JPH11144418A - 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 - Google Patents
浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置Info
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- JPH11144418A JPH11144418A JP30762497A JP30762497A JPH11144418A JP H11144418 A JPH11144418 A JP H11144418A JP 30762497 A JP30762497 A JP 30762497A JP 30762497 A JP30762497 A JP 30762497A JP H11144418 A JPH11144418 A JP H11144418A
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- negative pressure
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- magnetic disk
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気ディスクのデータゾーン全域にて、低線
速度領域であっても、一定の浮上量が得られるようにし
た、浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置を提供
すること。 【解決手段】 記録媒体13に対向する面の両側縁にほ
ぼ平行に形成された空気潤滑面としての二本のサイドレ
ール16,17と、各サイドレールの空気流入端側に設
けられたステップ部18と、このステップ部の後側に
て、両側のサイドレールの前端を連結するように横方向
に延びるクロスレール19と、空気流出端側に設けられ
た磁気ヘッド15bとを備え、上記サイドレール及びク
ロスレールに囲まれた負圧溝15aが浅く形成される。
速度領域であっても、一定の浮上量が得られるようにし
た、浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置を提供
すること。 【解決手段】 記録媒体13に対向する面の両側縁にほ
ぼ平行に形成された空気潤滑面としての二本のサイドレ
ール16,17と、各サイドレールの空気流入端側に設
けられたステップ部18と、このステップ部の後側に
て、両側のサイドレールの前端を連結するように横方向
に延びるクロスレール19と、空気流出端側に設けられ
た磁気ヘッド15bとを備え、上記サイドレール及びク
ロスレールに囲まれた負圧溝15aが浅く形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気ディス
クや光磁気ディスク等に対して記録再生するための磁気
ヘッドを搭載した浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディス
ク装置に関するものである。
クや光磁気ディスク等に対して記録再生するための磁気
ヘッドを搭載した浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディス
ク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータ等に内蔵されまたは
接続されるハードディスクドライブ装置は、例えば図1
4に示すように構成されている。図14において、ハー
ドディスクドライブ装置1は、アルミニウム合金等によ
り形成された筐体2内に、スピンドルモータ1aが配設
されていると共に、このスピンドルモータ1aによって
角速度一定で回転駆動される両面磁気ディスク3が備え
られている。
接続されるハードディスクドライブ装置は、例えば図1
4に示すように構成されている。図14において、ハー
ドディスクドライブ装置1は、アルミニウム合金等によ
り形成された筐体2内に、スピンドルモータ1aが配設
されていると共に、このスピンドルモータ1aによって
角速度一定で回転駆動される両面磁気ディスク3が備え
られている。
【0003】さらに、上記筐体2には、アーム4が、垂
直軸4aの周りに揺動可能に取り付けられている。この
アーム4の一端には、ボイスコイル5が取り付けられ、
またアーム4の他端には、板バネから成るサスペンショ
ン4bを介して、ヘッドスライダ6が取り付けられてい
る。
直軸4aの周りに揺動可能に取り付けられている。この
アーム4の一端には、ボイスコイル5が取り付けられ、
またアーム4の他端には、板バネから成るサスペンショ
ン4bを介して、ヘッドスライダ6が取り付けられてい
る。
【0004】上記ボイスコイル5を挟持するように、筐
体2上には、マグネット7a,7bが取り付けられてい
る。かくして、上記ボイスコイル5及びマグネット7
a,7bにより、ボイスコイルモータ7が構成されてい
る。
体2上には、マグネット7a,7bが取り付けられてい
る。かくして、上記ボイスコイル5及びマグネット7
a,7bにより、ボイスコイルモータ7が構成されてい
る。
【0005】上記ボイスコイル5に外部から電流が供給
されると、アーム4は、マグネット7a,7bの磁界
と、ボイスコイル5に流れる電流とによって生ずる力に
基づいて、垂直軸4aの周りに回動される。これによ
り、アーム4の他端に取り付けられたヘッドスライダ6
は、図15にて矢印Xで示すように、磁気ディスク3の
実質的に半径方向に移動される。従って、ヘッドスライ
ダ6に備えられた磁気ヘッド8(図16参照)は、磁気
ディスク3に対してシーク動作することになる。かくし
て、磁気ディスク3の所定のトラックに対して、情報の
記録・再生が行われる。
されると、アーム4は、マグネット7a,7bの磁界
と、ボイスコイル5に流れる電流とによって生ずる力に
基づいて、垂直軸4aの周りに回動される。これによ
り、アーム4の他端に取り付けられたヘッドスライダ6
は、図15にて矢印Xで示すように、磁気ディスク3の
実質的に半径方向に移動される。従って、ヘッドスライ
ダ6に備えられた磁気ヘッド8(図16参照)は、磁気
ディスク3に対してシーク動作することになる。かくし
て、磁気ディスク3の所定のトラックに対して、情報の
記録・再生が行われる。
【0006】ここで、上記ヘッドスライダ6は、図16
に示すように構成されている。図16は、ヘッドスライ
ダ6の磁気ディスクに対向する面を上にして示した斜視
図であり、ヘッドスライダ6は、その一主面である下面
の両側にエアベアリングサーフェイスとして作用するレ
ール6a,6bが形成されていると共に、これらレール
6a,6bの空気流入端側にはテーパ部6c,6dが備
えられている。これにより、図15に示すように、ヘッ
ドスライダ6が、矢印Y方向に回転する磁気ディスク3
の表面に接近されたとき、磁気ディスク3の回転に伴っ
て、ヘッドスライダ6のレール6a,6bと磁気ディス
ク3の表面との間に流入する空気流により、ヘッドスラ
イダ6が正圧である浮揚力を受ける。
に示すように構成されている。図16は、ヘッドスライ
ダ6の磁気ディスクに対向する面を上にして示した斜視
図であり、ヘッドスライダ6は、その一主面である下面
の両側にエアベアリングサーフェイスとして作用するレ
ール6a,6bが形成されていると共に、これらレール
6a,6bの空気流入端側にはテーパ部6c,6dが備
えられている。これにより、図15に示すように、ヘッ
ドスライダ6が、矢印Y方向に回転する磁気ディスク3
の表面に接近されたとき、磁気ディスク3の回転に伴っ
て、ヘッドスライダ6のレール6a,6bと磁気ディス
ク3の表面との間に流入する空気流により、ヘッドスラ
イダ6が正圧である浮揚力を受ける。
【0007】この浮揚力と前述したサスペンション4b
による押圧力とのバランスによって、ヘッドスライダ6
及びこのヘッドスライダ6に取り付けられた磁気ヘッド
8は、図17に示すように、磁気ディスク3の表面から
微小間隔(浮上量)dをもって浮上走行するようになっ
ている。かくして、磁気ヘッド8が直接に磁気ディスク
3の表面に接触することによる磁気ディスク3の摩耗損
傷が、防止されるようになっている。尚、この浮上量d
は、一般には、0.1μm程度であり、研究レベルにお
いては、0.05μm程度になっている。
による押圧力とのバランスによって、ヘッドスライダ6
及びこのヘッドスライダ6に取り付けられた磁気ヘッド
8は、図17に示すように、磁気ディスク3の表面から
微小間隔(浮上量)dをもって浮上走行するようになっ
ている。かくして、磁気ヘッド8が直接に磁気ディスク
3の表面に接触することによる磁気ディスク3の摩耗損
傷が、防止されるようになっている。尚、この浮上量d
は、一般には、0.1μm程度であり、研究レベルにお
いては、0.05μm程度になっている。
【0008】このように構成された浮上型ヘッドスライ
ダ6によれば、図17に示すように、磁気ディスク3の
表面に多少の凹凸が在る場合であっても、同一トラック
におけるヘッドスライダ6,磁気ヘッド8の磁気ディス
ク3の表面からの浮上量dがほぼ一定に保持されること
になる。
ダ6によれば、図17に示すように、磁気ディスク3の
表面に多少の凹凸が在る場合であっても、同一トラック
におけるヘッドスライダ6,磁気ヘッド8の磁気ディス
ク3の表面からの浮上量dがほぼ一定に保持されること
になる。
【0009】しかしながら、このような構成の浮上型ヘ
