JPH04283582A - スピロオルトカーボナート化合物 - Google Patents

スピロオルトカーボナート化合物

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JPH04283582A
JPH04283582A JP3074154A JP7415491A JPH04283582A JP H04283582 A JPH04283582 A JP H04283582A JP 3074154 A JP3074154 A JP 3074154A JP 7415491 A JP7415491 A JP 7415491A JP H04283582 A JPH04283582 A JP H04283582A
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Fumio Mita
文雄 三田
Junichi Yamauchi
淳一 山内
Toshikazu Takada
十志和 高田
Takeshi Endo
剛 遠藤
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Kuraray Co Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なスピロオルトカ
ーボナート化合物に関する。本発明の化合物は重合性新
規化合物であって、成形材料、複合材料、注型材料、封
止材料、医用材料、歯科材料、塗料および接着剤等の原
料として有用である。
【0002】
【従来の技術】アクリロニトリル、酢酸ビニル、メチル
メタクリレート、スチレン、エチレンオキシド、エピク
ロロヒドリン等の重合性モノマーが重合する際に大きな
収縮を伴うことはよく知られている。また、エポキシ樹
脂やフェノール樹脂のような熱硬化性樹脂が硬化する際
の体積収縮は、注型材料、封止材料、接着材料等の分野
で大きな問題となっている。
【0003】もし、重合時に非収縮性を示す材料が出来
れば、寸法精度の向上やそり、歪、隙間発生の低減によ
る精密な成形、内部応力の減少による材料強度や接着力
の向上等が期待できる。
【0004】従来、スピロオルトカーボナート化合物の
数種のものについては、開環異性化重合に伴う体積減少
が非常に小さいまたは体積が増大するという現象が報告
され、前記の各種用途への応用が注目されている。
【0005】スピロオルトカーボナート化合物の開環異
性化重合法としては、三フッ化ホウ素・エ−テル錯体等
のルイス酸および/またはトリフルオロメタンスルホン
酸等のブレンステッド酸を重合開始剤に用いるカチオン
重合による方法、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
ビス系化合物および/または過酸化ベンゾイル等の有機
過酸化物を用いるラジカル重合による方法等が知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ルイス酸および/また
はブレンステッド酸を重合開始剤に用いるカチオン重合
によるスピロオルトカーボナート化合物の開環異性化重
合法は、ルイス酸やブレンステッド酸が通常強酸である
ため取り扱いが困難で、重合への水分の影響が大であり
、得られた重合体の着色、重合体に残存する酸成分の腐
食性および有毒性等の問題があった。
【0007】一方、アゾビス系化合物および/または有
機過酸化物を重合開始剤に用いるラジカル重合によるス
ピロオルトカーボナート化合物の開環異性化重合法は、
ルイス酸および/またはブレンステッド酸を用いるカチ
オン重合による方法に見られる問題は通常見受けられな
いものの、ラジカル重合により開環異性化し、重合膨張
を示すモノマーはごく一部に限られており、かつ、開環
異性化率が小であり、その結果重合膨張率が小であると
いう問題があった。
【0008】本発明の目的は、ラジカル重合により開環
異性化重合し、重合膨張率が大であるスピロオルトカー
ボナート化合物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記の問題
点を解決するために、ラジカル重合により開環異性化重
合し、重合膨張率が大であるスピロオルトカーボナート
化合物について鋭意検討した結果、ある特定の構造を有
するスピロオルトカーボナート化合物がラジカル重合に
より開環異性化重合し、重合膨張率が大であることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は下記の化1
【0011】
【化1】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
、R7、R8、R9およびR10はそれぞれ水素原子ま
たは低級アルキル基を、R11、R12、R13および
R14はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、アルキル
オキシ基、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基
、アミド基、水酸基またはエステル基を表す。)で示さ
れるスピロオルトカーボナート化合物に関するものであ
る。
【0012】前記の化1中、R1、R2、R3、R4、
R5、R6、R7、R8、R9およびR10がそれぞれ
表す低級アルキル基としては、炭素数8以下のアルキル
