JPH04255777A - 粘着剤用樹脂組成物およびこれを用いた粘着テープまたはシート - Google Patents

粘着剤用樹脂組成物およびこれを用いた粘着テープまたはシート

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JPH04255777A
JPH04255777A JP3802191A JP3802191A JPH04255777A JP H04255777 A JPH04255777 A JP H04255777A JP 3802191 A JP3802191 A JP 3802191A JP 3802191 A JP3802191 A JP 3802191A JP H04255777 A JPH04255777 A JP H04255777A
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JP
Japan
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tacky
resin composition
adhesive
parts
meth
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Application number
JP3802191A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Otsuki
大槻 司
Masato Yanagi
正人 柳
Shiyunichi Onikubo
俊一 鬼久保
Kouichi Iibuchi
飯渕 幸一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ポリイソシアネートな
どの架橋剤を用いず,粘着力,凝集力などの粘着特性に
優れ,さらにその中でも,無機材料への接着性が良好で
,無機フィラーや無機繊維との混和性にも優れた粘着剤
用樹脂組成物,およびこの組成物を用いて製造された粘
着テープまたはシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から一般的に用いられているアクリ
ル系粘着剤は,ブチルアクリレート,2−エチルヘキシ
ルアクリレートなどの,ポリマーにおけるガラス転移温
度が室温以下であるアクリル酸またはメタクリル酸のア
ルキルエステルを主要なモノマーとし,凝集力や粘着力
を高めるために,酢酸ビニル,アクリロニトリルなどの
ポリマーのガラス転移温度を上昇させるモノマーや,水
酸基,カルボキシル基,アミド基などの官能基を有する
モノマーを共重合させたポリマーを主成分としている。 しかし,ポリマーのみでは凝集力と粘着力のバランスを
とったり,耐熱性を持たせたりすることが難しく,実際
の粘着剤では,フェノール樹脂,ロジン樹脂,石油系樹
脂や,これらの変性樹脂である粘着付与剤を添加したり
,ポリイソシアネートなどの架橋剤とアクリルポリマー
中の官能基との反応によって,凝集力を向上させている
【0003】しかし,ポリイソシアネートでの架橋の場
合,反応は樹脂中へのポリイソシアネートの添加の時点
から開始されるので,添加は粘着剤の塗工の直前に行な
わなければならず,また,塗工中に反応が進行し過ぎて
増粘し,塗工が困難になるのを防ぐため,反応性の高い
ポリイソシアネートは用いることが難しい。架橋を十分
に進行させ,粘着テープまたはシートの性能を安定させ
るためには熟成期間が必要になる。これを常温で行なえ
ば,数日から数週間という期間となり,この間,製造し
たテープまたはシートを保管するスペースが必要となる
。また,すぐに製造ができないため,ある程度の在庫を
持っている必要もある。一方,高温下で架橋を促進する
方法もあるが,塗工後に行なう場合でも,塗工ライン上
で行なう場合でも加熱のためにかなりのエネルギーを必
要とし,また,短時間化も限度がある。また,他の架橋
剤を用いる場合も上記と同様の問題があったり,架橋点
となるポリマー中の官能基が制限されたりして扱いにく
い。このように,従来の架橋剤での凝集力の向上の方法
では製造の際に問題があった。
【0004】そこで,前発明(特願平02−26918
6)では,反応性を有する粘着剤用樹脂組成物に,重合
開始剤を配合し,加熱や光照射などで不飽和基を反応さ
せることによって,従来の樹脂組成物における上記のよ
うな問題点,即ちポリイソシアネートなどを架橋剤に用
いることによって生じるいくつかの問題点を解消し,凝
集力,粘着力などに十分に優れた粘着剤用樹脂組成物お
よびこれを用いた粘着テープまたはシートを開発した。 しかし,セラミック,ガラス,金属など無機材料への接
着性が良好ではなく,無機フィラーや無機繊維との混和
性も不十分であり,これらの用途に用いる場合には深刻
な問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,従来の硬化
性粘着剤組成物における上記のような問題点,即ち無機
材料への適性が悪いという欠点を,シランカップリング
剤の添加によって改良し,ポリイソシアネートなどを架
橋剤に用いることなしに,粘着力,凝集力などの粘着特
性に非常に優れ,無機材料への接着性が良好で,無機フ
ィラーや無機繊維との混和性にも優れた硬化性粘着剤組
成物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,環状酸無水物
(a)およびエポキシドの全量または一部としてエチレ
