JP2000298813A - 磁気ヘッド装置並びに信号の書き込み及び/又は読み出し方法 - Google Patents

磁気ヘッド装置並びに信号の書き込み及び/又は読み出し方法

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JP2000298813A
JP2000298813A JP11103236A JP10323699A JP2000298813A JP 2000298813 A JP2000298813 A JP 2000298813A JP 11103236 A JP11103236 A JP 11103236A JP 10323699 A JP10323699 A JP 10323699A JP 2000298813 A JP2000298813 A JP 2000298813A
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JP
Japan
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magnetic head
head element
magnetic
protrusion
drum
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JP11103236A
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Tadashi Osue
匡 尾末
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/584Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on tapes
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B15/00Driving, starting or stopping record carriers of filamentary or web form; Driving both such record carriers and heads; Guiding such record carriers or containers therefor; Control thereof; Control of operating function
    • G11B15/60Guiding record carrier
    • G11B15/62Maintaining desired spacing between record carrier and head

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープに対する磁気ヘッド素子の当たり
を良好な状態に維持し、磁気ヘッド素子の摩耗や磁気テ
ープの損傷を効果的に抑制すると共に、高い出力が得ら
れるようにする。 【解決手段】 磁気ヘッド素子20の先端部の装置本体
5外周面からの突出量を可変にする、例えば圧電セラミ
ック24等のヘッド突出量調整手段を備えるように、磁
気ヘッド素子1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッド素子が
配設された回転ドラムを有する磁気ヘッド装置、並び
に、この磁気ヘッド装置を用いて磁気テープに対して信
号の書き込み及び/又は読み出しを行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転ドラムに搭載された磁気ヘッ
ド素子を走行する磁気テープ上に斜めに摺動させて、磁
気テープに対する信号の記録再生を行うようにした、ヘ
リカルスキャン(Helical Scan:斜め走査)方式の記録
再生方法が提案されている。
【0003】このヘリカルスキャン方式は、磁気ヘッド
素子が、走行する磁気テープ上を高速で摺動して信号の
書き込み及び/又は読み出しを行うので、磁気テープと
磁気ヘッド素子との相対摺動速度が速く、高いデータ転
送レートが得られるという利点を有する。
【0004】このヘリカルスキャン方式により、磁気テ
ープに対して信号の書き込み及び/又は読み出しを行う
磁気ヘッド装置は、固定ドラムと回転ドラムとを有する
外形略円柱状の装置本体と、この装置本体の回転ドラム
側に取り付けられた磁気ヘッド素子とを備えている。磁
気ヘッド素子は、ヘッドベースに取り付けられ、その先
端部が装置本体の周面から外方に若干突出するように回
転ドラムに固定された状態で取り付けられている。一
方、磁気テープは、回転ドラムの回転軸と直交する方向
に対して所定の傾斜角で傾斜した状態で、例えば180
度の巻き付け角で装置本体の周面に巻き付けられる。
【0005】この磁気ヘッド装置においては、磁気テー
プが装置本体の周面に巻き付けられた状態で回転ドラム
が回転操作されることにより、回転ドラムに取り付けら
れた磁気ヘッド素子が磁気テープ上を斜めに摺動し、磁
気テープに対して信号の書き込み及び/又は読み出しを
行う。
【0006】ところで、上記磁気ヘッド装置が備える磁
気ヘッド素子と磁気テープとの接触状態は、磁気ヘッド
素子先端部の装置本体周面からの突出量に依存する。そ
して、磁気ヘッド素子先端部の装置本体周面からの突出
量が多すぎると、磁気ヘッド素子の磁気テープに対する
接触圧が過大になって、磁気ヘッド素子の摩耗を増大さ
せ、また、磁気テープに損傷を生じさせる要因となる。
また、逆に、磁気ヘッド素子先端部の装置本体周面から
の突出量が少なすぎると、磁気ヘッド素子の磁気テープ
に対する良好な当たりが得られず、磁気ヘッド素子と磁
気テープとの間の隙間によって生じるスペーシングロス
が大きくなって、出力の低下を招いてしまう。
【0007】そこで、上記磁気ヘッド装置においては、
磁気ヘッド素子を回転ドラムに取り付ける段階で、磁気
ヘッド素子先端部の装置本体周面からの突出量が最適な
状態となるように調整して、磁気ヘッド素子の磁気テー
プに対する安定した当たりが確保できるようになされて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヘリカルス
キャン方式の磁気ヘッド装置においては、近年の高密度
記録化に対応すべく、再生用の磁気ヘッド素子として、
磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子を採用することが検討
されている。
【0009】この磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子は、
ヘリカルスキャン方式の磁気ヘッド装置において再生用
の磁気ヘッド素子として一般に用いられてきたインダク
ティブ型の磁気ヘッド素子に比較して高い再生出力が得
られるという利点を有するが、その反面、磁気テープ上
を高速で摺動させた場合に非常に摩耗しやすいという問
題がある。
【0010】そこで、上述した磁気ヘッド装置におい
て、再生用の磁気ヘッド素子に磁気抵抗効果型の磁気ヘ
ッド素子を採用するには、磁気ヘッド素子の回転ドラム
に対する取り付けを更に慎重に行い、磁気ヘッド素子先
端部の装置本体周面からの突出量を更に高精度に調整し
て、磁気ヘッド素子の摩耗を極力低減させる必要があ
る。
【0011】しかしながら、このように磁気ヘッド素子
を回転ドラムに取り付ける段階において、磁気ヘッド素
子先端部の装置本体周面からの突出量を高精度に調整す
るのは非常に困難で煩雑な作業である。
【0012】また、磁気ヘッド素子先端部の装置本体周
面からの突出量が最適な状態となるように磁気ヘッド素
子を回転ドラムに取り付けた場合であっても、使用に伴
って磁気ヘッド素子の摩耗が進むことは避けられない。
そして、上述した磁気ヘッド装置のように、磁気ヘッド
素子が回転ドラムに対して固定した状態で取り付けられ
ている場合、磁気ヘッド素子の摩耗が進むと、磁気ヘッ
ド素子先端部の装置本体周面からの突出量が変化して、
磁気ヘッド素子の磁気テープに対する良好な当たりを維
持できなくなることがある。
【0013】また、上述した磁気ヘッド装置において、
磁気テープは、装置本体の周面に斜めに巻き付けられる
ので、磁気テープの回転ドラムに巻き付けられる部分と
固定ドラムに巻き付けられる部分との割合が、その位置
に応じて異なったものとなり、例えば、装置本体のテー
プ進入側、すなわち、磁気テープが巻き付きを開始する
側では回転ドラム側に多く巻き付けられ、装置本体のテ
ープ退出側では固定ドラム側に多く巻き付けられるよう
になっている。
【0014】そして、この磁気ヘッド装置においては、
回転ドラムが回転操作されることにより磁気テープとの
間にエアフィルムが生じ、磁気テープと装置本体の周面
との間の距離が、磁気テープの回転ドラム側に巻き付け
られている部分の割合に応じて異なったものとなってお
り、回転ドラム側に多く巻き付けられている部分の磁気
テープの方が、固定ドラム側に多く巻き付けられている
部分の磁気テープよりも、装置本体の周面からの距離が
大きくなっている。したがって、上述した磁気ヘッド装
置のように、磁気ヘッド素子が回転ドラムに対して固定
した状態で取り付けられている場合、磁気ヘッド素子の
磁気テープに対する接触圧が、磁気ヘッド素子が摺動す
る磁気テープの位置、すなわち、磁気ヘッド素子が磁気
テープのテープ進入側に位置する部分にあるか、或い
は、磁気テープのテープ退出側に位置する部分にあるか
に応じて異なることとなり、当たりの不均一性を生じさ
せてしまう場合があった。
【0015】本発明は、以上のような従来の課題に鑑み
て創案されたものであって、磁気テープに対する磁気ヘ
ッド素子の当たりを良好な状態に維持し、磁気ヘッド素
子の摩耗や磁気テープの損傷を効果的に抑制すると共
に、高い出力が得られるようにした磁気ヘッド装置及び
この磁気ヘッド装置を用いた信号の書き込み及び/又は
読み出し方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ヘッド
装置は、固定ドラムとこの固定ドラムに対して回転可能
に設けられた回転ドラムとを有する略円柱状の装置本体
と、先端部が上記装置本体の周面から外部を臨むように
上記回転ドラム側に配設された磁気ヘッド素子と、上記
磁気ヘッド素子の先端部の上記装置本体の周面からの突
出量を可変にするヘッド突出量調整手段とを備えること
を特徴としている。
【0017】この磁気ヘッド装置において、装置本体
は、固定ドラムと回転ドラムとを有して構成され、全体
略円柱状を呈する形状とされている。回転ドラムは固定
ドラムに対して回転可能とされている。
【0018】装置本体の回転ドラム側には、磁気ヘッド
素子が配設されている。この磁気ヘッド素子は、先端部
が装置本体の周面から外部を臨むように設けられてい
る。そして、この磁気ヘッド素子は、回転ドラムが回転
操作されたときに、装置本体の周面に巻き付けられる磁
気テープ上を摺動し、この磁気テープに対して信号の書
き込み及び/又は読み出しを行うことができるようにな
されている。
【0019】また、この磁気ヘッド装置においては、ヘ
ッド突出量調整手段が、磁気ヘッド素子先端部の装置本
体周面からの突出量を変えることができるようななされ
ている。このヘッド突出量調整手段は、例えば、回転ド
ラムと磁気ヘッド素子との間に設けられた圧電セラミッ
クより構成される。
【0020】この磁気ヘッド装置においては、磁気ヘッ
ド素子の状態や、磁気テープと装置本体周面との間の距
離の変動等に応じて、ヘッド突出量調整手段が、磁気ヘ
ッド素子先端部の装置本体周面からの突出量を変えるこ
とにより、磁気ヘッド素子の磁気テープに対する当たり
を常に良好な状態に保つことができる。
【0021】なお、この磁気ヘッド装置において、ヘッ
ド突出量調整手段は、装置本体の周面に沿って走行する
磁気テープに対して磁気ヘッド素子が摺動を開始する摺
動始端側と、磁気テープに対して磁気ヘッド素子が摺動
を終了する摺動終端側とで、磁気ヘッド素子の先端部の
突出量が異なるように、回転ドラムの回転に同期して、
磁気ヘッド素子の先端部の突出量を変えることが望まし
い。
【0022】以上のように、ヘッド突出量調整手段が、
摺動始端側と摺動終端側とで磁気ヘッド素子の先端部の
突出量が異なるように、回転ドラムの回転に同期して、
