JP3678708B2 - ロータリヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープへの情報の記録又は再生に用いられるロータリヘッド、及びこれを備えた磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オーディオデッキ、ビデオデッキ、及びハンディカムカメラ等の磁気テープを記録媒体とした磁気記録再生装置においては、高記録密度化を図るために、ヘリカルスキャニング方式に対応したロータリヘッドが採用されている。このようなロータリヘッドにおいては、従来、磁気テープへの情報の記録又は情報の読取りのいずれにも適用できるインダクティブ型の磁気ヘッド、或いは、インダクティブ型磁気ヘッドよりも高感度な情報読取りを行える磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、「MRヘッド」ともいう。)が利用されている。
【0003】
インダクティブ型の磁気ヘッドにおいては、磁気テープとの摺動面に異物等が付着することで記録性能及び再生性能が劣化するのを防止するために、磁気テープは磁気ヘッドに摺動するように搬送される。この摺動に伴う摩擦によって磁気ヘッド表面がある程度削られ、常に異物のない面が露出するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術には、次のような課題がある。すなわち、従来のロータリヘッドでは、上述のようにインダクティブ型磁気ヘッドの異物を除去すべく、磁気テープを磁気ヘッドに摺動するように搬送させていたが、磁気テープから受ける意図しない衝撃力や磁気テープとの接触から発生する静電気(ESD; Electro State Discharge)や摩擦熱(TA; Thermal Asperity)によって磁気ヘッドが破損したり、或いは、摺動に伴う摩擦力によって磁気ヘッドが磨耗するという問題があった。
【0005】
一方、MRヘッドを用いたロータリヘッドとしては、例えば特開平11−259834号公報に記載されたものがある。同公報には、MRヘッドの磨耗を抑える技術が開示されているが、検討の余地が多々残っている。
【0006】
本発明は、磁気ヘッドの損傷を低減できるロータリヘッド及びこれを備えた磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のロータリヘッドは、筒状の回転シリンダと、上記回転シリンダ内部に配されたアームと、上記アームによって支持された所定の基台と、上記所定の基台に取り付けられ、上記回転シリンダの周囲を搬送される磁気テープに対し、情報の記録又は情報の読取りの少なくとも一方を行う磁気ヘッドと、を備え、上記磁気ヘッドは、上記アームによって上記回転シリンダの内側へ向かって揺動可能に支持されており、上記基台における上記磁気テープと対向する面に、圧電材料を用いたヘッド突出量コントローラが設けられ、上記ヘッド突出量コントローラによって、上記磁気ヘッドは上記回転シリンダの内側へ向かって移動させられることを特徴とする。
本発明のロータリヘッドによれば、磁気テープに回転シリンダ向きの力が加えられたような場合であっても、磁気ヘッドが回転シリンダの内側、すなわち磁気テープから遠ざかる側に向かって移動させられるため、磁気テープから過度の衝撃又は摩擦を受ける事態を回避することができる。
また、本発明のロータリヘッドにおいては、磁気ヘッドを揺動可能に支持するアームを設けることで、磁気ヘッドを回転シリンダの内側に向かって容易に移動させることができる。
さらに、本発明のロータリヘッドにおいては、ヘッド突出量コントローラの圧電材料を変位させて基台を反らせることで、磁気ヘッドを回転シリンダの内側に向かって容易に移動させることができる。
【0014】
上記アームを備える構成を採るロータリヘッドにおいて、アームが可撓性を有するようにすれば、簡易な構成で磁気ヘッドを揺動させることが可能となる。
【0015】
また、上記アームを備える構成を採るにあたって、上記回転シリンダに開口部が形成されており、上記磁気ヘッドの少なくとも一部は、上記開口部から上記回転シリンダの周囲に突出しているようにしてもよい。
【0021】
また、ヘッド突出量コントローラを利用する上記の各ロータリヘッドにおいて、上記磁気ヘッドが上記磁気テープから読取った情報の出力の大きさに基づいて、上記ヘッド突出量コントローラの上記圧電材料に印加する電圧値を調整することが好適である。
【0022】
