JPH04288317A - エポキシ樹脂粉体組成物及びその製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂粉体組成物及びその製造方法

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JPH04288317A
JPH04288317A JP3152551A JP15255191A JPH04288317A JP H04288317 A JPH04288317 A JP H04288317A JP 3152551 A JP3152551 A JP 3152551A JP 15255191 A JP15255191 A JP 15255191A JP H04288317 A JPH04288317 A JP H04288317A
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哲夫 三宅
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエポキシ樹脂粉体組成物
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】エポキシ樹脂粉体組成物を
製造する方法としては、ドライブレンド法、溶融ブレン
ド法及び圧着ブレンド法の3種の方法が知られている。 ドライブレンド法は、配合成分であるエポキシ樹脂と硬
化剤とを粉体状で混合する方法である。この方法は混合
操作が容易であるが、エポキシ樹脂と硬化剤との接合力
が弱いために、得られる粉体組成物は、運搬中や取扱い
中、あるいは粉体塗装中に樹脂と硬化剤の分離を生じや
すいという問題を含む。溶融ブレンド法は、配合成分を
溶融状態に保持して混合又は混練し、冷却固化し、粉砕
する方法である。この方法は、樹脂と硬化剤との接合力
が強いために、樹脂と硬化剤の分離の問題はない。しか
し、この方法では、配合成分をいったん溶融させるため
、配合成分として結晶性のものを用いる場合、その結晶
性が失なわれてしまうという問題がある。圧着ブレンド
法は、配合成分をドライブレンド法により混合した後、
これに高圧を付加して各配合成分を圧着し、得られた圧
着物を粉砕する方法である(特開昭61−55123号
)。この方法では、その操作中に配合成分の溶融がない
ことから、配合成分として結晶性のものを用いても、そ
の結晶性が失なわれる問題はない。しかし、この方法で
得られる粉体組成物は、樹脂と硬化剤との接合力が未だ
十分ではないため、運搬中や取扱い中等における樹脂と
硬化剤の分離の問題を依然として含むものである。また
、この方法の場合、高圧を用いるために、製造装置コス
トが高くなるという問題もある。エポキシ樹脂粉体組成
物において、配合成分ととして結晶性エポキシ樹脂や結
晶性硬化剤を含むものは、その溶融時粘度が低いために
、微細間隙内に浸透しやすく、コイルの固着用粉体塗料
等として非常に有用なものである。しかし、従来技術は
、前記したように各種の問題を含み、結晶性物質を含む
エポキシ樹脂粉体組成物の製造技術としては未だ満足し
得るものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる前記問題点の解決された結晶性物質を含むエポ
キシ樹脂粉体組成物及びその製造方法を提供することを
その課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
【0005】即ち、本発明によれば、少なくとも1種の
結晶性物質と少なくとも1種の非結晶性物質からなり、
該結晶性物質の少なくとも1種は粒子状で存在し、該非
結晶性物質の少なくとも1種は該粒子状で存在する結晶
性物質の融点より低いガラス転移点を有し、該粒子状で
存在する結晶性物質は該非結晶性物質に対し、該非結晶
性物質の加熱により生じた接着力で接合し、かつ前記結
晶性物質と非結晶性物質との組合せは少なくとも1種の
エポキシ樹脂と少なくとも1種の硬化剤を含むことを特
徴とするエポキシ樹脂粉体組成物が提供される。
【0006】また、本発明によれば、少なくとも1種の
結晶性物質と少なくとも1種の非結晶性物質とからなり
、該非結晶性物質の少なくとも1種は該結晶性物質の融
点より低いガラス転移点を有し、かつ前記結晶性物質と
非結晶性物質との組合せは少なくとも1種のエポキシ樹
脂と少なくとも1種の硬化剤を含む粉体混合物を、該結
晶性物質の少なくとも1種の融点より低い温度で該非結
晶性物質の少なくとも1種のガラス転移点より高い温度
で加熱した後、冷却固化し、次いで得られた固化物を粉
砕することを特徴とするエポキシ樹脂粉体組成物の製造
方法が提供される。
【0007】本発明で用いる結晶性物質には、結晶性エ
ポキシ樹脂及び結晶性硬化剤が包含される。結晶性エポ
キシ樹脂を例示すると、トリグリシジルイソシアヌレー
ト(「エピコートRXE−15」、油化シェルエポキシ
社製、エポキシ当量103、融点120℃)、エポキシ
プロポキシジメチルベンジルアクリルアミド(「カネカ
レジンAXE」、鐘淵化学工成社製、エポキシ当量27
0、融点100℃)、ハイドロキノンジグリシジルエー
テル(「HQDGE」、日本化薬社製、エポキシ当量1
25、融点100℃)、ビスフェノールSジグリシジル
エーテル(日本化薬社製、「EBPS−200」、エポ
キシ当量200、融点125℃、テトラメチルビフェノ
ールジグリシジルエーテル(「エピコートYX−400
