JP3764815B2 - 記憶装置および微小位置決め装置 - Google Patents

記憶装置および微小位置決め装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3764815B2
JP3764815B2 JP07278998A JP7278998A JP3764815B2 JP 3764815 B2 JP3764815 B2 JP 3764815B2 JP 07278998 A JP07278998 A JP 07278998A JP 7278998 A JP7278998 A JP 7278998A JP 3764815 B2 JP3764815 B2 JP 3764815B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
storage medium
unit
beam portion
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07278998A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11273284A (ja
Inventor
陽子 鈴木
和夫 谷
英孝 前田
瑞明 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP07278998A priority Critical patent/JP3764815B2/ja
Publication of JPH11273284A publication Critical patent/JPH11273284A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3764815B2 publication Critical patent/JP3764815B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、記憶装置および微小位置決め装置に関し、更に詳しくは、高速および高分解能アクセスを実現できる記憶装置および微小位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の記憶装置、例えば図14に示すような磁気ディスク装置700は、支持ばね701の先端に磁気ヘッド702を設けた浮動ヘッド機構703と、揺動軸704により軸支され前記浮動ヘッド機構703を取り付けるキャリッジ705と、磁気ヘッド702の反対側に設けたボイスコイルモータ706とを備えている。ボイスコイルモータ706に通電することにより、揺動軸704を中心として磁気ヘッド702が揺動する。磁気ヘッド702は、回転する磁気ディスク707上で浮上する。
【0003】
ところで、現在では記憶装置における単位面積当たりの記録密度が加速度的に上昇している。これまでは記録密度の上昇が年率約25%程度であったが、近年では、約60%程度まで達している。これに伴い、高速および高分解能アクセスを可能とするヘッド位置決め機構が要求されている。これらの要求に対し、例えばボイスコイルモータを2つ用いることでピポット軸に作用する並進力を減少させる技術や、粗動・微動の2段アクチュエータを用いる技術がなどが開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高速および高分解能アクセスを実現するにあたり、上記従来の記憶装置では、シーク反力により装置全体が振動し、シーク時間を増大させるという問題点があった。また、図14に示すような揺動型の記憶装置では、軸受けのガタや非線形挙動により位置決め精度が低下するという問題点があった。
【0005】
また、一般に記憶装置では、高速シークおよび高精度フォローイングを実現するため、シーク制御系とフォローイング制御系とを切り換えて用いている。しかし、これら制御系の切り換えによりタイムロスが発生し、位置決め時間が増大するという問題点があった。
【0006】
また、これらの問題は、磁気ディスク装置に限らず、光ディスク装置の場合にも発生する。例えば図15に示すような光磁気ディスク装置800では、磁気回路801と可動コイル802とからなる駆動機構803と、レール804と車輪805とからなるガイド機構806と、光ヘッド807を持つ可動部808とから光ヘッドの位置決め機構809を構成しているため、シーク反力による装置全体の振動はまぬがれない。
