JPH04298495A - 昇降装置 - Google Patents

昇降装置

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JPH04298495A
JPH04298495A JP3081287A JP8128791A JPH04298495A JP H04298495 A JPH04298495 A JP H04298495A JP 3081287 A JP3081287 A JP 3081287A JP 8128791 A JP8128791 A JP 8128791A JP H04298495 A JPH04298495 A JP H04298495A
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boom
vehicle body
telescopic boom
hydraulic cylinder
lifting
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Mitsuhiro Kishi
光宏 岸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は昇降台を車体より上方に
上下に移動させて、人員、資材を高所に持ち上げること
ができる昇降装置に関し、特に、伸縮ブーム体を一本と
した簡易な構成でありながら、従来のような複数本の伸
縮ブーム体を持つ昇降装置と同等の機能を持ち、しかも
、伸縮ブーム体の俯仰動作と伸長動作を簡易な構成で同
期制御させることにより、昇降台を車体に対して垂直上
方に持ち上げさせることができる昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路、ビル建築等の高所における組
立て、塗装、修理には昇降台を昇降させる昇降装置が多
く用いられ、この昇降台に作業員、資材を載せて、持上
げたり、降下させて作業をさせていた。
【0003】従来の昇降装置においては、一対のアーム
をその中央で軸支して一組とし、複数組のアームを上下
方向に連結したパンタグラフ状の伸縮機構が用いられて
いたが(いわゆるシザースタイプ)、この機構では昇降
装置の最大上昇高さを高くするためには、アームの各長
さを長くするか、連結するアームの組数を多くしなけれ
ばならないものであった。このため、上昇高さを高くで
きる昇降装置を設計すると、多数組のパンタグラフを用
いなければならず、伸縮機構を折畳んだ状態での昇降装
置の高さが高くなり、作業員が昇降台に乗り降りしたり
、資材を積込み、積降ろしする作業が煩わしいものであ
った。
【0004】このためアームの内部に複数のブームを伸
縮自在に挿入して、一つのアームがその長さ方向に伸長
できるように構成した昇降装置も案出されている(例え
ば特願昭56年第134487号、特願昭56年第19
1065号等)。この新しく提案された昇降機構では、
二個一組の中間ブームをその中心で回動自在にX字形に
組合わせ、二組の中間ブームを並列に配置し、各中間ブ
ームを上下端に挿入した各四本の上ブームと下ブームに
よって車体と昇降台を連結させていた。このため必要と
するブームの使用本数が多くならざるを得ず、構成部材
の点数が極めて多くなり、製造、組立が煩雑となり価格
も高くなるものであった。
【0005】また、このような摺動する機構では、各ブ
ームの摺動部分が極めて多くなり、通常この摺動点には
滑りを良好に保つためにポリアミド系の合成樹脂材料に
よる摺動部品を取付けておかなければならないものであ
った。これらの摺動部品は定期的に取換えなければなら
ず、取換えのための部品点数が多くなり、点検や整備に
費用が掛かるとともに作業が煩わしいものであった。
【0006】このため、伸縮ブーム体を一本にして側面
から視てZ字形になるように伸縮させる昇降装置も提案
されている(特願昭59年95797号等)。この新し
い機構では、一本の伸縮ブーム体の長さ方向の伸縮と、
この伸縮ブーム体を上下に俯抑させる二つの制御が必要
とされ、両者の制御を同期して行うのが好ましいもので
あった。この両者の制御を行うためには、伸縮ブーム体
の伸び量を測定する伸縮量測定器と伸縮ブーム体の水平
からの俯抑角度を測定する角度測定器が必要とされ、両
測定器からの検出信号を演算して、俯抑用の油圧シリン
ダーと伸縮用の油圧シリンダーをそれぞれ制御させなけ
ればならないものであった。これらの測定器を昇降装置
に配置するのは組立上複雑な構成となるものであり、さ
らに、両測定器から出力された信号を演算用のコンピュ
ーター(マイコン等)を必要とするものであった。これ
らの測定器、コンピューターは個々の価格が高く、昇降
装置全体の価格を上げる要因となっていた。大型の昇降
装置であってはコンピューターの価格はそれ程製品全体
の価格に響かないものであるが、小型の昇降装置におい
ては昇降装置全体の価格に対するコンピューターの原価
比率が高くなり、小型の昇降装置には負担が大きい欠点
を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように新しく提
案されたZ字形の昇降装置では、従来のシザース型の昇
降装置やX字形に伸縮する昇降装置に比べ、その部品点
数が少なくなる等の優れた特徴があるが、伸縮ブーム体
の俯抑と伸びを同時に制御しなければいけないため制御
の機構が複雑、高価となる欠点を有していた。
【0008】このため伸縮ブーム体の伸長量や、傾斜角
度の測定器及びこれらからの信号による演算を行うため
のコンピューターを使用せず、昇降台を車体に対し垂直
方向に持上げるための簡易な制御機構の開発が望まれて
いた。特に、高価なコンピューター等の電子機器を使用
せずに、制御ができる機構が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動できる車
体と、この車体上方に配置された平坦な昇降台と、車体
と昇降台の間に配置され複数のブームをその長さ方向に
挿通した伸縮ブーム体と、車体と伸縮ブーム体の間に介
在されて伸縮ブーム体を斜めに持ち上げることができる
俯仰手段と、伸縮ブーム体の内部に収納されて伸縮ブー
ム体を伸長させる伸長手段とからなり、車体と昇降台と
伸縮ブーム体とが側面から見てZ字形になるように配置
させ、伸縮ブーム体を伸縮させるとともに俯仰させるこ
とで昇降台を上下動させることができる昇降装置におい