0、油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量185、融
点105℃)、テトラメチルビフェノールジグリシジル
エーテル変性物(「YL−6074C」、油化シェルエ
ポキシ社製、エポキシ当量190、融点93℃)、2,
5−ジ−t−ブチルハイドロキノンジグリシジルエーテ
ル(「DTBHQ−EX」、油化シェルエポキシ社製、
エポキシ当量202、融点132℃)、テレフタル酸ジ
グリシジルエーテル等が挙げられる。結晶性硬化剤とし
ては、例えば、5(2,5−ジオキソテトラヒドロフロ
リル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジ
カルボン酸無水物(「エピクロンB−4400」、大日
本インキ社製、融点167℃)、テトラヒドロ無水フタ
ル酸(THPA)(融点100℃)、ビスフェノールA
(融点157℃)、ビスフェノールS(融点245℃)
の他、有機酸ヒドラジド、ジシアンジアミド等が挙げら
れる。
【0008】本発明で用いる非結晶性物質には、非結晶
性エポキシ樹脂及び非結晶性硬化剤が包含される。非結
晶性エポキシ樹脂としては、従来公知の各種のものが用
いられ、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(「エ
ピコート1001」、エポキシ当量475、Tg(ガラ
ス転移点)29℃、デュランス軟化点(以下SPと略す
:68℃、「エピコート1002」、エポキシ当量65
0、Tg:42℃、SP:83℃、「エピコート100
4」、エポキシ当量950、Tg:53℃、SP:98
℃油化シェルエポキシ社製)、o−クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(「エピコートE180S65」エポ
キシ当量:200、Tg:18℃、SP:65℃、「エ
ピコートE180S90」エポキシ当量:220、Tg
:43℃SP:90℃)等が挙げられる。非結晶性エポ
キシ樹脂は、結晶性物質と非結晶性物質との粉体特性が
損なわれない範囲の配合量で使用される限り、液体状の
ものも使用出来る。非結晶性硬化剤としては、従来公知
の各種のものが使用され、例えば、フェノールノボラッ
ク型樹脂(「タマノール#754」Tg:49℃、SP
:100℃、荒川化学社製)、o−クレゾールノボラッ
ク型樹脂(「OCN90」Tg:40℃、SP:90℃
、「OCN120」Tg:70℃、SP:120℃、日
本化薬社製)等が挙げられる。本発明に用いられる結晶
性物質の融点は、好ましくは90℃以上であり、非結晶
性成分のガラス転移点は、15〜75℃であり、しかも
そのデュランス軟化点(以下、単に軟化点又はSPとも
略記する)は50℃以上が好ましい。
【0009】本発明では、前記したエポキシ樹脂及び硬
化剤の他に、さらに、硬化促進剤や、反応性固体状有機
物、着色剤、難燃剤、フロー調整剤、充填剤等の慣用の
補助成分を併用することができる。これらのものは結晶
性又は非結晶性のものであってもよい。硬化促進剤とし
ては、例えば、イミダゾール(「キュアゾール2MZ」
融点:147℃、四国化成社製)、又は変性イミダゾー
ル(キュアゾール2MZ−AZINE」融点:248℃
、四国化成社製)、エポキシ樹脂とイミダゾールとの予
備反応物(「エピキュアP−200」、油化シェルエポ
キシ社製、Tg:95℃)、トリフェニルフォスフィン
、ジアザビシクロウンデセンのフェノールノボラック樹
脂塩(「U−Cat831」サンアプロ社製)等が挙げ
られる。反応性固体状有機物は、エポキシ樹脂に対して
反応性を示し、種々の効果を示すもので、このようなも
のとしては、例えば、硬化物の耐熱性向上と配合成分の
バインダー効果を向上させるために、ビスマレイミド・
トリアジン樹脂(BTレジン)(「BT−2170」、
三菱瓦斯化学社製、Tg:42℃)、硬化物の耐熱性向
上と、溶融時の粘度を低下させるために、ビスマレイミ
ド樹脂(「MB−3000」、三菱油化社製、融点15
6℃)、硬化物の接着性向上のために、ブチラール樹脂
(「エスレックBLS」、積水化学社製、Tg:120
℃)、硬化物の耐熱性と可とう性の向上のために、固形
ポリオール、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレート(「THEIC」、四国化成社製、融
点:135℃)等が挙げられる。フロー調整剤は、硬化
物のクレータ発生防止のために添加し、例えば、アクリ
ル酸エステルオリゴマー(「ニカライトXK−21」、
日本カーバイト社製)等が挙げられる。
【0010】本発明のエポキシ樹脂組成物において、結
晶性物質と非結晶性物質との配合割合は、全結晶性物質
100重量部に対し、全非結晶性物質15〜70重量部
、好ましくは20〜60重量部の割合である。非結晶性
物質の配合割合が前記範囲より少なくなると、結晶性物
質と非結晶性物質との接合力が弱くなり、一方、前記範
囲より多くなると、溶融時粘度が高くなる等の不都合が
生じる。エポキシ樹脂に対する硬化剤の配合割合は、全
エポキシ樹脂のエポキシ当量あたり、官能基の当量で、
0.5〜1.5当量、好ましくは0.7〜1.2当量の
割合である。硬化促進剤は、全エポキシ樹脂100重量
部に対し、0.1〜5.0重量部、好ましくは0.3〜
3.0重量部の割合である。反応性固体状有機物の配合
割合は所望に応じて適当に選ばれるが、一般的には、エ
