JP3288461B2 - 下塗塗料及びそれを用いた塗装鋼板の製造方法 - Google Patents

下塗塗料及びそれを用いた塗装鋼板の製造方法

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康二 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な下塗塗料及びそれ
を用いた塗装鋼板の製造方法に関するものである。さら
に詳しくいえば、本発明は、優れた成形加工性及び耐食
性を有する厚塗り型の下塗塗料、及び該下塗塗料を使用
した塗装鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプレコート鋼板と呼ばれている厚
さ0.3〜0.8mmの塗装鋼板は、切断され、成形加工さ
れて目的の用途に供されるが、その用途は、屋根や建物
外装などの長期耐久性が要求される部位や電器機器、室
内器物、車両内装、建物内装などに現在広く使用されて
いる。塗装鋼板は、成形加工し施工した場合に、切口端
面が必ず露出する。施工物件においても、切口端面はふ
くれや錆が最も出やすい部位である。一般に、塗装鋼板
に使用される被塗板は、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、ア
ルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、ア
ルミニウム板、アルミニウム合金板などの金属板などが
使用されている。塗装鋼板の一般的な塗装方法として
は、付着性、防食性を備えた下塗塗料を1〜2回塗装
し、その上に仕上げ塗料を1〜2回塗装する方法が採用
されている。前記の仕上げ塗料としては、上塗塗料のみ
の場合や中塗塗料と上塗塗料とを組み合わせる場合など
がある。この場合において、使用される下塗塗料として
は、エポキシ樹脂を主体とした塗料が主流を占めてい
る。このような従来公知の技術としては、特公昭63−
11950号公報、特開昭59−179340号公報、
特公平3−11266号公報、特開平2−174977
号公報などに開示されている。また、特開平2−233
183号公報には、アクリル変性ポリエステル樹脂の下
塗塗料が開示されている。しかしながら、前記のエポキ
シ樹脂を主体とした下塗塗料は、塗膜が固く、より厚く
塗装しようとすると、塗膜焼付時にわきが発生したり、
成形加工時にクラックが生じるなどの問題がある。した
がって、良好な成形加工性や付着性を維持するために
は、せいぜい10μm程度の塗膜厚にしか塗装ができな
いものである。また、前記のアクリル変性ポリエステル
樹脂の下塗塗料においては、その主ビヒクルはアクリル
成分をポリエステル樹脂に化学的に結合させて得られる
ものであり、下塗塗料を塗装するときには乾燥塗膜厚を
5〜15μmとし、より厚く塗装するとわきが生じやす
くなり好ましくないと記載されている。下塗塗料が15
μm以下と薄い場合には、その上の中塗塗料及び上塗塗
料を塗り重ねても、水分などが塗膜を浸透しやすいと
か、切口端面や加工部にふくれが出やすいなど、本来の
耐食性を発揮することができない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、1回の塗装で30μm程度の塗膜厚が得
られ、成形加工性にも優れ、しかも切口端面、傷つき
部、成形加工部の耐食性をも発揮しうる下塗塗料、及び
この下塗塗料を使用することによって、優れた成形加工
性、付着性、耐食性を備えた塗装鋼板を提供することを
目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、展色剤とし
て、特定のリニアポリエステル樹脂及び所定の割合のエ
ポキシ樹脂とメラミン樹脂との混合物を、それぞれ所定
の割合で含有するものを用いた所定量の顔料を含有する
下塗塗料により、その目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、 (1)固形分として、(A)水酸基価8〜25mgKOH/
gのリニアポリエステル樹脂50〜90重量%、及び
(B)エポキシ樹脂とメラミン樹脂との重量比50:5
0ないし80:20の混合物50〜10重量%を含有す
る展色剤を主成分とし、かつ該展色剤固形分100重量
部に対し、顔料40〜100重量部を含有して成る塗料
であって、1回塗装で20μm以上の塗膜厚に塗装され
