JPH04311865A - 信号記録再生装置 - Google Patents

信号記録再生装置

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JPH04311865A
JPH04311865A JP3079156A JP7915691A JPH04311865A JP H04311865 A JPH04311865 A JP H04311865A JP 3079156 A JP3079156 A JP 3079156A JP 7915691 A JP7915691 A JP 7915691A JP H04311865 A JPH04311865 A JP H04311865A
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tape
signal
circuit
tension
guide device
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Etsuro Saito
悦朗 斉藤
Toshiaki Kojima
俊明 児島
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオ・テープ
・レコーダ等に適用して好適な信号記録再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビデオ・テープ・レコーダ等の信号記録
再生装置に使用されるテープガイドは、大別すると回転
型と固定型とが挙げられる。回転型には、テープに与え
る走行抵抗が少ないといった特徴がある。しかしながら
、例えば、使用するベアリングの回転ムラがテープの走
行ムラとなって表れることや、回転ローラーの回転方向
に対しテープの走行方向が直角になっていないと、テー
プがローラーから幅方向の力を受けること等の欠点があ
った。特に後者の欠点においては、更に、テープが幅方
向に移動して、テープのエッジを損傷することもあった
。従って、回転型のテープガイドを使用する場合には、
部品精度や組立精度が頗る高くなるようにしなければな
らなく、製造が困難であった。一方、固定型はテープの
走行が安定したものとなるが、テープの走行抵抗が大き
いといった欠点があった。このような理由により、固定
型でしかもテープの走行抵抗の小さいテープガイドが要
望されており、一例として、エアーガイドが挙げられる
。このエアーガイドは、ガイド体の表面に設けた小孔よ
りエアーを噴出し、テープを浮上させてテープの走行抵
抗を減じる方式である。しかしながら、このエアーガイ
ドを以てしても、エアー源としてコンプレッサーが必要
となる等新たな問題が生ずる。このような欠点や問題を
解消すべく、本出願人は先に超音波を用いた超音波加振
テープガイド装置(特願平02−103627号)を提
案している。この超音波加振テープガイド装置では、固
定型のテープ走行の安定性を有しながら、テープの走行
抵抗を減じることができるようになされている。 また、この超音波加振テープガイド装置は高さ調節が可
能とされている。以下、図22を参照して、この超音波
加振テープガイド装置について説明する。
【0003】この図22において、5は基台18に植立
された主軸である。超音波加振子3が固着されたガイド
部材2は、支持突起7bを有する円筒状の真鍮製の支持
軸7により支持されている。超音波加振子3は、多数の
圧電セラミック板間に正電極及び負電極が、正電極が一
方の面に配された正極板に電気的に接続され、負電極が
他方の面に配された負極板に電気的に接続されて交互に
配されて構成された圧電セラミック素子の一端面に、絶
縁部材が取り付けられ、更にこの圧電セラミック素子の
他端面に固着面が形成されて構成される。この超音波加
振子3の正極板には正極側リード線3aが接続され、こ
の超音波加振子3の負極板には負極側リード線3bが接
続される。この超音波加振子3の固着面は圧電セラミッ
ク素子の一端部分がガイド部材2の径に対応して形成さ
れた曲面で、この固着面がガイド部材2の外周面と当接
、接着される。
【0004】さて、下及び上フランジ9及び10は支持
軸7の上下端部に当接するように配置され、ガイド部材
2に巻き付けられるテープのエッジ部をガイドする役目
を果たすようにされる。主軸5は下及び上フランジ9及
び10並びに支持軸7を挿通するように構成される。6
は支持軸7の上端部の内周に嵌合されると共に主軸5の
端部に形成されたねじ23に螺合される高さ調整ねじで
ある。8は取り付け部材で、この取り付け部材8の上部
に上フランジ10が取り付けねじ15により固定され、
この取り付け部材8の下部に下フランジ9が固定ピン2
2及び24にて固定されている。図23に示すように、
取り付け部材8の素子収容部8aは両側に側壁8bを残
した直方体の孔を形成することにより構成され、その両
側壁8bにはストッパ嵌合孔8cが形成されている。
【0005】このストッパ嵌合孔8cには、ゴムからな
る円盤状のストッパ39の係止突起39aが嵌合され、
このストッパ39にて超音波加振子3が挟持されること
によって、ガイド部材2の回転が阻止されている。取り
付け部材8は、下及び上フランジ9及び10を平行に保
ち、その間隔をガイド部材2の長さより0.1mm程大
きく保つ役目を果たしている。図22に示すように、下
フランジ9及びベース18間の主軸5の外周に配設され
たコイルばね35の偏倚力にて下フランジ9が上方向に
押されるようになされている。ベース18にはピン挿入
孔20が形成され、この挿入孔20には、下フランジ9
下面に植立された固定ピン22が挿入されている。この
ような構成において、高さ調整ねじ6が回転されると、
コイルばね35の偏倚力により、また、この偏倚力に坑
してガイド部材2の高さが調整できるようになされてい
る。図24は、超音波加振子3に交流電圧を印加し、ガ
イド部材2に発生する定在波振動の状態を線X−Xで切
って展開して表示したものである。この図24に示すよ
うに、点線N−Nは節の部分であり、この線上では振幅
がゼロとなっている。ガイド部材2の端面より節の位置
までの距離をnとすると、支持突起7bの軸方向の位置
はガイド部材2の端面よりnの距離に設けられる。
【0006】図25は、上述の超音波加振テープガイド
装置1が搭載されたビデオ・テープ・レコーダのテープ
案内装置64に、テープカセット41が載置された状態
を示している。この図25において、40はテープ案内
装置64のベース、42及び43は夫々S(供給)及び
T(巻取り)リール(以下、夫々Sリール及びTリール
と称することとする)、44、45、48、49及び5
0は夫々所定位置に配されたガイド、46はキャプスタ
ン、47は例えば音声信号等の記録再生ヘッド、51は
消去ヘッドである。
【0007】41aはカセット41に設けられた凹部で
ある。57及び58はテープカセット41の内部に配さ
れたガイドで、このガイド57及び58は、テープカセ
ット41の凹部41aの前面を覆う如く、テープ59を