て、昇降台に下面一方に第一の伸びワイヤーの先端を連
結し、車体の他方において第一の伸びワイヤーを第一の
巻取りドラムに巻き廻し、昇降台の下面他方に第二の伸
びワイヤーの先端を連結し、車体の一方において第二の
伸びワイヤーを第二の巻取りドラムに巻き廻し、何れか
一方の巻取りドラムを回転自在に軸支し、何れか他方の
巻取りドラムを回転自在かつ水平方向に移動できるよう
に保持し、何れか他方の巻取りドラムの移動量によって
第一と第二の伸びワイヤーの引き出し量の偏差を検出し
、前記俯仰手段と伸長手段を制御して昇降台を水平に維
持しながら伸縮ブーム体の先端が車体に対して垂直方向
に移動させるように制御させることを特徴とする昇降装
置を提供するものである。
【0010】
【作用】本発明では、昇降台の下面の一方と他方にそれ
ぞれ第一と第二の伸びワイヤーの先端を連結してあり、
第一の伸びワイヤーは車体の他方に向けて延長されてい
て、車体の第一の巻上げドラムに巻取られている。また
、第二の伸びワイヤーは車体の一方に向けて延長されて
いて、車体の第二の巻上げドラムに巻取られている。 このため、二つの伸びワイヤーは側面から視てX字形と
なるように配置されている。そして、俯仰手段と伸長手
段が同時に作用すると、両伸びワイヤーをX字形のそれ
ぞれの長辺を斜め方向に伸長させることとなり、第一と
第二の巻上げドラムを回転させながら両伸びワイヤーを
引き出すことになる。この時、一方の巻上げドラムは回
転自在に軸支させてあるが(回転軸を保持する軸受は移
動しない)、他方の巻上げドラムは回転できると共に水
平方向に移動可能に保持させてある。このため、一対の
伸びワイヤーの引出し量に差が生じた場合には、他方の
巻上げドラムの位置が水平方向に変動することになる。 この巻上げドラムの移動量が両伸びワイヤーの引出し長
さの差となって表れるので、この巻上げドラムの移動を
検知して俯仰手段と伸長手段の制御を行うことにより、
伸縮ブーム体の先端が車体に対して常に垂直方向に移動
できるように補正させることができる。この結果、昇降
台は車体に対して垂直上方に直線上に移動することがで
きる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1は本発明の一実施例である昇降装置の昇降台を
上昇させた状態を示す斜視図、図2は昇降台を最下位置
に降下させた状態の側面図、図3は同上の正面図、図4
は昇降台を最大高さ位置にまで上昇させた状態を示す側
面図である。
【0012】移動できる車体1の前後左右にはそれぞれ
前輪2と後輪3が軸支してあり、車体1が自由に移動で
きる構成となっている。この車体1の下部には、エンジ
ン、油圧ポンプ等を収納した原動箱4が取付けてある。
【0013】この車体1の上面一端(後輪3側)には一
対の軸支片5が間隔をおいて固着してあり、この軸支片
5の間には断面四角形であって内部を中空とした下ブー
ム6が挿入してあり、軸支片5と下ブーム6の下端とは
ピン7によって回動自在に連結してある。なお、ピン7
は下ブーム6側に固着してあり、ピン7は軸支片5に対
して相対的に回動することができる。前記車体1の上面
であって、軸支片5と反対の位置(前輪2側)の左右に
はそれぞれ一対のピン止め8が固着してあり、このピン
止め8と下ブーム6の両側との間には俯抑手段としての
俯抑用の油圧シリンダー9が介在させてある。
【0014】前記下ブーム6の先端は断面四角形に開口
しており、この開口には断面四角形をした内部中空の中
ブーム10がその長さ方向に摺動自在に挿通してあり、
中ブーム10の先端開口には同様に断面四角形の内部中
空の先ブームがその長さ方向に摺動自在に挿通してある
。この先ブーム11の先端には断面がコの字形をして下
方に開口したカバー体12が固着してあり、カバー体1
2の上部内面は下ブーム6の外側と平行になるように間
隔を置いてあり、先ブーム11とカバー体12の間には
下ブーム6が挿通できる程度の隙間が形成してある。 この下ブーム6は車体1の長さ程度の長さに設定してあ
り、中ブーム10と先ブーム11のそれぞれ車体1の長
さとほぼ同じ長さに設定してある。これらの下ブーム6
、中ブーム10、先ブーム11により伸縮ブーム体13
が形成されている。
【0015】次に、図中で符号16は車体1とほぼ同じ
床面積を持つ平坦な昇降台であり、この昇降台16の下
面他端(前輪2側)には間隔をおいて一対の軸支片14
が固着してあり、両軸支片14の間にはカバー体12の
先端が挿入してある。そして、軸支片14とカバー体1
2とはピン15により回動自在に連結されている。また
、昇降台16の下面であって、軸支片14と反対側の位
置(後輪3側)の両側にはそれぞれ一対のピン止め17
が固着してあり、各ピン止め17とカバー体12の両側
の間にはそれぞれ姿勢補正用の油圧シリンダー18が介
在させてある。更に、昇降台16の上面周囲には、搭乗
した作業員が落下しないように手摺り19が垂直に植設
してある。
【0016】この昇降台16の下面の一方(図1、図2
、図3の右側)にはワイヤー掛け55が固着してあり、
昇降台16の下面の他方(図1、図2、図3の左側)に
はワイヤー掛け61が固定してある。このワイヤー掛け
55には複数の金属細線を撚り合わせて柔軟性を持たせ
た第一の伸びワイヤー56の先端が連結してあり、この
伸びワイヤー56は伸縮ブーム体13の傾斜方向に沿っ
て下降し、軸支片5の外側に軸支されたプーリー57に
巻き廻されて車体1の他方(図1、図2、図3の左側)
に開口された引込み穴58に挿通されている。 また、ワイヤー掛け61には複数の金属細線を撚り合わ
せて柔軟性を持たせた第二の伸びワイヤー62の先端が
連結してあり、この伸びワイヤー62は車体1の一方(
図1、図2、図3の右側)に延長させてある。そして、
車体1の一方上面隅部には、薄肉の保持板63が起立し
てあり、この保持板63の側面にはプーリー64が軸支
してあり、このプーリー64には伸びワイヤー62を接
触させてある。そして、伸びワイヤー62はプーリー6
4の外周に沿って下方に向けられ、車体1の一方に貫通
開口した引込み穴65に挿通されている。このようにし
て、車体1と昇降台16との間には二つの伸びワイヤー
56と62がX字形となるように張り渡されていること
になる。
【0017】次に、図5は前記の伸縮ブーム体13の内
部構成を示すものである。これらの下ブーム6、中ブー
ム10、先ブーム11はそれぞれ伸縮できるようにテレ
スコピック状に挿通されている。この先ブーム11の先
