JPH11273041A - 磁気ディスク装置および記録再生方法 - Google Patents

磁気ディスク装置および記録再生方法

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JPH11273041A
JPH11273041A JP9284798A JP9284798A JPH11273041A JP H11273041 A JPH11273041 A JP H11273041A JP 9284798 A JP9284798 A JP 9284798A JP 9284798 A JP9284798 A JP 9284798A JP H11273041 A JPH11273041 A JP H11273041A
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置決め機構が揺動型であっても、良好なア
ジマス角度制御を行うことができ、アジマス記録が可能
な磁気ディスク装置および記録再生方法を提供する。 【解決手段】 本発明の磁気ディスク装置は、浮動ヘッ
ドスライダをロードビームに対して角度回転させること
により、磁気ヘッドのスキュー角度を調節して、アジマ
ス角度を設定制御するとともに、隣接するトラックで交
互にアジマス角度の極性を変更するアジマス角度設定制
御機構を有し、これにより磁気ディスク媒体にアジマス
記録を行なうことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置およ
び記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な構造の磁気ディスク装置は、例
えば図1に示されるように、デジタル情報を記録する磁
気ディスク媒体1、媒体に情報の記録再生を行う磁気ヘ
ッド2とこれを搭載する浮動ヘッドスライダ3、サスペ
ンション機能を有するロードビーム4、コイル5−1と
永久磁石5−2を備えるボイスコイルモータを主アクチ
ュエータとして磁気ヘッド2を媒体の所定のトラックに
位置決めする位置決め機構5、媒体を所定の回転数で回
転駆動するスピンドル6、および情報を記録する場合に
は磁気ヘッド2に所定の記録電流を印加し、情報を再生
する場合には磁気ヘッドから検出される微弱電圧を増幅
する記録再生回路7などの部品から構成され、これらは
防塵の密閉容器(HDA:Head Disk Ass
embly)内に収納されている。
【0003】スライダ3はロードビーム4(フレクシャ
も含む)のサスペンション機能により所定の荷重で媒体
1上に押圧される。媒体1はスピンドル6により毎分数
千〜1万回転の高速で回転するため、媒体1とスライダ
3の間にくさび効果で空気が流入し、スライダ3のわず
かなすきま(数十ナノメータ)で浮上させる。
【0004】スライダ3に搭載された磁気ヘッド2はア
ーム5−4によりボイスコイルモータ(VCM)と連結
されており、ベアリング5−3を中心とした揺動動作に
より媒体上の所定のトラックに位置決めされる。
【0005】磁気ヘッド2は、図7に示されているよう
に、電気信号と磁気信号を変換するための記録磁極2−
1とコイル2−2、磁気抵抗効果素子(図示せず)など
が薄膜形成技術やリソグラフィによりスライダ3に形成
されている。図7において、符号2−3は記録ギャップ
を、2−4はギャップ線をそれぞれ示す。
【0006】図7に従来の磁気録再生方法による磁気デ
ィスク媒体上の情報の記録パターン8を示す。記録パタ
ーンはある一定のピッチ(トラックピッチ9)において
同心円状に記録され、これはトラック10と呼ばれる。
トラック10は媒体の記録ゾーンの最内周あるいは最外
周位置から1トラック毎にナンバリングされる。また磁
気ヘッド2の位置決め誤差により隣接トラックの情報を
消去してしまうことを防止したり、隣接トラックからの
漏れ磁界(クロストーク)による信号品質の劣化を低減
するためトラックとの間に情報が記録されていないガー
ドバンド11を設ける。このため、トラックピッチ9は
トラック幅13とガードバンド11の和になり、単位長
さをトラックピッチで除算した値がトラック密度とな
る。これを増すためにはトラック幅13、およびガード
バンド11をできるだけ小さくすることが必要となる。
【0007】記録パターンの円周方向の長さ(ビット長