基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、tert−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−オクチル基等が挙げられ、R11、R12
、R13およびR14がそれぞれ表す低級アルキル基と
しては炭素数8以下のアルキル基、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基
等が挙げられ、アルキルオキシ基としては例えばメチル
オキシ基、エチルオキシ基、n−プロピルオキシ基、i
−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ペンチ
ルオキシ基等が挙げられ、ハロゲン基としては例えばク
ロロ基、ブロモ基等が挙げられ、アミノ基としては例え
ばN−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基等が
挙げられ、アミド基としては例えばアミノカルボニル基
、フォルミルアミノ基等が挙げられ、エステル基として
は例えばメトキシカルボニル基、アセチルオキシ基等が
挙げられる。
【0013】本発明のスピロオルトカーボナート化合物
の好ましい例として次の化合物が挙げられる。
【0014】
【化2】
【0015】なお、本発明のスピロオルトカーボナート
化合物は一種の化合物だけでなく、二種以上の化合物の
混合物として用いても良い。
【0016】本発明のスピロオルトカーボナート化合物
は他の重合性モノマーとの混合物として用いても良い。 他の重合性モノマーとしては、ラジカル重合性を有する
ものであれば良く、好ましい例としてアクリル酸、メタ
クリル酸、メチルメタクリレート、エチルアクリレート
、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、酢
酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
【0017】前記の化1で示されるスピロオルトカーボ
ナート化合物の製造方法は特に限定されない。工業的に
有利な製造方法を例示すれば以下の通りである。
【0018】即ち、下記の化3
【0019】
【化3】
【0020】(式中、Arは芳香族基、Xはハロゲン基
を表す。)で示されるジハロジアリロキシメタン化合物
と、下記の化4
【0021】
【化4】
【0022】(式中、R1、R2、R3、R4、R5お
よびR6はそれぞれ水素原子または低級アルキル基を表
す。)で示されるジオール化合物とを脱ハロゲン化水素
させることにより下記の化5
【0023】
【化5】
【0024】(式中、Arは芳香族基、R1、R2、R
3、R4、R5およびR6はそれぞれ水素原子または低
級アルキル基を表す。)で示されるジオキソラン化合物
を製造し、化5で示されるジオキソラン化合物と下記の
化6
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R7、R8、R9およびR10は
それぞれ水素原子または低級アルキル基を表し、R11
、R12、R13およびR14はそれぞれ水素原子、低
級アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン基、ニトロ
基、シアノ基、アミノ基、アミド基、水酸基またはエス
テル基を表す。)で示されるジオール化合物とを脱アリ
ロールさせることにより化1で示されるスピロオルトカ
ーボナート化合物を製造する方法、あるいは化3で示さ
れるジハロジアリロキシメタン化合物と、化6で示され
るジオール化合物とを脱ハロゲン化水素させることによ
り下記の化7
【0027】
【化7】
【0028】(式中、Arは芳香族基、R7、R8、R
9およびR10はそれぞれ水素原子または低級アルキル
基を表し、R11、R12、R13およびR14はそれ
ぞれ水素原子、低級アルキル基、アルキルオキシ基、ハ
ロゲン基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基、
水酸基またはエステル基を表す。)で示されるジオキソ
ラン化合物を製造し、化7で示されるジオキソラン化合
物と化4で示されるジオール化合物とを脱アリロールさ
せることにより化1で示されるスピロオルトカーボナー
ト化合物を製造する方法が好ましい。
【0029】前記の化3で示されるジハロジアリロキシ
メタン化合物中、Arが表す芳香族基としては、例えば
フェニル基、p−メチルフェニル基、p−エチルフェニ
ル基、p−プロピルフェニル基、p−フェニルフェニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられ、X
が表すハロゲン基としては、例えばクロロ基、ブロモ基
、ヨード基等が挙げられる。
【0030】化3で示されるジハロジアリロキシメタン
化合物と、化4または化6で示されるジオール化合物と
の脱ハロゲン化水素反応は、化3で示されるジハロジア
リロキシメタンと、化4または化6で示されるジオール
化合物とを、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リn−プロピルアミン等のアミンの存在下混合すること
により行われる。化3で示されるジハロジアリロキシメ
タン化合物と、化4または化6で示されるジオール化合
物は等モル混合するのが好ましい。アミンは化3で示さ
れる化合物に対して、100〜300モル%、好ましく