磁気ヘッド素子の先端部の突出量を変えることにより、
例えば、磁気テープの回転ドラムに巻き付けられる部分
の割合に応じて、摺動始端側と摺動終端側とで磁気テー
プと装置本体周面との間の距離が異なる場合であって
も、磁気ヘッド素子の磁気テープに対する当たりを良好
な状態に保つことができる。
【0023】また、この磁気ヘッド装置において、ヘッ
ド突出量調整手段を駆動するための駆動電力は、回転ド
ラム側に配設された磁気ヘッド素子と上記固定ドラム側
との間の信号の伝送を行うために固定ドラムと上記回転
ドラムとの間に設けられた非接触型信号伝送装置を介し
て交流伝送されることが望ましい。
【0024】以上のように、磁気ヘッド装置は、ヘッド
突出量調整手段を駆動するための駆動電力を、回転ドラ
ム側に配設された磁気ヘッド素子と固定ドラム側との間
の信号の伝送を行うために設けられた非接触型信号伝送
装置を介して伝送することにより、ヘッド突出量調整手
段を駆動するための駆動電力を伝送するために新たに伝
送装置を設ける必要がなく、構成の簡素化を図ることが
できる。
【0025】また、この磁気ヘッド装置において、磁気
ヘッド素子としては、磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子
が用いられることが望ましい。これにより、磁気ヘッド
装置は、再生出力の向上を図ることができる。なお、こ
の場合、磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子を駆動するた
めの駆動電力は、上記非接触型信号伝送装置を介して交
流伝送されることが望ましい。これにより、磁気ヘッド
装置は、構成の簡素化が図られることになる。
【0026】また、本発明に係る信号の書き込み及び/
又は読み出し方法は、固定ドラムとこの固定ドラムに対
して回転可能に設けられた回転ドラムとを有する略円柱
状の磁気ヘッド装置の周面に沿って磁気テープを走行さ
せ、上記回転ドラムを回転操作することにより、先端部
が上記磁気ヘッド装置の周面から外部を臨むように上記
回転ドラム側に配設された磁気ヘッド素子を上記磁気テ
ープ上に摺動させて上記磁気テープに対して信号の書き
込み及び/又は読み出しを行うに際し、上記回転ドラム
の回転に同期して、上記磁気ヘッド素子の先端部の上記
磁気ヘッド装置の周面からの突出量を変えながら、上記
磁気テープに対する信号の書き込み及び/又は読み出し
を行うことを特徴としている。
【0027】この信号の書き込み及び/又は読み出し方
法によれば、磁気ヘッド素子先端部の磁気ヘッド装置の
周面からの突出量が、回転ドラムの回転に同期して変え
られるので、例えば、回転ドラムの回転により磁気テー
プと装置本体周面との間の距離の変動等が生じる場合で
あっても、磁気ヘッド素子の磁気テープに対する当たり
を常に良好な状態に保ち、磁気テープに対して適切に信
号の書き込み及び/又は読み出しを行うことができる。
【0028】なお、この信号の書き込み及び/又は読み
出し方法においては、磁気テープに対して磁気ヘッド素
子が摺動を開始する摺動始端側と、磁気テープに対して
磁気ヘッド素子が摺動を終了する摺動終端側とで、磁気
ヘッド素子の先端部の突出量が異なるように、回転ドラ
ムの回転に同期して、磁気ヘッド素子の先端部の突出量
を変えることにより、例えば、磁気テープの回転ドラム
に巻き付けられる部分の割合に応じて、摺動始端側と摺
動終端側とで磁気テープと装置本体周面との間の距離が
異なる場合であっても、磁気ヘッド素子の磁気テープに
対する当たりを良好な状態に保ちながら、磁気テープに
対して適切に信号の書き込み及び/又は読み出しを行う
ことができる。
【0029】また、この信号の書き込み及び/又は読み
出し方法においては、上記磁気ヘッド素子の先端部の突
出量を変えるための駆動電力を、上記磁気ヘッド装置の
回転ドラム側に配設された磁気ヘッド素子と上記固定ド
ラム側との間の信号の伝送を行うための非接触型信号伝
送装置を介して交流伝送することが望ましい。
【0030】以上のように、磁気ヘッド素子の先端部の
突出量を変えるための駆動電力を、回転ドラム側に配設
された磁気ヘッド素子と固定ドラム側との間の信号の伝
送を行うために設けられた非接触型信号伝送装置を介し
て伝送することにより、磁気ヘッド素子の先端部の突出
量を変えるための駆動電力を伝送するために新たに伝送
装置を設ける必要がなく、磁気ヘッド装置の構成の簡素
化を図ることができる。
【0031】また、この信号の書き込み及び/又は読み
出し方法においては、磁気ヘッド素子として、磁気抵抗
効果型の磁気ヘッド素子を用いることが望ましい。これ
により、再生出力の向上を図ることができる。なお、こ
の場合、磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子を駆動するた
めの駆動電力は、上記非接触型信号伝送装置を介して交
流伝送されることが望ましい。これにより、磁気ヘッド
装置の構成の簡素化を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0033】本発明を適用した磁気ヘッド装置の一例を
図1乃至図3に示す。図1はこの磁気ヘッド装置1の斜
視図であり、図2はこの磁気ヘッド装置1の平面図であ
り、図3は図2におけるA1−A2線断面図である。
【0034】この磁気ヘッド装置1は、ヘリカルスキャ
ン方式により磁気テープTに対して信号の記録再生を行
うように構成された記録再生装置に用いられ、テープ走
行系に案内されてこの記録再生装置内を所定の経路で走
行する磁気テープTの記録面上に磁気ヘッド素子を摺動
させ、この磁気テープTに対して信号を書き込み、ま
た、信号が書き込まれた磁気テープTの記録面上に磁気
ヘッド素子を摺動させ、この磁気テープTに書き込まれ
た信号を読み出すものである。
【0035】この磁気ヘッド装置1は、図1乃至図3に
示すように、記録再生装置内に固定されて設けられる固
定ドラム2と、この固定ドラム2と同軸上に設けられた
回転ドラム3と、この回転ドラム3を回転操作するため
のモータ4とを有する装置本体5を備えている。この装
置本体5は、全体略円柱状に形成されている。
