JP3911339B2 - 磁気ディスク装置および記録再生方法 - Google Patents

磁気ディスク装置および記録再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、磁気ディスク装置および記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な構造の磁気ディスク装置は、例えば図1に示されるように、デジタル情報を記録する磁気ディスク媒体1、媒体に情報の記録再生を行う磁気ヘッド2とこれを搭載する浮動ヘッドスライダ3、サスペンション機能を有するロードビーム4、コイル5−1と永久磁石5−2を備えるボイスコイルモータを主アクチュエータとして磁気ヘッド2を媒体の所定のトラックに位置決めする位置決め機構5、媒体を所定の回転数で回転駆動するスピンドル6、および情報を記録する場合には磁気ヘッド2に所定の記録電流を印加し、情報を再生する場合には磁気ヘッドから検出される微弱電圧を増幅する記録再生回路7などの部品から構成され、これらは防塵の密閉容器(HDA:Head Disk Assembly)内に収納されている。
【0003】
スライダ3はロードビーム4(フレクシャも含む)のサスペンション機能により所定の荷重で媒体1上に押圧される。媒体1はスピンドル6により毎分数千〜1万回転の高速で回転するため、媒体1とスライダ3の間にくさび効果で空気が流入し、スライダ3のわずかなすきま(数十ナノメータ)で浮上させる。
【0004】
スライダ3に搭載された磁気ヘッド2はアーム5−4によりボイスコイルモータ(VCM)と連結されており、ベアリング5−3を中心とした揺動動作により媒体上の所定のトラックに位置決めされる。
【0005】
磁気ヘッド2は、図7に示されているように、電気信号と磁気信号を変換するための記録磁極2−1とコイル2−2、磁気抵抗効果素子(図示せず)などが薄膜形成技術やリソグラフィによりスライダ3に形成されている。図7において、符号2−3は記録ギャップを、2−4はギャップ線をそれぞれ示す。
【0006】
図7に従来の磁気録再生方法による磁気ディスク媒体上の情報の記録パターン8を示す。記録パターンはある一定のピッチ(トラックピッチ9)において同心円状に記録され、これはトラック10と呼ばれる。トラック10は媒体の記録ゾーンの最内周あるいは最外周位置から1トラック毎にナンバリングされる。また磁気ヘッド2の位置決め誤差により隣接トラックの情報を消去してしまうことを防止したり、隣接トラックからの漏れ磁界(クロストーク)による信号品質の劣化を低減するためトラックとの間に情報が記録されていないガードバンド11を設ける。このため、トラックピッチ9はトラック幅13とガードバンド11の和になり、単位長さをトラックピッチで除算した値がトラック密度となる。これを増すためにはトラック幅13、およびガードバンド11をできるだけ小さくすることが必要となる。
【0007】
記録パターンの円周方向の長さ(ビット長12)は変復調方式により種々の長さをとり得るが、その磁化の向きは前記磁気ヘッドのギャップ線と垂直で、媒体中心に至る半径方向と垂直となる。媒体上面から見れば、磁化の向きは時計方向あるいは反時計方向となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
磁気ディスク装置は、ランダムアクセスファイルの主力であり、パーソナルコンピュータやメインフレームコンピュータなどに多用されており、その大容量・高密度化、高速データ転送化に対する要求は留まるところがない。
【0009】
大容量化にはトラックピッチを縮め、トラック密度を高めることが有効であるが
1)媒体の高速回転にともなう媒体面の振動や偏芯、アクチュエータの外乱振動
2)隣接トラックからのクロストーク
などが原因で、現状のボイスコイルモータ(VCM)だけでは1μm 以下のトラックピッチの実現は困難となっている。
【0010】
このため静電気力を利用したピギーバックアクチュエータ(IEEE Transaction on Industrial Electronics,Vol.42,No.3,p.222,1995 )や電磁力を利用したピギーバックアクチュエータ(IEEE Transaction on Industrial Electronics,Vol.42,No.3,p.234,1995 )を用いて磁気ヘッドをトラックに対して微調整することによりトラックピッチを小さくする技術が提案されている。
【0011】
