JP2004265486A - 記録媒体及び記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トラッキングに問題を生じ難い記録媒体を提供すること。
【解決手段】本発明の記録媒体1は、記録セル群6を配列してなるサブトラック210を配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯21及び記録トラック帯21間に介在した分離帯22を備えた記録領域2と、記録領域2に隣接し且つアドレス部32及びバースト部34を備えたサーボ領域3とを具備し、バースト部34は領域P1〜P4を含み、領域P1〜P4のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する信号レベル部301,302が交互に配列し、領域P1と領域P2とはそれぞれ線51を信号レベル部301,302間の境界線とするとともに信号レベル部301,302の位置を反転させた関係にあり、領域P3と領域P4とはそれぞれ線52及び線53の双方を信号レベル部301,302間の境界線とするとともに信号レベル部301,302の位置を反転させた関係にある。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の記録媒体1は、記録セル群6を配列してなるサブトラック210を配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯21及び記録トラック帯21間に介在した分離帯22を備えた記録領域2と、記録領域2に隣接し且つアドレス部32及びバースト部34を備えたサーボ領域3とを具備し、バースト部34は領域P1〜P4を含み、領域P1〜P4のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する信号レベル部301,302が交互に配列し、領域P1と領域P2とはそれぞれ線51を信号レベル部301,302間の境界線とするとともに信号レベル部301,302の位置を反転させた関係にあり、領域P3と領域P4とはそれぞれ線52及び線53の双方を信号レベル部301,302間の境界線とするとともに信号レベル部301,302の位置を反転させた関係にある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体及び記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータなどの情報機器の飛躍的な機能向上により、ユーザが扱う情報量は著しく増大してきている。このような状況のもと、記録密度が飛躍的に高い記録再生装置や再生装置に対する期待は高まるばかりである。
【0003】
記録再生装置の記録密度を向上させるためには、記録媒体の記録マークを微小化することが必要である。しかしながら、現在、記録マークの微小化を実現するうえで大きな困難に直面している。
【0004】
例えば、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)などで使用される磁気ディスクでは、記録層に粒度分布の広い多結晶体を用いており、記録層中に含まれる小さな多結晶体が多いほど結晶の熱揺らぎに起因して記録の安定性が低くなる。このため、記録マークが大きい場合は問題ないが、記録マークが小さい場合には記録の安定性が低下してノイズが増大する。これは、記録マークを小さくすると、記録マークに含まれる結晶粒の数が少なくなることと、記録マーク間の相互作用が相対的に大きくなることとが要因になっている。
【0005】
そこで、磁気記録の分野においては、記録材料粒子間に非記録材料を介在させてそれら粒子を互いに離間させ、個々の記録材料粒子を1つの記録セルとしたパターンドメディアが提案されている。例えば、このような技術を利用することにより、上記の問題は回避可能であると考えられている。
【0006】
ところで、パターンドメディアでは、記録セルを規則的に配置する必要がある。しかしながら、微細な記録セルを効率的且つ精度よく配置することは必ずしも容易ではない。
【0007】
このような問題に対しては、記録トラック帯及び分離帯を利用した技術がある(以下の特許文献1を参照のこと)。この技術では、基板の一主面に表面状態が互いに異なる2種類の帯状部分を交互に配列して記録トラック帯及び分離帯を規定し、それらの表面状態の違いを利用して記録トラック帯のみに記録セルを配列させる。こうすると、各種条件を適宜設定することにより、記録セルを記録トラック帯内で最密に配列させることができ、したがって、微細な記録セルを効率的且つ精度よく配置することができる。
【0008】
先の技術では、通常、記録媒体の記録容量を高めるために、各記録トラック帯内に複数のサブトラックを配置した構造を採用する。このような構造では、或る記録トラック内で隣接するサブトラック間には分離帯は介在しないのに対し、隣り合う記録トラック間で隣接するサブトラック間には分離帯が介在する。そのため、先の構造を採用すると、分離帯の存在に起因してトラッキングに問題を生じることが予想される。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−279616
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、記録トラック帯及び分離帯が設けられ且つトラッキングに問題を生じ難い記録媒体及びそれを用いた記録再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯上を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0012】
本発明の第2の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部では互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が二次元的に配列し、前記アドレス部の少なくとも一部において前記第1及び第2信号レベル部は前記分離帯上を通る線を境界線としていることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0013】
本発明の第3の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部では互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が二次元的に配列し、前記アドレス部の少なくとも一部において前記第1及び第2信号レベル部は前記分離帯上を通る線を境界線とし、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは前記第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯上を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0014】
本発明の第4の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部は、前記サブトラック及び前記分離帯のそれぞれに対して前記第1方向に沿って対応する位置にそれらのアドレス情報を保持していることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0015】
本発明の第5の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線及び前記分離帯の各中心線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯とそれに隣接した前記サブトラック間を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0016】
本発明の第6の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部は、前記サブトラック及び前記分離帯のそれぞれに対して前記第1方向に沿って対応する位置にそれらのアドレス情報を保持しており、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線及び前記分離帯の各中心線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯とそれに隣接した前記サブトラック間を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0017】
本発明の第7の側面によると、第1乃至第6の側面の何れかに係る記録媒体と、前記記録媒体に対向可能な記録再生ヘッドと、前記記録再生ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向に相対移動させる駆動機構とを具備したことを特徴とする記録再生装置が提供される。
【0018】
第4乃至第6の側面において、分離帯とサブトラックとは幅が互いに等しくてもよい。また、第1乃至第6の側面において、分離帯には記録部が設けられていてもよい。
【0019】
なお、ここで、用語「第1方向」は、直線的な方向や円周方向などを包含することとする。また、用語「第2方向」は、「第1方向」が円周方向である場合には典型的には半径方向を意味し、「第1方向」が直線的な方向である場合には典型的には「第1方向」と直交する方向を意味する。
【0020】
また、記録トラック帯と分離帯との間の境界は、ここでは、以下のように定める。まず、或る記録トラック帯に含まれるサブトラックのうち、分離帯と隣接していないものに着目する。次に、分離帯と隣接していないサブトラックの幅を、例えば、第2方向に関する記録セルまたは記録セル群のピッチなどから求める。このようにして求めたサブトラックの幅が分離帯と隣接したサブトラックの幅と等しいこととし、隣り合う2つのサブトラック間の境界位置が一方のサブトラックに含まれる記録セルまたは記録セル群と他方のサブトラックに含まれる記録セルまたは記録セル群との中間位置であるとすると、記録トラック帯と分離帯との間の境界が定まる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図である。図1に示す記録媒体1はパターンドメディアであり、基板(図示せず)の一主面上にデータ領域2とサーボ領域3とを設けた構造を有している。なお、図中、両矢印41はトラック方向である第1方向を示しており、両矢印42は第1方向41と交差する第2方向(ここでは第1方向41に垂直な方向)を示している。
