JP3471258B2 - 金属材料の粉体塗装方法 - Google Patents

金属材料の粉体塗装方法

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JP3471258B2 JP18090199A JP18090199A JP3471258B2 JP 3471258 B2 JP3471258 B2 JP 3471258B2 JP 18090199 A JP18090199 A JP 18090199A JP 18090199 A JP18090199 A JP 18090199A JP 3471258 B2 JP3471258 B2 JP 3471258B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密着性および耐食性に
優れる金属材料の粉体塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料および粉体塗装方法の特徴は、
VOCの排出がなく、使用効率が高いという環境対応お
よび省資源に極めて優れた塗装方法である。しかしなが
ら、薄塗りが困難であり厚膜塗膜となるために塗膜硬化
時に収縮応力を生じ、時として素材表面との密着性に問
題を生じることがある。収縮応力を低減する方策は樹脂
設計によるが、塗膜自体の物性にも影響を及ぼすため、
充分な対応が取れていない。また、防錆顔料を塗膜中に
配合させ難いため、腐食環境下において塗膜欠陥部から
の腐食を抑制するインヒビター効果が充分には期待でき
ないという問題点がある。
【0003】一般に、密着性および耐食性を向上させる
ために、塗装に先立って、金属材料の表面を金属リン酸
塩および/または金属酸化物などで表面処理しておくこ
とも周知である。さらには密着性および耐食性を向上さ
せるために、金属材料の表面を金属リン酸塩および/ま
たは金属酸化物などで表面処理した後、クロム酸系の水
溶液で処理されていた(後処理)が、環境面の点で幾多
の問題があったため、クロム酸を含有しない種々の水溶
液で後処理することが提案されている。例えば、特開昭
52−80239号、特開昭56−136979号等が
挙げられる。特開昭52−80239号ではシランカッ
プリング剤の溶液で後処理することが記載されている。
特開昭57−136979号ではキレート化剤(キノリ
ン類、トリアゾール類、ピロン類等)を主成分とする溶
液で後処理することが記載されている。前記いずれの特
許公報も塗装後の密着性および耐食性を向上させること
が記載されている。しかしながら、粉体塗装において
は、密着性および耐食性は依然として不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点、すなわち、金属材料の表面に密着性
および耐食性に優れた粉体塗膜を形成する方法を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題点を解決する手段について鋭意研究を行った
結果、粉体塗装に先立ち、下記一般式(I)により表さ
れる1種以上の重合単位を2〜50の平均重合度で含む
1種以上のフェノール化合物誘導体からなる成分:
【0006】
【化1】
【0007】[但し、式中、ベンゼン環に結合している
Xは、水素原子、ヒドロキシル基、C1〜C5のアルキ
ル基、C1〜C5ヒドロキシアルキル基、C6〜C12
のアリール基、ベンジル基、ベンザル基、前記ベンゼン
環に縮合して、ナフタレン環を形成する不飽和ハイドロ
カーボングループまたは下記式(II)の基:
【0008】
【化2】
【0009】を表し、式(II)中のR1およびR2は、
それぞれ互いに独立に、水素原子、ヒドロキシル基、C
1〜C5アルキル基、またはC1〜C10のヒドロキシ
アルキル基を表し、式(I )および(II)において、ベ
ンゼン環に結合しているY1およびY2は、それぞれ互
いに独立に下記式(III)または(IV)により表されるZ
基の1種:
【0010】
【化3】
【0011】を表し、前記式 (III)および(IV)中のR
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ互いに独
立に、水素原子、C1〜C10アルキル基またはC1〜
C10ヒドロキシアルキル基を表し、前記複数の重合単
位のベンゼン環に結合しているX、Y1およびY2のそ
れぞれは、他のベンゼン環に結合しているX、Y1およ
びY2のそれぞれと同ーであってもよく、または互いに
異なってもよく、前記複数の重合単位のベンゼン環にお
ける前記Z基の置換数の平均値は0.2〜1.0であ
る。]を含む水溶液で処理することにより、粉体塗膜の
問題点である密着性および腐食環境下での耐食性を向上
させることができることを見出した。
【0012】 かくして、本発明は 属材料を、前
記の水溶液で処理した後、粉体塗装することを特徴とす
る金属材料の塗装方法を提供するものである。
【0013】以下に、本発明の塗装方法に関してさらに
詳細に説明する。
【0014】該金属材料としては、例えば亜鉛、鉄、ア
