JP2004175096A - 環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、下塗り塗膜及び上塗り塗膜が形成され、下塗り塗膜に含まれる樹脂が、数平均分子量12000〜26000、ガラス転移温度0〜30℃のポリエステル樹脂とエポキシ樹脂とを所定のモル比で反応させて得られた変性ポリエステル樹脂と硬化剤とを主成分とする樹脂であり、下塗り塗膜はカルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤と、リン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤とを特定の割合で含有し、化成処理皮膜、下塗り塗膜及び上塗り塗膜はクロム系防錆成分を含有しない。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成型加工等における塗膜の損傷が極めて少ない、すなわち耐塗膜剥離性に優れるとともに、プレコート鋼板の基本性能である加工部耐食性や曲げ加工性にも優れた環境調和型プレコート鋼板に関するものである。本発明のプレコート鋼板は、例えば家電製品や建材用途等に好適であり、また自動車用としても使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
鋼板を成型加工後に塗装するポストコート方式に対し、プレコート方式は予め塗装された鋼板を成型加工する方式であり、これに使用される塗装された鋼板はプレコート鋼板と呼ばれる。プレコート鋼板には、成型加工において塗膜の傷や剥がれなどが生じない高度の成型加工性と耐食性が求められる。現在使用されているプレコート鋼板は、耐食性及び密着性を確保するために、クロムを含有する化成処理を施すとともに、下塗り塗膜中にクロム系の防錆顔料を含有させているものが多い(例えば、特許文献1参照)。しかし、昨今、環境規制物質であるクロムの使用を規制することが望まれており、このためプレコート鋼板についても化成処理皮膜や塗膜中にクロムを使用しない技術の開発が望まれている。
【0003】
クロムフリーのプレコート鋼板やプレコート鋼板用塗料組成物に関する従来技術としては、例えば、塩基性亜リン酸塩系防錆顔料を下塗り塗膜中に含有させることにより、耐食性に優れたプレコート鋼板が得られるとしているもの(特許文献2参照)、イソシアネート化合物及びリン酸系防錆顔料を下塗り塗膜中に含有させることにより、耐食性に優れたプレコート鋼板が得られるとしているもの(特許文献3参照)、リン酸塩系防錆顔料とカルシウムイオン交換シリカの混合物を含有する塗料組成物(特許文献4参照)、特定の樹脂原料と非クロム系防錆添加剤の組合わせにより良好な耐食性が得られるとしているもの(特許文献5参照)、水性樹脂、タンニン酸、微粒シリカ等からなる特定の下地処理層を設けることにより塗膜密着性に優れたプレコート鋼板が得られるとしているもの(特許文献6参照)、などがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−316497号公報
【特許文献2】
特開平8−319437号公報
【特許文献3】
特開平8−11257号公報
【特許文献4】
特開平9−12931号公報
【特許文献5】
特開2000−198963号公報
【特許文献6】
特開2000−167482号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したクロムフリーのプレコート鋼板に関する従来技術は、その殆どが耐食性に着目したものであり、しかも、その耐食性はクロム系顔料を使用したものに較べて劣っている。また、塗膜密着性に着目した従来技術(例えば、特許文献6)は、平面部や曲げ部での塗膜密着性が改善される程度のものであり、実成形において要求される高度な塗膜密着性を満足するものではない。
【0006】
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、化成処理皮膜や塗膜中にクロムを含有しないプレコート鋼板であって、実成形加工において塗膜剥離などの損傷を生じない優れた成形加工性(摺動部耐塗膜剥離性)を有するとともに、プレコート鋼板の基本性能である加工部耐食性及び曲げ加工性にも優れた環境調和型のプレコート鋼板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決し、優れた性能を示すプレコート鋼板を得るために検討を重ねた結果、化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、特定のポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を反応させて得られた変性ポリエステル樹脂及び硬化剤を主成分樹脂とし、これに複数種の特定の防錆添加成分を複合添加した下塗り塗膜を形成し、その上層に上塗り塗膜を形成することにより、耐塗膜剥離性に優れ、しかもクロムフリーでありながら優れた加工部耐食性を有するプレコート鋼板が得られることを見い出した。
【0008】
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである。