【0023】
データ領域2は、記録トラック帯21と分離帯22とで構成されている。各記録トラック帯21は、第2方向42に配列した複数のサブトラック210を含んでいる。ここでは、一例として、各記録トラック体21は4つのサブトラック210を含んでいる。これらサブトラック210の幅は互いに等しく、各サブトラック210は複数の記録セル2101を含んでいる。また、分離帯22は、例えば、畝状の凸部や記録セル2101の下地とは異なる材料からなる帯状部のように、記録セル2101の下地とは表面状態が異なっている。
【0024】
記録セル2101は互いに離間するとともに、各サブトラック210内で第1方向41に沿って規則的に配列している。例えば、記録セル2101は、それらの中心同士を直線で結んだ場合に正三角形を形成するように配列している。
【0025】
それぞれのサブトラック210において、1つの記録セル2101が1つの二値情報,すなわち情報“0”または“1”,に対応していてもよく、或いは、複数の記録セル2101,すなわち記録セル群,が1つの二値情報に対応していてもよい。なお、図1に示す例では、破線6で囲んだ一対の記録セル2101で1つの記録セル群を構成し、それぞれの記録セル群が1つの二値情報に対応している。
【0026】
サーボ領域3は、データ領域2に対し、第1方向41に隣接している。サーボ領域3は、例えば、AGC(Automatic Gain Control)部31、アドレス部32、パッド部33、バースト部34、及びパッド部35を含んでいる。なお、図1に示す例では、情報の書き込み時及び読み出し時において、記録媒体1は記録再生ヘッド(図示せず)に対して左方向に相対移動させる。したがって、AGC部31、アドレス部32、パッド部33、バースト部34、及びパッド部35は、図中、左側から右側へ向けて順次配列している。
【0027】
AGC部31は、アドレス部32やバースト部34や記録セル2101などからの信号を適正な大きさに増幅するための基準として利用可能な信号,例えばHighレベルの信号,を出力する。AGC部31は、第2方向42に連続しており、記録再生ヘッドを両矢印5で示す何れの方向に移動させた場合においても一定強度の信号を出力するように構成されている。AGC部31は必ずしも設ける必要はないが、AGC部31を設けると、アドレス部32やバースト部34や記録セル2101などからの信号を増幅するに際し、AGC部31からの信号強度に応じて、記録再生装置の利得を変化させることができる。したがって、情報の書き込み及び読み出しをより高い精度で実施可能となる。
【0028】
アドレス部32は、各サブトラック210に対応したアドレス情報を保持している。アドレス部32の各サブトラック210に対応したそれぞれの部分は、例えば、Highレベルの信号を出力する第1信号レベル部301とLowレベルの信号を出力する第2信号レベル部302とを第1方向41に沿って配列した構造を有しており、それら第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との配列パターンはアドレス情報に対応して定められている。また、アドレス部32において第2方向42に隣り合う第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、例えば、記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線52及び分離帯22の中心を通り且つ第1方向41に沿った線53を境界としている。
【0029】
パッド部33は必ずしも設ける必要はないが、パッド部33を設けた場合、アドレス部32からの信号とバースト部34からの信号とを分離するうえで有利である。同様に、パッド部35は必ずしも設ける必要はないが、パッド部35を設けた場合、バースト部34からの信号とサブトラック210からの信号とを分離するうえで有利である。
【0030】
バースト部34は、記録再生ヘッドと選択したサブトラック210との第2方向42に関する相対位置の情報を与える。バースト部34は、例えば、第1方向41に配列した第1乃至第4領域P1乃至P4を含んでいる。また、第1乃至第4領域P1乃至P4のそれぞれにおいては、例えば、Highレベルの信号を出力する第1信号レベル部301とLowレベルの信号を出力する第2信号レベル部302とが第2方向42に配列している。
【0031】
本実施形態では、第1領域P1及び第2領域P2において、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、サブトラック210の中心を通り且つ第1方向41に沿った各線,すなわちサブトラック210の中心線51,を境界線としている。また、第1領域P1と第2領域P2とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係にある。他方、第3領域P1及び第4領域P4において、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、各記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線52及び分離帯22上の何れかの点を通り且つ第1方向41に沿った線,例えば分離帯22の中心線53,を境界線としている。また、第3領域P3と第4領域P4とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係にある。
【0032】
このような構成を採用すると、以下に説明する方法によりトラッキングを行うことができる。
【0033】
図2(a)乃至(f)は、図1の記録媒体1を記録再生装置に搭載した場合にバースト部34から得られる信号の例を示すグラフである。なお、図2(a)乃至(f)は、それぞれ、図1に参照符号A乃至Fで示すように記録再生ヘッドの検出部と記録媒体1との第2方向42についての相対位置を定めた場合に得られるデータを示している。また、図2(a)乃至(f)において、横軸は例えば検出部のバースト部34に対する第1方向についての相対位置を示し、縦軸は検出部によって検出される信号の強度を示している。
【0034】
図1に参照符号Aで示すように検出部の中心位置が線51と一致している場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(a)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(a)に示すように、領域P3からの信号は最大となり、領域P4からの信号は最小となる。また、領域P1からの信号と領域P2からの信号とは強度が等しくなるとともに、それら強度は、領域P3からの信号の強度よりも小さく且つ領域P4からの信号の強度よりも大きくなる。
【0035】
図1に参照符号Bで示すように検出部の中心位置が線51よりも図中上方に僅かにズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(b)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(b)に示すように、領域P3からの信号は最大となり、領域P4からの信号は最小となる。また、領域P1からの信号は領域P2からの信号よりも大きくなるとともに、それら強度は、領域P3からの信号の強度よりも小さく且つ領域P4からの信号の強度よりも大きくなる。
【0036】
図1に参照符号Cで示すように検出部の中心位置が線51よりも図中下方に僅かにズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(c)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(c)に示すように、領域P3からの信号は最大となり、領域P4からの信号は最小となる。また、領域P1からの信号は領域P2からの信号よりも小さくなるとともに、それら強度は、領域P3からの信号の強度よりも小さく且つ領域P4からの信号の強度よりも大きくなる。
【0037】
図1に参照符号Dで示すように検出部の中心位置が線53と一致している場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(d)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(d)に示すように、領域P1からの信号は最小となり、領域P2からの信号は最大となる。また、領域P3からの信号と領域P4からの信号とは強度が等しくなるとともに、それら強度は、領域P1からの信号の強度よりも大きく且つ領域P2からの信号の強度よりも小さくなる。
【0038】
図1に参照符号Eで示すように検出部の中心位置が線53よりも図中上方にズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(e)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(e)に示すように、領域P1からの信号は最小となり、領域P2からの信号は最大となる。また、領域P3からの信号は領域P4からの信号よりも大きくなるとともに、それら強度は、領域P1からの信号の強度よりも大きく且つ領域P2からの信号の強度よりも小さくなる。
【0039】