ッドスライダ6においては、磁気ディスク3に対して衝
撃が加えられた場合や、磁気ディスク3の表面の凹凸,
うねり等に対して、浮上型ヘッドスライダ6が十分に追
従出来ないことによって、浮上型ヘッドスライダ6の浮
上量が変動する、所謂動的浮上量変動が発生する。ま
た、磁気ディスク3が角速度一定で回転される場合、そ
の外周における線速度が、内周における線速度よりも速
い。このため、スライダ6の浮上量dは、磁気ディスク
3の外周と内周とで比較的大きく変動する。即ち、磁気
ディスク3の外周側における線速度は、内周側における
線速度より大きくなり、この線速度に対応する浮上量が
得られる。これにより、所謂静的な浮上量変動が発生す
ることになる。
ッドスライダ6においては、磁気ディスク3に対して衝
撃が加えられた場合や、磁気ディスク3の表面の凹凸,
うねり等に対して、浮上型ヘッドスライダ6が十分に追
従出来ないことによって、浮上型ヘッドスライダ6の浮
上量が変動する、所謂動的浮上量変動が発生する。ま
た、磁気ディスク3が角速度一定で回転される場合、そ
の外周における線速度が、内周における線速度よりも速
い。このため、スライダ6の浮上量dは、磁気ディスク
3の外周と内周とで比較的大きく変動する。即ち、磁気
ディスク3の外周側における線速度は、内周側における
線速度より大きくなり、この線速度に対応する浮上量が
得られる。これにより、所謂静的な浮上量変動が発生す
ることになる。
【0010】これに対して、アーム4が垂直軸4aの周
りを回動するとき、ヘッドスライダ6は、図18に示す
ように、磁気ディスク3の表面に対して、半径方向に関
して、直線的にではなく、円弧上を移動することにな
る。従って、ヘッドスライダ6は、図19に示すよう
に、その中心線6eが、磁気ディスク3のトラックの接
線方向3aからずれて、所謂スキュー角θsが生ずるこ
とになる。このスキュー角θsは、磁気ディスク3の中
心からの位置に応じて変動する。即ち、スキュー角θs
が大きくなると、磁気ディスク3の表面とスライダ6と
の間の動圧の浮揚力への変換効率が低下して、浮上量d
が小さくなる。
りを回動するとき、ヘッドスライダ6は、図18に示す
ように、磁気ディスク3の表面に対して、半径方向に関
して、直線的にではなく、円弧上を移動することにな
る。従って、ヘッドスライダ6は、図19に示すよう
に、その中心線6eが、磁気ディスク3のトラックの接
線方向3aからずれて、所謂スキュー角θsが生ずるこ
とになる。このスキュー角θsは、磁気ディスク3の中
心からの位置に応じて変動する。即ち、スキュー角θs
が大きくなると、磁気ディスク3の表面とスライダ6と
の間の動圧の浮揚力への変換効率が低下して、浮上量d
が小さくなる。
【0011】かくして、外周側にて大きくなる浮上量d
は、上記スキュー角θsにより低下することになる。こ
の場合、線速度による浮上量dの変動は、線形である
が、スキュー角θsによる浮上量dの低下は、二次の非
線形である。従って、図16に示すような従来のスライ
ダ6を使用する限り、磁気ディスク3の半径方向の全範
囲に亘って、線速度とスキュー角θsのバランスを取る
ことは困難である。このため、上述した静的浮上量変動
とスキュー角による浮上量低下との相互作用により、記
録・再生時のS/Nが一定に保持され得ず、従って、所
望のトラックに対する磁気ヘッド8による正確な記録・
再生が行なわれ得なくなってしまうという問題があっ
た。
は、上記スキュー角θsにより低下することになる。こ
の場合、線速度による浮上量dの変動は、線形である
が、スキュー角θsによる浮上量dの低下は、二次の非
線形である。従って、図16に示すような従来のスライ
ダ6を使用する限り、磁気ディスク3の半径方向の全範
囲に亘って、線速度とスキュー角θsのバランスを取る
ことは困難である。このため、上述した静的浮上量変動
とスキュー角による浮上量低下との相互作用により、記
録・再生時のS/Nが一定に保持され得ず、従って、所
望のトラックに対する磁気ヘッド8による正確な記録・
再生が行なわれ得なくなってしまうという問題があっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、例えば
図20に示すように、空気流の方向に関して、前側にク
ロスレール6eと、このクロスレール6eの後方の負圧
溝6fを備えた、ヘッドスライダ9も提案されている。
ここで、上記クロスレール6eは、ヘッドスライダ9の
前端にて、二つのレール6a,6bを連結するように配
設されており、また負圧溝6fは、例えばイオンミリン
グ法やRIE法等の真空エッチング法により、深さ5乃
至10μm程度になるように、形成されている。このよ
うな構成のヘッドスライダ9によれば、各レール6a,
6b及びクロスレール6eにおける正圧である浮揚力の
発生と同時に、負圧溝6fにて、負圧である吸引力が発
生する。この吸引力によって、ヘッドスライダ9は、サ
スペンション4bによる押圧力に加えて、さらに磁気デ
ィスクの表面に対する押付け荷重が増大して、浮上量の
増加が抑制されることになる。
図20に示すように、空気流の方向に関して、前側にク
ロスレール6eと、このクロスレール6eの後方の負圧
溝6fを備えた、ヘッドスライダ9も提案されている。
ここで、上記クロスレール6eは、ヘッドスライダ9の
前端にて、二つのレール6a,6bを連結するように配
設されており、また負圧溝6fは、例えばイオンミリン
グ法やRIE法等の真空エッチング法により、深さ5乃
至10μm程度になるように、形成されている。このよ
うな構成のヘッドスライダ9によれば、各レール6a,
6b及びクロスレール6eにおける正圧である浮揚力の
発生と同時に、負圧溝6fにて、負圧である吸引力が発
生する。この吸引力によって、ヘッドスライダ9は、サ
スペンション4bによる押圧力に加えて、さらに磁気デ
ィスクの表面に対する押付け荷重が増大して、浮上量の
増加が抑制されることになる。
【0013】従って、線速度が増大するにつれて、ヘッ
ドスライダ9に作用する正圧である浮上力も増大する
が、それ以上に負圧の発生が急速に増大することにな
る。これにより、スキュー角が一定(0度)の場合、ヘ
ッドスライダ9の浮上量は、図21のグラフに示すよう
に、Aで示すヘッドスライダ6に比較して、ヘッドスラ
イダ9はBに示すように、線速度依存性が大幅に抑制さ
れることになる。かくして、上述したレール6a,6b
の形状を適宜に設計することにより、ヘッドスライダ9
のスキュー角依存性をある程度抑制することにより、ヘ
ッドスライダ9の浮上量が、磁気ディスクの全データゾ
ーンにて、一定化されることになる。
ドスライダ9に作用する正圧である浮上力も増大する
が、それ以上に負圧の発生が急速に増大することにな
る。これにより、スキュー角が一定(0度)の場合、ヘ
ッドスライダ9の浮上量は、図21のグラフに示すよう
に、Aで示すヘッドスライダ6に比較して、ヘッドスラ
イダ9はBに示すように、線速度依存性が大幅に抑制さ
れることになる。かくして、上述したレール6a,6b
の形状を適宜に設計することにより、ヘッドスライダ9
のスキュー角依存性をある程度抑制することにより、ヘ
ッドスライダ9の浮上量が、磁気ディスクの全データゾ
ーンにて、一定化されることになる。
【0014】ところで、近年、ハードディスクドライブ
装置における高密度記録化は著しく、これに伴って、ヘ
ッドスライダの浮上量の低減を急速に進んでいる。これ
と同時に、磁気ディスクのデータゾーン全域において、
浮上量を一定化することが、現行のゾーンビット記録方
式を使用したハードディスクドライブ装置では必要であ
る。また、高密度記録化と同時に、ハードディスクドラ
イブ装置自体の小型化も急速に進んでおり、特に携帯用
の各種情報機器においては、2.5インチ以下の極小型
ハードディスクドライブ装置が必須になってきており、
このような極小型ハードディスク上でのヘッドスライダ
の安定浮上が重要な課題になっている。
装置における高密度記録化は著しく、これに伴って、ヘ
ッドスライダの浮上量の低減を急速に進んでいる。これ
と同時に、磁気ディスクのデータゾーン全域において、
浮上量を一定化することが、現行のゾーンビット記録方
式を使用したハードディスクドライブ装置では必要であ
る。また、高密度記録化と同時に、ハードディスクドラ
イブ装置自体の小型化も急速に進んでおり、特に携帯用
の各種情報機器においては、2.5インチ以下の極小型
ハードディスクドライブ装置が必須になってきており、
このような極小型ハードディスク上でのヘッドスライダ
の安定浮上が重要な課題になっている。
【0015】しかしながら、前述した負圧型のヘッドス
ライダ9を使用しても、極小型ハードディスクドライブ
装置においては、ヘッドスライダ9の安定浮上を実現す
ることは困難である。これは、主に負圧溝6fにおける
吸引力の発生が、正圧である浮揚力の発生よりも、低線
速度領域において急激に低下するため、現行の負圧型の
ヘッドスライダ9は、低線速度領域において、線速度の
減少に伴って、浮上量が急激に大きくなるからである
(図21のB参照)。従って、極小型のハードディスク
ドライブ装置において、特に磁気ディスクの最内周で
は、線速度が著しく小さくなることから、現行の負圧型
のヘッドスライダ9では、実質的にヘッドスライダの浮
上量を一定に保持することは困難である。
ライダ9を使用しても、極小型ハードディスクドライブ
装置においては、ヘッドスライダ9の安定浮上を実現す
ることは困難である。これは、主に負圧溝6fにおける
吸引力の発生が、正圧である浮揚力の発生よりも、低線
速度領域において急激に低下するため、現行の負圧型の