は100〜150モル%用いられる。
【0031】反応温度は−78〜100℃、好ましくは
−20〜50℃の範囲の温度が採用される。反応は通常
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行わ
れる。
【0032】上記の反応は、溶媒の不存在下で行っても
良いが、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエ
チレン等のハロゲン化炭化水素等のような溶媒の存在下
で行うのが反応熱の除去、操作の容易さ等の点で好まし
い。
【0033】反応時間は通常1〜100時間の範囲内か
ら選ばれる。所望の転化率に到達した後、反応液を水で
洗浄した後、公知の方法により得られた化5または化7
で示されるジオキソラン化合物を単離、精製する。
【0034】化5で示されるジオキソラン化合物と化6
で示されるジオール化合物との脱アリロール反応または
化7で示されるジオキソラン化合物と化4で示されるジ
オール化合物との脱アリロール反応は、化5で示される
ジオキソラン化合物と、化6で示されるジオール化合物
または化7で示されるジオキソラン化合物と化4で示さ
れるジオール化合物とをp−トルエンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸等の酸触媒存在下、混合することにより
行われる。化5で示されるジオキソラン化合物と、化6
で示されるジオール化合物または化7で示されるジオキ
ソラン化合物と化4で示されるジオール化合物は等モル
混合するのが好ましい。酸触媒は化5または化7で示さ
れるジオキソラン化合物に対して、0.01〜10モル
%、好ましくは0.1〜5モル%用いられる。
【0035】反応温度は−78〜100℃、好ましくは
−20〜50℃の範囲の温度が採用される。反応は通常
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行わ
れる。
【0036】上記の反応は、溶媒の不存在下で行っても
良いが、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエ
チレン等のハロゲン化炭化水素等のような溶媒の存在下
で行うのが反応熱の除去、操作の容易さ等の点で好まし
い。
【0037】反応時間は通常1〜100時間の範囲内か
ら選ばれる。所望の転化率に到達した後、反応液を水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性水溶液で
洗浄し、公知の方法により得られた化1で示されるスピ
ロオルトカーボナート化合物を単離、精製する。
【0038】本発明のスピロオルトカーボナート化合物
は、三フッ化ホウ素・エーテル錯体等のカチオン重合触
媒により開環異性重合し、かつ、アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビス−2,4−
ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカル
ボニトリル等のアゾビス系重合開始剤;ジイソプロピル
ペルオキシジカーボナート、2,4−ジクロルベンゾイ
ルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイル
ペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、t−ブ
チルペルベンゾエート、ジクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシ
ド、ピナンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキ
シド、t−ブチルヒドロペルオキシド等の過酸化物系重
合開始剤等のラジカル重合開始剤によって開環異性化重
合する。
【0039】また、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、
キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−エチルアントラキノン等の芳香族ケトン;アセ
トフェノン、トリクロロアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル
、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメト
キシ−2−フェニル−アセトフェノンベンジルジメチル
ケタール等のアセトフェノン類等の開始剤を用いた紫外
線ラジカル重合や、カンファーキノン/N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、カンファーキノン/N
,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、カンファ
ーキノン/p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
等のα−ジケトン/アミン系開始剤を用いた可視光線ラ
ジカル重合も使用される。
【0040】前記のラジカル重合開始剤は、化1で示さ
れるスピロオルトカーボナート化合物に対して、0.0
1〜10モル%、好ましくは0.05〜3モル%の範囲
内で用いられる。
【0041】ラジカル重合反応の温度は、使用するラジ