案内するようになされている。テープ59によって覆う
如くなされた凹部41aの内部には、超音波加振テープ
ガイド装置1、ピンチローラー65、スライダーガイド
60及び61が夫々配されている。
【0008】53及び54は夫々ストッパーで、このス
トッパー53及び54はスライダーガイド60及び61
を夫々回転ヘッド52に対する位置決めを行うために設
けられている。55及び56は夫々ストッパー53及び
54に取り付けられたコネクタ部で、このコネクタ部5
5及び56は夫々端子ピン55a及び56aを有し、ス
ライダーガイド60及び61に夫々ビデオ・テープ・レ
コーダー本体70よりの交流電圧を供給するために設け
られている。
【0009】図26は、図25に示した状態より、テー
プカセット41よりテープ59が引き出され、回転ヘッ
ド52に巻き付けられ、記録及び再生が可能とされた状
態を示している。即ち、この図26においては、図25
の状態において、スライダーガイド60及び61、超音
波加振テープガイド装置1、ピンチローラー65が夫々
所定の位置まで移動せしめられ、回転ヘッド52に対し
てテープ59が巻き付けられた状態(ローディング状態
)を示している。この場合、スライダーガイド60及び
61は、夫々に設けられた位置決めピン60a及び61
aが夫々ストッパー53及び54に設けたV字状部53
a及び54aに当接して位置決めされる如くなされてい
る。超音波加振テープガイド装置1がこの図26に示す
位置に移動すると共に、ピンチローラー65がキャプス
タン46に対向する位置に移動する。この状態において
、テープ案内装置64は記録や再生が可能な状態となる
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な超音波加振型のテープガイド装置1における低摩擦係
数化効果は、テープ59の速度に依存して変化する特性
を持っている。図27に縦軸を摩擦係数(μ)、横軸を
速度(×100mm/s)として、テープガイド装置1
の超音波加振子3に入力する電圧を0(W)〜0.6(
W)まで変化させた場合のテープスピードと摩擦係数の
関係をグラフで示す。この図27より明かなように、低
速度の領域、例えば10mm/sec以下では、小さい
電力で大きい低摩擦係数化効果が得られ、高速度領域、
例えば500mm/sec以上では、空気の巻き込みに
より、超音波加振子3によるガイド部材2への加振の有
無に拘らず、摩擦係数は低くなる。しかしながら、従来
は、このようにテープ59の速度に関係して摩擦係数が
変化するのにも拘らず、これに対応してテープガイド装
置1の超音波加振子3に供給する電力を変化させること
を行ってはいなかった。また、ビデオ・テープ・レコー
ダのような信号記録再生装置には、定常の走行モードの
他に変速再生、早送り、巻戻し等の各種モードが存在す
るが、これらのモードに対応してテープガイド装置1の
超音波加振子3に供給する電力を変化させることを行っ
てはいなかった。更にまた、例えば早送りモードの場合
は、高加速度でテープ速度を立ち上げることが送り時間
の短縮につながるが、加速度が大きければ大きいほど、
低速度領域、つまり、図27に示した500mm/se
c以下における摩擦力によってテープ59に加わる張力
が大となる。超音波加振型のテープガイド装置を採用す
ることにより、この張力を低減することができるが、高
速度領域では、前述のように、摩擦係数が低くなり、超
音波加振型のテープガイド装置の必要は少なくなる。つ
まり時間軸上で、超音波加振子3に入力する電圧の制御
を行えば、効率の良い装置の運転を行うことができる。 しかしながら、従来ではこのような単一モード内で時間
軸上での入力電圧の制御を行っていなかった。従って、
テープの張力を最適にしたり、電力削減の点においても
効率的な装置の運転を実現したりすることができない不
都合があった。
【0011】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
、テープの張力を最適にすることができると共に、電力
削減の点においても効率的な装置の運転を実現すること
のできる信号記録再生装置を提案しようとするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明信号記録再生装置
は例えば図1〜図21に示す如く、動作モードに応じて
テープ59の速度が所定に制御されるようにして成ると
共に、テープ59をガイドするテープガイド部材として
超音波加振型のテープガイド200を用いるようにして
成り、テープ59に信号を記録及び/または再生するよ
うにした信号記録再生装置において、動作モード及びテ
ープ速度に基いて超音波加振型のテープガイド200の
加振量を可変制御する制御手段100、109及び50
0を備えたものである。
【0013】
【作用】上述せる本発明によれば、制御手段100、1
09及び500が動作モード及びテープ速度に基いて超
音波加振型のテープガイド200の加振量を可変制御す
るようにしたので、テープの張力を最適にすることがで
きると共に、電力削減の点においても効率的な装置の運
転を実現することができる。
【0014】
【実施例】以下に、図1〜図21を参照して本発明信号
記録再生装置の一実施例について詳細に説明する。先ず
、図3を参照して本発明信号記録再生装置の要部につい
て説明する。この図3において、52は回転ヘッド、1
15sは供給リール(図示は省略する)側の可動ガイド
、114sは供給リール側のテープガイド、115tは
巻取りリール(図示は省略する)側の可動ガイド、11
4tは巻取りリール側のテープガイドで、テープ59が
、これら可動ガイド115s、テープガイド114s、
回転ヘッド52、可動ガイド115t、テープガイド1
14tにより所定の巻き付け角を以て回転ヘッド52に
巻き付けられて案内される。113s及び113tは夫
々超音波加振子で、これら超音波加振子113s及び1
13tの一端面を上述のテープガイド114s及び11
4tに夫々例えば接着し、超音波加振子113s、テー
プガイド114s及び超音波加振子113t、テープガ
イド114tでテープガイド装置本体200を夫々構成
する。
【0015】100は制御部で、この制御部100をC
PU102、バス103(データ、アドレス及びコント
ロールバスよりなる)、ROM104、RAM105、
システムコントローラ106、A−Dコンバータ(アナ
ログ−ディジタル変換回路)及びD−Aコンバータ10
8より構成する。109は駆動部で、この駆動部109
を温度補償回路111s、111t及び駆動回路112
s、112tで構成する。温度補償回路111sは、C
PU102よりバス103及びD−Aコンバータ108
を介して供給されるオフセット信号及びコントロール信
号を加算し、この加算信号を駆動回路112sに供給す
る。駆動回路112sは温度補償回路111sより夫々
供給される加算信号により信号を発振し、この発振信号
に対するゲインを、CPU102よりバス103を介し