ヘッドスライダ9は、低線速度領域において、線速度の
減少に伴って、浮上量が急激に大きくなるからである
(図21のB参照)。従って、極小型のハードディスク
ドライブ装置において、特に磁気ディスクの最内周で
は、線速度が著しく小さくなることから、現行の負圧型
のヘッドスライダ9では、実質的にヘッドスライダの浮
上量を一定に保持することは困難である。
【0016】さらに、上述したヘッドスライダ6または
9においては、線速度の増加と共に、ピッチ量も急速に
増大することになる。ところで、ヘッドスライダ6,9
のピッチ姿勢は、起動時のヘッドスライダ6,9の離陸
特性を改善し、磁気ディスク表面の突起等の乗り越え特
性を良好にするが、過剰なピッチ角は、ヘッドスライダ
6,9の空気潤滑面の空気流出端における最小浮上量を
低下させることになる。例えば、図22及び図23に示
すように、磁気ヘッド8のヘッドギャップ部の浮上量を
設定値とした場合、ピッチ角が大き過ぎると、磁気ヘッ
ド8のヘッドギャップ部とヘッドスライダ6,9の空気
流出端との浮上量の差Δhは、その距離L(図23参
照)のピッチ角θpにおける正弦に対応することから、
ヘッドスライダ6,9の最小浮上量(即ち上記空気流出
端の浮上量)が極端に低下してしまい、場合によって
は、磁気ディスク3の表面の突起と接触したり、最悪の
場合には、ヘッドクラッシュを引き起こしてしまうとい
う問題があった。
9においては、線速度の増加と共に、ピッチ量も急速に
増大することになる。ところで、ヘッドスライダ6,9
のピッチ姿勢は、起動時のヘッドスライダ6,9の離陸
特性を改善し、磁気ディスク表面の突起等の乗り越え特
性を良好にするが、過剰なピッチ角は、ヘッドスライダ
6,9の空気潤滑面の空気流出端における最小浮上量を
低下させることになる。例えば、図22及び図23に示
すように、磁気ヘッド8のヘッドギャップ部の浮上量を
設定値とした場合、ピッチ角が大き過ぎると、磁気ヘッ
ド8のヘッドギャップ部とヘッドスライダ6,9の空気
流出端との浮上量の差Δhは、その距離L(図23参
照)のピッチ角θpにおける正弦に対応することから、
ヘッドスライダ6,9の最小浮上量(即ち上記空気流出
端の浮上量)が極端に低下してしまい、場合によって
は、磁気ディスク3の表面の突起と接触したり、最悪の
場合には、ヘッドクラッシュを引き起こしてしまうとい
う問題があった。
【0017】上記の説明は、所謂ロータリアクチュエー
タ式ハードディスクドライブ装置の場合であるが、リニ
アアクチュエータ式ハードディスクドライブ装置におい
ては、ヘッドスライダ9は、磁気ディスクの半径方向に
沿って駆動されることにより、スキュー角θsは、常に
一定(0度)に保持される。この場合、ヘッドスライダ
9が磁気ディスク3の内周から外周に移動するにつれ
て、線速度が増加することから、空気潤滑面で発生する
正圧である浮揚力及び負圧溝で発生する負圧である吸引
力は、線速度の増加と共に増加するので、ヘッドスライ
ダの浮上量も線速度の増加に伴って単調に増加すること
になる。従って、リニアアクチュエータ式ハードディス
クドライブ装置においては、磁気ディスクのデータゾー
ン全域でヘッドスライダの浮上量を一定にすることは困
難であった。
タ式ハードディスクドライブ装置の場合であるが、リニ
アアクチュエータ式ハードディスクドライブ装置におい
ては、ヘッドスライダ9は、磁気ディスクの半径方向に
沿って駆動されることにより、スキュー角θsは、常に
一定(0度)に保持される。この場合、ヘッドスライダ
9が磁気ディスク3の内周から外周に移動するにつれ
て、線速度が増加することから、空気潤滑面で発生する
正圧である浮揚力及び負圧溝で発生する負圧である吸引
力は、線速度の増加と共に増加するので、ヘッドスライ
ダの浮上量も線速度の増加に伴って単調に増加すること
になる。従って、リニアアクチュエータ式ハードディス
クドライブ装置においては、磁気ディスクのデータゾー
ン全域でヘッドスライダの浮上量を一定にすることは困
難であった。
【0018】本発明は、以上の点に鑑み、磁気ディスク
のデータゾーン全域にて、低線速度領域であっても、一
定の浮上量が得られるようにした、浮上型ヘッドスライ
ダ及び磁気ディスク装置を提供することを目的としてい
る。
のデータゾーン全域にて、低線速度領域であっても、一
定の浮上量が得られるようにした、浮上型ヘッドスライ
ダ及び磁気ディスク装置を提供することを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平行に形成
された空気潤滑面としての二本のサイドレールと、各サ
イドレールの空気流入端側に横方向に設けられた浅いス
テップ部と、このステップ部の後側にて、両側のサイド
レールの各前端を中央に向かって横方向に延長して形成
したクロスレールと、空気流出端側に設けられた磁気ヘ
ッドとを備えており、さらに、前記サイドレール及びク
ロスレールに囲まれた負圧溝が浅く形成されている、浮
上型ヘッドスライダにより、達成される。
れば、記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平行に形成
された空気潤滑面としての二本のサイドレールと、各サ
イドレールの空気流入端側に横方向に設けられた浅いス
テップ部と、このステップ部の後側にて、両側のサイド
レールの各前端を中央に向かって横方向に延長して形成
したクロスレールと、空気流出端側に設けられた磁気ヘ
ッドとを備えており、さらに、前記サイドレール及びク
ロスレールに囲まれた負圧溝が浅く形成されている、浮
上型ヘッドスライダにより、達成される。
【0020】上記構成によれば、空気流入端から進入し
た空気流は、空気潤滑面として作用するサイドレールの
表面と記録媒体の表面との間を流れることにより、正圧
による浮上力を発生させると共に、サイドレールの間の
領域と記録媒体の表面との間を流れることにより、この
領域が負圧帯として作用して、急激に膨張して負圧によ
る吸引力を発生させる。これにより、ヘッドスライダ
は、上記浮上力及び吸引力のバランスによって、記録媒
体の表面から所定の浮上量で浮上することになる。
た空気流は、空気潤滑面として作用するサイドレールの
表面と記録媒体の表面との間を流れることにより、正圧
による浮上力を発生させると共に、サイドレールの間の
領域と記録媒体の表面との間を流れることにより、この
領域が負圧帯として作用して、急激に膨張して負圧によ
る吸引力を発生させる。これにより、ヘッドスライダ
は、上記浮上力及び吸引力のバランスによって、記録媒
体の表面から所定の浮上量で浮上することになる。
【0021】ここで、空気流入端に浅いステップ部が備
えられていることにより、このステップ部で流入する空
気が圧縮され、その後負圧溝内で膨張することにより、
大きな負圧が発生する。これにより、線速度が増加した
ときの浮上量増加が抑制される。また、負圧溝の深さが
浅く形成されていることによって、低線速度領域におけ
る負圧発生量が増大することになり、ステップ部による
高線速度領域における負圧発生量の増大と相まって、全
線速度領域におけるほぼ一定の浮上量−線速特性が得ら
れることになる。この「浅いステップ部」の「浅い」と
は、負圧溝の深さよりも浅いことを示す。また、その値
は、2μm以下であることが好ましく僅かでもサイドレ
ール面より深ければよい。また、負圧溝を「浅く形成」
するとは,後述するように従来の負圧溝よりも浅く形成
する必要がある。これによって、極端に負圧を発生する
ことが防止できるのであり、以上のことより、ステップ
部と負圧溝を組み合わせる場合には、両者を浅くする必
要がある。
えられていることにより、このステップ部で流入する空
気が圧縮され、その後負圧溝内で膨張することにより、
大きな負圧が発生する。これにより、線速度が増加した
ときの浮上量増加が抑制される。また、負圧溝の深さが
浅く形成されていることによって、低線速度領域におけ
る負圧発生量が増大することになり、ステップ部による
高線速度領域における負圧発生量の増大と相まって、全
線速度領域におけるほぼ一定の浮上量−線速特性が得ら
れることになる。この「浅いステップ部」の「浅い」と
は、負圧溝の深さよりも浅いことを示す。また、その値
は、2μm以下であることが好ましく僅かでもサイドレ
ール面より深ければよい。また、負圧溝を「浅く形成」
するとは,後述するように従来の負圧溝よりも浅く形成
する必要がある。これによって、極端に負圧を発生する
ことが防止できるのであり、以上のことより、ステップ
部と負圧溝を組み合わせる場合には、両者を浅くする必
要がある。
【0022】さらに、上記ステップ部により、線速度の
増加と共に、負圧発生が増加するが、特に負圧溝の空気
流入端寄りの部分において、より大きな負圧が発生する
ことになる。このため、線速度の増加と共に、ピッチ角
が増加することが抑制されることになり、ピッチ角の線
速度依存性が排除される。かくして、最小浮上量が一定
に保持されると共に、浮上型ヘッドスライダの信頼性が
向上することになる。
増加と共に、負圧発生が増加するが、特に負圧溝の空気
流入端寄りの部分において、より大きな負圧が発生する
ことになる。このため、線速度の増加と共に、ピッチ角
が増加することが抑制されることになり、ピッチ角の線
速度依存性が排除される。かくして、最小浮上量が一定
に保持されると共に、浮上型ヘッドスライダの信頼性が
向上することになる。
【0023】上記クロスレールが、中央部に、凹陥部を
備えている場合には、この凹陥部を通って、空気流が流
れることにより、クロスレールによる空気の圧縮効率が