【0007】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高速および高分解能アクセスを実現できるコンパクトな記憶装置および微小位置決め装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に係る記憶装置は、記憶媒体にデータを記録し且つ記憶媒体に記録したデータを再生するヘッド部と、磁気回路およびコイルを用いて前記ヘッド部を駆動する第1ヘッド駆動部と、一端固定他端自由とした梁部を双方向に形成すると共に当該梁部毎に圧電体を設け、前記梁部を振動させて当該梁部の自由端部と前記第1ヘッド駆動部に連結した部材とを接触させることにより前記ヘッド部を駆動する第2ヘッド駆動部とを備えたものである。
【0009】
第1ヘッド駆動部は、磁気回路およびコイルを用いてヘッド部を駆動するので、大きな移動に適する。第2ヘッド駆動部は、梁部の振動によりヘッド部を駆動するので、微小移動に適している。これら第1および第2ヘッド駆動部を用いることで、シーク動作およびフォローイング動作を効率よく行うことができる。例えばシーク動作は第1ヘッド駆動部により行い、フォローイング動作は第2ヘッド駆動部により行う。また、第1ヘッド駆動部と第2ヘッド駆動部とを併用してシーク動作またはフォローイング動作をさせるようにしてもよい。さらに、第2ヘッド駆動部は、位置決め誤差の修正に適する。また、第1ヘッド駆動部と第2ヘッド駆動部との2つのアクチュエータを用いて制御するので、シーク制御とフォローイング制御との切り換えが不要になる。
【0010】
つぎに、請求項2に係る記憶装置は、記憶媒体にデータを記録し且つ記憶媒体に記録したデータを再生するヘッド部と、前記ヘッド部を保持し当該ヘッド部に負荷加重を与えるサスペンションアームと、前記サスペンションアームの一部を保持すると共に揺動軸にて回転支持されその端部にボイスコイルモータを構成するロータを設けたキャリッジと、前記ボイスコイルモータを構成するステータと、前記キャリッジに取り付けられた支持体と、前記サスペンションアームの一部に一端固定他端自由とした梁部を双方向に且つ前記支持体または前記記憶媒体に対向させるように形成すると共に当該梁部毎に圧電体を設け、前記梁部を振動させて当該梁部の自由端部と前記支持体または前記記憶媒体とを接触させることにより前記ヘッド部を駆動する駆動部とを備えたものである。
【0011】
これは、ボイスコイルモータにより駆動され且つ浮上ヘッド機構を持つ記憶装置に上記梁部を設けたものである。梁部に圧電体を設けて当該圧電体に電圧を印加すると、前記梁部が振動する。梁部は支持体または記憶媒体に対向配置されているから、振動した梁部が支持体または記憶媒体に接触し、横方向の分力によりサスペンションアームと共にヘッド部が移動する。サスペンションアームのバネ定数は、ヘッド部が無理なく動くようにその形状および材質から設定する。係る梁部を双方向に設けておけば、ヘッド部を双方向に移動できる。梁部には、共振周波数の電圧を印加する。この周波数や梁部の振幅などの条件により移動速度や分解能が決まる。サスペンションアームは、ヘッド部に負荷加重を与える。一方、ヘッド部は記憶媒体の回転により浮上力を得る。前記負荷加重と浮上力との均衡により、前記記憶媒体とヘッド部との浮上隙間が生じる。係る構成では、ヘッド部の粗動をボイスコイルモータで、微動を梁部にて行うことができる。
【0012】
つぎに、請求項3に係る微小位置決め装置は、一端固定他端自由とした梁部を双方向に形成し、この梁部毎に圧電体を設けて当該梁部を振動させ、当該梁部の自由端部と接触する支持体または記憶媒体からなる接触側と前記梁部を設けた支持側とを微小に相対移動させることで、前記接触側または前記支持側に設けたヘッド部の前記記憶媒体に対する位置決めを行うと共に、粗動を行うアクチュエータと併用するものである。
【0013】
梁部の動作原理は上記の通りであって、この梁部によればヘッド部の移動を微細に行うことができる。従って、粗動を行うアクチュエータと組み合わせて、例えば粗動を行うアクチュエータによりシーク動作を行い、前記梁部によりフォローイング動作を行うようにすれば、高速かつ高分解能アクセスを実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0015】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係る磁気ディスク装置を示す概略組立図である。図2は、図1に示した位置決め機構部の先端部分を示す斜視図である。この磁気ディスク装置100は、磁気ディスク11を回転させるスピンドル機構1と、磁気ヘッド21の位置決めを行う位置決め機構2との運動機構を有する。前記スピンドル機構1と位置決め機構2とはベース3に組み込まれる。
【0016】
スピンドル機構1は、ベース3に組み込んだDCモータの回転軸12に磁気ディスク11をボルト止めした構造である。磁気ディスク11は、ディスク基盤表面に酸化物を塗布して磁気記録層を構成したもの、磁性体をスパッタしたもののいずれでもよい。磁気ディスク11の磁性層としては、薄く且つ抗磁力が高いもの、磁性体の粒子が細かく表面が均一なものが好ましい。