て供給されるゲインデータに基いて変え、このゲインを
変えた信号を駆動信号として超音波加振子113s及び
テープガイド114tより構成されるテープガイド装置
本体200に供給する。温度補償回路111tは、CP
U102よりバス103及びD−Aコンバータ108を
介して供給されるオフセット信号及びコントロール信号
を加算し、この加算信号を駆動回路112tに供給する
。駆動回路112tは温度補償回路111tより夫々供
給される加算信号により信号を発振し、この発振信号に
対するゲインを、CPU102よりバス103を介して
供給されるゲインデータに基いて変え、このゲインを変
えた信号を駆動信号として超音波加振子113t及びテ
ープガイド114tより構成されるテープガイド装置本
体200に供給する。
【0016】116sは感磁部で、この感磁部116s
を可動ガイド115sに取り付ける。この感磁部116
sはテープ59のテンションによる可動ガイド115s
の移動量を検出し、この検出した検出信号をテンション
検出回路117sに供給する。このテンション検出回路
117sは、感磁部116sよりの検出信号によりテー
プ59のテンションを検出し、この検出信号をA−Dコ
ンバータ107及びバス103を介してCPU102に
供給する。116tは感磁部で、この感磁部116tを
可動ガイド115tに取り付ける。この感磁部116t
はテープ59のテンションによる可動ガイド115tの
移動量を検出し、この検出した検出信号をテンション検
出回路117tに供給する。このテンション検出回路1
17sは、感磁部116sよりの検出信号によりテープ
59のテンションを検出し、この検出信号をA−Dコン
バータ107及びバス103を介してCPU102に供
給する。
【0017】118sはピークホールド回路で、このピ
ークホールド回路118sは、供給リール(図示を省略
する)側のテープガイド装置本体200を駆動する、駆
動回路112sよりの駆動信号より略直流の電流信号を
得、この電流信号をA−Dコンバータ107及びバス1
03を介してCPU102に供給する。この電流信号は
後述する電力制御において使用する。119sはピーク
ホールド回路で、このピークホールド回路119sは、
供給リール(図示を省略する)側のテープガイド装置本
体200を駆動する、駆動回路112sよりの駆動信号
より略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA−Dコン
バータ107及びバス103を介してCPU102に供
給する。この電圧信号は後述する電力制御や温度補償に
おいて使用する。119sは位相検出回路で、この位相
検出回路119sは、駆動回路112sよりの正弦波の
駆動信号より電圧信号及び電流信号を得、更にこれら電
圧及び電流信号より夫々矩形波信号を得、これらの信号
の位相ずれを検出、即ち電圧と電流の位相ずれを検出し
、この検出信号をA−Dコンバータ107及びバス10
3を介してCPU102に供給する。121sは歪検出
回路で、この歪検出回路121sは、駆動回路112s
よりの正弦波の駆動信号より電圧信号を得、更にこの電
圧信号より高調波成分を抽出し、この高調波成分より略
直流の電圧信号を得、この電圧信号をA−Dコンバータ
107及びバス103を介してCPU102に供給する
【0018】118tはピークホールド回路で、このピ
ークホールド回路118tは、巻取りリール(図示を省
略する)側のテープガイド装置本体200を駆動する、
駆動回路112tよりの駆動信号より略直流の電流信号
を得、この電流信号をA−Dコンバータ107及びバス
103を介してCPU102に供給する。この電流信号
は後述する電力制御において使用する。119tはピー
クホールド回路で、このピークホールド回路119tは
、巻取りリール(図示を省略する)側のテープガイド装
置本体200を駆動する、駆動回路112tよりの駆動
信号より略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA−D
コンバータ107及びバス103を介してCPU102
に供給する。この電圧信号は後述する電力制御や温度補
償において使用する。119tは位相検出回路で、この
位相検出回路119tは、駆動回路112tよりの正弦
波の駆動信号より電圧信号及び電流信号を得、更にこれ
ら電圧及び電流信号より夫々矩形波信号を得、これらの
信号の位相ずれを検出、即ち電圧と電流の位相ずれを検
出し、この検出信号をA−Dコンバータ107及びバス
103を介してCPU102に供給する。121tは歪
検出回路で、この歪検出回路121tは、駆動回路11
2tよりの正弦波の駆動信号より電圧信号を得、更にこ
の電圧信号より高調波成分を抽出し、この高調波成分よ
り略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA−Dコンバ
ータ107及びバス103を介してCPU102に供給
する。
【0019】上述のテープガイド装置本体200は、図
6及び図7に夫々示すような構成とする。尚、この図6
及び図7で示すテープガイド装置本体200の構造等は
図22及び図23にて説明したテープガイド装置1と同
様なので、その説明を省略する。また、この図6におけ
る超音波加振子3は上述の超音波加振子113s及び1
13tに対応する。図1及び図2は本発明信号記録再生
装置をビデオ・テープ・レコーダに適用した一実施例を
示す。この図1において、図25と対応する部分には同
一符号を付してその詳細説明を省略する。この図1は、
ビデオ・テープ・レコーダのテープ案内装置64に、テ
ープカセット41が載置された状態を示している。この
図1において、40はテープ案内装置64のベース、4
2及び43は夫々S(供給)及びT(巻取り)リール(
以下、夫々Sリール及びTリールと称することとする)
、44、45、48、49及び50は夫々所定位置に配
されたガイド、46はキャプスタン、47は例えば音声
信号等の記録再生ヘッド、51は消去ヘッドである。
【0020】41aはカセット41に設けられた凹部で
ある。57及び58はテープカセット41の内部に配さ
れたガイドで、このガイド57及び58は、テープカセ
ット41の凹部41aの前面を覆う如く、テープ59を
案内するようになされている。テープ59によって覆う
如くなされた凹部41aの内部には、テープガイド装置
本体200、ピンチローラー65、スライダーガイド6
0及び61が夫々配されている。53及び54は夫々ス
トッパーで、このストッパー53及び54はスライダー
ガイド60及び61を夫々回転ヘッド52に対する位置
決めを行うために設けられている。55及び56は夫々
ストッパー53及び54に取り付けられたコネクタ部で
、このコネクタ部55及び56は夫々端子ピン55a及
び56aを有し、スライダーガイド60及び61に夫々
ビデオ・テープ・レコーダー本体300よりの交流電圧
を供給するために設けられている。また、このビデオ・