図1に参照符号Fで示すように検出部の中心位置が線53よりも図中下方にズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(f)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(f)に示すように、領域P1からの信号は最小となり、領域P2からの信号は最大となる。また、領域P3からの信号は領域P4からの信号よりも小さくなるとともに、それら強度は、領域P1からの信号の強度よりも大きく且つ領域P2からの信号の強度よりも小さくなる。
【0040】
このように、本実施形態によれば、記録トラック帯21が記録再生ヘッドの検出部正面を通過するか或いは分離帯22が検出部正面を通過するかに拘らず、バースト部34からは、検出部の記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置に応じて異なる信号波形が得られる。そのため、記録トラック帯21が検出部正面を通過する場合は勿論、分離帯22が検出部正面を通過する場合にも、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置情報が得られる。したがって、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らず、トラッキングが可能となる。
【0041】
具体的には、例えば、まず、領域P1乃至P4に対応して得られる4つの信号のうち、最も大きい2つを比較する。
【0042】
その比較の結果、領域P1乃至P4に対応して得られる4つの信号のうち領域P3またはP4から得られる信号強度が最も大きい場合、検出部は線53上に位置していないことが分かる。この場合、領域P1及びP2から得られる信号強度が互いに等しくなるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させることにより、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。
【0043】
また、領域P1乃至P4に対応して得られる4つの信号のうち領域P1またはP2から得られる信号強度が最も大きい場合、検出部は線53上に位置していることが分かる。この場合、例えば、まず、領域P3及びP4から得られる信号強度の差が広がるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させる。こうすると、やがて、領域P1及びP2からの信号強度の双方が変化を開始する。その後、領域P1及びP2からの信号強度が互いに等しくなるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させることにより、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。
【0044】
このように、本実施形態によると、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らず、トラッキングが可能となる。
【0045】
また、本実施形態によれば、先のトラッキングに際し、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らず、小さな信号同士を比較する必要がない。そのため、高い精度でトラッキングを行うことができる。
【0046】
なお、サーボ領域3を横切るように分離帯22を設けるとともにバースト部34を領域P1,P2のみで構成した場合、以下に説明するように、トラッキングに不具合を生じ得る。
【0047】
図3は、参考例に係る記録媒体とそれを搭載した記録再生装置の記録再生ヘッドに設けられた検出部との相対位置の例を概略的に示す平面図である。図3に示す記録媒体1は、サーボ領域3を横切るように分離帯22が設けられ且つバースト部34が領域P1,P2のみで構成されていること以外は図1に示す記録媒体1と同様の構造を有している。なお、図3において、参照符号A乃至Fは、検出部の記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置を示している。
【0048】
また、図4(a)乃至(f)は、図3の記録媒体1を記録再生装置に搭載した場合にバースト部34から得られる信号の例を示すグラフである。なお、図4(a)乃至(f)は、それぞれ、図3に参照符号A乃至Fで示すように記録再生ヘッドの検出部と記録媒体1との第2方向42についての相対位置を定めた場合に得られるデータを示している。また、図4(a)乃至(f)において、横軸は例えば検出部のバースト部34に対する第1方向についての相対位置を示し、縦軸は検出部によって検出される信号の強度を示している。
【0049】
図3に示す構造を採用した場合、記録トラック帯21が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置していれば、図4(a)乃至(c)に示す信号波形が得られる。したがって、この場合、領域P1及びP2からの信号強度が互いに等しくなるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させることにより、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。
【0050】
しかしながら、分離帯22が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置していると、バースト部34からの信号波形は、図4(d)乃至(f)に示すように、記録再生ヘッドと記録媒体1との第2方向42に関する相対位置に応じて変化しない。そのため、この場合、バースト部34からの信号波形から記録再生ヘッドの記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置情報を得ることができない。その結果、トラッキングが不可能となる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0052】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図である。第2の実施形態に係る記録媒体は、以下の構成を採用すること以外は第1の実施形態に係る記録媒体と同様である。
【0053】
すなわち、本実施形態では、アドレス部32は、各サブトラック210と各分離帯22とに対応したアドレス情報を保持している。具体的には、アドレス部32の各サブトラック210及び各分離帯22に対応した部分は、例えば、Highレベルの信号を出力する第1信号レベル部301とLowレベルの信号を出力する第2信号レベル部302とを第1方向41に沿って配列した構造を有しており、それら第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との配列パターンはアドレス情報に対応して定められている。また、アドレス部32において第2方向42に隣り合う第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線52及び分離帯22とそれに隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線54を境界線としている。なお、ここでは、一例として、分離帯22の幅をサブトラック210の幅とほぼ等しくしている。
【0054】
本実施形態では、上記のようにアドレス部32の各分離帯22に対して第1方向41に沿って対応する位置に当該分離帯22のアドレス情報を記録しておくのに加え、例えば、記録再生装置の制御部などに分離帯22のアドレス情報を記憶させておく。こうすると、分離帯22が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置した場合、その分離帯22のアドレスに基づいて、記録再生ヘッドを本来アクセスすべきサブトラック210の正面へと相対移動させることができる。或いは、分離帯22に対応したアドレス信号が検出された場合、例えば、その分離帯22に隣り合うサブトラック210の正面へと記録再生ヘッドを相対移動させることができる。すなわち、本実施形態によると、第1の実施形態と同様に、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らずトラッキングが可能であり、したがって、トラッキング不可能となるのを防止することができる。
【0055】
本実施形態では、以下の構成をさらに採用してもよい。すなわち、第1領域P1及び第2領域P2では、サブトラック210の各中心線51及び分離帯22の各中心線53の双方を、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との境界線とする。また、第1領域P1と第2領域P2とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係とする。第3領域P3及び第4領域P4では、各記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った各線52及び分離帯22とそれに隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った各線54の双方を、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との境界線とする。また、第3領域P3と第4領域P4とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係とする。
【0056】
このような構造を採用すると、記録トラック帯21が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置していれば、第1の実施形態において図1及び図2(a)乃至(c)を参照して説明したのと同様の方法により、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。加えて、分離帯22が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置している場合には、これと同様の方法により、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線53(これは分離帯22の中心位置に対応している)と一致させることができる。したがって、分離帯22のアドレス情報を高精度に読み出すことができる。
