JP2544814B2 - 発色性組成物 - Google Patents

発色性組成物

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JP2544814B2 JP1224087A JP22408789A JP2544814B2 JP 2544814 B2 JP2544814 B2 JP 2544814B2 JP 1224087 A JP1224087 A JP 1224087A JP 22408789 A JP22408789 A JP 22408789A JP 2544814 B2 JP2544814 B2 JP 2544814B2
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は,ポリマー自体が発色し,着色の為の成分の
添加なしに美しい色調を発現することのできる発色性組
成物に関する。
(従来の技術) 近年,合成高分子は急速な発展を遂げ,極めて広い範
囲にわたって様々な形態で用いられるようになった。し
かし,ほとんどの合成高分子はそれ自体色がなく,顔料
・染料等を配合したり,表面を塗装したりして着色する
必要がある。これらの着色手段では着色剤の色調の範囲
内の色しか表現し得ず,嗜好が多様化している現在,全
く新しい色彩を提供する余地がほとんどない状態にあ
る。
(発明が解決しようとする課題) 従来の着色手段を高分子材料の特性面からみると,こ
れら着色の為に用いられる色素は物理・化学的性質を低
下させる要因となり,品質的にはマイナス要素としてと
らえられる場合が多い。
また,ポリマー自体に色を与える場合,ポリマー中に
色素と同じ化学構造を持った側鎖を付加すると云った方
法では,色素をブレンドする以上にポリマーの特性を損
なうことが予想され,コスト的にもきわめて非現実的な
ものになってしまうことは明白である。
本発明は,従来の色素による着色における上記のよう
な問題点,即ち高分子材料の持つ優れた特性を多かれ少
なかれ損なうという欠点を,ポリマー自体が発色し着色
剤を排除することで解消し,かつ,新しい色の世界を拓
こうとするものである。
本発明者らは検討の結果,ポリマー中に可視光の波長
領域と同レベルの大きさのミクロ相分離構造を発生させ
て,光の干渉によって発色させることにより,色素の類
を用いずに色を与えることがが可能であることを見出
し,本発明に至ったものである。
単分散系のラテックスが同様の原理で発色する事はよ
く知られているが,一般に固定化が困難である。
ポリスチレンラテックスを用いた人工オパールのよう
に固定化された例もあるが,複雑な手順が必要であり,
かつ,この場合いわばポリマー顔料とも言える役割であ
り,着色剤の範疇を出るものではなく,必要に応じてフ
ィルム・成形品・繊維・塗膜等の形で固定できる本発明
はこれと一線を画するものである。
このように本発明は上記の種々の欠点を解消し,合成
樹脂製品に新しい色彩の世界を提供するものである。
〔発明の構成〕
本発明は,水酸基を有するアクリルポリマー(A)に
環状酸無水物(B)およびエポキシド(C)とを三級ア
ミン触媒(D)の存在下に反応させて得られる発色性組
成物である。
本発明の発色組成物の発色原理は必ずしも明確ではな
いが,主鎖であるアクリルポリマーとグラフト鎖である
ポリエステルとの間の相溶性の問題に起因するミクロ相
分離構造の生成によるものであろうと考えられる。すな
わち,いくつかのポリエステル鎖が会合して球状のコア
が形成され,主鎖であるアクリルポリマー鎖が周囲に配
された,スタビライザーで安定化されたラテックスに類
似の構造をなしているものと思われる。この場合,コア
の粒径が揃い,適当な間隔で規則的な配列をすることが
発色の要件となると思われるれが,本組成物がその要件
を満たすのに適しているものと予想される。
本発明において,水酸基を有するアクリルポリマー
(A)としては,水酸基を有するアクリルモノマーと,
アクリル酸,メタクリル酸,アルキルアクリレート,ア
ルキルメタクリレート,スチレン,酢酸ビニル,プロピ
オン酸ビニル,ビニルエーテル,アクリロニトリル,等
との共重合体である。
水酸基を有するモノマーとしては,2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート,3−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート,2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートやN−メチロールア
クリルアミド,アリルアルコールなどがあるが,これら
の中でも,2−ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートを用いるのが好ましく,更に
好ましくはこれらのモノマーをアクリルポリマー中3〜
10モル%になるように用いるのがよい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては,メチル(メ