テープ・レコーダ300は、図3において説明した制御
部100、駆動部109及び検出部500、再生信号や
記録信号を処理したり、各種操作スイッチ等の操作によ
る信号処理や制御を行う信号処理部600や図示を省略
した各種駆動機構等から構成される。また、角度検出器
116s及び116tは、この図1や次に説明する図2
に夫々示すように、例えば可動ガイド115s及び11
5tに夫々取り付けるようにする。
【0021】図2は、図1に示した状態より、テープカ
セット41よりテープ59が引き出され、回転ヘッド5
2に巻き付けられ、記録及び再生が可能とされた状態を
示している。即ち、この図2においては、図1の状態に
おいて、スライダーガイド60及び61、テープガイド
装置本体200、ピンチローラー65が夫々所定の位置
まで移動せしめられ、回転ヘッド52に対してテープ5
9が巻き付けられた状態(ローディング状態)を示して
いる。この場合、スライダーガイド60及び61は、夫
々に設けられた位置決めピン60a及び61aが夫々ス
トッパー53及び54に設けたV字状部53a及び54
aに当接して位置決めされる如くなされている。テープ
ガイド装置本体200がこの図2に示す位置に移動する
と共に、ピンチローラー65がキャプスタン46に対向
する位置に移動する。この状態において、テープ案内装
置64は記録や再生が可能な状態となる。
【0022】さて、次に上述の信号記録再生装置のテー
プガイド装置本体200以外の各部について具体例を挙
げて更に詳しく説明する。尚、以下の説明において、各
部に付した符号の「s」はS側リールに、「t」はT側
リールに関連している意を示し、また「s」が付されて
いる部分と「t」が付されている部分が互いに同じ数字
の符号が付されている場合は、互いに等しい構成とする
。従って、このような場合は、図中一つの部分に同一の
数字の符号で「s」が付された符号及び「t」が付され
た符号を付し、説明は「s」が付された符号を用いて説
明し、「t」が付された符号についての説明を省略する
。先ず、駆動信号の位相制御及び温度補償について説明
する。テープガイド装置本体200を効率よく動作させ
るためには、共振点(インピーダンスの最大点、周波数
は例えば150KHz±5KHz〜10KHz)におい
て駆動を行えば良い。これは、駆動が電流制御によるの
で、インピーダンスが高い程少ない電流で大きな電力を
発生できるからである。ところが共振点は温度によって
変化する(一例では1度で約9Hz)ことが確認されて
おり、周波数一定制御を行った場合、温度によってイン
ピーダンスが変化し、一定の出力を得ることができない
結果となる。図8に左側の縦軸をインピーダンス(Ω)
、右側の縦軸を位相(deg)、横軸に周波数(KHz
)として共振周波数付近のインピーダンス及び位相特性
をグラフで示す。インピーダンスを示す曲線は左側の縦
軸(インピーダンス)に、位相を示す曲線は右側の縦軸
(位相)に夫々対応するものとする。この図8に示すよ
うに、共振点Frはインピーダンスの最も高い所となる
。そして位相はこの共振点Fr付近で大きく変化し、そ
の相関関係は温度によっても略一定である。そこで図に
一点鎖線で示す位相の最大の変化点付近から位相が一定
となる付近までの領域を位相制御領域とし、この位相制
御領域で位相一定制御を行い、一定のインピーダンスを
保つようにする。従って、本例では、共振点を検出する
ために、例えばテープガイド装置本体200を交換した
ときや使用する最初に、いわゆる周波数スキャンを行う
ようにする。周波数スキャンはテープガイド装置本体2
00を駆動する駆動電流を一定にして振動周波数を掃引
し、そのときの駆動電圧を検出して行う。駆動電圧はイ
ンピーダンスの変化に従って変化し、共振点において最
大となる。従って、駆動電圧が最大の点を探索すること
によって、共振点検出が可能となる。
【0023】周波数スキャン及びこの周波数スキャンの
後の位相制御は、図3に示した位相検出回路121s、
121tを用いる。図9にこの位相検出回路121s、
121tの具体例を示す。即ち、この図9において、1
34は増幅回路で、この増幅回路134の一方の端子に
駆動回路112s及び超音波加振子113s間を接続す
る接続線の一方の線を接続し、この増幅回路130の他
方の端子に駆動回路112s及び超音波加振子113s
間を接続する接続線の他方の線を接続し、駆動回路11
2sよりの駆動信号を電圧信号として抽出する。135
はパルスジェネレータで、このパルスジェネレータ13
5は増幅回路134よりの正弦波の電圧信号を矩形の電
圧信号になす。この電圧信号は位相ディテクタ138に
供給される。136は増幅回路で、この増幅回路136
の一方の端子に駆動回路112s及び超音波加振子11
3s間を接続する抵抗器R1の一端を接続し、この増幅
回路130の他方の端子に抵抗器R1の他端を接続し、
駆動回路112sよりの駆動信号を電流信号として抽出
する。137はパルスジェネレータで、このパルスジェ
ネレータ137は増幅回路136よりの正弦波の電流信
号を矩形の電圧信号になす。この電圧信号は位相ディテ
クタ138に供給される。位相ディテクタ138はパル
スジェネレータ134よりの電圧信号及びパルスジェネ
レータ137よりの電圧信号の位相ずれ分を検出し、こ
の検出した位相検出信号をローパスフィルタ139を介
して制御部100に供給する。
【0024】また、145は増幅回路で、この増幅回路
145の一方の端子に駆動回路112s及び超音波加振
子113s間を接続する接続線の一方の線を接続し、こ
の増幅回路145の他方の端子に駆動回路112s及び
超音波加振子113s間を接続する接続線の他方の線を
接続し、駆動回路112sよりの駆動信号を電圧信号と
して抽出する。この電圧信号はピークホールド回路14
6に供給される。制御部100では、駆動回路112s
に対するゲインデータを一定にする。そしてこの制御部
100は、位相検出信号に応じたオフセット信号及び位
相制御用のコントロール信号を夫々温度補償回路111
sに供給すると共に、増幅回路145及びピークホール
ド回路146より構成されるピークホールド回路120
sよりの略直流の電圧信号により、最大駆動電圧となっ
たことを判断した場合は、そのときのオフセットデータ
及び温度センサ108よりの温度データを記憶する。
【0025】次に、図10を参照して、上述の温度補償
について説明する。この図10に示すように、温度補償
には、図3において説明した温度補償回路111s、1
11t及び温度センサ108を用いる。この図10にお
いて、制御部100よりのオフセット信号及びコントロ
ール信号を温度補償回路111sを構成する加算器14
0で加算し、この加算信号を駆動回路112sに供給す
るようにする。145は増幅回路で、この増幅回路14
5の一方の端子に駆動回路112s及び超音波加振子1
13s間を接続する接続線の一方の線を接続し、この増
幅回路145の他方の端子に駆動回路112s及び超音
波加振子113s間を接続する接続線の他方の線を接続
