JP2560236B2 - 浮動ヘッドスライダ - Google Patents

浮動ヘッドスライダ

Info

Publication number
JP2560236B2
JP2560236B2 JP5239890A JP23989093A JP2560236B2 JP 2560236 B2 JP2560236 B2 JP 2560236B2 JP 5239890 A JP5239890 A JP 5239890A JP 23989093 A JP23989093 A JP 23989093A JP 2560236 B2 JP2560236 B2 JP 2560236B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
head slider
magnetic disk
reproducing
air bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5239890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0793932A (ja
Inventor
保永 三矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAGOYA DAIGAKU GAKUCHO
Original Assignee
NAGOYA DAIGAKU GAKUCHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAGOYA DAIGAKU GAKUCHO filed Critical NAGOYA DAIGAKU GAKUCHO
Priority to JP5239890A priority Critical patent/JP2560236B2/ja
Publication of JPH0793932A publication Critical patent/JPH0793932A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2560236B2 publication Critical patent/JP2560236B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気ディスク等の回
転する記録媒体に対して情報の書込み或いは読込みをす
る記録再生ヘッドを保持するヘッドスライダに関し、特
に、記録媒体の回転によって記録媒体上に発生する空気
の流れによって記録媒体上に所定間隔離間して浮上する
とともに記録媒体の半径方向に略一致する円弧上を揺動
される浮動ヘッドスライダに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピュ−タのファイルメモリ
として使用される磁気ディスク装置は、回転する記録媒
体の記録再生面上に情報の記録及び再生をするための記
録再生ヘッド(以下ヘッドと称する)を備えている。ヘ
ッドは、記録媒体の所定のトラックに磁界を付与するた
めに、トラックにできるだけ接近していることが望まし
い。このため、従来のヘッドは、記録媒体上に所定間隔
離間して浮上できるヘッドスライダ等に取付けられ、記
録媒体との間に一定の間隔を保って近接されている。
【0003】このように、ヘッドを伴って磁気ディスク
上に配置されるヘッドスライダとしては、特公昭57−
569号、または米国特許3823416号に開示され
たテ−パ−フラット型のヘッドスライダが知られてい
る。図10に示すように、ヘッドスライダ21は、略直
方体形状の基体22と、基体22の長手方向に互いに平
行に設けられた2つの細長いスキ−部24a、24b
と、このスキ−部24a、24bのスキ−面26a、2
6b上であって空気が流入する側の一端側に設けられた
傾斜部28a、28bと、傾斜部28a、28bが設け
られた側と反対側の基体端面22aに各スキ−部24
a、24bに対応して設けられた2つのヘッド23a、
23bと、を備えている。このように構成されるヘッド
スライダ21は、スキ−面26a、26bが磁気ディス
クの記録再生面(記録再生トラック)に対向するよう
に、且つ傾斜部28a、28bが空気の流入方向(矢印
32方向)に向くように磁気ディスクの所定のトラック
上に配置される。
【0004】図11に示すように、ヘッドスライダ21
は、例えば、基端部42が固定部46を介して図示しな
い駆動装置に接続されるとともに磁気ディスク23の半
径方向に延びた可撓性を有するばね40の先端部44に
支持されて磁気ディスク23上に配置されている。ばね
40は、ヘッドスライダ21を磁気ディスク23に押付
ける圧力を発生している。磁気ディスク23が矢印34
方向に回転すると、回転によって磁気ディスク23の記
録再生面25上に発生した空気が傾斜部28a、28b
を介して記録再生面25とヘッドスライダ21との間に
導入され、空気層を介してヘッドスライダ21が磁気デ
ィスク23上に微小間隔離間して浮上する。そして、ヘ
ッドスライダ21を支持するばね40は、図示しない駆
動装置によって磁気ディスク23の半径方向に直線的に
駆動され、ヘッドスライダ21が所望のトラック上に移
動される。
【0005】ヘッドスライダ21の駆動方式(トラッキ
ング方式)には、このような直線的な駆動方式の他に、
図12に示すような揺動による駆動方式が知られてい
る。直線駆動方式は、比較的大きい径の磁気ディスクに
対して用いられ、ディスク径が5インチ以下の比較的小
さい径の磁気ディスクに対しては、部品点数が少なく駆
動機構が簡単な揺動駆動方式が用いられている。
【0006】揺動駆動方式で駆動されるヘッドスライダ
21は、基端部側の軸を支点にして回転駆動される図示
しない支持部材の先端部に取付けられ、支持部材が回転