ポキシ樹脂100重量部に対し、10〜50重量部、好
ましくは20〜40重量部の割合である。
【0011】本発明の組成物を製造するには、先ず、各
配合成分をドライブレンド法により粉体状で混合する。 この場合、配合する非結晶性物質の少なくとも1種はガ
ラス転移点が結晶性物質の融点より低くなるように選定
する。非結晶性物質のガラス転移点は、結晶性物質の融
点よりも、10℃以上低くなるように、好ましくは30
℃以上低くなるように規定するのがよい。結晶性物質の
平均粒径は、10〜150μm、好ましくは20〜10
0μmである。 非結晶性物質の平均粒径は、10〜150μm、好まし
くは20〜100μmである。結晶性物質と非結晶性物
質の具体的組合せとしては、例えば、次表に示すような
組合せを示すことができる。
【0012】
【表1】
【0013】結晶性物質と非結晶性物質を粉体混合する
に際し、非結晶性物質が2種以上のものからなる場合、
それら非結晶性物質をあらかじめ溶融ブレンド法により
溶融混合し、冷却固化し、微粉砕し、この微粉砕化物を
結晶性物質と粉体混合するのが好ましい。また、結晶性
物質が2種以上のものからなる場合、その1種を残し、
他のものを非結晶性物質と溶融混合し、冷却固化し、微
粉砕し、この微粉砕化物を残りの結晶性物質と粉体混合
することもできる。この場合、非結晶性物質と溶融混合
する結晶性物質は、その非結晶性物質との溶融混合物の
ガラス転移点が残りの結晶性物質の融点よりも低くなる
ように選定する。前記のようにして、結晶性物質に混合
する非結晶性物質として、各配合成分の溶融混合物から
なる非結晶性物質を用いる時には、分散均一性が一層向
上し、硬化物の物性が良好となる。また、前記粉体混合
物には、エポキシ樹脂及び硬化剤の他に、結晶性又は非
結晶性の硬化促進剤や、活性水素含有固体状有機物等の
補助添加剤を含有させることができる。前記結晶性物質
と非結晶性物質の粉体混合物は、加熱処理しやすいよう
に、これをブロック状や層状等の任意の形状に成形する
が、好ましくは層状に成形する。層状に成形する場合、
その粉体層の厚さは、0.1〜30mm、好ましくは1
〜5mmにするのがよい。
【0014】前記のようにして得た粉体混合物は、これ
を加熱する。加熱温度は、混合物中に粒子状で存在する
結晶性物質の融点より低くかつ非結晶性物質の少なくと
も一つの成分のガラス転移点より高い温度である。ガラ
ス転移点は、高分子物質の軟化開始温度であり、この温
度以上に加熱すると非結晶性物質は熱接着性を生じ始め
る。従って、この温度より高い温度に加熱することによ
り結晶性物質と非結晶性物質を相互に接着させることが
できる。この相互接着を大気圧下に加熱で短時間に行う
には、非結晶性物質中のガラス転移点の一番低い成分の
ガラス転移点より15℃以上高い温度に加熱するのが好
ましい。これは、大気圧下での加熱では、非結晶性物質
のガラス転移点になると接着性は生じるがガラス転移点
より少々高い程度の温度での接着力は小さく、相互に望
む程度まで接着させるには長時間を要するためである。 また、この加熱温度は、結晶性物質中の一番低い融点を
有する物質の融点より低い温度でかつ非結晶性成分中一
番低い軟化点を有する物質の軟化点未満の温度にするの
がよい。結晶性物質は他の成分と相溶して結晶性がなく
なり、粉体塗料になった場合ブロッキングの原因になる
。また、非結晶性物質の軟化点以上の加熱すると、非結
晶性物質の粘度が低くなり、混合物中の下方へ流動化す
る現象が生じ、結晶性物質と非結晶性物質の均一分散が
そこなわれるようになる。
【0015】加熱方法としては、空気や窒素ガス等の熱
媒体による加熱方法や、加熱板により加熱方法等がある
。この加熱に際しては、粉体混合物を加熱する状態にし
てから加熱前あるいは加熱中にあるいは冷却時等に必要
に応じて適度の加圧条件を採用することもできる。この
圧力としては、2kg/cm2以上あれば十分である。 粉体混合物を好ましく加熱するには、移動するコンベア
上に混合物を層状に載置し、これを加熱炉中を通過させ
るのがよい。前記のような粉体混合物を加熱することに
より非結晶性物質は軟化して接着性を生じ、この非結晶
性物質が融点の高い結晶性物質粒子と非結晶性物質粒子
とを相互接合はもちろん、他の成分粒子とも容易に接合
する。本発明では、このような加熱状態での混合物を室
温程度まで冷却固化し、全体が一体に接合した混合物を
得る。混合物を加熱し、相互に接合させるまでの時間は
1分以上、特に2〜15分で十分であり、接合後の冷却
時間は1分以上、特に10〜15分で十分である。
【0016】本発明においては、前記した全体が一体的
に接合した混合物は、これを粉砕する。この混合物は粉
砕性にすぐれ、通常の粉砕装置により、容易に粉砕する
ことができる。この粉砕によって生成される粒子は、粒
子状で存在する結晶性物質に非結晶性物質が接合した構
造のもので、そして、各結晶性物質粒子は、非結晶性物
質を介して相互に接合している。粉砕化物は、所望粒度
に分級し、製品とされる。本発明の粉体組成物を構成す
る粒子の平均粒径は、通常、1000〜50μm、好ま
しくは800〜60μmである。また、本発明の粉体組
成物の見掛密度は、その粒度によるが、一般的に、1g
/cm3以下、通常0.35〜0.6g/cm3である
【0017】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂粉体組成物におい
ては、少なくとも1種の結晶性物質は粒子状で存在し、