低減されるので、高線速度領域での過剰な負圧増加が抑
制され、浮上量の過度の減少が防止される。
備えている場合には、この凹陥部を通って、空気流が流
れることにより、クロスレールによる空気の圧縮効率が
低減されるので、高線速度領域での過剰な負圧増加が抑
制され、浮上量の過度の減少が防止される。
【0024】上記サイドレールが、空気流入端から空気
流の方向中央付近まで互いに接近するように内側に向か
って斜めに延びていると共に、空気流の方向中央付近か
ら空気流出端まで互いに離反するように外側に向かって
斜めに延びている場合には、各サイドレールが、屈曲し
て形成されているので、スキュー角が発生する場合に
は、空気流は、各レールの屈曲した一方の部分に沿って
進むことになり、十分な浮上力が得られると共に、スキ
ュー角がゼロの場合には、空気流は、各レールの各部分
に対して相対的に斜めに進むことになるので、比較的低
い浮上力が得られることになる。従って、ヘッドスライ
ダの浮上量のスキュー角依存性が低減されることにな
る。
流の方向中央付近まで互いに接近するように内側に向か
って斜めに延びていると共に、空気流の方向中央付近か
ら空気流出端まで互いに離反するように外側に向かって
斜めに延びている場合には、各サイドレールが、屈曲し
て形成されているので、スキュー角が発生する場合に
は、空気流は、各レールの屈曲した一方の部分に沿って
進むことになり、十分な浮上力が得られると共に、スキ
ュー角がゼロの場合には、空気流は、各レールの各部分
に対して相対的に斜めに進むことになるので、比較的低
い浮上力が得られることになる。従って、ヘッドスライ
ダの浮上量のスキュー角依存性が低減されることにな
る。
【0025】上記ステップ部が、上記クロスレールに設
けられた凹陥部に繋る凹陥部を備えている場合には、ス
テップ部による負圧発生の増加が制御されることにな
り、負圧溝における最適な負圧発生が実現されることに
なる。
けられた凹陥部に繋る凹陥部を備えている場合には、ス
テップ部による負圧発生の増加が制御されることにな
り、負圧溝における最適な負圧発生が実現されることに
なる。
【0026】上記サイドレール及びクロスレールに囲ま
れた負圧溝が浅く形成されている場合には、低線速度領
域における負圧発生が増加すると共に、高線速度領域に
おける負圧発生が急激に減少する。従って、ステップ部
による高線速度領域における負圧発生の増加と相まっ
て、低線速度領域から高線速度領域までの広い範囲にお
ける浮上量の変動が低減され、一定の浮上量特性が得ら
れることになる。
れた負圧溝が浅く形成されている場合には、低線速度領
域における負圧発生が増加すると共に、高線速度領域に
おける負圧発生が急激に減少する。従って、ステップ部
による高線速度領域における負圧発生の増加と相まっ
て、低線速度領域から高線速度領域までの広い範囲にお
ける浮上量の変動が低減され、一定の浮上量特性が得ら
れることになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1乃至図13を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例で
あるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている
が、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られる
ものではない。
を図1乃至図13を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例で
あるから、技術的に好ましい種々の限定が付されている
が、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られる
ものではない。
【0028】図1は、本発明による浮上型ヘッドスライ
ダが取り付けられるハードディスクドライブ装置の構成
を示している。図1において、ハードディスクドライブ
装置10は、ロータリアクチュエータ式ハードディスク
ドライブ装置であって、アルミニウム合金等により形成
された筐体11の平面部に、スピンドルモータ10aが
配設されていると共に、このスピンドルモータ10aに
よって角速度一定で回転駆動される両面磁気ディスク1
2が備えられている。
ダが取り付けられるハードディスクドライブ装置の構成
を示している。図1において、ハードディスクドライブ
装置10は、ロータリアクチュエータ式ハードディスク
ドライブ装置であって、アルミニウム合金等により形成
された筐体11の平面部に、スピンドルモータ10aが
配設されていると共に、このスピンドルモータ10aに
よって角速度一定で回転駆動される両面磁気ディスク1
2が備えられている。
【0029】さらに、筐体11には、アーム13が、垂
直軸13aの周りに揺動可能に取り付けられている。ア
ーム13の一端には、ボイスコイル14が取り付けら
れ、またアーム13の他端には、板バネから成るサスペ
ンション13bを介して、ヘッドスライダ15が取り付
けられている。尚、通常、上記ヘッドスライダ15は、
サスペンション13bの先端に接着した状態で一つの部
品として取り扱われ、アーム13の他端に取り付けられ
るようになっている。
直軸13aの周りに揺動可能に取り付けられている。ア
ーム13の一端には、ボイスコイル14が取り付けら
れ、またアーム13の他端には、板バネから成るサスペ
ンション13bを介して、ヘッドスライダ15が取り付
けられている。尚、通常、上記ヘッドスライダ15は、
サスペンション13bの先端に接着した状態で一つの部
品として取り扱われ、アーム13の他端に取り付けられ
るようになっている。
【0030】上記ボイスコイル14を挟持するように、
筐体11上には、マグネット16a,16bが取り付け
られている。かくして、上記ボイスコイル14及びマグ
ネット16a,16bにより、ボイスコイルモータ16
が構成されている。
筐体11上には、マグネット16a,16bが取り付け
られている。かくして、上記ボイスコイル14及びマグ
ネット16a,16bにより、ボイスコイルモータ16
が構成されている。
【0031】上記ボイスコイル14に外部から電流が供
給されると、アーム13は、マグネット16a,16b
の磁界と、ボイスコイル14に流れる電流とによって生
ずる力に基づいて、垂直軸13aの周りに回動される。
これにより、アーム13の他端に取り付けられたヘッド
スライダ15は、磁気ディスク12の実質的に半径方向
に移動される。従って、ヘッドスライダ15に備えられ
た磁気ヘッド15b(図2及び図3参照)は、磁気ディ
スク12に対してシーク動作することになる。かくし
て、磁気ディスク12の所定のトラックに対して、情報
の記録・再生が行われる。尚、上記磁気ヘッド15b
は、例えばMR素子(磁気抵抗効果型素子)を使用した
薄膜インダクティブMRヘッドである。
給されると、アーム13は、マグネット16a,16b
の磁界と、ボイスコイル14に流れる電流とによって生
ずる力に基づいて、垂直軸13aの周りに回動される。
これにより、アーム13の他端に取り付けられたヘッド
スライダ15は、磁気ディスク12の実質的に半径方向
に移動される。従って、ヘッドスライダ15に備えられ
た磁気ヘッド15b(図2及び図3参照)は、磁気ディ
スク12に対してシーク動作することになる。かくし
て、磁気ディスク12の所定のトラックに対して、情報
の記録・再生が行われる。尚、上記磁気ヘッド15b
は、例えばMR素子(磁気抵抗効果型素子)を使用した
薄膜インダクティブMRヘッドである。
【0032】図2及び図3は、上記浮上型ヘッドスライ
ダの第一の実施形態、即ち浮上型ヘッドスライダ15の
詳細な構成を示している。図2において、浮上型ヘッド
スライダ15は、ディスク面に対向する面を上にして示
されている。このヘッドスライダ15は、全体が扁平な
直方体として形成されており、その下面に空気潤滑面と
して作用する二つのサイドレール16,17と、これら
サイドレール16,17の間に形成された負圧溝15a
と、空気流入側の先端に形成されたステップ部18と、
ステップ部18の後側に備えられたクロスレール19と
を備えている。
ダの第一の実施形態、即ち浮上型ヘッドスライダ15の
詳細な構成を示している。図2において、浮上型ヘッド
スライダ15は、ディスク面に対向する面を上にして示
されている。このヘッドスライダ15は、全体が扁平な
直方体として形成されており、その下面に空気潤滑面と
して作用する二つのサイドレール16,17と、これら
サイドレール16,17の間に形成された負圧溝15a
と、空気流入側の先端に形成されたステップ部18と、
ステップ部18の後側に備えられたクロスレール19と
を備えている。
【0033】上記サイドレール16,17は、それぞれ
ヘッドスライダ15の下面の両側付近にて、全体が空気
流入側から空気流出側に沿って空気流の方向に延びるよ
うに配設されている。上記負圧溝15aは、負圧帯とし
て作用すると共に、後述するように従来より深さが浅く
なるように、形成されている。上記ステップ部18は、
サイドレール16,17の空気潤滑面として作用する表
面に対して、所定の深さ、例えば1μm以下の深さを有
するように、形成されている。
ヘッドスライダ15の下面の両側付近にて、全体が空気
流入側から空気流出側に沿って空気流の方向に延びるよ
うに配設されている。上記負圧溝15aは、負圧帯とし
て作用すると共に、後述するように従来より深さが浅く
なるように、形成されている。上記ステップ部18は、
サイドレール16,17の空気潤滑面として作用する表
