JP2003082038A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JP2003082038A
JP2003082038A JP2001281036A JP2001281036A JP2003082038A JP 2003082038 A JP2003082038 A JP 2003082038A JP 2001281036 A JP2001281036 A JP 2001281036A JP 2001281036 A JP2001281036 A JP 2001281036A JP 2003082038 A JP2003082038 A JP 2003082038A
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meth
acrylate
air
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Yoshichika Kawabata
善周 川端
Yohei Futami
洋平 二見
Kumiko Fukakusa
久美子 深草
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低臭気でかつ安全性が高く、硬化性、乾燥性
に優れる不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供すること
である。 【解決手段】 アリルエーテル基を3個以上含有する水
酸基含有化合物を構成成分として含有する空乾性不飽和
ポリエステル(A)及びアルキル基の炭素数が1〜4で
あるヒドロキシアルキルメタクリレート(B)を必須成
分とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低臭気で安全性が
高く、硬化性、乾燥性優れる不飽和ポリエステル樹脂組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、不飽和ポリエステル樹脂は、
容易に硬化できる事、肉もち感等が優れる事から、木工
用塗料、FRP成形物、注型成形物、シーリング材、接
着剤、等に幅広く用いられている。そして、かかる不飽
和ポリエステル樹脂は、架橋性単量体として、硬化性、
物性等の面からスチレンモノマーが多用されている。し
かしながら、近年、環境問題の点から、揮発性、臭気、
毒性などの問題となるスチレンモノマーの使用を規制す
る社会的な動きが高まっている。
【0003】この課題に対して、(1)不飽和ポリエス
テルの分子量を下げてスチレンモノマーの含有量を下げ
る方法、(2)不飽和ポリエステル樹脂にワックスを添
加してスチレンモノマーの揮散を抑える方法、(3)ス
チレンモノマーの代替として揮発性の低いモノマーを使
用する方法等が提案されているが、(1)(2)につい
てはスチレンモノマーが含有されている為、抜本的な対
策になっておらず、(3)については、臭気、硬化性、
乾燥性の面で未だ満足できるものが得られていない。
【0004】また、アリルエーテル基を含有する空気硬
化性不飽和ポリエステルが提案されているが、スチレン
以外の架橋性モノマーとしてMMAやアクリル酸ブチル
などの(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用する
ことも示唆されているものの、臭気が強く安全性が低い
という問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低臭
気でかつ安全性が高く、硬化性、乾燥性に優れる不飽和
ポリエステル樹脂組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0007】即ち、本発明は、アリルエーテル基を3個
以上含有する水酸基含有化合物を構成成分として含有す
る空乾性不飽和ポリエステル(A)及びアルキル基の炭
素数が1〜4であるヒドロキシアルキルメタクリレート
(B)を必須成分とする不飽和ポリエステル樹脂組成物
を提供する。
【0008】次に本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の空乾性不飽和ポリエステ
ル(A)とは、空気中でも硬化するものであり、アリル
エーテル基を3個以上含有する水酸基含有化合物を構成
成分として含有するものである。代表的には、α、β−
不飽和二塩基酸を含む二塩基酸類と多価アルコ−ル類と
空乾性付与成分であるアリルエーテル基を3個以上持つ
水酸基含有化合物とをエステル反応により得られるもの
である。その他の空乾性付与成分も本発明の効果を損な
わない範囲で併用することができ、例えば乾性油として
アマニ油及び桐油、環状脂肪族不飽和多塩基酸などが挙
げられる。
【0010】空乾性付与成分であるアリルエーテル基を
3個以上含有する水酸基含有化合物としては、ペンタエ
リスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスルト
ールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテ
トラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールトリアリ
ルエーテル等がある。そのうちでもペンタエリスリトー
ルトリアリルエーテルが特に好ましい。かかるアリルエ
ーテル基を3個以上含有する水酸基含有化合物からなる
構成成分は、空乾性不飽和ポリエステル(A)中に好ま
しくは3〜20モル%、より好ましくは4〜20モル%
含有する。かかる含有量であれば、硬化性、乾燥性が良
好である。
【0011】空乾性不飽和ポリエステルを調製するにあ
たって使用されるα,β−不飽和二塩基酸としては、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無
水イタコン酸等を挙げることができる。飽和二塩基酸と
しては、フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、コハク酸、マロン
酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,12−
ドデカン2酸,2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、
4,4’−ビフェニルジカルボン酸、またこれらのジア
ルキルエステル等を挙げることができる。
【0012】多価アルコ−ル類としては、例えばエチレ
ングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエチレング
リコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、プロピレングリコ
−ル、ジプロピレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ
−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル、1,3
