JP3675000B2 - 加工性および塗料密着性に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents

加工性および塗料密着性に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、上塗り塗装して使用されることを前提としたプレプライムド鋼板であって、特に、防火シャッターや防火扉等の防火材料に好適なプレプライムド亜鉛系めっき鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、防火シャッターや防火扉等の防火材料である塗装鋼板製品は、その基板である亜鉛系めっき鋼板を切断した後、ロール成形またはプレス成形等によって製品形状に組立て、次いで脱脂等の前処理を施した後、下塗り塗膜および上塗り塗膜を形成するための塗料をスプレー塗装機等により塗装し、自然乾燥して製品に仕上げられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の塗装鋼板製品の製造では、塗料ミストの発生等により作業環境が極めて悪く、また連続塗装が困難であるために塗装作業に長時間を要し、さらに塗装作業性も悪いという問題がある。また、一般に下塗り用塗料としてJIS K 5629で規定されている鉛酸カルシウムさび止めペイントを使用するため数十分間以上の乾燥時間が必要となり、このため被塗装物が乾燥するまで放置しておくための広いスペースが必要となり、また、乾燥するまでの間に雨等に濡れると塗膜が剥離する等のトラブルが生じるという問題もある。さらに、使用する上記塗料は消防法で規定する第一石油類に該当するため、塗料の取扱いに厳しい制限を受ける等の難点もある。
本発明はこのような従来の防火材料等の塗装鋼板製品の製造上の問題点を解消し、JIS K 5629が規定する塗膜条件を満足し、且つ防火シャッターや防火扉等の防火材料として好適な優れた加工性、上塗り塗料密着性、耐食性等の品質特性を有するプレプライムド亜鉛系めっき鋼板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、成形加工前の基板(化成処理された亜鉛系めっき鋼板)の表面に連続塗装ラインにおいて特定組成の2層塗膜を形成することにより、JIS相当品で且つ防火シャッターや防火扉等の防火材料として好適な加工性、塗料密着性、耐食性等に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板が得られることを見出しなさらたもので、その構成は以下の通りである。
【0005】
(1) 亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の面に、リン酸塩系化成処理皮膜および/またはクロメート系化成処理皮膜が形成され、その表面に、下記(A)の樹脂成分と顔料とを含み、樹脂成分:顔料成分の重量比を1:0.20〜1:1.50とした下層塗膜と、下記(B)の樹脂成分と顔料とを含み、樹脂成分:顔料成分の重量比を1:1.50超〜1:3.00とした上層塗膜が順次形成され、且つ両塗膜における顔料成分中の20〜40重量%が鉛酸カルシウムであることを特徴とする加工性および塗料密着性に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板。
樹脂成分(A);
ガラス転移温度が5〜80℃のポリエステル樹脂:100重量部
エポキシ樹脂:1〜10重量部
メラミン樹脂:5〜30重量部
樹脂成分(B);
ガラス転移温度が5〜80℃のポリエステル樹脂:100重量部
エポキシ樹脂:5〜20重量部
メラミン樹脂:5〜30重量部
【0006】
(2) 上記(1)のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板において、樹脂成分(A)及び樹脂成分(B)を構成するポリエステル樹脂がガラス転移温度:10〜30℃、数平均分子量:3000〜10000、水酸基価:20〜65であり、且つエポキシ樹脂がエポキシ当量:180〜1000である加工性および塗料密着性に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板。
(3) 上記(1)または(2)の皮膜構成を有する加工性および塗料密着性に優れた防火材料用プレプライムド亜鉛系めっき鋼板。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する亜鉛系めっき鋼板には亜鉛めっき鋼板及び各種の亜鉛系合金めっき鋼板が含まれ、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、Zn−Al系溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板等が代表的なものとして挙げられる。亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の面には、耐食性及び下地との密着性を向上させるためリン酸亜鉛等のリン酸塩系化成処理皮膜および/または反応型クロメート処理や塗布型クロメート処理等によるクロメート系化成処理皮膜が形成される。
