JP3059274B2 - スピロオルトカーボナート化合物 - Google Patents
スピロオルトカーボナート化合物Info
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
ーボナート化合物に関する。本発明の化合物は重合性新
規化合物であって、成形材料、複合材料、注型材料、封
止材料、医用材料、歯科材料、塗料および接着剤等の原
料として有用である。
メタクリレート、スチレン、エチレンオキシド、エピク
ロロヒドリン等の重合性モノマーが重合する際に大きな
収縮を伴うことはよく知られている。また、エポキシ樹
脂やフェノール樹脂のような熱硬化性樹脂が硬化する際
の体積収縮は、注型材料、封止材料、接着材料等の分野
で大きな問題となっている。
れば、寸法精度の向上やそり、歪、隙間発生の低減によ
る精密な成形、内部応力の減少による材料強度や接着力
の向上等が期待できる。
数種のものについては、開環異性化重合に伴う体積減少
が非常に小さいまたは体積が増大するという現象が報告
され、前記の各種用途への応用が注目されている。
性化重合法としては、三フッ化ホウ素・エ−テル錯体等
のルイス酸および/またはトリフルオロメタンスルホン
酸等のブレンステッド酸を重合開始剤に用いるカチオン
重合による方法、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
ビス系化合物および/または過酸化ベンゾイル等の有機
過酸化物を用いるラジカル重合による方法等が知られて
いる。
はブレンステッド酸を重合開始剤に用いるカチオン重合
によるスピロオルトカーボナート化合物の開環異性化重
合法は、ルイス酸やブレンステッド酸が通常強酸である
ため取り扱いが困難で、重合への水分の影響が大であ
り、得られた重合体の着色、重合体に残存する酸成分の
腐食性および有毒性等の問題があった。
機過酸化物を重合開始剤に用いるラジカル重合によるス
ピロオルトカーボナート化合物の開環異性化重合法は、
ルイス酸および/またはブレンステッド酸を用いるカチ
オン重合による方法に見られる問題は通常見受けられな
いものの、ラジカル重合により開環異性化し、重合膨張
を示すモノマーはごく一部に限られており、かつ、開環
異性化率が小であり、その結果重合膨張率が小であると
いう問題があった。
異性化重合し、重合膨張率が大であるスピロオルトカー
ボナート化合物を提供することにある。
点を解決するために、ラジカル重合により開環異性化重
合し、重合膨張率が大であるスピロオルトカーボナート
化合物について鋭意検討した結果、ある特定の構造を有
するスピロオルトカーボナート化合物がラジカル重合に
より開環異性化重合し、重合膨張率が大であることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
R↑7、R↑8、R↑9、R↑10、R↑11およびR↑12は
それぞれ水素原子または低級アルキル基を、R↑13、R
↑14、R↑15およびR↑16はそれぞれ水素原子、低級ア
ルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン基、ニトロ基、
シアノ基、アミノ基、アミド基、水酸基またはエステル
基を表す。)で示されるスピロオルトカーボナート化合
物に関するものである。
↑4、R↑5、R↑6、R↑7、R↑8、R↑9、R↑10、R
↑11およびR↑12がそれぞれ表す低級アルキル基として
は、炭素数8以下のアルキル基、例えばメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n
−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙
げられ、R↑13、R↑14、R↑15およびR↑16がそれぞ
れ表す低級アルキル基としては炭素数8以下のアルキル
基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基等が挙げられ、アルキルオキシ基と
しては例えばメチルオキシ基、エチルオキシ基、n−プ
ロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオ
キシ基、n−ペンチルオキシ基等が挙げられ、ハロゲン
基としては例えばクロロ基、ブロモ基等が挙げられ、ア
ミノ基としては例えばN−メチルアミノ基、N,N−ジ
メチルアミノ基等が挙げられ、アミド基としては例えば
アミノカルボニル基、フォルミルアミノ基等が挙げら
れ、エステル基としては例えばメトキシカルボニル基、
アセチルオキシ基等が挙げられる。
の好ましい例として次の化合物が挙げられる。
化合物は一種の化合物だけでなく、二種以上の化合物の
混合物として用いても良い。
は他の重合性モノマーとの混合物として用いても良い。
他の重合性モノマーとしては、ラジカル重合性を有する
ものであれば良く、好ましい例としてアクリル酸、メタ
クリル酸、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、
酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
ナート化合物の製造方法は特に限定されない。工業的に
有利な製造方法を例示すれば以下の通りである。
を表す。)で示されるジハロジアリロキシメタン化合物
と、下記の化6
↑5、R↑6、R↑7およびR↑8はそれぞれ水素原子また
は低級アルキル基を表し、Yはハロゲン基を表す。)で
示されるジオール化合物とを脱ハロゲン化水素させるこ
とにより下記の化7
R↑3、R↑4、R↑5、R↑6、R↑7およびR↑8はそれ
ぞれ水素原子または低級アルキル基を表し、Yはハロゲ
ン基を表す。)で示されるジオキセパン化合物を製造
し、化7で示されるジオキセパン化合物と下記の化8
↑12はそれぞれ水素原子または低級アルキル基を表し、
R↑13、R↑14、R↑15およびR↑16はそれぞれ水素原
子、低級アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン基、
ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基、水酸基また
はエステル基を表す。)で示されるジオール化合物とを
脱アリロールさせることにより下記の化9
↑5、R↑6、R↑7、R↑8、R↑9、R↑10、R↑11お
よびR↑12はそれぞれ水素原子または低級アルキル基を
表し、R↑13、R↑14、R↑15およびR↑16はそれぞれ
水素原子、低級アルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲ
ン基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、アミド基、水酸
基またはエステル基を表し、Yはハロゲン基を表す。)
で示されるスピロオルトカーボナート化合物を製造し、
化9で示されるスピロオルトカーボナート化合物を脱ハ
ロゲン化水素することにより化1で示されるスピロオル
トカーボナート化合物を製造する方法、あるいは化5で
示されるジハロジアリロキシメタン化合物と、化8で示
されるジオール化合物とを脱ハロゲン化水素させること
により下記の化10
0、R↑11およびR↑12はそれぞれ水素原子または低級
アルキル基を表し、R↑13、R↑14、R↑15およびR↑
16はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、アルキルオキ
シ基、ハロゲン基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ア
ミド基、水酸基またはエステル基を表す。)で示される
ジオキセパン化合物を製造し、化10で示されるジオキ
セパン化合物と化6で示されるジオール化合物とを脱ア
リロールさせることにより化9で示されるスピロオルト
カーボナート化合物を製造し、化9で示されるスピロオ
ルトカーボナート化合物を脱ハロゲン化水素することに
より化1で示されるスピロオルトカーボナート化合物を
製造する方法が好ましい。
メタン化合物中、Arが表す芳香族基としては、例えば
フェニル基、p−メチルフェニル基、p−エチルフェニ
ル基、p−プロピルフェニル基、p−フェニルフェニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられ、X
が表すハロゲン基としては、例えばクロロ基、ブロモ
基、ヨード基等が挙げられる。
Yが表すハロゲン基としては、例えばクロロ基、ブロモ
基、ヨード基等が挙げられる。
化合物と、化6または化8で示されるジオール化合物と
の脱ハロゲン化水素反応は、化5で示されるジハロジア
リロキシメタンと、化6または化8で示されるジオール
化合物とを、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リn−プロピルアミン等のアミンの存在下混合すること
により行われる。化5で示されるジハロジアリロキシメ
タン化合物と、化6または化8で示されるジオール化合
物は等モル混合するのが好ましい。アミンは化5で示さ
れるジハロジアリロキシメタン化合物に対して、200
〜600モル%、好ましくは200〜300モル%用い
られる。
−20〜50℃の範囲の温度が採用される。反応は通常
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行わ
れる。
良いが、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエ
チレン等のハロゲン化炭化水素等のような溶媒の存在下
で行うのが反応熱の除去、操作の容易さ等の点で好まし
い。
ら選ばれる。所望の転化率に到達した後、反応液を水で
洗浄した後、公知の方法により得られた化7で示される
ジオキセパン化合物または化10で示されるジオキセパ
ン化合物を単離、精製する。
で示されるジオール化合物との脱アリロール反応または
化10で示されるジオキセパン化合物と化6で示される