端に取付けられているカバー体12は、その上辺が下ブ
ーム6の全長の2/3程度の長さであり、またその下辺
は1/3程度であり、図5中において左側の辺は下方に
向けて斜めになるように形成してある。この下ブーム6
の上部であって、その左端より1/3程度の位置には油
圧シリンダー9を連結するためのピン孔21が設けてあ
り、カバー体12の下部であってその全長の1/2程度
の位置には油圧シリンダー18を連結するためのピン孔
22が設けてある。
【0018】また、カバー体12の上部であってその左
端には軸支部23が固着してあり、この軸支部23内に
は下ブーム6の上面に接触するローラー24が軸支して
ある。この先ブーム11の上端(図5中右側)にはスプ
ロケットホイール41が軸支してあり、先ブーム11の
下端(図5中左側)よりその長さの1/3程度の位置に
もスプロケットホイール42が軸支してある。両スプロ
ケットホイール41、42の間にはチェーン43が巻廻
してあり、チェーン43の各端部は中ブーム10の上端
(図5中右側Cの位置)に位置させてある。そしてこの
チェーン43の右側には十個程度のポリアミド系樹脂で
形成した滑りやすい材質のスペーサーとしてのローラー
44が間隔を置いて配置してある。
【0019】さらに、図6は図5中におけるAーA矢視
の断面を示すものである。
【0020】中ブーム10の先端(図5中右端)の両側
にはそれぞれ補助板26が固着してある。この補助板2
6の下部には支軸28が固定してあり、この支軸28に
は補助板26の内側に位置してそれぞれが先ブーム11
の外周下面に当接するローラー29が回転自在に軸支し
てある。この支軸28の中央には、下ブーム6と先ブー
ム11とを連結させるチェーン(図示せず)を回転させ
るプーリー30が軸支してある。また、補助板26には
先ブーム11の外側に接触するスライダー31と、カバ
ー体12の内部に当接するスライダー32が設けてある
【0021】そして、先ブーム11の内壁上部の左右に
は、一対のスプロッケットホイール41が軸45により
軸支されており、各スプロケットホイール41にはそれ
ぞれチェーン43が巻廻してあり、各チェーン43には
複数個のローラ44が間隔をおいて配置してある。
【0022】次に、図7は図5中におけるBーB矢視の
断面を示すものである。
【0023】カバー体12の下端上部に設けた軸支部2
3の内部左右には、その側面と平行になるように一対の
支片33が固着してあり、軸支部23の側面と各支片3
3の間にはそれぞれピン43が架設してあり、各ピン3
4には前記ローラー24が軸支してある。そして、カバ
ー12の側面には下ブーム6の側面に当接するライナー
35が固着してあり、下ブーム6には中ブーム10の外
周と当接するライナー36が固着してある。前記先ブー
ム11の下方の左右内壁にはそれぞれスプロケットホイ
ール42が軸支してあり、このスプロケットホイール4
2にはチェーン43が巻廻してある。
【0024】また、図8は図6中左側におけるスプロケ
ットホイール41の付近を拡大して示すものである。
【0025】前記先ブーム11の内壁には、その側面よ
り突出して固定したピン45が設けてあり、このピン4
5には前記スプロケットホイール41が回転自在に軸支
してあり、このスプロケットホイール41にはチェーン
43が巻付けてある。また、前記ブーム11の上面には
、ポリアミド系の合成樹脂で形成したレール46が先ブ
ーム11の長さ方向と平行に固着してあり、このレール
46の上面に前記チェーン43のコロが転動できるよう
に接触させてある。そして、チェーン43の両面にはL
字形に形成した一対のアングル片47が連結してあり、
両アングル片47の間にはコの字形をして上方に開口し
た軸支体48が固着してあり、この軸支体48には軸4
9によって前記ローラー44が軸支させてある。
【0026】次に、図9、図10は本実施例において伸
縮ブーム体13の伸長動作と俯仰動作を同期させるため
に用いられる追従検知機構68の構成を詳しく説明する
ものである。
【0027】前記伸びワイヤー56は、昇降台16の下
面一方より斜め下方に延長し、軸支片5に軸支されたプ
ーリー57に接触されている。この車体1の軸支片5付
近には、車体1の上下に貫通して引込み穴58が開口し
てあり、この引込み穴58より伸びワイヤー56は車体
1の下方に挿入してある。車体1の下面であって引込み
穴58の下部にはプーリー59が軸支してあり、このプ
ーリー59によって伸びワイヤー56は水平方向に反転
され、伸びワイヤー56は追従検知機構68にある巻上
げドラム60に巻回されている。また、前記伸びワイヤ
ー62は昇降台16の下面他方より車体1の一方に向け
て斜めに延長しており、この車体1の一方に軸支された
プーリー64に接触させられている。この車体1の一方
であってプーリー64の下方には引込み穴65が貫通し
て開口してあり、この引込み穴65により伸びワイヤー
62が挿通させてある。そして、車体1の下面であって
引込み穴65の下方に位置してプーリー66が軸支して
あり、このプーリー66で伸びワイヤー62が反転させ
られることで水平方向に延長させられている。この伸び
ワイヤー62は追従検知機構68にある巻上げドラム6
07巻回されている。
【0028】さて、前記追従検知機構68は、伸縮ブー
ム体13の俯仰角度と伸長長さを同期して制御するもの
であり、この追従検知機構68は車体1の下面中央に固
定された一対の軸支板70、71により全体が固定され
ている。両軸支板70、71はそれぞれ薄肉の鋼板を平
行に間隔を置いて設置してあり、両軸支板70、71の
間には前述の巻上げドラム60、67が回転自在に軸支
させてある。この巻上げドラム60の中央には支軸72
が貫通固定してあり、この軸72は軸支板70、71に
開口された保持穴73によって軸支され、回転自在でか
つその位置に保持されている。また、巻上げドラム67
の中央には支軸74が貫通固定してあり、この支軸74
は軸支板70、71に開口された長穴75、76によっ
て保持されている。これらの長穴75、76は軸支板7
0、71に水平方向に延長するように細長く開口されて
おり、支軸74は両長穴75、76によって回転自在で
かつ水平方向に移動自在なように軸支されている。
【0029】また、各支軸72、74にはスプロケット
ホイール77、78が固定してあり、両スプロケットホ
イール77、78の間には支軸72、74が同一回転速
度で回転するように制御するチェーン79が巻廻されて