上記化成処理皮膜の表面には、特定の樹脂成分と他の添加成分を含む下層塗膜及び上層塗膜が順次形成される。下層塗膜及び上層塗膜はともに、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及びメラミン樹脂からなる樹脂成分と顔料成分とを含んでいる。
【0008】
樹脂成分を構成するポリエステル樹脂は、多塩基酸と多価アルコールとを常法にて縮合重合させることにより製造されるが、この製造の際に末端封鎖剤として安息香酸等を使用して分子量を調整してもよい。多塩基酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の芳香族多塩基酸;蓚酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族多塩基酸;その他、シクロペンタンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロトリメリット酸等或いはこれらの酸無水物が代表的なものとして挙げられる。また、多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が代表的なものとして挙げられる。
【0009】
本発明で使用するポリエステル樹脂は、これら多塩基酸と多価アルコールとを適宜組合せ、反応させて得られたガラス転移温度が5〜80℃、好ましくは10〜30℃の樹脂である。ポリエステル樹脂のガラス転移温度が80℃を超えると切断や折り曲げ等の加工性が低下し、一方、5℃未満では付着性、硬度等が低下するため好ましくない。また、ガラス転移温度が10〜30℃の場合には、より良好な加工性、付着性及び硬度を確保することができる。
また、ポリエステル樹脂は数平均分子量が3000〜10000、水酸基価が20〜65のものが特に好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量が10000を超えると有機溶剤に対する溶解性が低下するため平滑性及び塗膜硬度が低下し、一方、数平均分子量が3000未満では切断や折り曲げ等の加工性が低下するため好ましくない。また、水酸基価が65を超えると切断や折り曲げ等の加工性が低下し、一方、水酸基価が20未満では塗膜硬度が低下するため好ましくない。
【0010】
樹脂成分を構成するエポキシ樹脂は、下地および上塗り塗膜との付着性を向上させるために配合するものであり、特にエポキシ当量が180〜1000、より望ましくは300〜900のものを使用することが好ましい。エポキシ当量が上記の範囲を超えるとポリエステル樹脂との相溶性が悪くなり、一方、上記の範囲未満では塗膜硬度が低下するため好ましくない。エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂が使用可能である。
また、樹脂成分を構成するメラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとを縮合して得られる生成物をメタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類によりエーテル化した樹脂である。
【0011】
下層塗膜及び上層塗膜ともに、樹脂成分は上述したポリエステル樹脂、エポキシ樹脂およびメラミン樹脂を必須成分として構成されるが、その配合割合は下層塗膜が主として加工性の観点から、上層塗膜が主として上塗り塗料密着性の観点からそれぞれ規定される。
具体的には、下層塗膜ではポリエステル樹脂100重量部に対してエポキシ樹脂1〜10重量部、メラミン樹脂5〜30重量部の配合割合とし、一方、上層塗膜ではポリエステル樹脂100重量部に対してエポキシ樹脂5〜20重量部、メラミン樹脂5〜30重量部の配合割合とする。
【0012】
下層塗膜において、ポリエステル樹脂100重量部に対するエポキシ樹脂の配合量が10重量部を超えると加工性が低下し、一方、1重量部未満では下地との付着性が低下するため好ましくない。また、メラミン樹脂の配合量が30重量部を超えると樹脂が局部的に濃化して塗膜が脆化し、塗膜にクラック等を生じ易くなり、一方、5重量部未満では塗膜の硬化が不十分となり好ましくない。
また上層塗膜において、ポリエステル樹脂100重量部に対するエポキシ樹脂の配合量が20重量部を超えると可撓性が極端に低下するため加工性の劣化を招き、一方、5重量部未満では上塗り塗料との密着性が低下するため好ましくない。また、メラミン樹脂の配合量が30重量部を超えると樹脂が局部的に濃化して塗膜が脆化し、塗膜にクラック等を生じ易くなり、一方、5重量部未満では塗膜の硬化が不十分となり好ましくない。
【0013】
下層塗膜及び上層塗膜には、耐食性を向上させ且つJIS相当品の塗膜を形成させるために顔料成分が添加される。添加される顔料成分としては、鉛酸カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニンブルー等の各種塗料用着色顔料やタルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン等の各種塗料用体質顔料等が挙げられるが、本発明では下層塗膜、上層塗膜ともに顔料成分中に占める鉛酸カルシウムの割合を20〜40重量%とする。顔料成分中の鉛酸カルシウムの割合が20重量%未満では耐食性が十分に得られず、一方、40重量%を超えて添加しても添加量に見合う効果が得られず、却ってコスト高になるので好ましくない。また、耐疵つき性及び上塗り塗料との密着性を向上させるために、下層塗膜及び上層塗膜に顔料成分中の2〜20重量%の割合でタルクを添加することが好ましい。