12)は変復調方式により種々の長さをとり得るが、そ
の磁化の向きは前記磁気ヘッドのギャップ線と垂直で、
媒体中心に至る半径方向と垂直となる。媒体上面から見
れば、磁化の向きは時計方向あるいは反時計方向となっ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディスク装置は、
ランダムアクセスファイルの主力であり、パーソナルコ
ンピュータやメインフレームコンピュータなどに多用さ
れており、その大容量・高密度化、高速データ転送化に
対する要求は留まるところがない。
【0009】大容量化にはトラックピッチを縮め、トラ
ック密度を高めることが有効であるが 1)媒体の高速回転にともなう媒体面の振動や偏芯、ア
クチュエータの外乱振動 2)隣接トラックからのクロストーク などが原因で、現状のボイスコイルモータ(VCM)だ
けでは1μm 以下のトラックピッチの実現は困難となっ
ている。
【0010】このため静電気力を利用したピギーバック
アクチュエータ(IEEE Transactionon Industrial Elec
tronics,Vol.42,No.3,p.222,1995 )や電磁力を利用し
たピギーバックアクチュエータ(IEEE Transaction on
Industrial Electronics,Vol.42,No.3,p.234,1995 )を
用いて磁気ヘッドをトラックに対して微調整することに
よりトラックピッチを小さくする技術が提案されてい
る。
【0011】一方、隣接トラックからのクロストーク抑
圧にはいわゆるアジマス記録が有効であり、磁気テープ
装置では汎用されている。ここでは磁気ヘッドのギャッ
プ線とトラックに対して垂直方向の線分のなす角度であ
るアジマス角度αを所定の値に設定し、隣接するトラッ
ク交互にアジマス角度αの極性を変更(±)してガード
バンドレス記録を実現しているが、実際にはギャップ線
方向の異なる2種の磁気ヘッドを用いている。詳細につ
いては、総合電子出版社”磁気記録技術入門、p.19
2(横山克哉著)”などを参照されたい。
【0012】しかしながら、トラックが周を描く磁気デ
ィスク装置ではこのような構成を実現することができな
いため、現在までアジマス記録は実用にはなっていな
い。
【0013】一方、ギャップ線方向が固定された2種の
磁気コアを一体化した磁気ヘッドを用い、磁気ディスク
装置でアジマス記録を実現する方法が提案されている
(特開平5−159201号)。
【0014】確かに本手法は、直進型の位置決め機構を
用いた磁気ディスク装置では実現性がある。しかし現用
の磁気ディスク装置の位置決め機構は揺動型であり、そ
の位置決め動作により浮動ヘッドスライダには必ずスキ
ュー角度が付きアジマス角度が変動してしまうので、ギ
ャップ線方向が固定された磁気ヘッドではたとえその方
向が2種あってもアジマス記録は実際には不可能であ
る。
【0015】そこで本発明は、位置決め機構が揺動型で
あっても、良好なアジマス角度制御を行うことができ、
アジマス記録が可能な磁気ディスク装置および記録再生
方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題は下記の構成
(1)〜(8)の本発明により達成される。 (1)デジタル情報を記録する磁気ディスク媒体、ロー
ドビームに支持された浮動ヘッドスライダに搭載され、
この磁気ディスク媒体に情報の記録再生を行なう磁気ヘ
ッド、ボイスコイルモータを主アクチュエータとして、
磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の所定のトラックに位置
決めする位置決め機構、上記磁気ディスク媒体を所定の
回転数で回転するスピンドル、および情報の記録の際に
は磁気ヘッドに記録電流を印加し、一方情報の再生の際
には、磁気ヘッドにより検出された微弱電流を増幅する
機能を有する記録再生回路を備えた磁気ディスク装置に
おいて、前記浮動ヘッドスライダをロードビームに対し
て角度回転させることにより、磁気ヘッドのスキュー角
度を調節して、アジマス角度を設定制御するとともに、
隣接するトラックで交互にアジマス角度の極性を変更す
るアジマス角度設定制御機構を有し、これにより磁気デ
ィスク媒体にアジマス記録を行なうことを特徴とする磁
気ディスク装置。 (2)前記アジマス角度およびスキュー角度が15度以