ン性不飽和基を有するエポキシド(b)を主原料として
得られるポリエステルオリゴマー(A)と粘着性アクリ
ルポリマー(B)およびシランカップリング剤(C)を
含んでなる反応性を有する粘着剤用樹脂組成物,および
この樹脂組成物に,必要に応じ重合開始剤(D)を含む
ものを,基材に塗布または含浸後に,加熱または光照射
により不飽和基を反応させることによって得られること
を特徴とする粘着テープまたはシートである。
【0007】本発明においてポリエステルオリゴマー(
A)を得る際には,初期反応の円滑な進行と生成するポ
リエステルオリゴマー(A)の分子量の調整のために,
水酸基または一級,二級,三級アミノ基など,反応の起
点となる官能基を有する化合物を用いる必要がある。こ
の中でも,原料および生成物の性状や反応時の管理のし
やすさなどから,一般的には水酸基を有する化合物を用
いるのが好ましい。
【0008】水酸基を有する化合物としてはメタノール
,エタノール,1−プロパノール,2−プロパノール,
1−ブタノール,2−ブタノール,ペンタノール,ヘキ
サノールなどの脂肪族飽和アルコール,アリルアルコー
ル,クロチルアルコール,プロパギルアルコールなどの
脂肪族不飽和アルコール,2−ヒドロキシエチル(メタ
)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート,3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,N−
メチロールアクリルアミドなどの水酸基を有する(メタ
)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミドなど,シ
クロペンタノール,シクロヘキサノールなどの脂環式ア
ルコール,ベンジルアルコール,シンナミルアルコール
などの芳香族アルコール,フルフリルアルコール,テト
ラヒドロフルフリルアルコールなどの複素環アルコール
,エチレングリコール,プロピレングリコール,1,4
−ブチレングリコール,ブテンジオール,ヘキサンジオ
ール,シクロヘキサンジオール,ビスフェノールA,ジ
エチレングリコールなどのジオール,グリセリン,トリ
メチロールプロパンなどのトリオール,フェノール,o
−クレゾール,m−クレゾール,p−クレゾールなどの
フェノール類などのアルコール性またはフェノール性の
水酸基を有する化合物であればよい。
【0009】しかしこの中でも,前出のジオールや,2
−ヒドロキシ−n−酪酸,3−ヒドロキシ−n−酪酸,
p−ヒドロキシ安息香酸,ヒドロキシピバリン酸,サリ
チル酸,バニリン酸,12−ヒドロキシステアリン酸な
どのカルボキシル基と水酸基を同時に有する化合物,あ
るいはエタノールアミン,1−アミノ−2−プロパノー
ル,o−アミノフェノール,m−アミノフェノール,p
−アミノフェノールなどのアミノ基と水酸基を同時に有
する化合物など,2つ以上の官能基を有する化合物が好
ましい。
【0010】本発明において環状酸無水物(a)として
は多価カルボン酸の分子内無水物であり,飽和または不
飽和の脂肪族多価カルボン酸無水物,脂環式多価カルボ
ン酸無水物,芳香族多価カルボン酸無水物など,あるい
はこれらの一部が飽和または不飽和の炭化水素基,芳香
環基,ハロゲン原子,複素環基などで置換されたものが
あり,これらの具体例としては,無水こはく酸,無水フ
タル酸,無水マレイン酸,無水イタコン酸,無水グルタ
ル酸,無水ドデセニルこはく酸,無水クロレンデック酸
,無水ピロメリット酸,無水トリメリット酸,シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物,ヘキサヒドロ無水フ
タル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタル酸,テトラメチ
レン無水マレイン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸,エンドメチレンテトラヒ
ドロ無水フタル酸,メチルエンドメチレンテトラヒドロ
無水フタル酸,5−(2,5−ジオキソテトラヒドロキ
シフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2
−ジカルボン酸無水物,無水メチルナジック酸,無水ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸,グリセロールトリス(
アンヒドロトリメリテート),エチレングリコールビス
(アンヒドロトリメリテート)などがある。これらの中
でも,架橋構造を作らないジカルボン酸またはトリカル
ボン酸の無水物を用いることが好ましい。
【0011】本発明において,エチレン性不飽和基を有
するエポキシド(b)としては,グリシジル(メタ)ア
クリレート,グリシジルシンナメート,アリルグリシジ
ルエーテル,ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド,
1,3−ブタジエンモノエポキサイドなどがある。また
,必要に応じてこれらと併用されるエチレン性不飽和基
を持たないエポキシドとしてはエピクロルヒドリン,フ
ェニルグリシジルエーテル,スチレンオキサイド,シク
ロヘキセンオキサイド,ブテンオキサイドなどがある。 これらのエポキシドは飽和もしくは不飽和の炭化水素基
,芳香環基,ハロゲン原子,複素環基などで置換されて
いてもよい。
【0012】上記の水酸基を有する化合物,環状酸無水
物(a),エチレン性不飽和基を有するエポキシド(b