ることを特徴とする下塗塗料、 (2)メラミン樹脂がメチル化メラミン樹脂である第1
項記載の下塗塗料、及び、 (3)第1項又は第2項記載の下塗塗料を用いて、1回
塗装で20μm以上の塗膜厚に塗装することを特徴とす
る塗装鋼板の製造方法、を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
下塗塗料においては、展色剤の主成分として、(A)リ
ニアポリエステル樹脂(リニア構造を主体とした高分子
ポリエステル樹脂)、及び(B)エポキシ樹脂とメラミ
ン樹脂との混合物が用いられる。該(A)成分のリニア
ポリエステル樹脂としては、水酸基価が8〜25mgKOH
/gの範囲にあるものを用いる必要があり、また、数平
均分子量が5,000〜25,000、ガラス転移点が1
0〜50℃の範囲にあるものが好適である。このような
リニアポリエステル樹脂としては、例えば市販品である
バイロン59CS、GK13CS[東洋紡績(株)製、商
品名]、ベッコライトM−6801−30[大日本イン
キ化学工業(株)製、商品名]などがある。該リニアポリ
エステル樹脂において、数平均分子量が5,000未満
では塗膜の硬化が進みすぎて加工性が低下するし、2
5,000を超えると樹脂を溶解するための溶剤を多く
必要とし、塗料の固形分含有量が低くなるため塗膜を厚
くすることができにくくなる。また、ガラス転移点が1
0℃未満では塗膜硬度が低下するし、50℃を超えると
成形加工性が低下するので、いずれも好ましくない。さ
らに、水酸基価が8mgKOH/g未満では塗膜架橋密度が
不足し、その上に塗装される塗料が焼付乾燥時にわきや
すくなるし、25mgKOH/gを超えると塗膜架橋密度が
高くなり、成形加工性が低下する。一方、該(B)成分
の一成分として用いられるエポキシ樹脂としては、数平
均分子量が400〜2,700、エポキシ当量が200
〜2,000の範囲にあるものが好適である。このよう
なエポキシ樹脂としては、市販品であるエピコート#8
28、#834、#1001、#1004、#1007
[油化シェルエポキシ(株)製、商品名]などがある。ま
た、(B)成分の他の成分として用いられるメラミン樹
脂としては、前記のリニアポリエステル樹脂と相溶性の
あるメチル化メラミン樹脂、あるいはブチル化メラミン
樹脂が好適である。
【0006】本発明の下塗塗料における展色剤において
は、該(A)成分のリニアポリエステル樹脂及び(B)
成分のエポキシ樹脂とメラミン樹脂との混合物の配合割
合は、それぞれ固形分として、(A)成分が50〜90
重量%及び(B)成分が50〜10重量%の範囲にある
ことが必要である。そして、(B)成分であるエポキシ
樹脂とメラミン樹脂との混合割合は、重量比で50:5
0ないし80:20の範囲にあることが必要である。該
(A)成分の配合量が50重量%未満では下塗塗料の1
回塗装で厚さ30μm程度の乾燥塗膜が得られにくく、
かつ成形加工性に劣るし、90重量%を超えると(B)
成分の樹脂量が不足して素地との密着性が低下するの
で、いずれも本発明の目的が達成されない。該下塗塗料
には、防錆顔料、着色顔料、体質顔料などの顔料が用い
られ、また、一般に塗料に使用される溶剤や各種添加剤
などを配合することができる。防錆顔料としては、クロ
ム酸系防錆顔料、すなわち、ストロンチウムクロメー
ト、カルシウムクロメート、バリウムクロメート、ジン
ククロメートなどが使用できるが、ストロンチウムクロ
メートが最適である。体質顔料としては、例えば炭酸カ
ルシウム、クレイ、タルク、合成シリカ、天然シリカ、
三酸化アンチモン、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウ
ム、カオリンなどが使用できる。全顔料の添加量は、前
記の展色剤固形分100重量部に対し、40〜100重
量部の範囲で選ばれる。40重量部未満では、わきが発
生しやすくまた十分な防錆力が得られず、100重量部
を超えると折り曲げ加工性が低下し、加工部の耐食性が
悪くなる。溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソ
ルブ系溶剤、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シ
クロヘキサノンなどが使用できる。このように、本発明
の下塗塗料は、展色剤の主成分として、より柔軟な塗膜
を形成するリニアポリエステル樹脂を使用することによ
