JP2995892B2 - テープガイド装置 - Google Patents

テープガイド装置

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JP2995892B2
JP2995892B2 JP3071846A JP7184691A JP2995892B2 JP 2995892 B2 JP2995892 B2 JP 2995892B2 JP 3071846 A JP3071846 A JP 3071846A JP 7184691 A JP7184691 A JP 7184691A JP 2995892 B2 JP2995892 B2 JP 2995892B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオ・テープ
・レコーダ等に適用して好適なテープガイド装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビデオ・テープ・レコーダ等に使用され
るテープガイドは、大別すると回転型と固定型とが挙げ
られる。回転型には、テープに与える走行抵抗が少ない
といった特徴がある。しかしながら、例えば、使用する
ベアリングの回転ムラがテープの走行ムラとなって表れ
ることや、回転ローラーの回転方向に対しテープの走行
方向が直角になっていないと、テープがローラーから幅
方向の力を受けること等の欠点があった。特に後者の欠
点においては、更に、テープが幅方向に移動して、テー
プのエッジを損傷することもあった。従って、回転型の
テープガイドを使用する場合には、部品精度や組立精度
が頗る高くなるようにしなければならなく、製造が困難
であった。一方、固定型はテープの走行が安定したもの
となるが、テープの走行抵抗が大きいといった欠点があ
った。このような理由により、固定型でしかもテープの
走行抵抗の小さいテープガイドが要望されており、一例
として、エアーガイドが挙げられる。このエアーガイド
は、ガイド体の表面に設けた小孔よりエアーを噴出し、
テープを浮上させてテープの走行抵抗を減じる方式であ
る。しかしながら、このエアーガイドを以てしても、エ
アー源としてコンプレッサーが必要となる等新たな問題
が生ずる。このような欠点や問題を解消すべく、本出願
人は先に超音波を用いた超音波加振テープガイド装置
(特願平02−103627号)を提案している。この
超音波加振テープガイド装置では、固定型のテープ走行
の安定性を有しながら、テープの走行抵抗を減じること
ができるようになされている。また、この超音波加振テ
ープガイド装置は高さ調節が可能とされている。以下、
図20を参照して、この超音波加振テープガイド装置に
ついて説明する。
【0003】この図20において、5は基台18に植立
された主軸である。超音波加振子3が固着されたガイド
部材2は、支持突起7bを有する円筒状の真鍮製の支持
軸7により支持されている。超音波加振子3は、多数の
圧電セラミック板間に正電極及び負電極が、正電極が一
方の面に配された正極板に電気的に接続され、負電極が
他方の面に配された負極板に電気的に接続されて交互に
配されて構成された圧電セラミック素子の一端面に、絶
縁部材が取り付けられ、更にこの圧電セラミック素子の
他端面に固着面が形成されて構成される。この超音波加
振子3の正極板には正極側リード線3aが接続され、こ
の超音波加振子3の負極板には負極側リード線3bが接
続される。この超音波加振子3の固着面は圧電セラミッ
ク素子の一端部分がガイド部材2の径に対応して形成さ
れた曲面で、この固着面がガイド部材2の外周面と当
接、接着される。
【0004】さて、下及び上フランジ9及び10は支持
軸7の上下端部に当接するように配置され、ガイド部材
2に巻き付けられるテープのエッジ部をガイドする役目
を果たすようにされる。主軸5は下及び上フランジ9及
び10並びに支持軸7を挿通するように構成される。6
は支持軸7の上端部の内周に嵌合されると共に主軸5の
端部に形成されたねじ23に螺合される高さ調整ねじで
ある。8は取り付け部材で、この取り付け部材8の上部
に上フランジ10が取り付けねじ15により固定され、
この取り付け部材8の下部に下フランジ9が固定ピン2
2及び24にて固定されている。図21に示すように、
取り付け部材8の素子収容部8aは両側に側壁8bを残
した直方体の孔を形成することにより構成され、その両
側壁8bにはストッパ嵌合孔8cが形成されている。
【0005】このストッパ嵌合孔8cには、ゴムからな
る円盤状のストッパ39の係止突起39aが嵌合され、
このストッパ39にて超音波加振子3が挟持されること
によって、ガイド部材2の回転が阻止されている。取り
付け部材8は、下及び上フランジ9及び10を平行に保
ち、その間隔をガイド部材2の長さより0.1mm程大
きく保つ役目を果たしている。図20に示すように、下
フランジ9及びベース18間の主軸5の外周に配設され
たコイルばね35の偏倚力にて下フランジ9が上方向に
押されるようになされている。ベース18にはピン挿入
孔20が形成され、この挿入孔20には、下フランジ9
下面に植立された固定ピン22が挿入されている。この
ような構成において、高さ調整ねじ6が回転されると、
コイルばね35の偏倚力により、また、この偏倚力に坑
してガイド部材2の高さが調整できるようになされてい
る。図22は、超音波加振子3に交流電圧を印加し、ガ
イド部材2に発生する定在波振動の状態を線X−Xで切
って展開して表示したものである。この図10に示すよ
うに、点線N−Nは節の部分であり、この線上では振幅
がゼロとなっている。ガイド部材2の端面より節の位置
までの距離をnとすると、支持突起7bの軸方向の位置
はガイド部材2の端面よりnの距離に設けられる。
【0006】図23は、上述の超音波加振テープガイド
装置1が搭載されたビデオ・テープ・レコーダのテープ
案内装置64に、テープカセット41が載置された状態
を示している。この図23において、40はテープ案内
装置64のベース、42及び43は夫々S(供給)及び
T(巻取り)リール(以下、夫々Sリール及びTリール
と称することとする)、44、45、48、49及び5
0は夫々所定位置に配されたガイド、46はキャプスタ
ン、47は例えば音声信号等の記録再生ヘッド、51は
消去ヘッドである。
【0007】41aはカセット41に設けられた凹部で
ある。57及び58はテープカセット41の内部に配さ