【0017】
位置決め機構2は、磁気ヘッド21を保持するジンバルバネ22と当該ジンバルバネ22を保持するロードバネ23からなるサスペンションアーム24を持つ。磁気ヘッド21は、ヘッドスライダ25に取り付けられている。磁気ヘッド21とサスペンションアーム24とにより浮上ヘッド機構を構成している。サスペンションアーム24は、キャリッジ26に取り付けてある。キャリッジ26は、揺動軸27により回転支持されている。キャリッジ26の端部には、ロータ28が取り付けてある。ロータ28はベース3側に設けたステータ29と共にボイスコイルモータ30を構成する。ロータ28は、キャリッジ板の上下面に可動コイルを接着した構成である。ステータ29は、永久磁石で構成され、前記ロータ28を挟むように配置されている。また、前記可動コイルには、フレキシブルケーブル31を介して電力が供給される。
【0018】
磁気ヘッド21には、フェライトヘッド、MIG(Metal In Gap)ヘッド、薄膜ヘッド、MR(Magneto Resistive)ヘッドのいずれを用いても良い。MRヘッドが高記録密度に適する。なお、磁気ヘッド21の代わりに、近視野光を用いたヘッドを用いてもよい。
【0019】
ジンバルバネ22には、一端自由他端固定とした梁部32、33が双方向に形成されている(微小位置決め装置)。梁部32、33の形成方向は、磁気ヘッド21の回転方向とほぼ同じである。また、梁部32、33は、磁気ディスク11に対向して形成されている。梁部32、33が振動することにより、その一部が磁気ディスク11に接触する。梁部32、33は、エッチング等のフォトファブリケーション技術を用いて形成する。非機械加工プロセスを用いることで、加工形成時に発生する変形、応力および機械的ストレスを排除でき、機能および再現性が安定する。また、図3に示すように、梁部32、33の、磁気ディスク11の反対側にはそれぞれ圧電素子34、35が展着してある。
【0020】
前記圧電素子34、35は、印加された電圧に応じて応力ないし変位を生じ、印加電圧の周波数により共振現象を生じさせ、加えられた圧力に応じて電圧が発生する特性を示す材料である。本例の圧電素子34、35には、圧電定数の高い薄膜ジルコンチタン酸鉛を用いてある。また、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウムやジルコンチタン酸鉛などを用いても良い。また、これら圧電セラミックスの代わりに、傾斜機能材料やリチウムナイオベートを用いることもできる。
【0021】
圧電素子34、35は、薄膜形成プロセスによって形成する。大量生産に適するためである。また、梁部32、33のサイズが小さいので製作が容易になるためである。なお、梁部32、33と圧電素子34、35とを接着により一体化するようにしてもよい。この際の接合界面は、非常に薄く硬いこと、強靱であること、また、接着後における共振周波数付近の抵抗値が小さいことが条件となる。例えば接着剤には、ホットメルトおよびエポキシ樹脂に代表される高分子接着材を用いる。なお、上記梁部32、33は、1枚の圧電素子34、35を用いるユニモルフ型であるが、2枚の圧電素子を用いるバイモルフ型、4枚以上の圧電素子を用いるマルチモルフ型を用いても良い。また、梁部32、33の形状は、図2に示すような平面L字形状に限定されない。例えば梁部先端に山部や突起部を設けたり、くびれ部を持つような形状にしてもよい。
【0022】
また、ジンバルバネ22には、抜き部36が穿設されている。抜き部36を設けることでジンバルバネ22を横方向に曲げやすくなる。また、ジンバルバネ22の先端は、曲げ部37により段差が設けてある。段差は、図2に示したように、ヘッドスライダ25を取り付けた際にスライダ下面がジンバルバネ面と略一致するようにする。また、ヘッドスライダ25は進行方向に傾いて浮上する。このため、傾いた際に前記梁部32、33が磁気ディスク11に対向するようにヘッドスライダ25をジンバルバネ22に取り付ける。
【0023】
電源は、配線を介して前記圧電素子34、35に電力を供給する。また、シーク・フォローイング制御部38は、磁気ヘッド21からのサーボ信号に基づき、前記供給電圧を制御する。
【0024】
つぎに、この磁気ディスク装置100の動作について説明する。まず、梁部単位の動作原理を図4に示す。圧電素子34、35に特定周波数の駆動電圧を印加することにより、当該圧電素子34、35が図中矢印A方向に伸縮する。この伸縮により梁部32、33が図中矢印B方向に振動する。梁部32、33が振動すると、当該梁部32、33の先端が磁気ディスク11に接触する。接触方向は、磁気ディスク11に対して垂直ではなく、図中矢印Cの示す方向である。また、磁気ディスク11は径方向に固定されているから、その横方向の力成分Chの反力によりジンバルバネ22が曲がる。これにより磁気ヘッド21が横方向に移動する。また、特定周波数は、梁部32、33の寸法、形状に応じた固有振動数に合致させる。共振周波数近傍に設定すれば梁部32、33の最大振幅が得られるからである。