り、わきの発生を抑制して1回塗りで30μm程度の厚
塗りが可能となり、しかも2回塗り60μm程度の厚膜
においても優れた成形加工性を備え、本来の耐食性を十
分に発揮することができる。
【0007】次に、本発明の塗装鋼板の製造方法につい
て説明する。まず、使用する被塗板としては、冷延鋼
板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼
板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合
金板などの金属板を挙げることができるが、ふくれ、端
面加工部の防食性が優れている点で、溶融亜鉛めっき鋼
板、5%アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、55%ア
ルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板が好ましい。被塗板は
塗膜との付着性その他を考慮し、塗装に先立ってその表
面に化成処理を施すことができる。化成処理としては、
一般に塗装下地処理として使用されているものでよく、
溶融亜鉛めっき鋼板、5%アルミニウム/亜鉛合金めっ
き鋼板に対してはリン酸亜鉛処理、又は塗布型あるいは
反応型のクロメート処理が好ましく適用でき、55%ア
ルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板に対しては塗布型ある
いは反応型のクロメート処理が好ましく適用できる。塗
装鋼板の塗装方法としては、まず前記で説明した下塗塗
料をローラー塗装にて乾燥塗膜厚が20〜30μm程度
になるように塗布し、到達板温が250±10℃で加熱
乾燥する。下塗塗料を2回塗装する場合は、上記の工程
を繰り返して合計40〜60μm程度の塗膜厚を得るこ
とができる。続いて、上塗塗料をローラー塗装にて、1
回塗装当り乾燥塗膜厚が10〜30μm程度になるよう
に塗布し、各タイプの上塗塗料の到達板温±10℃で加
熱乾燥する。上塗塗料を2回塗装する場合は、上記の工
程を繰り返して合計20〜40μm程度の塗膜厚を得る
ことができる。以上のように、下塗塗料及び上塗塗料を
2c2b(2コート2ベイク)ないし4c4bすること
によって、合計塗膜厚が40〜100μm程度の本発明
の方法による塗装鋼板を得ることができる。上記の方法
で使用する上塗塗料としては、ポリエステル樹脂系、ア
クリル樹脂系、ポリフッ化ビニリデン樹脂系、シリコー
ンポリエステル樹脂系、アルキッド樹脂系、などの塗料
が使用可能である。しかしながら、特に成形加工性に優
れる厚塗り型の本発明下塗塗料と組み合わせて使用する
上塗塗料としては、耐久性と共に可撓性にも優れたポリ
フッ化ビニリデン樹脂系の上塗塗料が最も好ましく、こ
れによって下塗塗膜の性能が最大限に発揮される。
【0008】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、塗装鋼板の性能は次のように評
価した。 (1)加工性試験 20℃の室内にて、幅5cmに切断した各試験片について
加工性を試験した。表中の2Tとは、加工される試験片
と同一の被塗板2枚を内側にはさみ込み(OTは試験片
をそのまま)塗膜を外側にして180度密着折曲げをし
たものである。折曲げた先端を10倍ルーペで観察し、
以下の基準で評価した。 ◎:クラック全くなし ○:クラックが10%以下(合格) △:クラックが10%を超え、50%未満(不合格) ×:クラックが50%以上 (2)衝撃変形試験 JIS K-5400(1979)6.13.3B法を適
用し、おもり1kg、高さ50cmで、試験片の塗面を上向
きの場合と下向きの場合とについて試験し、以下の基準
で評価した。 ◎:セロハンテープ剥離が全くなし ○:セロハンテープ剥離面積が10%以下(合格) △:セロハンテープ剥離面積が10%を超え、50%未
満(不合格) ×:セロハンテープ剥離面積が50%以上
【0009】(3)耐沸騰水試験 試験片を沸騰水に5時間浸漬したのち、塗膜の異常の有
無を目視で観察し、以下の基準で評価した。 ○:塗面に全く異常なし(合格) △:僅かにフクレを認める(不合格) ×:明らかにフクレを認める (4)耐食性試験 上塗塗料の種類によりそれぞれのレベルで加工を施した
試験片について、JIS Z-2371(塩水噴霧試験)
に準じて、2500時間試験し、(イ)平面部のふくれ
発生状況、(ロ)加工部のふくれ発生状況、(ハ)クロ