れたガイドで、このガイド57及び58は、テープカセ
ット41の凹部41aの前面を覆う如く、テープ59を
案内するようになされている。テープ59によって覆う
如くなされた凹部41aの内部には、超音波加振テープ
ガイド装置1、ピンチローラー65、スライダーガイド
60及び61が夫々配されている。
【0008】53及び54は夫々ストッパーで、このス
トッパー53及び54はスライダーガイド60及び61
を夫々回転ヘッド52に対する位置決めを行うために設
けられている。55及び56は夫々ストッパー53及び
54に取り付けられたコネクタ部で、このコネクタ部5
5及び56は夫々端子ピン55a及び56aを有し、ス
ライダーガイド60及び61に夫々ビデオ・テープ・レ
コーダー本体70よりの交流電圧を供給するために設け
られている。
【0009】図24は、図23に示した状態より、テー
プカセット41よりテープ59が引き出され、回転ヘッ
ド52に巻き付けられ、記録及び再生が可能とされた状
態を示している。即ち、この図24においては、図23
の状態において、スライダーガイド60及び61、超音
波加振テープガイド装置1、ピンチローラー65が夫々
所定の位置まで移動せしめられ、回転ヘッド52に対し
てテープ59が巻き付けられた状態(ローディング状
態)を示している。この場合、スライダーガイド60及
び61は、夫々に設けられた位置決めピン60a及び6
1aが夫々ストッパー53及び54に設けたV字状部5
3a及び54aに当接して位置決めされる如くなされて
いる。超音波加振テープガイド装置1がこの図24に示
す位置に移動すると共に、ピンチローラー65がキャプ
スタン46に対向する位置に移動する。この状態におい
て、テープ案内装置64は記録や再生が可能な状態とな
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のテー
プガイド装置1はガイド部材2を超音波加振子3により
加振することにより、テープ59とガイド部材2との接
触による摩擦を低減するようにしているので、超音波加
振子3のクラックや超音波加振子3とガイド部材2との
接触不良が生じる。しかしながら、このような異常が発
生してもこれを検出する手段が設けられていなかったの
で、異常が発生したままで使用してしまい、テープ59
を安定、且つ良好に走行させることができない不都合が
生じる場合があった。
【0011】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、超音波加振子のクラックや超音波加振子とガイドと
の接触不良等の異常を検出することのできるテープガイ
ド装置を提案しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明テープガイド装置
は例えば図1〜図19に示す如く、テープをガイドする
ガイド114s、114tに固着した超音波加振子11
3s、113tによってガイド114s、114tを定
在波振動させるようにしたテープガイド装置において、
超音波加振子113s、113tに供給する駆動信号中
の歪成分を検出する歪検出手段100、121s、12
1tを設けたものである。
【0013】
【作用】上述せる本発明によれば、歪検出手段100、
121s、121tによって超音波加振子113s、1
13tに供給する駆動信号中の歪成分を検出するように
したので、超音波加振子のクラックや超音波加振子とガ
イドとの接触不良等の異常を検出することができる。
【0014】
【実施例】以下に、図1〜図19を順次参照して本発明
テープガイド装置の一実施例について詳細に説明する。
先ず、図2〜図7を参照してテープガイド装置全体につ
いて説明する。先ず図2において、52は回転ヘッド、
115sは供給リール(図示は省略する)側の可動ガイ
ド、114sは供給リール側のテープガイド、115t
は巻取りリール(図示は省略する)側の可動ガイド、1
14tは巻取りリール側のテープガイドで、テープ59
が、これら可動ガイド115s、テープガイド114
s、回転ヘッド52、可動ガイド115t、テープガイ
ド114tにより所定の巻き付け角を以て回転ヘッド5
2に巻き付けられて案内される。113s及び113t
は夫々超音波加振子で、これら超音波加振子113s及
び113tの一端面を上述のテープガイド114s及び
114tに夫々例えば接着し、超音波加振子113s、
テープガイド114s及び超音波加振子113t、テー
プガイド114tでテープガイド装置本体200を夫々
構成する。
【0015】100は制御部で、この制御部100をC
PU102、バス103(データ、アドレス及びコント
ロールバスよりなる)、ROM104、RAM105、
システムコントローラ106、A−Dコンバータ(アナ
ログ−ディジタル変換回路)及びD−Aコンバータ10
8より構成する。109は駆動部で、この駆動部109
を温度温度補償回路111s、111t及び駆動回路1
12s、112tで構成する。温度補償回路111s
は、CPU102よりバス103及びD−Aコンバータ
108を介して供給されるオフセット信号及びコントロ
ール信号を加算し、この加算信号を駆動回路112sに
供給する。駆動回路112sは温度補償回路111sよ
り夫々供給される加算信号により信号を発振し、この発
振信号に対するゲインを、CPU102よりバス103
を介して供給されるゲインデータに基いて変え、このゲ
インを変えた信号を駆動信号として超音波加振子113
s及びテープガイド114tより構成されるテープガイ
ド装置本体200に供給する。温度補償回路111t
は、CPU102よりバス103及びD−Aコンバータ
108を介して供給されるオフセット信号及びコントロ
ール信号を加算し、この加算信号を駆動回路112tに
供給する。駆動回路112tは温度補償回路111tよ
り夫々供給される加算信号により信号を発振し、この発
振信号に対するゲインを、CPU102よりバス103
を介して供給されるゲインデータに基いて変え、このゲ
インを変えた信号を駆動信号として超音波加振子113
t及びテープガイド114tより構成されるテープガイ
ド装置本体200に供給する。
【0016】116sは感磁部で、この感磁部116s
を可動ガイド115sに取り付ける。この感磁部116
sはテープ59のテンションによる可動ガイド115s
の移動量を検出し、この検出した検出信号をテンション
