軸方向に延びる凹条溝を形成する工程
    とを具備する軸受装置の製造方法。
  4. 【請求項4】  内面に軸方向に沿って延びる凹条部が
    一体的に形成された孔を有する筒体と、該筒体の長さよ
    りも長い円筒部とこの円筒部の一端に一体的に形成され
    た拡径鍔部を備えた巻きブッシュ軸受とを準備する工程
    と、巻きブッシュ軸受の円筒部を縮径して筒体の孔に挿
    入すると共に拡径鍔部を筒体の孔の一端開口部周辺に当
    接させてなる巻きブッシュ軸受と筒体との組合せ体を準
    備する工程と、この組合せ体をプレスダイ上に配置し、
    円筒部の筒体からの突出部を拡径して筒体の孔の他端開
    口部周辺に当接する拡径鍔部を形成する工程と、筒体の
    両端開口部に拡径鍔部が形成された組合せ体をプレスダ
    イ上に配置し、外周面に筒体の凹条部に対応する突条部
    を有するポンチを巻きブッシュ軸受の円筒部に嵌入して
    ポンチの突条部により孔の凹条部に対面する円筒部に塑
    性流動を生じさせ、円筒部を凹条部を含む孔に密着させ
    ると共に円筒部の凹条部に対面する肉厚を凹条部の両側
    の孔に対面する円筒部の肉厚よりも薄く形成して凹条部
    に軸方向に延びる凹条溝を形成する工程とを具備する軸
    受装置の製造方法。
  5. 【請求項5】  巻きブッシュ軸受は、金属製の網状体
    から成る基材とこの基材の網目及び表面に充填・被覆さ
    れた潤滑性を有する合成樹脂組成物とから成る可撓性潤
    滑シートを円筒状に捲回して円筒部を形成し、かつこの
    円筒部の一端に拡径鍔部を一体的に形成してなる鍔付円
    筒巻きブッシュ軸受である請求項3又は4に記載の軸受
    装置の製造方法。
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