【0036】固定ドラム2は、アルミニウム等の金属材
料が所定の厚みを有する略円盤状に成形されてなり、そ
の中心部には、モータ4の軸部が挿通される中心孔6が
設けられている。また、固定ドラム2の外周面には、装
置本体5の外周面への磁気テープTの巻き付きを案内し
て、その姿勢を維持するためのテープガイド溝7が設け
られている。このテープガイド溝7は、固定ドラム2の
中心軸と垂直な方向に対して所定の角度で傾斜して形成
されている。磁気テープTは、この固定ドラム2の外周
面に設けられたテープガイド溝7に下端部を支持された
状態で装置本体5の外周面に斜めに巻き付けられること
になる。
【0037】回転ドラム3は、固定ドラム2と同様にア
ルミニウム等の金属材料が所定の厚みを有する略円盤状
に成形されてなる。そして、その中心部には、ベアリン
グ8を介してモータ4の軸部が挿通される中心孔9が設
けられている。また、回転ドラム3の上端側には、モー
タ4の本体部13が収容されるモータ収容部10が設け
られている。また、回転ドラム3の下端側には、この回
転ドラム3に取り付けられた磁気ヘッド素子20がその
先端部を装置本体5の臨ませた状態で収容されるヘッド
収容部11が設けられている。さらに、このヘッド収容
部11の外周側には、磁気ヘッド素子20の先端部を装
置本体5の外周面から外方に臨ませるための窓部12が
外周面にて開口するように設けられている。
【0038】モータ4は、モータ本体部13と軸部14
とからなり、モータ本体部13が回転ドラム3の上端側
に設けられたモータ収容部10に収容され、軸部14が
回転ドラム3の中心孔9と固定ドラム2の中心孔6とに
亘って挿通されている。これにより、固定ドラム2と回
転ドラム3とは、モータ4の軸部14を介して連結され
ている。ここで、モータ4の軸部14は、固定ドラム2
の中心孔6に対しては密に嵌挿されて固定ドラム2に固
定された状態とされている。一方、このモータ4の軸部
14は、回転ドラムの中心孔9に対しては、ベアリング
8を介して遊挿された状態となっている。このため、回
転ドラム3は、モータ4の軸部14を回転中心として回
転することが可能である。
【0039】モータ4のモータ本体部13は、コイル1
5とマグネット16とを有し、コイル15が軸部14に
一体に取り付けられ、マグネット16が回転ドラム3側
に取り付けられている。ここで、コイル15と一体とさ
れる軸部14は、固定ドラム2に固定されているので、
モータ本体部13に駆動電力が供給されると、マグネッ
ト16が取り付けられた回転ドラム3が、モータ4の電
磁誘導作用により、軸部14を回転中心として回転操作
されることになる。
【0040】装置本体5を構成する回転ドラム3には、
磁気ヘッド素子20が取り付けられている。この磁気ヘ
ッド素子20は、ヘッド支持基板23に支持された状態
で、ヘッド突出量調整手段である圧電セラミック24を
介して、回転ドラム3に取り付けられている。そして、
磁気ヘッド素子20は、その先端部が、回転ドラム3の
下端部に設けられた窓部12を介して外方に臨むよう
に、回転ドラム3のヘッド収容部11内に配設されてい
る。本例の磁気ヘッド装置1においては、磁気ヘッド素
子20として、磁気テープTに対して信号を書き込む記
録用の磁気ヘッド素子と、磁気テープTに書き込まれて
いる信号を読み出す再生用の磁気ヘッド素子とを備えて
いる。そして、記録用の磁気ヘッド素子としては、イン
ダクティブ型の磁気ヘッド素子が用いられ、再生用磁気
ヘッド素子としては、磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子
が用いられている。磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子
は、比較的高い再生出力が得られるという特徴を有して
いるので、磁気ヘッド装置1は、再生用の磁気ヘッド素
子として磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子を用いること
により、再生出力の向上が図られている。なお、記録用
磁気ヘッド素子及び再生用磁気ヘッド素子の種類や個数
等は、この例に限定されるものではなく、必要に応じて
適宜変更するようにしてもよい。
【0041】ヘッド突出量調整手段である圧電セラミッ
ク24は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3
やチタン酸ジルコン酸鉛(PbTiO.PbZrO3
が板状に成形されてなる。この圧電セラミック24は、
例えば図4に示すような電圧/変位特性を有している。
すなわち、この圧電セラミック24は、100Vまでの
電圧が印加されると、最大で30μm程度の変位量で膨
張或いは収縮する。
【0042】この圧電セラミック24は、図5(a)に
示すように、基端側が回転ドラム11に取り付けられた
状態で回転ドラムのヘッド収容部11内に配設されてい
る。そして、この圧電セラミック24は、その先端側に
て磁気ヘッド素子20が搭載されたヘッド支持板23を
支持している。この圧電セラミック24に電圧を印加す
ると、圧電セラミック24は、例えば、図5(b)に示
すように回転ドラム3の外周側に向かって膨張する。こ
れにより、ヘッド支持板23を介して圧電セラミック2
4に支持された磁気ヘッド素子20が回転ドラム3の外
方へ向かって移動し、その先端部の位置が、図5(a)
に示す第1の位置P1から図5(b)に示す第2の位置
P2へと変化する。すなわち、圧電セラミック24に電
圧が印加され、圧電セラミック24が変位することによ
り、磁気ヘッド素子20の先端部の装置本体5の外周面
からの突出量が変化することになる。
【0043】ヘッド突出量調整手段である圧電セラミッ
ク24を駆動するための電力は、固定ドラム2と回転ド
ラム3との間に設けられた非接触型信号伝送装置である
ロータリートランス30を介して、固定ドラム2側か
ら、回転ドラム3に取り付けられた圧電セラミック24
へと供給される。
【0044】このロータリートランス30は、回転ドラ
ム3側に配設された磁気ヘッド素子20と固定ドラム2
側との間の信号の伝送を行うものであり、微小間隔を存