一方、隣接トラックからのクロストーク抑圧にはいわゆるアジマス記録が有効であり、磁気テープ装置では汎用されている。ここでは磁気ヘッドのギャップ線とトラックに対して垂直方向の線分のなす角度であるアジマス角度αを所定の値に設定し、隣接するトラック交互にアジマス角度αの極性を変更(±)してガードバンドレス記録を実現しているが、実際にはギャップ線方向の異なる2種の磁気ヘッドを用いている。詳細については、総合電子出版社”磁気記録技術入門、p.192(横山克哉著)”などを参照されたい。
【0012】
しかしながら、トラックが周を描く磁気ディスク装置ではこのような構成を実現することができないため、現在までアジマス記録は実用にはなっていない。
【0013】
一方、ギャップ線方向が固定された2種の磁気コアを一体化した磁気ヘッドを用い、磁気ディスク装置でアジマス記録を実現する方法が提案されている(特開平5−159201号)。
【0014】
確かに本手法は、直進型の位置決め機構を用いた磁気ディスク装置では実現性がある。しかし現用の磁気ディスク装置の位置決め機構は揺動型であり、その位置決め動作により浮動ヘッドスライダには必ずスキュー角度が付きアジマス角度が変動してしまうので、ギャップ線方向が固定された磁気ヘッドではたとえその方向が2種あってもアジマス記録は実際には不可能である。
【0015】
そこで本発明は、位置決め機構が揺動型であっても、良好なアジマス角度制御を行うことができ、アジマス記録が可能な磁気ディスク装置および記録再生方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題は下記の構成(1)〜()の本発明により達成される。
(1)デジタル情報を記録する磁気ディスク媒体、ロードビームに支持された浮動ヘッドスライダに搭載され、この磁気ディスク媒体に情報の記録再生を行なう磁気ヘッド、ボイスコイルモータを主アクチュエータとして、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の所定のトラックに位置決めする位置決め機構、上記磁気ディスク媒体を所定の回転数で回転するスピンドル、情報の記録の際には磁気ヘッドに記録電流を印加し、一方情報の再生の際には、磁気ヘッドにより検出された微弱電圧を増幅する機能を有する記録再生回路、および前記浮動ヘッドスライダをロードビームに対して角度回転させることにより、磁気ヘッドのスキュー角度を調節して、アジマス角度を設定制御するとともに、隣接するトラックで交互にアジマス角度の極性を変更するアジマス角度設定制御機構を有し、これにより磁気ディスク媒体にアジマス記録を行なう磁気ディスク装置であって、前記浮動ヘッドスライダが、磁気ディスク媒体と対向する浮上面を有し、この浮上面が、スライダの空気流入端側に設けられ、基準面よりステップ状段差をもって高く配置された前部部分の平面、この前部部分の後部にステップ状の段差をもって該前部部分の平面より高く配置された正圧発生部の平面、この正圧発生部の後部にステップ状の段差をもって該正圧発生部の平面より低く配置された負圧発生部の平面、およびスライダの両側部に配置され、ステップ状の段差をもって上記正圧発生部の平面より低く、かつ負圧発生部の平面より高い空気流入出制御部の平面を備えている磁気ディスク装置。
(2)前記アジマス角度およびスキュー角度が15度以下である上記(1)の磁気ディスク装置。
(3)前記アジマス角度設定制御機構が、前記浮動ヘッドスライダに搭載された小型アクチュエータを備えている上記(1)または(2)の磁気ディスク装置。
(4)前記小型アクチュエータが、その変位発生部として圧電材料または電歪材料を備え、逆圧電効果または電歪効果により発生した変位により、前記浮動ヘッドスライダを作動し、これにより前記スキュー角度を設定制御して前記アジマス角度を設定制御する上記(3)の磁気ディスク装置。
(5)前記小型アクチュエータが、磁気ヘッドのトラックに対する位置決め微調整手段としても用いられる上記(3)または(4)の磁気ディスク装置。
)アジマス記録、再生の間、前記浮動ヘッドスライダの浮上面構成により、スキュー角度0度の場合に対する浮上すきまの低下の割合が5%以下である上記(1)〜(5)のいずれかの磁気ディスク装置。
)上記(1)〜()の何れかの磁気ディスク装置を用いて行なうことを特徴とする磁気記録再生方法。
【0017】
【作用および効果】
以上のような構成の本発明の磁気ディスク装置によれば、上記位置決め機構により所定のトラックに磁気ヘッドを位置決め後、アジマス角度設定制御機構により、浮動ヘッドスライダすなわち磁気ヘッドをロードビームに対して角度回転させることにより、磁気ヘッドのギャップ線とトラックに対して垂直方向の線分(半径方向に平行)のなす平均的な角度α(アジマス角度)を所定の値に設定し、隣接するトラック交互にアジマス角度αの極性を変更(±)して、記録・再生ができる。すなわち、媒体がディスク状であっても有効なアジマス記録が可能となる。この結果ガードバンドレス記録が可能、あるいはガードバンドを著しく小さくできるため、狭トラックピッチ化が達成でき、磁気ディスク装置の記憶容量を著しく大きくできる。また、浮動ヘッドスライダの浮上面の形状を上記のように構成したことにより、スキュー角度が変動したとしても、浮動ヘッドスライダの浮上量の変動を数%以内に抑えることができる。