タ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ブチ
ル(メタ)アクリレート,2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート,オクチル(メタ)アクリレートなどがあ
る。また,上記のモノマーの他に,ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートなどの三級アミノ基含有のアク
リルモノマーや,ビニルフェノールの様なモノマーを用
いることもできる。
反応は通常のラジカル重合であり,反応方法に何等制
限を加えるものではないが,直接次の反応に移れる点や
反応のコントロールが容易な点から溶液反応が好まし
い。
溶液にする場合に用いる溶媒としては,メチルエチル
ケトン,トルエン,セロソルブ,酢酸エチル,等溶解性
のあるものであれば何でもよく,単独でも複数の溶媒を
混合して用いてもよい。
本発明において環状酸無水物(B)としては多価カル
ボン酸の分子内無水物であり,飽和または不飽和の脂肪
族多価カルボン酸無水物,脂環式多価カルボン酸無水
物,芳香族多価カルボン酸無水物など,あるいはこれら
の一部が飽和または不飽和の炭化水素基,芳香環基,ハ
ロゲン原子,複素環基などで置換されたものがあり,こ
れらの具体例としては,無水こはく酸,無水フタル酸,
無水マレイン酸,無水イタコン酸,無水グルタル酸,無
水ドデセニルこはく酸,無水クロレンデック酸,無水ピ
ロメリット酸,無水トリメリット酸,シクロペンタンテ
トラカルボン酸二無水物,ヘキサヒドロ無水フタル酸,
メチルヘキサヒドロ無水フタル酸,テトラメチレン無水
マレイン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチルテトラ
ヒドロ無水フタル酸,エンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸,メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタ
ル酸,5−(2,5−ジオキソテトラヒドロキシフリル)−
3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
無水物,無水メチルナジック酸,無水ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸,エチレングリコールビス(アンヒドロ
トリメリテート),グリセロールトリス(アンヒドロト
リメリテート)などがある。これらの中でも,架橋構造
を作らないジカルボン酸の無水物を用いることが好まし
い。
本発明において,エポキシド(C)としては,エピク
ロルヒドリン,フェニルグリシジルエーテル,グリシジ
ル(メタ)アクリレート,グリシジルシンナメート,ア
リルグリシジルエーテル,ビニルシクロヘキセンモノエ
ポキサイド,1,3−ブタジエンモノエポキサイドなどがあ
り,これらは飽和もしくは不飽和の炭化水素基,芳香環
基,ハロゲン原子,複素環基などで置換されていてもよ
い。
また,水酸基を有するアクリルポリマー(A)に環状
酸無水物(B)とエポキシド(C)を反応させる際の触
媒である三級アミン(D)としては,トリエチルアミ
ン,トリブチルアミン,N,N−ジエチルアニリン,N,N−ジ
メチルベンジルアミン,N,N−ジメチルアニリンなどの三
級アミンなどが使用できる。更に,エポキシド(C)と
してエチレン性不飽和基を有するものを用いた場合,反
応中不飽和基を安定に保つために,ハイドロキノン,ハ
イドロキノンモノメチルエーテル,tert−ブチルカテコ
ール,p−ベンゾキノンなどのラジカル重合禁止剤を添加
した状態で行なうことができる。
反応は,まず,水酸基を含むアクリルポリマー(A)
の水酸基と,環状酸無水物(B)の酸無水物基とが優先
的に反応し,次いで,この反応により生じたカルボキシ
ル基とエポキシド(C)のエポキシ基が反応し二級の水
酸基を生じる。さらに,生じた水酸基と環状酸無水物
(B)の酸無水物基が反応するというように,順次同様
の反応を進行させることができ,水酸基を含むアクリル
ポリマー(A)の量に対して反応させられる環状酸無水
物(B)およびエポキシド(C)の量を調整することに
より,水酸基を有するアクリルポリマー(A)に,所望
の長さの側鎖を導入することができる。
環状酸無水物(B)がジカルボン酸無水物である場合
には,水酸基を有するアクリルポリマー(A)の水酸基
1モルに対して環状酸無水物(B)1〜20モル,および
エポキシド(C)1〜20モルの割合で,また,環状酸無
水物(B)に対してエポキシド(C)をほぼ等モルの割
合で反応させることが好ましい。環状酸無水物(B)が
トリカルボン酸無水物である場合には,水酸基を有する
アクリルポリマー(A)の水酸基1モルに対して環状酸
無水物(B)1〜10モルおよびエポキシド(C)1〜20
モルの割合で,また,環状酸無水物(B)1モルに対し