いる。このチェーン79により両支軸72、74はその
回転角度が同一となるように規制される。そして、この
チェーン79の下側にはバネ80によって常に上方に付
勢されたアーム81が設けてあり、このアーム81の先
端に設けたテンションローラー82は常時チェーン79
の下面に接触させてあり、チェーン79が緩まないよう
に維持している。また、前記支軸74には接触板83が
回転自在に挿通してあり、この接触板83の左右には二
つのリミットスイッチ84、85が位置させてある。そ
して、前記支軸72の軸支板70の外側にはスプロケッ
トホイール86が固定してあり、このスプロケットホイ
ール86にはチェーン87が巻廻してあり、チェーン8
7の他方にはスプロケットホイール88が巻廻してあり
、このスプケットホイール88はモーター89と連結さ
せてある。
【0030】次に、図11は本実施例における油圧回路
を示すものである。
【0031】エンジン90によって駆動させられる油圧
ポンプ91の吸引側には油タンク92に連通されており
、油圧ポンプ91の吐出側には三方に切換える電磁式の
制御弁93が接続されている。この制御弁93の吐出側
にはそれぞれ絞り弁94、95が接続してあり、絞り弁
94には油圧シリンダー50が接続してあり、絞り弁9
5には油圧シリンダー9に接続してある。そして、油圧
シリンダー50の排出側は前記制御弁93に接続してあ
り、油圧シリンダー9の吐出側と油圧シリンダー18の
圧力側が直列に接続させてあり、油圧シリンダー18の
排出側は前記制御弁93に接続してある。各絞り弁94
、95には、それぞれ電磁式の同期弁96、97が並列
に接続させてある。
【0032】次に、図11において符号98は作業者が
操作する操作用のレバー99を有する制御器であり、こ
のレバー99を操作することによって昇降台16を上下
動させる指令を出すものである。この制御器98からの
上昇ための制御出力は、上昇指示回路100を介して制
御弁93の正側の電磁コイルに接続させてある。また、
制御器98からの下降のための制御出力は、下降指示回
路101を介して制御弁93の逆側の電磁コイルに接続
してある。また、下降指示回路101の出力は前記モー
ター89と切換え器104の切換え片105、106に
も接続してある。また、前記リミットスイッチ84の出
力には補正回路102が接続してあり、この補正回路1
02の出力には切換え器104の切換え片105に接続
してある。この切換え器104は2極2接点型の電気ス
イッチであり、2つの切換え片105、106と4つの
固定接点107、108、109、110を内蔵してい
るものである。この切換え片105、106は連動して
作動するものであり、切換え片105は常時は固定接点
107と接触しているが、切り換わることにより固定接
点108に接触することができる。また、切換え片10
6は常時は固定接点109と接触しているが、切り換わ
ることにより固定接点110に接触することができる。 そして、前記リミットスイッチ85の出力には補正回路
103が接続してあり、この補正回路103の出力には
切換え器104の切換え片106に接続してある。この
切換え器104の固定接点107と110とは前記同調
弁97の電磁コイルに接続してあり、固定接点108と
109とは前記同調弁96の電磁コイルに接続してある
【0033】次に、本実施例の作用を説明する。
【0034】図2、図3は伸縮ブーム体13を縮小して
、昇降台16を最下位置に降ろした状態を示すもので、
この状態で昇降台16に作業員が搭乗するとともに、資
材を搭載して昇降台16を上昇させることができる。
【0035】まず、昇降台16を上昇させるためには、
原動箱4内にあるエンジン90を作動させて油圧ポンプ
91を従動させ、油タンク92から圧力油を吸引して圧
力油を発生させる。この圧力油は制御弁93に伝えられ
るものであり、この後この圧力油が油圧シリンダー9、
18、50に供給されることによって昇降台16は昇降
または下降することになる。
【0036】<昇降台16の上昇>
【0037】前記制御器98にあるレバー99を操作し
て上昇側に倒すとその信号は上昇指示回路100に伝え
られ、上昇指示回路100から制御弁93の電磁コイル
に信号が伝えらて制御弁93を正側に接続することにな
る。このため、油圧ポンプ91からの圧力油は絞り弁9
4を介して油圧シリンダー50に伝えられるとともに、
絞り弁95を介して油圧シリンダー9に伝えられる。そ
して、油圧シリンダー9から排出された圧力油は油圧シ
リンダー18に伝えられ、油圧シリンダー18から排出
された圧力油は制御弁93を介して油タンク92に戻さ
れる。この油圧シリンダー9と18は直列に接続してあ
るため、両者の伸びは常に同一となり、伸縮ブーム体1
3の傾斜角度に如何にかかわらず、昇降台16は常に水
平に保持されることになる。このようにして、油圧シリ
ンダー50と油圧シリンダー9、18とが同時に作動す
るために、伸縮ブーム体13はその全長を長くするとと
もに、油圧シリンダー9の伸長によって車体1に対して
傾斜して俯仰させられることになる。
【0038】<伸縮ブーム体13の俯抑動作>
【003
9】油圧シリンダー9、18に圧力油が供給されると油
圧シリンダー9、18が伸長し、ピン7を中心として下
ブーム6を上方に回動させる。このため、伸縮ブーム体
13は車体1に対して除々に俯抑される。この動作は制
御弁93を正側に切換えることで真先に行われ、油圧シ
リンダー9、18の動作は油圧シリンダー50の動作よ
り常に先行して作動することになる。
【0040】<伸縮ブーム体13の伸縮動作>
【004
1】次に、同期弁94を通過して油圧シリンダー50に
油圧が供給されると、その圧力は伸縮ブーム体13を伸
長させるように作動する。まず、中ブーム10を下ブー
ム6より摺動させて引出させるとともに、先ブーム11
を中ブーム10より摺動させて引出させ、ピン7と15
の間隔を拡大させるように作用する。この伸縮の動作に
おいてローラー24は下ブーム6の上面に接触して転動
しながら移動することになる。
【0042】このカバー体12と下ブーム6、中ブーム
10、先ブーム11の間には隙間があるためがた付きが
生ずることになり、荷重によって変形する恐れが生じて
くる。すなわち、昇降台16の荷重が油圧シリンダー1
8を介してピン孔22に伝えられ、カバー体12はこの
ピン孔22の応力で下方に曲げられる応力が加えられる
ことになる。しかし、前述のようにローラー24が下ブ