し、駆動回路112sよりの駆動信号を電圧信号として
抽出する。この電圧信号はピークホールド回路146に
供給される。このピークホールド回路146は、増幅回
路145よりの正弦波の電圧信号を略直流の電圧信号に
し、この電圧信号を制御部100に供給する。また、こ
の制御部100は、温度センサ108よりの温度データ
に基いてオフセット信号やコントロール信号を変える。
【0026】図11に縦軸を共振周波数(KHz)とし
、横軸に温度(℃)とした、共振周波数と温度の関係の
グラフを示す。この図11より明らかなように、共振周
波数を例えば149.85KHz〜150.4KHzの
範囲とすると、マイナス10℃〜プラス50℃まで補償
することができ、本例においては、更に、マイナス20
℃〜プラス80℃まだ補償できるようにする。この範囲
の補償が可能なので、テープガイド装置本体200が振
動により発熱しても常に良好な駆動が可能となる。
【0027】次に、上述の周波数スキャン及び温度補償
の動作について図12のフローチャートを参照して説明
する。先ず、ステップ300では、ゲインデータセット
、即ち、制御部100が周波数スキャン用の所定のゲイ
ンデータをセットする。これにより、駆動回路112s
よりテープガイド装置本体200の超音波加振子113
sに供給される駆動信号のレベルが一定となる。そして
ステップ310に移行する。ステップ310では、温度
センサ108よりの温度データにより温度の検出を行う
。そしてステップ320に移行する。ステップ320で
は、コントロールデータの温度補償、即ち、図10にて
示した温度補償回路111sの加算器140に供給する
コントロールデータを検出した温度データに応じたデー
タにする。そしてステップ330に移行する。ステップ
330では、コントロールデータをセットする。これに
より温度補償が行われる。そしてステップ340に移行
する。ステップ340では、周波数スキャンを行う。 そしてステップ350に移行する。ステップ350では
、既に上述したように、駆動電圧が最大となる共振点周
波数付近のオフセットデータ及び周波数スキャン終了フ
ラグを記憶する。そしてステップ360に移行する。 ステップ360では、ゲインデータをリセットする。そ
してステップ370に移行する。ステップ370では、
コントロールデータをリセットする。そして終了する。 この方法は、周波数スキャン時の温度によってコントロ
ールデータを可変させ、これによって常温時のオフセッ
トデータを得るようにした場合で、この方法では、制御
部100にて記憶するのはオフセットデータと周波数ス
キャン終了フラグのみでよく、この周波数スキャン後は
、位相制御を直ちに行うことができる。
【0028】次に図13を参照して、周波数スキャンの
他の方法について説明する。先ず、ステップ400では
、ゲインデータセット、即ち、制御部100が周波数ス
キャン用の所定のゲインデータをセットする。これによ
り、駆動回路112sよりテープガイド装置本体200
の超音波加振子113sに供給される駆動信号のレベル
が一定となる。そしてステップ410に移行する。ステ
ップ410では、周波数スキャンを行う。そしてステッ
プ420に移行する。ステップ420では、既に上述し
たように、駆動電圧が最大となる共振点周波数付近のオ
フセットデータ、温度センサ108よりの温度データ及
び周波数スキャン終了フラグを記憶する。そしてステッ
プ430に移行する。ステップ430では、ゲインデー
タのリセットを行う。そして終了する。この例では、オ
フセット値に加えて周波数スキャン時の温度を制御部1
00が記憶し、以後の位相制御時には、そのときの温度
データと記憶されている温度データとの差を算出し、こ
の差からオフセットデータの補償を行うようにしている
。従って、この方法では、位相制御範囲がどの程度であ
っても、位相制御が可能となる。
【0029】上述の2つの方法は、温度補償を周波数ス
キャン時に行うか、位相制御時に行うかが異なるだけで
ある。さて、この例においては、テープガイド装置本体
200の交換時や使用の最初に1度だけ周波数スキャン
を行うだけで、以後はどのような条件下においても即時
に位相制御が可能とすることができる。この周波数スキ
ャンを行った後の位相制御は、図9に示すように、位相
ディテクタ138よりの位相検出信号をローパスフィル
タ139を介して制御部100に供給し、この制御部1
00が供給された信号に応じて駆動回路112sに供給
するコントロールデータ(コントロール信号)を可変す
る。これによって、常に上述の共振点でのテープガイド
装置本体200の駆動が可能となり、効率の良い駆動を
行うことができる。
【0030】次に、電力制御について図4を参照して説
明する。この電力制御は図3にて示した駆動回路112
s(112tも同様である)を用いる。以下、図4を参
照して電力一定制御について説明する。この図4におい
て、142はボルテージ・コントロール・オシレータ(
VCO)で、このボルテージ・コントロール・オシレー
タ142は、温度補償回路111sよりのコントロール
信号及びオフセット信号の加算信号の電圧に応じた周波
数で発振し、この発振による正弦波の信号をゲインコン
トローラ143に供給する。このゲインコントローラ1
43はボルテージ・コントロール・オシレータ142よ
りの正弦波の信号のゲインを、制御部100よりのゲイ
ンデータに応じて可変する。144は例えばドライバ等
の増幅回路で、この増幅回路144はゲインコントロー
ラ143よりの正弦波の信号を駆動信号になし、この駆
動信号をテープガイド装置本体200の超音波加振子1
13sに供給する。かくして、テープガイド装置200
が駆動される。
【0031】145は増幅回路で、この増幅回路145
の一方の端子に増幅回路144及び超音波加振子113
s間を接続する接続線の一方の線を接続し、この増幅回
路145の他方の端子に増幅回路144及び超音波加振
子113s間を接続する接続線の他方の線を接続し、増
幅回路144よりの駆動信号を電圧信号として抽出する
。この電圧信号はピークホールド回路146に供給され
る。このピークホールド回路146は、増幅回路145
よりの正弦波の電圧信号を略直流の電圧信号にし、この
電圧信号を制御部100に供給する。また、147は増
幅回路で、この増幅回路147の一方の端子に増幅回路
144及び超音波加振子113s間を接続する接続線の
一方の線を接続し、この増幅回路145の他方の端子に
増幅回路144及び超音波加振子113s間を接続する
接続線の他方の線を接続し、増幅回路144よりの駆動
信号を電圧信号として抽出する。この電圧信号はピーク
ホールド回路148に供給される。このピークホールド
回路148は、増幅回路147よりの正弦波の電圧信号
を略直流の電圧信号にし、この電圧信号を制御部100
に供給する。
【0032】制御部100は、増幅回路145及びピー
クホールド回路146から構成されるピークホールド回
路120sよりの電圧信号、増幅回路147及びピーク
ホールド回路148から構成されるピークホールド回路