[1] 化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、下塗り塗膜が形成され、さらにその上層に上塗り塗膜が形成されたプレコート鋼板であって、
前記下塗り塗膜に含まれる樹脂が、数平均分子量が12000〜26000、ガラス転移温度が0〜30℃のポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との反応によって得られた変性ポリエステル樹脂(C)と、硬化剤(D)とを主成分とする樹脂であり、前記ポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)の配合比(モル比)がA/B=1.0/1.2〜1.0/4.0であり、
前記下塗り塗膜はカルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)と、リン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)を含有し、その含有量が塗膜固形分中における質量%で、3%≦E≦25%、15%≦F≦45%、20%≦E+F≦50%であり、
前記化成処理皮膜、下塗り塗膜及び上塗り塗膜はクロム系防錆成分を含有しないことを特徴とする、環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板。
【0009】
[2] 上記[1]のプレコート鋼板において、下塗り塗膜中に含まれるリン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)が、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、メタリン酸カルシウム、メタリン酸マグネシウム、トリポリリン酸2水素アルミニウム、リン酸マグネシウム、亜リン酸亜鉛の中から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板。
[3] 上記[1]又は[2]のプレコート鋼板において、化成処理皮膜が、シリカ微粒子とその結合剤とを含む皮膜であることを特徴とする環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細とその限定理由を説明する。
本発明のプレコート鋼板は、化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、特定の下塗り塗膜及び上塗り塗膜を形成したプレコート鋼板である。
下地鋼板となる亜鉛系めっき鋼板としては、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛合金めっき鋼板、溶融Zn−A1合金めっき鋼板(例えば、溶融Zn−5%A1合金めっき鋼板、溶融Zn−55%A1合金めっき鋼板に代表される溶融Zn−A1合金めっき鋼板)等の各種亜鉛系めっき鋼板を用いることができる。また、亜鉛系めっき鋼板としては、化成処理皮膜との密着性を高めるために、亜鉛系めっきの後に表面調整処理を施したものを用いることができる。この表面調整処理は、酸性処理液、アルカリ性処理液のいずれを使用してもよい。処理方法は、浸漬やスプレーなどにより行うことができる。
【0011】
上記亜鉛系めっき鋼板の表面に形成される化成処理皮膜は、クロメートを含有しない皮膜であれば特に限定されるものではないが、なかでも、シリカ微粒子とその結合剤とを含む化成処理皮膜が特に好ましい。
上記シリカ微粒子としては、例えば、一次粒径が約1〜100nmの湿式シリカ(コロイダルシリカ)、乾式シリカ(ヒュームドシリカ)の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。このようなシリカ微粒子を化成処理皮膜中に配合することにより、化成処理皮膜上層の下塗り塗膜との密着性、耐スクラッチ性、耐食性を高めることができる。
【0012】
また、上記結合剤としては、例えば水溶性又は水分散性有機高分子成分、酸素酸塩(但し、クロム酸塩は除く)の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。上記水溶性又は水分散性有機高分子成分としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルアルコールなどを例示できる。また上記酸素酸塩としては、例えば、リン酸塩、モリブデン酸塩、タングステン酸塩、バナジン酸塩などを例示できる。このような結合剤を化成処理皮膜中に配合することにより、シリカ微粒子どうしの結合性(皮膜の耐凝集破壊性)、シリカ微粒子の素地金属との密着性を高めることができる。
【0013】
また、上記化成処理皮膜を形成するための処理液には、Zr化合物、Ti化合物、Hf化合物(例えばフルオロ錯塩など)の1種又は2種以上を添加剤として添加し、それらを化成処理皮膜中に含有させることができる。
化成処理皮膜中でのシリカ微粒子と結合剤の配合割合は、固形分質量比でシリカ微粒子/結合剤=1/0.01〜1/10の範囲とすることが望ましい。シリカ微粒子の配合量:1に対する結合剤の配合割合が0.01未満であると、シリカ微粒子どうしの結合性(皮膜の耐凝集破壊性)、シリカ微粒子の素地金属との密着性が劣る。また、シリカ微粒子の配合量:1に対する結合剤の配合割合が10超であると、化成処理皮膜上層の下塗り塗膜との密着性、耐スクラッチ性、耐食性が劣る。