ーム6の上面を転動しているため、荷重がこのローラー
24で支えられ、その後下ブーム6に伝えられるので、
カバー体12は変形せずに昇降台16をその高さに維持
しながら、先ブーム11と共に上方に伸長する。
【0043】この下ブーム6がカバー体12に対して移
動すると、ついには下ブーム6の上端がローラー24の
下面を通過してしまう。しかし、この伸縮ブーム体13
が伸縮する際には、前述のように中ブーム10の先端は
先ブーム11の上端より離れるように摺動して引出され
るため、チェーン43も先ブーム11の内部より引出さ
れてスプロケットホイール41、42を回転させながら
転動する。このチェーン43がレール46を滑るために
円滑に移動し、同時にチェーン43に固着してあるロー
ラー44も従動する。
【0044】このため、チェーン43に固定してある各
ローラー44も中ブーム10とともに従動して移動し、
ローラー44は先ブーム11とカバー体12の間に形成
された空間内に移動する。これらのローラー44はカバ
ー体12の内壁に接触しながら転動することになり、カ
バー体12に加えれる荷重はこのローラ44、チェーン
43、レール46を介して先ブーム11の上端に伝達さ
れることになる。こうして、ローラー24が下ブーム6
より離れてしまっても、カバー体12の荷重は各ローラ
ー44が接触することになり、昇降台16の荷重によっ
てカバー体12は変形することがなくなる。
【0045】図12において(イ)は伸長の初期の状態
を示すものであり、ピン孔22に加えられた荷重はロー
ラー24で支持される。そして伸縮ブーム体13の伸長
作動がさらに進むと、下ブーム6はカバー体12より引
出されることになり、ローラー24は下ブーム6の上面
から離れることになる(図13の(ロ)参照)。この時
にはすでに中ブーム10によってローラー44は先ブー
ム11とカバー体12の間に引出されており、ピン孔2
2に加えれた荷重はローラー44等を介してカバー体1
2に伝達され、カバー体12と先ブーム11の間隔は平
行に保持される。
【0046】さらに、中ブーム10が引出されて先ブー
ム11の先端との間隔大きくなると、これらのローラー
44は先ブーム11とカバー体12の間に等間隔に配置
されて転動することになり、先ブーム11が順次中ブー
ム10より引出され、ついには図14の(ハ)の状態で
停止し、この状態が伸縮ブーム体13の最大伸長の位置
である。こうしてローラー24とローラー44の接触と
転動が切換えられて伸縮ブーム体13円滑に摺動する。
【0047】また、伸縮ブーム体13が縮小されるとき
には、中ブーム10内に先ブーム11が挿通されるよう
に移動し、チェーン43は前述とは逆方向に移動し、ロ
ーラー44は先ブーム11内に収納されることになる。 そして、下ブーム6の上端がカバー体12の下端に接触
すると、ローラー24が下ブーム6の上面を転動し始め
る。こうして伸縮ブーム体13が縮小するときには、前
述とは逆に図14の(ハ)より、図13の(ロ)、図1
2の(イ)の順に作動し、カバー体13に加えられる荷
重はローラー44からローラー24に切り換わる。
【0048】なお、本実施例ではスペーサーとしてのロ
ーラー44を円筒形に形成してあるが、スペーサーはカ
バー体12と先ブーム11の間隔を埋めるものであれば
、四角形でも多角形でも同一の作用を達成することは当
然である。
【0049】<昇降台16の平行維持>
【0050】こ
のように、油圧シリンダー9によって伸縮ブーム体13
が俯抑させられ、同時に油圧シリンダー50によって伸
縮ブーム体50がその長さ方向に伸びる。この時、油圧
シリンダー18には油圧シリンダー9から直列に圧力油
が供給されているため、同時に同一伸び量で伸長するこ
とになる。油圧シリンダー18は伸縮ブーム体13と昇
降台16の間の角度を拡大するように作用し、二つの油
圧シリンダー9と18の伸長量が同一であることから、
伸縮ブーム体13に対する車体1の角度と昇降台16の
角度は同一となる。このため、高所作業車は側面から視
てややZ字形となり、昇降台16は車体1に対して常に
平行に維持されることになり、昇降台16に搭載した作
業員等は落下することがない。
【0051】<伸縮ブーム体13の伸長と俯仰の同期>
【0052】前述のように油圧シリンダー9と18及び
50がそれぞれ独立して作動することにより、伸縮ブー
ム体13は車体1に対して俯抑され、伸縮ブーム体13
は伸長し、同時に昇降台16は常に車体1に対して平行
に維持される。しかしながら、各油圧シリンダー9、1
8、50がそれぞれ勝手に動作するとなれば、昇降台1
6は上昇することができても車体1の平面に対して垂直
に上昇することができず、車体1に対して前後方向に偏
位して上昇することとなり、極めて不安定となる。油圧
シリンダー9の伸長が早く作動するとなれば伸縮ブーム
体13は大きく俯仰し、後方に転倒する恐れがある。ま
た、油圧シリンダー50の伸長が早く作動すれば、伸縮
ブーム体13の伸長量が大きくなり、車体1の前方に重
心が移動して前方に転倒する恐れがある。このため、油
圧シリンダー9、18と油圧シリンダー50のそれぞれ
の作動の同期を図らなければ昇降台16を垂直方向に上
昇させることは不可能となる。このため、図15ととも
に伸縮ブーム体13の俯抑と伸長の動作におけるそれぞ
れの間の同期制御に付いて説明する。
【0053】前述のように昇降台16を上昇させる場合
にはレバー99を上昇側に倒し、制御器98より上昇指
示回路100に信号を伝えて制御弁93を正側に接続す
る。このため、油圧ポンプ91の圧力油は油圧シリンダ
ー50に伝えられ、伸縮ブーム体13を伸長させる。同
時に油圧シリンダー9にも圧力油は供給されて、油圧シ
リンダー9と18が同時に伸長し、伸縮ブーム体13を
車体1に対して上方に俯仰させることになる。このよう
にして、側面から視て車体1、伸縮ブーム体13、昇降
台16によりZ字形になるように変形して昇降台16が
車体1の上方に持ち上げられる。
【0054】昇降台16が持ち上げられると、ワイヤー
掛け55、61に先端を連結してある伸びワイヤー56
、62はそれぞれ引っ張られ、プーリー57、59及び
64、66と転動しながら巻上げドラム60、67を回
転させて巻きほぐすことで両伸びワイヤー56、62は
それぞれ引き出される。この昇降台16が車体1に対し
て真っ直ぐ上方に持ち上げられているならば、両伸びワ
イヤー56、62はX字形となって張り渡されることに
