JP2634096B2 - 発色性組成物 - Google Patents
発色性組成物Info
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- JP2634096B2 JP2634096B2 JP7384791A JP7384791A JP2634096B2 JP 2634096 B2 JP2634096 B2 JP 2634096B2 JP 7384791 A JP7384791 A JP 7384791A JP 7384791 A JP7384791 A JP 7384791A JP 2634096 B2 JP2634096 B2 JP 2634096B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ポリマー自体が発色
し,被覆材等に用いられる着色のための成分の添加なし
に美しい色調を発現することのできる発色性組成物に関
する。
し,被覆材等に用いられる着色のための成分の添加なし
に美しい色調を発現することのできる発色性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年,合成高分子は急速な発展を遂げ,
極めて広い範囲にわたって様々な形態で用いられるよう
になった。しかし,ほとんどの合成高分子はそれ自体色
がなく,顔料,染料等を配合したり,表面を塗装したり
して着色する必要がある。これらの着色手段では着色剤
の色調の範囲内の色しか表現し得ず,嗜好が多様化して
いる現在,全く新しい色彩を提供する余地がほとんどな
い状態にある。
極めて広い範囲にわたって様々な形態で用いられるよう
になった。しかし,ほとんどの合成高分子はそれ自体色
がなく,顔料,染料等を配合したり,表面を塗装したり
して着色する必要がある。これらの着色手段では着色剤
の色調の範囲内の色しか表現し得ず,嗜好が多様化して
いる現在,全く新しい色彩を提供する余地がほとんどな
い状態にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の着色手段を高分
子材料の特性面からみると,これら着色のために用いら
れる色素は物理,化学的性質を低下させる要因となり,
品質的にはマイナス要素としてとらえられる場合が多
い。また,ポリマー自体に色を与える場合,ポリマー中
に色素と同じ化学構造を持った側鎖を付加すると云った
方法では,色素をブレンドする以上にポリマーの特性を
損なうことが予想され,コスト的にもきわめて非現実的
なものになってしまうことは明白である。本発明は,従
来の色素による着色における上記のような問題点,即ち
高分子材料の持つ優れた特性を多かれ少なかれ損なうと
いう欠点を,ポリマー自体で発色し着色剤を排除するこ
とで解消し,かつ,新しい色の世界を拓こうとするもの
である。本発明者らは検討の結果,ポリマー中に可視光
の波長領域と同レベルの大きさのミクロ相分離構造を発
生させて,光の干渉によって発色させることにより,色
素の類を用いずに色を与えることが可能であることを見
出し,本発明に至ったものである。
子材料の特性面からみると,これら着色のために用いら
れる色素は物理,化学的性質を低下させる要因となり,
品質的にはマイナス要素としてとらえられる場合が多
い。また,ポリマー自体に色を与える場合,ポリマー中
に色素と同じ化学構造を持った側鎖を付加すると云った
方法では,色素をブレンドする以上にポリマーの特性を
損なうことが予想され,コスト的にもきわめて非現実的
なものになってしまうことは明白である。本発明は,従
来の色素による着色における上記のような問題点,即ち
高分子材料の持つ優れた特性を多かれ少なかれ損なうと
いう欠点を,ポリマー自体で発色し着色剤を排除するこ
とで解消し,かつ,新しい色の世界を拓こうとするもの
である。本発明者らは検討の結果,ポリマー中に可視光
の波長領域と同レベルの大きさのミクロ相分離構造を発
生させて,光の干渉によって発色させることにより,色
素の類を用いずに色を与えることが可能であることを見
出し,本発明に至ったものである。
【0004】単分散系のラテックスが同様の原理で発色
する事はよく知られており,人工オパールなど固定化さ
れた例もあるが,複雑な手順が必要であり,かつ,この
場合いわばポリマー顔料とも言える役割であり色彩以外
の機能は要求すべくもなく,必要に応じてフィルム,成
形品,繊維,塗膜等の形で固定できる本発明とは一線を
画するものである。このように本発明は上記の種々の欠
点を解消し,合成樹脂製品に新しい色彩の世界を提供す
るものである。
する事はよく知られており,人工オパールなど固定化さ
れた例もあるが,複雑な手順が必要であり,かつ,この
場合いわばポリマー顔料とも言える役割であり色彩以外
の機能は要求すべくもなく,必要に応じてフィルム,成
形品,繊維,塗膜等の形で固定できる本発明とは一線を
画するものである。このように本発明は上記の種々の欠
点を解消し,合成樹脂製品に新しい色彩の世界を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は,水酸基を
含む化合物(a),環状酸無水物(b),およびエポキ
シド(c)を反応させて得られるポリエステル(A)
と,三級アミノ基を含まないアクリルポリマー(B)を
混合してなる発色性組成物である。第2の発明は、水酸
基を含む化合物(a),環状酸無水物(b),およびエ
ポキシド(c)を反応させて得られるポリエステル
(A)と,三級アミノ基を含まないアクリルポリマー
(B)を混合してなる発色性組成物において,水酸基を
含む化合物(a)は,(1)水酸基を2個以上有する化
合物,(2)水酸基とカルボキシル基を有する化合物,
(3)水酸基とアミノ基を有する化合物,(1)〜
(3)から選ばれる1種以上の化合物であり,ポリエス
テル中2.4〜33モル%であることを特徴とする発色
性組成物である。第3の発明は、水酸基を含む化合物
(a),環状酸無水物(b),およびエポキシド(c)
を反応させて得られるポリエステル(A)と,三級アミ
ノ基を含まないアクリルポリマー(B)を混合してなる
発色性組成物において,三級アミノ基を含有しないアク
リルポリマー(B)は,(1)2−ヒドロキシエチルア
クリレートおよび/または2−ヒドロキシエチルメタク
リレートをモノマーとして用いて得られる水酸基を含む
アクリルポリマー,(2)アクリル酸および/またはメ
タクリル酸をモノマーとして用いて得られるカルボキシ
ル基を含むアクリルポリマー(3)アクリルアミドをモ
ノマーとして用いて得られるアミド基を含むアクリルポ
リマー(4)アクリロニトリルをモノマーとして用いて
得られるニトリル基を含むアクリルポリマー(1)〜
(4)から選ばれる1種以上のアクリルポリマーであ
り,それぞれに定められるモノマーにおける量は各アク
リルポリマー中1〜20モル%であることを特徴とする
発色性組成物である。第4の発明は、水酸基を含む化合
物(a),環状酸無水物(b),およびエポキシド
(c)を反応させて得られるポリエステル(A)と,三
級アミノ基を含有しないアクリルポリマー(B)を混合
してなる発色性組成物において,エポキサイド(c)と
して,アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する
化合物であることを特徴とする発色性組成物である。
含む化合物(a),環状酸無水物(b),およびエポキ