検出回路117sに供給する。このテンション検出回路
117sは、感磁部116sよりの検出信号によりテー
プ59のテンションを検出し、この検出信号をA−Dコ
ンバータ107及びバス103を介してCPU102に
供給する。116tは感磁部で、この感磁部116tを
可動ガイド115tに取り付ける。この感磁部116t
はテープ59のテンションによる可動ガイド115tの
移動量を検出し、この検出した検出信号をテンション検
出回路117tに供給する。このテンション検出回路1
17sは、感磁部116sよりの検出信号によりテープ
59のテンションを検出し、この検出信号をA−Dコン
バータ107及びバス103を介してCPU102に供
給する。
【0017】118sはピークホールド回路で、このピ
ークホールド回路118sは、供給リール(図示を省略
する)側のテープガイド装置本体200を駆動する、駆
動回路112sよりの駆動信号より略直流の電流信号を
得、この電流信号をA−Dコンバータ107及びバス1
03を介してCPU102に供給する。この電流信号は
後述する電力一定制御において使用する。119sはピ
ークホールド回路で、このピークホールド回路119s
は、供給リール(図示を省略する)側のテープガイド装
置本体200を駆動する、駆動回路112sよりの駆動
信号より略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA−D
コンバータ107及びバス103を介してCPU102
に供給する。この電圧信号は後述する電力一定制御や温
度補償において使用する。119sは位相検出回路で、
この位相検出回路119sは、駆動回路112sよりの
正弦波の駆動信号より電圧信号及び電流信号を得、更に
これら電圧及び電流信号より夫々矩形波信号を得、これ
らの信号の位相ずれを検出、即ち電圧と電流の位相ずれ
を検出し、この検出信号をA−Dコンバータ107及び
バス103を介してCPU102に供給する。121s
は歪検出回路で、この歪検出回路121sは、駆動回路
112sよりの正弦波の駆動信号より電圧信号を得、更
にこの電圧信号より高調波成分を抽出し、この高調波成
分より略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA−Dコ
ンバータ107及びバス103を介してCPU102に
供給する。
【0018】118tはピークホールド回路で、このピ
ークホールド回路118tは、巻取りリール(図示を省
略する)側のテープガイド装置本体200を駆動する、
駆動回路112tよりの駆動信号より略直流の電流信号
を得、この電流信号をA−Dコンバータ107及びバス
103を介してCPU102に供給する。この電流信号
は後述する電力一定制御において使用する。119tは
ピークホールド回路で、このピークホールド回路119
tは、巻取りリール(図示を省略する)側のテープガイ
ド装置本体200を駆動する、駆動回路112tよりの
駆動信号より略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA
−Dコンバータ107及びバス103を介してCPU1
02に供給する。この電圧信号は後述する電力一定制御
や温度補償において使用する。119tは位相検出回路
で、この位相検出回路119tは、駆動回路112tよ
りの正弦波の駆動信号より電圧信号及び電流信号を得、
更にこれら電圧及び電流信号より夫々矩形波信号を得、
これらの信号の位相ずれを検出、即ち電圧と電流の位相
ずれを検出し、この検出信号をA−Dコンバータ107
及びバス103を介してCPU102に供給する。12
1tは歪検出回路で、この歪検出回路121tは、駆動
回路112tよりの正弦波の駆動信号より電圧信号を
得、更にこの電圧信号より高調波成分を抽出し、この高
調波成分より略直流の電圧信号を得、この電圧信号をA
−Dコンバータ107及びバス103を介してCPU1
02に供給する。
【0019】上述のテープガイド装置本体200は、図
4及び図5に夫々示すような構成とする。尚、この図4
及び図5で示すテープガイド装置本体200の構造等は
図20及び図21にて説明したテープガイド装置1と同
様なので、その説明を省略する。また、この図4におけ
る超音波加振子3は、図1以下後述する超音波加振子1
13s、113tに対応する。このような構成のテープ
ガイド装置をビデオ・テープ・レコーダに搭載した場合
は図6に示す如く構成される。この図6において、図2
3と対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を
省略する。この図6は、上述のテープガイド装置が搭載
されたビデオ・テープ・レコーダのテープ案内装置64
に、テープカセット41が載置された状態を示してい
る。この図6において、40はテープ案内装置64のベ
ース、42及び43は夫々S(供給)及びT(巻取り)
リール(以下、夫々Sリール及びTリールと称すること
とする)、44、45、48、49及び50は夫々所定
位置に配されたガイド、46はキャプスタン、47は例
えば音声信号等の記録再生ヘッド、51は消去ヘッドで
ある。
【0020】41aはカセット41に設けられた凹部で
ある。57及び58はテープカセット41の内部に配さ
れたガイドで、このガイド57及び58は、テープカセ
ット41の凹部41aの前面を覆う如く、テープ59を
案内するようになされている。テープ59によって覆う
如くなされた凹部41aの内部には、テープガイド装置
本体200、ピンチローラー65、スライダーガイド6
0及び61が夫々配されている。53及び54は夫々ス
トッパーで、このストッパー53及び54はスライダー
ガイド60及び61を夫々回転ヘッド52に対する位置
決めを行うために設けられている。55及び56は夫々
ストッパー53及び54に取り付けられたコネクタ部
で、このコネクタ部55及び56は夫々端子ピン55a
及び56aを有し、スライダーガイド60及び61に夫
々ビデオ・テープ・レコーダー本体300よりの交流電
圧を供給するために設けられている。また、このビデオ
・テープ・レコーダ本体300に、図2において説明し
たテープガイド装置の内、テープガイド装置本体200
以外の回路系、即ち、制御部100、駆動部109、歪
検出回路121s及び121t、位相検出回路119s
及び119t、テンション検出回路117s及び117