この発明は、磁気テープと磁気ヘッドの距離が近づくに連れて磁気ヘッドの読取出力が大きくなり、遠ざかるに連れて読取出力が小さくなるという現象を利用したものである。磁気テープからの読取情報の出力が大きい場合は、磁気テープと磁気ヘッドとの間における摩擦や衝撃により、磁気ヘッドが損傷するおそれがある。このような場合に、圧電材料に印加する電圧値を大きくして磁気ヘッドの変位量を多くすることで、磁気ヘッドが磁気テープから遠ざかって損傷を回避できる。
【0023】
また、本発明のロータリヘッドにおいて、上記磁気ヘッドは、磁気抵抗効果によって上記磁気テープの情報を読取る磁気抵抗効果型素子を含むことを特徴としてもよい。
【0024】
磁気抵抗効果型素子を利用した磁気ヘッドにはインダクティブ型の磁気ヘッドよりも高感度というメリットがある。ところが、磁気抵抗効果型素子を利用した磁気ヘッドは、インダクティブ型磁気ヘッドのようにその表面が磁気テープとの摩擦により削られることは好ましくない。特に、磁気抵抗効果素子が削られると、磁気テープとの対向面からの素子の奥行きの距離(いわゆるMRハイト)が変わり、磁気ヘッドの特性が変化するという問題が生じる。そこで、本発明のように、磁気テープに回転シリンダ向きの力が加えられたような場合であっても、磁気ヘッドが回転シリンダの内側に向かって移動させられるように構成することで、磁気抵抗効果型素子が磁気テープから過度の衝撃又は摩擦を受ける事態を回避し、磁気ヘッドの読出し特性が劣化するのを防止できる。
【0025】
また、上記磁気ヘッドは、インダクティブ型磁気ヘッドであってもよい。インダクティブ型磁気ヘッドは、一般的にその表面が磁気テープとの摩擦によって削られることが前提となっているが、回転シリンダの内側へ移動させることで、磁気テープから過度の衝撃又は摩擦を受ける事態を回避することができる。
【0026】
本発明の磁気記録再生装置は、上記ロータリヘッドのいずれかと、上記ロータリヘッドの周囲に磁気テープを搬送する搬送機構と、を備えることを特徴としている。上述のようにロータリヘッドにおいては、磁気ヘッドが損傷しにくいように構成されているため、該ロータリヘッドを備えた磁気記録再生装置は、高密度記録、高転送レートに適したものとなっている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るロータリヘッド及び磁気記録再生装置の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、同一要素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略する。
【0028】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の磁気記録再生装置1を示す概略図である。磁気記録再生装置1は、記録媒体である磁気テープ11に対して情報の記録又は情報の読出しを行うものであり、例えばサーババックアップ用のデータストレージ、ハンディカムカメラ、ビデオデッキ、及びオーディオデッキ等が該当する。磁気記録再生装置1は、複数の磁気ヘッド20a〜20dが搭載されたロータリヘッド10と、このロータリヘッドの周囲に磁気テープを搬送する搬送機構60と、装置全体の動作を統括する制御部70とを備えている。
【0029】
搬送機構60は、磁気テープ11の走行の上流から順に、磁気テープ11をロータリヘッド10へ向けて供給する供給ローラ61、ガイドローラ62、磁気テープ11がロータリヘッド10に巻きつくような位置に配されたガイドローラ63,64、ガイドローラ65、及び磁気テープ11を巻き取る巻取ローラ66を備える。
【0030】
制御部70は、搬送機構60の各ローラの駆動とロータリヘッド10の回転とのタイミング調整、ロータリヘッド10の磁気ヘッドに対する情報記録及び情報読取の指示、及び、磁気ヘッドが読取った情報の信号処理等の他、公知の磁気記録再生装置1で行われる様々の機能を実行するものである。
【0031】
図2は、ロータリヘッド10の斜視図である。ロータリヘッド10は、いわゆるヘリカルスキャン方式に対応しており、円筒状の回転シリンダ12と、この下方同軸上に位置する固定シリンダ14と、固定シリンダ14内に配され回転シリンダ12を回転させる駆動モータ16と、を主として備える。尚、本実施形態では固定シリンダ14上に回転シリンダ12が位置するタイプのロータリヘッドとしているが、各シリンダの形態はこれには限られない。
【0032】