シド(c)を反応させて得られるポリエステル(A)
と,三級アミノ基を含まないアクリルポリマー(B)を
混合してなる発色性組成物である。第2の発明は、水酸
基を含む化合物(a),環状酸無水物(b),およびエ
ポキシド(c)を反応させて得られるポリエステル
(A)と,三級アミノ基を含まないアクリルポリマー
(B)を混合してなる発色性組成物において,水酸基を
含む化合物(a)は,(1)水酸基を2個以上有する化
合物,(2)水酸基とカルボキシル基を有する化合物,
(3)水酸基とアミノ基を有する化合物,(1)〜
(3)から選ばれる1種以上の化合物であり,ポリエス
テル中2.4〜33モル%であることを特徴とする発色
性組成物である。第3の発明は、水酸基を含む化合物
(a),環状酸無水物(b),およびエポキシド(c)
を反応させて得られるポリエステル(A)と,三級アミ
ノ基を含まないアクリルポリマー(B)を混合してなる
発色性組成物において,三級アミノ基を含有しないアク
リルポリマー(B)は,(1)2−ヒドロキシエチルア
クリレートおよび/または2−ヒドロキシエチルメタク
リレートをモノマーとして用いて得られる水酸基を含む
アクリルポリマー,(2)アクリル酸および/またはメ
タクリル酸をモノマーとして用いて得られるカルボキシ
ル基を含むアクリルポリマー(3)アクリルアミドをモ
ノマーとして用いて得られるアミド基を含むアクリルポ
リマー(4)アクリロニトリルをモノマーとして用いて
得られるニトリル基を含むアクリルポリマー(1)〜
(4)から選ばれる1種以上のアクリルポリマーであ
り,それぞれに定められるモノマーにおける量は各アク
リルポリマー中1〜20モル%であることを特徴とする
発色性組成物である。第4の発明は、水酸基を含む化合
物(a),環状酸無水物(b),およびエポキシド
(c)を反応させて得られるポリエステル(A)と,三
級アミノ基を含有しないアクリルポリマー(B)を混合
してなる発色性組成物において,エポキサイド(c)と
して,アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する
化合物であることを特徴とする発色性組成物である。
【0006】本発明の発色組成物の発色原理は必ずしも
明確ではないが,アクリルポリマー(B)とポリエステ
ル(A)との間の相溶性の問題に起因するミクロ相分離
構造の生成によるものであろうと考えられる。すなわ
ち,いくつかのポリエステルオリゴマーが会合して球状
のコアが形成され,長鎖のアクリルポリマーが周囲に配
された,スタビライザーで安定化されたラテックスに類
似の構造をなしているものと思われる。この場合,コア
の粒径が揃い,適当な間隔で規則的な配列をすることが
発色の要件となるが,本組成物がなぜその要件を満たす
のかは明らかではない。
明確ではないが,アクリルポリマー(B)とポリエステ
ル(A)との間の相溶性の問題に起因するミクロ相分離
構造の生成によるものであろうと考えられる。すなわ
ち,いくつかのポリエステルオリゴマーが会合して球状
のコアが形成され,長鎖のアクリルポリマーが周囲に配
された,スタビライザーで安定化されたラテックスに類
似の構造をなしているものと思われる。この場合,コア
の粒径が揃い,適当な間隔で規則的な配列をすることが
発色の要件となるが,本組成物がなぜその要件を満たす
のかは明らかではない。
【0007】本発明の発色性組成物において,水酸基を
有する化合物(a)としてはメタノール,エタノール,
1−プロパノール,2−プロパノール,1−ブタノー
ル,2−ブタノール,ペンタノール,ヘキサノールなど
の脂肪族飽和アルコール,アリルアルコール,クロチル
アルコール,プロパギルアルコールなどの脂肪族不飽和
アルコール,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート,N−メチロールア
クリルアミドなどの水酸基を有する(メタ)アクリレー
トまたは(メタ)アクリルアミドなど,シクロペンタノ
ール,シクロヘキサノールなどの脂環式アルコール,ベ
ンジルアルコール,シンナミルアルコールなどの芳香族
アルコール,フルフリルアルコール,テトラヒドロフル
フリルアルコールなどの複素環アルコール,エチレング
リコール,プロピレングリコール,1,4−ブチレング
リコール,ブテンジオール,ヘキサンジオール,シクロ
ヘキサンジオール,ビスフェノールA,ジエチレングリ
コールなどのジオール,グリセリン,トリメチロールプ
ロパンなどのトリオール,フェノール,o−クレゾー
ル,m−クレゾール,p−クレゾールなどのフェノール
類などのアルコール性またはフェノール性の水酸基を有
する化合物であればよい。
有する化合物(a)としてはメタノール,エタノール,
1−プロパノール,2−プロパノール,1−ブタノー
ル,2−ブタノール,ペンタノール,ヘキサノールなど
の脂肪族飽和アルコール,アリルアルコール,クロチル
アルコール,プロパギルアルコールなどの脂肪族不飽和
アルコール,2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート,N−メチロールア
クリルアミドなどの水酸基を有する(メタ)アクリレー
トまたは(メタ)アクリルアミドなど,シクロペンタノ
ール,シクロヘキサノールなどの脂環式アルコール,ベ
ンジルアルコール,シンナミルアルコールなどの芳香族
アルコール,フルフリルアルコール,テトラヒドロフル
フリルアルコールなどの複素環アルコール,エチレング
リコール,プロピレングリコール,1,4−ブチレング
リコール,ブテンジオール,ヘキサンジオール,シクロ
ヘキサンジオール,ビスフェノールA,ジエチレングリ
コールなどのジオール,グリセリン,トリメチロールプ
ロパンなどのトリオール,フェノール,o−クレゾー
ル,m−クレゾール,p−クレゾールなどのフェノール
類などのアルコール性またはフェノール性の水酸基を有
する化合物であればよい。
【0008】しかしこの中でも,水酸基を2個以上有す
る多価アルコールや,2−ヒドロキシ−n−酪酸,3−
ヒドロキシ−n−酪酸,p−ヒドロキシ安息香酸,ヒド
ロキシピバリン酸,サリチル酸,バニリン酸,12−ヒ
ドロキシステアリン酸などのカルボキシル基と水酸基を
同時に有する化合物,あるいはエタノールアミン,1−
アミノ−2−プロパノール,o−アミノフェノール,m
−アミノフェノール,p−アミノフェノールなどのアミ
ノ基と水酸基を同時に有する化合物など,2つ以上の官
能基を有する化合物が好ましい。
る多価アルコールや,2−ヒドロキシ−n−酪酸,3−
ヒドロキシ−n−酪酸,p−ヒドロキシ安息香酸,ヒド
ロキシピバリン酸,サリチル酸,バニリン酸,12−ヒ
ドロキシステアリン酸などのカルボキシル基と水酸基を
同時に有する化合物,あるいはエタノールアミン,1−
アミノ−2−プロパノール,o−アミノフェノール,m
−アミノフェノール,p−アミノフェノールなどのアミ
ノ基と水酸基を同時に有する化合物など,2つ以上の官
能基を有する化合物が好ましい。
【0009】本発明の発色性組成物において,環状酸無
水物(b)としては多価カルボン酸の分子内無水物であ
り,飽和または不飽和の脂肪族多価カルボン酸無水物,
脂環式多価カルボン酸無水物,芳香族多価カルボン酸無
水物など,あるいはこれらの一部が飽和または不飽和の
炭化水素基,芳香環基,ハロゲン原子,複素環基などで
置換されたものがあり,これらの具体例としては,無水