t、温度センサ108、各ピークホールド回路118
s、118t、120s及び120tを収納する。ま
た、角度検出器116s及び116tは、この図6や次
に説明する図7に夫々示すように、例えば可動ガイド1
15s及び115tに夫々取り付けるようにする。
【0021】図7は、図6に示した状態より、テープカ
セット41よりテープ59が引き出され、回転ヘッド5
2に巻き付けられ、記録及び再生が可能とされた状態を
示している。即ち、この図7においては、図6の状態に
おいて、スライダーガイド60及び61、テープガイド
装置本体200、ピンチローラー65が夫々所定の位置
まで移動せしめられ、回転ヘッド52に対してテープ5
9が巻き付けられた状態(ローディング状態)を示して
いる。この場合、スライダーガイド60及び61は、夫
々に設けられた位置決めピン60a及び61aが夫々ス
トッパー53及び54に設けたV字状部53a及び54
aに当接して位置決めされる如くなされている。テープ
ガイド装置本体200がこの図7に示す位置に移動する
と共に、ピンチローラー65がキャプスタン46に対向
する位置に移動する。この状態において、テープ案内装
置64は記録や再生が可能な状態となる。
【0022】さて、次に上述のテープガイド装置のテー
プガイド装置本体200以外の各部について具体例を挙
げて更に詳しく説明する。尚、以下の説明において、各
部に付した符号の「s」はS側リールに、「t」はT側
リールに関連している意を示し、また「s」が付されて
いる部分と「t」が付されている部分が互いに同じ数字
の符号が付されている場合は、互いに等しい構成とす
る。従って、このような場合は、図中一つの部分に同一
の数字の符号で「s」が付された符号及び「t」が付さ
れた符号を付し、説明は「s」が付された符号を用いて
説明し、「t」が付された符号についての説明を省略す
る。先ず、駆動信号の位相制御及び温度補償について説
明する。テープガイド装置本体200を効率よく動作さ
せるためには、共振点(インピーダンスの最大点、周波
数は例えば150KHz±5KHz〜10KHz)にお
いて駆動を行えば良い。これは、駆動が電流制御による
ので、インピーダンスが高い程少ない電流で大きな電力
を発生できるからである。ところが共振点は温度によっ
て変化する(一例では1度で約9Hz)ことが確認され
ており、周波数一定制御を行った場合、温度によってイ
ンピーダンスが変化し、一定の出力を得ることができな
い結果となる。図8に左側の縦軸をインピーダンス
(Ω)、右側の縦軸を位相(deg)、横軸に周波数
(KHz)として共振周波数付近のインピーダンス及び
位相特性をグラフで示す。インピーダンスを示す曲線は
左側の縦軸(インピーダンス)に、位相を示す曲線は右
側の縦軸(位相)に夫々対応するものとする。この図8
に示すように、共振点Frはインピーダンスの最も高い
所となる。そして位相はこの共振点Fr付近で大きく変
化し、その相関関係は温度によっても略一定である。そ
こで図に一点鎖線で示す位相の最大の変化点付近から位
相が一定となる付近までの領域を位相制御領域とし、こ
の位相制御領域で位相一定制御を行い、一定のインピー
ダンスを保つようにする。従って、本例では、共振点を
検出するために、例えばテープガイド装置本体200を
交換したときや使用する最初に、いわゆる周波数スキャ
ンを行うようにする。周波数スキャンはテープガイド装
置本体200を駆動する駆動電流を一定にして振動周波
数を掃引し、そのときの駆動電圧を検出して行う。駆動
電圧はインピーダンスの変化に従って変化し、共振点に
おいて最大となる。従って、駆動電圧が最大の点を探索
することによって、共振点検出が可能となる。
【0023】周波数スキャン及びこの周波数スキャンの
後の位相制御は、図2に示したテープガイド装置の位相
検出回路121s、121tを用いる。図9にこの位相
検出回路121s、121tの具体例を示す。即ち、こ
の図9において、134は増幅回路で、この増幅回路1
34の一方の端子に駆動回路112s及び超音波加振子
113s間を接続する接続線の一方の線を接続し、この
増幅回路130の他方の端子に駆動回路112s及び超
音波加振子113s間を接続する接続線の他方の線を接
続し、駆動回路112sよりの駆動信号を電圧信号とし
て抽出する。135はパルスジェネレータで、このパル
スジェネレータ135は増幅回路134よりの正弦波の
電圧信号を矩形の電圧信号になす。この電圧信号は位相
ディテクタ138に供給される。136は増幅回路で、
この増幅回路136の一方の端子に駆動回路112s及
び超音波加振子113s間を接続する抵抗器R1の一端
を接続し、この増幅回路130の他方の端子に抵抗器R
1の他端を接続し、駆動回路112sよりの駆動信号を
電流信号として抽出する。137はパルスジェネレータ
で、このパルスジェネレータ137は増幅回路136よ
りの正弦波の電流信号を矩形の電圧信号になす。この電
圧信号は位相ディテクタ138に供給される。位相ディ
テクタ138はパルスジェネレータ134よりの電圧信
号及びパルスジェネレータ137よりの電圧信号の位相
ずれ分を検出し、この検出した位相検出信号をローパス
フィルタ139を介して制御部100に供給する。
【0024】また、145は増幅回路で、この増幅回路
145の一方の端子に駆動回路112s及び超音波加振
子113s間を接続する接続線の一方の線を接続し、こ
の増幅回路145の他方の端子に駆動回路112s及び
超音波加振子113s間を接続する接続線の他方の線を
接続し、駆動回路112sよりの駆動信号を電圧信号と
して抽出する。この電圧信号はピークホールド回路14
6に供給される。制御部100では、駆動回路112s
に対するゲインデータを一定にする。そしてこの制御部
100は、位相検出信号に応じたオフセット信号及び位
相制御用のコントロール信号を夫々温度補償回路111
sに供給すると共に、増幅回路145及びピークホール
ド回路146より構成されるピークホールド回路120
sよりの略直流の電圧信号により、最大駆動電圧となっ
たことを判断した場合は、そのときのオフセットデータ
及び温度センサ108よりの温度データを記憶する。
【0025】次に、図10を参照して、上述の温度補償
について説明する。この図10に示すように、温度補償
には、図2において説明した温度補償回路111s、1
11t及び温度センサ108を用いる。この図10にお