【0025】
つぎに、ボイスコイルモータ30の動作について説明する。図5は、ボイスコイルモータ30の動作原理を示す説明図である。可動コイル(28)に矢印I方向の電流を流すことにより、フレミングの左手の法則により力f(矢印F)が発生する。位置決め制御は、この可動コイル(28)に流す電流の方向と大きさとを制御して、目標の位置にサブミクロン単位で位置決めする。
【0026】
通常、ハードディスク装置における位置決め制御は、アクセス速度制御(シーク制御)と追従位置決め制御(フォローイング制御)とにより行われる。アクセス速度制御過程では、磁気ヘッド21を現在のトラックから目標とするトラックに高速移動させる。つぎに、追従位置決め制御過程では、トラックに磁気ヘッド21を精密に追従させる。図6は、磁気ヘッド21のアクセス運動速度と時間との関係を示すグラフ図である。このように、位置決め制御は、時間的にアクセス速度制御過程と追従位置決め制御過程とに分けることができる。
【0027】
この磁気ディスク装置100では、アクセス速度制御と追従位置決め制御とを並行して行うようにし、前記アクセス動作をボイスコイルモータ30を用いて高速で行い、前記追従位置決め動作を梁部32、33の振動を用いて精密に行う。なお、両者の役割を必ずしも明確に分ける必要はなく、アクセス動作に梁部32、33の振動を用いてもよい。
【0028】
図7に、位置決め制御系のブロック線図を示す。シーク・フォローイング制御部38では、まず、現在のヘッド位置を検出する。続いて、検出したヘッド位置に基づいて操作量を求める。位相補償器では、前記操作量の信号の位相をコントロールする。パワーアンプでは位相コントローラした操作量の信号を増幅する。そして、この操作量に応じてボイスコイルモータ30を駆動する。つぎに、シーク動作を行った後は、トラック誤差信号を検出し、検出したトラック誤差に基づいて操作量を求める。位相補償器では、前記操作量の信号の位相をコントロールする。パワーアンプでは位相コントローラした操作量の信号を増幅する。そして、このトラック誤差信号の操作量に応じて梁部32、32を駆動する。このシーク動作およびフォローイング動作により、目標値に対する制御量が得られる。この制御量の一部は、目標値信号と同種の信号に変換され、入力側にフィードバックされる。
【0029】
(実施の形態2)
図8は、この発明の実施の形態2に係る磁気ディスク装置を示す概略組立図である。図9は、図8に示したサスペンションアームを示す組立図である。この磁気ディスク装置200は、実施の形態1のように梁部を磁気ディスクに接触させるのはなく、別途に支持体201を用意し、梁部202、203を前記支持体201に接触させるようにしたものである。その他の構成は、実施の形態1の磁気ディスク装置100と略同様である。以下、実施の形態1の磁気ディスク装置100と異なる点を説明する。
【0030】
位置決め機構250は、磁気ヘッド21を保持するジンバルバネ204と当該ジンバルバネ204を保持するロードバネ205からなるサスペンションアーム206を持つ。サスペンションアーム206は、キャリッジ26に取り付けてある。ジンバルバネ204の先端には、磁気ヘッド21が取り付けてある。磁気ヘッド21は、ヘッドスライダ25に組み込まれている。ロードバネ205の側部には、支持板207が取り付けてある。支持板207には、一端自由他端固定とした梁部202、203が双方向に形成されている。梁部202、203の形成方向は、磁気ヘッド21の回転方向と略同じである。梁部202、203は、エッチング等のフォトファブリケーション技術を用いて形成する。また、前記キャリッジ26には、鍵形状をした支持体201が取り付けてある。支持体201は、前記支持板207に形成した梁部202、203に対向配置されている。梁部202、203との接触面には、摺動部208が設けてある。摺動部208には、摩擦係数が大きく、耐磨耗性に優れ、安定した摩擦係数を維持できる材料を用いる。例えば摺動部には酸化皮膜処理を施す。また、前記摺動部208に、セルロース系繊維、カーボン系繊維、ウィスカとフェノール樹脂との複合材料、ポリイミド樹脂とポリアミド樹脂との複合材料を用いてもよい。
【0031】