こはく酸,無水フタル酸,無水マレイン酸,無水イタコ
ン酸,無水グルタル酸,無水ドデセニルこはく酸,無水
クロレンデック酸,無水ピロメリット酸,無水トリメリ
ット酸,シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物,ヘ
キサヒドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタ
ル酸,テトラメチレン無水マレイン酸,テトラヒドロ無
水フタル酸,メチルテトラヒドロ無水フタル酸,エンド
メチレンテトラヒドロ無水フタル酸,メチルエンドメチ
レンテトラヒドロ無水フタル酸,5−(2,5−ジオキ
ソテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物,無水メチルナ
ジック酸,無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸,グリ
セロールトリス(アンヒドロトリメリテート),エチレ
ングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)などが
ある。これらの中でも,架橋構造を作らないジカルボン
酸またはトリカルボン酸の無水物を用いることが好まし
い。
水物(b)としては多価カルボン酸の分子内無水物であ
り,飽和または不飽和の脂肪族多価カルボン酸無水物,
脂環式多価カルボン酸無水物,芳香族多価カルボン酸無
水物など,あるいはこれらの一部が飽和または不飽和の
炭化水素基,芳香環基,ハロゲン原子,複素環基などで
置換されたものがあり,これらの具体例としては,無水
こはく酸,無水フタル酸,無水マレイン酸,無水イタコ
ン酸,無水グルタル酸,無水ドデセニルこはく酸,無水
クロレンデック酸,無水ピロメリット酸,無水トリメリ
ット酸,シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物,ヘ
キサヒドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタ
ル酸,テトラメチレン無水マレイン酸,テトラヒドロ無
水フタル酸,メチルテトラヒドロ無水フタル酸,エンド
メチレンテトラヒドロ無水フタル酸,メチルエンドメチ
レンテトラヒドロ無水フタル酸,5−(2,5−ジオキ
ソテトラヒドロキシフリル)−3−メチル−3−シクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物,無水メチルナ
ジック酸,無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸,グリ
セロールトリス(アンヒドロトリメリテート),エチレ
ングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)などが
ある。これらの中でも,架橋構造を作らないジカルボン
酸またはトリカルボン酸の無水物を用いることが好まし
い。
【0010】本発明の発色性組成物において,エポキシ
ド(c)としては,フェニルグリシジルエーテル,スチ
レンオキサイド,シクロヘキセンオキサイド,ブテンオ
キサイド,グリシジル(メタ)アクリレート,グリシジ
ルシンナメート,アリルグリシジルエーテル,ビニルシ
クロヘキセンモノエポキサイド,1,3−ブタジエンモ
ノエポキサイドなどがあり,これらは飽和もしくは不飽
和の炭化水素基,芳香環基,ハロゲン原子,複素環基な
どで置換されていてもよい。
ド(c)としては,フェニルグリシジルエーテル,スチ
レンオキサイド,シクロヘキセンオキサイド,ブテンオ
キサイド,グリシジル(メタ)アクリレート,グリシジ
ルシンナメート,アリルグリシジルエーテル,ビニルシ
クロヘキセンモノエポキサイド,1,3−ブタジエンモ
ノエポキサイドなどがあり,これらは飽和もしくは不飽
和の炭化水素基,芳香環基,ハロゲン原子,複素環基な
どで置換されていてもよい。
【0011】上記水酸基を有する化合物(a),環状酸
無水物(b)およびエポキシド(c)を反応させて,ポ
リエステル(A)が得られる。反応は,適当な溶媒の存
在下あるいは不存在下,N,N−ジメチルベンジルアミ
ン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−ジ
エチルアニリン,N,N−ジメチルアニリンなどの三級
アミンなどを触媒として行なう。エチレン性不飽和基を
有するモノマーを使用し,樹脂を硬化性とした場合に
は,不飽和基の保護のために,ハイドロキノン,ハイド
ロキノンモノメチルエーテル,tert−ブチルカテコ
ール,p−ベンゾキノンなどのラジカル重合禁止剤を添
加した状態で行なうことができる。
無水物(b)およびエポキシド(c)を反応させて,ポ
リエステル(A)が得られる。反応は,適当な溶媒の存
在下あるいは不存在下,N,N−ジメチルベンジルアミ
ン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−ジ
エチルアニリン,N,N−ジメチルアニリンなどの三級
アミンなどを触媒として行なう。エチレン性不飽和基を
有するモノマーを使用し,樹脂を硬化性とした場合に
は,不飽和基の保護のために,ハイドロキノン,ハイド
ロキノンモノメチルエーテル,tert−ブチルカテコ
ール,p−ベンゾキノンなどのラジカル重合禁止剤を添
加した状態で行なうことができる。
【0012】反応は,水酸基を有する化合物(a)の水
酸基と環状酸無水物(b)の酸無水物基とが先ず優先的
に反応し,次いで,この反応により生じたカルボキシル
基とエポキシド(c)のエポキシ基とが反応し,二級の
水酸基を生じる。さらに,生じた水酸基と環状酸無水物
(b)の酸無水物基とが反応するというように,以下,
順次,上記と同様の反応を進行させることができる。
酸基と環状酸無水物(b)の酸無水物基とが先ず優先的
に反応し,次いで,この反応により生じたカルボキシル
基とエポキシド(c)のエポキシ基とが反応し,二級の
水酸基を生じる。さらに,生じた水酸基と環状酸無水物
(b)の酸無水物基とが反応するというように,以下,
順次,上記と同様の反応を進行させることができる。
【0013】この反応において,水酸基を有する化合物
(a)の量に対して反応させられる環状酸無水物(b)
およびエポキシド(c)の量を調整することにより,水
酸基を有する化合物(a)を末端とする,所望の長さの
ポリエステル(A)をつくることができる。それぞれの
化合物の割合は,環状酸無水物(b)がジカルボン酸無
水物である場合には, 水酸基を有する化合物(a)1モ
ルに対して環状酸無水物(b)1〜20モル,およびエ
ポキシド(c)1〜20モルの割合で,すなわち,水酸
基を有する化合物(a)が,2.4〜33%であること
が好ましい。また,環状酸無水物(b)とエポキシド
(c)とはほぼ等モルの割合で反応させることが好まし
い。環状酸無水物(b)がトリカルボン酸である場合に
は,水酸基を有する化合物(a)1モルに対して環状酸
無水物(b)1〜10モルおよびエポキシド(c)1〜
20モルの割合で,また,環状酸無水物(b)1モルに
対してエポキシド(c)をほぼ1〜2モルの割合で反応
させることが好ましい。水酸基を有する化合物(a)1
モルに対して反応させられる環状酸無水物(b)または
エポキシド(c)の量が1モル未満の場合には,得られ
るポリエステル(A)の分子量が低く,水酸基を有する