),および必要に応じて不飽和基を持たないエポキシド
を反応させて,エチレン性不飽和基を有するポリエステ
ルオリゴマー(A)が得られる。反応は,適当な溶媒の
存在下あるいは不存在下,N,N−ジメチルベンジルア
ミン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−
ジエチルアニリン,N,N−ジメチルアニリンなどの三
級アミンなどを必要に応じて触媒として用い,エチレン
性不飽和基の保護のために,ハイドロキノン,ハイドロ
キノンモノメチルエーテル,tert−ブチルカテコー
ル,p−ベンゾキノンなどのラジカル重合禁止剤を添加
した状態で行なうことができる。また,全く同様の方法
でエチレン性不飽和基を持たないエポキシドのみを用い
ることにより,不飽和基を持たないポリエステルオリゴ
マーを得ることができ,必要に応じて不飽和基を有する
オリゴマーと併用することができる。
【0013】反応は,水酸基を有する化合物の水酸基と
,環状酸無水物(a)の酸無水物基とが先ず優先的に反
応し,次いで,この反応により生じたカルボキシル基と
エポキシド(b)のエポキシ基とが反応し,二級の水酸
基を生じる。さらに,生じた水酸基と環状酸無水物(a
)の酸無水物基とが反応するというように,以下,順次
,上記と同様の反応を進行させることができる。
【0014】この反応において,水酸基を有する化合物
の量に対して反応させられる環状酸無水物(a)および
エポキシド(b)の量を調整することにより,水酸基を
有する化合物を末端とする,所望する数のエチレン性不
飽和基を有する所望の長さのポリエステルオリゴマー(
A)をつくることができる。それぞれの化合物の割合は
,環状酸無水物(a)がジカルボン酸無水物である場合
には, 水酸基を有する化合物1モルに対して環状酸無
水物(a)1〜20モル,およびエポキシド(b)1〜
20モルの割合で,また,環状酸無水物(a)とエポキ
シド(b)とはほぼ等モルの割合で反応させることが好
ましい。環状酸無水物(a)がトリカルボン酸である場
合には,水酸基を有する化合物1モルに対して環状酸無
水物(a)1〜10モルおよびエポキシド(b)1〜2
0モルの割合で,また,環状酸無水物(a)1モルに対
してエポキシド(b)をほぼ1〜2モルの割合で反応さ
せることが好ましい。
【0015】水酸基を有する化合物1モルに対して反応
させられる環状酸無水物(a)またはエポキシド(b)
の量が1モル未満の場合には,得られるポリエステルオ
リゴマー(A)の分子量が低かったり,水酸基を有する
化合物の残留があって,必要な特性が得られない。逆に
,環状酸無水物(a)またはエポキシド(b)の量が2
0モルを超える場合には,反応のコントロールが難しく
なったり,分子量が高くなりすぎて,やはり必要な特性
が得られなくなる傾向がある。
【0016】ここで得られるポリエステルオリゴマー(
A)は前記のように,水酸基を有する化合物,環状酸無
水物(a),エポキシド(b)についてそれぞれ多種の
化合物を原料として用いることができる上に,その割合
を変えることで比較的分子量の揃った任意の長さのもの
をつくることができる。また,それぞれの化合物につい
て2種以上のものを混ぜて用いることも可能である。 特にエポキシドについてはエチレン性不飽和基を有する
ものと持たないものの両方を任意の割合で用いることが
できる。このため,使用する目的に応じて多種多様の特
性をもつオリゴマーをつくることができる。よって,本
発明のように粘着性ポリマーに添加する場合には,粘着
付与剤として働くものから,充填剤的な作用をするもの
まで,用途によってオリゴマーの種類とその配合比を変
えることにより,必要な特性を組成物に与えることが可
能であり,さらにエポキシドの種類と割合によって反応
性の度合を調整することにより,反応後の凝集力を必要
なだけ向上させ,かつ他の特性とのバランスのとれた状
態にすることが可能である。
【0017】本発明において,粘着性アクリルポリマー
(B)とは水酸基,三級アミノ基,カルボキシル基,ア
ミド基,N−置換アミド基,ニトリル基などの官能基を
有するものであり,一般に粘着剤用アクリル樹脂として
用いられているものである。また,ポリマー単独では粘
着性に劣っていても,ポリエステルオリゴマー(A)や
その他の樹脂を加えることにより,良好な粘着特性を示
すようなポリマーは本発明のポリマー(B)として用い
ることができる。これらの官能基を有するアクリルポリ
マーは,水酸基,三級アミノ基,カルボキシル基,アミ
ド基,N−置換アミド基,ニトリル基などを有するモノ
マーのうちの一種または数種と,アルキル(メタ)アク
リレート,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,ビニルエ
ーテル,スチレンなどのモノマーとの共重合体などであ
る。
【0018】水酸基を有するモノマーとしては,2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート,3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート,4−ヒドロキシブチル(メタ
)アクリレート,N−メチロールアクリルアミド,アリ
ルアルコールなどがあり,三級アミノ基を有するモノマ
ーとしては,ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト,ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート,ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどをあげ
ることができる。カルボキシル基を有するモノマーとし
ては,アクリル酸,メタクリル酸,クロトン酸,マレイ
ン酸,フマル酸,イタコン酸,シトラコン酸などがある
。アミド基,N−置換アミド基を有するモノマーとして
は,アクリルアミド,メタクリルアミド,N−メチル(
メタ)アクリルアミド,N−エチル(メタ)アクリルア
ミド,N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド,N
−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド,N−プロポ
キシメチル(メタ)アクリルアミド,N−ブトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド,N−tert−ブチルアク
リルアミド,N−オクチルアクリルアミド,ジアセトン
アクリルアミドなどがある。ニトリル基を有するモノマ
ーとしては,アクリロニトリル,メタクリロニトリル,
クロトノニトリル,フマロニトリルなどがある。また,
アルキル(メタ)アクリレートとしては,メチル(メタ
)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ブチル
(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート,オクチル(メタ)アクリレートなどのアル
キル(メタ)アクリレートがある。その他,シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート,ベンジル(メタ)アクリレ
ート,テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートな
どやアルキル基が芳香環基,複素環基,ハロゲン原子な
どで置換されているアルキル(メタ)アクリレートなど
,一般にアクリルポリマーの合成に用いられるモノマー
を本発明のポリマーの合成にも用いることができる。
【0019】反応は通常のラジカル重合であり,反応方
法に何等制限はなく,溶液重合,塊状重合,乳化重合な
どの公知の重合法で行なうことができるが,反応のコン
トロールが容易であることや直接次の操作に移れること
から溶液重合が好ましい。溶媒としては,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,トルエン,セロソル
ブ,酢酸エチル,酢酸ブチルなど本発明の樹脂が溶解す
るものであれば何でもよく,単独でも,複数の溶媒を混
合してもよい。また,重合反応の際に使用される重合開
始剤もベンゾイルパーオキサイド,アセチルパーオキサ
イド,メチルエチルケトンパーオキサイド,ラウロイル
パーオキサイドなどの有機過酸化物,アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系開始剤など,とくに制限はない
【0020】それぞれの反応によって得られた不飽和ポ
リエステルオリゴマー(A)と粘着性アクリルポリマー
(B)を混合することにより,反応性を有する粘着性樹
脂を得ることができる。混合は,室温で見かけ上均一に
なる程度まで撹拌すれば十分であるが,相互の混合の状
態をより高めるために,溶媒の沸点以下の温度での加熱
撹拌を行なってもよい。
【0021】さらに,セラミック,ガラス,金属などと
の接着性を向上させるため,および無機フィラーや無機
繊維との混和性を改善するためため,シランカップリン
グ剤(C)を加える。シランカップリング剤(C)は,
一般にX〜Si(OR)3の化学式で表わされる化合物
で,分子中に2個以上の異なった官能基を有している。 このうちのXは,ビニル基,アクリル基,メタクリル基
,アミノ基,エポキシ基,メルカプト基など有機質と反
応する基,もう一つのORはメトキシ基,エトキシ基,
ヒドロキシ基などのような加水分解可能な基である。ま
た,ORの代わりに水素原子,ハロゲン原子の場合もあ
る。いずれにしても,有機材料と無機材料のバインダー
としての働きをもっている。
【0022】これらの中でビニルシラン,エポキシシラ
ン,メタクリルシラン,アミノシランおよびメルカプト
シランが使用可能であるが,発明者の実験結果によると
,とりわけビニルシラン,エポキシシラン,メタクリル
シランが前述の性能改善に効果があることが確認されて
いる。
【0023】ビニルシランとしては,ビニルトリクロロ
シラン,ジビニルジクロロシラン,ビニルジメチルクロ
ロシラン,ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエト
キシシラン,ビニルトリス−(β−メトキシエトキシ)
シラン,p−アリルフェニルエチルジクロロシラン,p
−ビニルフェニルトリクロロシラン,アリルメチルジク
ロロシラン,ビニルジフェニルクロロシランなどが挙げ
られる。エポキシシランとしては,γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。メタクリルシランとしては,γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン,γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。これらの