【0018】
上記アジマス角度設定制御機構が、浮動ヘッドスライダに搭載された小型アクチュエータ(ピギーバックアクチュエータと称することもある)を備え、このピギーバックアクチュエータの変位発生部が圧電あるいは電歪材料であり、逆圧電効果、あるいは電歪効果により発生する伸縮、たわみ等の変位によりスライダを駆動するため、駆動力が強く、磁気的な外乱に強い。なお、上記した従来の位置決めの微調整に用いられるピギーバックアクチュエータは、静電気力や電磁力を利用したものであるため、前者は変位を発生させるための駆動力が弱く、後者は漏洩磁界により媒体の情報が消去され易いなどの問題があり、本発明のピギーバックアクチュエータとしてはあまり好ましくない。
【0019】
本発明のアジマス角度設定制御機構のピギーバックアクチュエータは、磁気ヘッドのトラックに対する位置決めの微調整用としても用いることができ、精密な位置決めが可能で1μm 以下の狭トラックピッチの実現が可能である。
【0020】
また、本発明のスライダは媒体と対向する面が上記のように構成されていることが好ましく、これによりスキュー角度±β(最大15度;次項のアジマス角度と等価)の変化に対しても浮上すきまの低下の割合が5%以下である。そのため記録再生動作が安定で、浮上すきまの低下に起因するヘッドクラッシュなどの信頼性劣化も生じない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図2以降を参照しつつ、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
図2は、本発明の磁気ディスク装置のアジマス角度設定制御機構の主要部の分解斜視図であり、浮動ヘッドスライダ(磁気ヘッドスライダ)20は、小型アクチュエータであるピギーバックアクチュエータ30を介して、ロードビーム22の先端のフレクシャ24の中央部を切開して形成された舌状部24aに支持されている。磁気ヘッドは符号20aで示した。
【0022】
上記ピギーバックアクチュエータ30は、間隔を隔てて平行に配置された第1および第2変位部32および34、およびこれらの変位部を上記の状態を保ってそれぞれの端部に結合された第1および第2固定部36、38を備えている。そして、このピギーバックアクチュエータ30は、上記第1および第2変位部32および34の長さ方向がロードビーム22の長さ方向と一致するようにして、上記の第1固定部36の上面がフレクシャ24の舌状部24aの下面に、上記の第2固定部38の下面が浮動ヘッドスライダ20の上面にそれぞれ接着固定されている。
【0023】
上記第1および第2変位部32および34は、圧電材料か電歪材料で形成され、電極を介して差動電圧が印加されたとき、一方が伸展動作を、他方が縮小動作を、あるいは逆動作を行い、これにより浮動ヘッドスライダ20をロードビーム22およびフレクシャ24に対して第1固定部36を中心として矢印AまたはBのように角度回転させ、図3および図4に示したように、スキュー角度βを設定調整し、これによりスキュー角度βと等価にアジマス角度αを設定制御する。図示した例では、圧電型ピギーバックアクチュエータを示し、全体を所期の形状に一体加工しているが、変位発生部以外を金属、プラスチック等の圧電、電歪性をもたない材料で構成しても良い。
【0024】
上記第1および第2変位部32および34に使用される圧電材料としては、PZT、PT、PLZT系等の磁器材料や、PVDF、VDF/TrFE等の圧電高分子材料を好ましく用いることができる。また、電歪材料としては、MNPT、BaTiO等を好ましく用いることができる。
【0025】
本発明の磁気ディスク装置においては、以上の構造により、上記のピギーバックアクチュエータに比較的大きな電圧を印加することにより、浮動ヘッドスライダをロードビームに対して角度回転させ、磁気ヘッドのスキュー角度を調節して、アジマス角度を設定制御するとともに、図3および図4に示したように隣接するトラックで交互にアジマス角度の極性を変更して、記録を行う。
【0026】
具体的には、図3に、スライダをトラックNに位置決めした場合を模式的に示した。浮動ヘッドスライダ20はピギーバックアクチュエータ30の回転制御により、スキュー角度+βを保持して情報の記録を行う。このためトラックNに記録された記録パターンはアジマス角+αを持つが、この場合α=βである。