ルミニウム、マグネシウム、鋼およびこれらの合金、亜
鉛めっき鋼板などが上げられ、これらは冷間圧延、熱間
圧延、鋳型成形、研削、酸洗浄などで処理されていても
差し支えない。さらに具体的には、建築材料、電気製
品、事務用機器、自動車の車体、外板および部品などが
あげられる。
【0015】本発明においては、これらの金属材料は、
表面処理されずに用いることもできるが、好ましくは、
りん酸塩処理液、弗化塩処理液(以下、処理液とい
う)、電解処理で表面処理される。具体的には、例え
ば、りん酸鉄、りん酸マンガン、りん酸亜鉛、リン酸ジ
ルコニウム、リン酸チタニウム、弗化亜鉛およびカルシ
ウム、ニッケル、マグネシウム、コバルトなどのイオン
を配合したりん酸亜鉛などから選ばれる1種もしくは2
種以上の金属塩を含有する水溶液または水分散液が好適
である。これらの金属塩の濃度は目的に応じて任意に選
ぶことができるが、通常、1〜30重量%の範囲内であ
ることが好ましい。
【0016】金属材料をこれらの処理液で表面処理す
る方法としては、特に制限されるものではなく、それ自
体既知の任意の方法を用いることができ、例えば、該金
属材料をりん酸塩水溶液または水分散液に浸漬するか、
もしくは該金属製品に吹付けることによって行われる
が、一般に前者の方法が好ましい。りん酸塩水溶液また
は水分散液の温度は通常10〜60℃の範囲内にあるこ
とが好ましい。その後、必要に応じて水洗してから、室
温もしくは加熱により水切乾燥を行うことが好ましい。
【0017】 本発明の方法は、金属材料に表面処理す
ることなく用いることもできるが、好ましくは、上記の
如くりん酸塩処理液で表面処理された金属材料に粉体塗
装を行う前に、下記一般式(I)により表される1種以
上の重合単位を2〜50の平均重合度で含む1種以上の
フェノール化合物誘導体からなる成分:
【0018】
【化1】
【0019】[但し、式中、ベンゼン環に結合している
Xは、水素原子、ヒドロキシル基、C1〜C5のアルキ
ル基、C1〜C5ヒドロキシアルキル基、C6〜C12
のアリール基、ベンジル基、ベンザル基、前記ベンゼン
環に縮合して、ナフタレン環を形成する不飽和ハイドロ
カーボングループまたは下記式(II)の基:
【0020】
【化2】
【0021】を表し、式(II)中のR1およびR2は、
それぞれ互いに独立に、水素原子、ヒドロキシル基、C
1〜C5アルキル基、またはC1〜C10のヒドロキシ
アルキル基を表し、式 (I)および(II)において、ベン
ゼン環に結合しているY1およびY2は、それぞれ互い
に独立に下記式 (III)または(IV)により表されるZ基
の1種:
【0022】
【化3】
【0023】を表し、前記式 (III)および(IV)中のR
3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ互いに独
立に、水素原子、C1〜C10アルキル基またはC1〜
C10ヒドロキシアルキル基を表し、前記複数の重合単
位のベンゼン環に結合しているX、Y1およびY2のそ
れぞれは、他のベンゼン環に結合しているX、Y1およ
びY2のそれぞれと同ーであってもよく、または互いに
異なってもよく、前記複数の重合単位のベンゼン環にお
ける前記Z基の置換数の平均値は0.2〜1.0であ
る。]を含む水溶液(以下、処理液という)で処理す
る点に主たる特徴を有する。
【0024】本発明に用いるフェノール化合物誘導体成
分は、前記式(I)で示される重合単位を含むオリゴマ
ーまたはポリマーであり、式(I)の重合単位の平均重
合度は2〜50である。
【0025】式(I)において、ベンゼン環に結合して
いるXは、ヒドロキシル基、C1〜C5のアルキル基、
例えばメチル、エチル、プロピル基等、C1〜C5のヒ
ドロキシアルキル基、例えばヒドロキシメチル、ヒドロ
キシエチル、ヒドロキシプロピル基等、C6〜C12の
アリール基、例えばフェニル、ナフチル基等、ベンジル
基、ベンザル基、前記ベンゼン環に縮合してナフタレン
環を形成する不飽和ハイドロカーボングループ、すなわ
ち−CH=CH−CH=CH−、または=CH−CH=
CH−CH=基、または前記式(II)の基を表すもので
ある。
【0026】式(II)中のR1およびR2は、それぞれ
互いに独立に、水素原子、ヒドロキシル基、C1〜C1
0アルキル基、例えばメチル、エチル、およびプロピル
基等、またはC1〜C10のヒドロキシアルキル基、例
えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、およびヒド
ロキシプロピル基等、を表す。
【0027】式(I)および(II)において、ベンゼン
環に結合しているY1およびY2は、それぞれ互いに独
立に、水素原子、または式 (III)または(IV)により表
されるZ基を表す。また、式 (III)および(IV)の中の
R3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ互いに
独立にC1〜C10のアルキル基、例えばメチル、エチ