することにより支持部材の全長を半径とする円弧上を揺
動され、この揺動方向と略一致された磁気ディスク23
の半径方向に移動される。揺動駆動方式によるトッラキ
ングにおいて、ヘッドスライダ21は円弧上を移動する
ため、トッラク方向(円周の接線方向)とヘッドスライ
ダ21の長軸方向(揺動半径方向)との間に角度のずれ
(以下スキュ−角と称する)を生じる。このスキュ−角
は、ヘッドスライダ21が配置されるトラック位置によ
って変化する。
【0007】磁気ディスク23は、一定の角速度で回転
するため、磁気ディスク23の内周側のトラックの走行
速度は比較的遅く、外周側のトラックの走行速度は比較
的速くなる。そのため、磁気ディスク23の外周付近の
記録再生面25上に発生する空気の流量が内周付近に発
生するそれと比較して多くなる。そのため、ヘッドスラ
イダ21が外周に近付くに従ってヘッドスライダ21と
磁気ディスク23との間に流入する空気の流量が多くな
り、空気層が厚くなる。従って、ヘッドスライダ21が
磁気ディスク23の外周付近に位置している場合には、
磁気ディスク23とヘッドスライダ21との間の隙間が
比較的大きくなる。
【0008】また、走行速度を一定にして隙間に流入す
る空気の流量を一定に保つ場合であっても、上記揺動駆
動方式におけるスキュ−角が存在する場合には、ヘッド
スライダ21の浮上力が減少されて隙間が小さくなるこ
とが知られている。従って、ヘッドスライダ21と磁気
ディスク23との間に生じる隙間の大きさは、ヘッドス
ライダ21が配置されるトラックの走行速度とその位置
でのスキュ−角とによって変化し、走行速度が遅いほど
(磁気ディスクの内周ほど)隙間が減少し、スキュ−角
が大きいほど隙間が減少することになる。
【0009】図1は、ヘッドスライダ21と磁気ディ
スク23との間の隙間h0 (以下単に隙間h0 と称す
る)と、ヘッドスライダ21が配置される磁気ディスク
23のトラックの走行速度Uと、及びこのトラックの接
線方向とヘッドスライダ21の長軸方向との間のスキュ
−角θと、の関係を示すグラフである。スキュ−角θ
は、ヘッドスライダ21がθ=0の位置から磁気ディス
ク23の外周方向に向かうに従って正の値をとり、磁気
ディスク23の内周方向に向かうに従って負の値をとる
ものとする。
【0010】ヘッドスライダ21がθ=0の位置にある
場合の隙間h0 は、磁気ディスク23の回転速度、即ち
トラックの走行速度Uの増加に伴い曲線Caに示すよう
に増加する。また、磁気ディスク23の回転速度を一定
に保ち、磁気ディスク23の最内周(速度Ui )及び最
外周(速度Uo )においてそれぞれスキュ−角を変化さ
せる場合には、隙間h0 は、曲線Ai 及びAo に示すよ
うに放物線を描いて変化する。
【0011】従って、磁気ディスク23の最内周及び最
外周の略中間位置でスキュ−角がゼロになるように、即
ち、正負のスキュ−角が略同じになるようにヘッドスラ
イダ21を揺動する場合には、磁気ディスク23の内周
及び外周におけるトラックの走行速度の違いにより、隙
間h0 は、トラックの走行速度の遅い磁気ディスク23
の内周程小さく、トラックの走行速度の早い外周程大き
くなる。
【0012】一方、磁気ディスク23の記録密度はこの
隙間h0 に略反比例するため、上記のように、磁気ディ
スク23の外周に向かうに従って隙間h0 が大きくなる
ような場合には、磁気ディスク23の内周側と比較して
外周側の記録密度が小さくなる。しかし、従来の磁気デ
ィスク23においては、情報の処理を容易にする目的で
磁気ディスク23の内外周を問わず周当りの記録容量が
一定になるように設定されている。そのため、周当りの
トラック長が長い外周ほど記録密度が低くなるので、外
周側の隙間h0 が大きくなり記録密度が小さくなっても
問題にならなかった。
【0013】従来のように周当りの記録密度を一定にし
て情報の記録及び再生をする場合には、磁気ディスク2
3の最内周においては磁気ディスク23に固有の最大の
記録密度で記録することができるが、最外周においては
記録密度が小さいために磁気ディスク23が本来持つ記
録容量に余裕を残して記録することになり、磁気ディス
ク23全体で記録可能な最大容量に対して少ない容量で
しか記録が行われていない。従って、磁気ディスク23
の記録容量を大きくするためには、磁気ディスク23の
全面に亘って磁気ディスク23に固有の最大の記録密度
で記録することが望ましく、そのため、磁気ディスク2
3の全面に亘って磁気ディスク23固有の最大記録密度
で記録するゾ−ンビットレコ−ディングを採用すること
が望ましい。
【0014】ゾ−ンビットレコ−ディングを採用するに
あたり、磁気ディスク23の全面に亘って一定の記録密
度で情報を記録するためには、ヘッドスライダ21と磁
気ディスク23との間の隙間h0 をできるだけ小さく、
しかも、磁気ディスク23の内外周における隙間h0 の
変動をできるだけ小さく押さえることが重要になる。隙
間h0 の変動を小さく押さえることにより、磁気ディス
ク23全面に亘る安定した記録が可能になる。
【0015】磁気ディスク23の内周及び外周における
隙間を等しくして隙間の変動率を小さくするために、ト
ラックの走行速度の遅い内周側においてはスキュ−角を
小さくし、トラックの走行速度の速い外周側においては
スキュ−角を大きくする方法が考えられる。この方法に
よれば、磁気ディスクの最内周付近でスキュ−角がゼロ
になるように、即ち、磁気ディスク23の最内周付近の
トラックの接線方向とヘッドの長軸とが一致するように
ヘッドスライダ21を揺動する。このように磁気ディス
ク23の内外周で異なるスキュ−角を与えることにより
内外周における隙間の格差を補正できるが、磁気ディス
ク23の内外周に亘る隙間の軌跡をみると、図13の曲
線Ta で示すように、磁気ディスク23の略中央部分に