固定シリンダ14は、磁気テープ11に対する情報の記録再生時に、回転せずに静止状態に保たれる。固定シリンダ14の周囲には、段差によって規定されたテープガイド15が形成されている。記録再生時に、磁気テープ11はこのテープガイド15に沿って、図中における矢印A方向に走行することになる。尚、回転シリンダ12は、駆動モータ16によって、矢印B方向に所定の回転数で回転させられる。
【0033】
次に、図3及び図4を参照して、ロータリヘッド10をより詳細に説明する。図3は、回転シリンダ12を図2におけるIII-III方向から見た図であり、図4は、ロータリヘッド10に設けられた一つの磁気ヘッド20a近傍の拡大図である。ロータリヘッド10には、2つの記録専用のインダクティブ型磁気ヘッド20b,20dと、2つの再生専用の磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、「MRヘッド」ともいう)20a,20cとが円周方向に交互に設けられているが、各磁気ヘッド20a〜20dの配列はこれには限られない。また、各磁気ヘッド20a〜20dは、例えばアルティック(Al2O3・TiC)で形成された略直方体形状の基台22に取り付けられている。
【0034】
インダクティブ型磁気ヘッド20b,20dとしては公知のものを採用することができ、例えば磁気ギャップを挟んだ一対の磁極に銅のコイルを巻き付けたものを利用できる。コイルに高周波電流を流して磁界を発生させることで、磁気テープ11に情報を記録することができる。インダクティブ型磁気ヘッド20b,20dは、その情報記録面が搬送中のテープ11と対向するように、基台22に取り付けられている。
【0035】
MRヘッド20a,20cは、いわゆる磁気抵抗効果を利用したものであり、具体的には、異方性磁気抵抗効果を利用するAMR(Anisotropy Magneto Resistive)素子、巨大磁気抵抗効果を利用するGMR(Giant Magneto Resistive)素子、トンネル接合で生じる磁気抵抗効果を利用するTMR(Tunnel-type Magneto Resistive)素子等を含んで構成されている。MRヘッドは、インダクティブ型磁気ヘッドよりも高感度の情報再生を実現できる。MRヘッド20a,20cは、その情報読取面が搬送中のテープ11と対向するように、基台22に取り付けられている。
【0036】
また、図示は省略するが、ロータリヘッド10には、インダクティブ型磁気ヘッド20b,20dへ記録情報を伝送するための配線、及び、MRヘッド20a,20cで読取った情報を伝送するための配線が施されている。これらの配線は、図1に示した制御部70に接続してもよいし、或いは、固定シリンダ14内に別途設ける制御装置等に接続してもよい。
【0037】
磁気ヘッド20a〜20dが取り付けられた基台22は、回転シリンダ12の内部に配された、例えばSUS304のようなステンレススチール製のサスペンションアーム30によって支持されている。サスペンションアーム30は、回転シリンダ12の内周面に取り付けられた支持台26によって支持されている。サスペンションアーム30は可撓性を有しており、磁気ヘッド20a〜20dを矢印C方向に揺動できるように支持している。より詳しくは、走行中の磁気テープ11から受ける何らかの衝撃による押圧力や、磁気テープ11の走行と回転シリンダ12の回転とにより生じる空気流によって、磁気ヘッド20a〜20dが回転シリンダ12の内側に向かって移動するように、サスペンションアーム30の材料選択、荷重設定、及びサスペンションの形状調整等が行われる。基台22には、上記空気流によって磁気ヘッドと磁気テープ11との接触力を調整しやすくなるように、磁気テープと対向する面に溝22aが形成されている(図4参照)。尚、このようなサスペンションアーム30として、ハードディスク装置に利用されているものを適用することも可能である。
【0038】
回転シリンダ12の端縁には、90度の角度間隔で4つの開口部24が形成されており、各開口部24からそれぞれ磁気ヘッド20a〜20dが磁気テープ11と対面できるようになっている。開口部24は切欠き状のものとなっているが、この他、回転シリンダ12の周面を貫通した孔としてもよい。尚、サスペンションアーム30に外力を加えない状態で、インダクティブ型磁気ヘッド20b,20dの情報記録面及びMRヘッド20a,20cの情報読取面が回転シリンダ12の外周面から多少突出するように、アーム30の傾き及びサスペンションの強度を調整することが好ましい。そして、回転シリンダ12の外周面から突出した各磁気ヘッド20a〜20dは、少なくとも回転シリンダ12が停止している際に、図3に示すように磁気テープ11と接触することになる。
【0039】