面に対して、所定の深さ、例えば1μm以下の深さを有
するように、形成されている。
【0034】上記クロスレール19は、ステップ部18
の後側にて、サイドレール16,17の前端を互いに連
結するように横方向に延びており、その横方向中央部
に、凹陥部19aを備えている。この凹陥部19aによ
り、ステップ部18と負圧溝15aが互いに連結される
ことになる。
の後側にて、サイドレール16,17の前端を互いに連
結するように横方向に延びており、その横方向中央部
に、凹陥部19aを備えている。この凹陥部19aによ
り、ステップ部18と負圧溝15aが互いに連結される
ことになる。
【0035】この実施形態によるハードディスクドライ
ブ装置10によれば、浮上型ヘッドスライダ15が、回
転する磁気ディスク12の表面に接近されたとき、磁気
ディスク12の回転に伴って、浮上型ヘッドスライダ1
5の空気流入端から進入する空気流は、ステップ部18
から、サイドレール16,17と磁気ディスク12の表
面との間を流れると共に、クロスレール19の凹陥部1
9aからサイドレール16,17の間の負圧溝15aと
磁気ディスク12の間を流れる。
ブ装置10によれば、浮上型ヘッドスライダ15が、回
転する磁気ディスク12の表面に接近されたとき、磁気
ディスク12の回転に伴って、浮上型ヘッドスライダ1
5の空気流入端から進入する空気流は、ステップ部18
から、サイドレール16,17と磁気ディスク12の表
面との間を流れると共に、クロスレール19の凹陥部1
9aからサイドレール16,17の間の負圧溝15aと
磁気ディスク12の間を流れる。
【0036】ここで、図3に示すように、サイドレール
16,17と磁気ディスクの間を流れる空気流により、
浮上型ヘッドスライダ15は、正圧である浮揚力を受け
ると共に、負圧溝15a内にて空気流が急激に膨張する
ことにより、負圧による吸引力を受ける。従って、ヘッ
ドスライダ15そしてこのヘッドスライダ15の空気流
出端に取り付けられた磁気ヘッド15bは、上述した浮
上力及び吸引力により、そしてアーム13のサスペンシ
ョン13bのバネ荷重のバランスによって、磁気ディス
ク12の表面から所定の微小間隔(浮上量)をもって浮
上走行するようになっている。かくして、磁気ヘッド1
5aは、直接に磁気ディスク12の表面に接触すること
による磁気ディスクの摩耗損傷が、防止されるようにな
っている。
16,17と磁気ディスクの間を流れる空気流により、
浮上型ヘッドスライダ15は、正圧である浮揚力を受け
ると共に、負圧溝15a内にて空気流が急激に膨張する
ことにより、負圧による吸引力を受ける。従って、ヘッ
ドスライダ15そしてこのヘッドスライダ15の空気流
出端に取り付けられた磁気ヘッド15bは、上述した浮
上力及び吸引力により、そしてアーム13のサスペンシ
ョン13bのバネ荷重のバランスによって、磁気ディス
ク12の表面から所定の微小間隔(浮上量)をもって浮
上走行するようになっている。かくして、磁気ヘッド1
5aは、直接に磁気ディスク12の表面に接触すること
による磁気ディスクの摩耗損傷が、防止されるようにな
っている。
【0037】ここで、浮上型ヘッドスライダ15の浮上
量は、磁気ディスク12上の各点における線速及びスキ
ュー角によって決まるが、上記浮上型ヘッドスライダ1
5においては、線速が増大するにつれて、浮上力と共に
吸引力も増大することになるので、図4にて曲線Aで示
すように、浮上量の線速依存性が抑制される。尚、図4
の曲線Bは、従来の浮上型ヘッドスライダ9の場合の浮
上量−線速特性を示している。
量は、磁気ディスク12上の各点における線速及びスキ
ュー角によって決まるが、上記浮上型ヘッドスライダ1
5においては、線速が増大するにつれて、浮上力と共に
吸引力も増大することになるので、図4にて曲線Aで示
すように、浮上量の線速依存性が抑制される。尚、図4
の曲線Bは、従来の浮上型ヘッドスライダ9の場合の浮
上量−線速特性を示している。
【0038】これによれば、従来の浮上型ヘッドスライ
ダ9では、線速10m/s以下の低線速領域にて、浮上
量が急激に低下するのに対して、本実施形態による浮上
型ヘッドスライダ15によれば、線速2m/s程度まで
の低線速領域においても、ほぼ一定の浮上量特性が得ら
れることになる。かくして、磁気ディスク12の外周付
近における浮上量増加が低減される。
ダ9では、線速10m/s以下の低線速領域にて、浮上
量が急激に低下するのに対して、本実施形態による浮上
型ヘッドスライダ15によれば、線速2m/s程度まで
の低線速領域においても、ほぼ一定の浮上量特性が得ら
れることになる。かくして、磁気ディスク12の外周付
近における浮上量増加が低減される。
【0039】また、ステップ部18が備えられているこ
とにより、空気流は、ステップ部18からクロスレール
19の領域に流入する際に、圧縮される。これにより、
負圧溝15aによる空気の膨張による負圧発生量が増大
することになる。図5は、負圧溝15aの深さが7μm
であるときの、ステップ部18の深さDs(μm)と負
圧発生量との関係を示しており、深さDsが0.1μm
程度までの範囲では、ステップ部18の深さDsが浅い
ほど圧縮効率が高くなる。従って、このような浅いステ
ップ部18が負圧溝15aの前側に配置されることによ
り、空気流は大きな圧縮を受けた後、負圧溝15aで膨
張するので、より大きな負圧が発生することになる。か
くして、大きな負圧の発生によって、線速度が増加した
ときの浮上量増加が抑制されることになる。
とにより、空気流は、ステップ部18からクロスレール
19の領域に流入する際に、圧縮される。これにより、
負圧溝15aによる空気の膨張による負圧発生量が増大
することになる。図5は、負圧溝15aの深さが7μm
であるときの、ステップ部18の深さDs(μm)と負
圧発生量との関係を示しており、深さDsが0.1μm
程度までの範囲では、ステップ部18の深さDsが浅い
ほど圧縮効率が高くなる。従って、このような浅いステ
ップ部18が負圧溝15aの前側に配置されることによ
り、空気流は大きな圧縮を受けた後、負圧溝15aで膨
張するので、より大きな負圧が発生することになる。か
くして、大きな負圧の発生によって、線速度が増加した
ときの浮上量増加が抑制されることになる。
【0040】このようにして、ステップ部18の深さが
浅くなるほど、負圧溝15aでの負圧発生効率が増大す
ると共に、より高線速度領域でこの効果が増加するの
で、より浅いステップ部18(Ds=0.1乃至0.2
μm)によって、より高線速度領域(30乃至50m/
s以上)まで、ほぼ一定の浮上量−線速特性が得られる
ことになる。
浅くなるほど、負圧溝15aでの負圧発生効率が増大す
ると共に、より高線速度領域でこの効果が増加するの
で、より浅いステップ部18(Ds=0.1乃至0.2
μm)によって、より高線速度領域(30乃至50m/
s以上)まで、ほぼ一定の浮上量−線速特性が得られる
ことになる。
【0041】ところで、上述したステップ部18による
負圧発生量の増大は、特に高線速度領域において、過剰
になりがちであるが、これは、上記負圧溝15aの深さ
を浅くすることと、クロスレール19の凹陥部19aに
より、最適化される。先づ、図6において、従来のテー
パ部を備えた浮上型ヘッドスライダ9(負圧溝深さDc
=7μm)の特性曲線Cに対して、負圧溝の深さDcの
みを4μmに変更すると、図6の曲線Eに示すように、
低線速度領域における負圧発生量が増大するが、高線速
度領域における負圧発生量が減少してしまう。これに対
して、本実施形態による浮上型ヘッドスライダ15の場
合、図6の曲線Fに示すように、ステップ部18と浅い
負圧溝15aの併用によって、高線速度領域における負
圧発生量が増大することになり、全線速度領域に亘っ
て、大きな負圧が発生することになり、低線速度領域か
ら高線速度領域までの広い範囲に亘って、一定の浮上量
−線速特性が得られることになる。
負圧発生量の増大は、特に高線速度領域において、過剰
になりがちであるが、これは、上記負圧溝15aの深さ
を浅くすることと、クロスレール19の凹陥部19aに
より、最適化される。先づ、図6において、従来のテー
パ部を備えた浮上型ヘッドスライダ9(負圧溝深さDc
=7μm)の特性曲線Cに対して、負圧溝の深さDcの
みを4μmに変更すると、図6の曲線Eに示すように、
低線速度領域における負圧発生量が増大するが、高線速
度領域における負圧発生量が減少してしまう。これに対
して、本実施形態による浮上型ヘッドスライダ15の場
合、図6の曲線Fに示すように、ステップ部18と浅い
負圧溝15aの併用によって、高線速度領域における負
圧発生量が増大することになり、全線速度領域に亘っ
て、大きな負圧が発生することになり、低線速度領域か
ら高線速度領域までの広い範囲に亘って、一定の浮上量
−線速特性が得られることになる。
【0042】また、クロスレール19に凹陥部19aを
設けることにより、高線速度領域における負圧発生量が
抑制される。図7は、ステップ部18の深さDsが0.
5μm,負圧溝15aの深さDcが4μmであるとき
の、凹陥部19aの深さDr(μm)と負圧発生量との
関係を示しており、凹陥部19aの深さDrを変更する
ことによって、負圧発生量−線速特性は、ほぼ平行移動
することになる。これにより、負圧溝15aの深さDc
が現行の7μmの場合の特性曲線Gに比較して、深さD
rを1μm未満とすることにより、全線速度領域にてよ
り大きい負圧発生量が得られることになる。
設けることにより、高線速度領域における負圧発生量が
抑制される。図7は、ステップ部18の深さDsが0.