【0057】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0058】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図である。第3の実施形態に係る記録媒体は、分離帯22に記録部2201を設けること以外は第2の実施形態に係る記録媒体と同様である。したがって、本実施形態でも、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らずトラッキングが可能であり、したがって、トラッキング不可能となるのを防止することができる。
【0059】
本実施形態では、記録部2201に、様々な情報を記録することができる。例えば、記録部2201に、アドレスや情報暗号化で利用する鍵情報などを記録することができる。特に、記録部2201にアドレスを記録した場合、以下に説明する効果が得られる。
【0060】
本実施形態において、アドレス部32には、各分離帯22のアドレス情報が、第1方向41に沿った第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との配列パターンとして記録されている。記録部2201に、第1方向41に関する第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の幅をより広くしたこと以外は同様の配列パターンを記録しておくと、記録再生ヘッドに対して記録媒体1を第1方向41により高速で相対移動させた場合にも、記録部2201に記録されたアドレスを読み出すことができる。したがって、より高速な動作が可能となる。
【0061】
なお、第1乃至第3の実施形態では、領域P1乃至P4をアドレス部32側からこの順に配列したが、領域P1乃至P4の配列順に特に制限はない。例えば、領域P1乃至P4の配列順は逆であってもよい。また、領域P1及び領域P2は隣り合っている必要はなく、領域P3及び領域P4も隣り合っている必要はない。例えば、領域P1と領域P2との間に領域P3及び/または領域P4が介在していてもよい。これは、図2(a)乃至(f)などに関する説明から明らかなように、トラッキングを行うための信号処理は、領域P1乃至P4からの信号の全てを記憶装置に蓄積した後に行われるためである。
【0062】
以上説明した第1乃至第3の実施形態に係る記録媒体1は、例えば、以下の記録再生装置に搭載することができる。
【0063】
図7は、第1乃至第3の実施形態の何れかに係る記録媒体1を搭載した記録再生装置の一例を概略的に示す斜視図である。
【0064】
図7に示す記録再生装置10は、磁気記録再生装置であり、記録媒体1として磁気ディスクを有している。
【0065】
記録媒体1が磁気ディスクである場合、記録セル2101や記録部2201は磁性材料を含む。また、記録トラック帯21内で隣り合う記録セル2101間には非磁性材料を介在させるか或いは何も介在させずに離間させて、それら記録セル2101を互いから磁気的に分離する。同様に、記録セル2101と記録部2201との間には非磁性材料を介在させるか或いは何も介在させずに離間させって、それらを互いから磁気的に分離する。
【0066】
記録媒体1が磁気ディスクである場合、記録媒体1のサーボ領域3は、例えば、磁性材料の連続膜を磁気記録層として含むことができる。そのような磁気記録層には、予め、磁気特性が互いに異なる2種類の領域を第1信号レベル部301と第2信号レベル部302と対応して形成しておく。或いは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302のうちの一方のみに磁気記録層を形成してもよい。
【0067】
磁気ディスク1はスピンドル63に回転可能に支持されており、スピンドル63には制御部(図示せず)に含まれる制御回路からの制御信号に応じて動作するモータ(図示せず)が接続されている。図7に示す記録再生装置10では、これにより、磁気ディスク1の回転などを制御可能としている。
【0068】
磁気ディスク1の円周部近傍には固定軸66が配置されており、この固定軸66は、その上下2ヶ所に配置されたボールベアリング(図示せず)を介して磁気ヘッドアセンブリ67を揺動可能に支持している。磁気ヘッドアセンブリ67のボビン部にはコイル(図示せず)が巻きつけられており、このコイルとそれを挟んで対向して配置された永久磁石と対向ヨークとは磁気回路を形成するのとともにボイスコイルモータ68を構成している。このボイスコイルモータ68も制御部に接続されており、それにより、磁気ヘッドアセンブリ67の先端のヘッドスライダ612を、磁気ディスク1の所望のサブトラック210上へと位置させることを可能としている。
【0069】
磁気ヘッドアセンブリ67は、例えば、駆動コイルを保持するボビン部などを備えたアクチュエータアーム610を有している。このアクチュエータアーム610にはサスペンション611の一端が取り付けられており、サスペンション611の他端にはヘッドスライダ612が取り付けられている。このヘッドスライダ612には、記録再生ヘッドが組み込まれている。なお、アクチュエータアーム610の先端には微小位置制御を行うためのピエゾ素子が設置されている。
【0070】
サスペンション611上には信号の書き込み及び読み取り用などのリード線(図示せず)が形成されており、これらリード線はヘッドスライダ612に組み込まれた記録再生ヘッドの電極にそれぞれ電気的に接続されている。なお、この磁気記録再生装置10において、情報の記録及び再生は、磁気ディスク1を回転させ、それによって生じる気流によりヘッドスライダ612を磁気ディスク1から浮上させた状態で行う。また、図7に示す磁気記録再生装置10において、スピンドル63に接続されたモータ及びボイスコイルモータ68などは駆動機構を構成しており、磁気記録再生装置10の内部にはサーボ領域3からの信号に基づいてトラッキング信号を発生するためのマイクロプロセッサが設置されている。
【0071】
上記の記録再生装置10は、磁気ディスク1として、第1乃至第3の実施形態の何れかに係る記録媒体1を搭載している。したがって、第1乃至第3の実施形態で説明した方法によりトラッキング等を行うことができる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、記録トラック帯及び分離帯が設けられ且つトラッキングに問題を生じ難い記録媒体及びそれを用いた記録再生装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図。
【図2】(a)乃至(f)は、図1の記録媒体を記録再生装置に搭載した場合にバースト部から得られる信号の例を示すグラフ。
【図3】参考例に係る記録媒体とそれを搭載した記録再生装置の記録再生ヘッドに設けられた検出部との相対位置の例を概略的に示す平面図。
【図4】(a)乃至(f)は、図3の記録媒体を記録再生装置に搭載した場合にバースト部から得られる信号の例を示すグラフ。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図。
【図7】第1乃至第3の実施形態の何れかに係る記録媒体を搭載した記録再生装置の一例を概略的に示す斜視図。
【符号の説明】
1…記録媒体1、2…データ領域、3…サーボ領域、6…破線、21…記録トラック帯、22…分離帯、41…第1方向、42…第2方向、31…AGC部、32…アドレス部、33…パッド部、34…バースト部、35…パッド部、51…線、52…線、53…線、54…線、63…スピンドル、66…固定軸、67…磁気ヘッドアセンブリ、68…ボイスコイルモータ、210…サブトラック、301…第1信号レベル部、302…第2信号レベル部、610…アクチュエータアーム、611…サスペンション、612…ヘッドスライダ、2101…記録セル、2201…記録再生装置、P1…第1領域、P2…第2領域、P3…第3領域、P4…第4領域。
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体及び記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータなどの情報機器の飛躍的な機能向上により、ユーザが扱う情報量は著しく増大してきている。このような状況のもと、記録密度が飛躍的に高い記録再生装置や再生装置に対する期待は高まるばかりである。
【0003】
記録再生装置の記録密度を向上させるためには、記録媒体の記録マークを微小化することが必要である。しかしながら、現在、記録マークの微小化を実現するうえで大きな困難に直面している。
【0004】
例えば、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)などで使用される磁気ディスクでは、記録層に粒度分布の広い多結晶体を用いており、記録層中に含まれる小さな多結晶体が多いほど結晶の熱揺らぎに起因して記録の安定性が低くなる。このため、記録マークが大きい場合は問題ないが、記録マークが小さい場合には記録の安定性が低下してノイズが増大する。これは、記録マークを小さくすると、記録マークに含まれる結晶粒の数が少なくなることと、記録マーク間の相互作用が相対的に大きくなることとが要因になっている。
【0005】
そこで、磁気記録の分野においては、記録材料粒子間に非記録材料を介在させてそれら粒子を互いに離間させ、個々の記録材料粒子を1つの記録セルとしたパターンドメディアが提案されている。例えば、このような技術を利用することにより、上記の問題は回避可能であると考えられている。
【0006】
ところで、パターンドメディアでは、記録セルを規則的に配置する必要がある。しかしながら、微細な記録セルを効率的且つ精度よく配置することは必ずしも容易ではない。
【0007】