ル、プロピル基等、C1〜C10のヒドロキシアルキル
基、例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、およ
びヒドロキシプロピル基等を表すものである。
【0028】前記重合体分子中の複数の重合単位のベン
ゼン環に結合している式(I)中のX、Y1および式
(II)中のY2のぞれぞれは、他のベンゼン環に結合し
ているX、Y1およびY2のそれぞれと同ーであっても
よくまたは互いに異なってもよい。また、前記重合体分
子中の複数の重合単位のベンゼン環における前記Z基の
置換数の平均値は、0.2〜1.0である。また、式
(I)の重合単位の平均重合度(n)は、2〜50であ
る。この平均重合度nが2未満の場合、得られる重合体
の分子量が過小であるため、得られる皮膜の耐食性が不
十分になり、またそれが50を超えると、得られる表面
処理剤組成物、およびそれを含む水性処理液の安定性が
悪くなり、実用上不都合を生じる。
【0029】Z基の置換数の平均値とは、重合体分子中
の全ベンゼン環において、それぞれに導入されているZ
基の数の平均値である。例えば、式(I)において、重
合度=10であって、且つXが式(II)のベンゼン環含
有基である場合、この重合体の1分子当たりのベンゼン
環数は20であり、この重合体1分子当たり、10個の
ベンゼン環に各1個宛のZ基が導入されている場合、こ
の重合体のZ基置換数平均値は、[(1×10)+(0
×10)]/20=0.5となる。
【0030】このZ基置換数の平均値が0.2未満であ
ると、得られる重合体の水溶性が不十分となり、処理液
の安定性が不十分になる。また式(I)から平均Z基
置換数は1以上になることはないが、もしそれが、1.
0を超えると、得られる重合体の水溶性が過大になり、
得られる表面処理皮膜の水溶性が過大になり、目的の耐
食性向上の効果が不十分となる。
【0031】式 (III)および式(IV)により表されるZ
基中のR3〜R7の各々は、C1〜C10のアルキル
基、またはC1〜C10のヒドロキシアルキル基を表
す。これらの基の炭素数が11以上になると、得られる
表面処理皮膜の密着性が低下するため、目的の耐食性向
上の効果が不十分となる。
【0032】本発明に使用するフェノール化合物誘導体
成分は、一般的に知られているフェノール化合物誘導体
とホルムアルデヒドおよび第二アミンとを反応(マンニ
ッヒ反応)させることによって得ることができる。必要
に応じ、有機酸または無機酸によって中和して、水溶性
または水分散性またはエマルションとすることもでき
る。上記第二アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、
メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルイ
ソプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルイソブ
チルアミン、エチルプロピルアミン、エチルイソプロピ
ルアミン、エチルブチルアミン、エチルイソブチルアミ
ン、エチルエタノールアミン、プロピルエタノールアミ
ン、ブチルエタノールアミン、エチルプロパノールアミ
ン、エチルイソプロパノールアミン、エチルブタノール
アミン、エチルイソブタノールアミン、プロピルプロパ
ノールアミン、イソプロピルイソプロパノールアミン、
プロピルイソプロパノールアミン、ジエタノールアミ
ン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン
等が挙げられるが、特に限定はない。前記中和に使用す
る有機酸または無機酸としては、ギ酸、酢酸、クエン
酸、シュウ酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、硫酸、塩
酸、硼酸等が挙げられ、一種以上を使用できる。
【0033】本発明の後処理方法について説明する。本
発明の方法において、前述の処理液のpHは2.0〜
10.0の範囲内とすることができるが、溶液の安定性
のために且つ処理した金属表面に最良の結果を得るため
に、通常4.0〜8.0の間に保持することが好まし
い。処理液のpHを上記の範囲に調製するために、必
要に応じ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
アンモニウ等を添加してもよい。
【0034】また、本発明の処理液は、例えば0.0
1〜10.0重量%の希釈溶液で使用されるように意図
されるが、特に0.1〜5.0%の濃度が好ましい。
【0035】処理段階において上記処理液の金属表面
への塗布は、それ自体既知の方法によって行われる。例
えば、処理液の溶液は吹付け塗布、ローラー塗布また
は浸漬によって塗布することができる。塗布される溶液
の温度は広い範囲にわたって変えることができるが、好
ましくは20〜70℃の範囲内とすることができる。塗
布後、この表面は水洗することができるが、水洗しなく
とも良好な結果が得られうる。最終用途によっては、水
洗することが好ましい。