5μm,負圧溝15aの深さDcが4μmであるとき
の、凹陥部19aの深さDr(μm)と負圧発生量との
関係を示しており、凹陥部19aの深さDrを変更する
ことによって、負圧発生量−線速特性は、ほぼ平行移動
することになる。これにより、負圧溝15aの深さDc
が現行の7μmの場合の特性曲線Gに比較して、深さD
rを1μm未満とすることにより、全線速度領域にてよ
り大きい負圧発生量が得られることになる。
【0043】従って、クロスレール19の凹陥部19a
の深さDrを最適値に選定することにより、全線速度領
域において、正圧である浮揚力とバランスする負圧発生
量が得られることになり、低線速度領域における良好な
離陸特性,全線速度領域における広い範囲での一定の浮
上量−線速特性が実現される。従って、例えば2.5イ
ンチ以下の極小型ハードディスクドライブ装置において
も、データゾーン全域で浮上量の一定化が達成されるの
で、ハードディスクドライブの高密度記録化が実現され
る。
の深さDrを最適値に選定することにより、全線速度領
域において、正圧である浮揚力とバランスする負圧発生
量が得られることになり、低線速度領域における良好な
離陸特性,全線速度領域における広い範囲での一定の浮
上量−線速特性が実現される。従って、例えば2.5イ
ンチ以下の極小型ハードディスクドライブ装置において
も、データゾーン全域で浮上量の一定化が達成されるの
で、ハードディスクドライブの高密度記録化が実現され
る。
【0044】本実施形態による浮上型ヘッドスライダ1
5は、そのステップ部18による負圧発生の増大に伴っ
て、負圧溝15aにて大きな負圧が発生することになる
が、特に負圧溝15aの空気流入端寄りの部分で、より
大きな負圧が発生する。このため、線速度の増加と共
に、図8にて、従来の浮上型ヘッドスライダ9の特性曲
線Hに比較して、特性曲線Iで示すように、浮上型ヘッ
ドスライダ15のピッチ角が増大することが抑制される
ことになる。従って、浮上型ヘッドスライダ15のピッ
チの線速依存性が低減され、最小浮上量が一定に保持さ
れることになり、浮上型ヘッドスライダ15の信頼性が
向上することになる。
5は、そのステップ部18による負圧発生の増大に伴っ
て、負圧溝15aにて大きな負圧が発生することになる
が、特に負圧溝15aの空気流入端寄りの部分で、より
大きな負圧が発生する。このため、線速度の増加と共
に、図8にて、従来の浮上型ヘッドスライダ9の特性曲
線Hに比較して、特性曲線Iで示すように、浮上型ヘッ
ドスライダ15のピッチ角が増大することが抑制される
ことになる。従って、浮上型ヘッドスライダ15のピッ
チの線速依存性が低減され、最小浮上量が一定に保持さ
れることになり、浮上型ヘッドスライダ15の信頼性が
向上することになる。
【0045】尚、ハードディスクドライブ装置10にお
いて、回動型アクチュエータであるアーム13の代わり
に、リニアアクチュエータが使用されている場合には、
スキュー角が常に一定(通常はゼロ)で、ヘッドシーク
が行なわれる。従って、浮上型ヘッドスライダ15は線
速のみが連続的に変動するが、このような場合にも、ヘ
ッドスライダ15の浮上量及びピッチは、線速によら
ず、一定値をとることになる。特に、本実施形態による
浮上型ヘッドスライダ15は、全線速度領域にて、ほぼ
一定のピッチ量となることから、リニアアクチュエータ
式ハードディスクドライブ装置に有効である浮上型ヘッ
ドスライダが提供されることになる。
いて、回動型アクチュエータであるアーム13の代わり
に、リニアアクチュエータが使用されている場合には、
スキュー角が常に一定(通常はゼロ)で、ヘッドシーク
が行なわれる。従って、浮上型ヘッドスライダ15は線
速のみが連続的に変動するが、このような場合にも、ヘ
ッドスライダ15の浮上量及びピッチは、線速によら
ず、一定値をとることになる。特に、本実施形態による
浮上型ヘッドスライダ15は、全線速度領域にて、ほぼ
一定のピッチ量となることから、リニアアクチュエータ
式ハードディスクドライブ装置に有効である浮上型ヘッ
ドスライダが提供されることになる。
【0046】かくして、上記実施形態によれば、負圧溝
15aが浅く形成されると共に、クロスレール19に凹
陥部19aが設けられていることにより、ハードディス
クドライブ装置10における浮上型ヘッドスライダ15
の良好な一定の浮上量特性が得られることになる。従っ
て、ピッチ量の増加による最小浮上量の低下が抑制され
ることになり、浮上型ヘッドスライダ15に取り付けら
れた磁気ヘッドが、磁気ディスク13の表面の凸部に衝
突する所謂ヘッドメディアクラッシュが回避され、磁気
ディスク13の表面の摩耗が抑制されると共に、磁気ヘ
ッドの物理的及び化学的ダメージが低減されることにな
り、さらにハードディスクドライブ装置の寿命が長くな
ると共に、その信頼性が向上することになる。
15aが浅く形成されると共に、クロスレール19に凹
陥部19aが設けられていることにより、ハードディス
クドライブ装置10における浮上型ヘッドスライダ15
の良好な一定の浮上量特性が得られることになる。従っ
て、ピッチ量の増加による最小浮上量の低下が抑制され
ることになり、浮上型ヘッドスライダ15に取り付けら
れた磁気ヘッドが、磁気ディスク13の表面の凸部に衝
突する所謂ヘッドメディアクラッシュが回避され、磁気
ディスク13の表面の摩耗が抑制されると共に、磁気ヘ
ッドの物理的及び化学的ダメージが低減されることにな
り、さらにハードディスクドライブ装置の寿命が長くな
ると共に、その信頼性が向上することになる。
【0047】図9は、本発明による浮上型ヘッドスライ
ダの第二の実施形態の斜視図を示している。図9におい
て、浮上型ヘッドスライダ20は、全体が扁平な直方体
として形成されており、その下面に空気潤滑面として作
用する二つのサイドレール21,22と、これらサイド
レール21,22の間に形成された負圧帯として作用す
る負圧溝23と、空気流入側の先端に形成されたステッ
プ部24と、ステップ部24の後側に形成された凹陥部
25aを備えたクロスレール25とを備えている。
ダの第二の実施形態の斜視図を示している。図9におい
て、浮上型ヘッドスライダ20は、全体が扁平な直方体
として形成されており、その下面に空気潤滑面として作
用する二つのサイドレール21,22と、これらサイド
レール21,22の間に形成された負圧帯として作用す
る負圧溝23と、空気流入側の先端に形成されたステッ
プ部24と、ステップ部24の後側に形成された凹陥部
25aを備えたクロスレール25とを備えている。
【0048】以上の構成は、図2に示した浮上型ヘッド
スライダ15とほぼ同様の構成であるが、本実施形態に
よる浮上型ヘッドスライダ20は、上記二つのサイドレ
ール21,22が、それぞれ中央付近が内側に向かって
屈曲した形状を有していると共に、ステップ部24が、
横方向中央部に、凹陥部24aを備えている点で異なる
構成である。各サイドレール21,22は、詳細には、
図9に示すように、空気流入端から空気流の方向中央付
近まで互いに接近するように内側に向かって斜めに延び
ている部分21a,22aと、空気流の方向中央付近か
ら空気流出端まで互いに離反するように外側に向かって
斜めに延びている部分21b,22bとから構成されて
いる。また、サイドレール21,22の側縁側は、それ
ぞれ負圧溝23a,23bとされている。
スライダ15とほぼ同様の構成であるが、本実施形態に
よる浮上型ヘッドスライダ20は、上記二つのサイドレ
ール21,22が、それぞれ中央付近が内側に向かって
屈曲した形状を有していると共に、ステップ部24が、
横方向中央部に、凹陥部24aを備えている点で異なる
構成である。各サイドレール21,22は、詳細には、
図9に示すように、空気流入端から空気流の方向中央付
近まで互いに接近するように内側に向かって斜めに延び
ている部分21a,22aと、空気流の方向中央付近か
ら空気流出端まで互いに離反するように外側に向かって
斜めに延びている部分21b,22bとから構成されて
いる。また、サイドレール21,22の側縁側は、それ
ぞれ負圧溝23a,23bとされている。
【0049】このように構成された浮上型ヘッドスライ
ダ20によれば、図2の浮上型ヘッドスライダ15と同
様に動作して、レール21,22による浮揚力によっ
て、浮上型ヘッドスライダ20及びこのヘッドスライダ
20のレール21の空気流出端に取り付けられた磁気ヘ
ッド26が、磁気ディスクの表面から微小間隔(浮上
量)をもって浮上走行する。
ダ20によれば、図2の浮上型ヘッドスライダ15と同
様に動作して、レール21,22による浮揚力によっ
て、浮上型ヘッドスライダ20及びこのヘッドスライダ
20のレール21の空気流出端に取り付けられた磁気ヘ
ッド26が、磁気ディスクの表面から微小間隔(浮上
量)をもって浮上走行する。
【0050】さらに、浮上型ヘッドスライダ20によれ
ば、負圧溝23の深さが浅く形成されていて、クロスレ
ール25に凹陥部25aが設けられていることにより、
浮上型ヘッドスライダ15と同様に、全線速度領域にて
一定の浮上量−線速特性が得られると共に、一定のピッ
チ量−線速特性が得られることになる。
ば、負圧溝23の深さが浅く形成されていて、クロスレ
ール25に凹陥部25aが設けられていることにより、
浮上型ヘッドスライダ15と同様に、全線速度領域にて
一定の浮上量−線速特性が得られると共に、一定のピッ
チ量−線速特性が得られることになる。
【0051】ここで、スキュー角が発生した場合に、空
気流が例えば図9にて矢印Pで示すように、各サイドレ
ール21,22のうち、部分21b,22aに沿って流
れることにより、浮揚力を発生させることになる。これ
により、浮上型ヘッドスライダ20のスキュー角依存性
が低減されることになる。
気流が例えば図9にて矢印Pで示すように、各サイドレ
ール21,22のうち、部分21b,22aに沿って流
れることにより、浮揚力を発生させることになる。これ
により、浮上型ヘッドスライダ20のスキュー角依存性
が低減されることになる。
【0052】図10及び図11は、本発明による浮上型
ヘッドスライダの具体的な実施形態を示している。先
づ、図10において、浮上型ヘッドスライダ30は、図
9の浮上型ヘッドスライダ20と比較して、クロスレー
ル25が凹陥部25aを備えていない構成であって、全
体が扁平な直方体として形成されており、その下面に空
気潤滑面として作用する屈曲した二つのサイドレール3
1,32と、これらサイドレール31,32の間に形成
された負圧帯として作用する負圧溝33と、これらサイ
ドレール31,32の空気流入端側の先端に形成された
ステップ部34と、このステップ部34の後側に設けら
れたクロスレール35と、を備えている。