して互いに対向して配置されたロータ31とステータ3
2とを有する。ロータ31は、回転ドラム3の下端部に
配設されており、ステータ32との対向面上に複数のリ
ング状のコイルが同心円状に設けられている。また、ス
テータ32は、固定ドラム2の上端部に配設されてお
り、ロータ31との対向面上に複数のリング状のコイル
が同心円状に設けられている。以上のように構成される
ロータリートランス30は、電磁誘導作用により、ロー
タ31とステータ32との間で非接触で信号の伝送を行
う。磁気ヘッド装置1は、回転ドラム3側に配設された
磁気ヘッド素子20をロータリートランス30のロータ
31に電気的に接続させることによって、磁気ヘッド素
子20により磁気テープTから読み出された信号をロー
タリートランス30を介して固定ドラム2側へと伝送
し、或いは、磁気ヘッド素子20により磁気テープTに
書き込むべき信号をロータリートランス30を介して固
定ドラム2側から磁気ヘッド素子20へと伝送するよう
にしている。
【0045】本例の磁気ヘッド装置1は、このロータリ
ートランス30を用いて、ヘッド突出量調整手段である
圧電セラミック24を駆動するための電力も伝送するよ
うにしている。すなわち、この磁気ヘッド装置1は、圧
電セラミック24をロータリートランス30のロータ3
1に電気的に接続させることによって、圧電セラミック
24を駆動するための電力を、ロータリートランス30
を介して、固定ドラム2側から回転ドラム3に取り付け
られた圧電セラミック24に供給することができるよう
になされている。
【0046】なお、以上のように、磁気ヘッド素子20
と固定ドラム2側との間の信号の伝送を行うロータリー
トランス30を用いて、ヘッド突き出し量調整手段であ
る圧電セラミック24を駆動するための電力を圧電セラ
ミック24に供給するようにした場合、磁気ヘッド素子
20と固定ドラム2側との間で伝送される信号と、圧電
セラミック24を駆動するための電力とのクロストーク
を避けるために、互いの使用周波数帯域を異ならせるこ
とが望ましい。本例の磁気ヘッド装置1においては、磁
気ヘッド素子20と固定ドラム2側との間で伝送される
信号を1MHz〜20MHzの高い周波数で伝送し、圧
電セラミック24を駆動するための電力を50kHz〜
100kHzの低い周波数で伝送するようにしている。
【0047】以上のように構成される磁気ヘッド装置1
は、ヘリカルスキャン方式の記録再生装置内に配設され
る。そして、この磁気ヘッド装置1の装置本体5の外周
面には、図1及び図2に示すように、固定ドラム2の外
周面と回転ドラム3の外周面とに亘って、テープ走行系
に案内されて記録再生装置内を所定の経路で走行する磁
気テープTが、例えば180度の巻き付け角で巻き付け
られる。このとき、磁気テープTは、固定ドラム2の周
面に形成されたテープガイド溝7に沿って巻き付けられ
ることにより、装置本体5の外周面に斜めに巻き付けら
れることになる。
【0048】磁気ヘッド装置1は、装置本体5の外周面
に磁気テープTが巻き付けられた状態で回転ドラム3が
回転操作される。そして、この回転ドラム3の回転に伴
って、先端部が装置本体5の外周面から外方を臨むよう
に回転ドラム3に取り付けられた磁気ヘッド素子20が
装置本体5の外周面に沿って移動し、装置本体5の外周
面に巻き付けられた磁気テープTの記録面上を斜めに摺
動する。これにより、この磁気テープTの信号記録面に
信号が書き込まれ、また、信号が書き込まれた磁気テー
プTの記録面から信号が読み出される。
【0049】ところで、この磁気ヘッド装置1におい
て、回転ドラム3が回転操作されると、装置本体5の外
周面とこの装置本体5の外周面に巻き付けられた磁気テ
ープTとの間に、回転ドラム3の回転操作に伴う空気流
によりエアフィルムが形成され、装置本体5の外周面と
磁気テープTとの間に微小な隙間が形成される。このエ
アフィルムは、回転ドラム3の回転操作に伴う空気流に
より生じるものであるので、装置本体5の外周面と磁気
テープTとの間の隙間の大きさは、磁気テープTの回転
ドラム3側に巻き付けられた部分の割合に応じて異なっ
たものとなる。
【0050】ここで、本例の磁気ヘッド装置1において
は、磁気テープTは、上述したように、装置本体5の外
周面に斜めに巻き付けられ、装置本体5に対する巻き付
きを開始する図1中A1で示す箇所、すなわち、磁気ヘ
ッド素子20が当該磁気テープTに対する摺動を開始す
る摺動始端側においては、回転ドラム3側に多く巻き付
けられることになる。一方、磁気テープTは、装置本体
5に対する巻き付きを終了する図1中A2で示す箇所、
すなわち、磁気ヘッド素子20が当該磁気テープTに対
する摺動を終了する摺動終端側においては、固定ドラム
2側に多く巻き付けられることになる。このため、本例
の磁気ヘッド装置1において、装置本体5の外周面と磁
気テープTとの間に形成される隙間は、図6に示すよう
に、摺動始端側に向かうに従って大きくなり、摺動終端
側に向かうに従って小さくなることになる。
【0051】このように、装置本体5の外周面と磁気テ
ープTとの間に形成される隙間の大きさが、磁気テープ
Tの装置本体5の外周面上における位置に応じて異なる
場合に、磁気ヘッド素子20の先端部の装置本体5の外
周面からの突出量が一意的に決められていると、磁気ヘ
ッド素子20の磁気テープTに対する接触圧が、磁気ヘ
ッド素子20の位置、すなわち、磁気ヘッド素子Tが摺
動始端側にあるか摺動終端側にあるかに応じて異なるこ
ととなり、当たりの不均一性を生じさせてしまう。
【0052】本例の磁気ヘッド装置1は、磁気ヘッド素
子20がヘッド突出量調整手段である圧電セラミック2
4を介して回転ドラム3に取り付けられているので、磁
気ヘッド素子20の位置に応じてこの圧電セラミック2
4を変位させ、磁気ヘッド素子20先端部の装置本体5
外周面からの突出量を、図6に示すように、摺動始端側
においては大きく、摺動終端側においては小さくなるよ
うに調整することにより、磁気ヘッド素子20を常に一
定の接触圧で磁気テープTに接触させ、均一な当たりを
得ることができる。
【0053】磁気ヘッド素子20先端部の装置本体5外
周面からの突出量が、摺動始端側においては大きく、摺