【0036】次に、処理した金属製品を乾燥する。乾燥
は、例えば空気を循環させることによって、またはオー
ブン乾燥によって行われる。室温乾燥も利用することが
できるが、乾燥時間を短縮するために高めの温度を採用
することが好ましい。
【0037】乾燥後、処理された金属製品は粉体塗装の
ために準備された状態となる。
【0038】 本発明の方法においては、上記に述べた
ごとくして処理液および処理液、または処理液の
みで処理された金属材料に粉体塗料を塗装する。
【0039】本発明の方法において、使用される粉体塗
料は、特に制限なしに従来から公知、例えば、熱硬化性
粉体塗料を使用することができる。該熱硬化性粉体塗料
としては、例えば、熱硬化性エポキシ樹脂粉体塗料、熱
硬化性ポリエステル系樹脂粉体塗料、および熱硬化性ビ
ニル系樹脂粉体塗料、が好適に使用できる。
【0040】 熱硬化性エポキシ樹脂粉体塗料: 該粉体塗料で用いるエポキシ樹脂としては、エポキシ当
量約200〜5000、数平均分子量約1000〜80
000および軟化温度約60〜150℃の粉体樹脂が使
用できる。具体的には、商品名として、例えば、エピコ
−ト1004、同左1002、同左1007(以上、油
化シェルエポキシ(株)社製)、アラルダイトGY−6
084、同左6097(チバ・ガイギ−社製)、DER
−662、同左664、同左667(ダウ・ケミカル社
製)等のビスフェノ−ル〜エピクロルヒドリン型エポキ
シ樹脂、EPPN−201,同左202、EOCN−1
020、同左102S(以上、日本化薬(株)社製)等
のノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル、
ポキシ基含有ビニル系重合体[例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレ−ト、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル(メタ)アクリレ−ト、アリルグリシジルエ−テ
ル、グリシジルスチリルエ−テル、4−ビニルシクロヘ
キセン−1−オキシド、5−ビニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン−2−オキシド、リモネンモノオ
キシド等のエポキシ基含有不飽和モノマ−のラジカル同
重合体、および必要に応じて、例えば、メチル(メタ)
アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、n−ブチ
ル(メタ)アクリル酸エステル、iso−ブチル(メタ)
アクリル酸エステル、シクロヘキシル(メタ)アクリレ
−ト等の(メタ)アクリル酸のアルキルまたはシクロア
ルキルエステル類、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
−ト等の水酸基含有不飽和モノマ−類、(メタ)アクリ
ロニトリル等のニトリル化合物類、スチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニルモノマ−、その他の不飽和
モノマ−とのラジカル共重合体等]等が挙げられる。こ
れらの中でも、ビスフェノ−ル〜エピクロルヒドリン型
エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が耐蝕性等が
優れることからこのものを使用することが好ましい。
【0041】上記エポキシ樹脂を架橋させるための架橋
剤としては、上記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して架
橋硬化するものであれば特に制限なしに従来から公知の
ものを使用することができる。具体的には、例えば、
(無水)ポリカルボン酸化合物[アジピン酸、ドデカン
2酸、(無水)トリメリット酸、(無水)コハク酸等、
フェノ−ル樹脂、ジシアンジアミド等]、芳香族ジヒド
ラジッド[アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒド
ラジド等]、フェノールノボラック等のフェノール樹脂
類、イミダゾール化合物であるアニオン重合触媒[2−
メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−
エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾ−ル類、
それらのシアノエチル化物、それらのトリアジン付加
物、それらの水素添加物であるイミダゾリン類等]、
香族スルホニウム塩のカチオン重合触媒[ベンジル−4
−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオ
ロアンチモネ−ト、ベンジル−4−メトキシフェニルメ
チルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネ−ト等]等
のものが挙げられる。
【0042】上記エポキシ樹脂と架橋剤との配合比率
は、通常、エポキシ樹脂/架橋剤の比が、約95/5〜