ジオール化合物との脱アリロール反応は、化7で示され
るジオキセパン化合物と、化8で示されるジオール化合
物または化10で示されるジオキセパン化合物と化6で
示されるジオール化合物とをp−トルエンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸等の酸触媒存在下、混合することに
より行われる。化7で示されるジオキセパン化合物と、
化8で示されるジオール化合物または化10で示される
ジオキセパン化合物と化6で示されるジオール化合物は
等モル混合するのが好ましい。酸触媒は化7で示される
ジオキセパン化合物または化10で示されるジオキセパ
ン化合物に対して、0.01〜10モル%、好ましくは
0.1〜5モル%用いられる。
−20〜50℃の範囲の温度が採用される。反応は通常
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行わ
れる。
良いが、塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエ
チレン等のハロゲン化炭化水素等のような溶媒の存在下
で行うのが反応熱の除去、操作の容易さ等の点で好まし
い。
ら選ばれる。所望の転化率に到達した後、反応液を水で
洗浄し、公知の方法により得られた化9で示されるスピ
ロオルトカーボナート化合物を単離、精製する。
化合物の脱ハロゲン化水素反応は、化9で示されるスピ
ロオルトカーボナート化合物と、ナトリウムメトキシ
ド、カリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシ
ド等のナトリムアルコキシド、カリウムアルコキシドを
混合することにより行われる。ナトリウムアルコキシ
ド、カリウムアルコキシドは化9で示されるスピロオル
トカーボナート化合物に対して100〜400モル%、
好ましくは100〜200モル%用いられる。
−20〜50℃の範囲の温度が採用される。反応は通常
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行わ
れる。
良いが、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、テトラヒドロフラン等のような溶媒の存在下
で行うのが反応熱の除去、操作の容易さ等の点で好まし
い。
ら選ばれる。所望の転化率に到達した後、反応液を水で
洗浄し、公知の方法により得られた化1で示されるスピ
ロオルトカーボナート化合物を単離、精製する。
は、三フッ化ホウ素・エーテル錯体等のカチオン重合触
媒により開環異性重合する。また、アゾビスイソブチロ
ニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカ
ルボニトリル等のアゾビス系重合開始剤;ジイソプロピ
ルペルオキシジカーボナート、2,4−ジクロルベンゾ
イルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイ
ルペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、t−
ブチルペルベンゾエート、ジクミルペルオキシド、ジ−
t−ブチルペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキ
シド、ピナンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオ
キシド、t−ブチルヒドロペルオキシド等の過酸化物系
重合開始剤等のラジカル重合開始剤によっても開環異性
化重合する。
キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−エチルアントラキノン等の芳香族ケトン;アセ
トフェノン、トリクロロアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−4’−イソプロピルプロピオフェノン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニル−アセトフェノンベンジルジメチ
ルケタール等のアセトフェノン類等の開始剤を用いた紫
外線ラジカル重合や、ノルカンファーキノン/N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレート、カンファーキノ
ン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、カ
ンファーキノン/p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸
エチル等のα−ジケトン/アミン系開始剤を用いた可視
光線ラジカル重合も使用される。
れるスピロオルトカーボナート化合物に対して、0.0
1〜10モル%、好ましくは0.05〜3モル%の範囲
内で用いられる。
カル重合開始剤の種類によっても異なるが、室温〜20