動終端側においては小さくなるように、圧電セラミック
24を変位させるには、回転ドラム3の回転に同期し
て、図7に示すような三角波にて圧電素子24を駆動す
るようにすればよい。以下、この圧電素子24の駆動の
仕方について説明する。
【0054】圧電素子24を駆動するための駆動回路を
含む本例の磁気ヘッド装置1の回路構成を図8に示す。
この磁気ヘッド装置1は、図8に示すように、回転ドラ
ム3側に設けられた再生用磁気ヘッド素子21により磁
気テープTから読み出された再生信号を、ロータリート
ランス30を介して固定ドラム2側に伝送し、この再生
信号を再生アンプ41及び補正回路42を介して、外部
の信号処理回路に供給するようになされている。また、
この磁気ヘッド装置1は、外部の信号処理回路から固定
ドラム2側の記録アンプ43に供給された記録信号を、
ロータリートランス30を介して回転ドラム3側に転送
し、この記録信号を回転ドラム3に設けられた記録用磁
気ヘッド素子22により磁気テープTに書き込むように
なされている。
【0055】また、この磁気ヘッド装置1は、圧電素子
24を駆動するための駆動電力を以下のように圧電素子
24に供給するようにしている。すなわち、先ず、固定
ドラム2側の発信器44にて生成された交流電力が駆動
回路45を経た後に、ロータリートランス30を介して
回転ドラム3側に伝送される。回転ドラム3側に伝送さ
れた交流電力は、整流回路46により整流された後にD
C−DCコンバータ47により50V〜100V程度に
まで昇圧され、三角波発生器48に供給される。
【0056】三角波発生器48に電力が供給されると、
この三角波発生器48において、回転ドラム3の回転に
同期した三角波が生成される。この三角波は、固定ドラ
ム2と回転ドラム3との間に設けられたパルスジェネレ
ータ50からのPGパルスを基に生成される。
【0057】パルスジェネレータ50は、回転ドラム3
の回転周期を検出するものであり、図3に示すように、
回転ドラム3の下端部に配設されたコイル51と固定ド
ラム2の上端部に配設され磁石52とを備えている。そ
して、このパルスジェネレータ50は、回転ドラム3が
1回転する毎にコイル51と磁石52とが接近して、例
えば図9に示すようなPGパルスを発生するようになさ
れている。
【0058】パルスジェネレータ50からのPGパルス
は、モノマルチ回路53に供給され、このモノマルチ回
路53にて、回転ドラム3の1回転を1周期とした図1
0に示すような矩形波とされる。モノマルチ回路53に
て生成された矩形波は、次にディレイ回路54に供給さ
れ、このディレイ回路54において、磁気テープTが装
置本体5に対する巻き付きを開始する箇所、すなわち摺
動始端側に位相を合わせた図11に示すような矩形波と
される。この矩形波が、三角波発生器48に供給され、
この三角波発生器48において、図12に示すような回
転ドラム3の回転に同期した三角波が生成される。
【0059】三角波発生器48において生成された三角
波は、再生用磁気ヘッド素子21を支持する圧電セラミ
ック24及び記録用磁気ヘッド素子22を支持する圧電
セラミック24にそれぞれ供給される。これにより、圧
電セラミック24が回転ドラム3の回転に同期して変位
し、この圧電セラミック24の変位に伴って、再生用磁
気ヘッド素子21及び記録用磁気ヘッド素子22の先端
部の装置本体5外周面からの突出量が、摺動始端側にお
いては大きく、摺動終端側においては小さくなるように
変化する。
【0060】本発明を適用した磁気ヘッド素子1は、以
上のようにヘッド突出量調整手段である圧電セラミック
24を駆動して、再生用磁気ヘッド素子21及び記録用
磁気ヘッド素子22の先端部の装置本体5外周面からの
突出量を、摺動始端側においては大きく、摺動終端側に
おいては小さくなるように変化させることにより、再生
用磁気ヘッド素子21及び記録用磁気ヘッド素子22を
常に一定の接触圧で磁気テープTに接触させ、均一な当
たりを得ることができる。したがって、この磁気ヘッド
装置1は、磁気テープTの損傷や再生用磁気ヘッド素子
21及び記録用磁気ヘッド素子22の摩耗を効果的に抑
制しながら、スペーシングロスによる出力の低下を抑え
て、良好な記録再生特性を発揮することができる。
【0061】特に、再生用磁気ヘッド素子21として用
いられる磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子は、高い再生
出力が得られる一方で、摩耗し易いという難点がある
が、本発明を適用した磁気ヘッド装置1においては、再
生用磁気ヘッド素子21が常に一定の接触圧で磁気テー
プTに接触し、再生用磁気ヘッド素子21の磁気テープ
Tに対する接触圧が過大となることがないので、再生用
磁気ヘッド素子21として用いた磁気抵抗効果型の磁気
ヘッド素子の摩耗を極力低減して、再生用磁気ヘッド素
子21の長寿命化を図ることができる。
【0062】なお、以上は、ヘッド突出量調整手段であ
る圧電セラミック24を、装置本体5の外周側に向かっ
て膨張するように回転ドラム3に取り付けて、圧電セラ
ミック24が膨張したときに磁気ヘッド素子20の先端
部の装置本体5外周面からの突出量が大となり、圧電セ
ラミック24が収縮したときに磁気ヘッド素子20の先
端部の装置本体5外周面からの突出量が小となるように
した例について説明したが、磁気ヘッド装置1は、この
例に限定されるものではなく、例えば図13(a)及び
図13(b)に示すように、圧電セラミック24を装置
本体5の内周側に向かって膨張するように回転ドラム3
に取り付けて、圧電セラミック24が膨張したときに磁
気ヘッド素子20の先端部の装置本体5外周面からの突
出量が小となり、圧電セラミック24が収縮したときに
磁気ヘッド素子20の先端部の装置本体5外周面からの
突出量が大となるように構成されていてもよい。
【0063】この場合、圧電セラミック24は、回転ド
ラム3のヘッド収容部11を画成する壁面のうち外周側
の壁面に取り付けられる。そして、この圧電セラミック
24が膨張したときに、この圧電セラミック24にヘッ
ド支持板23を介して支持された磁気ヘッド素子20の
先端部が、図13(a)に示す第1の位置P1に位置