50/50重量比の範囲が好適である。但し、上記イミ
ダゾール化合物、芳香族スルホニウム塩のカチオン重合
触媒を使用する場合には、99.99/0.01〜90
/10重量比の範囲で良い熱硬化性ポリエステル樹脂粉体塗料 : 該粉体塗料で用いるポリエステル樹脂としては、水酸基
および/またはカルボキシル基含有ポリエステル樹脂が
使用でき、カルボキシル当量および/または水酸基当量
は200〜5000、該平均分子量は約500〜500
00,軟化温度は約60〜150℃の粉体樹脂が使用で
きる。該ポリエステル樹脂は主に多塩基酸(またはメチ
ルエステル)と多価アルコ−ルとのエステル化物であっ
て、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)
フタル酸、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチ
ル等の芳香族または脂肪族ジカルボン酸化合物および必
要に応じてアジピン酸、セバシン酸、(無水)マレイン
酸、(無水)トリメリット酸等のその他のポリカルボン
酸化合物等の多塩基酸にエチレングリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、ブタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル等のポリオ−ル化合物を
カルボキシル基および/または水酸基を有するようにエ
ステル化反応させたものが使用できる。
【0043】 上記ポリエステル樹脂を架橋させるため
の架橋剤としては、ポリエステル樹脂がカルボキシル基
を有する場合には、トリグリシジルイソシアヌレ−ト、
ヒドロキシアルキルアミド、前記ポリエポキシ樹脂、後
記エポキシ基含有ビニル系重合体、オキサゾリン等が挙
げられる。これらの中でも、ビスフェノ−ル(A、また
はF、またはS)〜エピクロルヒドリン型エポキシ樹
脂、ノボラック型エポキシ樹脂が耐食性等が優れること
からもこのものを使用することが好ましい。
【0044】 また、ポリエステル樹脂が水酸基を有す
る場合には、ブロックポリイソシアネ−ト(ε−カプロ
ラクタムブロックドジイソシアネ−ト、ウレトジオン結
合型内部ブロックドイソシアネート等)、テトラメトキ
シメチルグリコルリル、メラミン等が挙げられる。
【0045】上記ポリエステル樹脂と架橋剤との配合比
率は、通常、ポリエステル樹脂/架橋剤の比が、約99
/1〜50/50重量比の範囲が好適である。
【0046】熱硬化性ビニル系樹脂粉体塗料:上記粉体
塗料で用いるビニル系樹脂は、軟化温度40〜150
℃、好ましくは50〜130℃の範囲にあるものであ
る。
【0047】軟化温度が40℃を下回ると、塗料の耐ブ
ロッキング性が劣り、一方、150℃を上回ると塗膜の
仕上がり外観(平滑性等)が劣るので好ましくない。ビ
ニル系樹脂の数平均分子量は1500〜15000,好
ましくは2500〜6000の範囲内である。数平均分
子量が1500を下回ると粉体塗料のブロッキング性が
劣り、かつ耐擦傷性、耐候性等の塗膜性能が劣る。数平
均分子量が15000を越えると塗膜の仕上がり外観が
劣るので好ましくない。
【0048】 上記ビニル系樹脂において、該樹脂エポ
キシ基(グリシジル基)を有する場合にはポリカルボン
酸(例えば、下記脂肪族2塩基酸等)架橋剤、また該樹
脂が水酸基を有する場合には前記ブロックポリイソシア
ネ−ト架橋剤、メラミン、また該樹脂がカルボキシル基
を有する場合には前記ヒドロキシアルキルアミド、前記
ポリエポキシ樹脂を使用することができる。
【0049】エポキシ基含有ビニル系樹脂は、前記エポ
キシ基含有ビニルモノマ−と、前記その他の不飽和モノ
マ−を適宜組み合わせて重合反応させたものが使用され
る。該ビニル系樹脂を構成するエポキシ基含有ビニルモ
ノマ−の割合は、特に25〜50重量%が好ましい。エ
ポキシ基含有ビニルモノマ−の割合が25重量%を下回
ると耐擦傷性が劣り、50重量%を越えると粉体塗料の
貯蔵安定性が劣り、また仕上がり外観も劣るので好まし
くない。
【0050】エポキシ基含有ビニル系樹脂の架橋剤成分
として使用できる脂肪族2塩基酸は、炭素数が2個以上
の飽和もしくは不飽和基の脂肪族2塩基酸である。具体
的には、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピロメリット酸、ドデカン2酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ブラシリル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラ
コン酸、エイコサン2酸およびこれらの1種もしくは2
種以上の酸無水物等を挙げることができる。このうち特
にドデカン2酸およびこの酸無水物が好適である。 上
記水酸基含有ビニル系樹脂としては、前記水酸基含有不
飽和モノマ−と前記のその他不飽和モノマ−とのラジカ
ル共重合体が使用できる。このものは前記ブロック
リイソシアネ−ト架橋剤と組み合わせ使用できる。上記
