JPH04281881A - 塗装鋼板の製造方法 - Google Patents

塗装鋼板の製造方法

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JPH04281881A
JPH04281881A JP4506591A JP4506591A JPH04281881A JP H04281881 A JPH04281881 A JP H04281881A JP 4506591 A JP4506591 A JP 4506591A JP 4506591 A JP4506591 A JP 4506591A JP H04281881 A JPH04281881 A JP H04281881A
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JP
Japan
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coating
powder coating
thinner
powder
steel plate
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JP4506591A
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English (en)
Inventor
Kenji Ikishima
健司 壱岐島
Akihiro Yanai
昭博 八内
Yasushi Hosoda
細田 靖
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高加工性、高硬度およ
び高鮮映性が要求される用途に使用される塗装鋼板の製
造方法に関する。本発明により製造される塗装鋼板は、
例えば、家電および建材用に好適であり、将来的には自
動車用にも使用可能性がある。
【0002】
【従来の技術】塗装鋼板 (プレコート鋼板) は、ユ
ーザーにより打ち抜き、折り曲げ、絞りなどの加工が行
われた後、そのまま製品の外面となるため、高度の加工
性および加工時の耐傷つき性 (高硬度) が要求され
る。塗装鋼板の製造は、一般に鋼板にロールコータやカ
ーテンフローコータを用いて液状塗料を塗装するか、或
いは静電粉体塗装機を用いて固体塗料を塗装することに
より行われる。
【0003】液状塗料は、レベリング性が良好で、これ
を鋼板に塗布した場合、平滑塗面を得やすい。また、塗
装速度が速いため、塗装鋼板の生産速度も大きい。しか
し、液状塗料では、溶剤に溶解可能な樹脂を使用するた
め、硬度(耐傷つき性)と加工性の両方を満足させるこ
とが難しい。例えば、アクリル系塗料の塗膜は高硬度で
あるが加工性が悪く、高分子量ポリエステル系塗料の塗
膜は、加工性は良好であるが、硬度が低い。従って、液
状塗料から製造された塗装鋼板は、絞りやヘム加工とい
った高度の加工を施す用途には使用しにくい。
【0004】一方、固体塗料は、塗料の設計に当たって
溶剤溶解性を必要としないため、加工性と硬度が両立し
た優れた塗膜物性を得ることができる。しかし、固体塗
料はレベリング性が悪く、塗膜は一般に独特のゆず肌(
表面凹凸)を持つ外観を呈する。そのため、粉体塗装鋼
板は、鏡面に近い高鮮映性が要求される用途には使用で
きない。従って、粉体塗料用の塗膜形成性樹脂を用いて
液状塗料を調製できれば、物性および表面平滑性のいず
れにも優れた塗膜を有する塗装鋼板を得ることができる
と予想される。しかし、粉体塗料用の樹脂は、溶剤への
溶解性が著しく低く、そのまま溶剤に溶解させて液状塗
料とすることは困難である。かかる観点から研究した結
果、本発明者等は、粉体塗料に用いられている一般有機
溶剤に難溶性の高結晶性ポリエステル樹脂を架橋剤と共
に加熱溶融すると、一般有機溶剤にある程度可溶性とな
り、こうして可溶性にしたポリエステル樹脂を有機溶剤
に溶解させることにより、難溶性のポリエステル樹脂か
ら液体ポリエステル樹脂塗料が得られることを先に提案
した(特願平1−17195 号参照) 。この液状塗