おいて隙間が大きくなることが知られている。
【0016】図14は、図10のヘッドスライダ21の
隙間変動の軌跡を外側スキ−部、中央部、及び内側スキ
−部の各位置に分けて厳密に計算した結果を示してい
る。尚、記録再生ヘッドは、外側スキ−部の端面にのみ
設けられているものとする。計算の結果、ヘッドの設け
られた外側スキ−部の隙間の変動率は、14%に達して
いることがわかる。従って、磁気ディスク23の内外周
で異なるスキュ−角を与えた場合であっても隙間の変動
率を小さくすることは困難である。
【0017】隙間の大きさは、ヘッドスライダ21と磁
気ディスク23との間の空気層の厚さによって変動し、
空気層の厚さは、各スキ−面26a、26bの気体潤滑
作用によって左右される。従って、隙間の大きさは、ス
キ−面26a、26bの形状によって略一義的に決定さ
れる。そのため、図10に示すようなヘッドスライダ2
1のようにテ−パ−フラット形のスキ−面26a、26
bを有するヘッドスライダ21では、隙間の変動率を小
さくすることは困難である。
【0018】隙間の変動率を小さくできるスキ−面の形
状を有するヘッドスライダとして、図15に示すような
横段差付ヘッドスライダ61が知られている。横段差付
ヘッドスライダ61は、各スキ−面68a、68bの長
手軸に沿って左右非対象な2つの段差67a、67b、
69a、69bをそれぞれ備えている以外は図10に示
すヘッドスライダ21と同様の構成を有している。ま
た、この段差の代わりに微小なテ−パ−が形成されても
よい。
【0019】この横段差付ヘッドスライダ61は、ヘッ
ドスライダ61の長手軸に沿って空気が流入する場合と
比較して、スキュ−角が与えられることによって段差6
9a、69b側の斜め前方から空気が流入する場合にヘ
ッドと磁気ディスクとの間に流入する空気層が厚くな
り、段差67a、67b側の斜め前方から空気が流入す
る場合に空気層が薄くなる作用を有する。従って、図1
5に示すように段差を左右非対象に形成することによ
り、一方のスキュ−角(内周側)に対しては隙間を増大
させ、他方のスキュ−角(外周側)に対しては隙間を減
少させることができる。その結果、磁気ディスク23の
内外周において隙間の変動率を小さくすることができ
る。
【0020】図16は、図15に示す横段差付ヘッドス
ライダ61の隙間変動の軌跡を外側スキ−部、中央部、
及び内側スキ−部の各位置に分けて厳密に計算した結果
を示している。計算の結果、隙間の変動率は3.3%を
示し、良好な隙間変動率を得ることができた。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
横段差付ヘッドスライダは、スキュ−状態において各段
差部と磁気ディスクとの間に流入する空気層による浮上
力を利用して磁気ディスク上に浮上しているため、実効
的にスライダの幅が広がったことと等価となり、潤滑空
気層の特性が劣化することが知られている。特に、高周
波の振動に対して空気層の減衰係数が減少し、減衰係数
が負になる場合もある。このような振動系においては、
ヘッドスライダが外部から励振を受けた場合や外乱を受
けた場合には、ヘッドスライダが振動し易くなり、記録
再生時に誤動作を生じたり、ヘッドが磁気ディスクに接
触して破損し易くなるという問題がある。
【0022】この発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、外乱や振動に対する高い浮上安定性を
有し、記録媒体との間の隙間の変動率が小さく、磁気デ
ィスクに対する高密度記録が可能であり、記録容量を増
大できる浮動ヘッドスライダを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明の浮動ヘッドス
ライダによれば、回転する記録媒体の記録再生面に対向
する浮上面と、上記記録再生面のトラックに対して情報
の書込み或いは読込みをする記録再生手段と、を備え、
上記記録媒体の回転により上記記録再生面と上記浮上面
との間に流入する空気層を介して上記記録再生面上に浮
上し、上記記録再生手段を上記記録再生面の所望のトラ
ック上に配置するために、揺動手段によって上記記録媒
体の半径方向と略一致する円弧に沿って揺動され、上記
浮上面は、この浮上面が上記トラックの接線方向と上記
円弧の接線方向とが直交する位置に配置された状態にお
いて、このトラックの接線方向と斜交する少なくとも1
つの細長い溝を備え、上記溝の一端は上記浮上面の端辺
まで延び、上記溝の他端は上記浮上面内で閉じている。
【0024】また、この浮動ヘッドスライダによれば、
回転する記録媒体の記録再生面に対向する浮上面と、上
記記録再生面のトラックに対して情報の書込み或いは読
込みをする記録再生手段と、を備え、 上記記録媒体の回
転により上記記録再生面と上記浮上面との間に流入する
空気層を介して上記記録再生面上に浮上し、上記記録再
生手段を上記記録再生面の所望のトラック上に配置する
ために、揺動手段によって上記記録媒体の半径方向と略
一致する円弧に沿って揺動され、 上記浮上面は、この浮
上面が上記トラックの接線方向と上記円弧の接線方向と
が直交する位置に配置された状態において、このトラッ
クの接線方向と斜交する互いに略平行に延びた複数の細
長い溝を備え、上記溝は、一端が上記浮上面の端辺まで
延び且つ他端が上記浮上面内で閉じた第1溝と、上記第
1溝の他端に隣接した一端が上記浮上面の端辺まで延び
且つ上記第1溝の一端に隣接した他端が上記浮上面内で
閉じた第2溝と、を有している。
【0025】
【作用】この発明の浮動ヘッドスライダは、回転する記
録媒体の記録再生面に対向するように配置される。記録
再生面とヘッドスライダの浮上面との間には、記録媒体
の回転によって生じる空気が流入され、ヘッドスライダ
が空気層を介して微小間隔離間して記録媒体上に浮上さ