なり、このX字形となった引き出された長さは同量であ
れば、昇降台16は車体1より常に垂直上方に持ち上げ
られていることになる。これは図15における(ニ)で
示される状態であり、この時両伸びワイヤー56、62
はそれぞれ同一の長さだけ引き出されており、巻上げド
ラム60、67の間隔はLとなっており、接触板83は
何れのリミットスイッチ84、85に接触していない。 この状態が維持されるならば、昇降台16は車体1に対
して垂直上方に真っ直ぐ持ち上げられることになる。こ
の時、両巻上げドラム60、67の回転は、スプロケッ
トホイール77、78、チェーン79によって回転が連
動されているため、常に同一回転速度で回転させられる
こととなり、伸びワイヤー56が巻上げドラム60より
引き出されるときの回転は、伸びワイヤー62が巻上げ
ドラム67より引き出されて回転する量と常に一致して
いることになる。このように、巻上げドラム60、67
の両回転量が同一であれば、伸びワイヤー56、62の
引き出し量は常に同一の長さとなり、巻上げドラム60
、67の間隔Lは変動することはない。
【0055】しかしながら、この状態において油圧シリ
ンダー9の伸長の動作が油圧シリンダー50の伸長の動
作より先行し、伸縮ブーム13の傾斜角が伸縮ブーム体
13の伸び量よりも大きくなったときには、図15(ホ
)に示すように昇降台16は車体1に対して他方(図1
5中左方向)に偏位して移動することになる。このよう
なときには、伸びワイヤー56と62の伸び量には差が
生じることとになるが、前述のように両巻上げドラム6
0、67の回転量は同一である。このことから、巻上げ
ドラム67は伸びワイヤー62の引出し力によって引き
ずられ、支軸74は長穴75、76の長さ方向に沿って
図10中右方向に移動させられることとなる。この結果
、巻上げドラム60、67の間隔は図15(ホ)で示す
ように、L+Sの長さに変化する。巻上げドラム67、
支軸74がSの量だけ右方向に移動したことにより、支
軸74に挿通した接触板83はリミットスイッチ85と
接触し、油圧シリンダー9の先行した伸びの動作を補正
するように作用する。
【0056】まず、リミットスイッチ85に接触板83
が接触すると、補正回路103からの信号は切換え片1
06、固定接点109を介して同期弁96の電磁コイル
に伝えられる。このため、同期弁96は導通して絞り弁
94の外部にバイパス回路を形成し、油圧ポンプ91か
らの油圧は絞り弁94を介さずに直接油圧シリンダー5
0に流れることになる。すると、油圧シリンダー50に
供給される油圧量は油圧シリンダー9に供給される油圧
量よりも大きくなり、油圧シリンダー50の伸びの早さ
は油圧シリンダー9の伸びの早さよりも早くなる。従っ
て、油圧シリンダー9による伸縮ブーム体13の俯仰の
速度よりも、油圧シリンダー50による伸縮ブーム体1
3の伸長量が早くなり、昇降台16は図15中右方向に
水平移動するように補正される。そして、伸びワイヤー
56がより引き出されて伸びワイヤー62の引き出し長
さと等しくなると、巻上げドラム60、67の回転速度
は同じであることから、巻上げドラム67は長穴75、
76に沿って図10中左方向に移動し、偏位Sを解消す
るように復帰する。この復帰により、図15(ホ)から
図15(ニ)の状態になると接触板83はリミットスイ
ッチ85から離れ、同期弁96は閉鎖して油圧シリンダ
ー50へは絞り弁94を介して油圧が供給されることに
なる。
【0057】次に、前述とは逆に、伸縮ブーム体13の
伸長と俯仰の動作中において、油圧シリンダー50の伸
びの速度が油圧シリンダー9の伸びの速度よりも大きく
なった場合には、図15(ヘ)で示すように昇降台16
は車体1の一方(図15中右方向)に水平移動すること
となり、伸びワイヤー56は伸びワイヤー62の長さよ
りも長く引き出される。このため、二つの巻上げドラム
60、67の回転数が同じであることからして、巻上げ
ドラム67の支軸74は長穴75、76の長さ方向に沿
って図10中左方向に移動させられる。このため、巻上
げドラム60、67の間隔は正常な間隔LよりもSだけ
接近したL−Sの長さに減少させられる。すると、支軸
74に挿通した接触板83はリミットスイッチ84に接
触し、昇降台16が車体1の一方に偏位していることを
知らせる。このリミットスイッチ84が作動させられる
と、補正回路102からの信号は切換え片105、固定
接点107を介して同期弁97の電磁コイルに伝えられ
る。このため、同期弁97は導通して絞り弁95の外部
にバイパス回路を形成し、油圧ポンプ91からの油圧は
絞り弁95を介さずに直接油圧シリンダー9に流れるこ
とになる。すると、油圧シリンダー9に供給される油圧
量は油圧シリンダー50に供給される油圧量よりも大き
くなり、油圧シリンダー9の伸びの早さは油圧シリンダ
ー50の伸びの早さよりも早くなる。従って、油圧シリ
ンダー50による伸縮ブーム体13の伸長の速度よりも
、油圧シリンダー9による伸縮ブーム体13の俯仰の速
度が早くなり、昇降台16は図15中左方向に水平移動
するように補正される。そして、伸びワイヤー62がよ
り引き出されて伸びワイヤー56の引き出し長さと等し
くなると、巻上げドラム60、67の回転速度は同じで
あることから、巻上げドラム67は長穴75、76に沿
って図10中右方向に移動し、偏位Sを解消するように
復帰する。この復帰により、図15(ヘ)から図15(
ニ)の状態になると接触板83はリミットスイッチ84
から離れ、同期弁97は閉鎖して油圧シリンダー9へは
絞り弁95を介して油圧が供給されることになる。
【0058】このように、巻上げドラム67の水平方向
の偏位量を接触板83、リミットスイッチ84、85に
よって検知し、常に巻上げドラム60、67の間隔が所
定の量Lに保持することにより、昇降台16を車体1に
対し常に垂直上方に持ち上げさせることができる。この
巻上げドラム67の偏位は、すなわち昇降台16が車体
1に対する水平方向への偏位であり、この偏位を検知し
て二つの同期弁96、97を制御することにより、昇降
台16は車体1に対して垂直上方に持ち上げられること
になる。他の見方からすれば、二つの伸びワイヤー56
、62が常にX字形となるように両者の長さを等しく維
持させるため、二つの油圧シリンダー9、50の伸長速
度を交互に制御することで昇降台16を直線状に垂直に
持ち上げる制御を行うことができる。
【0059】こうして、所定の高さ位置までに昇降台1