この結晶性物質粒子に非結晶性物質が接合し、そして、
結晶性物質粒子は非結晶性物質を介して相互に接合した
構造を有するものである。このような粉体組成物では、
結晶性粒子と非結晶性粒子との接合は、非結晶性物質の
加熱軟化により生じる接着力によるものであることから
、従来のドライブレンド法や、圧着ブレンド法で得られ
る粉体組成物の場合に比較して、非常に強固であり、運
搬や取扱中の外力によって結晶性物質と非結晶性物質と
が容易に分離するようなことはなく、また耐ブロッキン
グ性にもすぐれている。また、本発明のエポキシ樹脂粉
体組成物の製造方法は、粉体混合物の加熱工程を含むが
、粉体混合物を構成する粉体の一部のみを加熱により軟
化させるだけで、溶融ブレンド法のように混合物を全体
的に溶融混合させるものではないことから、熱量は少な
くてすむ上、加熱及び冷却に要する時間も短かくてすむ
ので非常に効率的である。また、圧着ブレンド法に比較
しても、高圧装置を必要としないことから、製造装置の
面でも本発明法は非常に有利であり、さらに、得られる
組成物の各配合物粒子の接合力も大きいことから、運搬
及び取扱いの面、さらに粉体塗装の面でも非常にすぐれ
ている。本発明のエポキシ樹脂粉体組成物は、結晶性物
質を含み、その溶融時粘度は非常に低いので、微細空隙
内への浸透性に非常にすぐれている。本発明の粉体組成
物は、流動浸漬法や、静電塗装法、スプレー法等におけ
る粉体塗料として好適のものである。また、本発明の粉
体組成物は、含浸用粉体ワニスの原料としても好適のも
のである。
【0018】(実施例)次に本発明を実施例によりさら
に詳細に説明する。なお、以下において示す融点(MP
)及びガラス転移点(Tg)はいずれもDSC(示差熱
走査熱量計)で測定されたものである。軟化点(SP)
はデュランス法で測定されたものである。
【0019】実施例1 成分材料として、次の結晶性エポキシ樹脂、非結晶性硬
化剤、硬化促進剤(触媒)、添加物を使用した。 〈処  方〉     結晶性エポキシ樹脂(YX4000):  5
7.5重量部    非結晶性硬化剤(OCN90) 
     :  23.5重量部    触媒(エピキ
ュアP−200)      :    0.8重量部
    非結晶性添加物(BT−2170)  :  
18.2重量部                  
            合計    :100.0重
量部前記成分をそれぞれ2mm以下の粒径に粉粉砕した
。次に、結晶性エポキシ樹脂(商品名「YX4000」
、テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル、M
P:105℃、油化シェルエポキシ社製)以外の成分で
ある非晶性硬化剤(商品名「OCN90」、o−クレゾ
ールノボラック樹脂、Tg:40℃、日本化薬社製)と
、触媒(商品名「エピキュアP−200」、イミダゾー
ルのビスフェノールA型エポキシ付加物、油化シェルエ
ポキシ社製)と、非結晶性添加物(商品名「BT−21
70」、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、Tg:42
℃、三菱瓦斯社製)とを前記の重量比でヘンセルミキサ
ーで混合し、これを押出機(エクストルーダー)によっ
て温度100℃で押出し、溶融ブレンドしたのち、冷却
ロールを通して冷却し、板状に成形した。さらにこの板
状物を粉砕機で2mm以下の粒子に粉砕した。この粉砕
物のTgは41℃であった。次に、この粉砕物に、結晶
性エポキシ樹脂を加えてヘンシェルミキサーを混合し、
この混合物を微粉砕機で、100メッシュパス100%
の大きさに微粉砕した。以上の工程によって、成分材料
のそれぞれがよく分散した混合物を得た。
【0020】次に、この微粉砕混合物について、下記条
件で本発明の低温半溶融ブレンド法を実施した。即ち、
先ず前記で得られた微粉砕混合物を2mmの厚さでステ
ンレス板にのせ、60℃の表面温度で10分間加熱した
。この温度状態では、成分材料のすべてが融解している
わけではないが、成分材料のうち、あらかじめ溶融混合
したOCN90とエピキュアP−200とBT−217
0とからなる粒子がわずかに融解あるいは軟化してバイ
ンダーとなり、融点の高い(即ち60℃では固体状のま
まである)結晶性エポキシ樹脂粒子に作用して凝集物を
形成する。次に、この凝集物をさらに室温で10分間放
置し、25℃まで冷却させることで固化させた。これを
さらに粉砕機で粉砕し、20メッシュパス100%の大
きさの粉体からなる組成物を得た。この場合、凝集物の
粉砕性がすぐれていることから、その粉砕は円滑に行う
ことができた。また、得られた粉体組成物は、成分分離
の起きにくい粉体組成物であるため非常に使いやすいこ
とが確認された。
【0021】実施例2 成分材料として、次の結晶性エポキシ樹脂、非結晶性硬
化剤、触媒、添加物を使用した。 〈処  方〉     結晶性エポキシ樹脂(YX−4000)   
   :  60.2重量部    非結晶性硬化剤(
OCN  90)            :  38
.0重量部    触媒(エピキュアP−200)  
            :    0.9重量部  
  非結晶性添加物(ニカライトXK−21)    
:    0.3重量部    非結晶性添加物(エス
レックBLS)        :    0.6重量
部                        
                合  計:100.