図9に示すように、梁部202、203の裏側にはそれぞれ圧電素子209、210が展着してある。梁部202、203と圧電素子209、210とは接着により一体化する。この際の接合界面は、非常に薄く硬いこと、強靱であること、また、接着後における共振周波数付近の抵抗値が小さいことが条件となる。例えば接着剤には、ホットメルトおよびエポキシ樹脂に代表される高分子接着材を用いる。なお、圧電素子209、210は、薄膜形成プロセスによって形成してもよい。大量生産に適するためである。また、梁部202、203のサイズが小さいので製作が容易になるためである。また、上記梁部202、203は、1枚の圧電素子209、210を用いるユニモルフ型であるが、2枚の圧電素子を用いるバイモルフ型、4枚以上の圧電素子を用いるマルチモルフ型を用いても良い。さらに、梁部の形状は、図9に示すような平面L字形状に限定されない。例えば梁部先端に山部や突起部を設けたり、くびれ部を持つような形状にしてもよい。
【0032】
電源は、配線211を介して前記圧電素子209、210に接続されている。また、シーク・フォローイング制御部38は、磁気ヘッド21からのサーボ信号に基づき、前記供給電圧を制御する。
【0033】
つぎに、この磁気ディスク装置200の動作について説明する。梁部202、203による駆動原理は、実施の形態1と略同様である。すなわち、圧電素子209、210に特定周波数の駆動電圧を印加することにより、当該圧電素子209、210が伸縮する。この伸縮により梁部202、203が振動する。梁部202、203が振動すると、当該梁部202、203の先端が支持体201の摺動部208に接触する。接触方向は、支持体207に対して垂直ではなく、傾いている。また、支持体207はキャリッジ26に固定されており、一方、ロードバネ205は弾性力に富むため、横方向の力成分の反力によってロードバネ205が曲がる。これにより磁気ヘッド21が横方向に微動する。また、特定周波数は、梁部202、203の寸法、形状に応じた固有振動数に合致させる。共振周波数近傍に設定すれば梁部202、203の最大振幅が得られるからである。
【0034】
図10に、位置決め制御系のブロック線図を示す。シーク・フォローイング制御部238では、シーク制御とフォローイング制御とを並行して行う。シーク制御系においては、まず、現在のヘッド位置を検出し、続いて当該検出したヘッド位置に基づいて操作量を求める。位相補償器では、前記操作量の信号の位相をコントロールする。パワーアンプでは位相コントローラした操作量の信号を増幅する。そして、この操作量に応じてボイスコイルモータ30を駆動する。シーク制御系の制御量は、目標値信号と同種の信号に変換され、入力側にフィードバックされる。
【0035】
一方、フォローイング制御系においては、まず、トラック誤差信号を検出し、続いて当該検出したトラック誤差信号から操作量を求める。位相補償器では、前記操作量の信号の位相をコントロールする。パワーアンプでは位相コントローラした操作量の信号を増幅する。そして、このトラック誤差信号の操作量に応じて梁部202、203を駆動する。フォローイング制御系の制御量は、目標値信号と同種の信号に変換され、入力側にフィードバックされる。
【0036】
図11は、前記シーク・フォローイング制御部238による制御工程例を示すフローチャートである。ステップS1101では、目標トラック位置の入力を行う。ステップS1102では、ボイスコイルモータ30による位置決め制御系をONし、前記入力した目標トラック位置のデータに基づき位置決め制御を行う。ステップS1103では、ヘッド位置と目標トラック位置との差が梁部202、203の可動距離(梁部202、203による位置決めが有効な範囲)未満になったか否かを判断する。可動距離未満になるまでボイスコイルモータ30による位置決め制御を行う。可動距離未満になったらステップS1104に進む。
【0037】
ステップS1104では、梁部202、203による位置決め制御系をONする。ステップS1105では、ヘッド位置と目標トラック位置との差がトラック1〜3個分の幅未満になるまで、梁部202、203とボイスコイルモータ30との両方で位置決め制御を行う。ボイスコイルモータ30を併用するのは、トラック間移動のような比較的大きな移動が含まれるためである。ステップS1106では、ボイスコイルモータ30による位置決め制御系をOFFして、梁部202、203のみで位置決め制御を行う。ステップS1107では、ヘッド位置と目標トラック位置との差がトラック位置決め精度を満たすか否かを判断する。満たすまで制御を続行し、満たしたときに梁部202、203の位置決め制御系をOFFする(ステップS1108)。
【0038】
(実施の形態3)
図12は、この発明の実施の形態3に係る光磁気ディスク装置の位置決め機構の構成を示す概略斜視図である。この光磁気ディスク装置400では、対物レンズ401を持つ光ヘッド402を取り付けた可動部403と、磁気回路404と可動コイル405とからなる磁気アクチュエータ406と、レール407および車輪408からなるガイド機構409とから光ヘッドの位置決め機構450を構成している。また、図13に示すように、前記可動部403には、支持板410が突設してある。支持板410には、梁部411、412が双方向に設けてある。この梁部411、412には圧電素子413、414がそれぞれ設けられている。圧電素子413、414は、電源(図示省略)から電力の供給を受ける。支持板410の下方には、摺動板415が設けてある。梁部411、412が振動することで、当該梁部411、412が摺動板415に接触する。これら位置決め機構450は、スピンドル460と共にベース470に組み込まれている。ベース470の端部には光学系480が設置されている。