化合物(a)の残留もあって,必要な特性が得られな
い。逆に,環状酸無水物(b)またはエポキシド(c)
の量が20モルを超える場合には,反応のコントロール
が難しくなったり,分子量が高くなりすぎて,やはり必
要な特性が得られなくなる傾向がある。
(a)の量に対して反応させられる環状酸無水物(b)
およびエポキシド(c)の量を調整することにより,水
酸基を有する化合物(a)を末端とする,所望の長さの
ポリエステル(A)をつくることができる。それぞれの
化合物の割合は,環状酸無水物(b)がジカルボン酸無
水物である場合には, 水酸基を有する化合物(a)1モ
ルに対して環状酸無水物(b)1〜20モル,およびエ
ポキシド(c)1〜20モルの割合で,すなわち,水酸
基を有する化合物(a)が,2.4〜33%であること
が好ましい。また,環状酸無水物(b)とエポキシド
(c)とはほぼ等モルの割合で反応させることが好まし
い。環状酸無水物(b)がトリカルボン酸である場合に
は,水酸基を有する化合物(a)1モルに対して環状酸
無水物(b)1〜10モルおよびエポキシド(c)1〜
20モルの割合で,また,環状酸無水物(b)1モルに
対してエポキシド(c)をほぼ1〜2モルの割合で反応
させることが好ましい。水酸基を有する化合物(a)1
モルに対して反応させられる環状酸無水物(b)または
エポキシド(c)の量が1モル未満の場合には,得られ
るポリエステル(A)の分子量が低く,水酸基を有する
化合物(a)の残留もあって,必要な特性が得られな
い。逆に,環状酸無水物(b)またはエポキシド(c)
の量が20モルを超える場合には,反応のコントロール
が難しくなったり,分子量が高くなりすぎて,やはり必
要な特性が得られなくなる傾向がある。
【0014】本発明の発色性組成物において,アクリル
ポリマー(B)は,水酸基,カルボキシル基,アミド基
(N−置換アミド基),ニトリル基,二級アミノ基等の
官能基を有するものであり,とりわけポリエステルの水
酸基と強いインターラクションを示す水酸基,カルボキ
シル基,アミド基(N−置換アミド基),ニトリル基を
有するアクリルポリマーが好ましい。これらのアクリル
ポリマー(B)は,水酸基,カルボキシル基,アミド基
(N−置換アミド基),ニトリル基,二級アミノ基など
を有するモノマーのうちの一種または数種と,アルキル
(メタ)アクリレート,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニ
ル,ビニルエーテル,スチレンなどのモノマーとの共重
合体などである。また,水酸基,カルボキシル基,アミ
ド基(N−置換アミド基),ニトリル基,二級アミノ基
などを有するモノマーがアクリルポリマー中に占める含
有量は,1〜20%が好ましい。官能基を有するモノマ
ーが1%以下の場合は,アクリルポリマーとポリエステ
ルとのインターラクションが乏しく,良好な発色を示さ
なくなる。一方,20%を越えると,合成中に不溶物が
生じたり,分子量が大きくならなかったりして,良質の
アクリルポリマーをつくることができない。
ポリマー(B)は,水酸基,カルボキシル基,アミド基
(N−置換アミド基),ニトリル基,二級アミノ基等の
官能基を有するものであり,とりわけポリエステルの水
酸基と強いインターラクションを示す水酸基,カルボキ
シル基,アミド基(N−置換アミド基),ニトリル基を
有するアクリルポリマーが好ましい。これらのアクリル
ポリマー(B)は,水酸基,カルボキシル基,アミド基
(N−置換アミド基),ニトリル基,二級アミノ基など
を有するモノマーのうちの一種または数種と,アルキル
(メタ)アクリレート,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニ
ル,ビニルエーテル,スチレンなどのモノマーとの共重
合体などである。また,水酸基,カルボキシル基,アミ
ド基(N−置換アミド基),ニトリル基,二級アミノ基
などを有するモノマーがアクリルポリマー中に占める含
有量は,1〜20%が好ましい。官能基を有するモノマ
ーが1%以下の場合は,アクリルポリマーとポリエステ
ルとのインターラクションが乏しく,良好な発色を示さ
なくなる。一方,20%を越えると,合成中に不溶物が
生じたり,分子量が大きくならなかったりして,良質の
アクリルポリマーをつくることができない。
【0015】水酸基を有するモノマーとしては,2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート,3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート,4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート,N−メチロールアクリルアミド,ア
リルアルコールなどをあげることができる。カルボキシ
ル基を有するモノマーとしては,アクリル酸,メタクリ
ル酸,クロトン酸,マレイン酸,フマル酸,イタコン
酸,シトラコン酸などがある。アミド基(N−置換アミ
ド基)を有するモノマーとしては,アクリルアミド,メ
タクリルアミド,N−メチル(メタ)アクリルアミド,
N−エチル(メタ)アクリルアミド,N−メトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド,N−エトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド,N−プロポキシメチル(メタ)ア
クリルアミド,N−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド,N−tert−ブチルアクリルアミド,N−オク
チルアクリルアミド,ジアセトンアクリルアミドなどが
ある。ニトリル基を有するモノマーとしては,アクリロ
ニトリル,メタクリロニトリル,クロトノニトリル,フ
マロニトリルなどがある。以上のモノマーのうち,水酸
基を有するモノマーとしては2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート,カルボキシル基を有するモノマーと
してはアクリル酸またはメタクリル酸,アミド基(N−
置換アミド基)を有するモノマーとしてはアクリルアミ
ド,ニトリル基を有するモノマーとしてはアクリロニト
リルを用いた場合,得られるアクリルポリマーは,ポリ
エステルと混合した時,特に良好な発色を示す。また,
アルキル(メタ)アクリレートとしては,メチル(メ
タ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ブチ
ル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート,オクチル(メタ)アクリレートなどのア
ルキル(メタ)アクリレートがある。その他,シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート,ベンジル(メタ)アクリ
レート,テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート
などやアルキル基が芳香環基,複素環基,ハロゲン原子
などで置換されているアルキル(メタ)アクリレートな
ど,一般にアクリルポリマーの合成に用いられるモノマ
ーを本発明のポリマーの合成にも用いることができる。