ヘッドスライダの具体的な実施形態を示している。先
づ、図10において、浮上型ヘッドスライダ30は、図
9の浮上型ヘッドスライダ20と比較して、クロスレー
ル25が凹陥部25aを備えていない構成であって、全
体が扁平な直方体として形成されており、その下面に空
気潤滑面として作用する屈曲した二つのサイドレール3
1,32と、これらサイドレール31,32の間に形成
された負圧帯として作用する負圧溝33と、これらサイ
ドレール31,32の空気流入端側の先端に形成された
ステップ部34と、このステップ部34の後側に設けら
れたクロスレール35と、を備えている。
【0053】各サイドレール31,32は、ヘッドスラ
イダ30の下面にて、空気流入端から空気流の方向中央
付近まで互いに接近するように内側に向かって斜めに延
びている部分31a,32aと、空気流の方向中央付近
から空気流出端まで互いに離反するように外側に向かっ
て斜めに延びている部分31b,32bとから構成され
ている。
イダ30の下面にて、空気流入端から空気流の方向中央
付近まで互いに接近するように内側に向かって斜めに延
びている部分31a,32aと、空気流の方向中央付近
から空気流出端まで互いに離反するように外側に向かっ
て斜めに延びている部分31b,32bとから構成され
ている。
【0054】ここで、ヘッドスライダ30は、全長が
2.0mm,幅が1.6mmであって、サイドレール3
1,32の各部分31a,31b,32a,32bの傾
斜角度が25度、さらに負圧溝33の深さDcが4μ
m,ステップ部34の深さDsが0.5μmであって、
例えばサイドレール31の部分31bの空気流出端に、
磁気ヘッド(図示せず)が取り付けられている。
2.0mm,幅が1.6mmであって、サイドレール3
1,32の各部分31a,31b,32a,32bの傾
斜角度が25度、さらに負圧溝33の深さDcが4μ
m,ステップ部34の深さDsが0.5μmであって、
例えばサイドレール31の部分31bの空気流出端に、
磁気ヘッド(図示せず)が取り付けられている。
【0055】また、図11において、浮上型ヘッドスラ
イダ40は、図10の浮上型ヘッドスライダ30に対し
て、クロスレール35に凹陥部35aが追加された構成
である。ここで、ヘッドスライダ40は、全長が2.0
mm,幅が1.6mmであって、サイドレール31,3
2の各部分31a,31b,32a,32bの傾斜角度
が25度、さらに負圧溝33の深さDcが4μm,ステ
ップ部34の深さDsが0.5μm,凹陥部35aの深
さDrが0.5μmであって、例えばサイドレール31
の部分31bの空気流出端に、磁気ヘッド(図示せず)
が取り付けられている。
イダ40は、図10の浮上型ヘッドスライダ30に対し
て、クロスレール35に凹陥部35aが追加された構成
である。ここで、ヘッドスライダ40は、全長が2.0
mm,幅が1.6mmであって、サイドレール31,3
2の各部分31a,31b,32a,32bの傾斜角度
が25度、さらに負圧溝33の深さDcが4μm,ステ
ップ部34の深さDsが0.5μm,凹陥部35aの深
さDrが0.5μmであって、例えばサイドレール31
の部分31bの空気流出端に、磁気ヘッド(図示せず)
が取り付けられている。
【0056】このように形成された浮上型ヘッドスライ
ダ30,40について、線速度に対する浮上量変動は図
12に、またピッチ量変動は図13に、それぞれ示すよ
うになっている。即ち、図12において、浮上型ヘッド
スライダ30,40の浮上量特性曲線J,Kは、従来の
浮上型ヘッドスライダ9の浮上量特性曲線Lに比較し
て、線速度2m/sから40m/sまでの広い範囲に亘
って、ほぼ一定に保持されている。また、図13におい
て、浮上型ヘッドスライダ30,40のピッチ量特性曲
線M,Nは、従来の浮上型ヘッドスライダ9の浮上量特
性曲線Oに比較して、線速度2m/sから40m/sま
での広い範囲に亘って、ほぼ一定に保持されている。
ダ30,40について、線速度に対する浮上量変動は図
12に、またピッチ量変動は図13に、それぞれ示すよ
うになっている。即ち、図12において、浮上型ヘッド
スライダ30,40の浮上量特性曲線J,Kは、従来の
浮上型ヘッドスライダ9の浮上量特性曲線Lに比較し
て、線速度2m/sから40m/sまでの広い範囲に亘
って、ほぼ一定に保持されている。また、図13におい
て、浮上型ヘッドスライダ30,40のピッチ量特性曲
線M,Nは、従来の浮上型ヘッドスライダ9の浮上量特
性曲線Oに比較して、線速度2m/sから40m/sま
での広い範囲に亘って、ほぼ一定に保持されている。
【0057】従って、クロスレール35に凹陥部35a
を備えた浮上型ヘッドスライダ40は、凹陥部35aの
ない浮上型ヘッドスライダ30に比較して、より良好な
浮上量−線速特性及びピッチ量−線速特性を示すことが
分かる。
を備えた浮上型ヘッドスライダ40は、凹陥部35aの
ない浮上型ヘッドスライダ30に比較して、より良好な
浮上量−線速特性及びピッチ量−線速特性を示すことが
分かる。
【0058】尚、上述した各浮上型ヘッドスライダ1
5,20,30,40は、例えば以下のようにして製作
される。即ち、先づ薄膜ヘッドプロセスにより薄膜ヘッ
ドを形成した半導体ウェハを、複数本のブロックに切断
し、各ブロックの薄膜ヘッド形成面と直交する面に対し
て、空気潤滑面を研磨加工する。その後、各ブロックの
空気潤滑面全体にウレタン系レジスト材を塗布した後、
空気潤滑面及び磁気ヘッド搭載部のみマスキングを施し
て、このレジスト材を紫外線照射によって光硬化させ、
現像処理によって未露光部分を除去することにより、ヘ
ッドスライダ表面の必要な箇所にレジストマスクを形成
する。そして、イオンミリング法あるいはRIE法等の
真空エッチング加工によって、ヘッドスライダ表面のア
ルチック材を除去することにより、ステップ部及び負圧
溝が形成されることになる。
5,20,30,40は、例えば以下のようにして製作
される。即ち、先づ薄膜ヘッドプロセスにより薄膜ヘッ
ドを形成した半導体ウェハを、複数本のブロックに切断
し、各ブロックの薄膜ヘッド形成面と直交する面に対し
て、空気潤滑面を研磨加工する。その後、各ブロックの
空気潤滑面全体にウレタン系レジスト材を塗布した後、
空気潤滑面及び磁気ヘッド搭載部のみマスキングを施し
て、このレジスト材を紫外線照射によって光硬化させ、
現像処理によって未露光部分を除去することにより、ヘ
ッドスライダ表面の必要な箇所にレジストマスクを形成
する。そして、イオンミリング法あるいはRIE法等の
真空エッチング加工によって、ヘッドスライダ表面のア
ルチック材を除去することにより、ステップ部及び負圧
溝が形成されることになる。
【0059】尚、上記実施形態においては、磁気ヘッド
は、それぞれ一方のサイドレール16,21,31の空
気流出端の端面に備えられているが、これに限らず、他
方のサイドレール17,22,32の空気流出端に備え
られていてもよいことは明らかである。
は、それぞれ一方のサイドレール16,21,31の空
気流出端の端面に備えられているが、これに限らず、他
方のサイドレール17,22,32の空気流出端に備え
られていてもよいことは明らかである。
【0060】また、磁気ヘッドは、負圧溝の空気流出端
側の中央付近にサイドレールと同じ高さに形成したアイ
ランド部を設けて、このアイランド部に搭載するように
してもよい。
側の中央付近にサイドレールと同じ高さに形成したアイ
ランド部を設けて、このアイランド部に搭載するように
してもよい。
【0061】さらに、各サイドレールは、途中からその
幅が連続的に変化して、空気流入端から流出端に向かっ
て徐々に幅が広くされたフレアー状に形成してもよい。
幅が連続的に変化して、空気流入端から流出端に向かっ
て徐々に幅が広くされたフレアー状に形成してもよい。
【0062】また、上記実施形態においては、磁気ヘッ
ドは、例えば薄膜インダクティブMRヘッドが使用され
るが、これに限らず、プレナーヘッドであってもよく、
特にヘッド作成プロセスとヘッドスライダ加工プロセス
が連続して行なわれるような浮上型ヘッドスライダの場
合に、特に有効である。
ドは、例えば薄膜インダクティブMRヘッドが使用され
るが、これに限らず、プレナーヘッドであってもよく、
特にヘッド作成プロセスとヘッドスライダ加工プロセス
が連続して行なわれるような浮上型ヘッドスライダの場
合に、特に有効である。
【0063】また、上記実施形態においては、ロータリ
アクチュエータ式ハードディスクドライブ装置のための
浮上型ヘッドスライダについて説明したが、これに限ら
ず、リニアアクチュエータ式ハードディスクドライブ装
置に、本発明を適用できることは明らかである。
アクチュエータ式ハードディスクドライブ装置のための
浮上型ヘッドスライダについて説明したが、これに限ら
ず、リニアアクチュエータ式ハードディスクドライブ装
置に、本発明を適用できることは明らかである。
【0064】さらに、上記実施形態においては、磁気デ
ィスクの記録再生を行なうためのハードディスクドライ
ブ装置のための浮上型ヘッドスライダについて説明した
が、これに限らず、例えば光磁気ディスク等の他のディ
スクを記録媒体として使用するディスクドライブ装置の
ための浮上型ヘッドスライダに本発明を適用できること
は明らかである。
ィスクの記録再生を行なうためのハードディスクドライ
ブ装置のための浮上型ヘッドスライダについて説明した
が、これに限らず、例えば光磁気ディスク等の他のディ
スクを記録媒体として使用するディスクドライブ装置の
ための浮上型ヘッドスライダに本発明を適用できること
は明らかである。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、磁
気ディスクのデータゾーン全域にて、低線速度領域であ
っても、一定の浮上量が得られるようにした、浮上型ヘ
ッドスライダ及び磁気ディスク装置を提供することがで
きる。
気ディスクのデータゾーン全域にて、低線速度領域であ
っても、一定の浮上量が得られるようにした、浮上型ヘ
ッドスライダ及び磁気ディスク装置を提供することがで
きる。
【図1】本発明によるヘッドスライダを組み込んだハー
ドディスクドライブ装置の構成を示す斜視図である。
ドディスクドライブ装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明による浮上型ヘッドスライダの第一の実
施形態を示す概略斜視図である。
施形態を示す概略斜視図である。
【図3】図2の浮上型ヘッドスライダの使用状態を示す
概略断面図である。
概略断面図である。
【図4】図2の浮上型ヘッドスライダと従来の浮上型ヘ
ッドスライダの浮上量−線速特性を示すグラフである。