このような問題に対しては、記録トラック帯及び分離帯を利用した技術がある(以下の特許文献1を参照のこと)。この技術では、基板の一主面に表面状態が互いに異なる2種類の帯状部分を交互に配列して記録トラック帯及び分離帯を規定し、それらの表面状態の違いを利用して記録トラック帯のみに記録セルを配列させる。こうすると、各種条件を適宜設定することにより、記録セルを記録トラック帯内で最密に配列させることができ、したがって、微細な記録セルを効率的且つ精度よく配置することができる。
【0008】
先の技術では、通常、記録媒体の記録容量を高めるために、各記録トラック帯内に複数のサブトラックを配置した構造を採用する。このような構造では、或る記録トラック内で隣接するサブトラック間には分離帯は介在しないのに対し、隣り合う記録トラック間で隣接するサブトラック間には分離帯が介在する。そのため、先の構造を採用すると、分離帯の存在に起因してトラッキングに問題を生じることが予想される。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−279616
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、記録トラック帯及び分離帯が設けられ且つトラッキングに問題を生じ難い記録媒体及びそれを用いた記録再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯上を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0012】
本発明の第2の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部では互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が二次元的に配列し、前記アドレス部の少なくとも一部において前記第1及び第2信号レベル部は前記分離帯上を通る線を境界線としていることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0013】
本発明の第3の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部では互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が二次元的に配列し、前記アドレス部の少なくとも一部において前記第1及び第2信号レベル部は前記分離帯上を通る線を境界線とし、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは前記第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯上を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0014】
本発明の第4の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部は、前記サブトラック及び前記分離帯のそれぞれに対して前記第1方向に沿って対応する位置にそれらのアドレス情報を保持していることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0015】
本発明の第5の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線及び前記分離帯の各中心線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯とそれに隣接した前記サブトラック間を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0016】
本発明の第6の側面によると、記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、前記アドレス部は、前記サブトラック及び前記分離帯のそれぞれに対して前記第1方向に沿って対応する位置にそれらのアドレス情報を保持しており、前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線及び前記分離帯の各中心線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯とそれに隣接した前記サブトラック間を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体が提供される。
【0017】
本発明の第7の側面によると、第1乃至第6の側面の何れかに係る記録媒体と、前記記録媒体に対向可能な記録再生ヘッドと、前記記録再生ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向に相対移動させる駆動機構とを具備したことを特徴とする記録再生装置が提供される。
【0018】
第4乃至第6の側面において、分離帯とサブトラックとは幅が互いに等しくてもよい。また、第1乃至第6の側面において、分離帯には記録部が設けられていてもよい。
【0019】
なお、ここで、用語「第1方向」は、直線的な方向や円周方向などを包含することとする。また、用語「第2方向」は、「第1方向」が円周方向である場合には典型的には半径方向を意味し、「第1方向」が直線的な方向である場合には典型的には「第1方向」と直交する方向を意味する。
【0020】
また、記録トラック帯と分離帯との間の境界は、ここでは、以下のように定める。まず、或る記録トラック帯に含まれるサブトラックのうち、分離帯と隣接していないものに着目する。次に、分離帯と隣接していないサブトラックの幅を、例えば、第2方向に関する記録セルまたは記録セル群のピッチなどから求める。このようにして求めたサブトラックの幅が分離帯と隣接したサブトラックの幅と等しいこととし、隣り合う2つのサブトラック間の境界位置が一方のサブトラックに含まれる記録セルまたは記録セル群と他方のサブトラックに含まれる記録セルまたは記録セル群との中間位置であるとすると、記録トラック帯と分離帯との間の境界が定まる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同様または類似する機能を有する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図である。図1に示す記録媒体1はパターンドメディアであり、基板(図示せず)の一主面上にデータ領域2とサーボ領域3とを設けた構造を有している。なお、図中、両矢印41はトラック方向である第1方向を示しており、両矢印42は第1方向41と交差する第2方向(ここでは第1方向41に垂直な方向)を示している。
【0023】
データ領域2は、記録トラック帯21と分離帯22とで構成されている。各記録トラック帯21は、第2方向42に配列した複数のサブトラック210を含んでいる。ここでは、一例として、各記録トラック体21は4つのサブトラック210を含んでいる。これらサブトラック210の幅は互いに等しく、各サブトラック210は複数の記録セル2101を含んでいる。また、分離帯22は、例えば、畝状の凸部や記録セル2101の下地とは異なる材料からなる帯状部のように、記録セル2101の下地とは表面状態が異なっている。
【0024】
記録セル2101は互いに離間するとともに、各サブトラック210内で第1方向41に沿って規則的に配列している。例えば、記録セル2101は、それらの中心同士を直線で結んだ場合に正三角形を形成するように配列している。
【0025】
それぞれのサブトラック210において、1つの記録セル2101が1つの二値情報,すなわち情報“0”または“1”,に対応していてもよく、或いは、複数の記録セル2101,すなわち記録セル群,が1つの二値情報に対応していてもよい。なお、図1に示す例では、破線6で囲んだ一対の記録セル2101で1つの記録セル群を構成し、それぞれの記録セル群が1つの二値情報に対応している。
【0026】
サーボ領域3は、データ領域2に対し、第1方向41に隣接している。サーボ領域3は、例えば、AGC(Automatic Gain Control)部31、アドレス部32、パッド部33、バースト部34、及びパッド部35を含んでいる。なお、図1に示す例では、情報の書き込み時及び読み出し時において、記録媒体1は記録再生ヘッド(図示せず)に対して左方向に相対移動させる。したがって、AGC部31、アドレス部32、パッド部33、バースト部34、及びパッド部35は、図中、左側から右側へ向けて順次配列している。
【0027】
AGC部31は、アドレス部32やバースト部34や記録セル2101などからの信号を適正な大きさに増幅するための基準として利用可能な信号,例えばHighレベルの信号,を出力する。AGC部31は、第2方向42に連続しており、記録再生ヘッドを両矢印5で示す何れの方向に移動させた場合においても一定強度の信号を出力するように構成されている。AGC部31は必ずしも設ける必要はないが、AGC部31を設けると、アドレス部32やバースト部34や記録セル2101などからの信号を増幅するに際し、AGC部31からの信号強度に応じて、記録再生装置の利得を変化させることができる。したがって、情報の書き込み及び読み出しをより高い精度で実施可能となる。
【0028】
アドレス部32は、各サブトラック210に対応したアドレス情報を保持している。アドレス部32の各サブトラック210に対応したそれぞれの部分は、例えば、Highレベルの信号を出力する第1信号レベル部301とLowレベルの信号を出力する第2信号レベル部302とを第1方向41に沿って配列した構造を有しており、それら第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との配列パターンはアドレス情報に対応して定められている。また、アドレス部32において第2方向42に隣り合う第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、例えば、記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線52及び分離帯22の中心を通り且つ第1方向41に沿った線53を境界としている。