−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、水素化ビ
スフェノ−ルA、1,4−ブタンジオ−ル、ビスフェノ
−ルAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドの
付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グ
リセリン、トリメチロ−ルプロパン、1,3−プロパン
ジオ−ル、1,2−シクロヘキサングリコ−ル、1,3
−シクロヘキサングリコ−ル、1,4−シクロヘキサン
グリコ−ル、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、パ
ラキシレングリコ−ル、ビシクロヘキシル−4,4’−
ジオ−ル、2,6−デカリングリコ−ル、2,7−デカ
リングリコ−ル等を挙げることができ、ジオールが好ま
しい。
【0013】また、本発明に用いられる空乾性不飽和ポ
リエステル(A)のカルボキシル基にグリシジルメタク
リレートを反応させて得られる変性不飽和ポリエステル
も併用できる。
【0014】本発明に用いられる空乾性不飽和ポリエス
テル(A)としては、ヒドロキシアルキルメタクレート
(B)を希釈モノマーとしても使用することから、スチ
レンモノマーを使用した場合と同様な粘度を得ようとす
ると該希釈モノマーを多量に使用することになり、硬化
性、乾燥性、物性に影響を与えることを考慮して、ガー
ドナー粘度(空乾性不飽和ポリエステルをスチレンモノ
マーで70重量%に希釈した場合の粘度)が好ましくは
J〜R、より好ましくはJ〜Pであるのものが好適であ
る。また、良好な重合性を考慮すると、アリルエーテル
基を3個以上含有する水酸基含有化合物以外のグリコー
ル成分、特に好ましくは例えばエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングルコールの内選ば
れた1〜3種類を併用して得られるものが好適であり、
そのようなグリコールを空乾性不飽和ポリエステル
(A)中に15〜40モル%、より好ましくは20〜4
0モル%含有したものが望ましい。更に、本発明の不飽
和ポリエステル樹脂組成物が塗料として使用される場合
には、空乾性不飽和ポリエステル(A)としては、より
硬化性、乾燥性が要求されるため、アリルエーテル基を
3個以上含有する水酸基含有化合物が構成成分として空
乾性不飽和ポリエステル中に7〜18モル%を含有する
ものが望ましく、また、ゲルコートや成形に使用される
場合には、アリルエーテル基を3個以上含有する水酸基
含有化合物が構成成分として空乾性不飽和ポリエステル
中に4〜15モル%を含有するものが望ましい。
【0015】本発明に用いられる空乾性不飽和ポリエス
テル(A)以外の不飽和ポリエステル、ウレタン(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポ
リエステル(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性
樹脂を併用しても良い。これらのラジカル重合性樹脂の
使用量は、本発明の効果を損なわない量であれば特に制
限されないが、好ましくは空乾性不飽和ポリエステル
(A)に対して0〜70重量%程度である。
【0016】ウレタン(メタ)アクリレートとは、好ま
しくはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ポリカ−ボネ−トポリオール、ポリブタジエンポリ
オール等のポリオール、ポリイソシアネートおよび2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等の1分子に1個以上の水酸基を
有する(メタ)アクリレートの反応により得られるもの
であり、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基
を有する。
【0017】エポキシ(メタ)アクリレートとは、好ま
しくは1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を
有するもので、ビスフェノールタイプまたはノボラック
タイプのエポキシ樹脂単独、または、ビスフェノールタ
イプとノボラックタイプのエポキシ樹脂とを混合した樹
脂などのエポキシ樹脂と、アクリル酸、メタアクリル
酸、桂皮酸、クロトン酸、マレイン酸モノアルキルエス
テルなどの不飽和一塩基酸とをエステル化触媒の存在下
で反応して得られるものである。
【0018】また、ポリエステル(メタ)アクリレート
とは、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を
有する飽和若しくは不飽和ポリエステルであり、飽和若
しくは不飽和ポリエステルの末端に(メタ)アクリル化
合物を反応させたものである。かかる樹脂の数平均分子
量としては、好ましくは500〜5000である。
【0019】本発明に使用されるアルキル基の炭素数が
1〜4であるヒドロキシアルキルメタクリレート(B)
としては、ヒドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ヒドロキシブチルメタクリレートが挙げられる
が、ヒドロキシエチルメタクリレートが臭気、安全性、
粘度、硬化性、強度物性の面で特に好ましい。尚、ヒド
ロキシアルキルメタクリレートに類似のヒドロキシアル
キルアクリレート、例えばヒドロキシエチルアクリレー
トがあるが、これらは臭気が強いうえ、発ガン性が強く
使用できない。
【0020】空乾性不飽和ポリエステル(A)とアルキ
ル基の炭素数が1〜4であるヒドロキシアルキルメタク
リレート(B)の重量比率は、70/30〜30/70
の範囲が好ましく、より好ましくは70/30〜40/
60である。かかる重量比であれば、硬化性、乾燥性に
優れる。
【0021】アルキル基の炭素数が1〜4であるヒドロ
キシアルキルメタクリレート(B)の好ましいものとし
てヒドロキシエチルメタクリレートを使用する場合、そ
の含有量は、好ましくは該ヒドロキシアルキルメタクリ
レート(B)中に60重量%以上、さらに好ましくは8
0重量%以上、特に好ましくは100重量%含有する。
ヒドロキシエチルメタクリレートの含有量がかかる範囲
であれば、低臭性が一層向上し、樹脂粘度が適度とな
り、作業性が良好となる。
【0022】上記ヒドロキシアルキルメタクリレート
(B)には、本発明の効果を損なわない範囲で、他のモ
ノマーを併用することができる。そのうちでも特に代表
的なものを挙げれば、スチレン、αメチルスチレン、ク
ロルスチレン、ビニルトルエン、メチルメタアクリレー
ト、ジアリルフタレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、ラウリル、(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル、(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)
アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチル
エーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールモノヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、エ
チレングリコールモノ2ーエチルヘキシルエーテル(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールモノヘキシルエーテル(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノ2ーエチルヘキシ
ルエーテル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
-ルジ(メタ)アクリレ-ト、PTMGのジ(メタ)アク
リレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ1,3ジメタクリロキシプロパン、
2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・
ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパ
ン、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフ
ェノールAEO変性(n=2)ジアクリレート、イソシ
アヌル酸EO変性(n=3)ジアクリレート等の樹脂と
架橋可能なモノマー或いはそれらの不飽和オリゴマー等
が挙げられる。
【0023】更に、硬化物の硬さ、耐熱性、耐摩耗性、
耐擦傷性、耐煽動性、耐薬品性等物性を向上する必要が
ある場合には、多官能不飽和モノマー、好ましくは、3
官能以上の(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ま
しく併用される。具体的には、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタルト
リ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変
性(n=1)トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌー
ル酸EO変性(n=3)トリ(メタ)アクリレート、イ
ソシアヌール酸EO(n=3)・ε−カプロラクトン変
性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンター
及びヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレ-ト等の重合性単量体を併用
することもできる。
【0024】本発明の組成物には、硬化速度を調整する
ためラジカル硬化剤、硬化促進剤、重合禁止剤を使用す
ることができる。
【0025】ラジカル硬化剤とは、有機過酸化物が挙げ
られ、具体的にはジアシルパーオキサイド系、パーオキ
シエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキル
パーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキ
シケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネ
ート系等公知公用のものが使用される。硬化剤の添加量
は、好ましくは樹脂組成物の合計量100重量部に対し
て、0.1〜6重量部である。又、硬化促進剤の好まし
い添加量は、0.1〜5重量部である。
【0026】硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コ
バルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチ
ル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等
金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルト
アセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属
キレート類、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−
ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2-ヒドロ
キシエチル)−p−トルイジン、4-(N,N−ジメチル
アミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2-
ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−
(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズア
ルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−
p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエ
タノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミ
ン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,
N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノール
アニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p
−トルイジン、4−(N,N−置換アミノ)ベンズアル
デヒド等のアミン類が挙げられる。本発明においてはア
ミン系、金属石鹸系の硬化促進剤が好ましい。なお、硬
化促進剤は、2種以上の組み合わせで使用しても良く、
予め樹脂に添加しておいても良いし、使用時に添加して
も良い。
【0027】重合禁止剤としては、例えばトリハイドロ
ベンゼン、トルハイドロキノン、14−ナフトキノン、
パラベンゾキノン、ハイドロキノン、ベンゾキノン、ハ
イドロキノンモノメチルエーテル、p−ターシャリブチ
ルカテコール、2,6−ジ−ターシャリブチル−4−メ
チルフェノール、ナフテン酸銅等を挙げることができ
る。好ましくは樹脂組成物に、5〜1000ppm添加
しうるものである。
【0028】また、本発明の樹脂組成物を活性エネルギ
ー線により硬化する不飽和ポリエステル樹脂組成物とし
て使用する場合には、更にラジカル発生型光重合開始剤
を併用する必要があり、該開始剤としては、光の作用に
よりラジカルを発生するものであれば特に限定されず、
具体的には、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、