6が上昇したならば、レバー99を中立に復帰させるこ
により制御弁93は閉鎖し、油圧シリンダー9、18、
50には圧力油が供給されず、昇降台16はその高さ位
置に保持された状態となって停止する。
【0060】<伸縮ブーム体13の縮小と下降の同期>
【0061】次に、昇降台16を降下させる場合におい
ても、昇降台16が車体1に対し常に垂直直線状に降下
させなければならない。伸縮ブーム体13の縮小速度だ
けが早く作動したり、傾斜角度の戻りのみが早く復帰す
ると、昇降台16の重心位置が車体1の一方か他方に偏
り、昇降台16が転倒する原因となる。
【0062】まず、レバー99により下降の操作を行う
とその信号は制御器98より下降指示回路101に伝え
られ、この下降指示回路101の信号は制御弁93の逆
側の電磁コイルに伝えられて制御弁93を逆接する。こ
のため、油圧ポンプ91からの圧力油は油圧シリンダー
18、50に伝えられ、油圧シリンダー9、18、50
をそれぞれ縮小させるように作用する。また、下降指示
回路101の信号はモーター89、切換え器104にも
伝えられる。このため、モーター89を作動させてスプ
ロケットホイール88、チェーン87、スプロケットホ
イール86、支軸72を介して巻上げドラム60を図1
0中反時計方向に付勢し、巻上げドラム60によって伸
びワイヤー56を巻き取る動作を行う。この支軸72の
回転はスプロケットホイール77、チェーン79、スプ
ロケットホイール78、支軸74を介して巻上げドラム
67に伝えられ、巻上げドラム67を前記巻上げドラム
60の回転速度と同調させて従動させる。このことから
、巻上げドラム60と巻上げドラム67がそれぞれ伸び
ワイヤー56、62を巻き取る速度は同一となる。そし
て、切換え器104内にある切換え片105は固定接点
108に接触し、切換え片106は固定接点110に接
触するように切換えられる。
【0063】前述のように、制御弁93が逆方向に投入
されたので、油圧シリンダー50はその長さを縮小させ
るように作動し、伸縮ブーム体13はその長さを縮小さ
せられる。また、油圧シリンダー18、19が縮小する
と昇降台16は水平を維持させたまま、伸縮ブーム体1
3の俯仰角度を浅くするように除々にその傾斜角度を水
平に近くなるように揺動させられる。この場合において
、油圧シリンダー9が縮小すると下段ブーム6はピン7
を中心として回動し、図1、図4において時計方向に回
動させられ、伸縮ブーム体13は水平に近づけられる。
【0064】この動作において、昇降台16が車体1に
対して垂直下方に向けて下降するためには、二つの伸び
ワイヤー56、62の長さが常に同じ長さを保持してい
なければならない。しかし、前述の引出しの動作とは違
い伸びワイヤー56、62自体は縮小しないが、前記モ
ーター89が作用していてスプロケットホイール88、
チェーン87、スプロケットホイール86を介して支軸
72を回転させるように付勢しているので、巻上げドラ
ム60は伸びワイヤー56を適度の張力で引っ張り、伸
びワイヤー56を弛まなせない。また、この支軸72の
回転に伴い、スプロケットホイール77、チェーン79
、スプロケットホイール79を介して支軸74も同時に
回転させられ、巻上げドラム67も同様に伸びワイヤー
62を常に適度の張力で引っ張るように付勢している。 このようにして、両伸びワイヤー56、62は常に引っ
張られた状態となり、X字形を維持することになる。
【0065】この状態において、油圧シリンダー50の
縮小量が早くなり、伸縮ブーム体13の縮小する速度が
油圧シリンダー9による俯仰角度の減少速度よりも早い
となれば、昇降台16は図15中左方向に移動させられ
、伸びワイヤー56が伸びワイヤー62よりも巻き取ら
れ、両伸びワイヤー56、62の張り出し長さが相違し
てくる。このため、図15(ホ)で示すように、巻上げ
ドラム67はその支軸74が長穴75、76に沿って移
動させられ、両巻上げドラム60、67の間隔はL+S
となる。すると、支軸74に挿通してある接触板83は
リミットスイッチ85を作動させて、補正回路103に
信号を伝える。この補正回路103の出力信号は、切換
え片106、固定接点110を介して同調弁97に伝え
られ、同調弁97を導通させる。このため、絞り弁95
にはバイパス回路が形成されたことになり、油圧ポンプ
91からの圧力油は油圧シリンダー9、18に直接供給
され、それらの縮小速度が早められる。この油圧シリン
ダー9が縮小速度が早くなると、伸縮ブーム体13の傾
斜角度が急激に下降し、昇降台16は車体1の一方(図
15中右方向)に移動させられ、図15(ニ)で示す状
態に昇降台16が復帰する。すると、伸びワイヤー62
の巻き込み量は伸びワイヤー56の巻き込み量よりも多
くなり、巻上げドラム60、67の回転量が同じである
ことから、巻上げドラム67の支軸74は長穴75、7
6に沿って巻上げドラム60方向に移動させらる。そし
て、支軸74に挿通した接触板83はリミットスイッチ
85から離れ、補正回路103からの信号が停止するた
めに同調弁97は閉鎖し、油圧シリンダー9、18には
絞り弁95を通過した圧力油が供給され、縮小速度は低
下させられる。
【0066】また、油圧シリンダー9、18の縮小速度
が早く、油圧シリンダー50の縮小速度が遅い場合には
、図15(へ)で示すように昇降台16は車体1の一方
に水平に移動することになる。このような状態のときに
は、伸びワイヤー56の張出た長さは伸びワイヤー62
の張出た長さより長くなっている。しかし、伸びワイヤ
ー62を巻き付けた巻上げドラム67と、伸びワイヤー
56を巻き付けた巻上げドラム60とは、その回転速度
が同じであることから、巻上げドラム67を保持した支
軸74は長穴75、76に沿って巻上げドラム60方向
に移動する。このため、巻上げドラム60と67の間隔
はL−Sとなり、間隔が縮小されるために接触板83が
リミットスイッチ84と接触することになる。このリミ
ットスイッチ84が作動すると、補正回路102から発
生した信号は切換え片105、固定接点108を介して
同調弁96の電磁コイルに伝えられ、同調弁96を導通
させる。このため、絞り弁94にバイパス回路が形成さ
れたことになり、油圧シリンダー50に供給される油圧
ポンプ91からの圧力油はそれ以前に比べて早められ、
油圧シリンダー50の縮小速度は早められる。このため
、伸縮ブーム体13の長さを縮小する速度が早くなり、
昇降台16は図15において左方向に水平に移動させら