次に、本実施形態のロータリヘッド及び磁気記録再生装置の動作を説明する。磁気記録再生装置によって情報を再生する場合を例に採る。再生指示を受けた制御部70は、供給ローラ61、巻取ローラ66、及びロータリヘッド10の回転シリンダ12を回転させ始める。すると、磁気テープ11の走行と回転シリンダ12の回転とにより、両者の間に空気流が発生する。そして、回転シリンダ12の停止時には各磁気ヘッド20a〜20dは磁気テープ11と強く接触していたが(図3参照)、この空気流によって、基台22及び各磁気ヘッド20a〜20dが回転シリンダ12の内側に向かって移動させられる。この際、サスペンションアーム30は、基台22が接続された先端側が磁気テープ11から遠ざかる方向(図3における矢印Cの回転シリンダ12の中心に向かう方向)に撓んだ状態になっている。サスペンションアーム30が可撓性を有するため、基台22を回転シリンダ12の内側へ容易に移動させることができる。
【0040】
このように、空気流によって磁気ヘッド20a〜20dを回転シリンダ12の内側へ向かって引っ込ませることにより、各磁気ヘッド20a〜20dが磁気テープ11から過度の衝撃又は摩擦を受ける事態を回避することができる。この際、磁気ヘッド20a〜20dは必ずしも回転シリンダ12の内部空間まで引っ込む必要はなく、磁気テープ11との接触力が低減できる程度に移動すればよい。また、インダクティブ型磁気ヘッド20b,20dによる情報記録及びMRヘッド20a,20cによる情報読取を高感度で行うことを考慮すると、磁気ヘッド20a〜20dが磁気テープ11から完全に離隔するよりも、僅かながら接触していることが好適である。
【0041】
また、上記の空気流の他に、磁気ヘッド20a〜20dは磁気テープ11から何らかの衝撃を受けることがある。このように基台22及び磁気ヘッド20a〜20dが衝撃を受けた場合、サスペンションアーム30が撓んで各磁気ヘッドが回転シリンダの内側に引っ込む。これにより、各磁気ヘッド20a〜20dが受ける衝撃力を緩和できるため、磁気ヘッドの損傷を防止できる。
【0042】
上記のように、ロータリヘッド10では、再生用の磁気ヘッドとしてMRヘッド20a,20cを利用している。MRヘッドにはインダクティブ型の磁気ヘッドよりも高感度というメリットがある。ところが、一般的にMRヘッドは、インダクティブ型磁気ヘッドと異なり、その表面が磁気テープとの摩擦により削られることは好ましくない。特に、MRヘッドが削られると、いわゆるMRハイトが変わって磁気ヘッドの特性が変化してしまう。つまり、MRヘッドにおいては、インダクティブ型磁気ヘッドよりも磁気テープとの接触力低減が必要となり、本実施形態の効果は、インダクティブ型磁気ヘッド20b,20dはもちろんのこと、MRヘッド20a,20cにおいて更に有効といえる。すなわち、本実施形態により、表面が研削されることを前提としていないMRヘッド20a,20cの磨耗を防止でき、MRハイト値が変わることも抑止できる。
【0043】
尚、本実施形態では撓みやすいサスペンションアーム30を利用しているが、磁気ヘッドを回転シリンダ12の内側へ向かって移動させるための構成はこれには限られない。例えば、剛性が高いアームを所定の軸周りに回動自在にすることで、磁気ヘッドを揺動できるようにしてもよい。更に、磁気ヘッド及び基台を片持ち梁のようにアームで支持するのではなく、コイルバネ、スプリング等の弾性体で支持してもよい。つまり、基台又は磁気ヘッドに外力が加えられた場合に、磁気ヘッドが回転シリンダ12の内側に向かって移動できるよう支持されていれば、如何なる構成でも採用することができる。もっとも、本実施形態のように片持ち梁のようにアームによって磁気ヘッドを揺動可能に支持する構成を採れば、簡易な構成により、磁気ヘッドと磁気テープとの過度の接触を回避できる。
【0044】
[第2実施形態]
次に、図5〜図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態が第1実施形態と異なるのは、磁気ヘッドを回転シリンダ12の内側へ向けて移動させるために、圧電材料を用いたヘッド突出量コントローラを利用している点である。磁気記録再生装置については、図1と同様のものを適用することができる。
【0045】
図5は、本実施形態のロータリヘッドにおけるMRヘッド20a近傍の拡大図である。同図に示すように、基台22の図中上面側(磁気テープ11に対向する面側)には、圧電材料を備えたヘッド突出量コントローラ40が埋め込まれている。ヘッド突出量コントローラ40は、電圧を印加することで反るバイモルフ型となっており、圧電材料としてPZTを利用した二つの圧電体層41,42が設けられている。図中白抜き矢印で示すように、圧電体層41の分極方向は図中上向きで、圧電体層42の分極方向は図中下向きとなっている。尚、PZTとは、チタン酸鉛(PbTiO3)とジルコン酸鉛(PbZrO3)を混合したセラミックスであるが、この他にも公知の種々の圧電材料を利用することが可能である。