スカット部のふくれ発生状況を観察し、以下の基準で評
価した。 ○:塗面に全く異常なし(合格) △:僅かにフクレを認める(不合格) ×:フクレ、白錆を認める またさらに、(ニ)切口端面からのふくれ発生幅の測定
を行い、6mm以下を合格とした。
【0010】(5)わきの有無 試験片の作製時に、下塗、上塗のそれぞれの塗面乾燥時
点で、塗面についてわきの有無を観察し、以下の基準で
評価した。 ○:塗面に全く異常なし(合格) △:僅かにフクレを認める(不合格) ×:明らかにわきを認める なお、わきが認められ不合格の試験片については、もは
や他の試験は実施しなかった。 (6)密着性試験 20℃の室内にて、まず、試験片塗膜にJIS K-54
00の6.15(碁盤目試験)の方法に準じてカッター
ナイフにて碁盤目を作り、試験片該箇所の裏面からエリ
クセン試験機にて6.0mm押し出す。その後碁盤目上に
セロハン粘着テープを十分に付着させ、ただちにセロハ
ンテープを塗膜面と直角方向に瞬間的に引きはがし、剥
がれないで残った碁盤目の数が100のものを合格、9
9以下を不合格とした。
【0011】調製例1 下塗塗料の調製 第1表に示す配合に準じて、まずリニアポリエステル樹
脂と混合溶剤の一部とを混合し、次いで顔料を加えて均
一に混合したのち、アトライターを用いて粒度30μm
以下に分散した。さらにエポキシ樹脂、メラミン樹脂及
び酸触媒を加えたのち、残りの混合溶剤を適宜加えて、
粘度をフォードカップ#4で120±10秒(25℃)
に調整して、13種類の下塗塗料U1〜U13を調製し
た。なお、U1〜U5は本発明に準じた下塗塗料であ
り、U6〜U13は比較試料用の下塗塗料である。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】注 1)バイロン59CS [東洋紡績(株)商品名。数平均分子量;5000〜80
00、不揮発分;50wt%、水酸基価;12〜22mgKOH
/g、ガラス転移点15℃] 2)バイロンGK13CS [東洋紡績(株)商品名。数平均分子量;5000〜80
00、不揮発分;50wt%、水酸基価;20mgKOH/
g、ガラス転移点24℃] 3)ベッコライトM−6801−30 [大日本インキ化学工業(株)商品名。数平均分子量;1
5000、不揮発分;30wt%、水酸基価;12mgKOH
/g、ガラス転移点30℃] 4)バイロン29XS [東洋紡績(株)商品名。数平均分子量;20000〜2
5000、不揮発分;35wt%、水酸基価;6mgKOH/
g、ガラス転移点70℃] 5)バイロン51CS [東洋紡績(株)商品名。数平均分子量;20000〜2
5000、不揮発分;40wt%、水酸基価;6.5mgKOH
/g、ガラス転移点4℃] 6)DYNAPOL LH812 [Dynamit Nobel(株)商品名。数平均分子量;300
0、不揮発分;60wt%、水酸基価;35mgKOH/g、ガ
ラス転移点30℃] 7)エピコート1001 [油化シェルエポキシ(株)商品名。不揮発分;60wt
%、エポキシ当量;450〜500] 8)エピコート834 [油化シェルエポキシ(株)商品名。不揮発分;50wt
%、エポキシ当量;225〜280] 9)エピコート1007 [油化シェルエポキシ(株)商品名。不揮発分;50wt
%、エポキシ当量;1750〜2700] 10)スミマールM55 [住友化学工業(株)メチル化メラミン樹脂商品名。不揮
発分;70wt%エチルセロソルブ溶液] 11)ソルベッソ#150/シクロヘキサノン=50/5
0(重量%) 12)p−トルエンスルホン酸、20wt%溶液
【0015】実施例1〜17、比較例1〜22 第2表〜第5表に示す被塗板(いずれも厚さ0.4mm)
に、それぞれ化成処理を施した板に、第2表〜第5表に
示す塗料の種類、塗装回数、塗膜厚及び焼付け温度に準
じて、順次下塗塗料、上塗塗料を塗重ね、実施例、比較
例を合わせて合計39種類の試験片を得た。なお、使用
した上塗塗料の種類及び乾燥時の到達板温(焼付け温
度)は以下のとおりである。 (1)ポリエステル樹脂系上塗塗料、プレカラーNo.3
800ホワイト[日本油脂(株)商品名。以下、Eと記
す]到達板温:220℃ (2)アクリル樹脂系上塗塗料、プレカラーNo.251
0ホワイト[日本油脂(株)商品名。以下、ACと記す]
到達板温:220℃ (3)ポリフッ化ビニリデン樹脂系上塗塗料、プレカラー
No.8000ホワイト[日本油脂(株)商品名。以下、