118sよりの電流信号、並びに既に上述した位相検出
回路119sよりの位相検出信号に基いて、テープガイ
ド装置本体200を駆動する有効電力を求める。そして
更に、入力端子T1を介して供給される図1及び図2に
おいて説明したビデオ・テープ・レコーダ本体300の
信号処理部よりのテープ走行モード信号、入力端子T2
を介して供給されるビデオ・テープ・レコーダ本体30
0の信号処理部よりのテープ速度情報信号、入力端子T
3を介して供給される図3において説明したテンション
検出回路117s、117tよりのテンション情報に基
いて、図14〜図16を参照して後述するビデオ・テー
プ・レコーダのモード(いわゆるジョグやシャトル動作
等の変速再生、通常の再生動作、早送り、巻戻し等)や
テープテンションのデータを判断し、これに応じてゲイ
ンコントローラ143に供給するゲインデータを可変す
る。
【0033】図14に縦軸を電力(W)、横軸を時間(
sec)としたグラフ(図14A)と、縦軸をテープ速
度(mm/sec)、横軸を時間(sec)としたグラ
フ(図14B)を夫々示し、早送り走行モードにおける
電力制御の様子を示す。この図14Bに示すように、テ
ープ速度が立ち上がり、例えば最高の早送り速度である
5000mm/secに達すると、一定速度を維持する
ようになされている。また、図14Aに示すように、テ
ープ速度の立ち上がり時、つまり静摩擦から動摩擦に移
行する瞬間に、電力を0.6Wと大きくし、直後に電力
を0.4Wにし、更に速度1000mm/secに達す
ると電力を0Wにしている。このような時間軸上の電力
の制御は、既に上述したが、制御部100よりのゲイン
データによってゲインコントローラ143が行う。この
ように制御することにより、静摩擦から動摩擦に移行す
る瞬間に発生する高い摩擦力がテープに作用するのを防
止することができ、低速度領域では、摩擦力を減ずるこ
とができ、高速度領域では不必要となる超音波加振を停
止することにより、効率の良い装置の運転を実現するこ
とができる。また、図15に縦軸を電力(W)、横軸を
時間(msec)としたグラフ(図15A)と、縦軸を
テープ速度(mm/sec)、横軸を時間(msec)
としたグラフ(図15B)を夫々示し、定常速度に達す
るまで及びこの後の電力制御の様子を示す。この図15
に示すように、テープの走行速度が例えば定常速度であ
る130mm/secに達するまでの100msecの
時間内では、電力を0.6W入力し、定常速度の130
mm/secに達した後は、電力を0.4Wにしている
。これにより、静止摩擦領域における異常張力がなくな
り、従来1000msec以上の時間を必要とした立ち
上がり時間が略1/10に短縮された。また、図16に
縦軸を電力(W)、横軸を時間tとしたグラフと再生モ
ードのオン、オフを縦軸にし、横軸を時間tにしたグラ
フとジョグモードのオン、オフを縦軸にし、横軸を時間
tにしたグラフを複合したグラフを示し、再生モードか
らジョグモードに移行した場合の電力制御の様子を示す
。この図16に示すように、再生モードの定常状態では
0.4Wであった入力電圧をジョグモードでは、0.8
Wにする。これにより、ジョグモードにおける、変化の
多いテープ速度において、摩擦抵抗が減少し、レスポン
ス(テープ走行の指令に対するテープ速度の応答)が改
善される。また、テープテンションをパラメータとする
電力制御は、例えばテープ59が供給リール42及び巻
取りリール43の駆動によって移送されているようなモ
ード、即ち、テープ59がピンチローラ65によって移
送されていないモードにおいて有効である。この制御は
、供給側テンションアーム152や巻取り側テンション
アーム152のテンション検出器116sおよび116
tによって得られた夫々のテンションの比が一定となる
ように、超音波加振子113s、113tに供給する電
力を制御することにより実現される。
【0034】次に、歪検出について説明する。テープガ
イド装置においては、テープガイド装置本体200の超
音波加振子113sや113tを共振点において高周波
で振動させるといった過酷な使い方を行うので、超音波
加振子113sや113tがそれぞれガイド114sや
114tより剥がれ、超音波加振子113sや113t
の表面にクラック等の不良を誘発する場合がある。しか
しながら、超音波加振子113sや113tによるテー
プ59とガイド114sや114tの接触による摩擦の
低減効果は、振動波形にそれほど影響されないため、こ
れらの初期不良検出が困難である。ところで、電流制御
を行った場合は、超音波加振子113sや113tがガ
イド114sや114tから剥がれたり、超音波加振子
113sや113tの表面にクラック等の不良が生じた
りすると、超音波加振子113sや113tが高次振動
を起こし、結果として駆動信号の電圧波形に歪が生じる
。図17に縦軸をスペクトラム(dB)とし、横軸を周
波数(KHz)として、テープガイド装置本体の駆動電
圧のスペクトラム成分をグラフとして示す。この図17
から明かなように、共振点Frから夫々2次(2Fr)
、3次(3Fr)と、高調波成分が現れている。そこで
、本例においては、図3にて示した歪検出回路121s
、121tを用い、駆動信号から共振周波数成分を抜取
り、高調波成分から歪を検出して、上述のような不良等
の早期発見を図ることができるようにする。
【0035】以下、図18を参照して、歪検出について
説明する。この図18において、130は増幅回路で、
この増幅回路130の一方の端子に駆動回路112s及
び超音波加振子113s間を接続する接続線の一方の線
を接続し、この増幅回路130の他方の端子に駆動回路
112s及び超音波加振子113s間を接続する接続線
の他方の線を接続し、駆動回路112sよりの駆動信号
を電圧信号として抽出する。この増幅回路130は、電
圧信号をハイパスフィルタ(HPF)131及びバンド
・エリミネーション・フィルタ(BEF)132を通じ
てピークホールド回路133に供給する。このハイパス
フィルタ131及びバンド・エリミネーション・フィル
タ132に増幅回路130よりの電圧信号を通すことに
より、図17に破線で示すように、共振周波数成分を抜
取る。ピークホールド回路133は、共振周波数成分の
抜き取られた電圧信号を略直流の電圧信号になし、この
電圧信号を制御部100に供給する。制御部100はこ
の電圧信号によりテープガイド装置本体200に以上が
有るか否かを判断する。例えば、制御装置100に表示
装置を接続し、制御装置100が異常と判断したときに
異常を示す表示を行うようにしても良い。このように、
駆動信号より共振周波数成分を抜取り、この共振周波数
を抜き取った電圧信号のピークをホールドして得た信号
で駆動信号中の高調波成分の有無を検出するようにした
ので、超音波加振子113sや113tがガイド114
sや114tから剥がれたり、超音波加振子113sや
113tの表面にクラック等の不良が発生しても、早期
に検出することができる。