一種または二種以上が配合され,樹脂組成物とされる。
【0024】以上のようにして,本発明の樹脂組成物が
得られる。得られた組成物は,ポリエステルオリゴマー
(A)と粘着性アクリルポリマー(B)との相溶性があ
まり良くないために,おそらくミクロ相分離構造をとっ
ていると考えられる。それは,特に高濃度の溶液や,こ
の組成物をフィルム上に塗工した場合には白濁を生じる
ものがあることからもわかる。しかし,静置状態で分離
することはなく,均一な状態を保っている。一般的に相
溶性のよいオリゴマーを添加した場合には,粘着力を向
上させることができても凝集力,特に高温での凝集力が
低下してしまうのに対して,本発明のようにミクロ相分
離構造をとる樹脂組成の場合には,添加するオリゴマー
(A)の組成にも大きく影響されるが,概ね凝集力を低
下させないことが特徴である。特に,粘度や軟化点の高
いオリゴマーを用いたときには,充填剤としての働きに
近い効果を示し,凝集力を大きく向上させることができ
る。
【0025】さらに,本発明では,エチレン性不飽和基
を有するエポキシド(b)を用いているので,ポリエス
テルオリゴマー(A)の全部あるいは一部が不飽和基を
持ち,これを何らかの方法で反応させることにより,オ
リゴマー(A)やポリマー(B)の運動性を制限し,架
橋剤を用いたのと同様に,凝集力を大きく向上させるこ
とができる。ここでは架橋剤を用いたときのように架橋
点としてポリマー(B)中の官能基が使われることがな
いので,官能基が減少することによる樹脂組成物の接着
性の低下がなく,粘着力を保つことができる。以上の理
由により本発明の組成物から凝集力と粘着力に優れ,か
つそれらのバランスのとれた粘着テープまたはシートを
つくることができる。
【0026】ポリエステルオリゴマー(A)中の不飽和
基の反応方法としては,電子線照射による方法,必要に
応じ適切な重合開始剤(D)との併用での加熱,光照射
などの方法がある。重合開始剤(D)や促進剤の選択に
よっては室温で反応を起こさせることも可能であるが,
これでは,従来の架橋剤を使用する方法と同様の問題点
を生じるので好ましい方法ではない。また,一般的には
反応時間などの点から光あるいは電子線照射の方が好ま
しいが,粘着剤層が厚い場合などは,内部まで十分に反
応させるために加熱の方が好ましい場合もある。
【0027】加熱による反応の場合に用いられる重合開
始剤(D)としては,ジ−tert−ブチルパーオキサ
イド,tert−ブチルクミルパーオキサイド,ジクミ
ルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類,
アセチルパーオキサイド,ラウロイルパーオキサイド,
ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイ
ド類,メチルエチルケトンパーオキサイド,シクロヘキ
サノンパーオキサイド,3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサノンパーオキサイド,メチルシクロヘキサノンパ
ーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類,1,1−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンな
どパーオキシケタール類,tert−ブチルヒドロパー
オキサイド,クメンヒドロパーオキサイド,1,1,3
,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド,p−
メンタンヒドロパーオキサイド,ジイソプロピルベンゼ
ンヒドロパーオキサイド,2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジヒドロパーオキサイドなどのヒドロパーオキ
サイド類,tert−ブチルパーオキシアセテート,t
ert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
,tert−ブチルパーオキシベンゾエートなどのパー
オキシエステル類などの有機過酸化物,アゾビスイソブ
チロニトリル,アゾビスバレロニトリルなどのアゾ系化
合物など公知のものであれば特に制限はない。重合開始
剤(D)は,本発明の樹脂組成物100重量部に対して
通常0.1〜15重量部,好ましくは0.5〜5重量部
の割合で用いられる。有機過酸化物のうちラジカル発生
速度の小さいものを用いる場合には,N,N−ジメチル
ベンジルアミン,トリエチルアミン,トリブチルアミン
,N,N−ジエチルアニリン,N,N−ジメチルアニリ
ン,N−フェニルジエタノールアミン,N−フェニルジ
イソプロパノールアミン,ジメチル−p−トルイジン,
トリエタノールアミン,4−フェニルモルホリンなどの
三級アミンや,リチウム,カルシウム,ストロンチウム
,バリウム,セリウム,ジルコニウム,バナジウム,モ
リブデン,マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,銅,亜
鉛,スズ,鉛などの金属のラウリル酸塩,ナフテン酸塩
,オクチル酸塩,オレイン酸塩,オクテン酸塩などの脂
肪酸塩,ロジン塩などの樹脂酸塩,アセチルアセトネー
ト錯塩などのキレート化合物などから選ばれる金属化合
物のうちの1種または2種以上を促進剤として用いるこ
とができる。これらの促進剤のうち,三級アミンは通常
有機過酸化物100重量部に対して,1〜100重量部
の割合で,金属化合物は有機過酸化物100重量に対し