れる。記録媒体上に微小間隔離間して浮上するヘッドス
ライダは、記録媒体の半径方向と略一致する円弧上で揺
動され、所望のトラック上に移動される。記録媒体に対
して情報の記録及び再生をする記録再生手段は、ヘッド
スライダの基体端面に設けられていることから、記録媒
体に対して微小間隔離間して配置されていることにな
り、記録媒体の所望のトラックに磁界を付与することに
より情報の読込み或いは書込みをしている。
【0026】ヘッドスライダの浮上面には、浮上面が配
置されるトラックの接線方向と浮上面が揺動される円弧
の接線方向との間にスキュ−角(ずれ角)がない状態に
おいて、このトラックの接線方向と斜交する少なくとも
1つの細長い溝が形成されている。この(これらの)溝
の一端は浮上面の端辺まで延び、他端は浮上面内で閉じ
ている。 上記のように構成されたヘッドスライダにおい
て、スキュ−角がゼロの位置から正負の方向にスキュ−
角が生じる場合、上記の溝がスキ−面の基体潤滑作用に
影響を及ぼし、正負のスキュ−角において異なる浮上力
を生じる。従って、溝の傾斜方向を適当に設定すること
により、トラックの走行速度が比較的遅い内周側で浮上
力を大きくし、トラックの走行速度が比較的早い外周側
で浮上力を小さくでき、記録媒体の内外周に亘って記録
媒体とヘッドスライダとの間の均一な隙間を提供でき
る。また、浮上面に形成された溝の他端が浮上面内で閉
じているため、溝に流入した空気が溝の他端側から流出
することが抑制され、溝の他端側における浮上力の減少
を抑えることができ、浮上力を大きくすることができ
る。 このようにヘッドスライダの浮上面に、浮上面内で
閉じた端部を有する傾斜した細長い溝を形成することに
より、浮上力を大幅に低下することなく磁気ディスクの
内外周において均一な隙間を与えることができ、磁気デ
ィスクに対して内外周に亘る一定した記録密度を付与す
ることが可能となり、磁気ディスクの記録容量を増大で
きる。
【0027】また、浮上面に細長い溝を形成するだけの
構成であるため、浮上面の基体潤滑作用を大きく損なう
ことがないので、外乱や振動に対する浮上安定性を高く
できる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0029】図1及び図2に示すように、この発明の第
1の実施例に係る浮動ヘッドスライダ1は、回転する記
録媒体としての磁気ディスク3の記録再生面5上に対向
配置される。記録再生面5上には、情報を磁気的に記録
するための図示しない記録再生トラック(以下、トラッ
クと称する)が形成されている。
【0030】ヘッドスライダ1は、略直方体形状に形成
された基体2と、基体2の長手軸に沿って互いに離間し
て平行に設けられた2つのスキ−部4a、4bと、スキ
−部4a、4bに対応して基体端部2aに設けられ、磁
気ディスク3のトラックに対して磁界を付与することに
より情報の書込みまたは読込みをする少なくとも1つの
図示しない記録再生手段としての記録再生ヘッド(以
下、ヘッドと称する)と、を備えている。
【0031】スキ−部4a、4bは、磁気ディスク3に
対向する平坦な浮上面としての略矩形のスキ−面6a、
6bと、スキ−面の空気流入側端部に形成された傾斜部
8a、8bと、スキ−部4a、4bの長手方向、即ち基
体2の長手方向であって矢印12で示す方向と斜交する
ようにスキ−面6a、6bにそれぞれ2本づつ設けられ
た十分に深い細長い溝10a、10bと、を備えてい
る。尚、この実施例においては、各スキ−面6a、6b
は、それぞれ2本の溝10a、10bによって3つの領
域に分割されている。
【0032】上記のように構成されたヘッドスライダ1
は、図2に示すように、可撓性を有するばね等の支持部
材(図示せず)の先端部に固定され、スキ−面6a、6
bが磁気ディスクに対向し、傾斜部8a、8bが空気の
流入方向に向くように、且つスキ−面の長軸方向(矢印
12)が磁気ディスク3のトラックの走行方向と略一致
するように磁気ディスク3の記録再生面5上に配置され
る。支持部材の基端部は、図示しない駆動装置に固定さ
れている。支持部材の先端部に固定されたヘッドスライ
ダ1は、例えば、ばねの復元力を利用して磁気ディスク
3に向かって押付けられている。
【0033】この状態で磁気ディスク3が矢印7方向に
回転すると、回転によって記録再生面5上に発生した空
気が傾斜部8a、8bを介して磁気ディスク3の記録再
生面5とヘッドスライダ1のスキ−面6a、6bとの間
に導入され、空気層を介してヘッドスライダ1が磁気デ
ィスク3上に微小間隔離間して浮上する。そして、支持
部材の基端部に固定された駆動装置によって支持部材が
回転されると、ヘッドスライダ1は、支持部材の略全長
を半径とする円弧上を揺動され、磁気ディスク3の半径
方向と略一致する円弧上を移動可能にされる。
【0034】磁気ディスク3に対する情報の記録密度
は、磁気ディスク3の記録再生面5とヘッドスライダ1
のスキ−面6a、6bとの間の浮上隙間(以下単に隙間
と称する)に略反比例する。つまり、隙間が小さい程ヘ
ッドと記録再生面との間の間隔が狭くなり、記録再生面
に対して磁界を効率よく付与できるので、隙間を小さく
すると記録密度は大きくなり、隙間を大きくすると記録
密度は小さくなる。従って、高い記録密度を得るために
は、隙間をできるだけ小さくすることが必要とされてい
る。
【0035】しかし、磁気ディスク3は、通常一定の角
速度で回転するため、磁気ディスク3の内周におけるト
ラックの走行速度と比較して外周におけるトラックの走
行速度の方が早くなる。そのため、磁気ディスク3の回
転によって記録再生面5上に生じる空気の流れは、外周
の方が比較的多くなり、その結果、磁気ディスクの外周
近傍にヘッドスライダ1が位置する場合に比較的隙間が
大きくなる問題が生じる。
【0036】この問題は、ヘッドスライダ1のスキ−面