【0014】
化成処理皮膜の付着量は、成分として含まれるシリカ微粒子のSi換算量で5〜200mg/m2の範囲とすることが好ましい。この付着量が5mg/m2未満では、素地金属との密着性、耐食性が劣り、一方、200mg/m2超では、化成処理皮膜上層の下塗り塗膜との密着性が劣る。
化成処理皮膜を形成するための処理方法に特に制約はないが、一般に化成処理液をロールコーター塗装し、その後、乾燥させる。この乾燥では、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により、通常、50〜150℃程度の到達板温で皮膜を乾燥させる。
【0015】
次に、上記化成処理皮膜の上層に形成される下塗り塗膜について説明する。
下塗り塗膜は、数平均分子量が12000〜26000、ガラス転移温度が0〜30℃のポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との反応によって得られる変性ポリエステル樹脂(C)と、硬化剤(D)とを主成分樹脂とする塗料を塗布して形成された塗膜である。
前記変性ポリエステル樹脂(C)を得るためのポリエステル樹脂(A)は、主に多塩基酸と多価アルコールとのエステル化合物である。
上記多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、無水マレイン酸などの二塩基酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの三価以上の多塩基酸などが用いられ、これらの多価塩基酸成分を2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0016】
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタジオール、ネオペンチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族または脂環族の二価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じて、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの三価以上の多価アルコールを併用して用いることもできる。以上の多価アルコールは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0017】
ポリエステル樹脂(A)は、数平均分子量が12000〜26000、ガラス転移温度が0〜30℃である必要がある。また、ポリエステル樹脂(A)のより好ましい数平均分子量は14000〜21000、ガラス転移温度は5〜25℃である。ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が12000未満では塗膜の伸びが不十分となり、曲げ加工性が低下する。一方、数平均分子量が26000を超えると塗膜の強靭性が低下するため、後述のエポキシ樹脂による変性を行った後でも摺動部の耐塗膜剥離性が不十分となる。さらに、塗料組成物が高粘度となるため過剰な希釈溶剤が必要となり、塗装作業性、環境調和性などの点から好ましくない。また、ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度が30℃を超えると塗膜の伸びが不十分となり、曲げ加工性が低下する。一方、ガラス転移温度が0℃未満では塗膜の強靭性が低下し、十分な耐塗膜剥離性が得られない。
【0018】
上記ポリエステル樹脂(A)と反応させるためのエポキシ樹脂(B)は、下地との密着性を向上させるために配合するものであり、本発明で用いるのに適したエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類とエピハロヒドリン或いはβメチルエピハロヒドリンとの反応で得られるエポキシ化合物、又はこれらの共重合物であるビスフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂(B)としては数平均分子量が500以上のものを用いることが好ましい。エポキシ樹脂の数平均分子量が500未満では密着性が低下する。また、エポキシ樹脂の数平均分子量が5000を超えると樹脂粘度が高くなり、塗料としての相溶性が低下しやすいので、数平均分子量は5000以下が好ましい。
【0019】
エポキシ樹脂(B)によりポリエステル樹脂(A)を変性する方法としては、ポリエステル樹脂の合成の際にエポキシ樹脂を組込む方法、アミン触媒存在下でポリエステル樹脂とエポキシ樹脂とを反応させる方法などがある。これらの変性方法のうち、塗膜の柔軟性を損なわずに高度の密着性を得るという観点からは、ポリエステル樹脂の合成後にアミン触媒存在下でエポキシ樹脂と反応させる方法が好ましい。
また、変性ポリエステル樹脂(C)を得るためのポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)の配合比(モル比)は、A/B=1.0/1.2〜1.0/4.0であることが必要である。ポリエステル樹脂(A):1.0に対してエポキシ樹脂(B)が1.2未満であると耐塗膜剥離性が不十分となり、一方、4.0を超えると曲げ加工性が低下する。