カルボキシル基含有ビニル系樹脂としては、(メタ)ア
クリル酸等のカルボキシル基含有不飽和モノマ−と前記
のその他不飽和モノマ−とのラジカル共重合体が使用で
きる。このものは前記ヒドロキシアルキルアミド架橋剤
と組み合わせ使用できる。
【0051】上記ビニル系樹脂と架橋剤との配合比率
は、通常、ビニル系樹脂/架橋剤の比が、99/1〜5
0/50重量比が好適である。
【0052】粉体塗料の塗装は、それ自体公知の粉体塗
装方法、好ましくは静電粉体塗装方法、例えば、コロナ
帯電式、摩擦帯電式等によって行うことができる。粉体
塗膜厚は、通常、約20〜100μm、好ましくは約3
0〜80μmの範囲が好適である。
【0053】粉体塗料の焼き付けは、粉体塗料の種類に
よって異なるが、例えば、約150〜200℃で、約3
0秒〜40分間程度の範囲で行うことができる。
【0054】
【実施例】次に本発明を実施例と比較例を挙げて、本発
明を具体的に説明する。「部」および「%」はそれぞれ
「重量部」および「重量%」を示す。
【0055】尚、本発明はこれらの実施例によって限定
されるものではない。
【0056】実施例および比較例において作製した供試
板の塗膜性能試験方法を述べる。
【0057】(1)耐食性 塗膜に素地まで達するカットを入れた供試材を50℃、
5%NaCl水溶液に240時間浸漬した後、カット部から
のセロテープによる塗膜剥離巾を測定した。(カット部
からの片側最大剥離巾:mm) (2)耐水性 供試材を40℃、純水に240時間浸漬した後、2mm
四方、100個のますを刻みセロテ−プ剥離し、剥離後
の塗膜の残存個数を評価した。
【0058】(3)密着性 塗膜に素地まで達するH状のカットを入れた供試材を、
φ20mmのパイプにそって曲げた後の塗膜外観を評価した
(目視)。
【0059】 ○:異常なし ×:塗膜ワレ、ハガレ有り [処理液組成]本発明に使用する処理液(後処理
液)の組成を表1に示した。
【0060】処理液のFはX=−H、Y1=CH2N
(CH3)2、n=1、置換Z基数平均値1.00、重合体
成分濃度1.0 %、pH4.5 を使用した。また、処理液
のGはハ゜ーレン-60A(10g/L 、日本ハ゜ーカライシ゛
ンク゛社製、クロム酸水溶液)を用いた。
【0061】尚、処理液のA〜Fは液温40℃、Gは
常温で用いた。
【0062】
【表1】
【0063】[粉体塗料] [熱硬化性粉体塗料の製造例] (a)エポキシ樹脂粉体塗料:エピコ−ト1004(油
化シェルエポキシ株式会社製、商品名、ビスフェノ−ル
A〜エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、軟化温度70
℃、数平均分子量1400)940部、アジピン酸ジヒ
ドラジド60部、チタン白顔料400部の混合物をドラ
イブレンドした後、ブスコニ−ダ−で溶融混練り分散を
行い、次いで冷却、粗粉砕、微粉砕、150メッシュ濾
過を行って製造した。
【0064】(b)ポリエステル樹脂系粉体塗料(ブロ
ックポリイソシアネ−ト架橋):ファインデックM80
31(大日本インキ株式会社製、商品名、軟化温度70
℃、水酸基価30mgKOH/g)770部、ε−カプ
ロラクタムブロック化イソホロンジイソシアネ−ト(ブ
ロック化ポリイソシアネ−ト架橋剤)230部、チタン
白400部をヘンシェルミキサ−でドライブレンドを行
い、次いでブスコニ−ダ−混練機で溶融混合分散し、冷
却、粗粉砕、微粉砕を行った後、150メッシュで濾過
して製造した。
【0065】(c)ビニル系樹脂粉体塗料:ビニル系共
重合体(グリシジルメタクリレ−ト/n−ブチルメタク
リレ−ト/メチルメタクリレ−ト/スチレン=35/1
5/35/15重量比、軟化温度67℃、数平均分子量
3000)を800部、ドデカン2酸200部、チタン
白400部を室温でヘンシェルミキサ−を用いてドライ
ブレンドし、エクストル−ダ−で溶融混練りした。これ
を冷却し、ピンディスクミルで微粉砕した後、150メ
ッシュのフルイにより粗粒子を分離して粉体塗料を得
た。
【0066】(d)ポリエステル樹脂系粉体塗料(エポ
キシ樹脂硬化剤):ファインデックM8860(大日本
インキ株式会社製、商品名、酸価35、軟化温度60
℃、数平均分子量2000 粉末)700部、エピコ−
ト1002(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名、
エポキシ当量550〜700、平均約2個エポキシ基)
300部、チタン白400部をヘンシェルミキサ−でド
ライブレンドを行い、次いでブスコニ−ダ−混練機で溶
融混合分散し、冷却、粗粉砕、微粉砕を行った後、15
0メッシュで濾過して製造した。
【0067】尚、表2に示す表面処理された鋼板に上記
各種熱硬化性粉体塗料を静電粉体塗装機(ゲマ社製)で
50μmになるように塗装した。次いで180℃で20
分間焼き付けを行い粉体硬化塗膜を形成した。
【0068】[実施例1〜8]金属材料として冷延鋼板
(0.8 ×300 ×100mm サイズ)を使用し、ファインクリ