【0039】
記録時には、光学系480から発射されたレーザ光線が、可動部403の窓部416から侵入し、可動部403に内設してあるプリズム(図示省略)により屈折する。そして、対物レンズ401により集束され、光磁気ディスク490に照射される。光磁気ディスク490上では、レーザ光線の熱により磁極が反転し情報が記録される。一方、再生時には、同一ルートにより照射したレーザ光線を再び光学系480に導入する。レーザ反射光は、磁極反転部分におけるカー効果によってその振動面が回転するので、この回転角を測定して情報を再生する。
【0040】
つぎに、この光磁気ディスク装置400の動作について説明する。この光磁気ディスク装置400の位置決めにおいては、アクセス動作を磁気アクチュエータ406を用いて高速で行い、追従位置決め動作を梁部411、412の振動を用いて精密に行う。制御系のブロック線図は、モータコイルモータを磁気アクチュエータに置き換えれば、実施の形態1または実施の形態2のものと同様になる。
【0041】
また、梁部411、412の動作原理も上記実施の形態1と同様である。まず、圧電素子413、414に特定周波数の電圧を印加することにより、当該圧電素子413、414が伸縮する。この伸縮により梁部411、412が振動する。梁部411、412が振動すると、当該梁部411、412の先端が摺動板415に接触する。接触方向は、摺動板415に対して垂直ではない。また、摺動板415は固定されているから、その横方向の力成分の反力により可動部403が横方向に移動する。前記特定周波数は、梁部411、412の寸法、形状に応じた固有振動数に合致させる。共振周波数近傍に設定すれば梁部411、412の最大振幅が得られるからである。このように、一方側の圧電素子413、414に通電して梁部411、412を振動させると、光ヘッド402が内側に向かって移動する。また、他方側の圧電素子413、414に通電して梁部411、412を振動させると、光ヘッド402が外側に向かって移動する。
【0042】
磁気アクチュエータ406では、可動コイル405に通電して磁界を発生させ磁気回路404との間に磁力を発生させることにより、力f(矢印F)を発生させる。このため、可動部403は、ガイド機構409に沿って移動する。位置決め制御は、この可動コイル405に流す電流の方向と大きさとを制御して、目標の位置にサブミクロン単位で位置決めする。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の記憶装置(請求項1)は、磁気回路およびコイルを用いてヘッド部を駆動する第1ヘッド駆動部と、一端固定他端自由とした梁部を双方向に形成すると共に当該梁部毎に圧電体を設け、前記梁部を振動させて当該梁部の自由端部前記第1ヘッド駆動部に連結した部材とを接触させることにより前記ヘッド部を駆動する第2ヘッド駆動部とを備えたので、シーク動作およびフォローイング動作を効率よく行うことができる。また、第2ヘッド駆動部によりヘッド部の微細な移動が可能になるから、位置決め精度が高くなる。さらに、シーク制御とフォローイング制御との切り換えが不要にできるので、切り換えによるタイムロスを減少できる。以上から、高速かつ高分解能アクセスを実現できるようになる。
【0044】
つぎに、この発明の記憶装置(請求項2)は、ボイスコイルモータにより駆動され且つ浮上ヘッド機構を持つ記憶装置に、圧電体を設けた梁部を双方向に形成したので、ヘッド部の粗動をボイスコイルモータにて、微動を梁部にて行うことができる。このため、軸受けのガタや非線形挙動が生じても、梁部により微細な移動を行えるので、ヘッド部の位置決め精度が向上する。また、ボイスコイルモータおよび梁部の2つのアクチュエータを用いるので、シーク制御とフォローイング制御との切り換えが不要にでき、それゆえ両制御の切り換えによるタイムロスを減少できる。以上から、高速かつ高分解能アクセスを実現できるようになる。
【0045】
つぎに、この発明の微小位置決め装置(請求項3)では、一端固定他端自由とした梁部を双方向に形成し、この梁部毎に圧電体を設けて当該梁部を振動させ、当該梁部の自由端部と接触する支持体または記憶媒体からなる接触側と梁部を設けた支持側とを微小に相対移動させるようにし、これを、粗動を行うアクチュエータと併用するようにした。従って、粗動を行うアクチュエータによりシーク動作を行い、前記梁部によりフォローイング動作を行うようにすることで、高速かつ高分解能アクセスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る磁気ディスク装置を示す概略組立図である。