【0020】
上記硬化剤(D)としては、アミノ樹脂又は/及びポリイソシアネート化合物を用いることができる。
上記アミノ樹脂としては、尿素、ベンゾグアナミン、メラミンなどとホルムアルデヒドとの縮合反応で得られる生成物の一部又は全てをメタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコールによりアルキルエーテル化した樹脂である。具体的には、メチル化尿素樹脂、n−ブチル化ベンゾグアナミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、n−ブチル化メラミン樹脂、iso−ブチル化メラミン樹脂などを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0021】
上記ポリイソシアネート化合物としては、一般的製法で得られるイソシアネート化合物を用いることができる。その中でも特に、1液型塗料としての使用が可能である、フェノール、クレゾール、芳香族第二アミン、第三級アルコール、ラクタム、オキシムなどのブロック剤でブロック化されたポリイソシアネート化合物が好ましい。このブロック化ポリイソシアネート化合物を用いることにより1液での保存が可能となり、塗料としての使用が容易となる。
【0022】
また、さらに好ましいポリイソシアネート化合物としては、非黄変性のヘキサメチレンジイソシアネート及びその誘導体、トリレンジイソシアネート及びその誘導体、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体、キシリレンジイソシアネート及びその誘導体、イソホロンジイソシアネート及びその誘導体、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びその誘導体、水添トリレンジイソシアネート及びその誘導体、水添4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体、水添キシリレンジイソシアネート及びその誘導体などを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0023】
下塗り塗膜中における変性ポリエステル樹脂(C)と硬化剤(D)の配合割合は、固形分質量比で変性ポリエステル樹脂(C)/硬化剤(D)=90/10〜65/35であることが好ましい。変性ポリエステル樹脂(C)の割合が90/10超では十分な硬化性が得られず、耐傷付き性、耐溶剤性が低下し、一方、変性ポリエステル樹脂(C)の割合が65/35未満では、過剰の硬化剤どうしの或いは硬化剤と変性ポリエステル樹脂(C)との副反応が生じて、加工性、加工部密着性が低下する傾向がある。
【0024】
下塗り塗膜中には、カルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)と、リン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)が配合される。
上記カルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)は、腐食の起こりやすい環境において溶出することで早期に保護膜を形成し、それ以上腐食が進行するのを抑制する働きがあると考えられる。カルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤は、無定形シリカの表面シラノール基にカルシウム原子をイオン交換したものである。この防錆添加剤は、有害な物質を含まず且つ塗膜の耐食性を高める作用がある。塗膜固形成分中におけるカルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)の含有量は3〜25質量%とする。含有量が3質量%未満では十分な防食効果が得られない。また、カルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤は粒径が大きいため(通常、約3μm)、その含有量が25質量%超では塗膜が剛直となり、成形加工時など摺動を受けた場合に凝集破壊が起こりやすくなる。
【0025】
上記リン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)は、溶出金属(例えば、めっき成分である亜鉛)との間で保護膜を形成する働きがあり、これにより防錆効果を発揮するものと考えられる。使用するリン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤の種類は特に限定しないが、防錆効果の点からは、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、メタリン酸カルシウム、メタリン酸マグネシウム、トリポリリン酸2水素アルミニウム、リン酸マグネシウム、亜リン酸亜鉛の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることが特に好ましい。塗膜固形分中におけるリン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)の含有量は15〜45質量%とする。リン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)の含有量が15質量%未満では耐食性が劣る。一方、含有量が多くなると耐食性は向上するが、含有量があまり多くなると、溶出成分が過多となることによって耐湿性などのプレコート鋼板の基本性能が低下する可能性がある。含有量が35質量%を超えると、そのような基本性能の低下の可能性があり、45質量%を超えると性能低下が顕在化してくる。