下である上記(1)の磁気ディスク装置。 (3)前記アジマス角度設定制御機構が、前記浮動ヘッ
ドスライダに搭載された小型アクチュエータを備えてい
る上記(1)または(2)の磁気ディスク装置。 (4)前記小型アクチュエータが、その変位発生部とし
て圧電材料または電歪材料を備え、逆圧電効果または電
歪効果により発生した変位により、前記浮動ヘッドスラ
イダを作動し、これにより前記スキュー角度を設定制御
して前記アジマス角度を設定制御する上記(3)の磁気
ディスク装置。 (5)前記小型アクチュエータが、磁気ヘッドのトラッ
クに対する位置決め微調整手段としても用いられる上記
(3)または(4)の磁気ディスク装置。 (6)前記浮動ヘッドスライダが、磁気ディスク媒体と
対向する浮上面を有し、この浮上面が、スライダの空気
流入端側に設けられ、基準面よりステップ状段差をもっ
て高く配置された前部部分の平面、この前部部分の後部
にステップ状の段差をもって該前部部分の平面より高く
配置された正圧発生部の平面、この正圧発生部の後部に
ステップ状の段差をもって該正圧発生部の平面より低く
配置された負圧発生部の平面、およびスライダの両側部
に配置され、ステップ状の段差をもって上記正圧発生部
の平面より低く、かつ負圧発生部の平面より高い空気流
入出制御部の平面を備える上記(1)〜(5)のいずれ
かの磁気ディスク装置。 (7)アジマス記録、再生の間、前記浮動ヘッドスライ
ダの浮上面構成により、スキュー角度0度の場合に対す
る浮上すきまの低下の割合が5%以下である上記(6)
の磁気ディスク装置。 (8)上記(1)〜(7)の何れかの磁気ディスク装置
を用いて行なうことを特徴とする磁気記録再生方法。
【0017】
【作用および効果】以上のような構成の本発明の磁気デ
ィスク装置によれば、上記位置決め機構により所定のト
ラックに磁気ヘッドを位置決め後、アジマス角度設定制
御機構により、浮動ヘッドスライダすなわち磁気ヘッド
をロードビームに対して角度回転させることにより、磁
気ヘッドのギャップ線とトラックに対して垂直方向の線
分(半径方向に平行)のなす平均的な角度α(アジマス
角度)を所定の値に設定し、隣接するトラック交互にア
ジマス角度αの極性を変更(±)して、記録・再生がで
きる。すなわち、媒体がディスク状であっても有効なア
ジマス記録が可能となる。この結果ガードバンドレス記
録が可能、あるいはガードバンドを著しく小さくできる
ため、狭トラックピッチ化が達成でき、磁気ディスク装
置の記憶容量を著しく大きくできる。
【0018】上記アジマス角度設定制御機構が、浮動ヘ
ッドスライダに搭載された小型アクチュエータ(ピギー
バックアクチュエータと称することもある)を備え、こ
のピギーバックアクチュエータの変位発生部が圧電ある
いは電歪材料であり、逆圧電効果、あるいは電歪効果に
より発生する伸縮、たわみ等の変位によりスライダを駆
動するため、駆動力が強く、磁気的な外乱に強い。な
お、上記した従来の位置決めの微調整に用いられるピギ
ーバックアクチュエータは、静電気力や電磁力を利用し
たものであるため、前者は変位を発生させるための駆動
力が弱く、後者は漏洩磁界により媒体の情報が消去され
易いなどの問題があり、本発明のピギーバックアクチュ
エータとしてはあまり好ましくない。
【0019】本発明のアジマス角度設定制御機構のピギ
ーバックアクチュエータは、磁気ヘッドのトラックに対
する位置決めの微調整用としても用いることができ、精
密な位置決めが可能で1μm 以下の狭トラックピッチの
実現が可能である。
【0020】また、本発明のスライダは媒体と対向する
面が上記のように構成されていることが好ましく、これ
によりスキュー角度±β(最大15度;次項のアジマス
角度と等価)の変化に対しても浮上すきまの低下の割合
が5%以下である。そのため記録再生動作が安定で、浮
上すきまの低下に起因するヘッドクラッシュなどの信頼
性劣化も生じない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図2以降を参照しつつ、本
発明の具体的構成について詳細に説明する。図2は、本
発明の磁気ディスク装置のアジマス角度設定制御機構の
主要部の分解斜視図であり、磁気ヘッドスライダ20
は、小型アクチュエータであるピギーバックアクチュエ
ータ30を介して、ロードビーム22の先端のフレクシ