6a、6bにそれぞれ形成された溝10a、10bによ
って解消される。その理由を以下に示す。
【0037】ヘッドスライダ1が揺動方式によって移動
される場合、ヘッドスライダ1が配置される磁気ディス
ク3の半径位置(内周側或いは外周側)によって、ヘッ
ドスライダ1の長手方向(矢印12)とヘッドスライダ
1が位置するトラックの接線方向との間に異なるスキュ
−角が生じる。即ち、図2に示すように、円周の半径が
Riである最内周のトラック上にヘッドスライダ1が位
置する場合には負のスキュ−角が生じ、円周の半径がR
o である最外周のトラック上にヘッドスライダ1が位置
する場合には正のスキュ−角が生じる。このように、ヘ
ッドスライダ1とトラックとの間にスキュ−角が生じる
場合には、ヘッドスライダに対する空気の流入方向が変
化する。つまり、スキュ−角がゼロの状態では矢印12
の方向から空気が流入するが、正負のスキュ−角が生じ
る場合には矢印14或いは16方向から空気が流入する
ことになる。
【0038】一方、ヘッドスライダ1のスキ−面6a、
6bには、それぞれスキ−面の長手方向と斜交する溝1
0a、10bが形成されている。溝10a、10bは、
流入する空気を大気圧に解放するように十分深く形成さ
れ、スキ−面6a、6bを実質的に分断している。スキ
−面を分断することによりスキ−面の浮上力は減少する
が、浮上力の減少の割合は、空気の流入方向に対する分
断の方向に起因して大きく変化する。つまり、空気が矢
印14方向から隙間に流入する場合には、溝10a、1
0bを横切るように流れ、浮上力が大きく減少し、矢印
16方向から流入する場合には、溝10a、10bに沿
って流れ、浮上力が小さく減少する。すなわち、スキー
面の分断の効果は、空気の流入効果に対して非対称的特
性を示し、この特性を利用することにより磁気ディスク
の内外周間で隙間を一定に保つ設計が可能となる。
【0039】従って、スキュ−角に起因する空気の流入
方向と溝10a、10bの傾斜方向とを適当に組合わせ
ることにより、磁気ディスクの内外周に亘って均一な隙
間を提供できる。つまり、トラックの走行速度が比較的
遅い内周付近において矢印14方向から空気が流入する
ように、また、トラックの走行速度が比較的早い外周付
近において矢印16方向から空気が流入するようにヘッ
ドスライダ1を配置することにより均一な隙間が達成さ
れる。
【0040】図1に示すヘッドスライダ1において、磁
気ディスク3に対する浮上隙間h0、トラックの走行速
度U、スキュ−角θとして隙間の軌跡を調べたところ図
3に示すような結果が得られた。磁気ディスク3の最内
周(トラックの走行速度Ui)にヘッドスライダ1を配
置し、揺動の支点を移動してスキュ−角を変化させた場
合を想定すると、速度Uiが一定しているにも拘らずス
キュ−角の変化に応じて隙間h0 が徐々に変化する(曲
線Bi)。最外周(トラックの走行速度Uo)に位置し
た場合にも同様な結果が得られる(曲線Bo)。また、
スキュ−角がゼロの状態で磁気ディスク3の走行速度を
変化させると、隙間h0 は曲線Cbに示すように変化す
る。従って、隙間h0 が比較的小さい内周側でスキュ−
角θが負になるように、また、隙間h0 が比較的大きい
外周側でスキュ−角θが正になるようにヘッドスライダ
1を揺動すると、磁気ディスク3の全域に亘る隙間h0
の軌跡は、Tbに示すようになる。
【0041】以上のように、磁気ディスク3の内外周に
亘って均一な隙間を提供することにより、ゾ−ンビット
レコ−ディングに対応でき、磁気ディスク全域に亘る高
密度記録が可能になり、記録容量を増大することができ
る。
【0042】次に、この発明の第2の実施例について図
4を用いて説明する。尚、基本的な構成は上記第1の実
施例と同じであるので、第1の実施例と同一の部分につ
いては同一符号を用いて説明を省略し、第1の実施例と
異なる部分についてのみ説明する。
【0043】図4に示すように、スキー面6a、6b
に形成された溝は、それぞれ一端がスキ−面の端辺まで
延び、他端がスキ−面の端辺まで延びずに面内で閉じて
いる。つまり、スキー面6a(代表して説明する)に形
成された一方の溝10aは、その一端がスキー面6aの
端辺61aまで延び、その他端がスキー面6a内で閉じ
ている。また、他方の溝11aは、一方の溝10aの他
端に隣接した一端がスキー面6aの端辺62aまで延
び、溝10aの一端に隣接した他端がスキー面6a内で
閉じている。尚、他方のスキー面6bについても溝10
b、11bが同様に形成されている。の端部がスキ−
面6a、6bの端辺まで延びている場合には、溝に流入
した空気はスキ−面の端辺を介して流出されるため、溝
の内部が大気圧に解放され、スキ−面の分断の効果が顕
著になる。また、溝の端部がスキ−面6a、6bの端辺
まで延びていない場合には、溝に流入した空気が流出し
にくくなり、スキ−面の分断の効果が殆どなくなる。従
って、スキ−面内で閉じた溝の端部付近においては、ス
キ−面が連続している場合と同等な浮上力を発生するこ
とから、第1の実施例におけるヘッドスライダ1と比較
して浮上力の大幅な減少を抑え、浮上力を大きくするこ
とができる。また、本実施例のように、スキー面内で閉
じた各溝の端部をスキー面の対向する各端辺近くにそれ
ぞれ配置することにより、スキー面全体に均一な浮上力
を与えることができる。
【0044】次に、この発明の第3の実施例について図
5を用いて説明する。尚、基本的な構成は上記第1の実
施例と同じであるので、第1の実施例と同一の部分につ
いては同一符号を用いて説明を省略し、第1の実施例と
異なる部分についてのみ説明する。
【0045】図5に示すように、各スキ−面6a、6b
には、スキ−面の長手軸と斜交するそれぞれ4本の細長
い溝が設けられている。各溝の一端はスキ−面の端辺ま
で延び、他端はスキ−面の端辺まで延びずに面内で閉じ