【0026】
これら下塗り塗膜に配合される防錆添加剤は、有害な物質を含まず且つ塗膜の耐食性を高める作用があるが、特にこれらの防錆添加成分を複合添加することにより耐食性が顕著に向上するのは、カルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)とリン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)を複合添加した場合、これらの成分から形成される保護皮膜の安定性が特異的に高いことによるものと考えられる。また、これらの防錆添加剤の配合比を特定の範囲に規定することにより、先に述べた樹脂組成物との組合わせにおいて、耐塗膜剥離性と耐食性を高度に両立できる。
【0027】
塗膜固形分中における上記カルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)とリン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)の合計含有量は20〜50質量%とする。これらの合計含有量が20質量%未満では十分な耐食性が得られず、一方、50質量%を超えると耐塗膜剥離性が低下してしまう。また、含有量のより好適な範囲は30〜45質量%である。
また、下塗り塗膜中には、上記防錆添加剤(防錆顔料)以外に、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、マイカ、弁柄、カーボンブラック、アルミニウム粉、パールマイカなどの顔料を目的に応じて配合することができる。
下塗り塗膜の膜厚(乾燥膜厚)は2〜20μmの範囲とすることが好ましい。さらに好ましい範囲は4〜15μmである。膜厚が2μm未満では十分な耐食性が得られず、一方、20μm超では耐塗膜剥離性が不十分である。
【0028】
また、下塗り塗膜用の塗料組成物には、上述した樹脂、防錆添加剤、顔料以外に、必要に応じて硬化触媒、その他消泡剤、流れ止め剤などの各種添加剤を添加することができる。
上記硬化触媒は、樹脂成分(主樹脂および硬化剤)の硬化反応を促進するために必要に応じて使用するものであり、使用可能な硬化触媒としては、酸またはその中和物が挙げられ、例えば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸及びこれらのアミン中和物、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジラウレートなどの硬化触媒が代表的なものとして挙げられる。
【0029】
下塗り塗膜を形成するための塗料組成物を実際に使用するにあたっては、これらを有機溶剤に溶解して使用する。使用する有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、シクロヘキサノン、ソルベッソ100(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ150(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ200(商品名、エクソン化学社製)、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、酢酸エチル、酢酸ブチル、石油エーテル、石油ナフサ、ミネラルスピリットなどが挙げられ、適用する樹脂種に応じてこれらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0030】
塗料組成物を調整するに当っては、サンドグラインドミル、ボールミル、ブレンダーなどの通常の分散機や混練機を選択して使用し、各成分を配合することができる。
下塗り塗膜の塗装方法に特に制約はないが、好ましくは塗料組成物をロールコーター塗装、カーテンフロー塗装などの方法で塗布するのがよい。上記した化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に下塗り塗膜用の塗料組成物を塗装後、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により、通常、180〜260℃程度の到達板温で約30秒〜1分間程度焼付処理を行う。
【0031】
次に、上記下塗り塗膜の上層に形成される上塗り塗膜について説明する。
本発明においては、上塗り塗膜の構成については特別な制約はなく、樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂などの1種又は2種以上を用いることができる。これらの樹脂にアミノ樹脂、イソシアネート化合物などの架橋剤を併用してもよい。
【0032】
また、上塗り塗膜には、目的や用途に応じてワックスを適量配合することができる。このワックスとしては、天然ワックス及び/又は合成ワックスを用いることができる。