れ、図15(ニ)で示す正常な状態に復帰する。そして
、伸縮ブーム体13の長さが早く縮小されると、伸びワ
イヤー56が引き込められる速度が早められ、伸びワイ
ヤー62の長さに近づけるように補正される。このため
、両巻上げドラム60、67の間隔はLの長さに復帰し
、支軸74に挿通された接触板83はリミットスイッチ
84から離れ、補正回路102からの信号は同調弁96
に伝えられなくなり、同調弁96は閉鎖することになる
。すると、油圧ポンプ91から油圧シリンダー50に供
給される油圧量は絞り弁94を通過した従前の圧力とな
り、油圧シリンダー50の縮小速度は低下する。
【0067】このように、接触板83がリミットスイッ
チ84、85を交互に接触して、二つの同調弁96、9
7を制御することにより、二つの伸びワイヤー56、6
2の張出し長さが常に等しいように補正される。その結
果として、伸縮ブーム体13の先端は車体1に対して垂
直直線状に下降し、昇降台16は水平を維持されながら
真っ直ぐ下方に下降することになる。
【0068】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、伸
縮ブーム体の俯仰手段と伸縮手段の二系統を車体と昇降
台の間にX字形に張り渡された二本の伸びワイヤーの伸
びの差によって偏位を検知して補正することができる。 このため、簡単な偏位検知の構成でありながら、昇降台
を車体に対して垂直上方に上昇させたり、または下降さ
せたりさせることができる。この昇降台を正確に上下動
させる制御をコンピューター等の機器で制御させようと
すれば、高価な角度センサー、伸びセンサーも用いなけ
ればならず、装置全体が極めて高くなるが、本発明の構
成では極めて安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇降装置の昇降台を最大高さまで上昇させた状
態を示す斜視図である。
【図2】昇降装置の昇降台を最下位置に降ろした状態を
示す側面図である。
【図3】昇降装置の昇降台を最下位置に降ろした状態を
示す正面図である。
【図4】昇降装置の昇降台を最大高さまで持ち上げた状
態を示す側面図である。
【図5】昇降装置の伸縮ブーム体の内部構成を示す側面
図である。
【図6】伸縮ブーム体の図5中におけるAーA矢視の断
面図である。
【図7】伸縮ブーム体の図5中におけるBーB矢視の断
面図である。
【図8】伸縮ブーム体の先ブームに取り付けたローラー
付近を示す断面図である。
【図9】昇降装置に用いられる追従検知機構の構成を示
す側断面図である。
【図10】昇降装置に用いられる追従検知機構の主要部
分を示す分解斜視図である。
【図11】昇降装置における油圧制御系統を示す油圧回
路図である。
【図12】伸縮ブーム体の動作を示す、縮小した状態の
説明図である。
【図13】伸縮ブーム体の動作を示す、伸縮の途中を示
す説明図である。
【図14】伸縮ブーム体の動作を示す、伸長した状態の
説明図である。
【図15】伸びワイヤーによる昇降台の位置補正を示す
説明図である。
【符号の説明】
1  車体 6  下ブーム 9  油圧シリンダー 10  中ブーム 11  先ブーム 12  カバー体 13  伸縮ブーム体 18  油圧シリンダー 50  油圧シリンダー 56  伸びワイヤー 60  巻上げドラム 62  伸びワイヤー 64  巻上げドラム 68  追従検知機構 72  支軸 74  支軸 77  スプロケットホイール 78  スプロケットホイール 79  チェーン 84  リミットスイッチ 85  リミットスイッチ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  移動できる車体と、この車体上方に配
    置された平坦な昇降台と、車体と昇降台の間に配置され
    複数のブームをその長さ方向に挿通した伸縮ブーム体と
    、車体と伸縮ブーム体の間に介在されて伸縮ブーム体を
    斜めに持ち上げることができる俯仰手段と、伸縮ブーム
    体の内部に収納されて伸縮ブーム体を伸長させる伸長手
    段とからなり、車体と昇降台と伸縮ブーム体とが側面か
    ら見てZ字形になるように配置させ、伸縮ブーム体を伸
    縮させるとともに俯仰させることで昇降台を上下動させ
    ることができる昇降装置において、昇降台に下面一方に
    第一の伸びワイヤーの先端を連結し、車体の他方におい
    て第一の伸びワイヤーを第一の巻取りドラムに巻き廻し
    、昇降台の下面他方に第二の伸びワイヤーの先端を連結
    し、車体の一方において第二の伸びワイヤーを第二の巻
    取りドラムに巻き廻し、何れか一方の巻取りドラムを回
    転自在に軸支し、何れか他方の巻取りドラムを回転自在
    かつ水平方向に移動できるように保持し、何れか他方の
    巻取りドラムの移動量によって第一と第二の伸びワイヤ
    ーの引き出し量の偏差を検出し、前記俯仰手段と伸長手
    段を制御して昇降台を水平に維持しながら伸縮ブーム体
    の先端が車体に対して垂直方向に移動させるように制御
    させることを特徴とする昇降装置。
JP8128791A 1991-03-22 1991-03-22 昇降装置 Expired - Lifetime JPH0747472B2 (ja)

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US07/847,954 US5249642A (en) 1991-03-22 1992-03-06 Lifting apparatus
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106629517A (zh) * 2016-12-30 2017-05-10 湖南先步信息股份有限公司 凸轮驱动升降检测机构

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CN106629517A (zh) * 2016-12-30 2017-05-10 湖南先步信息股份有限公司 凸轮驱动升降检测机构

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JPH0747472B2 (ja) 1995-05-24

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