−ナ− L4460(A剤:20g/L、B剤:12g/L )(日本パー
カライジング社製、アルカリ脱脂剤)を43℃で120 秒間
スプレー脱脂し、ついで純水を常温で30秒間スプレー
し、水洗した。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日本パ
ーカライジンク゛社製、チタンコロイド系表面調整剤)
を常温で30秒間スプレーした。この冷延鋼板を、43℃に
加温したリン酸亜鉛系表面処理剤(日本パ−カライジン
グ社製、パルボンド L3020)(処理剤)に120 秒間浸
漬し、引き上げてから、純水を常温で30秒間スフ゜レー
し水洗した。ついで表2に示す処理液に30秒間浸漬
し、引き上げてから、純水を常温で30秒間スプレーし水
洗後、80℃で180 秒間乾燥した。このように表面処理し
た鋼板を表2に示す実施例に用いた。
【0069】[実施例9〜10]金属材料として冷延鋼
板(0.8 ×300 ×100mm サイズ)を使用し、ファインク
リ−ナ−L4460 (A剤:20g/L、B剤:12g/L )(日本パ
−カライジング社製、アルカリ脱脂剤)を43℃で120 秒
間スプレ−脱脂し、ついで純水を常温で30秒間スプレ−
し、水洗した。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日本パ
−カライジング社製、チタンコロイド系表面調整剤)を
常温で30秒間スプレ−した。
【0070】この冷延鋼板を、43℃に加温したリン酸鉄
系表面処理剤(日本パ−カライジング社製、パルフォ−
ス-1077 )(処理剤)に120 秒間浸漬し、引き上げて
から、純水を常温で30秒間スプレ−し水洗した。ついで
表2に示す処理液に30秒間浸漬し、引き上げてから、
純水を常温で30秒間スプレ−し水洗後、80℃で180 秒間
乾燥した。このように表面処理した鋼板を表2に示す実
施例に用いた。
【0071】[実施例11〜12]金属材料として合金
化溶融亜鉛メッキ鋼板(GA、0.8 ×300 ×100mm サイ
ス゛)を使用し、ファインクリーナ-L4460(A剤:20g/
L、B剤:12g/L )(日本ハ゜ーカライシ゛ンク゛社
製、アルカリ脱脂剤)を43℃で120 秒間スフ゜レー脱脂
し、ついで純水を常温で30秒間スフ゜レーし、水洗し
た。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日本パ−カライジ
ング社製、チタンコロイト゛系表面調整剤)を常温で30
秒間スプレ−した。この冷延鋼板を、43℃に加温したリ
ン酸亜鉛系表面処理剤(日本パ−カライジング社製、パ
ルボンド-L3020)(処理剤)に120 秒間浸漬し、引き
上げてから、純水を常温で30秒間スプレ−し水洗した。
ついで表2に示す処理液に30秒間浸漬し、引き上げて
から、純水を常温で30秒間スプレ−し水洗後、80℃で18
0 秒間乾燥した。このように表面処理した鋼板を表2に
示す実施例に用いた。
【0072】[比較例1]金属材料として冷延鋼板(0.
8 ×300 ×100mm サイス゛)を使用し、ファインクリー
ナ-L4460(A剤:20g/L、B剤:12g/L )(日本パ−カラ
イジング社製、アルカリ脱脂剤)を43℃で120 秒間スプ
レ−脱脂し、ついで純水を常温で30秒間スフ゜レーし、
水洗した。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日本パ−カ
ライジング社製、チタンコロイト゛系表面調整剤)を常
温で30秒間スプレ−した。この冷延鋼板を、43℃に加温
したリン酸亜鉛系表面処理剤(日本パ−カライジング社
製、パルボンド-L3020)(処理剤)に120 秒間浸漬
し、引き上げてから、純水を常温で30秒間スプレ−し水
洗した。ついで表2に示す処理液に30秒間浸漬し、引
き上げてから、純水を常温で30秒間スプレ−し水洗後、
80℃で180 秒間乾燥した。このように表面処理した鋼板
を表2に示す比較例に用いた。
【0073】[比較例2]金属材料として冷延鋼板(0.
8 ×300 ×100mm サイス゛)を使用し、ファインクリー
ナ-L4460(A剤:20g/L、B剤:12g/L )(日本パ−カラ
イジング社製、アルカリ脱脂剤)を43℃で120 秒間スプ
レ−脱脂し、ついで純水を常温で30秒間スプレ−し、水
洗した。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日本パ−カラ
イジング社製、チタンコロイト゛系表面調整剤)を常温
で30秒間スプレ−した。この冷延鋼板を、43℃に加温し
たリン酸鉄系表面処理剤(日本パ−カライジング社製、
パルフォ−ス-1077 )(処理剤)に120 秒間浸漬し、
引き上げてから、純水を常温で30秒間スプレ−し水洗し
た。ついで表2に示す処理液に30秒間浸漬し、引き上
げてから、純水を常温で30秒間スプレ−し水洗後、80℃
で180 秒間乾燥した。このように表面処理した鋼板を表
2に示す比較例に用いた。
【0074】[比較例3]金属材料として冷延鋼板(0.