し、圧電セラミック24が収縮したときに、この圧電セ
ラミック24にヘッド支持板23を介して支持された磁
気ヘッド素子20の先端部が、図13(b)に示す第2
の位置P2に位置するようになされる。
【0064】磁気ヘッド装置1においては、以上のよう
に、圧電セラミック24が装置本体5の内周側に向かっ
て膨張するように回転ドラム3に取り付けられた場合に
は、回転ドラム3の回転に伴い生じる遠心力が圧電セラ
ミック24を圧縮する方向にかかることになる。ここ
で、圧電セラミック24は、当該圧電セラミック24を
引っ張る方向の力に対して弱く、当該圧電セラミック2
4を圧縮させる方向の力に対して強いという特徴を有し
ている。したがって、磁気ヘッド装置1は、圧電セラミ
ック24が以上のように回転ドラム3に取り付けられる
ことにより、圧電セラミック24の損傷を有効に防止し
て、磁気ヘッド素子20の突出量の調整をより確実に行
うことができる。
【0065】なお、以上の例の場合には、圧電セラミッ
ク24が膨張したときに磁気ヘッド素子20の先端部の
装置本体5外周面からの突出量が小となり、圧電セラミ
ック24が収縮したときに磁気ヘッド素子20の先端部
の装置本体5外周面からの突出量が大となるので、磁気
ヘッド素子20先端部の装置本体5外周面からの突出量
が、摺動始端側においては大きく、摺動終端側において
は小さくなるように、圧電セラミック24を変位させる
には、図14に示すような三角波にて圧電素子24を駆
動するようにすればよい。
【0066】また、以上は、ヘッド突出量調整手段を回
転ドラム3に取り付けられ、ヘッド支持板23を介して
磁気ヘッド素子20を支持する圧電セラミック24によ
り構成した例について説明したが、本発明に係る磁気ヘ
ッド装置は、以上の例に限定されるものではなく、ヘッ
ド突出量調整手段を磁気ヘッド素子20の先端部の突出
量を変化させることができる他のもので構成するように
してもよい。具体的には、光学ヘッド装置等においてト
ラッキング制御やフォーカシング制御に用いられる電磁
誘導型のアクチュエータ等が適用可能である。
【0067】また、以上は、装置本体5の外周面に沿っ
て走行する磁気テープTに対して磁気ヘッド素子20が
摺動を開始する摺動始端側と、磁気テープTに対して磁
気ヘッド素子20が摺動を終了する摺動終端側とで、磁
気ヘッド素子20の先端部の装置本体5外周面からの突
出量が異なるように、ヘッド突出量調整手段である圧電
アクチュエータ24を駆動するようにした例について説
明したが、本発明に係る磁気ヘッド装置は、磁気ヘッド
素子20や磁気テープTの状態等に応じて、磁気ヘッド
素子20の先端部の装置本体外周面からの突出量を変化
させるように、ヘッド突出量調整手段を駆動するように
してもよい。
【0068】具体的には、本発明に係る磁気ヘッド装置
は、例えば、磁気ヘッド素子20の摩耗が進んだ場合
に、その磁気ヘッド素子20の摩耗量に応じてその先端
部の突出量を変化させるように、ヘッド突出量調整手段
を駆動することにより、磁気ヘッド素子20の摩耗が進
んだ場合であっても、磁気ヘッド素子20の磁気テープ
Tに対する当たりを一定に維持することが可能となり、
更に良好な記録再生特性を発揮することができる。
【0069】
【発明の効果】本発明に係る磁気ヘッド装置は、ヘッド
突出量調整手段を備え、このヘッド突出量調整手段が、
磁気ヘッド素子先端部の装置本体周面からの突出量を変
えることができるようななされているので、例えば、磁
気テープと装置本体周面との間の距離の変動等に応じ
て、磁気ヘッド素子先端部の装置本体周面からの突出量
を変えることにより、磁気ヘッド素子の磁気テープに対
する当たりを常に良好な状態に保ち、磁気テープの損傷
や磁気ヘッド素子の摩耗を抑制すると共に、良好な記録
再生特性を発揮することができる。
【0070】また、本発明に係る信号の書き込み及び/
又は読み出し方法によれば、回転ドラムの回転に同期し
て、磁気ヘッド素子の先端部の磁気ヘッド装置の周面か
らの突出量を変えながら、磁気テープに対する信号の書
き込み及び/又は読み出しが行われるので、例えば、回
転ドラムの回転により磁気テープと装置本体周面との間
の距離の変動等が生じる場合であっても、磁気ヘッド素
子の磁気テープに対する当たりを常に良好な状態に保っ
て、磁気テープの損傷や磁気ヘッド素子の摩耗を有効に
抑制しながら、磁気テープに対する信号の書き込み及び
/又は読み出しを適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッド装置の一例を示す斜視
図である。
【図2】上記磁気ヘッド装置の平面図である。
【図3】上記磁気ヘッド装置の縦断面図であり、図2に
おけるA1−A2線断面図である。
【図4】上記磁気ヘッド装置のヘッド突出量調整手段を
構成する圧電セラミックの駆動電圧と変位量との関係を
示す図である。
【図5】図3におけるB部を拡大して示す図であり、
(a)は圧電セラミックが収縮した状態を示す断面図で
あり、(b)は圧電セラミックが膨張した状態を示す断
面図である。
【図6】装置本体外周面と磁気テープとの間の隙間の大
きさと磁気テープの位置との関係を示す図である。
【図7】上記圧電セラミックに供給する駆動電力の一例
を示す図である。
【図8】上記磁気ヘッド装置の回路構成を示すブロック
図である。
【図9】上記磁気ヘッド装置のパルスジェネレータにお
いて生成されるPGパルスを示す図である。
【図10】上記磁気ヘッド装置のモノマルチ回路におい
て生成される矩形波を示す図である。
【図11】上記磁気ヘッド装置のディレイ回路において
生成される矩形波を示す図である。
【図12】上記磁気ヘッド装置の三角波発生器において
生成される三角波を示す図である。
【図13】本発明に係る他の磁気ヘッド装置の要部を拡
大して示す図であり、(a)は圧電セラミックが膨張し
た状態を示す断面図であり、(b)は圧電セラミックが
収縮した状態を示す断面図である。
【図14】本発明に係る他の磁気ヘッド装置の圧電セラ
ミックに供給する駆動電力の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド装置、2 固定ドラム、3 回転ドラ