0重量部上記成分のうち、エポキシ樹脂以外の成分材料
を、常法の溶融ブレンド法によりブレンドした。即ち、
非結晶性硬化剤粗粉砕物と、触媒粗粉砕物と、第1の添
加物(商品名「ニカライトXK−21」、アクリル酸エ
ステルオリゴマー、日本カーバイド社製)と、第2の添
加物(商品名「エスレックBLS」、ブチラール樹脂、
積水化学社製)を前記の重量比でヘンシェルミキサーを
用いて混合した。次に、この混合物を押出機によって温
度100℃で押出し、溶融ブレンドしたのち、冷却ロー
ルを通して冷却し、板状に成形した。さらにこの板状物
を粉砕機で2mm以下の大きさに粉砕した。この粉砕物
のTgは41℃であった。 この粉砕物に結晶性エポキシ樹脂(YX−4000)の
粗粉砕物を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、微粉砕
機で100メッシュパス100%の大きさに微粉砕した
。以上の工程によって、成分材料のそれぞれがよく分散
した混合物を得た。次に、前記で得た微粉砕混合物につ
いて、下記のようにして本発明の低温半溶融ブレンド法
を適用した。即ち、先ず前記で得られた微粉砕混合物を
2mm厚さでステンレス板にのせ、65℃の表面温度で
10分間加熱した。実施例1で述べたような理由により
、溶融ブレンドで作製したOCN−90を主成分とする
粒子がバインダーとして作用して凝集物を形成すること
ができた。次いで、この凝集物をさらに室温で10分間
放置し、25℃まで冷却させることで固化させた。これ
をさらに粉砕機で粉砕し、20メッシュパス100%の
大きさの粉体組成物を得た。
【0022】実施例3 成分材料として、次の非結晶性エポキシ樹脂、結晶性硬
化剤、触媒、添加物を使用した。 〈処  方〉   非結晶性エポキシ樹脂(エピコート1002)  
    :  29.6重量部  非結晶性エポキシ樹
脂(エピコートE180S90):  29.6重量部
  結晶性硬化剤(ビスフェノールA)       
         :  17.2重量部  結晶性硬
化剤(エピクロンB−4400)          
:    4.1重量部  触媒(エピキュアP−20
0)                    :  
  0.6重量部  添加物(MB−3000)   
                     :  1
8.6重量部                   
                         
合  計:100.0重量部先ず、上記成分のうち、第
1の非結晶性エポキシ樹脂(商品名「エピコート100
2」、Tg:42℃、油化シェルエポキシ社製)の粗粉
砕物と、第2の非結晶性エポキシ樹脂(商品名「エピコ
ートE180S90」、Tg:43℃、油化シェルエポ
キシ社製)の粗粉砕物と、触媒(エピキュアP−200
)の粗粉砕物と、第1の結晶性硬化剤(商品名「ビスフ
ェノールA(BPA)」、MP:157℃、三井東圧社
製)の粉末と、第2の結晶性硬化剤(商品名「エピクロ
ンB−4400」、MP167℃、大日本インキ化学工
業社製)の粉末と結晶性添加剤(「MB−3000」、
三菱油化社製)の粉末とを前記の重量比でヘンシェルミ
キサーを用いて混合した。 この混合物を微粉砕機で100メッシュパス100%の
大きさに粉砕した。次に、この微粉砕混合物について、
下記のようにして本発明の低温半溶融ブレンド法を適用
した。即ち、先ず前記で得られた微粉砕混合物を2mm
の厚さでステンレス板にのせ、60℃の表面温度で10
分間加熱した。実施例1で述べたような理由により、非
結晶性エポキシ樹脂粒子がバインダーとして作用して凝
集物が形成された。この凝集物をさらに室温で10分間
放置し、25℃まで冷却させることで固化させた。これ
をさらに粉砕機で粉砕し、20メッシュパス100%の
大きさの粉体組成物を得た。
【0023】実施例4 成分材料として、次の結晶性エポキシ樹脂、非結晶性エ
ポキシ樹脂、結晶性硬化剤、非結晶性硬化剤、結晶性添
加剤、触媒を使用した。   〈処方〉   結晶性エポキシ樹脂(YX−4000)     
       :  33.8重量部  非結晶性エポ
キシ樹脂(エピコートE180S90):  11.3
重量部  非結晶性エポキシ樹脂(エピコート1002
)      :  11.3重量部  結晶性硬化剤
(エピクロンB−4400)          : 
   5.6重量部  結晶性硬化剤(ビスフェノール
A)                :  11.3
重量部  非結晶性硬化剤(OCN120)     
             :  11.8重量部  
結晶性添加剤(セイク)              
            :  14.1重量部  触
媒(エピキュアP−200)            
        :    0.8重量部      
                         
           合    計:100.0重量
部先ず、上記成分のうち結晶性エポキシ樹脂(エピコー
トYX−4000)の粗粉砕物と、第1の非結晶性エポ
キシ樹脂(エピコート180S90)と第2の非結晶性
エポキシ樹脂(エピコート1002)の粗粉砕物と、非
結晶性硬化剤(OCN120)の粗粉砕物と、触媒(エ
ピキュアP−200)の粗粉砕物と、第1の結晶性硬化
剤(エピクロンB−4400)の粉末と、第2の結晶性
硬化剤(ビスフェノールA)と、結晶性添加剤(商品名
「セイク(THEIC)」、固体ポリオール、MP:1
35℃、四国化成社製)とを前記の重量比でヘンシェル