【図2】図1に示した位置決め機構部の先端部分を示す斜視図である。
【図3】ジンバルバネを示す斜視図である。
【図4】梁部単位の動作原理を示す説明図である。
【図5】ボイスコイルモータの動作原理を示す説明図である。
【図6】磁気ヘッドのアクセス運動速度と時間との関係を示すグラフ図である。
【図7】位置決め制御系を示すブロック線図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係る磁気ディスク装置を示す概略組立図である。
【図9】図8に示したサスペンションアームを示す組立図である。
【図10】位置決め制御系を示すブロック線図である。
【図11】シーク・フォローイング制御部による制御工程例を示すフローチャートである。
【図12】この発明の実施の形態3に係る光磁気ディスク装置の位置決め機構の構成を示す概略斜視図である。
【図13】図12に示した支持板付近を示す拡大図である。
【図14】従来の磁気ディスク装置の構造を示す斜視図である。
【図15】従来の光磁気ディスク装置の構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
100 磁気ディスク装置
1 スピンドル機構
11 磁気ディスク
12 回転軸
2 位置決め機構
21 磁気ヘッド
22 ジンバルバネ
23 ロードバネ
24 サスペンションアーム
25 ヘッドスライダ
26 キャリッジ
27 揺動軸
28 ロータ
29 ステータ
30 ボイスコイルモータ
31 フレキシブルケーブル
32、33 梁部
34、35 圧電素子
36 抜き部
37 曲げ部
38 シーク・フォローイング制御部
3 ベース

Claims (3)

  1. 記憶媒体にデータを記録し且つ記憶媒体に記録したデータを再生するヘッド部と、
    磁気回路およびコイルを用いて前記ヘッド部を駆動する第1ヘッド駆動部と、
    一端固定他端自由とした梁部を双方向に形成すると共に当該梁部毎に圧電体を設け、前記梁部を振動させて当該梁部の自由端部と前記第1ヘッド駆動部に連結した部材とを接触させることにより前記ヘッド部を駆動する第2ヘッド駆動部と、を備えたことを特徴とする記憶装置。
  2. 記憶媒体にデータを記録し且つ記憶媒体に記録したデータを再生するヘッド部と、
    前記ヘッド部を保持し当該ヘッド部に負荷加重を与えるサスペンションアームと、
    前記サスペンションアームの一部を保持すると共に揺動軸にて回転支持されその端部にボイスコイルモータを構成するロータを設けたキャリッジと、
    前記ボイスコイルモータを構成するステータと、
    前記キャリッジに取り付けられた支持体と、
    前記サスペンションアームの一部に一端固定他端自由とした梁部を双方向に且つ前記支持体または前記記憶媒体に対向させるように形成すると共に当該梁部毎に圧電体を設け、前記梁部を振動させて当該梁部の自由端部と前記支持体または前記記憶媒体とを接触させることにより前記ヘッド部を駆動する駆動部と、を備えたことを特徴とする記憶装置。
  3. 一端固定他端自由とした梁部を双方向に形成し、この梁部毎に圧電体を設けて当該梁部を振動させ、当該梁部の自由端部と接触する支持体または記憶媒体からなる接触側と前記梁部を設けた支持側とを微小に相対移動させることで、前記接触側または前記支持側に設けたヘッド部の前記記憶媒体に対する位置決めを行うと共に、粗動を行うアクチュエータと併用することを特徴とする微小位置決め装置。
JP07278998A 1998-03-20 1998-03-20 記憶装置および微小位置決め装置 Expired - Fee Related JP3764815B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07278998A JP3764815B2 (ja) 1998-03-20 1998-03-20 記憶装置および微小位置決め装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07278998A JP3764815B2 (ja) 1998-03-20 1998-03-20 記憶装置および微小位置決め装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11273284A JPH11273284A (ja) 1999-10-08
JP3764815B2 true JP3764815B2 (ja) 2006-04-12

Family