いて、制御部100よりのオフセット信号及びコントロ
ール信号を温度補償回路111sを構成する加算器14
0で加算し、この加算信号を駆動回路112sに供給す
るようにする。145は増幅回路で、この増幅回路14
5の一方の端子に駆動回路112s及び超音波加振子1
13s間を接続する接続線の一方の線を接続し、この増
幅回路145の他方の端子に駆動回路112s及び超音
波加振子113s間を接続する接続線の他方の線を接続
し、駆動回路112sよりの駆動信号を電圧信号として
抽出する。この電圧信号はピークホールド回路146に
供給される。このピークホールド回路146は、増幅回
路145よりの正弦波の電圧信号を略直流の電圧信号に
し、この電圧信号を制御部100に供給する。また、こ
の制御部100は、温度センサ108よりの温度データ
に基いてオフセット信号やコントロール信号を変える。
【0026】図11に縦軸を共振周波数(KHz)と
し、横軸に温度(℃)とした、共振周波数と温度の関係
のグラフを示す。この図11より明らかなように、共振
周波数を例えば149.85KHz〜150.4KHz
の範囲とすると、マイナス10℃〜プラス50℃まで補
償することができ、本例においては、更に、マイナス2
0℃〜プラス80℃まだ補償できるようにする。この範
囲の補償が可能なので、テープガイド装置本体200が
振動により発熱しても常に良好な駆動が可能となる。
【0027】次に、上述の周波数スキャン及び温度補償
の動作について図12のフローチャートを参照して説明
する。 先ず、ステップ300では、ゲインデータセッ
ト、即ち、制御部100が周波数スキャン用の所定のゲ
インデータをセットする。これにより、駆動回路112
sよりテープガイド装置本体200の超音波加振子11
3sに供給される駆動信号のレベルが一定となる。そし
てステップ310に移行する。ステップ310では、温
度センサ108よりの温度データにより温度の検出を行
う。そしてステップ320に移行する。ステップ320
では、コントロールデータの温度補償、即ち、図10に
て示した温度補償回路111sの加算器140に供給す
るコントロールデータを検出した温度データに応じたデ
ータにする。そしてステップ330に移行する。ステッ
プ330では、コントロールデータをセットする。これ
により温度補償が行われる。そしてステップ340に移
行する。ステップ340では、周波数スキャンを行う。
そしてステップ350に移行する。ステップ350で
は、既に上述したように、駆動電圧が最大となる共振点
周波数付近のオフセットデータ及び周波数スキャン終了
フラグを記憶する。そしてステップ360に移行する。
ステップ360では、ゲインデータをリセットする。そ
してステップ370に移行する。ステップ370では、
コントロールデータをリセットする。そして終了する。
この方法は、周波数スキャン時の温度によってコントロ
ールデータを可変させ、これによって常温時のオフセッ
トデータを得るようにした場合で、この方法では、制御
部100にて記憶するのはオフセットデータと周波数ス
キャン終了フラグのみでよく、この周波数スキャン後
は、位相制御を直ちに行うことができる。
【0028】次に図13を参照して、周波数スキャンの
他の方法について説明する。先ず、ステップ400で
は、ゲインデータセット、即ち、制御部100が周波数
スキャン用の所定のゲインデータをセットする。これに
より、駆動回路112sよりテープガイド装置本体20
0の超音波加振子113sに供給される駆動信号のレベ
ルが一定となる。そしてステップ410に移行する。ス
テップ410では、周波数スキャンを行う。そしてステ
ップ420に移行する。ステップ420では、既に上述
したように、駆動電圧が最大となる共振点周波数付近の
オフセットデータ、温度センサ108よりの温度データ
及び周波数スキャン終了フラグを記憶する。そしてステ
ップ430に移行する。ステップ430では、ゲインデ
ータのリセットを行う。そして終了する。この例では、
オフセット値に加えて周波数スキャン時の温度を制御部
100が記憶し、以後の位相制御時には、そのときの温
度データと記憶されている温度データとの差を算出し、
この差からオフセットデータの補償を行うようにしてい
る。従って、この方法では、位相制御範囲がどの程度で
あっても、位相制御が可能となる。
【0029】上述の2つの方法は、温度補償を周波数ス
キャン時に行うか、位相制御時に行うかが異なるだけで
ある。さて、この例においては、テープガイド装置本体
200の交換時や使用の最初に1度だけ周波数スキャン
を行うだけで、以後はどのような条件下においても即時
に位相制御が可能とすることができる。この周波数スキ
ャンを行った後の位相制御は、図9に示すように、位相
ディテクタ138よりの位相検出信号をローパスフィル
タ139を介して制御部100に供給し、この制御部1
00が供給された信号に応じて駆動回路112sに供給
するコントロールデータ(コントロール信号)を可変す
る。これによって、常に上述の共振点でのテープガイド
装置本体200の駆動が可能となり、効率の良い駆動を
行うことができる。
【0030】次に、電力一定制御について説明する。共
振点インピーダンスの値は素子、或は温度によって変動
がある。このため、上述した周波数スキャン及びこの後
に行う位相制御だけでは完全に一定の駆動信号の出力を
得ることができない。また、テープガイド装置における
目的はテープ59とテープガイド装置本体200のガイ
ド部材2(図20参照)との接触による摩擦を低減する
ことにある。しかしながら、この摩擦の摩擦係数が低け
れば良いというだけではなく、一定に保つことが重要で
ある。図14に縦軸を摩擦係数(μ)とし、横軸を駆動
電力(W)として、駆動電力と摩擦係数の関係をグラフ
で示す。この図14より明かなように、テープ59とテ
ープガイド装置本体200のガイド部材2との接触によ
る摩擦の低減量は、テープガイド装置本体200を駆動
する駆動電力に比例する。例えば、1/4倍速以下で
は、摩擦係数μが0.03〜0.05に対し、駆動電力
は0.4(W)程となる。一方、固定ガイドにおいて
は、同じ電力での摩擦係数μは、0.2〜0.4とかな
りおおきな値となる。また、この図に示すように、駆動
電力が0.4(W)以上になると、摩擦係数μは略一定
の値となる。即ち、これは、駆動信号の電流と電圧の位
相差が関わり、駆動信号の電流や電圧を大きくしても、