ドロキシエチル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート,3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート,4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート,N−メチロールアクリルアミド,ア
リルアルコールなどをあげることができる。カルボキシ
ル基を有するモノマーとしては,アクリル酸,メタクリ
ル酸,クロトン酸,マレイン酸,フマル酸,イタコン
酸,シトラコン酸などがある。アミド基(N−置換アミ
ド基)を有するモノマーとしては,アクリルアミド,メ
タクリルアミド,N−メチル(メタ)アクリルアミド,
N−エチル(メタ)アクリルアミド,N−メトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド,N−エトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド,N−プロポキシメチル(メタ)ア
クリルアミド,N−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド,N−tert−ブチルアクリルアミド,N−オク
チルアクリルアミド,ジアセトンアクリルアミドなどが
ある。ニトリル基を有するモノマーとしては,アクリロ
ニトリル,メタクリロニトリル,クロトノニトリル,フ
マロニトリルなどがある。以上のモノマーのうち,水酸
基を有するモノマーとしては2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート,カルボキシル基を有するモノマーと
してはアクリル酸またはメタクリル酸,アミド基(N−
置換アミド基)を有するモノマーとしてはアクリルアミ
ド,ニトリル基を有するモノマーとしてはアクリロニト
リルを用いた場合,得られるアクリルポリマーは,ポリ
エステルと混合した時,特に良好な発色を示す。また,
アルキル(メタ)アクリレートとしては,メチル(メ
タ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ブチ
ル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート,オクチル(メタ)アクリレートなどのア
ルキル(メタ)アクリレートがある。その他,シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート,ベンジル(メタ)アクリ
レート,テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート
などやアルキル基が芳香環基,複素環基,ハロゲン原子
などで置換されているアルキル(メタ)アクリレートな
ど,一般にアクリルポリマーの合成に用いられるモノマ
ーを本発明のポリマーの合成にも用いることができる。
【0016】反応は通常のラジカル重合であり,反応方
法に何等制限はなく,溶液重合,塊状重合,乳化重合な
どの公知の重合法で行なうことができるが,反応のコン
トロールが容易であることや直接次の操作に移れること
から溶液重合が好ましい。溶媒としては,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,トルエン,セロソル
ブ,酢酸エチル,酢酸ブチルなど本発明の樹脂が溶解す
るものであれば何でもよく,単独でも,複数の溶媒を混
合してもよい。また,重合反応の際に使用される重合開
始剤もベンゾイルパーオキサイド,アセチルパーオキサ
イド,メチルエチルケトンパーオキサイド,ラウロイル
パーオキサイドなどの有機過酸化物,アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系開始剤など公知のものであれば
何でもよく,とくに制限はない。
法に何等制限はなく,溶液重合,塊状重合,乳化重合な
どの公知の重合法で行なうことができるが,反応のコン
トロールが容易であることや直接次の操作に移れること
から溶液重合が好ましい。溶媒としては,メチルエチル
ケトン,メチルイソブチルケトン,トルエン,セロソル
ブ,酢酸エチル,酢酸ブチルなど本発明の樹脂が溶解す
るものであれば何でもよく,単独でも,複数の溶媒を混
合してもよい。また,重合反応の際に使用される重合開
始剤もベンゾイルパーオキサイド,アセチルパーオキサ
イド,メチルエチルケトンパーオキサイド,ラウロイル
パーオキサイドなどの有機過酸化物,アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系開始剤など公知のものであれば
何でもよく,とくに制限はない。
【0017】それぞれの反応によって得られたポリエス
テルオリゴマー(A)と,水酸基を有するアクリルポリ
マー,カルボキシル基を有するアクリルポリマー,アミ
ド基を有するアクリルポリマー,およびニトリル基を有
するアクリルポリマーのうち1つのアクリルポリマーま
たは複数のアクリルポリマーとを混合することにより,
発色性組成物を得ることができる。混合は室温で見かけ
上,均一になる程度まで撹拌すれば十分であるが,相互
の混合の状態をより高めるために,溶媒の沸点以下の温
度での加熱撹拌を行なってもよい。
テルオリゴマー(A)と,水酸基を有するアクリルポリ
マー,カルボキシル基を有するアクリルポリマー,アミ
ド基を有するアクリルポリマー,およびニトリル基を有
するアクリルポリマーのうち1つのアクリルポリマーま
たは複数のアクリルポリマーとを混合することにより,
発色性組成物を得ることができる。混合は室温で見かけ
上,均一になる程度まで撹拌すれば十分であるが,相互
の混合の状態をより高めるために,溶媒の沸点以下の温
度での加熱撹拌を行なってもよい。
【0018】本発明において,エポキシド(c)として
エチレン性不飽和基を有するエポキシドを用いた場合,
ポリエステル(A)が不飽和基を持ち,電子線硬化や適
切な重合開始剤との併用での熱硬化,光硬化などの硬化
法により,簡単に固化し,発色を固定させることができ
る。
エチレン性不飽和基を有するエポキシドを用いた場合,
ポリエステル(A)が不飽和基を持ち,電子線硬化や適
切な重合開始剤との併用での熱硬化,光硬化などの硬化
法により,簡単に固化し,発色を固定させることができ
る。
【0019】熱硬化の場合に用いられる重合開始剤とし
ては,ジ−tert−ブチルパーオキサイド,tert
−ブチルクミルパーオキサイド,ジクミルパーオキサイ
ドなどのジアルキルパーオキサイド類,アセチルパーオ
キサイド,ラウロイルパーオキサイド,ベンゾイルパー
オキサイドなどのジアシルパーオキサイド類,メチルエ
チルケトンパーオキサイド,シクロヘキサノンパーオキ
サイド,3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパー
オキサイド,メチルシクロヘキサノンパーオキサイドな
どのケトンパーオキサイド類,1,1−ビス(tert
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどパーオキシケ
タール類,tert−ブチルヒドロパーオキサイド,ク
メンヒドロパーオキサイド,1,1,3,3−テトラメ
チルブチルヒドロパーオキサイド,p−メンタンヒドロ
パーオキサイド,ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオ
キサイド,2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒド
ロパーオキサイドなどのヒドロパーオキサイド類,te
rt−ブチルパーオキシアセテート,tert−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート,tert−ブ
チルパーオキシベンゾエートなどのパーオキシエステル
類などの有機過酸化物,アゾビスイソブチロニトリル,
アゾビスバレロニトリルなどのアゾ系化合物など公知の
ものであれば特に制限はない。重合開始剤は,本発明の
粘着剤組成物100重量部に対して通常0.1〜15重
量部,好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられ
る。
ては,ジ−tert−ブチルパーオキサイド,tert
−ブチルクミルパーオキサイド,ジクミルパーオキサイ
ドなどのジアルキルパーオキサイド類,アセチルパーオ
キサイド,ラウロイルパーオキサイド,ベンゾイルパー
オキサイドなどのジアシルパーオキサイド類,メチルエ
チルケトンパーオキサイド,シクロヘキサノンパーオキ
サイド,3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパー
オキサイド,メチルシクロヘキサノンパーオキサイドな
どのケトンパーオキサイド類,1,1−ビス(tert
−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどパーオキシケ
タール類,tert−ブチルヒドロパーオキサイド,ク
メンヒドロパーオキサイド,1,1,3,3−テトラメ
チルブチルヒドロパーオキサイド,p−メンタンヒドロ
パーオキサイド,ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオ
キサイド,2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒド
ロパーオキサイドなどのヒドロパーオキサイド類,te
rt−ブチルパーオキシアセテート,tert−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート,tert−ブ
チルパーオキシベンゾエートなどのパーオキシエステル
類などの有機過酸化物,アゾビスイソブチロニトリル,
アゾビスバレロニトリルなどのアゾ系化合物など公知の
ものであれば特に制限はない。重合開始剤は,本発明の
粘着剤組成物100重量部に対して通常0.1〜15重
量部,好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられ
る。
【0020】有機過酸化物のうちラジカル発生速度の小
さいものを用いる場合には,N,N−ジメチルベンジル
アミン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N
−ジエチルアニリン,N,N−ジメチルアニリン,N−
フェニルジエタノールアミン,N−フェニルジイソプロ
パノールアミン,ジメチル−p−トルイジン,トリエタ
ノールアミン,4−フェニルモルホリンなどの三級アミ
ンや,リチウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウ
ム,セリウム,ジルコニウム,バナジウム,モリブデ
ン,マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,銅,亜鉛,ス
ズ,鉛などの金属のラウリル酸塩,ナフテン酸塩,オク
チル酸塩,オレイン酸塩,オクテン酸塩などの脂肪酸
塩,ロジン塩などの樹脂酸塩,アセチルアセトネート錯
塩などのキレート化合物などから選ばれる金属化合物の
うちの1種または2種以上を促進剤として用いることが
できる。これらの促進剤のうち,三級アミンは通常有機
過酸化物100重量部に対して,1〜100重量部の割
合で,金属化合物は有機過酸化物100重量に対して,
0.01〜10重量部の割合で用いられる。
さいものを用いる場合には,N,N−ジメチルベンジル
アミン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N
−ジエチルアニリン,N,N−ジメチルアニリン,N−
フェニルジエタノールアミン,N−フェニルジイソプロ
パノールアミン,ジメチル−p−トルイジン,トリエタ
ノールアミン,4−フェニルモルホリンなどの三級アミ
ンや,リチウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウ
ム,セリウム,ジルコニウム,バナジウム,モリブデ
ン,マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,銅,亜鉛,ス
ズ,鉛などの金属のラウリル酸塩,ナフテン酸塩,オク
チル酸塩,オレイン酸塩,オクテン酸塩などの脂肪酸
塩,ロジン塩などの樹脂酸塩,アセチルアセトネート錯
塩などのキレート化合物などから選ばれる金属化合物の
うちの1種または2種以上を促進剤として用いることが
できる。これらの促進剤のうち,三級アミンは通常有機
過酸化物100重量部に対して,1〜100重量部の割
合で,金属化合物は有機過酸化物100重量に対して,
0.01〜10重量部の割合で用いられる。
【0021】光硬化の場合に用いられる重合開始剤とし
ては,ベンゾイン,ベンゾインメチルエーテル,ベンゾ
インエチルエーテル,o−ベンゾイル安息香酸メチル−
p−ベンゾインエチルエーテル,ベンゾインイソプロピ
ルエーテル,α−メチルベンゾインなどのベンゾイン
類,ジメチルベンジルケタール,トリクロルアセトフェ
ノン,2,2−ジエトキシアセトフェノンなどのアセト
フェノン類,2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェ
ノン,2−ヒドロキシ−4´−イソプロピル−2−メチ
ルプロピオフェノンなどのプロピオフェノン類,α−ア
シロキシムエステル,ベンゾフェノン,メチルベンゾフ
ェノン,p−クロルベンゾフェノン,p−ジメチルアミ
ノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類,2−クロル
チオキサントン,2−エチルチオキサントン,2−イソ
プロピルチオキサントンなどのチオキサントン類,ベン
ジル,ジベンゾスベロンなどの他,加藤清視編:「UV
・EB硬化ハンドブック−原料編−」(1985年12
月,高分子刊行会刊)第67〜73頁あるいは山下普
三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」(昭和56年1
0月,大成社刊)第582〜593頁に記載されている
ものがある。
ては,ベンゾイン,ベンゾインメチルエーテル,ベンゾ
インエチルエーテル,o−ベンゾイル安息香酸メチル−
p−ベンゾインエチルエーテル,ベンゾインイソプロピ
ルエーテル,α−メチルベンゾインなどのベンゾイン
類,ジメチルベンジルケタール,トリクロルアセトフェ
ノン,2,2−ジエトキシアセトフェノンなどのアセト
フェノン類,2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェ
ノン,2−ヒドロキシ−4´−イソプロピル−2−メチ
ルプロピオフェノンなどのプロピオフェノン類,α−ア