また、上塗り塗膜用の塗料組成物には目的や用途に応じて、p−トルエンスルホン酸、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジラウレート、2−エチルヘキソエート鉛などの硬化触媒;炭酸カルシウム、カオリン、クレー、酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、マイカ、弁柄、カーボンブラック、アルミニウム粉、パールマイカなどの顔料;その他、消泡剤、流れ止め剤等の各種添加剤を適宜配合することができる。
この上塗り塗膜の膜厚(乾燥膜厚)は10〜20μmとすることが好ましい。膜厚が10μm未満では上塗り塗膜としての総合的な塗膜性能が十分に得られない恐れがあり、一方、膜厚が20μmを超えると発泡やわきの原因となり好ましくない。
【0033】
上塗り塗膜を形成するための塗料組成物を実際に使用するに当っては、これらを有機溶剤に溶解して使用する。使用する有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ソルベッソ100(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ150(商品名、エクソン化学社製)、ソルベッソ200(商品名、エクソン化学社製)、トルエン、キシレン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、酢酸エチル、酢酸ブチル、石油エーテル、石油ナフサなどが挙げられる。
上塗り塗膜用の塗料組成物を調整するに当っては、サンドグラインドミル、ボールミル、ブレンダーなどの通常の分散機や混練機を選択して使用し、各成分を配合することができる。上塗り塗膜の塗装方法に特に制約はないが、好ましくは塗料組成物をロールコーター塗装、カーテンフロー塗装などの方法で塗布するのがよい。
【0034】
上述した下塗り塗膜の上に上塗り塗膜用の塗料組成物を塗装後、熱風加熱、赤外線加熱、誘導加熱などの加熱手段により塗膜を焼き付け、樹脂を架橋させて硬化塗膜を得る。上塗り塗膜を加熱硬化させる際の焼付処理は、通常、到達板温を180〜260℃程度とし、この温度範囲で約30秒〜3分程度の焼付処理を行う。
なお、本発明のプレコート鋼板は、上塗り塗膜の上にさらに塗膜(例えば、クリアー塗膜)を形成し、3コート・3べークで使用してもよい。
【0035】
【実施例】
[下塗り塗膜用の塗料組成物]
(1.1) 下塗り塗料用ポリエステル樹脂の合成
・ ポリエステル樹脂合成例1
テレフタル酸215.8重量部(1.3モル)、イソフタル酸182.6重量部(1.1モル)、アジピン酸189.8重量部(1.3モル)、エチレングリコール124重量部(2.0モル)、ネオペンチルグリコール166.4重量部(1.6モル)、「エピクロン850」(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)30.4重量部、及びジオクチル錫オキサイド0.1重量部を、窒素気流中240℃で2時間エステル化反応を行った。その後、1時間かけて1mmHgまで減圧し、さらに260℃で1時間反応を行い、ソルベッソ150に溶解して、不揮発分35%、数平均分子量20000、ガラス転移温度10℃のポリエステル樹脂(A1)を得た。
【0036】
・ ポリエステル樹脂合成例2
テレフタル酸215.8重量部(1.3モル)、イソフタル酸182.6重量部(1.1モル)、アジピン酸189.8重量部(1.3モル)、エチレングリコール124重量部(2.0モル)、ネオペンチルグリコール166.4重量部(1.6モル)、「エピクロン850」(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)30.4重量部、及びジオクチル錫オキサイド0.1重量部を、窒素気流中240℃で2時間エステル化反応を行った。その後、1時間かけて1mmHgまで減圧し、さらに260℃で20分反応を行い、ソルベッソ150に溶解して、不揮発分35%、数平均分子量16000、ガラス転移温度15℃のポリエステル樹脂(A2)を得た。
【0037】
(1.2) 下塗り塗料用樹脂組成物の調製
ポリエステル樹脂として、上記ポリエステル樹脂(A1),(A2)(いずれも不揮発分35%)、市販ポリエステル樹脂(A3),(A4)のいずれかを用い、このポリエステル樹脂にエポキシ樹脂を表1に示す割合で配合し、さらにトリエチルアミン0.5重量部を添加して窒素気流中、140℃で2時間かけて反応を行い、変性ポリエステル樹脂(C)を得た。これに表1に示す配合割合で硬化剤と硬化触媒を配合し、樹脂組成物(R1)〜(R12)を得た。なお、樹脂組成物(R8)については、エポキシ樹脂によるポリエステル樹脂の変性は行わず、ポリエステル樹脂と硬化剤と硬化触媒のみを用いた。
(1.3) 下塗り塗膜用の塗料組成物の調製
上述した樹脂組成物(R1)〜(R12)に、表2〜表4に示す配合割合で防錆添加剤を配合し、防錆添加剤の粒度が10μ以下になるまでサンドミルで分散させ、塗料組成物(P1)〜(P30)を得た。なお、各塗料組成物は、溶剤を使用して不揮発分40%に調整した。
【0038】
[塗装鋼板の調製]
