JPH0425830Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は、テレビ，ラジカセその他の電気機器
において、外部電源とのプラグ接続に使用される
電源ジヤツクに関する。

（従来の技術） 従来品を第９図で説明すると、ケース本体１’
の前壁のプラグ挿入穴２’に対する後壁のピン取
付部３’のピン円穴５’に対し、該取付部３’に
当るフランジ１２を設けた電極ピン９’を、該挿
入穴２’側から別の端子板１０’の嵌穴１３に通
し、該フランジ１２を該取付部３’の前壁に当て
てピン軸の後方突出部を加締加工１４で嵌着固定
している。

この該ピン９’の取付構成と方法は、部品が該
ピン９’と端子板１０’の２部品となり、部品点
数が増えるのみならず加締力が強過ぎると該本体
１’が割れ、加締力が弱いとピンガタ付で端子と
の接触が不安定となる欠点があつた。又、該ピン
９’をプラグ挿入穴２’を通してケース奥のピン
穴に挿入して加締加工１４することは作業性が非
常に悪く、コストアツプの要因にもなつている等
の欠点があつた。

（目的） 本考案は、従来の前記諸欠点を除去し、部品点
数を減らすと共に、加締治具を不要とし、電極ピ
ンの取付け装備作業を著しく容易化させて、未熟
練者でも容易にピン取付け作業ができるばかりで
なく、加締加工を不要とすることで、ケース本体
割れや接続抵抗の不安定という問題も皆無ならし
め、品質の安定したローコストの経済的な電源ジ
ヤツクを提供することを目的とするものである。

（構成） 本考案の実施例を図面について説明すると、長
方形状のモールドのケース本体１の前壁のプラグ
挿入穴２に対する後壁のピン取付部３に対し、上
下に細角穴４，４′を連通したピン円穴５を貫通
し、且つ後壁下部に、内側の垂直面と外側に向け
てのテーパー部からなる突起６とその対向側に掛
止凹部７を設けた対向突起部８を所要間隔をおい
て対向形成し、該円穴５に対し、該円穴５に嵌通
させる所要の長さの軸部後端に該突起６と掛止凹
部７の間に掛止まる巾と所要の長さの端子板１０
を下向垂直に連設し且つ軸部に細角穴４，４′に
嵌通して該取付部３の前面に当る突片１１，１
１′を左右対称に突設せしめた電極ピン９を、該
本体１の後面外側から、端子板１０を該突起６側
に横向としてピン円穴５に嵌通させると共に、細
角穴４，４′に対応の突片１１，１１′を嵌通させ
てから端子板１０を直角に下向回動して、突片１
１，１１′を該取付部３の前面に引掛け、端子板
１０を突起６を乗り越して突起６の垂直面と対向
突起部８の掛止凹部７間に掛止めて嵌着固定して
構成するものである。

なお、必要に応じ、ピン円穴５に連通する細角
穴４，４′の穿設は、突片１１，１１′の回動を一
方向にガイドさせるために対称の直角範囲に亘る
扇形ガイド凹溝を設けてもよく、その凹溝を設け
れば、突片１１，１１′の回動は、その凹溝にガ
イドされて90度回動するため該ピン９の回動方向
が決められることになる。

又、細角穴４，４′は上下の他に左右対称でも
よく、その左右の場合は該ピン９に設ける突片１
１，１１′は横でなく上下に設けられることにな
る。

（作 用） 電極ピン９をピン穴に対し嵌着固定するには、
該ピン９の後端に連設された端子板１０を横向状
とすることで、細角穴４，４′に突片１１，１
１′が対応嵌通できるから、該ピン９はピン円穴
５に対し該本体１の後壁外から簡単に嵌通され
る。そして、突片１１，１１′が細角穴４，４′を
嵌通した時点で、端子板１０が該本体１の後壁に
接し、ピン穴嵌通は終了する。

その状態において、横向きの端子板１０を下向
きに90度回動させると、嵌通の突片１１，１１′
はピン取付部３の前面にそつて回動し、その前面
に対しストツパー状に引掛り、ピンの抜け外づれ
がストツプされ、そして、回動の端子板１０は、
該本体１の後壁下部に設けられた突起６のテーパ
ー部を乗り越えて垂直となつた時点で、突起６の
垂直面と対向突起部８の掛止凹部７の間に嵌まり
込み、端子板１０は回動が確実に停止されると同
時に全く固定され、該ピン９は端子板１０を垂直
として突片１１，１１′のストツパー機能と相俟
つて、ピンの逆回転，抜け外づれが皆無となつて
固定装備される。即ち、端子板１０を横にして該
ピン９をピン穴に挿込んだ後に端子板１０を90度
回動させるだけで、該ピン９の取付固定ができ
る。

（効 果） 以上のとおり、本考案は電極ピン９をピン穴に
対し、端子板１０を横にして嵌挿して、端子板１
０を90度回動させる作業だけでピン嵌着固定がで
き且つ該本体１の後壁外からのピン挿入で済むか
ら、未熟練者でも簡単迅速に作業ができて至便で
あり、全く加締治具並びに加締作業が不要である
から、ケース本体１割れが皆無となり、ピン取付
作業の容易化と部品点数の省略化とで電源ジヤツ
ク製造が非常に能率的でローコストとなつて経済
性に富み、又、突片１１，１１′と端子固定とが
相俟つて確実なピン固定が保障される結果、接続
抵抗が安定した品質良好品が提供できる等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
本案品の正面図、第２図は同背面図、第３図はケ
ース本体の正面図、第４図はケース本体の底面
図、第５図は第１図のAB線断面図、第６図は電
極ピンの正面図、第７図は第８図の底面図、第８
図は第６図の右側面図、第９図は従来品の断面図
である。 １……ケース本体、２……プラグ挿入穴、３…
…ピン取付部、４，４′……細角穴、５……ピン
円穴、６……突起、７……掛止凹部、８……対向
突起部、９……電極ピン、１０……端子板、１
１，１１’……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース本体１の前壁のプラグ挿入穴２に対する
   後壁のピン取付部３に対し、細角穴４，４′を連
   通したピン円穴５を貫設し、且つ後壁下部に突起
   ６とその対向側に掛止凹部７を設けた対向突起部
   ８を所要間隔をおいて対向形成し、該円穴５に対
   し、軸後端に該突起６と掛止凹部７の間に掛止ま
   る巾の端子板１０を直角に連設し且つ軸部に細角
   穴４，４′に嵌通して該取付部３の前面に当る突
   片１１，１１′を突設した電極ピン９を、該本体
   １の外側から端子板１０を横向として嵌通させ、
   細角穴４，４′に対応の突片１１，１１′を嵌通し
   てから端子板１０を直角に下向回動して、突片１
   １，１１′を該取付部３の前面に引掛け、端子板
   １０を突起６と対向突起部８の掛止凹部７間に掛
   止めて嵌着固定してなる電源ジヤツク。