て,0.01〜10重量部の割合で用いられる。
【0028】光照射の場合に用いられる重合開始剤(D
)としては,ベンゾイン,ベンゾインメチルエーテル,
ベンゾインエチルエーテル,o−ベンゾイル安息香酸メ
チル−p−ベンゾインエチルエーテル,ベンゾインイソ
プロピルエーテル,α−メチルベンゾインなどのベンゾ
イン類,ジメチルベンジルケタール,トリクロルアセト
フェノン,2,2−ジエトキシアセトフェノンなどのア
セトフェノン類,2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオ
フェノン,2−ヒドロキシ−4´−イソプロピル−2−
メチルプロピオフェノンなどのプロピオフェノン類,α
−アシロキシムエステル,ベンゾフェノン,メチルベン
ゾフェノン,p−クロルベンゾフェノン,p−ジメチル
アミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類,2−ク
ロルチオキサントン,2−エチルチオキサントン,2−
イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類,
ベンジル,ジベンゾスベロンなどの他,加藤清視編:「
UV・EB硬化ハンドブック−原料編−」(1985年
12月,高分子刊行会刊)第67〜73頁あるいは山下
普三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」(昭和56年
10月,大成社刊)第582〜593頁に記載されてい
るものがある。これらの重合開始剤(D)は,促進剤と
ともに用いてもよい。このような促進剤としては,4,
4´−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン,N−ジ
メチルアミノ安息香酸エチル,ジメチルエタノールアミ
ン,グリシンなどの他,加藤清視編:前掲書,第67〜
73頁に記載されたものを用いることができる。光とし
て紫外線や可視光線など波長の比較的長いものを用いる
場合には,反応効率の面から,重合開始剤および必要に
応じて促進剤を用いることが好ましい。重合開始剤(D
)は,本発明の樹脂組成物100重量部に対して,通常
0.05〜20部,好ましくは0.5〜10部の割合で
用いられる。
【0029】これらの重合開始剤(D)などを添加した
樹脂組成物は,加熱や光照射などの処理を行なうまでは
,反応性がないか,あってもかなり低いので,予め重合
開始剤(D)などを添加した後,塗工まで暫く保存して
おくことも可能である。加熱や光照射などの処理後の粘
着特性を調整するために,本発明の樹脂組成物にさらに
本発明で用いた不飽和ポリエステルオリゴマー(A)以
外の(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和基
を有するモノマーやオリゴマーを添加することも可能で
ある。このようなモノマーやオリゴマーとしては,スチ
レン,アルキル(メタ)アクリレート,(メタ)アクリ
ル酸,多価アルコールポリ(メタ)アクリレート,エポ
キシポリ(メタ)アクリレート,オリゴエステルポリ(
メタ)アクリレート,ポリウレタンポリ(メタ)アクリ
レート,ジアリルフタレート,ジアリルイソフタレート
などがある。
【0030】本発明はポリイソシアネートなどの架橋剤
を用いないことが特徴であるが,用途などの理由で特に
強い凝集力や耐熱性を必要とする場合には,ポリイソシ
アネートなどの架橋剤を添加しても差し支えない。この
ようなポリイソシアネートとしては(水添)トリレンジ
イソシアネート,(水添)4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネートなど
を用いることができる。
【0031】本発明の樹脂組成物には,その性能を阻害
しない範囲で,必要に応じて顔料,染料,無機充填剤,
有機溶剤,銀粉,銅粉,ニッケル粉などの金属粉,カー
ボンブラック,グラファイト,キシレン樹脂やロジン系
樹脂などの粘着付与剤などを加えることができる。
【0032】本発明の樹脂組成物からの粘着テープ,シ
ートの製造において,加熱や光照射などによる処理の時
期は,塗工の後暫く放置後または使用直前などに行なう
ことも有り得るが,オリゴマー(A)の反応終了後は樹
脂組成物は安定で,通常の保存条件では製造されたテー
プ,シートなどの変質はほとんど見られないこと,塗工
やライニングなどのしやすさ,製造ライン上で連続して
行えるなどの点から,最終的な基材上に塗工,ライニン
グ直後または一時的基材となる剥離性の高い離型紙,フ
ィルムなどに塗布直後に行なうのが好ましい。ただし,
不織布などの浸透性の基材に塗工,含浸する場合には,
内部に十分に浸透するまで待つ必要のある場合もある。
【0033】本発明における粘着テープ,シートの製造
は,通常の粘着テープ,シートなどの製造時と同様,プ
ラスチックフィルム,紙,セロハン,布,不織布,金属
箔などのフィルム,シート,テープなどに塗工するか,
シリコーン処理を施した紙や布,ポリエチレンテレフタ
レートフィルムラミネート紙などの低接着性の樹脂によ
り加工を施した紙や布,金属箔,プラスチックフィルム
などの剥離性の高いフィルム,シートあるいはテープな
どの上に塗工し,必要があれば乾燥により有機溶剤を除
去し,主にこの時点で加熱,光照射などの処理を行ない
,必要があれば裁断し,両面または片面の粘着シートあ
るいはテープの形にしたり,補強や衝撃緩和のために,
レーヨン,ナイロンなどの不織布や寒冷紗などの布類,