【0029】
パッド部33は必ずしも設ける必要はないが、パッド部33を設けた場合、アドレス部32からの信号とバースト部34からの信号とを分離するうえで有利である。同様に、パッド部35は必ずしも設ける必要はないが、パッド部35を設けた場合、バースト部34からの信号とサブトラック210からの信号とを分離するうえで有利である。
【0030】
バースト部34は、記録再生ヘッドと選択したサブトラック210との第2方向42に関する相対位置の情報を与える。バースト部34は、例えば、第1方向41に配列した第1乃至第4領域P1乃至P4を含んでいる。また、第1乃至第4領域P1乃至P4のそれぞれにおいては、例えば、Highレベルの信号を出力する第1信号レベル部301とLowレベルの信号を出力する第2信号レベル部302とが第2方向42に配列している。
【0031】
本実施形態では、第1領域P1及び第2領域P2において、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、サブトラック210の中心を通り且つ第1方向41に沿った各線,すなわちサブトラック210の中心線51,を境界線としている。また、第1領域P1と第2領域P2とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係にある。他方、第3領域P1及び第4領域P4において、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、各記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線52及び分離帯22上の何れかの点を通り且つ第1方向41に沿った線,例えば分離帯22の中心線53,を境界線としている。また、第3領域P3と第4領域P4とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係にある。
【0032】
このような構成を採用すると、以下に説明する方法によりトラッキングを行うことができる。
【0033】
図2(a)乃至(f)は、図1の記録媒体1を記録再生装置に搭載した場合にバースト部34から得られる信号の例を示すグラフである。なお、図2(a)乃至(f)は、それぞれ、図1に参照符号A乃至Fで示すように記録再生ヘッドの検出部と記録媒体1との第2方向42についての相対位置を定めた場合に得られるデータを示している。また、図2(a)乃至(f)において、横軸は例えば検出部のバースト部34に対する第1方向についての相対位置を示し、縦軸は検出部によって検出される信号の強度を示している。
【0034】
図1に参照符号Aで示すように検出部の中心位置が線51と一致している場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(a)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(a)に示すように、領域P3からの信号は最大となり、領域P4からの信号は最小となる。また、領域P1からの信号と領域P2からの信号とは強度が等しくなるとともに、それら強度は、領域P3からの信号の強度よりも小さく且つ領域P4からの信号の強度よりも大きくなる。
【0035】
図1に参照符号Bで示すように検出部の中心位置が線51よりも図中上方に僅かにズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(b)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(b)に示すように、領域P3からの信号は最大となり、領域P4からの信号は最小となる。また、領域P1からの信号は領域P2からの信号よりも大きくなるとともに、それら強度は、領域P3からの信号の強度よりも小さく且つ領域P4からの信号の強度よりも大きくなる。
【0036】
図1に参照符号Cで示すように検出部の中心位置が線51よりも図中下方に僅かにズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(c)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(c)に示すように、領域P3からの信号は最大となり、領域P4からの信号は最小となる。また、領域P1からの信号は領域P2からの信号よりも小さくなるとともに、それら強度は、領域P3からの信号の強度よりも小さく且つ領域P4からの信号の強度よりも大きくなる。
【0037】
図1に参照符号Dで示すように検出部の中心位置が線53と一致している場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(d)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(d)に示すように、領域P1からの信号は最小となり、領域P2からの信号は最大となる。また、領域P3からの信号と領域P4からの信号とは強度が等しくなるとともに、それら強度は、領域P1からの信号の強度よりも大きく且つ領域P2からの信号の強度よりも小さくなる。
【0038】
図1に参照符号Eで示すように検出部の中心位置が線53よりも図中上方にズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(e)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(e)に示すように、領域P1からの信号は最小となり、領域P2からの信号は最大となる。また、領域P3からの信号は領域P4からの信号よりも大きくなるとともに、それら強度は、領域P1からの信号の強度よりも大きく且つ領域P2からの信号の強度よりも小さくなる。
【0039】
図1に参照符号Fで示すように検出部の中心位置が線53よりも図中下方にズレている場合、バースト部34を構成している領域P1乃至P4からは図2(f)で示す信号が得られる。すなわち、この場合、図2(f)に示すように、領域P1からの信号は最小となり、領域P2からの信号は最大となる。また、領域P3からの信号は領域P4からの信号よりも小さくなるとともに、それら強度は、領域P1からの信号の強度よりも大きく且つ領域P2からの信号の強度よりも小さくなる。
【0040】
このように、本実施形態によれば、記録トラック帯21が記録再生ヘッドの検出部正面を通過するか或いは分離帯22が検出部正面を通過するかに拘らず、バースト部34からは、検出部の記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置に応じて異なる信号波形が得られる。そのため、記録トラック帯21が検出部正面を通過する場合は勿論、分離帯22が検出部正面を通過する場合にも、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置情報が得られる。したがって、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らず、トラッキングが可能となる。
【0041】
具体的には、例えば、まず、領域P1乃至P4に対応して得られる4つの信号のうち、最も大きい2つを比較する。
【0042】
その比較の結果、領域P1乃至P4に対応して得られる4つの信号のうち領域P3またはP4から得られる信号強度が最も大きい場合、検出部は線53上に位置していないことが分かる。この場合、領域P1及びP2から得られる信号強度が互いに等しくなるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させることにより、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。
【0043】
また、領域P1乃至P4に対応して得られる4つの信号のうち領域P1またはP2から得られる信号強度が最も大きい場合、検出部は線53上に位置していることが分かる。この場合、例えば、まず、領域P3及びP4から得られる信号強度の差が広がるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させる。こうすると、やがて、領域P1及びP2からの信号強度の双方が変化を開始する。その後、領域P1及びP2からの信号強度が互いに等しくなるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させることにより、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。
【0044】
このように、本実施形態によると、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らず、トラッキングが可能となる。
【0045】
また、本実施形態によれば、先のトラッキングに際し、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らず、小さな信号同士を比較する必要がない。そのため、高い精度でトラッキングを行うことができる。
【0046】
なお、サーボ領域3を横切るように分離帯22を設けるとともにバースト部34を領域P1,P2のみで構成した場合、以下に説明するように、トラッキングに不具合を生じ得る。
【0047】
図3は、参考例に係る記録媒体とそれを搭載した記録再生装置の記録再生ヘッドに設けられた検出部との相対位置の例を概略的に示す平面図である。図3に示す記録媒体1は、サーボ領域3を横切るように分離帯22が設けられ且つバースト部34が領域P1,P2のみで構成されていること以外は図1に示す記録媒体1と同様の構造を有している。なお、図3において、参照符号A乃至Fは、検出部の記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置を示している。
【0048】