料は、従来のポリエステル系粉体塗料が示す優れた硬度
と加工性を備え、しかも高鮮映性の塗膜を形成すること
ができる。
【0005】しかし、難溶性ポリエステル樹脂をこのよ
うにして液状塗料化した場合、ポリエステル樹脂種によ
っては、数時間後ないし数十時間後に増粘して、チーズ
状となり、使用に耐えなくなることが判明した。このよ
うに、貯蔵安定性が悪いと、残塗料が多くなり、塗料歩
留まりが悪くなる。この増粘のメカニズムは明確ではな
いが、架橋反応が進行したためではなく、溶解性の小さ
いポリエステル樹脂同士の凝集力により、塗料中にポリ
エステルの柔らかいネットワーク構造が形成されるため
と推測される。その理由として、増粘したチーズ状物質
がチキソトロピックな粘性挙動を示し、また加温するこ
とによってもとの粘性塗料に回復できることが挙げられ
る。
【0006】一方、市販の熱硬化性粉体塗料は、基体樹
脂と架橋剤に、場合により顔料を加えて溶融混練した後
、粉砕して粉末化したものであり、熱硬化性ポリエステ
ル系粉体塗料においては、難溶性のポリエステル樹脂が
架橋剤との溶融混練を経て、有機溶剤にある程度可溶と
なっている。本発明者らは、粉体塗料用の樹脂を液状塗
料化した場合生じることのある増粘を回避して、塗料を
無駄なく利用するため、粉体塗料を溶解できるシンナー
 (有機溶剤) を予め鋼板表面に塗布しておき、これ
に静電粉体塗装を施し、さらに所望により塗布層に剪断
力を加え、次いで塗膜を焼付・硬化させる方法を先に提
案した。
【0007】この方法では、予め塗布しておいたシンナ
ーに粉体塗料の樹脂成分が迅速に溶解し、さらにこの塗
布層に剪断力が加わると溶解が促進されるため、その後
、塗膜を焼付・硬化させると、液状塗料と同様の平滑性
を有し、しかも粉体塗料に固有の高物性を備えた塗膜が
得られる。しかし、この方法では、塗膜厚を大きくした
場合にワキが発生し、良好な外観を得ることが困難な場
合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、粉体
塗料を無駄なく用いて、塗膜物性に優れ、しかも塗膜表
面が平滑な塗装鋼板を、厚塗りにおいても容易に製造で
きる方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の、シンナーを予め
塗布しておき、その上に塗布した粉体塗料を実質的に溶
解させることにより平滑な高物性の塗装鋼板を得るとい
う方法では、塗膜厚を大きくする場合、平滑性に優れた
塗面を得るには比較的多量のシンナーを必要とする。し
かも、この場合塗膜中のシンナー濃度は鋼板面に近い程
大きい(塗布層に剪断力を加えた場合でも均一に近くな
る程度である)ので、塗膜の焼付の際、塗膜の下方から
のシンナーの揮発に伴い、塗膜表面に微細な孔あるいは
ふくれが発生し易い(ワキ)。即ち、塗料のワキ発生限
界膜厚の低下をきたし、塗膜厚をあまり大きくできない
【0010】本発明者らは、ワキ発生限界膜厚の向上に
は、塗膜中のシンナー濃度分布が関与し、鋼板近傍では
シンナー量が少ない程有利であることを見出した。この
事実に着目し、検討を進めた結果、上記目的の達成には
、鋼板表面に静電粉体塗装を施した後、その上に、この
粉体塗料を実質的に溶解するシンナーを塗布する方法が
有効であることを見出し、本発明を完成させた。ここに
、本発明は、母材鋼板の表面に、(a) 下地処理また
は下地処理とプライマー塗装を施す工程、(b) 粉体
塗料を用いて静電粉体塗装を施す工程、(c) 静電粉
体塗装面に該粉体塗料を実質的に溶解できるシンナーを
塗布する工程、および(d) 塗膜を焼付・硬化させる
工程、を含む処理を施すことからなる、塗装鋼板の製造
方法を要旨とする。
【0011】
【作用】以下、本発明をその作用と共に詳述する。本発
明の塗装鋼板の製造方法で用いる母材は、冷延鋼板、な
らびにめっき、溶射、蒸着などにより金属で表面被覆さ
れた表面処理鋼板のいずれでもよい。母材として好まし
いのは、耐食性に優れ、かつ比較的安価な亜鉛系めっき