【0046】
圧電体層41の底面には電極板43、圧電体層41と圧電体層42との間には電極板44、圧電体層42の上面には電極板45が配されており、これらの電極板43,44,45には、制御部70内の電源部72によって電圧が印加される。また、最上段の電極板45にはプラスの電圧が印加され、中央の電極板44はグランドにされ、最下段の電極板43にはマイナスの電圧が印加されるようになっている。
【0047】
制御部70には、MRヘッド20aで読取った磁気テープの情報を処理する読取情報処理部74が内蔵されており、MRヘッド20aと読取情報処理部74とは配線で接続されている。CPU76は制御部70の処理を統括するものであるが、CPU76は、読取情報処理部74で読取った情報の大きさが所定の基準値を超えた場合に、電源部72を作動させてヘッド突出量コントローラ40に電圧を印加するように設定されている。上記基準値は、CPU76に格納させてもよいし、読取情報処理部74或いは他のメモリに格納させてもよい。
【0048】
次に、本実施形態におけるロータリヘッド及び磁気記録再生装置の動作説明をする。MRヘッド20aで磁気テープの情報を読取っている際に、磁気テープとMRヘッド20aの接触力が強すぎると、読取情報処理部74において、MRヘッド20aにおける読取情報の大きさが所定の基準値を超えたとして判定されることがある。このような場合に、CPU76は電源部72を作動させることで、電極板45にプラス電圧を印加して、電極板44をグランドにし、電極板43にマイナス電圧を印加する。
【0049】
各電極板43〜45にこのように電圧が印加されると、分極方向との関係より、図6に示すように上側の圧電体層42が図中左右方向に伸び、下側の圧電体層41が左右方向に縮むことになる。その結果、基台22(説明の都合上、破線で示す)が矢印Dに示すように反り、MRヘッド20aが回転シリンダの内側すなわち磁気テープから遠ざかる方向に移動させられる。そして、MRヘッド20aが磁気テープ11からの距離又は荷重を一定に保つことで損傷を回避できる。
【0050】
尚、本実施形態では、MRヘッドの出力値が所定の基準値を超えた場合に、ヘッド突出量コントローラ40の各圧電体層41,42を変位させるように構成しているが、MRヘッドの出力値に比例してヘッド突出量コントローラ40に印加する電圧値を調整するようにしてもよい。また、ここではMRヘッドを例にして説明したが、記録用のインダクティブ型磁気ヘッドについても、ヘッド突出量コントローラの変位で移動させることが可能である。また、ヘッド突出量コントローラ40を利用する場合は、サスペンションアームは必ずしも必要ではなく、ヘッド突出量コントローラ40の変位により磁気ヘッド20a〜20dが回転シリンダの内側へ向かって移動できるように支持されていればよい。
【0051】
次に、図7を参照して、本実施形態の変形例を説明する。本例が図5に示した形態と異なるのは、ヘッド突出量コントローラ40の配置場所である。本例では、ヘッド突出量コントローラ40は、基台22とサスペンションアーム30との間に設けられている。このような構成を採用した場合も、ヘッド突出量コントローラ40の図6に示したような変位により、磁気ヘッド20a〜20dを回転シリンダの内側へ向かって移動させることが可能である。その結果、磁気テープとの過度の接触で生じる磁気ヘッドの損傷を低減させることができる。更に本例では、基台22とサスペンションアーム30との間にヘッド突出量コントローラ40を設けているため、ヘッド突出量コントローラ40が磁気テープとの接触で破損するという事態を回避できる。
【0052】
また、第2実施形態では、ヘッド突出量コントローラ40の圧電材料を、電気的エネルギを機械的エネルギに変換する手段として使用している。これに対して、圧電材料は、応力が加えられることで電圧を生じるという、機械的エネルギを電気的エネルギに変換する機能をも備えている。この後者の変換機能を利用すれば、ヘッド突出量コントローラ40が磁気テープ11と接するように配置することで、磁気テープ11との接触圧を直接測定することが可能となる。そして、このようにして測定された接触圧に基づいて、磁気ヘッドを支持するアームを回転シリンダの内側に移動させれば、磁気ヘッドの損傷を抑制することができる。