【0014】
また、本発明では下層塗膜及び上層塗膜の樹脂成分:顔料成分の重量比(固形分換算)を、下層塗膜>上層塗膜の関係とすることが必要である。
下層塗膜の樹脂成分:顔料成分の重量比は1:0.20〜1:1.50とする。樹脂成分:顔料成分の重量比が1:0.20を超えると上層塗膜との相溶性が低下するとともに、耐食性も低下し、一方、1:1.50未満では塗膜としての可撓性や下地鋼板との密着性が低下し、加工時に塗膜クラックや剥離を生じやすくなるため好ましくない。
一方、上層塗膜の樹脂成分:顔料成分の重量比は1:1.50超〜1:3.00とする。樹脂成分:顔料成分の重量比が1:1.50超を上回ると上塗り塗料との密着性や耐疵つき性が劣り、一方、1:3.00未満では塗膜が急激に脆化して加工時の変形や摺動による塗膜剥離が避けられなくなるため好ましくない。
【0015】
下層塗膜及び上層塗膜は、上記の樹脂成分及び顔料と有機溶剤を含み、これに必要に応じて顔料分散剤、沈降防止剤、消泡剤、レベリング剤、硬化触媒等の添加剤や改質樹脂等を配合した塗料組成物を塗布し、焼付けすることにより得ることができる。
塗料組成物の有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ブタノール、プロパノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール類;ブチルアセテート、メトキシエチルアセテート、エトキシエチルアセテート等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン等のケトン類等、通常塗料用として使用されている各種の有機溶剤が使用可能である。なお、有機溶剤の配合量は、塗装作業性に合わせて塗料粘度がフォードカップNo.4法で40〜400秒程度になるように調整すればよい。
【0016】
本発明のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板は、通常のプレコート鋼板の製造に使用されている連続塗装−焼付ラインにおいて、シート状もしくはコイル状の亜鉛系めっき鋼板(上述の化成処理皮膜が形成された亜鉛系めっき鋼板)に上記の塗料組成物を塗装し、焼付けることにより製造される。連続塗装−焼付ラインでは、リバース方式もしくはナチュラル方式のロールコーター、フローコーター等の連続塗装手段により、塗料組成物を乾燥膜厚で下層塗膜、上層塗膜とも約5〜40μm、好ましくは10〜30μmとなるように塗装し、到達板温約180〜250℃で、30〜120秒間の短時間焼付を行ない、硬化塗膜を形成させる。連続塗装−焼付ラインのラインスピードは10〜100m/分程度が適当である。
【0017】
本発明のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板は、通常、切断や曲げ等の成形加工、溶接等の工程を経て例えばドア等の製品形状に加工・組立された後、フタル酸樹脂系塗料等の常温乾燥型の上塗塗料を塗装するだけで、防火材料等の塗装鋼板製品に仕上げられる。本発明のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板は、上述のように防火シャッターや防火扉等の防火材料用として好適なものであるが、その他にも例えばキャビネット、家電製品等の各種金属製品に適用可能である。
【0018】
【実施例】
溶融亜鉛めっき鋼板(板厚:1.2mm、めっき付着量:JIS Z12相当)及び合金化溶融亜鉛めっき鋼板(板厚:1.6mm、めっき付着量:JIS F12相当)に、化成処理としてリン酸亜鉛処理(付着量:1.5g/m2)または塗布型クロメート処理(金属クロム換算の付着量:30mg/m2)を施し、次いで、表1及び表2に示される塗料組成物A〜Nを表3及び表4に示す下層塗膜と上層塗膜の組み合わせになるようにバーコーターを用いて各々塗布し、焼付温度(到達板温)が下層塗膜で180℃、上層塗膜で230℃になるように加熱硬化させ、実施例No.1〜No.20のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板を製造した。
【0019】
表1及び表2に示す塗料組成物A〜Nは、同表に示すポリエステル樹脂溶液(固形分50%;シクロヘキサノンとソルベッソ150(シェル社製商品名)との1:1混合溶液)、エポキシ樹脂溶液(エピコート1001×70(油化シェルエポキシ社製商品名);固形分70%;エポキシ当量約470;キシロール溶剤〕、メラミン樹脂溶液(サイメル370(三井サイアナミッド社製商品名);固形分88%;イソブタノールとイソプロパノールとの1:1混合溶剤)及び顔料をそれぞれ練合分散し、次いで溶剤(ソルベッソ100(シェル社製商品名)とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとシクロヘキサノンとの2:1:1混合溶剤)を所定量添加し、顔料分散度がグラインドゲージA法40μmの塗料を調整して得られた。