【0036】次に、テープのテンションの検出について
説明する。このテープのテンションの検出は、テープガ
イド装置本体200の異常または摩擦低減量の確認等を
行うことを可能にする。図2に示したように、このテー
プのテンションの検出は角度検出器116s、116t
及びテンション検出回路117s、117tにより行う
にする。また、このテンション検出は、図2において、
ピンチローラ65及びキャプスタン46が離れた場合、
即ち、いわゆるリールモードの場合に行うようにする。 このテンション検出は、例えば制御部100により自己
診断として装置に電源投入がなされる都度におこなうよ
うにしても良い。また、リールモードでテープが走行し
ているときは、S側或はT側のテンションが決まるとも
う一方のテンションも一意的に決まる。例えばテープが
フォワード方向に走行しているときにS側のテープテン
ションがある一定値の場合、T側のテープテンションの
値は角度検出器116s及び角度検出器116t間のガ
イドや回転ヘッド52(図3参照)の摩擦を加算した値
となる。ガイドの内、回転ガイドの摩擦は非常に小さい
ので、テンションの増加(テープをフォワード)に大き
く影響するのはテープガイド装置本体200ということ
となる。
【0037】以下、図19を参照して、テンション検出
について説明する。この図19において、151は感磁
部で、この感磁部151をアーム152の軸を兼ねる。 またこの感磁部151をアーム152によって可動ガイ
ド115sと接続する。アーム152の可動ガイド11
5s側所定位置にばね150を取り付ける。また、感磁
部151の一端を抵抗器R3を介して演算増幅回路14
9の反転入力端子(−)に接続し、この感磁部151の
他端を抵抗器R4を介して演算増幅回路149の非反転
入力端子(+)に接続し、この演算増幅回路149の反
転入力端子(−)及びこの演算増幅回路149の出力端
子間を抵抗器R2を介して接続し、この演算増幅回路1
49の非反転入力端子(+)を抵抗器R5を介して接地
する。これにより、例えば差動増幅回路としてのテンシ
ョン検出回路117sを構成する。
【0038】感磁部151は図20に示すように、軸1
51a、磁石151c、感磁性素子151b、電源端子
151d、151eで構成するようにする。感磁性素子
151bは、軸151aに配された磁石151cの回転
により信号(角度情報信号と称することとする)を発生
するようになされ、この感磁性素子151cよりの出力
信号はテンション検出回路117Sに供給される。
【0039】さて、可動ガイド115sはテープ59の
テンションにより図に実線の矢印で示す方向に移動し、
これにより、アーム152も軸を兼ねる感磁部151を
中心に、この矢印の如く回転移動する。かくすると、感
磁部151よりの角度情報信号が差動増幅回路を構成す
るテンション検出回路117sに夫々供給され、このテ
ンション検出回路117sでテンション情報信号とされ
、このテンション情報信号が制御部100に供給される
。T側についても同様に、角度検出器116t及びテン
ション検出回路117tによりテンション情報信号が制
御部100に供給される。制御部100は、S及びT側
よりのテンション情報信号に基いてS側とT側のテンシ
ョン比を得、この比によってテープガイド装置本体20
0の動作状況を把握し、これによって異常診断或は摩擦
低減量の確認を行う。
【0040】図21にテープ59をリバース及びフォワ
ード方向に夫々リールモードで走行させた場合の、S側
とT側のテープテンションのテンション比をグラフで示
す。左側のグラフがテープをリバース方向に走行させた
場合で、右側のグラフがテープをフォワード方向に走行
させた場合である。また、縦軸はS側とT側のテンショ
ン比、横軸はテープを走行させる速度で、いずれのグラ
フにおいても破線はテープガイド装置本体200を駆動
させた場合、実線はテープガイド装置本体200を駆動
させなかった場合である。本例においては、例えば、こ
の図21に示すように、テンション比が3.0以上の場
合を異常と判断するようにする。この図21から明かな
ように、テープガイド装置本体200を駆動させたとき
は、どの速度においても、異常と判断する3.0以上の
テンション比とはならず、また、テープガイド装置本体
200を駆動させなかったときと比較してテンション比
がかなり小さくなる。このように、角度検出器116s
、116t及びテンション検出回路117S、117t
によりS側及びT側のテープのテンションを求め、制御
部100によってこれらS側とT側のテンション比を算
出し、このテンション比に応じて異常の判断を行うよう
にしたので、異常診断或はテープガイド装置本体200
の摩擦低減効果を容易に確認することができる。また、
摩擦低減効果が良好でないときは、テープガイド装置本
体200を制御するようにすれば、走行状態から停止状
態としたときにはテープ59のたるみが略なくなるよう
にすることができ、停止状態から走行状態としたときは
テープの動き始めが比較的滑らかとなるようにすること
ができる。
【0041】さて、上述したテープガイド装置全体の動
作を図5のフローチャートを参照して説明する。先ず、
ステップ100では、システムコントローラ106より
超音波加振子のコマンドを判断し、「ON」であればス
テップ110に移行し、「OFF」であればステップ2
70に移行する。ステップ110では、超音波加振子1
13s及び113tがオンか否かを判断し、「YES」
であればステップ120に移行し、「NO」であればス
テップ190に移行する。ステップ120では、図9に
おいて説明した位相検出回路119s及び119tによ
り位相制御を行う。そしてステップ130に移行する。 ステップ130では、図4において説明した駆動回路1
12s及び112Tにより電力制御を行う。そしてステ
ップ140に移行する。ステップ140では、図18に
おいて説明した歪検出回路121s及び121tにより
歪の検出を行う。そしてステップ150に移行する。ス
テップ150では、異常を検出したか否かを判断し、「
YES」であればステップ160に移行し、「NO」で
あればステップ230に移行する。ステップ160では
、システムコントローラ106に異常情報を供給する。 これにより、例えばこのシステムコントローラ106に
接続された表示装置にシステムコントローラが異常を示
す表示を行う。そしてステップ170に移行する。
【0042】ステップ170では、コントロールデータ
及びゲインデータを夫々RAM105に記憶する。そし
てステップ180に移行する。ステップ180では、テ
ープガイド装置本体200の超音波加振子113s及び
113tを夫々オフにする。ステップ150で異常を検
出しなかった場合はステップ230に移行する。このス
テップ230では、図19において説明したテンション
検出回路117s、117t及び図20において説明し
た角度検出器116s及び116tによりテンションの
検出を行う。そしてステップ240に移行する。ステッ