【0027】
次に、図4に、スライダをトラックN+1に位置決めした場合を模式的に示した。浮動ヘッドスライダ20はピギーバックアクチュエータ30の回転制御により、スキュー角度−βを保持して情報の記録を行う。このためトラックN+1に記録された記録パターンはアジマス角−αを持つが、この場合−α=−βである。
【0028】
同様にトラックN−1は−αのアジマス角度を、トラック(N+2)は+αのアジマス角度持ち、いずれのトラック間でも2αのアジマス角度が付与されることになる。
【0029】
以上を繰り返すことにより、本発明においては、磁気ディスク媒体に対するアジマス記録を実現化している。
【0030】
この結果、隣接トラック間のクロストークが大幅に低下するため、ガードバンドレス記録が可能、あるいはガードバンドを著しく小さくすることが可能となるため磁気ディスク装置の記憶容量を著しく大きくできる。
【0031】
一方、ピギーバックアクチュエータに対する印加電圧を小さくすると、ピギーバックアクチュエータは小振幅動作し、浮動ヘッドスライダ20、磁気ヘッド20aを主として半径方向に微小動作させることができる。これにより、媒体のサーボパターンから検出されるサーボ情報をピギーバックアクチュエータの差動電圧にフィードバック制御することにより、磁気ヘッドを所定トラック上に精密に位置決めすることが可能となる。
【0032】
なお、以上の構造によりアジマス記録を行なう場合には、各トラックにおいて上記のスキュー角度が変動し、これにより浮動ヘッドスライダの浮上量が低下するおそれが生じてくる。
【0033】
そこで、本発明においては、浮動ヘッドスライダ20の浮上面40の形状を工夫してスキュー角度の変動により、該浮動ヘッドスライダの浮上量が変動することを抑制した。
【0034】
図5に本発明の浮動ヘッドスライダに用いることのできる浮上面40の形状の1例を示した。なお、図において矢印は空気の流れ方向を示した。
【0035】
この例の浮上面40は、スライダの空気流入端側に設けられ、基準面よりステップ状段差をもって高く配置された前部部分の平面42、この前部部分の後方にステップ状の段差をもって該前部部分の平面42より高く配置された正圧発生部の平面44、この正圧発生部44の後部にステップ状の段差をもって該正圧発生部の平面より低く配置された負圧発生部の平面46、およびスライダの両側部に配置され、ステップ状の段差をもって上記正圧発生部の平面44より低く、かつ負圧発生部の平面46より高い空気流入出制御部の平面48を備えている。
【0036】
上記正圧発生部の平面44は少なくとも3つ以上のパッド44a、44b、44cから構成され、その平面はスライダを浮上させるための正圧を発生する。空気流入端側のパッド44aが最も大きな正圧を発生するため、スライダのピッチ角度を制御する主要設計パラメータとなる。また空気流出端側の2個のパッド44b、44cは、最小浮上すきま、およびロール剛性を制御する主要設計パラメータとなる。上記前部部分の平面42は、ステップ軸受と呼ばれ空気の圧縮効果を誘起する。また、空気流入端側のパッド44aの後側の負圧発生部の平面46は、負圧を発生し、スライダの追従性能を高める作用を持つ。さらに、スライダの両側部に配置された空気流入出制御部の平面48は、スキューがある場合の空気の流入出を制御して、浮上すきまのスキュー依存性設計の主要パラメータになる。すなわち、この空気流入出制御部の平面48により、アジマス記録のために各トラックでスキュー角度が変動したとしても、全トラックにわたる浮動ヘッドスライダの浮上量(浮上すきま)の変動を数%以内に抑えることができた。
【0037】
実際、縦1mm×横0.8mmの浮動ヘッドスライダを用い、その浮上面40に、負圧発生部の平面46の高さを基準として、2.6μm高さの前部部分の平面42および空気流入出制御部の平面48、ならびに3.0μm高さの正圧発生部の平面44を形成して浮動ヘッドスライダのサンプルを得た。なお、前部部分の平面42の両側の平面は、負圧発生部の平面46と同一高さとした。上記浮動ヘッドスライダのサンプルを磁気ヘッド支持機構に実際に搭載し、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体のr=23mmの位置に配置し、磁気ディスク媒体を7200rpmで回転させ、アジマス角度を0〜±20度まで変化させたときの浮動ヘッドスライダの浮上量(浮上すきま)の変動を測定した。その結果を図6のグラフに示した。このグラフ図から分かるように、本例の浮動ヘッドスライダでは、スキュー角度β=±15度(最大)の範囲で浮上すきまの低下は5%以内に留まっており、極めて安定な浮上特性が得られている。このためアジマス角度αを最大±15度付与しても、磁気ディスク装置の信頼性を損なうことはない。