ミキサーで混合し、次に、微粉砕機で粉砕し、100メ
ッシュパス100%の大きさの微粉砕混合物を得た。次
に、この微粉砕混合物について、下記のようにして本発
明の低温半溶融ブレンド法を適用した。即ち、先ず、前
記で得られた微粉砕混合物を約2mmの厚さでステンレ
ス板にのせ、60℃の表面温度で10分間加熱した。実
施例1で述べたような理由により、非結晶性成分の粒子
がバインダーとして作用し凝集物が形成された。この凝
集物をさらに室温で10分間放置し、25℃まで冷却さ
せることで固化させた。これをさらに粉砕機で粉砕し、
20メッシュパス100%の大きさの粉体組成物を得た
【0024】実施例5 成分材料として、次の結晶性エポキシ樹脂、非結晶性エ
ポキシ樹脂、結晶性硬化剤、非結晶性硬化剤、添加物を
使用した。 〈処方〉   結晶性エポキシ樹脂(エピコートYX−4000)
  :  39.0重量部  非結晶性エポキシ樹脂(
エピコート1002)      :  13.0重量
部  非結晶性エポキシ樹脂(エピコートE180S9
0):  13.0重量部  結晶性硬化剤(ビスフェ
ノールA)                :  1
3.0重量部  結晶性硬化剤(エピクロンB−440
0)          :    6.5重量部  
非結晶性硬化剤(OCN90)           
         :  13.6重量部  触媒(エ
ピキュアP−200)               
     :    1.0重量部  添加物(ニカラ
イトXK−21)                 
 :    0.3重量部  添加物(エスレックスB
LS)                    : 
   0.6重量部                
                         
 合    計:100.0重量部上記成分のうち、第
1の結晶性硬化剤(ビスフェノールA)粗粉砕物と、第
2の結晶性硬化剤(エピクロンB−4400)の粗粉砕
物と、非結晶性硬化剤(OCN90)の粗粉砕物と、触
媒(エピキュアP−200)の粗粉砕物と、第1の添加
物(ニカライトXK−21)と、第2の添加物(エスレ
ックスBLS:積水化学社製)とを前記重量比でヘンシ
ェルミキサーを用いて混合した。 次に、この混合物を押出機によって、温度120℃で押
出し、溶融ブレンドしたのち、冷却ロールを通じて冷却
し、板状に成形した。さらにこの板状物を粉砕機で2m
m以下の大きさに粉砕した。この粉砕物に結晶性エポキ
シ樹脂(エピコートYX−4000)の粗粉砕物と、第
1の非結晶性エポキシ樹脂(エピコート1002)と第
2の非結晶性エポキシ樹脂(エピコートE180S90
)の粗粉砕物を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、こ
の混合物を微粉砕機で粉砕し、100メッシュパス10
0%の大きさの微粉砕混合物を得た。次に、前記で得た
微粉砕混合物について、下記のようにして本発明の低温
半溶融ブレンドを適用した。即ち、先ず前記で得られた
微粉砕混合物を約2mmの厚さでステンレス板にのせ、
65℃の表面温度で10分間加熱した。実施例1で述べ
たような理由により、非結晶性エポキ樹脂成分の粒子と
溶融ブレンドで作成した粒子がバインダーとして作用し
、凝集物が形成された。この凝集物をさらに10分間放
置し、25℃まで冷却させることで固化させた。これを
さらに粉砕機で粉砕し、20メッシュパス100%の大
きさの粉体組成物を得た。
【0025】比較例1 成分材料として、次の非結晶性エポキシ樹脂、非結晶性
硬化剤、触媒、添加物を使用した。 〈処  方〉   非結晶性エポキシ樹脂(エピコート1002)  
    :  35.5重量部  非結晶性エポキシ樹
脂(エピコートE180S65):  35.5重量部
  非結晶性硬化剤(OCN−120)       
         :  27.0重量部  触媒(エ
ピキュア−200)                
      :    1.1重量部  添加物(ニカ
ライトXK−21)                
  :    0.4重量部  添加物(エスレックス
BLS)                    :
    0.7重量部               
                         
    合  計:100.0重量部上記成分のうち、
エポキシ樹脂以外の成分材料を前記の重量比でヘシェル
ミキサーで混合し、この混合物を押出機により、温度1
00℃で溶融ブレンドしたのち、冷却ロールを通して冷
却し、板状に成形した。さらにこの板を粉砕機で2mm
以下の大きさに粉砕した。この粉砕物のTgは76℃で
あった。これに各エポキシ樹脂の粗粉砕物を加えて、ヘ
ンシェルミキサーで混合した後、微粉砕機で100メッ
シュパス100%の大きさに粉砕した。次に、この微粉
砕混合物を2mm厚さでベルトコンベアにのせ、65℃
の表面温度で10分間加熱した。これをさらに室温で1
0分間放置し、25℃まで冷却させることで固化させた
。さらにこれを粉砕機で粉砕し、20メッシュパス10
0%の大きさの粉体組成物を得た。
【0026】比較例2 成分材料として、次の結晶性エポキシ樹脂、非結晶性硬
化剤、触媒、添加物を使用した。 〈処  方〉(実施例2とおなじ)   結晶性エポキシ樹脂(エピコートYX−4000)
:  60.2重量部  非結晶性硬化剤(OCN  
90)                :  38.