ッドスライダの浮上量−線速特性を示すグラフである。
【図5】図2の浮上型ヘッドスライダのステップ部の深
さを変えた場合の負圧発生量−線速特性を示すグラフで
ある。
さを変えた場合の負圧発生量−線速特性を示すグラフで
ある。
【図6】図2の浮上型ヘッドスライダのステップ部の深
さと負圧溝の深さを変えた場合の負圧発生量−線速特性
を示すグラフである。
さと負圧溝の深さを変えた場合の負圧発生量−線速特性
を示すグラフである。
【図7】図2の浮上型ヘッドスライダのクロスレールの
凹陥部の深さを変えた場合の負圧発生量−線速特性を示
すグラフである。
凹陥部の深さを変えた場合の負圧発生量−線速特性を示
すグラフである。
【図8】図2の浮上型ヘッドスライダのピッチ量−線速
特性を示すグラフである。
特性を示すグラフである。
【図9】本発明による浮上型ヘッドスライダの第二の実
施形態を示す概略斜視図である。
施形態を示す概略斜視図である。
【図10】本発明による浮上型ヘッドスライダの第三の
実施形態を示す概略底面図である。
実施形態を示す概略底面図である。
【図11】本発明による浮上型ヘッドスライダの第四の
実施形態を示す概略底面図である。
実施形態を示す概略底面図である。
【図12】図10及び図11の浮上型ヘッドスライダの
浮上量−線速特性を示すグラフである。
浮上量−線速特性を示すグラフである。
【図13】図10及び図11の浮上型ヘッドスライダの
ピッチ量−線速特性を示すグラフである。
ピッチ量−線速特性を示すグラフである。
【図14】従来のハードディスクドライブ装置の一例の
構成を示す斜視図である。
構成を示す斜視図である。
【図15】図14のハードディスクドライブ装置におけ
る磁気ディスクとアームとの関係を示す概略斜視図であ
る。
る磁気ディスクとアームとの関係を示す概略斜視図であ
る。
【図16】図14のハードディスクドライブ装置におけ
る浮上型ヘッドスライダを示す概略斜視図である。
る浮上型ヘッドスライダを示す概略斜視図である。
【図17】図16の浮上型ヘッドスライダの浮上状態を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図18】図15のアームの磁気ディスクに対するシー
ク動作を示す概略平面図である。
ク動作を示す概略平面図である。
【図19】図18のシーク動作における浮上型ヘッドス
ライダのスキュー角を示す概略図である。
ライダのスキュー角を示す概略図である。
【図20】浮上型ヘッドスライダの変形例を示す概略斜
視図である。
視図である。
【図21】図16及び図20の浮上型ヘッドスライダの
浮上量−線速特性を示すグラフである。
浮上量−線速特性を示すグラフである。
【図22】図20の浮上型ヘッドスライダのピッチを示
す概略側面図である。
す概略側面図である。
【図23】図20の浮上型ヘッドスライダのピッチと最
小浮上量との関係を示す部分拡大側面図である。
小浮上量との関係を示す部分拡大側面図である。
10・・・ハードディスクドライブ装置、11・・・筐
体、12・・・磁気ディスク、13・・・アーム、14
・・・ボイスコイルモータ、15・・・浮上型ヘッドス
ライダ、15a・・・負圧溝、15b・・・磁気ヘッ
ド、16,17・・・サイドレール、18・・・ステッ
プ部、19・・・クロスレール、20・・・浮上型ヘッ
ドスライダ、21,22・・・レール、23・・・凹陥
部、24・・・テーパ部、25・・・磁気ヘッド、30
・・・浮上型ヘッドスライダ、31,32・・・サイド
レール、33・・・負圧溝、34・・・ステップ部、3
5・・・クロスレール、36・・・磁気ヘッド、40・
・・浮上型ヘッドスライダ。
体、12・・・磁気ディスク、13・・・アーム、14
・・・ボイスコイルモータ、15・・・浮上型ヘッドス
ライダ、15a・・・負圧溝、15b・・・磁気ヘッ
ド、16,17・・・サイドレール、18・・・ステッ
プ部、19・・・クロスレール、20・・・浮上型ヘッ
ドスライダ、21,22・・・レール、23・・・凹陥
部、24・・・テーパ部、25・・・磁気ヘッド、30
・・・浮上型ヘッドスライダ、31,32・・・サイド
レール、33・・・負圧溝、34・・・ステップ部、3
5・・・クロスレール、36・・・磁気ヘッド、40・
・・浮上型ヘッドスライダ。
Claims (9)
- 【請求項1】 記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平
行に形成された空気潤滑面としての二本のサイドレール
と、 各サイドレールの空気流入端側に横方向に設けられた浅
いステップ部と、 このステップ部の後側にて、両側のサイドレールの各前
端を中央に向かって横方向に延長して形成したクロスレ
ールと、 空気流出端側に設けられた磁気ヘッドとを備えており、 さらに、前記サイドレール及びクロスレールに囲まれた
負圧溝が浅く形成されていることを特徴とする浮上型ヘ
ッドスライダ。 - 【請求項2】 前記クロスレールが、横方向中央部に、
凹陥部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の
浮上型ヘッドスライダ。 - 【請求項3】 前記ステップ部が、上記クロスレールに
設けられた凹陥部に繋る凹陥部を備えていることを特徴
とする請求項2に記載の浮上型ヘッドスライダ。 - 【請求項4】 前記負圧溝の深さがほぼ4μm以下に設
定されていることを特徴とする請求項2に記載の浮上型
ヘッドスライダ。 - 【請求項5】 前記ステップ部の深さは必要な負圧発生
量に対応して、ほぼ0.5μm乃至2μmの間で可変し
て設定されることを特徴とする請求項4に記載の浮上型
ヘッドスライダ。 - 【請求項6】 前記ステップ部の深さがほぼ0.5μm
以下であり、負圧溝の深さがほぼ5μm以下であること
を特徴とする請求項2に記載の浮上型ヘッドスライダ。 - 【請求項7】 前記サイドレールが、空気流入端から空
気流の方向に関して中央付近まで互いに接近するように
内側に向かって斜めに延びていると共に、空気流の方向
中央付近から空気流出端まで互いに離反するように外側
に向かって斜めに延びていることを特徴とする、請求項
1に記載の浮上型ヘッドスライダ。 - 【請求項8】 前記負圧溝の後端付近に隆起したアイラ
ンド部を備え、このアイランド部に磁気ヘッドを搭載す
るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の浮上型
ヘッドスライダ。 - 【請求項9】 記録媒体である磁気ディスクと、 磁気ディスクを回転駆動する駆動手段と、 駆動手段により回転駆動される磁気ディスクに対して揺
動可能に支持された回動型アクチュエータと、 回動型アクチュエータの先端に備えられた浮上型ヘッド
スライダと、 回動型アクチュエータを揺動させるための駆動機構と、
を含んでおり、 前記ヘッドスライダが、 記録媒体に対向する面の両側縁にほぼ平行に形成された
空気潤滑面としての二本のサイドレールと、 各サイドレールの空気流入端側に横方向に設けられた浅
いステップ部と、 このステップ部の後側にて、両側のサイドレールの各前
端を中央に向かって横方向に延長して形成したクロスレ
ールと、 空気流出端側に設けられた磁気ヘッドと、を備えてお
り、 さらに、前記サイドレール及びクロスレールに囲まれた
負圧溝が浅く形成されていることを特徴とする磁気ディ
スク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30762497A JPH11144418A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30762497A JPH11144418A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11144418A true JPH11144418A (ja) | 1999-05-28 |
Family
ID=17971280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30762497A Pending JPH11144418A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11144418A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000000977A1 (fr) * | 1998-06-30 | 2000-01-06 | Sony Corporation | Carenage de tete flottante et lecteur de disque |
US6961217B2 (en) * | 2000-11-17 | 2005-11-01 | Fujitsu Limited | Head slider and disk drive employing same head slider, and method for providing water repellent treatment to same head slider |
JP2007048343A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv | 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 |
KR100740157B1 (ko) * | 2001-06-14 | 2007-07-18 | 후지쯔 가부시끼가이샤 | 헤드 슬라이더 |
US7580224B2 (en) | 2004-12-03 | 2009-08-25 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Magnetic head slider with reduced bearing surface area and magnetic disk drive |
US7656617B2 (en) * | 2005-03-28 | 2010-02-02 | Sae Magnetics (H.K.) Ltd. | Slider and manufacturing method thereof, head gimbal assembly, disk drive with same |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP30762497A patent/JPH11144418A/ja active Pending
Cited By (9)
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