てエポキシド(C)をほぼ1〜2モルの割合で反応させ
ることが好ましい。
水酸基を含むアクリルポリマー(A)の水酸基1モル
に対して反応させられる環状酸無水物(B)の量が1モ
ル未満の場合には,得られる樹脂のミクロ相分離形成が
不十分で発色しなくなることがあり,逆に,エポキシド
(C)の量が20モルを超える場合には,未反応の環状酸
無水物(B)やエポキシド(C)の残存,および水酸基
を有するアクリルポリマー(A)に結合していない,環
状酸無水物(B)とエポキシド(C)との反応生成物の
生成が多くなり,樹脂に濁りを生じる傾向がある。
得られる樹脂は環状酸無水物(B)とエポキシド
(C)とからなるポリエステル鎖を側鎖とするグラフト
ポリマーとグラフトしていない独立のポリエステルオリ
ゴマーとの混合物であるが,幹となるアクリルポリマー
の骨格を変化させることによって最終的な樹脂の物性を
変化させることができる。
さらに,本発明において,エポキシド(C)としてエ
チレン性不飽和基を有するものをを用いた場合,側鎖の
ポリエステル部分に不飽和基を持ち,電子線硬化もしく
は適切なラジカル発生剤との併用で紫外線硬化・熱硬化
等の硬化法により,簡単に固化させることができる。
紫外線硬化の場合のラジカル発生剤としては,ベンゾ
イン,ベンゾインメチルエーテル,ベンゾインエチルエ
ーテル,o−ベンゾイル安息香酸メチル−p−ベンゾイン
エチルエーテル,ベンゾインイソプロピルエーテル,α
−メチルベンゾインなどのベンゾイン類,ジメチルベン
ジルケタール,トリクロルアセトフェノン,2,2−ジエト
キシアセトフェノンなどのアセトフェノン類,2−ヒドロ
キシ−2−メチルプロピオフェノン,2−ヒドロキシ−
4′−イソプロピル−2−メチルプロピオフェノンなど
のプロピオフェノン類,α−アシロキシムエステル,ベ
ンゾフェノン,メチルベンゾフェノン,p−クロルベンゾ
フェノン,p−ジメチルアミノベンゾフェノンなどのベン
ゾフェノン類,2−クロルチオキサントン,2−エチルチオ
キサントン,2−イソプロピルチオキサントンなどのチオ
キサントン類,ベンジル,ジベンゾスベロンなどの他,
加藤清視編:「UV・EB硬化ハンドブック−原料編−」
(1985年12月,高分子刊行会刊)第67〜73頁あるいは山
下普三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」(昭和56年
10月,大成社刊)第582〜593頁に記載されているものが
ある。他の紫外線硬化樹脂と同様,ラジカル発生の促進
剤を併用することも効果的であり,このような促進剤と
しては,4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル,ジメチルエタノ
ールアミン,グリシンなどの他,加藤清視編:前掲書,
第67〜73頁に記載されたものを用いることができる。
また,熱硬化の場合のラジカル発生剤としては,ベン
ゾイルパーオキサイド,アセチルパーオキサイド,メチ
ルエチルケトンパーオキサイド,ラウロイルパーオキサ
イド,ジクミルパーオキサイド,ジ−tert−ブチルパー
オキサイド,tert−ブチルヒドロパーオキサイド,クメ
ンヒドロパーオキサイドなどの有機過酸化物,アゾビス
イソブチロニトリル,アゾビスバレロニトリルなどのア
ゾ系ラジカル発生剤などが用いられる。ここで,ラジカ
ル発生速度の小さい有機過酸化物を用いる場合には,ト
リブチルアミン,トリエチルアミン,ジメチル−p−ト
ルイジン,ジメチルアニリン,トリエタノールアミン,
ジエタノールアニリンなどの三級アミン,あるいはナフ
テン酸コバルト,オクトエ酸コバルト,ナフテン酸マン
ガンなどの金属石けんを促進剤として用いることができ
る。
以上に述べたラジカル発生剤は,本発明の発色性組成
物中の,不飽和二重結合を有する化合物の全量100重量
部に対して,通常0.05〜20部,好ましくは0.5〜10部の
割合で用いられる。
硬化後の構造をさらに強固なものとするために,本発
明の発色性組成物においては,ラジカル発生剤および促
進剤の他に,さらに(メタ)アクリロイル基などのエチ
レン性不飽和基を有するモノマーやオリゴマーを添加す
ることができる。このようなモノマーやオリゴマーとし
ては,スチレン,アルキル(メタ)アクリレート,(メ
タ)アクリル酸,多価アルコールポリ(メタ)アクリレ
ート,エポキシポリ(メタ)アクリレート,オリゴエス
テルポリ(メタ)アクリレート,ポリウレタンポリ(メ
タ)アクリレート,ジアリルフタレート,ジアリルイソ
フタレートなどがある。また,硬化後の構造の強化に加
え,発色の度合を調整する目的で,水酸基,一級アミノ
基,二級アミノ基または三級アミノ基を有する低分子化
合物,環状酸無水物,およびエポキシドを反応させて得
られるオリゴエステルを用いることができる。
本発明の発色性組成物には,その性能を阻害しない範
囲で,必要に応じて顔料,染料,マイカ等の無機充填
剤,銀粉,銅粉,ニッケル粉などの金属粉,カーボンブ
ラック,グラファイト,シランカップリング剤,あるい