0重量部  触媒(エピキュアP−200)     
             :    0.9重量部 
 添加物(ニカライトXK−21)         
       :    0.3重量部  添加物(エ
スレックスBLS)                
  :    0.6重量部            
                         
     合  計:100.0重量部前記成分材料の
うち、樹脂、硬化剤、触媒をそれぞれヘシェルミキサー
にて粗粉砕し、2mmの大きさの粗粉砕混合物を得た。 この混合物に各添加物を前記重量比で混合し、得られた
混合物を押出機にて、60〜70℃の温度、1分間の時
間で溶融ブレンドしたのち、冷却ロールを通して冷却し
、板状に成形した。この板状物は粘着性を有し常温では
粉砕できなかった。この板を液体窒素で約マイナス70
℃に冷却して粉砕機で粉砕し、20メッシュパス100
%の大きさの粉体を得た。
【0027】比較例3 成分材料として、次の非結晶性エポキシ樹脂、結晶性硬
化剤、触媒、添加物を使用した。 〈処  方〉   非結晶性エポキシ樹脂(エピコート1002)  
    :  36.0重量部  非結晶性エポキシ樹
脂(エピコートE180S65):  36.0重量部
  結晶性硬化剤(ビスフェノールA)       
         :  20.9重量部  結晶性硬
化剤(エピクロンB−4400)          
:    5.0重量部  触媒(エピキュアP−20
0)                    :  
  1.1重量部  添加物(ニカライトXK−21)
                  :    0.
4重量部  添加物(エスレックスBLS)     
               :    0.7重量
部                        
                  合    計:
100.0重量部前記成分材料を粉末状でヘンシェルミ
キサーにて混合し、この混合物を押出機にて、90〜1
00℃の温度、1分間の時間で溶融ブレンドしたのち、
冷却ロールを通して冷却し、板状に成形した。さらにこ
の板を約5℃に冷却して粉砕機で粉砕し、20メッシュ
パス100%の微粉砕混合物を得た。
【0028】比較例4 成分材料として、次の結晶性エポキシ樹脂、非結晶性エ
ポキシ樹脂、硬化剤、触媒、添加物を使用した。 〈処  方〉(実施例5と同じ)   結晶性エポキシ樹脂(エピコートYX−4000)
  :  39.0重量部  非結晶性エポキシ樹脂(
エピコート1002)      :  13.0重量
部  非結晶性エポキシ樹脂(エピコートE180S9
0):  13.0重量部  非結晶性硬化剤(OCN
90)                    : 
 13.6重量部  結晶性硬化剤(ビスフェノールA
)                :  13.0重
量部  結晶性硬化剤(エピクロンB−4400)  
        :    6.5重量部  触媒(エ
ピキュアP−200)               
     :    1.0重量部  添加物(ニカラ
イトXK−21)                 
 :    0.3重量部  添加物(エスレックスB
LS)                    : 
   0.6重量部                
                         
   合  計:100.0重量部前記、成分材料を粉
末状でヘンシェルミキサーにて混合し、この混合物を押
出機にて、70℃の温度、1分間の時間で溶融ブレンド
したのち、冷却ロールを通して冷却し、板状に成形した
。さらにこの板を約マイナス70℃に冷却して粉砕機で
粉砕し、20メッシュパス100%の粉砕混合物を得た
【0029】比較例5 比較例4において、押出機の操作温度を90〜100℃
の温度にした以外は同様にして実験を行ない、20メッ
シュパス100%の大きさの微粉砕混合物を得た。
【0030】次に前記実施例及び比較例で得た粉体組成
物について、そのゲルタイム、流れ性、分散性、ガラス
転移点、接着強度及び耐ブロッキング性を以下のように
して測定し、その結果を表2に示す。 ■ゲルタイム 150℃におけるゲルタイムをJIS  C  210
4にもとずいて測定した。 ■流れ性 あらかじめ鉄板を150℃に予熱して10°の傾斜をも
たせておく。次に、試料0.5g採取し、常法により直
径13mmのタブレットを作成して鉄板にのせ、20分
、150℃で加熱し、加熱前後のタブレット(錠剤)が
メルトして流れた長さから、流れ性を測定した。流れ性
は20以上になると良好であると判断される。 ■分散性 粒度分布の差によって反応性(ゲルタイム)がどの程度
相違するかを、JISC  2104にもとずいて測定
した。 〈粒度分布〉 (A)  60メッシュパス品 (B)  40〜20メッシュパス品 (C)  20メッシュオン品 ゲルタイムの差が少ないほど分散性良好と判断し、三段
階で評価した。 ○:A〜Cの差がほとんどない △:A〜Cの差が  5以内 ×:A〜Cの差が10以内 ■硬化物のガラス転移温度(Tg) サーモメカニカルアナライザー(TMA)にて測定した