ム、4 モータ、5 装置本体、20 磁気ヘッド素
子、24 圧電セラミック、30ロータリートランス

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ドラムとこの固定ドラムに対して回
    転可能に設けられた回転ドラムとを有する略円柱状の装
    置本体と、 先端部が上記装置本体の周面から外部を臨むように上記
    回転ドラム側に配設された磁気ヘッド素子と、 上記磁気ヘッド素子の先端部の上記装置本体の周面から
    の突出量を可変にするヘッド突出量調整手段とを備える
    ことを特徴とする磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 上記ヘッド突出量調整手段は、上記回転
    ドラムの回転に同期して、上記磁気ヘッド素子の先端部
    の突出量を変えることを特徴とする請求項1記載の磁気
    ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 上記ヘッド突出量調整手段は、上記装置
    本体の周面に沿って走行する磁気テープに対して上記磁
    気ヘッド素子が摺動を開始する摺動始端側と上記磁気テ
    ープに対して上記磁気ヘッド素子が摺動を終了する摺動
    終端側とで、上記磁気ヘッド素子の先端部の突出量が異
    なるように、上記回転ドラムの回転に同期して、上記磁
    気ヘッド素子の先端部の突出量を変えることを特徴とす
    る請求項2記載の磁気ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 上記固定ドラムと上記回転ドラムとの間
    には、上記回転ドラム側に配設された磁気ヘッド素子と
    上記固定ドラム側との間の信号の伝送を行うための非接
    触型信号伝送装置が設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の磁気ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 上記ヘッド突出量調整手段を駆動するた
    めの駆動電力が、上記非接触型信号伝送装置を介して交
    流伝送されることを特徴とする請求項4記載の磁気ヘッ
    ド装置。
  6. 【請求項6】 上記ヘッド突出量調整手段は、上記回転
    ドラムと上記磁気ヘッド素子との間に設けられた圧電セ
    ラミックより構成されることを特徴とする請求項1記載
    の磁気ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 上記磁気ヘッド素子は、磁気抵抗効果型
    の磁気ヘッド素子であることを特徴とする請求項1記載
    の磁気ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 上記磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子を
    駆動するための駆動電力が、上記磁気抵抗効果型の磁気
    ヘッド素子からの再生信号を上記固定ドラム側に伝送す
    るための非接触型信号伝送装置を介して交流伝送される
    ことを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 固定ドラムとこの固定ドラムに対して回
    転可能に設けられた回転ドラムとを有する略円柱状の磁
    気ヘッド装置の周面に沿って磁気テープを走行させ、上
    記回転ドラムを回転操作することにより、先端部が上記
    磁気ヘッド装置の周面から外部を臨むように上記回転ド
    ラム側に配設された磁気ヘッド素子を上記磁気テープ上
    に摺動させて上記磁気テープに対して信号の書き込み及
    び/又は読み出しを行うに際し、 上記回転ドラムの回転に同期して、上記磁気ヘッド素子
    の先端部の上記磁気ヘッド装置の周面からの突出量を変
    えながら、上記磁気テープに対する信号の書き込み及び
    /又は読み出しを行うことを特徴とする信号の書き込み
    及び/又は読み出し方法。
  10. 【請求項10】 上記磁気テープに対して上記磁気ヘッ
    ド素子が摺動を開始する摺動始端側と上記磁気テープに
    対して上記磁気ヘッド素子が摺動を終了する摺動終端側
    とで、上記磁気ヘッド素子の先端部の突出量が異なるよ
    うに、上記回転ドラムの回転に同期して、上記磁気ヘッ
    ド素子の先端部の突出量を変えることを特徴とする請求
    項9記載の信号の書き込み及び/又は読み出し方法。
  11. 【請求項11】 上記磁気ヘッド素子の先端部の突出量
    を変えるための駆動電力を、上記磁気ヘッド装置の回転
    ドラム側に配設された磁気ヘッド素子と上記固定ドラム
    側との間の信号の伝送を行うための非接触型信号伝送装
    置を介して交流伝送することを特徴とする請求項9記載
    の信号の書き込み及び/又は読み出し方法。
  12. 【請求項12】 上記回転ドラムと上記磁気ヘッド素子
    との間に圧電セラミックを設け、この圧電セラミックを
    駆動することにより、上記磁気ヘッド素子の先端部の上
    記磁気ヘッド装置の周面からの突出量を変えることを特
    徴とする請求項9記載の信号の書き込み及び/又は読み
    出し方法。
  13. 【請求項13】 上記磁気ヘッド素子として、磁気抵抗
    効果型の磁気ヘッド素子を用いることを特徴とする請求
    項9記載の信号の書き込み及び/又は読み出し方法。
  14. 【請求項14】 上記磁気抵抗効果型の磁気ヘッド素子
    を駆動するための駆動電力を、上記磁気抵抗効果型の磁
    気ヘッド素子からの再生信号を上記固定ドラム側に伝送
    するための非接触型信号伝送装置を介して交流伝送する
    ことを特徴とする請求項13記載の信号の書き込み及び
    /又は読み出し方法。
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