カル重合開始剤の種類によっても異なるが、室温〜20
0℃、好ましくは50〜180℃の範囲の温度が選択さ
れる。
【0042】ラジカル重合反応は減圧〜加圧の如何なる
圧力下でも行い得るが、好ましくは常圧で行われる。
【0043】ラジカル重合反応は、溶媒の不存在下で行
っても良いが、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘミメ
リテン、プソイドクメン、メシチレンなどの芳香族炭化
水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化
水素;シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環式炭
化水素;塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエ
チレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロ
ロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のような溶媒の存
在下で行っても良い。
【0044】ラジカル重合反応時間は通常1〜100時
間の範囲内から選ばれる。所望の重合度に到達した後、
公知の方法により得られたポリマーを単離、精製する。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、物性値は下記の方法により測定した。 1H−NMR:日本電子製PMX60SI型(測定周波
数;60MHz) IR:日本分光工業製フーリエ変換赤外分光光度計FT
/IR−3型 融点:柳本製作所製微量融点測定装置MP型元素分析:
柳本製作所製CHN−コーダーMT2型数平均分子量お
よび分子量分布:東ソー製GPC−8000システム(
ポリスチレンゲルカラム;TSKゲルG5000HXL
,G4000HXL,G2500HXL,移動相溶媒;
THF,流速;1.0mL/分,検出器;RI,ポリス
チレン換算値) 密度;柴山科学器械製作所製密度勾配管法比重測定装置
A型(密度勾配液;臭化カルシウム水溶液,測定温度;
25℃)
【0046】実施例1 攪拌装置を備えた200mL容のガラス製容器の内部を
乾燥した窒素ガスで十分に置換した。該容器内に2−メ
チレン−1,3−プロパンジオール9.69g(110
mmol)、トリエチルアミン20.2g(200mm
ol)および乾燥した塩化メチレン50mLを仕込み、
該溶液にジクロロジフェノキシメタン26.9g(10
0mmol)の乾燥した塩化メチレン50mL溶液を室
温で2時間かけて添加した。室温で20時間攪拌後、反
応溶液を水50mLで2回洗浄し、有機層を水層から分
離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃
縮、減圧蒸留して無色透明の液体18.3gを得た。こ
の液体は1H−NMRスペクトルおよびIRスペクトル
より2,2−ジフェノキシ−5−メチレン−1,3−ジ
オキソランと同定された。単離収率は64%であった。
【0047】1H−NMRスペクトル(その結果は図1
として添付する) 測定溶媒;重クロロホルム 内部標準物質;テトラメチルシラン
【0048】
【化8】
【0049】
【表1】
【0050】IRスペクトル(その結果は図2として添
付する)
【0051】攪拌装置を備えた200mL容のガラス製
容器の内部を乾燥した窒素ガスで十分に置換した。該容
器内に前記の反応で得られた2,2−ジフェノキシ−5
−メチレン−1,3−ジオキソラン14.2g(50m
mol)、p−トルエンスルホン酸一水和物429mg
(2.25mmol)および乾燥した塩化メチレン60
mLを仕込み、該溶液にオルトキシリレングリコール6
.91g(50mmol)を室温で添加した。室温で7
0時間攪拌後、反応溶液を1規定の水酸化ナトリウム水
溶液60mLで3回洗浄し、有機層を水層から分離した
。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮する
と白色固体が析出した。該白色固体をn−ヘキサン/酢
酸エチル=1/1の混合溶液で再結晶により精製し、無
色の結晶7.03gを得た。この固体は1H−NMRス
ペクトルおよびIRスペクトルよりスピロ[1,5−ジ
ヒドロ−5’−メチレン−2,4−ベンゾジオキセピン
−3,2’−[1,3]ジオキサン]と同定された。 単離収率は60%であった。
【0052】元素分析
【0053】
【表2】
【0054】融点;114〜115℃
【0055】1H−NMRスペクトル(その結果は図3
として添付する) 測定溶媒;重クロロホルム 内部標準物質;テトラメチルシラン
【0056】
【化9】
【0057】
【表3】
【0058】IRスペクトル(その結果は図4として添
付する)
【0059】密度;1.320
【0060】実施例2 実施例1において、2−メチレン−1,3−プロパンジ
オール9.69g(110mmol)に代えて1,3−
ジメチル−2−メチレン−1,3−プロパンジオール1
2.76g(110mmol)を用いた以外は同様にし
て反応を行い、スピロ[4’,6’−ジメチル−1,5
−ジヒドロ−5’−メチレン−2,4−ベンゾジオキセ
ピン−3,2’−[1,3]ジオキサン]7.32gを
得た。
【0061】元素分析
【0062】
【表4】
【0063】実施例3 実施例1において、2−メチレン−1,3−プロパンジ