ャ24の中央部を切開して形成された舌状部24aに支
持されている。磁気ヘッドは符号20aで示した。
【0022】上記ピギーバックアクチュエータ30は、
間隔を隔てて平行に配置された第1および第2変位部3
2および34、およびこれらの変位部を上記の状態を保
ってそれぞれの端部に結合された第1および第2固定部
36、38を備えている。そして、このピギーバックア
クチュエータ30は、上記第1および第2変位部32お
よび34の長さ方向がロードビーム22の長さ方向と一
致するようにして、上記の第1固定部36の上面がフレ
クシャ24の舌状部24aの下面に、上記の第2固定部
38の下面が磁気ヘッドスライダ20の上面にそれぞれ
接着固定されている。
【0023】上記第1および第2変位部32および34
は、圧電材料か電歪材料で形成され、電極を介して差動
電圧が印加されたとき、一方が伸展動作を、他方が縮小
動作を、あるいは逆動作を行い、これにより磁気ヘッド
スライダ20をロードビーム22およびフレクシャ24
に対して第1固定部36を中心として矢印AまたはBの
ように角度回転させ、図3および図4に示したように、
スキュー角度βを設定調整し、これによりスキュー角度
βと等価にアジマス角度αを設定制御する。図示した例
では、圧電型ピギーバックアクチュエータを示し、全体
を所期の形状に一体加工しているが、変位発生部以外を
金属、プラスチック等の圧電、電歪性をもたない材料で
構成しても良い。
【0024】上記第1および第2変位部32および34
に使用される圧電材料としては、PZT、PT、PLZ
T系等の磁器材料や、PVDF、VDF/TrFE等の
圧電高分子材料を好ましく用いることができる。また、
電歪材料としては、MNPT、BaTiO3等を好まし
く用いることができる。
【0025】本発明の磁気ディスク装置においては、以
上の構造により、上記のピギーバックアクチュエータに
比較的大きな電圧を印加することにより、浮動ヘッドス
ライダをロードビームに対して角度回転させ、磁気ヘッ
ドのスキュー角度を調節して、アジマス角度を設定制御
するとともに、図3および図4に示したように隣接する
トラックで交互にアジマス角度の極性を変更して、記録
を行う。
【0026】具体的には、図3に、スライダをトラック
Nに位置決めした場合を模式的に示した。浮動ヘッドス
ライダ20はピギーバックアクチュエータ30の回転制
御により、スキュー角度+βを保持して情報の記録を行
う。このためトラックNに記録された記録パターンはア
ジマス角+αを持つが、この場合α=βである。
【0027】次に、図4に、スライダをトラックN+1
に位置決めした場合を模式的に示した。浮動ヘッドスラ
イダ20はピギーバックアクチュエータ30の回転制御
により、スキュー角度−βを保持して情報の記録を行
う。このためトラックN+1に記録された記録パターン
はアジマス角−αを持つが、この場合−α=−βであ
る。
【0028】同様にトラックN−1は−αのアジマス角
度を、トラック(N+2)は+αのアジマス角度持ち、
いずれのトラック間でも2αのアジマス角度が付与され
ることになる。
【0029】以上を繰り返すことにより、本発明におい
ては、磁気ディスク媒体に対するアジマス記録を実現化
している。
【0030】この結果、隣接トラック間のクロストーク
が大幅に低下するため、ガードバンドレス記録が可能、
あるいはガードバンドを著しく小さくすることが可能と
なるため磁気ディスク装置の記憶容量を著しく大きくで
きる。
【0031】一方、ピギーバックアクチュエータに対す
る印加電圧を小さくすると、ピギーバックアクチュエー
タは小振幅動作し、磁気ヘッドスライダ20、磁気ヘッ
ド20aを主として半径方向に微小動作させることがで
きる。これにより、媒体のサーボパターンから検出され
るサーボ情報をピギーバックアクチュエータの差動電圧
にフィードバック制御することにより、磁気ヘッドを所
定トラック上に精密に位置決めすることが可能となる。
【0032】なお、以上の構造によりアジマス記録を行
なう場合には、各トラックにおいて上記のスキュー角度
が変動し、これにより磁気ヘッドスライダの浮上量が低
下するおそれが生じてくる。
【0033】そこで、本発明においては、磁気ヘッドス
ライダ20の浮上面40の形状を工夫してスキュー角度
の変動により、該磁気ヘッドスライダの浮上量が変動す
ることを抑制した。