ウレタン,アクリルなどのフォーム類などでライニング
したり,これらの布類,フォーム類などを芯材としてこ
れに本発明の樹脂組成物を塗布または含浸させた後,加
熱,光照射などの処理を行なうことによる。ここで用い
られるテープまたはシートの基材,芯材などは,これら
が,加熱や光照射などの処理で著しく変質したり,反応
を著しく妨げることが無いものである必要がある。
【0034】本発明において,加熱処理の場合には,オ
ーブン中で通常,80〜150℃で3〜20分間程度行
なわれる。また,光照射の場合の光としては,太陽や蛍
光灯を線源とする可視光線,高圧水銀灯,超高圧水銀灯
,メタルハライドランプ,カーボンアーク灯,キセノン
ランプなどを線源とする紫外線,コバルト60を線源と
するγ線,またはX線発生器を線源とするX線などの他
,電子線加速器などを線源とする電子線も含める。これ
らのなかでも,実用上は,可視光線,紫外線,または電
子線,とりわけ,波長が200〜800nmの可視光線
または紫外線を用いることが好ましい。光として紫外線
を用いる場合には,反応効率の面から前記の通り,重合
開始剤(D)および必要に応じて促進剤を用いることが
好ましい。線源の出力,線源からの距離,照射面積,用
いる樹脂や重合開始剤および促進剤の種類と量,樹脂組
成物層の厚さ,テープまたはシート基材の種類や厚さな
どによって異なるが,通常,電子線の場合の照射量は0
.5〜50Mrad,紫外線の場合は20〜5000m
J/cm2 程度,照射の時間は0.3〜30秒程度で
ある。
【0035】
【実施例】以下,実施例により本発明を説明する。例中
,部とは重量部を,%とは重量%を,それぞれ表わす。
【0036】ポリエステルオリゴマーの合成
【0037
】オリゴマー1 エチレングリコール                
    2.0部ヘキサヒドロ無水フタル酸     
       51.0部グリシジルメタクリレート 
           47.0部N,N−ジメチルベ
ンジルアミン        0.9部ハイドロキノン
                        0
.2部酢酸エチル                 
         25.0部上記組成物を混合し,空
気雰囲気中,80℃で10時間反応させ,冷却後,酢酸
エチル125部を加えて,ポリエステルオリゴマー1の
溶液(固形分40%)を得た。
【0038】オリゴマー2 p−ヒドロキシ安息香酸              
  4.3部ヘキサヒドロ無水フタル酸       
     48.5部フェニルグリシジルエーテル  
        47.2部N,N−ジメチルベンジル
アミン        0.9部酢酸エチル     
                     25.0
部上記組成物を混合し,空気雰囲気中,80℃で10時
間反応させ,冷却後,酢酸エチル125部を加えて,ポ
リエステルオリゴマー2の溶液(固形分40%)を得た
【0039】オリゴマー3 エチレングリコール                
    2.1部テトラヒドロ無水フタル酸     
       50.6部グリシジルメタクリレート 
           47.3部N,N−ジメチルベ
ンジルアミン        0.9部ハイドロキノン
                        0
.2部酢酸エチル                 
         25.0部
【0040】上記組成物
を混合し,空気雰囲気中,80℃で10時間反応させ,
冷却後,酢酸エチル125部を加えて,ポリエステルオ
リゴマー3の溶液(固形分40%)を得た。
【0041】アクリルポリマーの合成
【0042】ポリマー1 ブチルアクリレート                
  93.5部アクリル酸             
               1.4部2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート    5.1部アゾビスイソ
ブチロニトリル            0.2部酢酸
エチル                      
  150.0部80℃に加熱した上記の組成の混合物
125部に,上記の同組成の混合物125部を滴下し,
滴下終了後,12時間加熱還流させ,冷却し,アクリル
ポリマー1の溶液(固形分40%)を得た。
【0043】ポリマー2 エチルアクリレート                
  88.2部酢酸ビニル             
               5.6部2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート    6.2部アゾビスイソ
ブチロニトリル            0.2部酢酸
エチル                      
  150.0部
【0044】80℃に加熱した上記の
組成の混合物125部に,上記の同組成の混合物125
部を滴下し,滴下終了後,12時間加熱還流させ,冷却
し,アクリルポリマー2の溶液(固形分40%)を得た
【0045】
【実施例1】オリゴマー1の溶液20部,ポリマー1の
溶液80部を十分に混合し,この樹脂溶液100部に対
して,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0
.1部,ベンゾイルパーオキサイド0.4部を均一に混
合し,粘着剤用樹脂組成物を得た。得られた粘着剤用樹