【0053】
更にこの場合、基台22の磁気テープ11と対向する面側に、接触圧を測定するための第1の圧電部品を設け、反対側(サスペンションアーム側)に磁気ヘッドを移動させるための第2の圧電部品を設けてもよい。この場合、圧電部品によって、接触圧の測定から磁気ヘッドの移動までを実現することができる。
【0054】
以上、本発明者らによってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ロータリヘッドに設ける磁気ヘッドは、再生用のMRヘッドと記録用のインダクティブ型磁気ヘッドとを一体的に備えた複合型ヘッドであってもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るロータリヘッド及び磁気記録再生装置によれば、磁気ヘッドが回転シリンダの内側に向かって移動できるように構成されているため、磁気テープとの過度の接触に伴う磁気ヘッドの損傷を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録再生装置の一実施形態の概略構成図である。
【図2】本発明に係るロータリヘッドの第1実施形態の斜視図である。
【図3】図2に示したロータリヘッドのIII-III方向の図である。
【図4】MRヘッド近傍の拡大図である。
【図5】本発明に係るロータリヘッドの第2実施形態を示す図である。
【図6】図5に示したロータリヘッドのヘッド突出量コントローラが変位した状態を示す図である。
【図7】図5に示したロータリヘッドの変形例である。
【符号の説明】
1・・・磁気記録再生装置、10・・・ロータリヘッド、11・・・磁気テープ、12・・・回転シリンダ、14・・・固定シリンダ、15・・・テープガイド、16・・・駆動モータ、20a,20c・・・MRヘッド(磁気ヘッド)、20b,20d・・・インダクティブ型磁気ヘッド(磁気ヘッド)、22・・・基台、22a・・・溝、24・・・開口部、26・・・支持台、30・・・サスペンションアーム(アーム)、40・・・ヘッド突出量コントローラ、41,42・・・圧電体層、43,44,45・・・電極板、60・・・搬送機構、61・・・供給ローラ、62〜65・・・ガイドローラ、66・・・巻取ローラ、70・・・制御部、72・・・電源部、74・・・読取情報処理部、76・・・CPU。
Claims (7)
- 筒状の回転シリンダと、
前記回転シリンダ内部に配されたアームと、
前記アームによって支持された所定の基台と、
前記所定の基台に取り付けられ、前記回転シリンダの周囲を搬送される磁気テープに対し、情報の記録又は情報の読取りの少なくとも一方を行う磁気ヘッドと、を備え、
前記磁気ヘッドは、前記アームによって前記回転シリンダの内側へ向かって揺動可能に支持されており、
前記基台における前記磁気テープと対向する面に、圧電材料を用いたヘッド突出量コントローラが設けられ、
前記ヘッド突出量コントローラによって、前記磁気ヘッドは前記回転シリンダの内側へ向かって移動させられることを特徴とするロータリヘッド。 - 前記回転シリンダに開口部が形成されており、
前記磁気ヘッドの少なくとも一部は、前記開口部から前記回転シリンダの周囲に突出していることを特徴とする請求項1記載のロータリヘッド。 - 前記アームは、可撓性を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のロータリヘッド。
- 前記磁気ヘッドが前記磁気テープから読取った情報の出力の大きさに基づいて、前記ヘッド突出量コントローラの前記圧電材料に印加する電圧値を調整することを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項記載のロータリヘッド。
- 前記磁気ヘッドは、磁気抵抗効果によって前記磁気テープの情報を読取る磁気抵抗効果型素子を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項記載のロータリヘッド。
- 前記磁気ヘッドは、インダクティブ型磁気ヘッドであることを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項記載のロータリヘッド。
- 請求項1〜請求項6のうち何れか一項記載のロータリヘッドと、前記ロータリヘッドの周囲に磁気テープを搬送する搬送機構と、を備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
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