鋼板である。亜鉛系めっき鋼板には、電気めっきもしく
は溶融めっきにより得られた純亜鉛めっき鋼板および亜
鉛合金めっき鋼板、さらには合金化溶融亜鉛めっき鋼板
が含まれる。また、純亜鉛または亜鉛合金めっき層を有
する複層めっき鋼板も含まれる。
【0012】母材鋼板は、塗膜密着性を高めるための下
地処理として、リン酸塩処理およびクロメート処理の少
なくとも一方の化成処理を施す。この下地処理を行わな
いと、塗膜密着性が低下し、塗装鋼板に要求される加工
性および耐食性が劣化する。この化成処理は周知の処理
であり、使用する母材鋼板の種類に応じて適当な処理法
を選択して常法により実施すればよい。所望により、さ
らに塗膜密着性を高めるために、化成処理した鋼板表面
に、エポキシ系、ポリエステル系などの慣用のプライマ
ー皮膜を設けてもよい。耐食性を高めるために、プライ
マーに防錆顔料を添加することもできる。プライマーの
塗布およびその後の塗膜乾燥の方法および条件は従来と
同様でよい。
【0013】次いで、上記のように処理した鋼板表面に
、粉体塗料を用いて静電粉体塗装を施す。使用できる粉
体塗料には熱硬化性ポリエステル系粉体塗料が挙げられ
る。市販の熱硬化性ポリエステル系粉体塗料は、分子構
造の規則性が高く、高結晶性で一般有機溶剤に難溶性の
ポリエステル樹脂を架橋剤と共に溶融混練してから、冷
却後に微粉状に粉砕したものである。
【0014】この種のポリエステル樹脂の例には、テレ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸
と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコールなどのグリコール類との縮重合によ
り合成された、分子量が約3000〜20,000のポ
リエステル樹脂がある。架橋剤は、通常はε−カプロラ
クタム、フェノール等のブロック剤でブロックされたブ
ロックトイソシアネートや、メチルアルコール、ブチル
アルコール等で変性されたメラミンなどである。この粉
体塗料は、一般有機溶剤に難溶性のポリエステル樹脂を
使用しているが、上述したように、架橋剤との溶融混練
を経ているため樹脂が可溶化されているので、この塗装
面上に塗布するシンナーへの溶解が塗布直後より始まる
。その際の溶解速度を高めるため、粉体塗料の粒径は小
さい方が望ましく、平均粒径100μm 以下のものが
好ましい。
【0015】粉体塗料は市販品をそのまま使用すること
ができる。周知のように、粉体塗料には、顔料、着色剤
、潤滑剤、レベリング剤などの慣用の添加剤が含まれて
いてもよく、またこれらの添加剤を粉体塗料に混ぜて使
用してもよい。静電粉体塗装は常法により実施できる。 粉体塗料の塗布量は、通常30〜70g/m2の範囲内
であり、溶剤型塗装に比べ厚塗りが可能である。本発明
においては、静電粉体塗装後、焼付・硬化する前に、シ
ンナーを塗布する。ここで用いるシンナーは、上記粉体
塗料を実質的に溶解できるものである。実質的に溶解で
きた場合には、溶剤型塗料並みの高い平滑性が得られる
。実質的な溶解を得るには、粉体塗料の溶解性、シンナ
ー種が大きく関与するのみならず、それぞれの量も重要
である。シンナー量が少なすぎると、粉体塗料の実質的
溶解が困難となり平滑性が劣ってくる。またシンナー量
が多すぎると、溶解は迅速かつ容易なるも、粘度が低す
ぎて、例えばオーブン熱風などで部分的に流れた模様を
形成することもある。
【0016】シンナー塗布量と粉体塗布量は、これらの
ことを考慮して適宜決定すればよいわけであるが、概ね
粉体塗料:シンナーが1:0.5 〜2程度の範囲が適
当である。また溶解は必ずしも常温で達成される必要は
なく、塗装後の焼付工程の加熱温度で溶解可能であって
もよい。例えば、脂肪族あるいは芳香族炭化水素系溶媒
 (例、トルエン、ヘキサンなど) のみからなるシン
ナーは、高温においても熱硬化性ポリエステル系粉体塗
料を実質的に溶解しえないので、不適当である。
【0017】好ましいシンナーは、この粉体塗料の溶解
性が高いことから、ケトン系溶剤を含有するものである