また、図4(a)乃至(f)は、図3の記録媒体1を記録再生装置に搭載した場合にバースト部34から得られる信号の例を示すグラフである。なお、図4(a)乃至(f)は、それぞれ、図3に参照符号A乃至Fで示すように記録再生ヘッドの検出部と記録媒体1との第2方向42についての相対位置を定めた場合に得られるデータを示している。また、図4(a)乃至(f)において、横軸は例えば検出部のバースト部34に対する第1方向についての相対位置を示し、縦軸は検出部によって検出される信号の強度を示している。
【0049】
図3に示す構造を採用した場合、記録トラック帯21が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置していれば、図4(a)乃至(c)に示す信号波形が得られる。したがって、この場合、領域P1及びP2からの信号強度が互いに等しくなるように記録再生ヘッドを記録媒体1に対して第2方向42に相対移動させることにより、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。
【0050】
しかしながら、分離帯22が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置していると、バースト部34からの信号波形は、図4(d)乃至(f)に示すように、記録再生ヘッドと記録媒体1との第2方向42に関する相対位置に応じて変化しない。そのため、この場合、バースト部34からの信号波形から記録再生ヘッドの記録媒体1に対する第2方向42についての相対位置情報を得ることができない。その結果、トラッキングが不可能となる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0052】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図である。第2の実施形態に係る記録媒体は、以下の構成を採用すること以外は第1の実施形態に係る記録媒体と同様である。
【0053】
すなわち、本実施形態では、アドレス部32は、各サブトラック210と各分離帯22とに対応したアドレス情報を保持している。具体的には、アドレス部32の各サブトラック210及び各分離帯22に対応した部分は、例えば、Highレベルの信号を出力する第1信号レベル部301とLowレベルの信号を出力する第2信号レベル部302とを第1方向41に沿って配列した構造を有しており、それら第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との配列パターンはアドレス情報に対応して定められている。また、アドレス部32において第2方向42に隣り合う第1信号レベル部301と第2信号レベル部302とは、記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線52及び分離帯22とそれに隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った線54を境界線としている。なお、ここでは、一例として、分離帯22の幅をサブトラック210の幅とほぼ等しくしている。
【0054】
本実施形態では、上記のようにアドレス部32の各分離帯22に対して第1方向41に沿って対応する位置に当該分離帯22のアドレス情報を記録しておくのに加え、例えば、記録再生装置の制御部などに分離帯22のアドレス情報を記憶させておく。こうすると、分離帯22が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置した場合、その分離帯22のアドレスに基づいて、記録再生ヘッドを本来アクセスすべきサブトラック210の正面へと相対移動させることができる。或いは、分離帯22に対応したアドレス信号が検出された場合、例えば、その分離帯22に隣り合うサブトラック210の正面へと記録再生ヘッドを相対移動させることができる。すなわち、本実施形態によると、第1の実施形態と同様に、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らずトラッキングが可能であり、したがって、トラッキング不可能となるのを防止することができる。
【0055】
本実施形態では、以下の構成をさらに採用してもよい。すなわち、第1領域P1及び第2領域P2では、サブトラック210の各中心線51及び分離帯22の各中心線53の双方を、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との境界線とする。また、第1領域P1と第2領域P2とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係とする。第3領域P3及び第4領域P4では、各記録トラック帯21内で隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った各線52及び分離帯22とそれに隣接したサブトラック210間を通り且つ第1方向41に沿った各線54の双方を、第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との境界線とする。また、第3領域P3と第4領域P4とは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の位置を反転させた関係とする。
【0056】
このような構造を採用すると、記録トラック帯21が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置していれば、第1の実施形態において図1及び図2(a)乃至(c)を参照して説明したのと同様の方法により、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線51(これはサブトラック210の中心位置に対応している)と一致させることができる。加えて、分離帯22が検出部正面を通過するように記録再生ヘッドの検出部が記録媒体1に対して位置している場合には、これと同様の方法により、記録再生ヘッドの検出部の中心位置を線53(これは分離帯22の中心位置に対応している)と一致させることができる。したがって、分離帯22のアドレス情報を高精度に読み出すことができる。
【0057】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0058】
図6は、本発明の第3の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図である。第3の実施形態に係る記録媒体は、分離帯22に記録部2201を設けること以外は第2の実施形態に係る記録媒体と同様である。したがって、本実施形態でも、記録再生ヘッドの記録媒体1に対する相対位置に拘らずトラッキングが可能であり、したがって、トラッキング不可能となるのを防止することができる。
【0059】
本実施形態では、記録部2201に、様々な情報を記録することができる。例えば、記録部2201に、アドレスや情報暗号化で利用する鍵情報などを記録することができる。特に、記録部2201にアドレスを記録した場合、以下に説明する効果が得られる。
【0060】
本実施形態において、アドレス部32には、各分離帯22のアドレス情報が、第1方向41に沿った第1信号レベル部301と第2信号レベル部302との配列パターンとして記録されている。記録部2201に、第1方向41に関する第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302の幅をより広くしたこと以外は同様の配列パターンを記録しておくと、記録再生ヘッドに対して記録媒体1を第1方向41により高速で相対移動させた場合にも、記録部2201に記録されたアドレスを読み出すことができる。したがって、より高速な動作が可能となる。
【0061】
なお、第1乃至第3の実施形態では、領域P1乃至P4をアドレス部32側からこの順に配列したが、領域P1乃至P4の配列順に特に制限はない。例えば、領域P1乃至P4の配列順は逆であってもよい。また、領域P1及び領域P2は隣り合っている必要はなく、領域P3及び領域P4も隣り合っている必要はない。例えば、領域P1と領域P2との間に領域P3及び/または領域P4が介在していてもよい。これは、図2(a)乃至(f)などに関する説明から明らかなように、トラッキングを行うための信号処理は、領域P1乃至P4からの信号の全てを記憶装置に蓄積した後に行われるためである。
【0062】
以上説明した第1乃至第3の実施形態に係る記録媒体1は、例えば、以下の記録再生装置に搭載することができる。
【0063】
図7は、第1乃至第3の実施形態の何れかに係る記録媒体1を搭載した記録再生装置の一例を概略的に示す斜視図である。
【0064】
図7に示す記録再生装置10は、磁気記録再生装置であり、記録媒体1として磁気ディスクを有している。
【0065】
記録媒体1が磁気ディスクである場合、記録セル2101や記録部2201は磁性材料を含む。また、記録トラック帯21内で隣り合う記録セル2101間には非磁性材料を介在させるか或いは何も介在させずに離間させて、それら記録セル2101を互いから磁気的に分離する。同様に、記録セル2101と記録部2201との間には非磁性材料を介在させるか或いは何も介在させずに離間させって、それらを互いから磁気的に分離する。
【0066】
記録媒体1が磁気ディスクである場合、記録媒体1のサーボ領域3は、例えば、磁性材料の連続膜を磁気記録層として含むことができる。そのような磁気記録層には、予め、磁気特性が互いに異なる2種類の領域を第1信号レベル部301と第2信号レベル部302と対応して形成しておく。或いは、第1信号レベル部301及び第2信号レベル部302のうちの一方のみに磁気記録層を形成してもよい。
【0067】
磁気ディスク1はスピンドル63に回転可能に支持されており、スピンドル63には制御部(図示せず)に含まれる制御回路からの制御信号に応じて動作するモータ(図示せず)が接続されている。図7に示す記録再生装置10では、これにより、磁気ディスク1の回転などを制御可能としている。
【0068】