脂組成物を、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に乾燥後の厚さが30μmとなるように塗
布し,60℃で3分間加熱して溶剤の酢酸エチルを除去
し,さらに130℃で10分間加熱してオリゴマーを反
応させて粘着シートを得た。得られた粘着シートについ
て,剥離接着力,タック,保持力を測定した結果を表1
に示す。なお,測定は次のようにして行なった。
【0046】(1)剥離接着力 得られた粘着シートを幅25mmに切断し,トルエンで
表面を洗浄した厚さ10mmのガラス板に貼着し,30
分間放置した後,25℃,相対湿度65%の条件下,剥
離速度300mm/分で180度剥離接着力を測定した
【0047】(2)タック 傾斜角30度の斜面に得られた粘着シートをセットして
,25℃,相対湿度65%の条件下,助走距離10cm
で,ステンレススチール製ボールを転がし,粘着面10
cm以内のところで停止する最大のボールの番号を測定
した。ボールの番号は1/16から1まで31種類ある
「ボールの呼称」の32倍の数値で表示した。
【0048】(3)保持力 得られた粘着シートを幅25mm,長さ100mmの大
きさに切断し,粘着面のうち,たて25mm,横25m
mの部分をトルエンで表面を洗浄した厚さ10mmのガ
ラス板に貼着し,40℃,荷重1Kgで粘着シートがガ
ラス板より落下するまでの時間(秒)を測定した。
【0049】
【実施例2】オリゴマー1の溶液85部,オリゴマー2
の溶液10部,ポリマー2の溶液5部を十分に混合し,
さらにγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0
.1部,2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン
0.2部を添加し、粘着剤用樹脂組成物を得た。得られ
た粘着剤用樹脂組成物を、実施例1と同様にポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に塗布して粘着シートを得
た。さらに,この粘着シートの粘着面側から,2KW高
圧水銀灯下15cmの距離で15秒間紫外線を照射した
後,実施例1と同様にして測定を行なった。結果は表1
の通りであった。
【0050】
【実施例3】オリゴマー3の溶液9部,ポリマー1の溶
液91部を十分に混合し,さらにγ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン0.1部,2−ヒドロキシ−2
−メチルプロピオフェノン0.2部を添加し粘着剤用樹
脂組成物を得た。得られた粘着剤用樹脂組成物を,実施
例2と同様にして粘着シートを得,測定を行なった。結
果は表1に示す通りであった。
【0051】
【比較例1】γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン0.1部を全く加えずに,実施例1と同様にフィル
ム上に塗布して,粘着シートを得,測定を行なった。
【0052】
【比較例2】γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン0.1部を全く加えずに,実施例2と同様にフィル
ム上に塗布して,粘着シートを得,測定を行なった。
【0053】
【比較例3】γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン0.1部を全く加えずに,実施例3と同様にフィル
ム上に塗布して,粘着シートを得,測定を行なった。以
上の結果は表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物より製造された粘着
シートは,表1に示されたように加熱後,あるいは光照
射後の剥離接着力が1200g/25mm以上,タック
が7以上,保持力が20000秒(6時間)以上であり
,粘着特性およびそのバランスに優れている。また,シ
ランカップリング剤の添加によって,ガラス板への接着
性が飛躍的に向上している。
【0056】このように,本発明の粘着剤用樹脂組成物
を用い,塗布または含浸後に,加熱や光照射をすること
によって,ポリイソシアネートなどの架橋剤を用いなく
ても粘着力,凝集力とそのバランスに優れ,熟成期間の
必要がなく,無機材料との適性にも優れた粘着テープま
たはシートが得られるようになった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  環状酸無水物(a)およびエポキシド
    の全量または一部としてエチレン性不飽和基を有するエ
    ポキシド(b)を主原料として得られるポリエステルオ
    リゴマー(A),粘着性アクリルポリマー(B)および
    シランカップリング剤(C)を含んでなる反応性を有す
    る粘着剤用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  必要に応じて重合開始剤(D)を含ん
    だ請求項1記載の粘着剤用樹脂組成物を,基材に塗布ま
    たは含浸後に,加熱または光照射により不飽和基を反応
    させることによって得られることを特徴とする粘着テー
    プまたはシート。
JP3802191A 1991-02-07 1991-02-07 粘着剤用樹脂組成物およびこれを用いた粘着テープまたはシート Pending JPH04255777A (ja)

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