4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシ
アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピレン
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキ
シ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロ
ピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニ
ル〕−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノ
ン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、
4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノ
ン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファ
イド、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−
メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソ
ン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、
ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4′,
4″−ジエチルイソフタロフェノン、3,3′,4,
4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベン
ゾフェノン、α−アシロキシムエステル、アシルホスフ
ィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベ
ンジル、9,10−フェナンスレンキノン、4−(2−
ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトン等が挙げられ、これらの助剤として
トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、
4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケ
トン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2
−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ
安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブ
トキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、
2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサンソン等を併用することも可能であり、こ
れらのラジカル発生型光重合開始剤の中では、ベンジル
ジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オンが好適に用いられ
る。
【0029】更に、本発明では、各種添加剤、例えば、
充填剤、強化材、紫外線吸収剤、顔料、低収縮剤、老化
防止剤、可塑剤、骨材、難燃剤、安定剤等を使用しても
よい。
【0030】充填剤としては、特に代表的なものを例示
すれば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリ
ウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、
アスベスト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、
ドロマイト、石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中
空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウ
ム、寒水石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸
化チタン、二酸化モリブデン等が挙げられる。これらの
充填材は、作業性や得られる成形品の強度、外観、経済
性などを考慮して選ばれるが、通常炭酸カルシウムや水
酸化アルミニウム、シリカ、タルクなどがよく用いられ
る。なお、充填剤には表面処理されたものも含まれる。
【0031】強化材としては、ガラス繊維、カーボン繊
維、アラミド繊維、ビニロン繊維、テトロン繊維、金属
繊維等を用いることができ、これらを組あせて使用して
も良い。繊維強化材(C)の形態としては、ひも状、布
状、ストランド状、ミルドファイバー状、ウイスカー状
等のものを用いることができ、これらを組み合わせて使
用しても良い。
【0032】顔料としては、特に代表的なもののみを例
示すれば、チタンホワイト、カーボンブラック等無機顔
料類やフタロシアニンブルー、キナクリドンレッド等有
機顔料類があり、色相に応じて、種々の着色剤を用いる
ことができる。
【0033】更にまた、その他各種添加剤として、減粘
剤等の粘度調節剤、チキソ剤、チキソ助剤、消泡剤、レ
ベリング剤、シランカップリング剤、パラフィン等の空
気遮断剤等も添加でき、市販品が利用できる。
【0034】場合により、本発明の不飽和ポリエステル
樹脂組成物には、粘度調整用として溶剤が添加されるこ
ともある。特に代表的なもののみを例示すれば、トルエ
ン、キシレン、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、
メチルエチルケトン等がある。
【0035】本発明の樹脂組成物は、被覆材、FRP成
形品、レジコン、パテ、注型品に有用である。
【0036】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また、文中「部」及び「%」とあるのは、特段の
断りがない限り重量基準のものである。
【0037】(参考例1) (空乾性不飽和ポリエステ
ルの調製) 窒素ガス導入管、還流コンデンサ、攪拌機を備えた2L
のガラス製フラスコに、ジエチレングリコール7.5モ
ル、ジプロピレングリコール2.0モル、フマル酸1
0.0モル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル
2.0モル、トルハイドロキノン0.5gを仕込み窒素
気流下、加熱を開始した。内温180℃にて、常法にて
脱水縮合反応を行い、スチレンモノマー30%の希釈粘
度がM〜N、酸価が20〜30KOHmg/gになった
ところで、P−ターシャリブチルカテコール0.1gを
添加した。さらに150℃まで冷却し、空乾性不飽和ポ
リエステル(UP−1)を得た。このときのアリルエー
テルを含有する水酸基含有化合物の含有量は9.30モ
ル%であった。