下地鋼板である板厚0.5mmの溶融亜鉛めっき鋼板(片面当たりのめっき付着量:30g/m2)を脱脂後、コロイダルシリカ:5質量部、オルソリン酸アンモニウム:1質量部、ポリアクリル酸:1質量部、水:93質量部の組成の化成処理液を乾燥皮膜付着量がSi換算量で65mg/m2になるように塗布した後、到達板温80℃の乾燥処理を行って化成処理皮膜を形成し、その上に表2〜表4に示す下塗り塗膜用の塗料組成物を所定の乾燥膜厚になるように塗布した後、焼付温度(到達温度)215℃、焼付時間60秒の焼付処理を行って下塗り塗膜を形成し、さらにその上に、ポリエステル系上塗り塗料(日本ファインコーティングス製「SRF05」)を乾燥膜厚が15μmになるように塗布した後、焼付温度(到達温度)230℃、焼付時間60秒の焼付処理を行って上塗り塗膜を形成し、本発明例および比較例のプレコート鋼板を得た。
【0039】
これらプレコート鋼板の性能を表5及び表6に示す。
以下に、プレコート鋼板の性能試験の試験方法と評価方法について示す。
(1)摺動部耐塗膜剥離性
先端径1mmRのビードを幅30mmの試験板に対して200kgfの荷重で押し付けた状態でビード引き抜き試験を行い、その外観(塗膜剥離程度)により下記基準で評価した。
◎:塗膜剥離無し
○:塗膜剥離率5%以下(実用上問題なし)
△:塗膜剥離率5%超、50%以下(実用上問題あり)
×:塗膜剥離率50%超(実用上問題あり)
【0040】
(2)加工後耐食性
先端径1mmRのビードを幅30mmの試験板に対して150kgfの荷重で押し付けた状態でビード引き抜き試験を行い、この試験片に対してJIS Z 2371記載の塩水噴霧試験(SST試験)を240時間実施した後、摺動部の塗膜の状態を、下記により評価した。
○:塗膜に異常無し
△:軽微な膨れのみ(塗膜膨れ面積率10%未満)
×:塗膜膨れ面積率10%以上
−:ビード引き抜き試験で塗膜損傷が顕著なため、耐食性評価試験を実施せず。
【0041】
(3)曲げ加工性
試験片の2T折り曲げ部に粘着テープを粘着・剥離し、2T折り曲げ部の塗膜の剥離程度(剥離面積%)を測定し、下記により評価した。
◎:塗膜剥離無し
○:塗膜剥離率10%以下
△:塗膜剥離率10%超、50%以下
×:塗膜剥離率50%超
【0042】
(4)耐湿性
相対湿度98%以上、試験温度50℃の恒温高湿試験機に試験片を240時間暴露し、試験後の塗膜表面の膨れ程度をJIS K5600−8−2に基づき観察し、下記により評価した。
○:膨れ大きさ等級1以下、密度等級1以下を同時に満足するもの
△:膨れ大きさ等級2以下、密度等級2以下を同時に満足するもの
×:上記以外の膨れレベル
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のプレコート鋼板は、成型加工等における塗膜の損傷が極めて少ない、すなわち耐塗膜剥離性に優れるとともに、プレコート鋼板の基本性能である加工部耐食性及び曲げ加工性にも優れた環境調和型プレコート鋼板である。このため家電製品、建材、自動車等の用途において、高度の環境調和性、成形加工性、耐食性が求められる部位に用いられるプレコート鋼板として極めて有用である。
Claims (3)
- 化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板の表面に、下塗り塗膜が形成され、さらにその上層に上塗り塗膜が形成されたプレコート鋼板であって、
前記下塗り塗膜に含まれる樹脂が、数平均分子量が12000〜26000、ガラス転移温度が0〜30℃のポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との反応によって得られた変性ポリエステル樹脂(C)と、硬化剤(D)とを主成分とする樹脂であり、前記ポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)の配合比(モル比)がA/B=1.0/1.2〜1.0/4.0であり、
前記下塗り塗膜はカルシウムイオン交換シリカ系防錆添加剤(E)と、リン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)を含有し、その含有量が塗膜固形分中における質量%で、3%≦E≦25%、15%≦F≦45%、20%≦E+F≦50%であり、
前記化成処理皮膜、下塗り塗膜及び上塗り塗膜はクロム系防錆成分を含有しないことを特徴とする、環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板。 - 下塗り塗膜中に含まれるリン酸塩系防錆添加剤及び/又は亜リン酸塩系防錆添加剤(F)が、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、メタリン酸カルシウム、メタリン酸マグネシウム、トリポリリン酸2水素アルミニウム、リン酸マグネシウム、亜リン酸亜鉛の中から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板。
- 化成処理皮膜が、シリカ微粒子とその結合剤とを含む皮膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境調和性、摺動部耐塗膜剥離性及び加工部耐食性に優れたプレコート鋼板。
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