ている。つまり、スキー面6a(代表して説明する)に
形成された4本の溝のうち2本の溝10aは、その一端
がスキー面6aの端辺61aまで延び、その他端がスキ
ー面6a内で閉じている。また、他の2本の溝11a
は、溝10aの他端に隣接した一端がスキー面6aの端
辺62aまで延び、溝10aの一端に隣接した他端がス
キー面6a内で閉じている。尚、他方のスキー面6bに
ついても溝10b、11bが同様に形成されている。
の場合においても上記第2の実施例におけるヘッドスラ
イダと同様な効果を有することはいうまでもない。
【0046】このヘッドスライダ1を直径3.5インチ
の小径の磁気ディスクの最内周位置または最外周位置に
配置し、ヘッドスライダ1の揺動軸を移動してスキュ−
角を変化させた場合の隙間の軌跡を調べたところ、図6
に示すような結果が得られた。尚、計測は、ヘッドスラ
イダ1の内側スキ−部、中央部、及び外側スキ−部に分
けて行った。
【0047】計測の結果からも明らかであるように、ヘ
ッドスライダ1と磁気ディスクとの間の浮上隙間hは、
負のスキュ−角で大きく、正のスキュ−角で小さく、ス
キュ−角の変化に応じて単調に増減する。このような特
性を利用して、トラックの走行速度が比較的遅い磁気デ
ィスクの内周側においてスキュ−角が負になるように、
また、トラックの走行速度が比較的早い磁気ディスクの
外周側においてスキュ−角が正になるようにヘッドスラ
イダ1を配置することにより、磁気ディスクの内外周に
おける隙間を等しくすることができる。
【0048】スキュ−角を調整して磁気ディスクの内外
周の隙間が等しくなるようにヘッドスライダ1を配置し
た場合の磁気ディスク全体に亘る隙間の軌跡を計測した
結果を図7に示す。尚、この場合においても計測は、ヘ
ッドスライダ1の内側スキ−部、中央部、及び外側スキ
−部に分けて行った。また、記録再生ヘッドは、ヘッド
スライダの外側スキ−部に取付けられているものとす
る。
【0049】計測の結果、外側スキ−部の隙間の軌跡に
着目すると、ヘッドスライダ1と磁気ディスクとの間の
隙間hは、磁気ディスクの最外周と最内周との略中間位
置でわずかに大きくなるが、磁気ディスク全体に亘る隙
間の変動率は3.9%以下であり、良好な隙間の変動特
性が得られた。
【0050】次に、図5に示す第3の実施例に係る本発
明の斜交溝付ヘッドスライダの振動特性と、図15に示
す従来の横段差付ヘッドスライダの振動特性と、を比較
して本発明のヘッドスライダ1の浮上安定性について説
明する。
【0051】ヘッドスライダの振動特性は、外乱や外部
からの励振に対するヘッドスライダの剛性及び振動の減
衰係数によって決定される。ヘッドスライダの振動の自
由度は、平行モ−ド、ピッチングモ−ド、及びロ−リン
グモ−ドの3自由度にモデル化できる。また、ヘッドス
ライダの振動は、ヘッドスライダと磁気ディスクとの間
に流入する空気の気体潤滑作用によって影響される。つ
まり、空気層の剛性及び減衰係数が大きい程、外乱や外
部からの励振に対する空気層の振動が抑えられ、ヘッド
スライダの振動が抑制される。一般に、空気層は減衰特
性が劣るため、空気層の振動を抑えてヘッドスライダの
振動を抑制するためには、減衰係数を大きくすることが
望ましい。
【0052】図8は、従来の横段差付ヘッドスライダの
平行モ−ドの振動に対する剛性及び減衰係数を示し、図
9は、本発明の斜交溝付ヘッドスライダの平行モ−ドの
振動に対する剛性及び減衰係数を示している。尚、剛性
及び減衰係数は、ヘッドスライダが磁気ディスクの最内
周、中央部、及び最外周に位置する場合に分けて計測
し、減衰係数は、単位を剛性に合わせるために、減衰係
数に周波数を掛けた減衰性能として表示した。
【0053】図8に示すように、振動に対する横段差付
ヘッドスライダの剛性は、周波数に関係なく略一定の値
を示しているが、減衰性能は、振動の周波数が1kHz
以上になる辺りから減少し始め、10kHzを超える辺
りから負になる場合がある。このように振動の減衰性能
が低下すると、外乱や振動に対する減衰時間が長くなる
ばかりでなく、振動が不安定になる可能性がある。ま
た、振動が不安定になると、ヘッドスライダの浮上安定
性が失われ、記録再生における誤動作を生じ、ヘッドが
磁気ディスクに接触して破損する場合がある。
【0054】一方、図9に示すように、本発明の斜交溝
付ヘッドスライダの振動に対する剛性は、横段差付ヘッ
ドスライダの場合と大差ないが、減衰性能については、
大きな差異がある。即ち、減衰性能は、振動の周波数が
5kHz以上になる辺りから減少し始めるが、減少の度
合は緩やかであり、減衰性能が負になるようなことはな
い。従って、従来の横段差付ヘッドスライダと比較し
て、本発明の斜交溝付ヘッドスライダは、高い周波数の
振動に対しても高い浮上安定性を保持でき、記録再生時
の信頼性が高くなる。
【0055】尚、上述した振動特性は、平行モ−ドの振
動についてのみ記載したが、ピッチングモ−ド及びロ−
リングモ−ドについても同様の振動特性が得られ、これ
らの連成モ−ドについても同様の振動特性が得られた。
従って、本発明の斜交溝付ヘッドスライダは、浮上安定
性についても良好な特性を有することが分かった。
【0056】以上のように、本発明の斜交溝付ヘッドス
ライダにおいては、従来の横段差付ヘッドスライダと比
較して、磁気ディスクの内外周に亘って均一な隙間を提
供できるばかりか、高い浮上安定性を得ることができ
る。従って、磁気ディスクの内外周に亘る高密度記録が
可能となり、磁気ディスクの記録容量を増大することが
できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の浮動ヘ
ッドスライダによれば、磁気ディスクの記録再生面に対
向するスキー面には、その長手方向とトラックの接線方
向との間のスキュー角がゼロの状態でトラックの接線方