シロキシムエステル,ベンゾフェノン,メチルベンゾフ
ェノン,p−クロルベンゾフェノン,p−ジメチルアミ
ノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類,2−クロル
チオキサントン,2−エチルチオキサントン,2−イソ
プロピルチオキサントンなどのチオキサントン類,ベン
ジル,ジベンゾスベロンなどの他,加藤清視編:「UV
・EB硬化ハンドブック−原料編−」(1985年12
月,高分子刊行会刊)第67〜73頁あるいは山下普
三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」(昭和56年1
0月,大成社刊)第582〜593頁に記載されている
ものがある。
【0022】これらの重合開始剤は,促進剤とともに用
いてもよい。このような促進剤としては,4,4´−ビ
ス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン,N−ジメチルア
ミノ安息香酸エチル,ジメチルエタノールアミン,グリ
シンなどの他,加藤清視編:前掲書,第67〜73頁に
記載されたものを用いることができる。光として紫外線
や可視光線など波長の比較的長いものを用いる場合に
は,硬化効率の面から,重合開始剤および必要に応じて
促進剤を用いることが好ましい。重合開始剤,本発明の
発色性粘着剤組成物100重量部に対して,通常0.0
5〜20部,好ましくは0.5〜10部の割合で用いら
れる。
いてもよい。このような促進剤としては,4,4´−ビ
ス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン,N−ジメチルア
ミノ安息香酸エチル,ジメチルエタノールアミン,グリ
シンなどの他,加藤清視編:前掲書,第67〜73頁に
記載されたものを用いることができる。光として紫外線
や可視光線など波長の比較的長いものを用いる場合に
は,硬化効率の面から,重合開始剤および必要に応じて
促進剤を用いることが好ましい。重合開始剤,本発明の
発色性粘着剤組成物100重量部に対して,通常0.0
5〜20部,好ましくは0.5〜10部の割合で用いら
れる。
【0023】本発明の発色性組成物には,その性能を阻
害しない範囲で,必要に応じて顔料,染料,マイカ等の
無機充填剤,銀粉,銅粉,ニッケル粉などの金属粉,カ
ーボンブラック,グラファイト,シランカップリング
剤,あるいは,トリレンジイソシアネート,イソフォロ
ンジイソシアネート,などのイソシアネート化合物など
を加えることができる。勿論,色素等を添加せずに発色
させるという本発明の目的からみれば,第二成分を用い
ることは好ましいことではないが,効果的な量で用いれ
ば,色調の幅を広げたり機能を向上させたりすることは
可能である。
害しない範囲で,必要に応じて顔料,染料,マイカ等の
無機充填剤,銀粉,銅粉,ニッケル粉などの金属粉,カ
ーボンブラック,グラファイト,シランカップリング
剤,あるいは,トリレンジイソシアネート,イソフォロ
ンジイソシアネート,などのイソシアネート化合物など
を加えることができる。勿論,色素等を添加せずに発色
させるという本発明の目的からみれば,第二成分を用い
ることは好ましいことではないが,効果的な量で用いれ
ば,色調の幅を広げたり機能を向上させたりすることは
可能である。
【0024】本発明において,加熱処理の場合には,オ
ーブン中で通常,80〜150℃で3〜20分間程度行
なわれる。また,光照射の場合の光としては,太陽や蛍
光灯を線源とする可視光線,高圧水銀灯,超高圧水銀
灯,メタルハライドランプ,カーボンアーク灯,キセノ
ンランプなどを線源とする紫外線,コバルト60を線源
とするγ線,またはX線発生器を線源とするX線などの
他,電子線加速器などを線源とする電子線も含める。こ
れらの中でも実用上は,可視光線,紫外線,または電子
線,とりわけ波長が200〜800nmの可視光線また
は紫外線を用いることが好ましい。光として紫外線を用
いる場合には,反応効率の面から前記の通り,重合開始
剤および必要に応じて促進剤を用いることが好ましい。
線源の出力,線源からの距離,照射面積,用いる樹脂や
重合開始剤および促進剤の種類と量,発色組成物層の厚
さ,テープまたはシート基材の種類や厚さなどによって
異なるが,通常,電子線の場合の照射量は0.5〜50
Mrad,紫外線の場合は,20〜5000mJ/cm
2 程度,照射の時間は0.3〜30秒程度である。
ーブン中で通常,80〜150℃で3〜20分間程度行
なわれる。また,光照射の場合の光としては,太陽や蛍
光灯を線源とする可視光線,高圧水銀灯,超高圧水銀
灯,メタルハライドランプ,カーボンアーク灯,キセノ
ンランプなどを線源とする紫外線,コバルト60を線源
とするγ線,またはX線発生器を線源とするX線などの
他,電子線加速器などを線源とする電子線も含める。こ
れらの中でも実用上は,可視光線,紫外線,または電子
線,とりわけ波長が200〜800nmの可視光線また
は紫外線を用いることが好ましい。光として紫外線を用
いる場合には,反応効率の面から前記の通り,重合開始
剤および必要に応じて促進剤を用いることが好ましい。
線源の出力,線源からの距離,照射面積,用いる樹脂や
重合開始剤および促進剤の種類と量,発色組成物層の厚
さ,テープまたはシート基材の種類や厚さなどによって
異なるが,通常,電子線の場合の照射量は0.5〜50
Mrad,紫外線の場合は,20〜5000mJ/cm
2 程度,照射の時間は0.3〜30秒程度である。
【0025】
【実施例】以下,実施例により本発明を説明する。例
中,部とは重量部を,%とは重量%を,それぞれ表わ
す。
中,部とは重量部を,%とは重量%を,それぞれ表わ
す。
【0026】(ポリエステルの合成)下記組成物をそれ
ぞれ混合し,空気雰囲気中,80℃で10時間反応さ
せ,冷却後,酢酸エチル125部を加えて,3種類のポ
リエステルの溶液(固形分40%)を得た。
ぞれ混合し,空気雰囲気中,80℃で10時間反応さ
せ,冷却後,酢酸エチル125部を加えて,3種類のポ
リエステルの溶液(固形分40%)を得た。
【0027】ポリエステル1 エチレングリコール 2.0部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 51.0部 グリシジルメタクリレート 47.0部 N,N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
【0028】ポリエステル2 p−ヒドロキシ安息香酸 4.5部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 49.7部 グリシジルメタクリレート 45.8部 N,N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
【0029】ポリエステル3 1−アミノ−2−プロパノール 2.5部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 50.7部 グリシジルメタクリレート 46.8部 N,N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
【0030】(アクリルポリマーの合成)80℃に加熱
した下記のそれぞれの組成の混合物125部に,同組成
の混合物125部を滴下し,滴下終了後,12時間加熱