磁気ディスク1の円周部近傍には固定軸66が配置されており、この固定軸66は、その上下2ヶ所に配置されたボールベアリング(図示せず)を介して磁気ヘッドアセンブリ67を揺動可能に支持している。磁気ヘッドアセンブリ67のボビン部にはコイル(図示せず)が巻きつけられており、このコイルとそれを挟んで対向して配置された永久磁石と対向ヨークとは磁気回路を形成するのとともにボイスコイルモータ68を構成している。このボイスコイルモータ68も制御部に接続されており、それにより、磁気ヘッドアセンブリ67の先端のヘッドスライダ612を、磁気ディスク1の所望のサブトラック210上へと位置させることを可能としている。
【0069】
磁気ヘッドアセンブリ67は、例えば、駆動コイルを保持するボビン部などを備えたアクチュエータアーム610を有している。このアクチュエータアーム610にはサスペンション611の一端が取り付けられており、サスペンション611の他端にはヘッドスライダ612が取り付けられている。このヘッドスライダ612には、記録再生ヘッドが組み込まれている。なお、アクチュエータアーム610の先端には微小位置制御を行うためのピエゾ素子が設置されている。
【0070】
サスペンション611上には信号の書き込み及び読み取り用などのリード線(図示せず)が形成されており、これらリード線はヘッドスライダ612に組み込まれた記録再生ヘッドの電極にそれぞれ電気的に接続されている。なお、この磁気記録再生装置10において、情報の記録及び再生は、磁気ディスク1を回転させ、それによって生じる気流によりヘッドスライダ612を磁気ディスク1から浮上させた状態で行う。また、図7に示す磁気記録再生装置10において、スピンドル63に接続されたモータ及びボイスコイルモータ68などは駆動機構を構成しており、磁気記録再生装置10の内部にはサーボ領域3からの信号に基づいてトラッキング信号を発生するためのマイクロプロセッサが設置されている。
【0071】
上記の記録再生装置10は、磁気ディスク1として、第1乃至第3の実施形態の何れかに係る記録媒体1を搭載している。したがって、第1乃至第3の実施形態で説明した方法によりトラッキング等を行うことができる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、記録トラック帯及び分離帯が設けられ且つトラッキングに問題を生じ難い記録媒体及びそれを用いた記録再生装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図。
【図2】(a)乃至(f)は、図1の記録媒体を記録再生装置に搭載した場合にバースト部から得られる信号の例を示すグラフ。
【図3】参考例に係る記録媒体とそれを搭載した記録再生装置の記録再生ヘッドに設けられた検出部との相対位置の例を概略的に示す平面図。
【図4】(a)乃至(f)は、図3の記録媒体を記録再生装置に搭載した場合にバースト部から得られる信号の例を示すグラフ。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る記録媒体の一部を概略的に示す平面図。
【図7】第1乃至第3の実施形態の何れかに係る記録媒体を搭載した記録再生装置の一例を概略的に示す斜視図。
【符号の説明】
1…記録媒体1、2…データ領域、3…サーボ領域、6…破線、21…記録トラック帯、22…分離帯、41…第1方向、42…第2方向、31…AGC部、32…アドレス部、33…パッド部、34…バースト部、35…パッド部、51…線、52…線、53…線、54…線、63…スピンドル、66…固定軸、67…磁気ヘッドアセンブリ、68…ボイスコイルモータ、210…サブトラック、301…第1信号レベル部、302…第2信号レベル部、610…アクチュエータアーム、611…サスペンション、612…ヘッドスライダ、2101…記録セル、2201…記録再生装置、P1…第1領域、P2…第2領域、P3…第3領域、P4…第4領域。
Claims (9)
- 記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、
前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、
前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、
前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、
前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、
前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯上を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体。 - 記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、
前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、
前記アドレス部では互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が二次元的に配列し、
前記アドレス部の少なくとも一部において前記第1及び第2信号レベル部は前記分離帯上を通る線を境界線としていることを特徴とする記録媒体。 - 記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、
前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、
前記アドレス部では互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が二次元的に配列し、
前記アドレス部の少なくとも一部において前記第1及び第2信号レベル部は前記分離帯上を通る線を境界線とし、
前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、
前記第1乃至第4領域のそれぞれでは前記第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、
前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、
前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯上を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体。 - 記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、
前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、
前記アドレス部は、前記サブトラック及び前記分離帯のそれぞれに対して前記第1方向に沿って対応する位置にそれらのアドレス情報を保持していることを特徴とする記録媒体。 - 記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、
前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、
前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、
前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、
前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線及び前記分離帯の各中心線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、
前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯とそれに隣接した前記サブトラック間を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体。 - 記録セルまたは記録セル群を第1方向に沿って配列してなるサブトラックを前記第1方向と交差する第2方向に配列することによりそれぞれが構成された記録トラック帯及び前記記録トラック帯間に介在した分離帯を備えた記録領域と、
前記記録領域に対して前記第1方向に隣接し、前記第1方向に沿って配列したアドレス部及びバースト部を備えたサーボ領域とを具備し、
前記アドレス部は、前記サブトラック及び前記分離帯のそれぞれに対して前記第1方向に沿って対応する位置にそれらのアドレス情報を保持しており、
前記バースト部は前記第1方向に隣り合う第1乃至第4領域を含み、
前記第1乃至第4領域のそれぞれでは互いに異なるレベルの信号を出力する第1及び第2信号レベル部が前記第2方向に交互に配列し、
前記第1領域と前記第2領域とは、それぞれ前記サブトラックの各中心線及び前記分離帯の各中心線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあり、
前記第3領域と前記第4領域とは、それぞれ個々の前記記録トラック帯内で隣接した前記サブトラック間を通る各線及び前記分離帯とそれに隣接した前記サブトラック間を通る各線の双方を前記第1及び第2信号レベル部間の境界線とするとともに、前記第1及び第2信号レベル部の位置を反転させた関係にあることを特徴とする記録媒体。 - 前記分離帯と前記サブトラックとは幅が互いに等しいことを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載の記録媒体。
- 前記分離帯には記録部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の記録媒体。
- 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の記録媒体と、
前記記録媒体に対向可能な記録再生ヘッドと、
前記記録再生ヘッドを前記記録媒体に対して前記第1方向に相対移動させる駆動機構とを具備したことを特徴とする記録再生装置。
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