。Tgは140℃以上になると良好であると判断される
。 ■接着強度 接着強度は180kg/cm2以上になると良好である
と判断される。 ■,■に用いた硬化物の硬化条件は180℃×30分と
した。 ■耐ブロッキング性 50gの粉体試料をカップにとり、40℃の恒温槽の中
に3時間入れたのち取り出して、ブロッキングの状況を
調べた。 ○:まったく塊状物がないもの △:塊状物があるが指で簡単にほぐれるもの×:かたい
塊状物となっているもの
【0031】
【表2】
【0032】表2に示した結果から、本発明による実施
例1〜実施例5により得られた粉体組成物は粉体塗料と
して良好な性能を有することがわかる。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも1種の結晶性物質と少なく
    とも1種の非結晶性物質からなり、該結晶性物質の少な
    くとも1種は粒子状で存在し、該非結晶性物質の少なく
    とも1種は該粒子状で存在する結晶性物質の融点より低
    いガラス転移点を有し、該粒子状で存在する結晶性物質
    は該非結晶性物質に対し、該非結晶性物質の加熱により
    生じた接着力で接合し、かつ前記結晶性物質と非結晶性
    物質との組合せは少なくとも1種のエポキシ樹脂と少な
    くとも1種の硬化剤を含むことを特徴とするエポキシ樹
    脂粉体組成物。
  2. 【請求項2】  該結晶性物質が結晶性エポキシ樹脂か
    らなり、該非晶性物質が非結晶性硬化剤からなる請求項
    1の組成物。
  3. 【請求項3】  該結晶性物質が結晶性エポキシ樹脂と
    結晶性硬化剤からなり、該非結晶性物質が非結晶性硬化
    剤からなる請求項1の組成物。
  4. 【請求項4】  該結晶性物質が結晶性エポキシ樹脂か
    らなり、該非結晶性物質が非結晶性エポキシ樹脂と非結
    晶性硬化剤からなる請求項1の組成物。
  5. 【請求項5】  該結晶性物質が結晶性エポキシ樹脂と
    結晶性硬化剤からなり、該非結晶性物質が非結晶性エポ
    キシ樹脂からなる請求項1の組成物。
  6. 【請求項6】  該結晶性物質が結晶性硬化剤からなり
    、該非結晶性物質が非結晶性エポキシ樹脂からなる請求
    項1の組成物。
  7. 【請求項7】  該結晶性物質が結晶性硬化剤からなり
    、該非結晶性物質が非結晶性エポキシ樹脂と非結晶性硬
    化剤からなる請求項1の組成物。
  8. 【請求項8】  該結晶性物質が結晶性エポキシ樹脂と
    結晶性硬化剤からなり、非結晶性物質が非結晶性エポキ
    シ樹脂と非結晶性硬化剤からなる請求項1の組成物。
  9. 【請求項9】  該非結晶性物質が2種以上の非結晶性
    物質の溶融混合物からなる請求項1の組成物。
  10. 【請求項10】  該非結晶性物質が結晶性物質と非結
    晶性物質の溶融混合物からなる請求項1の組成物。
  11. 【請求項11】  硬化促進剤を含む請求項1〜10の
    いずれかの組成物。
  12. 【請求項12】  反応性の結晶性又は非結晶性固体状
    有機物を含む請求項1〜11のいずれかの組成物。
  13. 【請求項13】  結晶性物質100重量部に対する非
    結晶性物質の割合が15〜70重量部である請求項1〜
    12のいずれかの組成物。
  14. 【請求項14】  少なくとも1種の結晶性物質と少な
    くとも1種の非結晶性物質とからなり、該非結晶性物質
    の少なくとも1種は該結晶性物質の融点より低いガラス
    転移点を有し、かつ前記結晶性物質と非結晶性物質との
    組合せは少なくとも1種のエポキシ樹脂と少なくとも1
    種の硬化剤を含む粉体混合物を、該結晶性物質の少なく
    とも1種の融点より低い温度で該非結晶性物質の少なく
    とも1種のガラス転移点より高い温度で加熱した後、冷
    却固化し、次いで得られた固化物を粉砕することを特徴
    とするエポキシ樹脂粉体組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】  該結晶性物質中で一番低い融点の成
    分の融点より低い温度でかつ該非結晶性物質中で一番低
    いガラス転移点の成分のガラス転移点より少なくとも1
    5℃高い温度でしかもデュランス軟化点より低い温度で
    加熱した後、冷却固化し、次いで得られた固化物を粉砕
    することを特徴とする請求項14のエポキシ樹脂粉体組
    成物の製造方法。
  16. 【請求項16】  該非結晶性物質が2種以上の非結晶
    性物質の溶融混合物からなる請求項14又は15の方法
  17. 【請求項17】  該非結晶性物質が結晶性物質と非結
    晶性物質の溶融混合物からなる請求項14又は15の方
    法。
  18. 【請求項18】  該粉体混合物が層状に形成されてい
    る請求項14〜17のいずれかの方法。
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