。ケトン系溶剤の例は、シクロヘキサノン、メチルエチ
ルケトン、イソホロン等である。ケトン系溶剤を約30
 vol%以上含有するシンナーが特に好ましい。シン
ナーはまた、ラクタムおよびラクトンの少なくとも1種
を含有していてもよい。好適なラクタムの例はε−カプ
ロラクタムであり、好適なラクトンの例はε−カプロラ
クトンである。これらのラクタムまたはラクトンは、粉
体塗料中の難溶性ポリエステル樹脂の溶解を助ける作用
をする。
【0018】シンナーの塗布は、カーテンフローコート
、スプレーコート等の非接触型塗布方法により実施する
。この段階では、先に塗布した粉体塗料はまだ鋼板との
接着性がないため、ロールコート等の接触型塗布方法は
使用できない。本発明方法では、粉体塗料を塗布した上
に、この塗料を溶解するシンナーを塗布するので、塗膜
中のシンナーの濃度は、母材鋼板近傍では低く、大気表
面で高いという分布になり、後の焼付・硬化の工程でシ
ンナーが揮発する際に、塗膜の下方から揮発するシンナ
ー量が比較的少ないことになる。これはワキ現象の防止
にとって有利であり、塗膜のワキ発生限界膜厚の向上に
寄与するものと考えられる。
【0019】粉体塗装を施した上にシンナーを塗布した
鋼板を次いで、オーブンなどの適当な加熱装置により加
熱して、塗膜を焼付・硬化させる。この焼付工程での加
熱により粉体塗料の溶解度が増加するので、シンナー塗
布時に粉体塗料がすべて溶解する必要はなく、焼付によ
り粉体塗料の塗膜が硬化するまでに、塗布したシンナー
に粉体塗料が溶解すればよい。なお、通常粉体塗料中に
は顔料が含まれているが、液状塗料と同様、顔料はシン
ナーに溶解しないことは言うまでもない。従って、より
正確には、本発明の方法において粉体塗料中の樹脂成分
がシンナーに溶解すればよい。
【0020】焼付は、架橋剤の反応開始温度 (例、ブ
ロックドイソシアネートの解離温度)以上の温度で行わ
れ、それにより架橋剤が作用して樹脂の架橋が進み、塗
膜が硬化する。焼付は、通常は 180〜270 ℃で
約1〜3分間行われる。プライマーを用いた場合には、
この焼付時にプライマーも同時に硬化させることもでき
る。上述した本発明の方法によれば、静電粉体塗装によ
り施した粉体塗料の硬化前に、塗布したシンナー中に塗
料の大部分が溶解するので、塗料層の性状は溶剤型塗料
と実質的に同じことになり、粉体塗料特有のゆず肌が形
成されず、平滑な塗装面が得られる。
【0021】この方法によれば、溶剤にとかした場合に
増粘が著しい粉体塗料であっても、作業上全く問題なく
、しかも無駄を出さずに使用することができるので、塗
料の歩留まりが改善される。また、本方法によれば、粉
体塗料の粒径分布にあまり影響されないため、粉体塗料
の歩留り向上に通じる (溶解して平滑面の出やすい細
粒であればよい) 。上述した塗装は、塗装鋼板の使用
目的に応じて、鋼板の片面あるいは両面に施すことがで
きる。以下、実施例により本発明とその効果を具体的に
例示する。実施例中、部および%は、指定しない限り重
量部および重量%である。
【0022】
【実施例】溶融亜鉛めっき鋼板 (片面付着量 60 
g/m2、板厚 0.5mm) に、下地処理としてリ
ン酸塩処理を施した。リン酸塩処理は、リン酸亜鉛系化
成処理液を用い、付着量として1g/m2の皮膜を形成
するように浸漬法により行った。下地処理後の鋼板に、
小野田セメント (株) 製の静電粉体塗装機を用いて
、日本ペイント (株) 製の熱硬化性ポリエステル系
粉体塗料 (商品名プレコート600、平均粒径35μ
m)を塗布した。
【0023】次いでカーテンフローコーターを用いて、
ケトン系溶剤であるシクロヘキサノンを80%、ソルベ
ッソ150 を20%含有するシンナーを塗布した。そ
の後、ガスオーブンで最高到達温260 ℃となるよう
に180 秒間の焼付を行い、塗膜を硬化させた。粉体
塗料の塗布量およびシンナーの塗布量を表1に示すよう
に変化させた試験No.1〜7について、得られた塗膜