オール9.69g(110mmol)に代えて1,3−
ジメチル−2−メチレン−1,3−プロパンジオール1
2.76g(110mmol)を用い、オルトキシリレ
ングリコール6.91g(50mmol)に代えて4−
クロロオルトキシリレングリコール8.62g(50m
mol)を用いた以外は同様にして反応を行い、スピロ
[7−クロロ−4’,6’−ジメチル−1,5−ジヒド
ロ−5’−メチレン−2,4−ベンゾジオキセピン−3
,2’−[1,3]ジオキサン]8.34gを得た。
【0064】元素分析
【0065】
【表5】
【0066】参考例1 実施例1で得たスピロ[1,5−ジヒドロ−5’−メチ
レン−2,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,
3]ジオキサン]234mgおよびt−ブチルヒドロペ
ルオキシド2.7mgをガラス製容器に仕込み、脱気、
封管後、180℃で20時間加熱し、淡黄色透明の固体
を得た。この固体を塩化メチレン2mLに溶解し、n−
ヘキサン50mLに再沈澱して白色固体211mgを得
た。生成物の数平均分子量は1540、分子量分布は1
.78であった。
【0067】生成物のIRスペクトルを測定したところ
、1753cm−1に開環重合体のカーボナートに起因
する吸収が観測された。
【0068】生成物の密度を測定したところ、1.27
2であり、モノマーの密度から計算した体積膨張率は3
.6%であった。
【0069】参考例2 スピロ[1,5−ジヒドロ−5’−メチレン−2,4−
ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオキサン
]234mgに代えて実施例2で得たスピロ[4’,6
’−ジメチル−1,5−ジヒドロ−5’−メチレン−2
,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオ
キサン]262mgを用いた以外は参考例1と同様にし
て重合を行い、数平均分子量2980、分子量分布1.
63のポリマーを得た。モノマーからの体積膨張率は4
.4%であった。
【0070】参考例3 スピロ[1,5−ジヒドロ−5’−メチレン−2,4−
ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオキサン
]234mgに代えて実施例3で得たスピロ[7−クロ
ロ−4’,6’−ジメチル−1,5−ジヒドロ−5’−
メチレン−2,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−[
1,3]ジオキサン]297mgを用いた以外は参考例
1と同様にして重合を行い、数平均分子量2240、分
子量分布1.89のポリマーを得た。モノマーからの体
積膨張率は4.9%であった。
【0071】参考例4 スピロ[1,5−ジヒドロ−5’−メチレン−2,4−
ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオキサン
]234mgに代えてスピロ[1,5−ジヒドロ−5’
−メチレン−2,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−
[1,3]ジオキサン]117mgおよびメチルメタク
リレート50mgの混合物を用いた以外は参考例1と同
様にして重合を行い、数平均分子量3390、分子量分
布2.04のポリマーを得た。モノマーからの体積膨張
率は−1.1%であった。
【0072】
【発明の効果】本発明の方法によればカチオン開環異性
化重合のみならず、ラジカル開環異性化重合し、体積膨
張を示すスピロオルトカーボナート化合物が提供される
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化合物の1例のNMRスペクトル
を示す図である。
【図2】本発明による化合物の1例のIRスペクトルを
示す図である。
【図3】本発明による化合物の他の例のNMRスペクト
ルを示す図である。
【図4】本発明による化合物の他の例のIRスペクトル
を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記の化1 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、
    R8、R9およびR10はそれぞれ水素原子または低級
    アルキル基を、R11、R12、R13およびR14は
    それぞれ水素原子、低級アルキル基、アルキルオキシ基
    、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド
    基、水酸基またはエステル基を表す。)で示されるスピ
    ロオルトカーボナート化合物。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5148364U (ja) * 1974-10-09 1976-04-10
JPS61205449U (ja) * 1985-06-12 1986-12-25
JPH01178222A (ja) * 1988-01-08 1989-07-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気掃除機

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