【0034】図5に本発明の磁気ヘッドスライダに用い
ることのできる浮上面40の形状の1例を示した。な
お、図において矢印は空気の流れ方向を示した。
【0035】この例の浮上面40は、スライダの空気流
入端側に設けられ、基準面よりステップ状段差をもって
高く配置された前部部分の平面42、この前部部分の後
方にステップ状の段差をもって該前部部分の平面42よ
り高く配置された正圧発生部の平面44、この正圧発生
部44の後部にステップ状の段差をもって該正圧発生部
の平面より低く配置された負圧発生部の平面46、およ
びスライダの両側部に配置され、ステップ状の段差をも
って上記正圧発生部の平面44より低く、かつ負圧発生
部の平面46より高い空気流入出制御部の平面48を備
えている。
【0036】上記正圧発生部の平面44は少なくとも3
つ以上のパッド44a、44b、44cから構成され、
その平面はスライダを浮上させるための正圧を発生す
る。空気流入端側のパッド44aが最も大きな正圧を発
生するため、スライダのピッチ角度を制御する主要設計
パラメータとなる。また空気流出端側の2個のパッド4
4b、44cは、最小浮上すきま、およびロール剛性を
制御する主要設計パラメータとなる。上記前部部分の平
面42は、ステップ軸受と呼ばれ空気の圧縮効果を誘起
する。また、空気流入端側のパッド44aの後側の負圧
発生部の平面46は、負圧を発生し、スライダの追従性
能を高める作用を持つ。さらに、スライダの両側部に配
置された空気流入出制御部の平面48は、スキューがあ
る場合の空気の流入出を制御して、浮上すきまのスキュ
ー依存性設計の主要パラメータになる。すなわち、この
空気流入出制御部の平面48により、アジマス記録のた
めに各トラックでスキュー角度が変動したとしても、全
トラックにわたる浮動ヘッドスライダの浮上量(浮上す
きま)の変動を数%以内に抑えることができた。
【0037】実際、縦1mm×横0.8mmの浮動ヘッ
ドスライダを用い、その浮上面40に、負圧発生部の平
面46の高さを基準として、2.6μm高さの前部部分
の平面42および空気流入出制御部の平面48、ならび
に3.0μm高さの正圧発生部の平面44を形成して浮
動ヘッドスライダのサンプルを得た。なお、前部部分の
平面42の両側の平面は、負圧発生部の平面46と同一
高さとした。上記磁気ヘッドスライダのサンプルを磁気
ヘッド支持機構に実際に搭載し、磁気ヘッドを磁気ディ
スク媒体のr=23mmの位置に配置し、磁気ディスク
媒体を7200rpmで回転させ、アジマス角度を0〜
±20度まで変化させたときの磁気ヘッドスライダの浮
上量(浮上すきま)の変動を測定した。その結果を図6
のグラフに示した。このグラフ図から分かるように、本
例の浮動ヘッドスライダでは、スキュー角度β=±15
度(最大)の範囲で浮上すきまの低下は5%以内に留ま
っており、極めて安定な浮上特性が得られている。この
ためアジマス角度αを最大±15度付与しても、磁気デ
ィスク装置の信頼性を損なうことはない。
【0038】本例の浮動ヘッドスライダではパッドが3
つの場合を示したが、さらに空気流入端側のパッドを両
側に2分割したり、空気流出端の中央部にパッドを付加
しても良い。
【0039】以上説明したように、本発明おいては、上
記の構造により、従来の種々の問題点や新たに生ずる問
題点を解決し、磁気ディスク媒体へのアジマス記録を実
現化した。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な構造の磁気ディスク装置を示す平面図
である。
【図2】本発明の磁気ディスク装置の主要部の分解斜視
図である。
【図3】本発明の磁気ディスク装置を用いてのアジマス
記録を説明する説明図である。
【図4】本発明の磁気ディスク装置を用いてのアジマス
記録を説明する説明図である。
【図5】本発明の磁気ディスク装置に用いられる浮動ヘ
ッドスライダの浮上面の好ましい形状を示す斜視図であ
る。
【図6】図5に示した構造の浮動ヘッドスライダを用い
た場合のスキュー角度と浮上すきまとの関係を示すグラ
フ図である。
【図7】従来の磁気ディスク装置を用いてのアジマス記