【0038】
本例の浮動ヘッドスライダではパッドが3つの場合を示したが、さらに空気流入端側のパッドを両側に2分割したり、空気流出端の中央部にパッドを付加しても良い。
【0039】
以上説明したように、本発明おいては、上記の構造により、従来の種々の問題点や新たに生ずる問題点を解決し、磁気ディスク媒体へのアジマス記録を実現化した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的な構造の磁気ディスク装置を示す平面図である。
【図2】 本発明の磁気ディスク装置の主要部の分解斜視図である。
【図3】 本発明の磁気ディスク装置を用いてのアジマス記録を説明する説明図である。
【図4】 本発明の磁気ディスク装置を用いてのアジマス記録を説明する説明図である。
【図5】 本発明の磁気ディスク装置に用いられる浮動ヘッドスライダの浮上面の好ましい形状を示す斜視図である。
【図6】 図5に示した構造の浮動ヘッドスライダを用いた場合のスキュー角度と浮上すきまとの関係を示すグラフ図である。
【図7】 従来の磁気ディスク装置を用いてのアジマス記録を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク媒体
2 磁気ヘッド
3 浮動ヘッドスライダ
4 ロードビーム
5 位置決め機構
6 スピンドル
7 記録再生回路
20 浮動ヘッドスライダ
20a 磁気ヘッド
22 ロードビーム
24 フレクシャ
24a 舌状部
30 ピギーバックアクチュエータ
32 第1変位部
34 第2変位部
36 第1固定部
38 第2固定部
40 浮上面
42 前部部分の平面
44 正圧発生部の平面
46 負圧発生部の平面
48 空気流入出制御部の平面

Claims (7)

  1. デジタル情報を記録する磁気ディスク媒体、ロードビームに支持された浮動ヘッドスライダに搭載され、この磁気ディスク媒体に情報の記録再生を行なう磁気ヘッド、ボイスコイルモータを主アクチュエータとして、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の所定のトラックに位置決めする位置決め機構、上記磁気ディスク媒体を所定の回転数で回転するスピンドル、情報の記録の際には磁気ヘッドに記録電流を印加し、一方情報の再生の際には、磁気ヘッドにより検出された微弱電圧を増幅する機能を有する記録再生回路、および前記浮動ヘッドスライダをロードビームに対して角度回転させることにより、磁気ヘッドのスキュー角度を調節して、アジマス角度を設定制御するとともに、隣接するトラックで交互にアジマス角度の極性を変更するアジマス角度設定制御機構を有し、これにより磁気ディスク媒体にアジマス記録を行なう磁気ディスク装置であって、
    前記浮動ヘッドスライダが、磁気ディスク媒体と対向する浮上面を有し、この浮上面が、スライダの空気流入端側に設けられ、基準面よりステップ状段差をもって高く配置された前部部分の平面、この前部部分の後部にステップ状の段差をもって該前部部分の平面より高く配置された正圧発生部の平面、この正圧発生部の後部にステップ状の段差をもって該正圧発生部の平面より低く配置された負圧発生部の平面、およびスライダの両側部に配置され、ステップ状の段差をもって上記正圧発生部の平面より低く、かつ負圧発生部の平面より高い空気流入出制御部の平面を備えている磁気ディスク装置。
  2. 前記アジマス角度およびスキュー角度が15度以下である請求項1の磁気ディスク装置。
  3. 前記アジマス角度設定制御機構が、前記浮動ヘッドスライダに搭載された小型アクチュエータを備えている請求項1または2の磁気ディスク装置。
  4. 前記小型アクチュエータが、その変位発生部として圧電材料または電歪材料を備え、逆圧電効果または電歪効果により発生した変位により、前記浮動ヘッドスライダを作動し、これにより前記スキュー角度を設定制御して前記アジマス角度を設定制御する請求項3の磁気ディスク装置。
  5. 前記小型アクチュエータが、磁気ヘッドのトラックに対する位置決め微調整手段としても用いられる請求項3または4の磁気ディスク装置。
  6. アジマス記録、再生の間、前記浮動ヘッドスライダの浮上面構成により、スキュー角度0度の場合に対する浮上すきまの低下の割合が5%以下である請求項1から5のいずれかの磁気ディスク装置。
  7. 請求項1〜の何れかの磁気ディスク装置を用いて行なうことを特徴とする磁気記録再生方法。
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