0℃、好ましくは50〜180℃の範囲の温度が選択さ
れる。
圧力下でも行い得るが、好ましくは常圧で行われる。
っても良いが、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘミメ
リテン、プソイドクメン、メシチレンなどの芳香族炭化
水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化
水素;シクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環式炭
化水素;塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロロエ
チレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロ
ロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のような溶媒の存
在下で行っても良い。
間の範囲内から選ばれる。所望の重合度に到達した後、
公知の方法により得られたポリマーを単離、精製する。
明する。なお、物性値は下記の方法により測定した。 1↑H−NMR:日本電子製PMX60SI型(測定周波
数;60MHz) IR:日本分光工業製フーリエ変換赤外分光光度計FT
/IR−3型 融点:柳本製作所製微量融点測定装置MP型 元素分析:柳本製作所製CHN−コーダーMT2型 数平均分子量および分子量分布:東ソー製GPC−80
00システム(ポリスチレンゲルカラム;TSKゲルG
5000HXL,G4000HXL,G2500HX
L,移動相溶媒;THF,流速;1.0ml/分,検出
器;RI,ポリスチレン換算値) 密度;柴山科学器械製作所製密度勾配管法比重測定装置
A型(密度勾配液;臭化カルシウム水溶液,測定温度;
25℃)
乾燥した窒素ガスで十分に置換した。該容器内に、5−
クロロ−1,4−ペンタンジオール19.0g(137m
mol)、トリエチルアミン27.8g(274mmol)およ
び塩化メチレン70mlを仕込み、この溶液にジフェノキ
シジクロロメタン36.9g(137mmol)の塩化メチ
レン80ml溶液を25℃で攪拌しながら30分かけて添
加した。室温で8時間攪拌後、反応混合液を1規定の水
酸化ナトリウム水溶液200mlで3回洗浄し、有機層を
水層から分離した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、濃縮、減圧蒸留して、沸点178℃/0.6mm
Hgの無色透明の液体22.9gを得た。この液体は1↑H
−NMRスペクトルおよびIRスペクトルより2,2−
ジフェノキシ−4−クロロメチル−1,3−ジオキセパ
ンと同定された。単離収率は50%であった。
1として添付する) 測定溶媒;重クロロホルム 内部標準物質;テトラメチルシラン
付する)
容器の内部を乾燥した窒素ガスで十分に置換した。該容
器内に前記の反応で得られた2,2−ジフェノキシ−4
−クロロメチル−1,3−ジオキセパン9.58g(2
8.6mmol)、p−トルエンスルホン酸一水和物272
mg(1.43mmol)および塩化メチレン50mlを仕込
み、この溶液にオルトキシリレングリコール3.95g
(28.6mmol)を25℃で攪拌しながら添加した。2
5℃で攪拌を続け、48時間後に2規定の水酸化ナトリ
ウム水溶液50mlを添加し、有機層を水層から分離後、
有機層を2規定の水酸化ナトリウム水溶液100mlで2
回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、濃縮すると白色固体が析出した。該白色固体をn−
ヘキサン/酢酸エチル=3/1(容量比)の混合溶液で
再結晶により精製し、無色の結晶4.35gを得た。こ
の固体は1↑H−NMRスペクトルおよびIRスペクト
ルよりスピロ[4’−クロロメチル−2,4−ベンゾジ
オキセピン−3,2’−[1,3]ジオキセパン]と同
定された。単離収率は53%であった。
3として添付する) 測定溶媒;重クロロホルム 内部標準物質;テトラメチルシラン
付する)
容器の内部を乾燥した窒素ガスで十分に置換した。該容
器内にナトリウムメトキシド1.51g(28mmol)お
よびジメチルホルムアミド30mlを仕込み、この溶液に
前記の反応で得られたスピロ[4’−クロロメチル−
2,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジ
オキセパン]4.0g(14mmol)のジメチルホルムア
ミド20ml溶液を25℃で攪拌しながら30分かけて添
加した。25℃で攪拌を続け、10時間後に水50mlを
添加し、水層中の有機物をエーテル50mlで抽出した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮する
と、白色固体が析出した。該白色固体をn−ヘキサン/
酢酸エチル=75/25(容量比)で再結晶により精製
し、無色の結晶2.99gを得た。この固体は1↑H−N