録を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク媒体 2 磁気ヘッド 3 浮動ヘッドスライダ 4 ロードビーム 5 位置決め機構 6 スピンドル 7 記録再生回路 20 浮動ヘッドスライダ 20a 磁気ヘッド 22 ロードビーム 24 フレクシャ 24a 舌状部 30 ピギーバックアクチュエータ 32 第1変位部 34 第2変位部 36 第1固定部 38 第2固定部 40 浮上面 42 前部部分の平面 44 正圧発生部の平面 46 負圧発生部の平面 48 空気流入出制御部の平面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 善光 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル情報を記録する磁気ディスク媒
    体、ロードビームに支持された浮動ヘッドスライダに搭
    載され、この磁気ディスク媒体に情報の記録再生を行な
    う磁気ヘッド、ボイスコイルモータを主アクチュエータ
    として、磁気ヘッドを磁気ディスク媒体の所定のトラッ
    クに位置決めする位置決め機構、上記磁気ディスク媒体
    を所定の回転数で回転するスピンドル、および情報の記
    録の際には磁気ヘッドに記録電流を印加し、一方情報の
    再生の際には、磁気ヘッドにより検出された微弱電流を
    増幅する機能を有する記録再生回路を備えた磁気ディス
    ク装置において、前記浮動ヘッドスライダをロードビー
    ムに対して角度回転させることにより、磁気ヘッドのス
    キュー角度を調節して、アジマス角度を設定制御すると
    ともに、隣接するトラックで交互にアジマス角度の極性
    を変更するアジマス角度設定制御機構を有し、これによ
    り磁気ディスク媒体にアジマス記録を行なうことを特徴
    とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記アジマス角度およびスキュー角度が
    15度以下である請求項1の磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記アジマス角度設定制御機構が、前記
    浮動ヘッドスライダに搭載された小型アクチュエータを
    備えている請求項1または2の磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記小型アクチュエータが、その変位発
    生部として圧電材料または電歪材料を備え、逆圧電効果
    または電歪効果により発生した変位により、前記浮動ヘ
    ッドスライダを作動し、これにより前記スキュー角度を
    設定制御して前記アジマス角度を設定制御する請求項3
    の磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記小型アクチュエータが、磁気ヘッド
    のトラックに対する位置決め微調整手段としても用いら
    れる請求項3または4の磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記浮動ヘッドスライダが、磁気ディス
    ク媒体と対向する浮上面を有し、この浮上面が、スライ
    ダの空気流入端側に設けられ、基準面よりステップ状段
    差をもって高く配置された前部部分の平面、この前部部
    分の後部にステップ状の段差をもって該前部部分の平面
    より高く配置された正圧発生部の平面、この正圧発生部
    の後部にステップ状の段差をもって該正圧発生部の平面
    より低く配置された負圧発生部の平面、およびスライダ
    の両側部に配置され、ステップ状の段差をもって上記正
    圧発生部の平面より低く、かつ負圧発生部の平面より高
    い空気流入出制御部の平面を備える請求項1〜5のいず
    れかの磁気ディスク装置。
  7. 【請求項7】 アジマス記録、再生の間、前記浮動ヘッ
    ドスライダの浮上面構成により、スキュー角度0度の場
    合に対する浮上すきまの低下の割合が5%以下である請
    求項6の磁気ディスク装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかの磁気ディスク装
    置を用いて行なうことを特徴とする磁気記録再生方法。
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