プ240では異常を検出したか否かを判断し、「YES
」であればステップ160に移行し、「NO」であれば
再びステップ100に移行する。ステップ110におい
て「NO」と判断した場合はステップ190に移行する
。このステップ190では、周波数スキャンを既に終了
したか否かを判断し、「YES」であればステップ20
0に移行し、「NO」であればステップ250に移行す
る。ステップ200では、周波数の補償を行う。そして
ステップ210に移行する。ステップ210では、オフ
セットデータをセットする。そしてステップ220に移
行する。ステップ220では、超音波加振子113s及
び113tを夫々オフにする。そして再びステップ12
0に移行する。ステップ250では、図9及び図10に
おいて説明した位相検出回路119s及び119t、温
度センサ108、温度補償回路111s及び111tに
より周波数スキャンを行う。そしてステップ260に移
行する。ステップ260では、オフセットデータ及び温
度データ等をRAM105に記憶する。そして再びステ
ップ100に移行する。ステップ100において「OF
F」と判断した場合はステップ270に移行する。この
ステップ270では、超音波加振子113s及び113
tが夫々オフか否かを判断し「YES」であれば再びス
テップ100に移行し、「NO」であればステップ17
0に移行する。
【0043】このように、本例においては、CPU10
2によって駆動回路112s及び112tを制御して超
音波加振子113s、113tに供給する駆動信号の電
圧を種々のモードに応じて、即ち装置の状態に応じて可
変するようにしたので、テープの張力を最適にすること
ができると共に、電力削減の点においても効率的な装置
の運転を実現することができる。
【0044】尚、本発明は上述の実施例に限ることなく
本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が
取り得ることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】上述せる本発明によれば、制御手段が動
作モード及びテープ速度に基いて超音波加振型のテープ
ガイドの加振量を可変制御するようにしたので、テープ
の張力を最適にすることができると共に、電力削減の点
においても効率的な装置の運転を実現することができる
利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明信号記録再生装置の一実施例を示す構成
図である。
【図2】本発明信号記録再生装置の一実施例を示す構成
図である。
【図3】本発明信号記録再生装置の一実施例の要部を示
す構成図である。
【図4】本発明信号記録再生装置の一実施例の要部を示
す構成図である。
【図5】本発明信号記録再生装置の一実施例の説明に供
するフローチャートである。
【図6】本発明信号記録再生装置の説明に供するテープ
ガイド装置本体の例を示す断面図である。
【図7】本発明信号記録再生装置の説明に供するテープ
ガイド装置本体の例を示す上面図である。
【図8】本発明信号記録再生装置の説明に供する共振点
付近のインピーダンス及び位相特性を示すグラフである
【図9】本発明信号記録再生装置の説明に供する位相検
出回路の具体例を示すブロック線図である。
【図10】本発明信号記録再生装置の説明に供する温度
補償回路の具体例を示すブロック線図である。
【図11】本発明信号記録再生装置の説明に供する説明
に供する共振周波数と温度の関係を示すグラフである。
【図12】本発明信号記録再生装置の説明に供するフロ
ーチャートである。
【図13】本発明信号記録再生装置の説明に供するフロ
ーチャートである。
【図14】本発明信号記録再生装置の説明に供する早送
りモードにおける電圧制御の様子を示すグラフである。
【図15】本発明信号記録再生装置の説明に供する定常
速度に達するまでとその後の電力の違いを示す説明図で
ある。
【図16】本発明信号記録再生装置の説明に供する再生
モードとジョグモードによる電力の違いを示す説明図で
ある。
【図17】本発明信号記録再生装置の説明に供するテー
プガイド装置本体の駆動電圧のスペクトラム成分を示す
グラフである。
【図18】本発明信号記録再生装置の説明に供する歪検
出回路の具体例を示すブロック線図である。
【図19】本発明信号記録再生装置の説明に供するテン
ション検出回路及び角度検出器の具体例を示す線図であ
る。
【図20】本発明信号記録再生装置の説明に供する角度
検出器の感磁部の具体例を示すブロック線図である。
【図21】本発明信号記録再生装置の説明に供する説明
に供するリバース及びフォワード方向におけるS側とT
側のテンション比を示すグラフである。
【図22】従来のテープガイド装置の例を示す断面図で
ある。
【図23】従来のテープガイド装置の例を示す上面図で
ある。
【図24】従来のテープガイド装置の例の説明に供する
グラフである。
【図25】従来の信号記録再生装置の説明に供するビデ
オ・テープ・レコーダにテープガイド装置を搭載した例
を示す線図である。
【図26】従来の信号記録再生装置の説明に供するビデ
オ・テープ・レコーダにテープガイド装置を搭載した例
を示す線図である。
【図27】テープスピードと摩擦係数の関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
59  テープ 100  制御部 103s  超音波加振子 103t  超音波加振子 112s  駆動回路 112t  駆動回路 114s  ガイド 114t  ガイド 118s  ピークホールド回路 118t  ピークホールド回路 109  駆動部 120s  ピークホールド回路 120t  ピークホールド回路 200  テープガイド装置本体 500  検出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  動作モードに応じてテープの速度が所
    定に制御されるようにして成ると共に、上記テープをガ
    イドするテープガイド部材として超音波加振型のテープ
    ガイドを用いるようにして成り、上記テープに信号を記
    録及び/または再生するようにした信号記録再生装置に
    おいて、上記動作モード及び上記テープ速度に基いて上
    記超音波加振型のテープガイドの加振量を可変制御する
    制御手段を備えたことを特徴とする信号記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008003020A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Hioki Ee Corp インピーダンス測定装置
JP2011149963A (ja) * 2011-05-13 2011-08-04 Hioki Ee Corp インピーダンス測定装置

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