は,トリレンジイソシアネート,イソフォロンジイソシ
アネート,などのイソシアネート化合物などを加えるこ
とができる。
勿論,色素等を添加せずに発色させるという本発明の
目的からみれば,第二成分を用いることは好ましいこと
ではないが,効果的な量で用いれば,色調の幅を広げた
り機能を向上させたりすることは可能である。
本発明の発色性組成物は,溶液の状態で塗料や接着剤
として用いた後,紫外線,電子線,熱などによって硬化
させても良く,溶媒を除去して,フィルム,繊維,成形
品等にした後に硬化させたり,硬化させた後に加工を施
しても良い。
(実施例) 以下,実施例により本発明を説明する。例中,部とは
重量部を,%とは重量%を,それぞれ表わす。
実施例 1 ブチルアクリレート 88.2部 酢酸ビニル 5.6部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 6.2部 アゾビスイソブチロニトリル 0.3部 酢酸エチル 230.0部 80℃に加熱した上記組成の混合物167部に,上記組成
の混合物167部を滴下し,滴下終了後,12時間加熱還流さ
せ,冷却し水酸基を含むアクリルポリマーの溶液(固形
分30%)を得た。
得られた水酸基を含むアクリルポリマーの溶液100
部,無水フタル酸22.2部,フェニルグリシジルエーテル
23.6部を加え,80℃で12時間反応させた後,酢酸エチル1
07部を加え,樹脂溶液(固形分30%)を得た。
得られた樹脂の溶液は虹彩色を呈しているが,全体が
白濁しており,オパールに酷似していた。
実施例 2 ブチルアクリレート 91.4部 酢酸ビニル 3.4部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 5.2部 アゾビスイソブチロニトリル 0.3部 酢酸エチル 230.0部 上記組成の混合物を実施例1と同様にして反応させ,
水酸基を含むアクリルポリマーの溶液(固形分30%)を
得た。
得られた水酸基を含むアクリルポリマーの溶液100
部,ヘキサヒドロ無水フタル酸18.4部,グリシジルメタ
クリレート16.9部,およびハイドロキノン0.2部を混合
し,実施例1と同様にして反応させた後,酢酸エチル8
2.4部を加え,側鎖にエチレン性不飽和基を有する樹脂
の溶液(固形分30%)を得た。
得られた側鎖にエチレン性不飽和基を有する樹脂の溶
液をガラス板上に流展し,溶剤を揮発させて乾燥膜にし
たところ,実施例1と同様な色調を呈した。更に,この
乾燥膜をエレクトロカーテン型の電子線照射機(エナジ
ーサイエンス社製B−150−15−10L型)を用いて10メガ
ラッドの電子線を照射したところ硬い皮膜となったが,
色相に変化は認められなかった。
この皮膜の吸収スペクトルは500nm付近にブロードな
ピークを示した。
実施例 3 ブチルアクリレート 95.0部 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 5.0部 アゾビスイソブチロニトリル 0.3部 酢酸エチル 230.0部 上記組成の混合物を実施例1と同様にして反応させ、
水酸基を含むアクリルポリマーの溶液(固形分30%)を
得た。
得られた水酸基を含むアクリルポリマーの溶液100
部,無水こはく酸11.6部,フェニルグリシジルエーテル
17.4部を混合し,実施例1と同様にして反応させた後,
酢酸エチル68部を加え,樹脂溶液(固形分30%)を得
た。
得られた樹脂溶液は,黄緑色系のパール光沢を有した
半透明を呈していた。
[発明の効果] 本発明の発色性組成物は,上記実施例に示すとおり,
通常のラジカル重合とグラフト反応の組合せのみで,そ
れ以外の複雑な操作は必要としない。
従ってきわめて容易に発色性のポリマーが得られ,新
しい色彩の可能性を提供するものである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基を有するアクリルポリマー(A)に
    環状酸無水物(B)およびエポキシド(C)を三級アミ
    ン触媒(D)の存在下に反応させて得られる発色性組成
    物。
  2. 【請求項2】水酸基を含むアクリルポリマー(A)が2
    −ヒドロキシエチルアクリレートまたは,2−ヒドロキシ
    エチルメタクリレートをモノマーとして使用してなる請
    求項1記載の発色性組成物。
  3. 【請求項3】水酸基を含むアクリルポリマー(A)が2
    −ヒドロキシエチルアクリレートまたは,2−ヒドロキシ
    エチルメタクリレートをモノマーとして使用し,その量
    がアクリルポリマー中3〜10モル%である請求項1記載
    の発色性組成物。
  4. 【請求項4】水酸基を含むアクリルポリマー(A)中の
    水酸基1モルに対し,環状酸無水物(B)およびエポキ
    シド(C)をそれぞれ1〜20モル用いてなる請求項1な
    いし3いずれか記載の発色性組成物。
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