の表面状態(ワキの有無、ゆず肌の有無)を観察した。 外観の評価の結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【比較例1】実施例と同様の母材鋼板に同様の下地処理
および静電粉体塗装を行った後、シンナーを塗布せずに
、実施例と同様の焼付・硬化を行った。粉体塗料の塗布
量は表2に示す通りである。こうして得られた塗装鋼板
の外観の評価の結果を表2に示す。
【0026】
【比較例2】実施例と同様にして得た下地処理鋼板の下
地処理表面に、シンナーを塗布した後、このシンナーが
乾燥しない間に静電塗布機で粉体塗装を施した。用いた
シンナーおよび粉体塗料は実施例と同じである。その後
、実施例と同様の焼付・硬化を行い、外観を観察した結
果を表2に示す。表2中の記号は表1で用いたと同じ意
味である。
【0027】
【表2】
【0028】表2から判るように、シンナーを使用しな
い、通常の粉体塗装である比較例1では塗装面がゆず肌
となり、平滑性が劣る。また、粉体塗料の樹脂成分を溶
解することのできるシンナーを用いる場合であっても、
このシンナーの塗布を粉体塗装より先に行う比較例2で
は、60g/m2までの塗料の塗布量においては平滑性
にも優れ、ワキの発生もみられないが、塗料の塗布量7
5g/m2と、膜厚を大きくしようとすると、ワキが発
生して外観の点で劣る。これに対し、シンナーを粉体塗
装後に塗布する本発明例(表1)にあっては、ゆず肌の
ない平滑な表面が得られるとともに、塗料の塗布量を多
くしてもワキが発生せず優れた外観を有する塗装面が得
られた。
【0029】得られた塗装鋼板の物性は、いずれも 1
80°曲げ加工性0T (23℃) 、鉛筆硬度Hであ
り、処理法による差異は認められず、いずれも高加工性
、高硬度 (耐傷つき性) を備え、良好な塗膜物性を
示した。
【0030】
【発明の効果】以上に説明し、また例証したように、本
発明の方法によれば、加工性と耐傷つき性 (硬度) 
のいずれにも優れている粉体塗料を使用し、粉体塗装で
は避けられなかったゆず肌のない塗膜を形成することが
できるとともに、ワキ発生限界膜厚を向上させて、厚膜
でも良好な外観の塗膜を形成できる。従って、本発明の
方法により、高加工性、高硬度、高鮮映性を兼ね備えた
、従来にない高性能の塗装鋼板を、厚膜塗装においても
容易に製造することが可能となる。
【0031】また、本発明の方法は、粉体塗料が塗装後
に溶液化されるため、粉体塗料を使用前に溶液化する場
合に認められることのある増粘を避けることができ、塗
料を無駄なく使用して作業性よく塗装することができる
。このように、本発明の塗装鋼板の製造方法は、経済性
、作業性に優れ、しかも高性能の製品が得られるという
特徴を有するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  母材鋼板の表面に、(a) 下地処理
    または下地処理とプライマー処理を施す工程、(b) 
    粉体塗料を用いて静電粉体塗装を施す工程、(c) 静
    電粉体塗装面に該粉体塗料を実質的に溶解できるシンナ
    ーを塗布する工程、および(d) 塗膜を焼付・硬化さ
    せる工程、を含む処理を施すことからなる、塗装鋼板の
    製造方法。
JP4506591A 1991-03-11 1991-03-11 塗装鋼板の製造方法 Withdrawn JPH04281881A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014144456A (ja) * 2014-03-07 2014-08-14 Kansai Paint Co Ltd 金属材料の塗装方法
CN104895479A (zh) * 2015-05-25 2015-09-09 安徽先锋门业科技有限公司 一种采用热镀锌静电喷塑管材加工生产电动伸缩门的方法
CN109433567A (zh) * 2018-11-09 2019-03-08 湖北大冶汉龙汽车有限公司 一种汽车车身油漆波纹消除方法

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