向と斜交する少なくとも1本の細長い溝を備えている。
尚、溝の一端は浮上面の端辺まで延び、他端は浮上面内
で閉じている。
【0058】従って、揺動トラッキング方式のヘッドス
ライダの長手方向とトラックの走行方向との間に生じる
スキュー角を利用して磁気ディスクとヘッドスライダと
の間の隙間の大きさをコントロールでき、トラックの走
行速度及びスキュー角に起因する隙間の変動率を低く抑
えることができる。また、スキー面に形成された溝の一
端をスキー面内で閉じているため、スキー面に溝を形成
してもスキー面に作用する空気の圧力を大幅に低下する
ことがない。このため、十分な浮上力を達成するために
スキー面を拡大する必要がなく、ヘッドスライダを小型
化できる。ヘッドスライダの小型化により、ヘッドスラ
イダと空気層(空気ばね)との共振点を高めることがで
き、従来の横段差付ヘッドスライダのように、外乱や振
動に対して隙間が大きく変動することがないため浮上安
定性を高くすることができる。そのため、ヘッドスライ
ダは、磁気ディスクの走行速度、或いはスキュー角に関
係なく一定した隙間で安定に浮上できるので、特に磁気
ディスクの外周側に対する記録密度を増大することが可
能になり、情報の高密度記録が達成され、ディスク全体
に亘って記録容量を増大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の第1の実施例に係る浮動ヘ
ッドスライダ示す概略図。
【図2】図2は、図1のヘッドスライダを磁気ディスク
上に配置した状態を示す図。
【図3】図3は、図1のヘッドスライダを磁気ディスク
上に配置した場合の浮上隙間h0 、トラックの走行速度
U、及びスキュ−角θの関係を示す図。
【図4】図4は、この発明の第2の実施例に係る浮動ヘ
ッドスライダ示す概略図。
【図5】図5は、この発明の第3の実施例に係る浮動ヘ
ッドスライダ示す概略図。
【図6】図6は、図5のヘッドスライダを磁気ディスク
の内周及び外周付近に配置した場合のスキュ−角θと隙
間h0 との関係を示す図。
【図7】図7は、図5のヘッドスライダをスキュ−角が
内周側で負になり外周側で正になるように磁気ディスク
上に配置した場合のヘッドスライダの配置位置と隙間h
0 との関係を示す図。
【図8】図8は、図15に示す従来の横段差付ヘッドス
ライダの振動特性を決定する剛性及び減衰性能を示す
図。
【図9】図9は、図5に示す斜交溝付ヘッドスライダの
振動特性を決定する剛性及び減衰性能を示す図。
【図10】図10は、従来のテ−パ−ッフラット型ヘッ
ドスライダを示す概略図。
【図11】図11は、直線駆動方式の磁気ディスク装置
に図10のヘッドスライダを配置した状態を示す図。
【図12】図12は、揺動駆動方式の磁気ディスク装置
に図10のヘッドスライダを配置した状態を示す図。
【図13】図13は、図12の装置を作動した場合の浮
上隙間h0 、トラックの走行速度U、及びスキュ−角θ
の関係を示す図。
【図14】図14は、図13の曲線Taで示す隙間の軌
跡を内側スキ−面、中央部、及び外側スキ−面に分けて
計測した場合の隙間の軌跡を示す図。
【図15】図15は、従来の横段差付ヘッドスライダを
示す概略図。
【図16】図16は、図15の横段差付ヘッドスライダ
を揺動駆動方式の磁気ディスク装置に配置した場合の隙
間の軌跡を内側スキ−面、中央部、及び外側スキ−面に
分けて計測した場合の隙間の軌跡を示す図。
【符号の説明】
1…ヘッドスライダ、2…基体、3…磁気ディスク、4
a、4b…スキ−部、6a、6b…スキ−面、8a、8
b…傾斜部、10a、10b…溝

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する記録媒体の記録再生面に対向す
    る浮上面と、上記記録再生面のトラックに対して情報の
    書込み或いは読込みをする記録再生手段と、を備え、 上記記録媒体の回転により上記記録再生面と上記浮上面
    との間に流入する空気層を介して上記記録再生面上に浮
    上し、上記記録再生手段を上記記録再生面の所望のトラ
    ック上に配置するために、揺動手段によって上記記録媒
    体の半径方向と略一致する円弧に沿って揺動される浮動
    ヘッドスライダにおいて、 上記浮上面は、この浮上面が上記トラックの接線方向と
    上記円弧の接線方向とが直交する位置に配置された状態
    において、このトラックの接線方向と斜交する少なくと
    も1つの細長い溝を備え、上記溝の一端は上記浮上面の
    端辺まで延び、上記溝の他端は上記浮上面内で閉じてい
    ことを特徴とする浮動ヘッドスライダ。
  2. 【請求項2】 回転する記録媒体の記録再生面に対向す
    る浮上面と、上記記録再生面のトラックに対して情報の
    書込み或いは読込みをする記録再生手段と、を備え、 上記記録媒体の回転により上記記録再生面と上記浮上面
    との間に流入する空気層を介して上記記録再生面上に浮
    上し、上記記録再生手段を上記記録再生面の所望のトラ
    ック上に配置するために、揺動手段によって上記記録媒
    体の半径方向と略一致する円弧に沿って揺動される浮動
    ヘッドスライダにおいて、 上記浮上面は、この浮上面が上記トラックの接線方向と
    上記円弧の接線方向とが直交する位置に配置された状態
    において、このトラックの接線方向と斜交する互いに略
    平行に延びた複数の細長い溝を備え、上記溝は、一端が
    上記浮上面の端辺まで延び且つ他端が上記浮上面内で閉
    じた第1溝と、上記第1溝の他端に隣接した一端が上記
    浮上面の端辺まで延び且つ上記第1溝の一端に隣接した
    他端が上記浮上面内で閉じた第2溝と、を有することを
    特徴とする浮動ヘッドスライダ。