DVFと記す]到達板温:250℃ (4)シリコーンポリエステル樹脂系上塗塗料、プレカラ
ーNo.4600ホワイト[日本油脂(株)商品名。以
下、SEと記す]到達板温:220℃ このようにして得られた塗装鋼板それぞれについて、性
能を評価した。その結果を第2表〜第5表に示す。
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】
【0020】
【表7】
【0021】
【表8】
【0022】注 1)被塗板の種類 GF:5%Al−Zn溶融めっき鋼板、めっき付着量;
Y−25 GI:溶融亜鉛めっき鋼板、めっき付着量;Z−25 GL:55%Al−Zn溶融めっき鋼板、めっき付着
量;Y−25 2)化成処理の種類 Cr:塗布型クロメート処理 P:リン酸亜鉛処理 第2表の試験結果から明らかなように、本発明の下塗塗
料及び製造方法から外れる比較例1〜12において、塗
装焼付け乾燥時に、わき発生の顕著なものがあり、これ
ら以外の比較例試験片についても他の試験項目におい
て、いずれかで不合格であり、満足できるものではなか
った。一方、本発明の方法に準じた実施例1〜12で
は、30μmの下塗塗料でもわきの発生が見られず、成
形加工性や耐食性など、すべての試験項目において合格
しており、本発明の下塗塗料及びこれを使用したフッ素
系上塗塗料を使用した塗装鋼板の製造方法は優れた塗
料、方法であることが明らかである。また、第3表〜第
5表の試験結果から分かるように、本発明の下塗塗料を
用いた実施例では、使用したポリエステル樹脂系、シリ
コーンポリエステル樹脂系及びアクリル樹脂系の上塗塗
料が、可撓性においてポリフッ化ビニリデン樹脂系上塗
塗料よりも劣るため、塗装鋼板の成形加工性はややもの
たりないが、従来の、及び本発明から外れた下塗塗料に
よる塗装鋼板(各比較例)に比べ、耐衝撃性、密着性、
耐食性など、優れていることが明らかである。
【0023】
【発明の効果】本発明の下塗塗料は、より柔軟な塗膜を
形成するリニアポリエステル樹脂を使用することによ
り、1回塗りで30μm程度の厚塗りを可能とし、しか
も2回塗り60μm程度の厚膜においても優れた成形加
工性を具備させることができる画期的な下塗塗料であ
る。また、本発明の塗装鋼板の製造方法によれば、上記
の下塗塗料を使用し、さらに上塗塗料を塗り重ねること
で、合計塗膜厚を40〜100μm程度と厚くし、同時
に優れた成形加工性、耐食性及び付着性を有する塗装鋼
板を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 梶山 至 神奈川県横浜市保土ヶ谷区瀬戸ヶ谷町 138−6−103 (72)発明者 前田 友助 大阪府松原市天美我堂1−7、朝日プラ ザC−810 (72)発明者 坂本 安平 千葉県東金市北之幸谷202−3 (72)発明者 小林 康二 千葉県千葉市中央区白旗3−20−2−4 −104 (72)発明者 白神 健志 岡山県倉敷市玉島乙島1795−2−B− 201 (72)発明者 木村 肇 千葉県東金市北之幸谷254−2 (56)参考文献 特開 昭62−27470(JP,A) 特開 昭63−310678(JP,A) 特開 平5−1257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 5/00 - 201/10 B05D 7/14 B05D 7/24 302

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形分として、(A)水酸基価8〜25mg
    KOH/gのリニアポリエステル樹脂50〜90重量%、
    及び(B)エポキシ樹脂とメラミン樹脂との重量比5
    0:50ないし80:20の混合物50〜10重量%を
    含有する展色剤を主成分とし、かつ該展色剤固形分10
    0重量部に対し、顔料40〜100重量部を含有して成
    塗料であって、1回塗装で20μm以上の塗膜厚に塗
    装されることを特徴とする下塗塗料。
  2. 【請求項2】メラミン樹脂がメチル化メラミン樹脂であ
    る請求項1記載の下塗塗料。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の下塗塗料を用
    いて、1回塗装で20μm以上の塗膜厚に塗装すること
    を特徴とする塗装鋼板の製造方法。
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