駆動信号の電圧と電流の位相差により摩擦係数μをある
一定の値より下げることができないことを示している。
従って、駆動信号の電圧または電流の振幅を電流と電圧
の位相差に関連して求めるようにし、駆動信号の電力を
有効な電力とするようにする。
【0031】この電力一定制御は図2にて示した駆動回
路112s(112tも同様である)を用いる。以下、
図15を参照して電力一定制御について説明する。この
図15において、142はボルテージ・コントロール・
オシレータ(VCO)で、このボルテージ・コントロー
ル・オシレータ142は、温度補償回路111sよりの
コントロール信号及びオフセット信号の加算信号の電圧
に応じた周波数で発振し、この発振による正弦波の信号
をゲインコントローラ143に供給する。このゲインコ
ントローラ143はボルテージ・コントロール・オシレ
ータ142よりの正弦波の信号のゲインを、制御部10
0よりのゲインデータに応じて可変する。144は例え
ばドライバ等の増幅回路で、この増幅回路144はゲイ
ンコントローラ143よりの正弦波の信号を駆動信号に
なし、この駆動信号をテープガイド装置本体200の超
音波加振子113sに供給する。かくして、テープガイ
ド装置200が駆動される。
【0032】145は増幅回路で、この増幅回路145
の一方の端子に増幅回路144及び超音波加振子113
s間を接続する接続線の一方の線を接続し、この増幅回
路145の他方の端子に増幅回路144及び超音波加振
子113s間を接続する接続線の他方の線を接続し、増
幅回路144よりの駆動信号を電圧信号として抽出す
る。この電圧信号はピークホールド回路146に供給さ
れる。このピークホールド回路146は、増幅回路14
5よりの正弦波の電圧信号を略直流の電圧信号にし、こ
の電圧信号を制御部100に供給する。また、147は
増幅回路で、この増幅回路147の一方の端子に増幅回
路144及び超音波加振子113s間を接続する接続線
の一方の線を接続し、この増幅回路145の他方の端子
に増幅回路144及び超音波加振子113s間を接続す
る接続線の他方の線を接続し、増幅回路144よりの駆
動信号を電圧信号として抽出する。この電圧信号はピー
クホールド回路148に供給される。このピークホール
ド回路148は、増幅回路147よりの正弦波の電圧信
号を略直流の電圧信号にし、この電圧信号を制御部10
0に供給する。
【0033】制御部100は、増幅回路145及びピー
クホールド回路146から構成されるピークホールド回
路120sよりの電圧信号、増幅回路147及びピーク
ホールド回路148から構成されるピークホールド回路
118sよりの電流信号、並びに既に上述した位相検出
回路119sよりの位相検出信号に基いて、テープガイ
ド装置本体200を駆動する有効電力を求め、これが一
定となるように、ゲインコントローラ143に供給する
ゲインデータを可変する。ピークホールド回路120s
よりの電圧をVとし、ピークホールド回路118sより
の電流をIとし、位相検出回路119sよりの位相検出
信号による位相差をθとすると、有効電力Wは、W=V
・I・cosθで求めることができる。このように、有
効電力を求め、これが一定になるように、ゲインコント
ローラ143を制御するようにしたので、テープ59と
テープガイド装置本体200のガイド部材2の接触によ
る摩擦の低減量を常に一定にすることができる。
【0034】次に、歪検出について説明する。テープガ
イド装置においては、テープガイド装置本体200の超
音波加振子113sや113tを共振点において高周波
で振動させるといった過酷な使い方を行うので、超音波
加振子113sや113tがそれぞれガイド114sや
114tより剥がれ、超音波加振子113sや113t
の表面にクラック等の不良を誘発する場合がある。しか
しながら、超音波加振子113sや113tによるテー
プ59とガイド114sや114tの接触による摩擦の
低減効果は、振動波形にそれほど影響されないため、こ
れらの初期不良検出が困難である。ところで、テープガ
イド装置は電力一定制御について上述したように、電流
制御を行った場合は、超音波加振子113sや113t
がガイド114sや114tから剥がれたり、超音波加
振子113sや113tの表面にクラック等の不良が生
じたりすると、超音波加振子113sや113tが高次
振動を起こし、結果として駆動信号の電圧波形に歪が生
じる。図16に縦軸をスペクトラム(dB)とし、横軸
を周波数(KHz)として、テープガイド装置本体の駆
動電圧のスペクトラム成分をグラフとして示す。この図
16から明かなように、共振点Frから夫々2次(2F
r)、3次(3Fr)と、高調波成分が現れている。そ
こで、本例においては、図2にて示した歪検出回路12
1s、121tを用い、駆動信号から共振周波数成分を
抜取り、高調波成分から歪を検出して、上述のような不
良等の早期発見を図ることができるようにする。
【0035】以下、図1を参照して、歪検出について説
明する。この図1において、130は増幅回路で、この
増幅回路130の一方の端子に駆動回路112s及び超
音波加振子113s間を接続する接続線の一方の線を接
続し、この増幅回路130の他方の端子に駆動回路11
2s及び超音波加振子113s間を接続する接続線の他
方の線を接続し、駆動回路112sよりの駆動信号を電
圧信号として抽出する。この増幅回路130は、電圧信
号をハイパスフィルタ(HPF)131及びバンド・エ
リミネーション・フィルタ(BEF)132を通じてピ
ークホールド回路133に供給する。このハイパスフィ
ルタ131及びバンド・エリミネーション・フィルタ1
32に増幅回路130よりの電圧信号を通すことによ
り、図16に破線で示すように、共振周波数成分を抜取
る。ピークホールド回路133は、共振周波数成分の抜
き取られた電圧信号を略直流の電圧信号になし、この電
圧信号を制御部100に供給する。制御部100はこの
電圧信号によりテープガイド装置本体200に以上が有
るか否かを判断する。例えば、制御装置100に表示装
置を接続し、制御装置100が異常と判断したときに異
常を示す表示を行うようにしても良い。このように、駆
動信号より共振周波数成分を抜取り、この共振周波数を
抜き取った電圧信号のピークをホールドして得た信号で
駆動信号中の高調波成分の有無を検出するようにしたの
で、超音波加振子113sや113tがガイド114s
や114tから剥がれたり、超音波加振子113sや1