還流させ,冷却し,4種類のアクリルポリマーの溶液
(固形分40%)を得た。
した下記のそれぞれの組成の混合物125部に,同組成
の混合物125部を滴下し,滴下終了後,12時間加熱
還流させ,冷却し,4種類のアクリルポリマーの溶液
(固形分40%)を得た。
【0031】アクリルポリマー1 ブチルアクリレート 95.0部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 5.0部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部
【0032】アクリルポリマー2 ブチルアクリレート 97.1部 アクリル酸 2.9部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部
【0033】アクリルポリマー3 ブチルアクリレート 97.2部 アクリルアミド 2.8部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部
【0034】アクリルポリマー4 ブチルアクリレート 97.9部 アクリロニトリル 2.1部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部
【0035】
【実施例1】ポリエステル1の溶液40部とアクリルポ
リマー1の溶液100部を混合し,60℃20時間加熱
撹拌し発色性樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液をガラ
ス板上に流展し,溶剤を揮発させて乾燥膜にしたとこ
ろ,虹彩色を呈した。更に,この乾燥膜をエレクトロカ
ーテン型の電子線照射機(エナジーサイエンス社製B−
150−15−10L型)を用いて10メガラッドの電
子線を照射したところ硬い皮膜となったが,色相に変化
は認められなかった。
リマー1の溶液100部を混合し,60℃20時間加熱
撹拌し発色性樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液をガラ
ス板上に流展し,溶剤を揮発させて乾燥膜にしたとこ
ろ,虹彩色を呈した。更に,この乾燥膜をエレクトロカ
ーテン型の電子線照射機(エナジーサイエンス社製B−
150−15−10L型)を用いて10メガラッドの電
子線を照射したところ硬い皮膜となったが,色相に変化
は認められなかった。
【0036】
【実施例2〜6】実施例1と同様に,ポリエステル溶液
40部とアクリルポリマー溶液100部を表1のような
組合せで混合し,60℃20時間加熱撹拌し発色性樹脂
溶液を得た。結果を表1に示した。
40部とアクリルポリマー溶液100部を表1のような
組合せで混合し,60℃20時間加熱撹拌し発色性樹脂
溶液を得た。結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の発色性組成物は,上記実施例に
示すとおり,通常のラジカル重合と縮合反応の組合せの
みで,それ以外の複雑な操作は必要としない。従ってき
わめて容易に発色性のポリマーが得られ,合成高分子製
品の分野に新しい色彩の可能性を提供するものである。
示すとおり,通常のラジカル重合と縮合反応の組合せの
みで,それ以外の複雑な操作は必要としない。従ってき
わめて容易に発色性のポリマーが得られ,合成高分子製
品の分野に新しい色彩の可能性を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−8026(JP,A) 特開 昭57−18221(JP,A) 特開 昭57−15929(JP,A) 特開 昭56−27328(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】 水酸基を含む化合物(a),環状酸無水
物(b),およびエポキシド(c)を反応させて得られ
るポリエステル(A)と,三級アミノ基を含まないアク
リルポリマー(B)を混合してなる発色性組成物。 - 【請求項2】 水酸基を含む化合物(a)は,(1)水
酸基を2個以上有する化合物,(2)水酸基とカルボキ
シル基を有する化合物,(3)水酸基とアミノ基を有す
る化合物,(1)〜(3)から選ばれる1種以上の化合
物であり、ポリエステル中2.4〜33モル%用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の発色性組成物。 - 【請求項3】 三級アミノ基を含まないアクリルポリマ
ー(B)は,(1)2−ヒドロキシエチルアクリレート
および/または2−ヒドロキシエチルメタクリレートを
モノマーとして用いて得られる水酸基を含むアクリルポ
リマー,(2)アクリル酸および/またはメタクリル酸
をモノマーとして用いて得られるカルボキシル基を含む
アクリルポリマー,(3)アクリルアミドをモノマーと
して用いて得られるアミド基を含むアクリルポリマー,
(4)アクリロニトリルをモノマーとして用いて得られ
るニトリル基を含むアクリルポリマー,(1)〜(4)
から選ばれる1種以上のアクリルポリマーであり,それ
ぞれ定めるモノマーにおける量は各アクリルポリマー中
1〜20モル%であることを特徴とする請求項1記載の
発色性組成物。 - 【請求項4】 エポキサイド(c)として,アクリロイ
ル基またはメタクリロイル基を有する化合物を使用し,
組成物を硬化性としたことを特徴とする請求項1記載の
発色性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7384791A JP2634096B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 発色性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7384791A JP2634096B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 発色性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04285675A JPH04285675A (ja) | 1992-10-09 |
JP2634096B2 true JP2634096B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=13529949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7384791A Expired - Lifetime JP2634096B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 発色性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2634096B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-13 JP JP7384791A patent/JP2634096B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04285675A (ja) | 1992-10-09 |
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