8 ×300 ×100mm サイス゛)を使用し、ファインクリー
ナ-L4460(A剤:20g/L、B剤:12g/L )(日本パ−カラ
イジング社製、アルカリ脱脂剤)を43℃で120 秒間スプ
レ−脱脂し、ついで純水を常温で30秒間スプレ−し、水
洗した。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日本パ−カラ
イジング社製、チタンコロイト゛系表面調整剤)を常温
で30秒間スプレ−した。この冷延鋼板を、43℃に加温し
たリン酸鉄系表面処理剤(日本パ−カライジング社製、
ハ゜ルフォス-1077 )(処理剤)に120 秒間浸漬し、
引き上げてから、純水を常温で30秒間スプレ−水洗し
た。ついで、80℃で180 秒間乾燥した。このように表面
処理した鋼板を表2に示す比較例に用いた。 [比較例4]金属材料として合金化溶融亜鉛メッキ鋼板
(GA、0.8 ×300 ×100mm サイス゛)を使用し、ファ
インクリーナ-L4460(A剤:20g/L、B剤:12g/L )(日
本パ−カライジング社製、アルカリ脱脂剤)を43℃で12
0 秒間スプレ−脱脂し、ついで純水を常温で30秒間スプ
レ−し、水洗した。ついで、プレパレンZN(1.0g/L)(日
本パ−カライジング社製、チタンコロイト゛系表面調整
剤)を常温で30秒間スプレ−した。この冷延鋼板を、43
℃に加温したリン酸亜鉛系表面処理剤(日本パ−カライ
ジング社製、パルボンド-L3020)(処理剤)に120 秒
間浸漬し、引き上げてから、純水を常温で30秒間スプレ
−し水洗した。ついで、80℃で180 秒間乾燥した。この
ように表面処理した鋼板を表2に示す比較例に用いた。
【0075】
【表2】
【0076】表2の結果から明らかなように、本発明の
塗装方法を用いた実施例1〜12により得られる塗膜
は、密着性および耐食性が共に良好であることがわか
る。一方、本発明の範囲外の塗装方法を用いた比較例1
〜4は、密着性や耐食性が劣ることがわかる。
【0077】
【発明の効果】本発明の塗装方法によれば、密着性およ
び耐食性を有する粉体塗膜を形成することができ、粉体
塗料および粉体塗装方法の特徴である環境対応および省
資源という面を最大限に発揮できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C09D 5/03 C09D 5/03 201/00 201/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 7/14 B05D 3/10 B05D 7/24 301 B05D 7/24 302 C09D 161/04 C09D 5/03 C09D 201/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料を、下記一般式(I)により表
    される1種以上の重合単体を2〜50の平均重合度で含
    む1種以上のフェノール化合物誘導体からなる成分: 【化1】 [但し、式中、ベンゼン環に結合しているXは、水素原
    子、ヒドロキシル基、C1〜C5のアルキル基、C1〜C
    5ヒドロキシアルキル基、C6〜C12のアリール基、ベン
    ジル基、ベンザル基、前記ベンゼン環に縮合して、ナフ
    タレン環を形成する不飽和ハイドロカーボングループま
    たは下記式(II)の基: 【化2】 を表し、式(II)中のR1およびR2は、それぞれ互いに
    独立に、水素原子、ヒドロキシル基、C1〜C5アルキル
    基、またはC1〜C10のヒドロキシアルキル基を表し、
    式(I)および(II)において、ベンゼン環に結合して
    いるY1およびY2は、それぞれ互いに独立に下記式(II
    I)または(IV)により表されるZ基の1種: 【化3】 を表し、前記(III)および(IV)中のR3、R4、R5、
    R6およびR7は、それぞれ互いに独立に、水素原子、C
    1〜C10アルキル基またはC1〜C10ヒドロキシアルキル
    基を表し、前記複数の重合単位のベンゼン環に結合して
    いるX、Y1およびY2のそれぞれは、他のベンゼン環に
    結合しているX、Y1およびY2のそれぞれと同一であっ
    てもよく、または互いに異なってもよく、前記複数の重
    合単位のベンゼン環における前記Z基の置換数の平均値
    は0.2〜1.0である。]を含む水溶液で処理し乾燥
    後、次いで、エポキシ当量200〜5000、数平均分
    子量1000〜80000および軟化温度60〜150
    ℃のエポキシ樹脂および架橋剤よりなる熱硬化性エポキ
    シ樹脂粉体塗料、カルボキシル当量および/または水酸
    基当量200〜5000、平均分子量500〜5000
    0、軟化温度60〜150℃のポリエステル樹脂および
    架橋剤よりなる熱硬化性ポリエステル樹脂粉体塗料、お
    よび数平均分子量1500〜15000、軟化温度40
    〜150℃のビニル系樹脂および架橋剤よりなる熱硬化
    性ビニル系樹脂粉体塗料から選ばれる少くとも1種の粉
    体塗料を粉体塗装することを特徴とする金属材料の塗装
    方法。
  2. 【請求項2】 該熱硬化性ポリエステル樹脂粉体塗料
    が、該ポリエステル樹脂を架橋させるための架橋剤とし
    て、ヒドロキシアルキルアミドを用いることを特徴とす
    る請求項1に記載の金属材料の塗装方法。
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