13tの表面にクラック等の不良が発生しても、早期に
検出することができる。
【0036】次に、テープのテンションの検出について
説明する。このテープのテンションの検出は、テープガ
イド装置本体200の異常または摩擦低減量の確認等を
行うことを可能にする。図2に示したように、このテー
プのテンションの検出は角度検出器116s、116t
及びテンション検出回路117s、117tにより行う
にする。また、このテンション検出は、図7において、
ピンチローラ65及びキャプスタン46が離れた場合、
即ち、いわゆるリールモードの場合に行うようにする。
このテンション検出は、例えば制御部100により自己
診断として装置に電源投入がなされる都度におこなうよ
うにしても良い。また、リールモードでテープが走行し
ているときは、S側或はT側のテンションが決まるとも
う一方のテンションも一意的に決まる。例えばテープが
フォワード方向に走行しているときにS側のテープテン
ションがある一定値の場合、T側のテープテンションの
値は角度検出器116s及び角度検出器116t間のガ
イドや回転ヘッド52(図2参照)の摩擦を加算した値
となる。ガイドの内、回転ガイドの摩擦は非常に小さい
ので、テンションの増加(テープをフォワード)に大き
く影響するのはテープガイド装置本体200ということ
となる。
【0037】以下、図17を参照して、テンション検出
について説明する。この図17において、151は感磁
部で、この感磁部151をアーム152の軸を兼ねる。
またこの感磁部151をアーム152によって可動ガイ
ド115sと接続する。アーム152の可動ガイド11
5s側所定位置にばね150を取り付ける。また、感磁
部151の一端を抵抗器R3を介して演算増幅回路14
9の反転入力端子(−)に接続し、この感磁部151の
他端を抵抗器R4を介して演算増幅回路149の非反転
入力端子(+)に接続し、この演算増幅回路149の反
転入力端子(−)及びこの演算増幅回路149の出力端
子間を抵抗器R2を介して接続し、この演算増幅回路1
49の非反転入力端子(+)を抵抗器R5を介して接地
する。これにより、例えば差動増幅回路としてのテンシ
ョン検出回路117sを構成する。
【0038】感磁部151は図18に示すように、軸1
51a、磁石151c、感磁性素子151b、電源端子
151d、151eで構成するようにする。感磁性素子
151bは、軸151aに配された磁石151cの回転
により信号(角度情報信号と称することとする)を発生
するようになされ、この感磁性素子151cよりの出力
信号はテンション検出回路117Sに供給される。
【0039】さて、可動ガイド115sはテープ59の
テンションにより図に実線の矢印で示す方向に移動し、
これにより、アーム152も軸を兼ねる感磁部151を
中心に、この矢印の如く回転移動する。かくすると、感
磁部151よりの角度情報信号が差動増幅回路を構成す
るテンション検出回路117sに夫々供給され、このテ
ンション検出回路117sでテンション情報信号とさ
れ、このテンション情報信号が制御部100に供給され
る。T側についても同様に、角度検出器116t及びテ
ンション検出回路117tによりテンション情報信号が
制御部100に供給される。制御部100は、S及びT
側よりのテンション情報信号に基いてS側とT側のテン
ション比を得、この比によってテープガイド装置本体2
00の動作状況を把握し、これによって異常診断或は摩
擦低減量の確認を行う。
【0040】図19にテープ59をリバース及びフォワ
ード方向に夫々リールモードで走行させた場合の、S側
とT側のテープテンションのテンション比をグラフで示
す。左側のグラフがテープをリバース方向に走行させた
場合で、右側のグラフがテープをフォワード方向に走行
させた場合である。また、縦軸はS側とT側のテンショ
ン比、横軸はテープを走行させる速度で、いずれのグラ
フにおいても破線はテープガイド装置本体200を駆動
させた場合、実線はテープガイド装置本体200を駆動
させなかった場合である。本例においては、例えば、こ
の図19に示すように、テンション比が3.0以上の場
合を異常と判断するようにする。この図19から明かな
ように、テープガイド装置本体200を駆動させたとき
は、どの速度においても、異常と判断する3.0以上の
テンション比とはならず、また、テープガイド装置本体
200を駆動させなかったときと比較してテンション比
がかなり小さくなる。このように、角度検出器116
s、116t及びテンション検出回路117S、117
tによりS側及びT側のテープのテンションを求め、制
御部100によってこれらS側とT側のテンション比を
算出し、このテンション比に応じて異常の判断を行うよ
うにしたので、異常診断或はテープガイド装置本体20
0の摩擦低減効果を容易に確認することができる。ま
た、摩擦低減効果が良好でないときは、テープガイド装
置本体200を制御するようにすれば、走行状態から停
止状態としたときにはテープ59のたるみが略なくなる
ようにすることができ、停止状態から走行状態としたと
きはテープの動き始めが比較的滑らかとなるようにする
ことができる。
【0041】さて、上述したテープガイド装置全体の動
作を図3のフローチャートを参照して説明する。先ず、
ステップ100では、システムコントローラ106より
超音波加振子のコマンドを判断し、「ON」であればス
テップ110に移行し、「OFF」であればステップ2
70に移行する。ステップ110では、超音波加振子1
13s及び113tがオンか否かを判断し、「YES」
であればステップ120に移行し、「NO」であればス
テップ190に移行する。ステップ120では、図9に
おいて説明した位相検出回路119s及び119tによ
り位相制御を行う。そしてステップ130に移行する。
ステップ130では、図15において説明した駆動回路
112s及び112Tにより電力一定制御を行う。そし
てステップ140に移行する。ステップ140では、図
1において説明した歪検出回路121s及び121tに
より歪の検出を行う。そしてステップ150に移行す
る。ステップ150では、異常を検出したか否かを判断
し、「YES」であればステップ160に移行し、「N
O」であればステップ230に移行する。ステップ16
0では、システムコントローラ106に異常情報を供給
する。これにより、例えばこのシステムコントローラ1