【0038】(参考例2) (空乾性不飽和ポリエステ
ルの調製) 窒素ガス導入管、還流コンデンサ、攪拌機を備えた2L
のガラス製フラスコに、ジエチレングリコール10.0
モル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル1.0
モル、フマル酸10.0モルを仕込み窒素気流下、加熱
を開始した。内温190℃にて、常法にて脱水縮合反応
を行い、スチレンモノマー30%の希釈粘度がM〜N、
酸価が20〜30KOHmg/gになったところで、ト
ルハイドロキノン0.33gを添加した。さらに150
℃まで冷却し、空乾性不飽和ポリエステル(UP−2)
を得た。このときのアリルエーテルを含有する水酸基含
有化合物の含有量は4.76モル%であった。
【0039】(参考例3) (不飽和ポリエステルの調
製) 窒素ガス導入管、還流コンデンサ、攪拌機を備えた2L
のガラス製フラスコに、プロピレングリコール228
g、ジエチレングリコール260g、無水マレイン酸2
94g、無水フタル酸296gを仕込み窒素気流下、加
熱を開始する。内温200℃にて、常法にて脱水縮合反
応を行い、酸価が26KOHmg/gになったところ
で、180℃まで冷却し、トルハイドロキノン0.33
gを添加する。さらに150℃まで冷却し、不飽和ポリ
エステル(UP−3)を得た。
【0040】[樹脂組成物の調製] (実施例1)参考例1で得られた空乾性不飽和ポリエス
テル(UP−1)60部を、ヒドロキシエチルメタクリレ
ート40部に溶解させた。
【0041】(比較例1)参考例1で得られた空乾性不
飽和ポリエステル(UP−1)60部を、スチレンモノマ
ー40部に溶解させた。
【0042】(比較例2)参考例1で得られた空乾性不
飽和ポリエステル(UP−1)60部を、メチルメタクリ
レート40部に溶解させた。
【0043】(比較例3)参考例2で得られた空乾性不
飽和ポリエステル(UP−2)60部を、ヘキサンジオー
ルジメタクリレート40部に溶解させた。
【0044】(比較例4)参考例3で得られた不飽和ポ
リエステル(UP−3)60部を、ヒドロキシエチルメタ
クリレート40部に溶解させた。
【0045】<試験方法及び評価> [低臭性]の評価 得られた樹脂組成物をオープン容器に入れ、鼻から5c
mの位置で感じる臭気を以下の様に判定する。 低臭性 判定基準 ○鼻から5cmの位置で臭気を全く感じない △ 〃 若干感じる × 〃 強く感じる
【0046】[塗膜の乾燥性]の評価 得られた樹脂組成物100部に対して、6%ナフテン酸
コバルト(Co-NAPHTHENATE 6%、大日本インキ化学製)
0.5部、メチルエチルケトンパーオキサイド(パーメ
ックN、日本油脂社製)をガラス製ビーカー内で添加、
攪拌し、25℃でガラス板上に254μmアプリケータ
ーで塗装し、試験片を作成した。その時に、塗膜表面の
粘着性が取れる時間を「塗膜乾燥時間」とする。又、ビ
ーカー内の樹脂が硬化(JIS−K−6901.4.8
に基づく)する時間を「硬化時間」とする。
【0047】
【表1】<低臭性評価>
【0048】上表中、β−HEMAは、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、SMは、スチレン、MMAは、メチ
ルメタクリレート、HDDMAは、ヘキサンジオールジ
メタクリレートである。
【0049】
【表2】<塗膜の乾燥性評価>
【0050】尚、本発明で用いたヒドロキシエチルメタ
クリレートは、下表に示す様にスチレンに比べて、沸
点、引火点が高く、安全性が高い。
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】本発明は、低臭気で安全性に高く、硬化
性、乾燥性に優れる不飽和ポリエステル樹脂組成物を提
供する。
フロントページの続き (72)発明者 深草 久美子 大阪府堺市浜寺公園町1−27,パークサイ ド浜寺207 Fターム(参考) 4J027 AB01 AB05 AB06 AB07 AB08 AB09 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 AE02 AE03 AG03 AG04 AG05 BA05 BA06 BA07 BA08 BA12 BA19 BA22 BA24 BA27 CA20 CA38 CB03 CB08 CB10 CC01 CD01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アリルエーテル基を3個以上含有する水
    酸基含有化合物を構成成分として含有する空乾性不飽和
    ポリエステル(A)及びアルキル基の炭素数が1〜4で
    あるヒドロキシアルキルメタクリレート(B)を必須成
    分とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシアルキルメタクリレート
    (B)がヒドロキシエチルメタクリレートであることを
    特徴とする請求項1記載の不飽和ポリエステル樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 空乾性不飽和ポリエステル(A)のアリ
    ルエーテル基を3個以上含有する水酸基含有化合物がペ
    ンタエリストールトリアリルエーテルである請求項1又
    は2記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アリルエーテル基を3個以上含有する水
    酸基含有化合物が空乾性不飽和ポリエステル(A)中に
    3〜20モル%を含有する請求項1〜3のいずれかに記
    載の不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 空乾性不飽和ポリエステル(A)とアル
    キル基の炭素数が1〜4であるヒドロキシアルキルメタ
    クリレート(B)の重量比率が70/30〜30/70
    である請求項1〜4のいずれかに記載の不飽和ポリエス
    テル樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004203949A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Dainippon Ink & Chem Inc 樹脂組成物
JP2006206873A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物

Cited By (3)

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JP2006206873A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物
JP4657073B2 (ja) * 2004-12-28 2011-03-23 関西ペイント株式会社 塗料組成物

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