JP5239890A 1993-09-27 1993-09-27 浮動ヘッドスライダ Expired - Lifetime JP2560236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5239890A JP2560236B2 (ja) 1993-09-27 1993-09-27 浮動ヘッドスライダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5239890A JP2560236B2 (ja) 1993-09-27 1993-09-27 浮動ヘッドスライダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0793932A JPH0793932A (ja) 1995-04-07
JP2560236B2 true JP2560236B2 (ja) 1996-12-04

Family

ID=17051393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5239890A Expired - Lifetime JP2560236B2 (ja) 1993-09-27 1993-09-27 浮動ヘッドスライダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2560236B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100555451B1 (ko) * 1998-08-18 2006-04-21 삼성전자주식회사 하드 디스크 드라이브의 자기 헤드

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04318378A (ja) * 1991-04-18 1992-11-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd 浮動型磁気ヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0793932A (ja) 1995-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5870250A (en) Method and apparatus for improving file capacity using different flying height profiles
US6411468B1 (en) Pseudo-contact negative pressure air bearing slider with dual negative pressure pockets and central transducer
US6021024A (en) Magnetic disk drive having a constant skew angle
JP3139323B2 (ja) 磁気ディスク装置及びスライダ
US6477012B1 (en) Flying negative pressure air bearing slider with dual negative pressure pockets and side transducer
JPH0714337A (ja) 空気軸受スライダ
US7061722B2 (en) Magnetic head gimbal assembly and magnetic disk unit
US6943989B2 (en) Subambient pressure slider with partitioned subambient area
US6034842A (en) Subambient pressure slider for constant flying height
JPH1064034A (ja) 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
JP2560236B2 (ja) 浮動ヘッドスライダ
US7092213B1 (en) Multiple level surface configuration for a sub-ambient pressure air bearing slider
JP2005293701A (ja) ディスク装置のヘッドスライダ
JPH07111053A (ja) 磁気ディスク装置
JPH11144418A (ja) 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
US6349019B1 (en) Magnetic head device with constant head floating height
JPH1027326A (ja) 浮上型ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
JPH0721714A (ja) 磁気ヘッドスライダ及び磁気ヘッドスライダを備える磁気ディスク装置
JP3289307B2 (ja) 磁気ディスク装置
JPH04355292A (ja) 浮上型磁気ヘッド装置
JPH09231541A (ja) ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
JPH05334830A (ja) 浮上型磁気ヘッド装置
JPH09231540A (ja) ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
JP3275484B2 (ja) 浮上式磁気ヘッドとスライダーの浮上方法
JPH11339419A (ja) 磁気ヘッド装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term