06に接続された表示装置にシステムコントローラが異
常を示す表示を行う。そしてステップ170に移行す
る。
【0042】ステップ170では、コントロールデータ
及びゲインデータを夫々RAM105に記憶する。そし
てステップ180に移行する。ステップ180では、テ
ープガイド装置本体200の超音波加振子113s及び
113tを夫々オフにする。ステップ150で異常を検
出しなかった場合はステップ230に移行する。このス
テップ230では、図17において説明したテンション
検出回路117s、117t及び図18において説明し
た角度検出器116s及び116tによりテンションの
検出を行う。そしてステップ240に移行する。ステッ
プ240では異常を検出したか否かを判断し、「YE
S」であればステップ160に移行し、「NO」であれ
ば再びステップ100に移行する。ステップ110にお
いて「NO」と判断した場合はステップ190に移行す
る。このステップ190では、周波数スキャンを既に終
了したか否かを判断し、「YES」であればステップ2
00に移行し、「NO」であればステップ250に移行
する。ステップ200では、周波数の補償を行う。そし
てステップ210に移行する。ステップ210では、オ
フセットデータをセットする。そしてステップ220に
移行する。ステップ220では、超音波加振子113s
及び113tを夫々オフにする。そして再びステップ1
20に移行する。ステップ250では、図9及び図10
において説明した位相検出回路119s及び119t、
温度センサ108、温度補償回路111s及び111t
により周波数スキャンを行う。そしてステップ260に
移行する。ステップ260では、オフセットデータ及び
温度データ等をRAM105に記憶する。そして再びス
テップ100に移行する。ステップ100において「O
FF」と判断した場合はステップ270に移行する。こ
のステップ270では、超音波加振子113s及び11
3tが夫々オフか否かを判断し「YES」であれば再び
ステップ100に移行し、「NO」であればステップ1
70に移行する。
【0043】このように、本例においては、CPU10
2により歪検出回路121s及び121tを動作させ、
超音波加振子113s、113tに供給する駆動信号中
の歪成分を検出するようにしたので、超音波加振子11
3s及び113tのクラックや、超音波加振子113s
及び113tとガイド114s及び114tとの接触不
良等の異常を早期に検出することができる。
【0044】尚、本発明は上述の実施例に限ることなく
本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が
取り得ることは勿論である。
【0045】
【発明の効果】上述せる本発明によれば、歪検出手段に
よって超音波加振子に供給する駆動信号中の歪成分を検
出するようにしたので、超音波加振子のクラックや超音
波加振子とガイドとの接触不良等の異常を検出すること
ができる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明テープガイド装置の一実施例の要部を示
す構成図である。
【図2】本発明テープガイド装置の一実施例の全体を示
すブロック線図である。
【図3】本発明テープガイド装置の一実施例の説明に供
するフローチャートである。
【図4】本発明テープガイド装置のテープガイド装置本
体の例を示す断面図である。
【図5】本発明テープガイド装置のテープガイド装置本
体の例を示す上面図である。
【図6】本発明テープガイド装置をビデオ・テープ・レ
コーダに適用した例を示す線図である。
【図7】本発明テープガイド装置をビデオ・テープ・レ
コーダに適用した例を示す線図である。
【図8】本発明テープガイド装置の説明に供する共振点
付近のインピーダンス及び位相特性を示すグラフであ
る。
【図9】本発明テープガイド装置の位相検出回路の具体
例を示すブロック線図である。
【図10】本発明テープガイド装置の温度補償回路の具
体例を示すブロック線図である。
【図11】本発明テープガイド装置の説明に供する共振
周波数と温度の関係を示すグラフである。
【図12】本発明テープガイド装置の説明に供するフロ
ーチャートである。
【図13】本発明テープガイド装置の説明に供するフロ
ーチャートである。
【図14】本発明テープガイド装置の説明に供する駆動
電力と摩擦係数の関係を示すグラフである。
【図15】本発明テープガイド装置の駆動回路の具体例
を示すブロック線図である。
【図16】本発明テープガイド装置の説明に供するテー
プガイド装置本体の駆動電圧のスペクトラム成分を示す
グラフである。
【図17】本発明テープガイド装置のテンション検出回
路及び角度検出器の具体例を示すブロック線図である。
【図18】本発明テープガイド装置の角度検出器の感磁
部の具体例を示すブロック線図である。
【図19】本発明テープガイド装置の説明に供するリバ
ース及びフォワード方向におけるS側とT側のテンショ
ン比を示すグラフである。
【図20】従来のテープガイド装置の例を示す断面図で
ある。
【図21】従来のテープガイド装置の例を示す上面図で
ある。
【図22】従来のテープガイド装置の例の説明に供する
グラフである。
【図23】従来のテープガイド装置の説明に供するビデ
オ・テープ・レコーダにテープガイド装置を搭載した例
を示す線図である。
【図24】従来のテープガイド装置の説明に供するビデ
オ・テープ・レコーダにテープガイド装置を搭載した例
を示す線図である。
【符号の説明】
100 制御部 103s 超音波加振子 103t 超音波加振子 114s ガイド 114t ガイド 121s 歪検出回路 121t 歪検出回路 200 テープガイド装置本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 15/60 G11B 15/61 G11B 15/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープをガイドするガイドに固着した超
    音波加振子によってガイドを定在波振動させるようにし
    たテープガイド装置において、上記超音波加振子に供給
    する駆動信号中の歪成分を検出する歪検出手段を設けた
    ことを特徴とするテープガイド装置。
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