各実施例のサンプルについて、曲げ加工性、上塗り塗料密着性、耐食性、下地付着性及び耐傷つき性の各試験を行った。各試験条件および特性評価基準は以下の通りである。
【0020】
(1) 曲げ加工性
サンプルを内側が1mmRになるように90°折り曲げし、テープテストを行った後の塗膜剥離程度を観察し、以下の基準で評価した。
◎:全く異常なし
○:塗膜が下地からわずかに剥離(剥離面積:30%未満)
△:塗膜が下地から明らかに剥離(剥離面積:30〜80%)
×:塗膜が下地から激しく剥離(剥離面積:80%超)
(2) 上塗り塗料密着性
フタル酸樹脂系塗料(「ハイメル」大日本塗料社製商品名)を乾燥膜厚25μmとなるように塗布、乾燥させ、JIS K 5400のカットテープ法に従って剥離の程度を観察し、以下の基準で評価した。
○:異常なし
△:塗膜が少し剥離
×:塗膜が多く剥離
(3) 耐食性
JIS K 5629の方法に従って耐塩水性テストを行ない、フクレ、サビ等の異常の有無を観察し、以下の基準で評価した。
○:異常なし
△:フクレ、サビ等が少し発生
×:フクレ、サビ等が著しく発生
【0021】
(4) 下地付着性
JIS K 5400の方法に従って1mm間隔のゴバン目を刻んだ後、エリクセン試験機を使用して5mm押し出し、凸部のテープテストを行ない、剥離の程度を観察して以下の基準で評価した。
◎:全く異常なし
○:塗膜間または下地からわずかに剥離(剥離面積:10%未満)
△:塗膜が明らかに剥離(剥離面積:10〜50%)
×:塗膜が激しく剥離(剥離面積:50%超)
(5) 耐傷つき性
JIS K 5400の鉛筆硬度試験を実施し、以下の基準で評価した。
○:2H以上
△:F〜H
×:HB以下
【0022】
以上の試験結果を、プレプライムド亜鉛系めっき鋼板の皮膜構成とともに表3及び表4に示す。
表3及び表4によれば、本発明例であるNo.1〜No.11のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板は全ての品質特性において優れた性能を有している。これに対して、下層塗膜の樹脂成分:顔料成分の重量比が本発明範囲外の比較例であるNo.12、No.15は、それぞれ曲げ加工性及び下地付着性、或いは耐食性及び下地付着性が劣っている。また、下層塗膜のエポキシ樹脂の含有量が本発明範囲外の比較例であるNo.13、No.14は、それぞれ下地付着性、曲げ加工性が大きく劣っている。また、上層塗膜の樹脂成分:顔料成分の重量比が本発明範囲外の比較例であるNo.17、No.19は、上塗り塗料密着性及び耐傷つき性、或いは曲げ加工性及び下地付着性が劣っている。また、上層塗膜のエポキシ樹脂の含有量が本発明範囲を超えた比較例であるNo.18は、曲げ加工性が大きく劣っている。また、下層塗膜または上層塗膜中の鉛酸カルシウム/顔料成分が本発明範囲に満たない比較例であるNo.16、No.20は耐食性が大きく劣っている。
【0023】
【表1】
Figure 0003675000
【0024】
【表2】
Figure 0003675000
【0025】
【表3】
Figure 0003675000
【0026】
【表4】
Figure 0003675000
【0027】
【発明の効果】
以上述べた本発明のプレプライムド亜鉛系めっき鋼板によれば、連続塗装ラインで製造できるため塗装作業に起因した従来法における様々な問題が解消されるだけでなく、JIS K 5629が規定する塗膜条件を満足し、防火シャッターや防火扉等の防火材料として好適な優れた加工性、上塗り塗料密着性、耐食性等の品質特性を有している。

Claims (3)

  1. 亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の面に、リン酸塩系化成処理皮膜および/またはクロメート系化成処理皮膜が形成され、その表面に、下記(A)の樹脂成分と顔料とを含み、樹脂成分:顔料成分の重量比を1:0.20〜1:1.50とした下層塗膜と、下記(B)の樹脂成分と顔料とを含み、樹脂成分:顔料成分の重量比を1:1.50超〜1:3.00とした上層塗膜が順次形成され、且つ両塗膜における顔料成分中の20〜40重量%が鉛酸カルシウムであることを特徴とする加工性および塗料密着性に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板。
    樹脂成分(A);
    ガラス転移温度が5〜80℃のポリエステル樹脂:100重量部
    エポキシ樹脂:1〜10重量部
    メラミン樹脂:5〜30重量部
    樹脂成分(B);
    ガラス転移温度が5〜80℃のポリエステル樹脂:100重量部
    エポキシ樹脂:5〜20重量部
    メラミン樹脂:5〜30重量部
  2. 樹脂成分(A)及び樹脂成分(B)を構成するポリエステル樹脂がガラス転移温度:10〜30℃、数平均分子量:3000〜10000、水酸基価:20〜65であり、且つエポキシ樹脂がエポキシ当量:180〜1000である請求項1に記載の加工性および塗料密着性に優れたプレプライムド亜鉛系めっき鋼板。
  3. 請求項1または2に記載の皮膜構成を有することを特徴とする加工性および塗料密着性に優れた防火材料用プレプライムド亜鉛系めっき鋼板。
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