MRスペクトルおよびIRスペクトルよりスピロ[2,
4−ベンゾジオキセピン−4’−メチレン−3,2’−
[1,3]ジオキセパン]と同定された。単離収率は8
6%であった。
5として添付する) 測定溶媒;重クロロホルム 内部標準物質;テトラメチルシラン
付する)
g(28.6mmol)に代えて4ークロロオルトキシリレ
ングリコール4.94g(28.6mmol)を用いた以外
は同様にして反応を行い、スピロ[7−クロロ−2,4
−ベンゾジオキセピン−4’−メチレン−3,2’−
[1,3]ジオキセパン]を得た。
ル19.0g(137mmol)に代えて3−メチル−5−
クロロ−1,4−ペンタンジオール20.9g(137m
mol)を用い、オルトキシリレングリコールに代えて4
ークロロオルトキシリレングリコールを用いた以外は同
様にして反応を行い、スピロ[7−クロロ−2,4−ベ
ンゾジオキセピン−4’−メチレン−5’−メチル−
3,2’−[1,3]ジオキセパン]を得た。
レン−2,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,
3]ジオキセパン]248mgおよびt−ブチルヒドロペ
ルオキシド2.7mgをガラス製容器に仕込み、脱気、封
管後、180℃で20時間加熱し、淡黄色透明の固体を
得た。この固体を塩化メチレン2mlに溶解し、n−ヘキ
サン50mlに再沈澱して白色固体220mgを得た。生成
物の数平均分子量は1780、分子量分布は1.93で
あった。
ろ、1753cm↑-1に開環重合体のカーボナートに起因
する吸収が、1720cm↑-1に開環重合体のケトンに起
因する吸収が観測された。
0であり、モノマーの密度から計算した体積膨張率は
7.5%であった。
ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオキセパ
ン]248mgに代えて実施例2で得たスピロ[7−クロ
ロ−2,4−ベンゾジオキセピン−4’−メチレン−
3,2’−[1,3]ジオキセパン]282mgを用いた
以外は参考例1と同様にして重合を行い、数平均分子量
1650、分子量分布1.90のポリマーを得た。モノ
マーからの体積膨張率は8.0%であった。
ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオキセパ
ン]248mgに代えて実施例3で得たスピロ[7−クロ
ロ−2,4−ベンゾジオキセピン−4’−メチレン−
5’−メチル−3,2’−[1,3]ジオキセパン]2
96mgを用いた以外は参考例1と同様にして重合を行
い、数平均分子量2040、分子量分布2.20のポリ
マーを得た。モノマーからの体積膨張率は8.3%であ
った。
ベンゾジオキセピン−3,2’−[1,3]ジオキセパ
ン]248mgに代えてスピロ[1,5−ジヒドロ−4’
−メチレン−2,4−ベンゾジオキセピン−3,2’−
[1,3]ジオキセパン]124mgおよびメチルメタク
リレート50mgの混合物を用いた以外は参考例1と同様
にして重合を行い、数平均分子量4500、分子量分布
1.87のポリマーを得た。モノマーからの体積膨張率
は−0.6%であった。
化重合のみならず、ラジカル開環異性化重合し、体積膨
張を示すスピロオルトカーボナート化合物が提供され
る。
NMRスペクトルを示す図である。
クトルを示す図である。
NMRスペクトルを示す図である。
クトルを示す図である。
ペクトルを示す図である。
示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記の化1 【化1】 (式中、R↑1、R↑2、R↑3、R↑4、R↑5、R↑6、
R↑7、R↑8、R↑9、R↑10、R↑11およびR↑12は
それぞれ水素原子または低級アルキル基を、R↑13、R
↑14、R↑15およびR↑16はそれぞれ水素原子、低級ア
ルキル基、アルキルオキシ基、ハロゲン基、ニトロ基、
シアノ基、アミノ基、アミド基、水酸基またはエステル
基を表す。)で示されるスピロオルトカーボナート化合
物。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP3315529A JP3059274B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | スピロオルトカーボナート化合物 |
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JP (1) | JP3059274B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-01 JP JP3315529A patent/JP3059274B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0673062A (ja) | 1994-03-15 |
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