ID=13499518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07278998A Expired - Fee Related JP3764815B2 (ja) 1998-03-20 1998-03-20 記憶装置および微小位置決め装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3764815B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7248444B1 (en) 2000-07-21 2007-07-24 Lauer Mark A Electromagnetic heads, flexures, gimbals and actuators formed on and from a wafer substrate
US6754047B2 (en) 2002-04-24 2004-06-22 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Slide microactuator using S-shaped piezoelectric element

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11273284A (ja) 1999-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3064336B2 (ja) 情報取扱い装置およびデイスク装置
US6297936B1 (en) Integral load beam push-pull microactuator
US8213127B2 (en) Microactuator, head gimbal assembly, and magnetic disk drive
US9659594B2 (en) Integrated recording head with selective movement
US6542326B1 (en) Microactuator-induced reactive forces for fine positioning a sensor
US5282190A (en) Data storage disk drive with a piezoelectric member and a resilient member between a head and a disk
US6545846B1 (en) Piezoelectric controlled mechanism for minute movement of a magnetic head
US6362938B1 (en) Fine drive and positioning units and memory apparatus
JP3764815B2 (ja) 記憶装置および微小位置決め装置
JP2001126422A (ja) ヘッド位置決め機構
JP4080669B2 (ja) ヘッド位置決め機構
JP4137334B2 (ja) ヘッド位置決め機構
JP3338359B2 (ja) 記憶装置
JP3026194B2 (ja) 記録装置および微小位置決め装置
JP2000182342A (ja) ヘッドアクチュエータ及び記録再生装置
JP3130503B2 (ja) 記憶装置
JP2000322847A (ja) 記憶装置および微小位置決め装置
KR100263751B1 (ko) 초고밀도 하드 디스크 드라이브용 읽기/쓰기 헤드의 정밀위치제어 시스템
KR100425688B1 (ko) 브이. 씨. 엠. 엑츄에이터
JP2001297546A (ja) ヘッド位置決め機構
JPH10269732A (ja) 磁気ディスク装置のヘッド位置決め機構及びその駆動制御方法
JPH06150596A (ja) 磁気ディスク装置
JPS6348671A (ja) 磁気デイスク記憶装置におけるヘツドの位置決め機構
JPH0845049A (ja) 磁気ヘッド装置とその駆動方法
JPH09294383A (ja) アクチュエータの駆動方式

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040414

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040414

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127

Year of fee payment: 5

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140127

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees