JPH04241225A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH04241225A
JPH04241225A JP1601591A JP1601591A JPH04241225A JP H04241225 A JPH04241225 A JP H04241225A JP 1601591 A JP1601591 A JP 1601591A JP 1601591 A JP1601591 A JP 1601591A JP H04241225 A JPH04241225 A JP H04241225A
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JP
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magnetic
carbon black
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resin
magnetic recording
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JP1601591A
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English (en)
Inventor
Yasushi Endo
靖 遠藤
Toshio Kawamata
利夫 河俣
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関するも
のであり、特に、六方晶フェライト微粉末を用いた磁気
記録媒体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、磁気記録再生にはγ−Fe2 O
3 、CrO2 、Co−Fe2 O3 などの針状結
晶からなる強磁性粉末をバインダー中に分散させた磁性
層を非磁性支持体上に設けた磁気記録媒体が広く用いら
れている。しかし最近、記録の大容量化、小型化を達成
するために記録密度の向上が強く要望されているが、従
来のような針状磁性粉を用いて高密度記録に適する記録
媒体を得るには針状磁性粉の最大寸法を記録波長、ある
いは記録ビット長よりも十分小さくする必要がある。現
在針状磁性粉として、0.3μm程度の寸法のものがす
でに実用に供されており、最短記録波長約1μmが得ら
れている。今後さらに高密度の記録が可能な媒体を得る
には、さらに一層針状磁性粉の寸法を小さくする必要が
ある。しかしそのような小さな針状磁性粉においては太
さが100Å以下と極めて細くなり、粒子体積としても
10−17 cm3 以下と極めて小さくなるため、熱
擾乱、表面の効果によって磁気特性が低下し、又磁性塗
膜に磁界を加えても十分な配向が得られないなどの問題
がある。 近年このような欠点を解消するために、平板状で板面に
垂直な方向に磁化容易軸を有する六方晶フェライトを強
磁性体として用いる磁気記録媒体が開発された(例えば
、特開昭58−6525号、同58−6526号など)
。これらによって強磁性粉末の平均粒径は0.05μm
以下が可能となり高密度記録化が可能となった。また、
磁気記録媒体の帯電防止と磁性層および磁気ヘッドとの
耐磨耗性、走行耐久性などを改善するために本出願人は
、粒子サイズの異なるカーボンブラックを使用した磁気
記録媒体を提案した(特開昭58−189831号、特
開昭58−211321号公報等)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】六方晶フェライト微粉
末は、Co−Fe2O3 強磁性粉末、メタル強磁性粉
末等と比較し、飽和磁化量が低く、高い出力が得られ難
いため高出力の磁気記録媒体を提供するには充填密度を
上げなければならないが、六方晶フェライト微粉末は、
微粒子でありかつ形状が六方晶形であるがため、分散性
が従来の強磁性粉末に比較して劣り、帯電防止性、走行
耐久性を確保することが基本的に困難である。そこで、
これらを確保するため上述の粒子サイズの異なるカーボ
ンブラックを使用すると、そのカーボンブラック量、ひ
いては結合剤樹脂量を増加せざるを得ないため、六方晶
フェライト微粉末の充填密度を犠牲にしなければならず
、再生出力と帯電防止性、走行耐久性を同時に満足する
ことは困難であると言う問題が起こった。また、飽和磁
化量を上げることにより、再生出力の向上を計ろうとし
ても表面積が高い六方晶フェライト微粉末を用いなけれ
ばならないため、その分散性を低下させ結局、磁性層の
帯電防止性、走行耐久性をも同時には改良し得ない。本
発明の目的は六方晶フェライト微粉末を用いた磁気記録
媒体において、再生出力の向上と、帯電防止性、走行耐
久性を改善した磁気記録媒体を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性支持体
上に強磁性粉末及び結合剤樹脂を主体として含有する磁
性層を有する磁気記録媒体において、該強磁性粉末が粒
子径が0.01〜0.2μmで抗磁力が600〜200
0Oeの六方晶フェライト微粉末であって、前記結合剤
樹脂が極性基を有する樹脂からなり、かつ該磁性層は平
均粒子径が30mμ以下の微粒子カーボンブラックと平
均粒子径が200mμ以上の粗粒子カーボンブラックを
含有すると共に両カーボンブラックは該磁性層表面近傍
に多く分布することを特徴とする磁気記録媒体、及び上
記磁気記録媒体を製造する方法において、該両カーボン
ブラックを前記六方晶フェライト微粉末及び前記結合剤
樹脂を分散した後に分散して磁性塗料を作成し、非磁性
支持体上に該磁性塗料を塗布することを特徴とする磁気
記録媒体の製造方法であり、これにより上記課題を解決
できる。即ち、本発明は飽和磁化量が従来の強磁性粉末
に比較して低く、しかも非常に分散が困難な六方晶フェ
ライト微粉末を極性基を含有する結合剤樹脂を用いるこ
とにより、分散レベルの向上及びこの事による出力の向
上が達成でき、更には飽和磁化量が低いことを補うため
の充填度をアップするために微粒子カーボンブラックと
粗粒子カーボンブラックを組み合わせた帯電防止剤を磁
性層において特定の存在分布を形成するように使用する
ことにより結合剤樹脂量を極性基の分散効果だけでは達
成できない領域まで低減させ、これによって出力を向上
させると共に摩擦係数を低減させて走行耐久性を確保す
ると共に帯電を効果的に防止することができた。 【0005】即ち、本発明は微粒子と粗粒子のカーボン
ブラックを並用するが、両カーボンブラックを磁性層の
表面近傍に多く分布せしめることにより、結合剤樹脂量
を低減化すると共にカーボンブラックを少量化すること
ができ、これにより充填密度を更に高め、出力を高めつ
つ、大幅に走行耐久性、帯電防止性を改良することを見
出した。本発明は特に微粒子カーボンブラックが、帯電
防止機能を担い、粗粒子カーボンブラックが走行耐久性
を確保すべくヘッド摺動に対し固体潤滑剤の作用を行い
磁性層表面をプロテクトする機能を持つと考えている。 本発明において、両カーボンブラックが磁性層の表面近
傍に多く分布するとは、例えば、磁性層全体の平均厚さ
のうち表面から1/3の深さまでもしくは表面から1μ
mの深さまでの微粒子カーボンブラックまたは粗粒子カ
ーボンブラックの存在量がそれより下層における両カー
ボンブラックの存在量よりも多いことである。そして、
本発明の磁気記録媒体においては、磁性層中に含有され
ているカーボンブラックの一部が磁性層表面に現れてい
る。電子顕微鏡などによる磁性層断面の観察により、本
発明の磁気記録媒体の磁性層中における前述したカーボ
ンブラックの存在状態は明瞭に確認することができる。 本発明の磁気記録媒体の磁性層中におけるカーボンブラ
ックが磁性層の膜厚方向においてこのように特徴的に存
在することによって、磁気ヘッドと磁性層間の摩擦を低
減する効果を奏する。特に微粒子カーボンブラックは、
ストラクチャー構造であるため、主として、磁気記録媒
体の帯電を防止する機能を担っている。 【0006】本発明においては、結合剤樹脂の量は、強
磁性粉末100重量部当たり10〜25重量部、好まし
は、15〜22重量部である。本発明は、17.5kB
PI(BPIとは、1吋当たりのビット数)以上、好ま
しくは25kBPI以上のディジタル信号を記録可能で
ある。本発明の形態は、任意であるが、ディスク状が特
に好ましい。本発明の磁気記録媒体において、カーボン
ブラック(以下、粗粒子カーボンブラックと微粒子カー
ボンブラックを特に断らない限り、これらを総称する場
合は、単にカーボンブラックと言う)を磁性層の表面近
傍に多く分布せしめる手段は特に限定されず、任意の手
段を用いえる。本発明の製造方法においては、カーボン
ブラックを磁性層の表面近傍に多く分布せしめるため、
カーボンブラックを六方晶フェライト微粉末等が結合剤
樹脂に分散された後に分散させて磁性塗料を作成し、非
磁性支持体にその磁性塗料を塗布するものである。この
場合、カーボンブラックの添加分散時期が、少なくとも
六方晶フェライト微粉末が結合剤樹脂に混練分散後であ
れば、そのカーボンブラックの添加時期前後の任意の時
期に磁性層含有可能な任意の添加剤、例えば、後述する
研磨剤、分散剤、潤滑剤、硬化剤等を分散することがで
きる。また、これら添加剤はカーボンブラックと同時に
添加することもできる。添加剤の添加時期として好まし
い態様を挙げれば、研磨剤を結合剤樹脂、六方晶フェラ
イト微粉末と共に分散後、カーボンブラックを分散し、
その後硬化剤、潤滑剤を添加分散する方法が挙げられる
。本発明法がカーボンブラックを選択的に磁性層の表面
近傍に多く分布させるメカニズムを簡明に説明すると、
六方晶フェライト微粉末及び結合剤樹脂を分散した後に
分散することにより、カーボンブラックへの結合剤樹脂
の吸着が少なくて済み、塗布液中にカーボンブラック粒
子が浮遊することにより塗布乾燥時の溶剤の蒸発対流に
より磁性層表面近傍にカーボンブラック粒子が存在し易
くなるものと考えられる。 【0007】従って、本発明方法における塗布方法およ
び塗布条件は種々選定できるが、例示すれば、塗布方法
としては任意の塗布装置、例えば、エアードクターコー
ト、ブレードコート、エアナイフコート、スクイズコー
ト、含浸コート、リバースロールコート、トランスファ
ーロールコート、グラビアコート、キスコート、キャス
トコート、スプレイコート、バーコート、スピンコート
等を使用する方法等が挙げられ、例えば、塗布装置とし
てグラビアロールを用いた場合、一例を示すと、塗布速
度5m/分〜200m/分、塗布温度40〜120℃で
行うのが好ましい。 【0008】本発明においては、塗布後、乾燥処理、配
向処理、カレンダリング処理、研磨処理などの表面平滑
化処理等を適宜行うことができ、それらの順序、組合せ
は目的に応じて適宜設定できる。特に本発明においては
磁性層の表面平滑処理をほどこすと、表面が平滑で、且
つ耐磨耗性に優れた磁気記録媒体が得られることが判明
した。この表面平滑化処理は乾燥前のスムーズイング処
理、あるいは乾燥後のカレンダリング処理によって行わ
れる。乾燥前のスムーズイング処理としては、薄層フィ
ルムを磁性層表面に接触させるブランケット法等が挙げ
られ、乾燥後のカレンダリング処理条件としては、線圧
100〜400kg/cm、好ましくは、200〜35
0kg/cm、温度30〜120℃、好ましくは45〜
100℃が挙げられる。 【0009】本発明に用いられるカーボンブラックは、
電子顕微鏡から測定される値であり、微粒子カーボンブ
ラックは平均粒子径が30mμ以下でかつ好ましくはB
ET比表面積が700m2 /g以上であり、その代表
的な例は、コロンビアカーボン社製「ROYAL  S
PECTRA」、「NEO  SPECTRA  MA
RKI」、「NEO  SPECTRA  MARK 
 II」、「NEO  SPECTRAAG」、「SU
PER  SPECTRA」、「RAVEN  800
0」、ライオン・アクゾ社製「Ketjenblack
  EC」等の導電性カーボンがあり、これら微粒子カ
ーボンブラックの使用量としては、強磁性粉末に対し、
1〜25重量%がよく、好ましくは、1〜10重量%で
ある。平均粒子径が200mμ以上の粗粒子カーボンブ
ラックの代表例としては、CAN  CARB社製「M
T−CI」がある。これら粗粒子カーボンブラックの使
用量としては、強磁性粉末に対し0.1〜10重量%が
良く、好ましくは0.5〜5重量%である。本発明で用
いる前記カーボンブラックはあらゆる製法のものを使用
することができる。例えば、ファーネスブラック、サー
マルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラッ
ク等を使用することができる。微粒子カーボンブラック
は表面電気抵抗を5×109 Ω/sq以下にするのに
用いられるが、その使用量が多いと充填密度の低下を招
き、磁気記録媒体として出力低下につながるが、本発明
では極性基含有樹脂を用いて本発明の特殊な分散法によ
り磁性層表面近傍に分布確率が高くなるように分散せし
めるため、これを効果的に防止する。また、粗粒子カー
ボンブラックは、ヘッド/磁性層表面の摩擦係数を低減
する役割をはたすが、使用量が少なすぎる場合、平均粒
子径が200nmに満たない場合は、その効果が十分発
揮出来ないことになる。 また、添加量が多すぎると充填密度低下、ヘッドタッチ
の悪化を招き磁気記録媒体の出力低下につながるが、本
発明法は、分散性の優れた極性基含有樹脂を当初六方晶
フェライト微粉末と分散することにより、六方晶フェラ
イト微粉末の充填密度を低減させることなくカーボンブ
ラックを磁性層に特定分散できるので必要最小限量のカ
ーボンブラックを必要最小限量の極性基含有樹脂で最大
の効果を奏することが可能である。 【0010】本発明に使用される本発明に使用される六
方晶フェライトとしては、典型的には平板状で平板面に
垂直方向に磁化容易軸を有する強磁性粉末が挙げられる
。六方晶フェライトの組成例としては、バリウムフェラ
イト、ストロンチウムフェライト、鉛フェライト、カル
シウムフェライトの各置換体、Co置換体等が挙げられ
、具体的にはマグネトプランバイト型のバリウムフェラ
イト及びストロンチウムフェライト、更に、一部スピネ
ル相を含有したマグネトプランバイト型のバリウムフェ
ライト及びストロンチウムフェライト等を挙げられ、特
に好ましいものとしてはバリウムフェライト、ストロン
チウムフェライトの各Co置換体である。また抗磁力を
制御するために、上記六方晶フェライトにCo−Ti、
Co−Ti−Zr、Co−Ti−Zn、Ni−Ti−Z
n、Ir−Zn等の元素を添加したものも使用すること
ができる。六方晶フェライトは、通常、六角状の形状で
あり、その粒子径は六角板状の板の幅を意味し、電子顕
微鏡を使用して測定する。本発明ではこの粒子径を0.
01〜0.2μm、特に好ましくは0.03〜0.1μ
mの範囲に規定するものである。また、該微粒子の平均
厚さ(板厚)は、0.001〜0.2μm程度であるが
、特に0.003〜0.05μmが好ましい。更に、板
状比(粒子径/板厚)は、1〜10であり、好ましくは
3〜7である。また、これら六方晶フェライト微粉末の
BET法による比表面積(SBET )は25〜70m
2 /gが好ましい。本発明で使用できる六方晶フェラ
イト微粉末の抗磁力は、600〜2000Oe(エルス
テッド)、特に700〜1000Oeの範囲が好ましい
。また、六方晶フェライト微粉末の飽和磁化量は、50
emu/g以上が好ましく、50emu/gより小さい
と、充分な再生出力が得られなくなり、高密度記録に適
さなくなる。飽和磁化量及び抗磁力の測定はVSM−P
I(東英工業製)を用い外部磁化10KOeとした。 また比表面積の測定はカンターソーブ(US.カンター
クロム社製)を用いた。250℃、30分間窒素雰囲気
で脱水後BET一点法(分圧0.30)で測定した。 【0011】本発明で用いる結合剤樹脂は少なくとも極
性基含有樹脂からなる樹脂であって、極性基含有樹脂と
しては、従来公知のポリマーに極性基を導入したもの、
あるいは、極性基含有モノマーからポリマーを合成した
もの等が挙げられ、その基本骨格樹脂としては、従来公
知の任意のポリマーが包含され、これらの樹脂は単独で
も2種以上の組合せとしても用いることができ、例えば
、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は反応型樹脂等が挙
げられる。熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以
下、平均分子量が10000〜300000、重合度が
約50〜2000程度のもので、例えば塩化ビニル酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル塩化
ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリロニトリル共重
合体、アクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、
アクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、アクリル
酸エステルスチレン共重合体、メタクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル塩化ビ
ニリデン共重合体、メタクリル酸エステルスチレン共重
合体、ウレタンエラストマー、ナイロン−シリコン系樹
脂、ニトロセルロース−ポリアミド樹脂、ポリフッカビ
ニル、塩化ビニリデンアクリロニトリル共重合体、ブタ
ジエンアクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポ
リビニルブチラール、セルロース誘導体(セルロースア
セテートブチレート、セルロースダイアセテート、セル
ローストリアセテート、セルロースプロピオネート、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース
、プロピルセルロース、メチルエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、アセチルセルロース等)、ス
チレンブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、クロロ
ビニルエーテルアクリル酸エステル共重合体、アミノ樹
脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合
物等が使用される。熱硬化性樹脂又は反応型樹脂として
は塗布液の状態では200000以下の分子量であり、
塗布、乾燥後に加熱することにより、縮合、付加等の反
応により分子量は無限大のものとなる。 又、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間
に軟化又は溶融しないものが好ましい。具体的には例え
ばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アル
キッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、エポ
キシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロースメラミン樹脂
、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリ
マーの混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシアネ
ートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールと
ポリイソシアネートとの混合物、尿素ホルムアルデヒド
樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジオール/トリフ
ェニルメタントリイソシアネートの混合物、ポリアミン
樹脂、ポリイミン樹脂及びこれらの混合物等である。 【0012】これら樹脂が有する極性基としては、六方
晶フェライト微粉末と相互作用してその分散を促進する
作用を有するものであれば、特に制限はない。例示すれ
ば、カルボン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、
スルホン酸基、燐酸基、硫酸基、ホスホン基、ホスフィ
ン基、ホウ酸基、硫酸エステル基、燐酸エステル基、こ
れらのアルキルエステル基等の酸性基(これらの酸性基
は、Na塩などの形でもよい);アミノ酸類の基;アミ
ノスルホン酸類の基、アミノアルコールの硫酸または燐
酸エステル類の基;アルキルベタイン型等の両性類の基
;アミノ基、イミノ基、イミド基、アミド基等の塩基性
基;反応により水酸基を生ずるエポキシ基、水酸基、ア
ルコキシル基、チオール基、ハロゲン基、シリル基、シ
ロキサン基などが挙げられるが、好ましくは、−SO3
 M、−COOM、−PO3 M及びアミノ基(Mは、
H、NaもしくはK等のアルカリ金属を表す)が挙げら
れる。極性基含有樹脂の極性基含有量は1×10−5e
q/g〜1×10−3eq/gの範囲が好ましい。更に
好ましくは、1×10−5eq/g〜7×10−4eq
/gである。又分子量は10000〜200000が好
ましい。 極性基は1種以上使用でき、複数の樹脂を使用してもよ
く、同一分子に異なる極性基が共存していてもよい。 【0013】極性基含有樹脂として、本発明では特に、
ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂が好ましい。該ポリ
ウレタン樹脂とは広義の意味であり、少なくとも該極性
基とウレタン結合が存在するのであれば他の公知の結合
要素、例えば、エステル結合、エーテル結合等を有して
よい。具体的には、ポリエーテルジオール、ポリエステ
ルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラ
クトンジオールのようなポリオールとジイソシアネート
、更に必要に応じて多価アルコール、脂肪族ポリアミン
、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン等の鎖延長剤と
から製造することができ、該極性基は、ポリウレタン樹
脂に導入してもよいし、ポリウレタン樹脂のモノマー成
分に導入したものを使用してもよい。 【0014】また、該塩化ビニル樹脂においても、極性
基を有していれば、塩化ビニル単独のホモポリマーに限
定されることはなく、酢酸ビニル等他の公知の共重合可
能なモノマーとの共重合体でもよい。該塩化ビニル樹脂
の具体例を挙げれば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化
ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−グ
リシジル(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる
。 【0015】これらの樹脂に関しては特開昭59−81
27号、同59−92442号、同57−92423号
、同59−8127号、同59−40320号公報等に
記載されている。極性基含有樹脂の好ましい具体例とし
ては−COOH基含有ポリウレタン(三洋化成(株)製
「TIM−3005」)、−SO3 Na含有ポリウレ
タン(東洋紡(株)製「UR−8300」)、−COO
H基含有塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(日本ゼオン(
株)製  400×110A)、−SO3 Na含有ポ
リエステルポリウレタン(東洋紡(株)製「バイロン5
30」)、−SO3 Na含有塩化ビニル酢酸ビニル共
重合体(日本ゼオン(株)製「MR−110」)、−P
O3 M基含有樹脂としては、電気化学(株)製、10
0FD(官能基数:6.5×10−5当量/g、重量平
均分子量:5.7万)などが挙げられる。これらの樹脂
は単独でも2種以上の組合せとしても用いることができ
、又従来一般に磁気記録媒体の結合剤として用いられて
いる上記基本骨格樹脂として例示した極性基を有さない
熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は反応型樹脂等と共に
用いてもよい。この場合、前記極性基含有量樹脂が5重
量%以上、好ましくは10〜20重量%存在することが
必要である。本発明においては、結合剤樹脂の量は、強
磁性粉末100重量部当たり10〜25重量部、好まし
くは、15〜22重量部であるが、ただし、ここで言う
結合剤樹脂とは該極性基含有樹脂の他それ以外の樹脂を
含み、硬化剤を使用する場合はそれを含める。 【0016】本発明に使用する極性基含有ポリウレタン
樹脂および/または塩化ビニル樹脂、更に上記これ以外
の樹脂は、任意の硬化剤を使用することができる。該硬
化剤としては、例えば、ポリイソシアネートが挙げられ
、分子中に−N=C=O基を2個以上有する脂肪酸、芳
香族および脂環式化合物から選ばれるジ、トリおよびテ
トライソシアネートが例示できる。具体的には、エタン
ジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、ヘキサン
ジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシ
アネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシア
ネート、デカンジイソシアネート、ω,ω′−ジイソシ
アネート−1,3−ジメチルベンゾール、ω,ω′−ジ
イソシアネート−1,2−ジメチルシクロヘキサン、ω
,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゾー
ル、ω,ω′−ジイソシアネート−1,5−ジメチルナ
フタリン、ω,ω′−ジイソシアネート−n−プロピル
フェニル、1,3−フェニレンジイソシアネート、1−
メチルベンゾール−2,4−ジイソシアネート、1,3
−ジメチルベンゾール−2,6−ジイソシアネート、ナ
フタレン−1,4−ジイソシアネート、1,1′−ジナ
フチル−2,2′−ジイソシアネート、ビフェニル−2
,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェ
ニル−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′
−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート、4,4′−ジエトキシジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、1−メチルベンゾ−ル−2,
4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチル
ベンゾール−2,4,6−トリイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−2,4,4′−トリイソシアネート、トリ
フェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート
、トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネートなど;これらのイソシアネートの2量体ま
たは3量体;または、これらイソシアネートと2価また
は3価のポリアルコールとの付加生成物が挙げられる。 【0017】本発明の磁性層は前記の強磁性粉末、結合
剤、研磨剤の他に、添加剤として、カーボンブラック、
分散剤、潤滑剤等を含んでもよい。本発明に使用する分
散剤(顔料湿潤剤)としては、カプリル酸、カプリン酸
、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール
酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数12〜18
個の脂肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数11〜1
7個のアルキルまたはアルケニル基);前記の脂肪酸の
アルカリ金属(Li、Na、K等)またはアルカリ土類
金属(Mg、Ca、Ba)からなる金属石鹸;前記の脂
肪酸エステルの弗素を含有した化合物;前記脂肪酸のア
ミド;ポリアルキレンオキサイドアルキルリン酸エステ
ル;レシチン;トリアルキルポリオレフィンオキシ第四
級アンモニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフ
ィンはエチレン、プロピレンなど);等が使用される。 この他に炭素数12以上の高級アルコール、及びこれら
の他に硫酸エステル等も使用可能である。これらの分散
剤は結合剤樹脂100重量部に対して0.5〜20重量
部の範囲で添加される。潤滑剤としては、ジアルキルポ
リシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)、ジアルコ
キシポリシロキサン(アルコキシは炭素数1〜4個)、
モノアルキルモノアルコキシポリシロキサン(アルキル
は炭素数1〜5個、アルコキシは炭素数1〜4個)、フ
ェニルポリシロキサン、フロロアルキルポリシロキサン
(アルキルは炭素数1〜5個)などのシリコンオイル;
グラファイト等の導電性微粉末;二硫化モリブデン、二
硫化タングステンなどの無機粉末あ;ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエチレン塩化ビニル共重合体、ポリ
テトラフルオロエチレン等のプラスチック微粉末;α−
オレフィン重合物;常温で液状の不飽和脂肪族炭化水素
(n−オレフィン二重結合が末端の炭素に結合した化合
物、炭素数約20);炭素数12〜20個の一塩基性脂
肪酸と炭素数3〜12個の一価のアルコールから成る脂
肪酸エステル類、フルオロカーボン類等が使用できる。 これらの潤滑剤は結合剤100重量部に対して0.2〜
20重量部の範囲で添加される。 【0018】本発明で使用する非磁性支持体には特に制
限はなく、通常使用されているものを用いることができ
る。非磁性支持体を形成する素材の例としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレ、ポリプロピレン、
ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリア
ミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルホン、
ポリエーテルサルホン等の各種合成樹脂のフィルム、お
よびアルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げ
ることができる。非磁性支持体は一般には2.5〜10
0μm、好ましくは3〜80μmの厚さのものが使用さ
れる。特に、ディスク形状では20〜80μmが好まし
い。 【0019】本発明の磁気記録媒体は、前記強磁性粉末
と結合剤樹脂、及び必要ならば他の添加剤と共に有機溶
媒を用いて混練分散後、カーボンブラックを添加、分散
し、磁性塗料を非磁性支持体上に塗布し、必要に応じて
配向、乾燥して得られる。本発明に用いられる研磨剤と
しては、一般に使用される材料で溶融アルミナ、炭化珪
素、酸化クロム(Cr2 O3 )、コランダム、人造
コランダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ
石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用
される。これらの研磨剤はモース硬度が5以上であり、
平均粒子径が0.05〜5μmの大きさのものが効果が
あり、好ましくは0.2〜1.0μmである。これら研
磨剤は結合剤樹脂100重量部に対して3〜20重量部
の範囲で添加される。3重量部より少ないと十分な耐久
性が得られず、又20重量部より多すぎると充填度が減
少し、十分な出力が得られない。 【0020】本発明で分散、混練、塗布の際に使用する
有機溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
、イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソ
ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシ
クロヘキサノールなどのアルコール系;酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロ
ピル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル
等のエステル系;エーテル、グリコールジメチルエーテ
ル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサンなどの
グリコールエーテル系;ベンゼン、トルエン、キシレン
、クレゾール、クロルベンゼン、スチレンなどのタール
系(芳香族炭化水素);メチレンクロライド、エチレン
クロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロ
ルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素、N
,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサン等のものが
使用できる。 【0021】磁性塗料の混練分散に当たっては各種の混
練機が使用される。例えば、二本ロールミル、三本ロー
ルミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンド
グラインダー、ゼグバリ(Szegvari)、アトラ
イター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高
速衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホ
モジナイザー、超音波分散機などを用いることができる
。混練分散に関する技術は、T.C.PATTON著(
テー.シー.パットン)“塗料の流動と顔料分散”(1
975年)に記載された如く多層同時塗布法によって同
時に2層以上の磁性層を設けてもよい。 【0022】磁性層の厚みは乾燥厚みで約0.1〜12
μm、好ましくは、0.3〜5μmの範囲となるように
塗布する。重層の場合は合計で上記の範囲とされる。 又、この乾燥厚味は磁気記録媒体の用途、形状、規格な
どにより決められる。このような方法により、支持体上
に塗布された磁性層は必要により層中の強磁性粉末を配
向させる処理を施したのち、形成した磁性層を乾燥する
。又必要により表面平滑化加工を施したり、所望の形状
に裁断したりして、本発明の磁気記録媒体を製造する。 【0023】 【実施例】以下に本発明を実施例により更に具体的に説
明する。ここに示す成分、割合、操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更しうるものである
ことは本業界に携わるものにとっては容易に理解される
ことである。従って、本発明は下記の実施例に制限され
るべきではない。尚、「部」とあるのはすべて「重量部
」のことである。 実施例−1   強磁性微粉末(Co置換バリウムフェライト、比表
面積:35m2 /g、平均粒子径:0.06μm、板
状比:5)……                  
        100部  極性基含有塩化ビニル共
重合体(−SO3 Na基:8×10−5当量/g、数
平均分子量:75000)……           
                         
    9部  研磨剤(Cr2 O3 、平均粒子径
:0.3μm)……                
7部  トルエン……               
                         
          30部  メチルエチルケトン…
…                        
                30部上記の組成物
をニーダーで約1時間混練した後に更に下記組成物を加
え、ニーダーで約2時間分散を行う。 極性基含有ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO3 
Na基:1×10−4当量/g、重量平均分子量:35
000)……                   
         5部  トルエン……      
                         
                 200部  メチ
ルエチルケトン……                
                      200
部次いで、下記カーボンブラックを添加、サンドグライ
ダーにて2000回転、約2時間分散処理を行った。   微粒子カーボンブラック(ライオンアクゾ社製  
ケッチェンブラックEC、平均粒子径:20〜30mμ
)……                      
              5部  粗粒子カーボン
ブラック(カーンカルブ社製、サーマックスMT、平均
粒子径:280mμ)……             
                         
          2部更に、下記組成物を加え、再
度サンドグライダーで分散し、磁性塗料を得た。   ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロ
ネートL)……    6部  トリデシルステアレー
ト……                      
                6部以上のようにし
て得られた磁性塗料を、厚さ75μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム上の両面に乾燥膜厚が各々2.5
μmとなるようにグラビアロールを用いて塗布し、カレ
ンダー処理を施して磁気記録媒体を得た。しかる後、そ
の磁気記録媒体を3.5吋に打ち抜き、ライナーが内側
に設置済の3.5吋カートリッジに入れ、所定の機構部
品を付加し、3.5吋フロッピーディスクを得た。 【0024】実施例−2 実施例−1の極性基含有塩化ビニル共重合体の代わりに
、−COOH基含有塩化ビニル酢酸ビニル共重合体(日
本ゼオン(株)製、400×110A、−COOH 5
8×10−5当量/g)を使用し、実施例1と同一条件
で3.5吋フロッピーディスクを得た。 【0025】実施例−3 実施例−1の極性基含有ポリエステルポリウレタン樹脂
の代わりに、−COOH 基含有ポリエステルポリウレ
タン樹脂(三洋化成、TIM3005、−COOH :
3×10−5等量/g)を使用し、実施例1と同一条件
で3.5吋フロッピーディスクを得た。 【0026】実施例−4 実施例−1の粗粒子カーボンブラックの代わりに、セバ
ルコ社製「MT−CI」(平均粒子径:350μm)を
1部使用し、実施例−1と同一条件で3.5吋フロッピ
ーディスクを得た。 【0027】実施例−5 実施例−1のCo置換バリウムフェライトを比表面積3
0m2 /g、平均粒子径0.05μm、板状比3を用
いた以外は実施例−1と同一条件で3.5吋フロッピー
ディスクを得た。 【0028】比較例−1 実施例−1の極性基含有塩化ビニル共重合体の代わりに
本発明の極性基を含有していない塩化ビニル酢酸ビニル
共重合体(日信化学(株)製、MPR−TA)を使用し
、更に、実施例−1の極性基含有ポリエステルポリウレ
タン樹脂の代わりに極性基を含有していないポリエステ
ルポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン(株)製、N−
2301)を使用し、実施例−1と同一条件で3.5吋
フロッピーディスクを得た。 【0029】比較例−2 実施例−1の極性基含有塩化ビニル共重合体  9部の
代わりに15部、極性基含有ポリエステルポリウレタン
樹脂  5部の代わりに9部、ポリイソシアネート6部
の代わりに9部を使用し、実施例−1と同一条件で3.
5吋フロッピーディスクを得た。 【0030】比較例−3 実施例−1のカーボンブラック2種を強磁性粉末、極性
基含有塩化ビニル共重合体、研磨剤と一緒に実施例−1
と同様に混練分散を行った。トルエン、メチルエチルケ
トンは、40部を使用し、極性基含有ポリエステルポリ
ウレタン樹脂を分散する時に添加するトルエン、メチル
エチルケトンは190部とした。この様に分散した以外
は実施例−1と同一条件で3.5吋フロッピーディスク
を得た。 【0031】比較例−4 比較例−3の方法で微粒子カーボンブラック5部の代わ
りに9部とした以外は比較例−3と同一条件で3.5吋
フロッピーディスクを得た。 【0032】比較例−5 実施例−1の粗粒子カーボンブラックを除き実施例−1
と同一条件で3.5吋フロッピーディスクを得た。 【0033】比較例−6 実施例−1の粗粒子カーボンブラックの代わりにカーボ
ンブラック(CABOT社製、stering  FT
、平均粒子径180mμ)を使用し、実施例−1と同一
条件で3.5吋フロッピーディスクを得た。 【0034】比較例−7 Co置換バリウムフェライトを比表面積30m2 /g
、平均粒子径0.05μm、板状比3のものに代えて用
いた以外は比較例−1と同一条件で3.5吋フロッピー
ディスクを得た。 【0035】比較例−8 実施例−1の極性基含有塩化ビニル共重合体の代わりに
本発明の極性基を含有していない塩化ビニル酢酸ビニル
共重合体(日信化学(株)製、MPR−TA)を15部
使用し、更に、実施例−1の極性基含有ポリエステルポ
リウレタン樹脂の代わりに極性基を含有していないポリ
エステルポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン(株)製
、N−2301)を9部使用し、ポリイソシアネートを
9部使用し、カーボンブラック2種(微粒子カーボンブ
ラックを7部、粗粒子カーボンブラックを5部)を前述
の塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、研磨剤と一緒に実施
例1と同様に混練分散を行った。トルエン、メチルエチ
ルケトンは40部使用。その後、実施例−1と同一条件
で3.5吋フロッピーディスクを得た。 【0036】以上のようにして得られたフロッピーディ
スクの各試料を3.5吋フロッピーディスクドライブP
D211(東芝(株)製)で駆動させて、以下のフロー
を1サイクルとする24時間サーモサイクルテストをト
ラック12にヘッドを位置させて実施した。このサーモ
サイクル条件下に於いて、パス回数で1,500万回走
行させたときの走行状態をもって、走行耐久性を評価し
た。 【0036】また初期2F出力について、実施例−1の
サンプルを100とし、相対値として算出した(使用ド
ライブ  PD211(東芝(株)製))。磁性層表面
電気抵抗(Ω/sq)は、タケダ理研製、TR−861
1A(デジタル超絶縁抵抗計にて求めた。この様にして
得られた結果を表−1に示す。 【0037】       【0038】本発明の実施例1〜5は走行
耐久性、表面電気抵抗値、出力(2F)共に安定した結
果を示している。一方、比較例1、7の極性基のない結
合剤樹脂を使用した系では、走行耐久性、出力とも劣り
、表面電気抵抗も5×109 Ω/sqを越えている。 その原因は分散が劣った結果であり、磁性層表面粗さも
実施例−1に比較し、粗い結果である。比較例−2は結
合剤樹脂量を多くした系であり、充填密度低下にともな
う出力低下、樹脂分増加に伴う表面電気抵抗の上昇を示
している。比較例−3はカーボンを結合剤樹脂と同時分
散した系であり、走行耐久性、出力は、実施例並である
が、表面抵抗が高すぎる結果となった。比較例−4は、
比較例3の表面電気抵抗を補う様な系となったが、その
分充填密度の低下を招き、出力が低下している。比較例
5は粗粒子カーボンブラックの効果を表した結果であり
、走行耐久性に対し粗粒子カーボンブラックの効果が判
る。また、量を多くすると充填密度が下がり、出力低下
となる。比較例6は粗粒子カーボンブラックの径依存性
を示し、径が小さいと、耐久性に対し十分な効果が見ら
れない。比較例8は、極性基のない結合剤樹脂を使用し
、且つ結合剤樹脂、カーボンブラック量を増加した系だ
り、本発明に比べ、走行耐久性、出力、表面電気抵抗と
もに劣る。 【0039】比較例−9   強磁性微粉末(針状Co−γ−酸化鉄、比表面積:
22m2 /g、針状平均長:0.35μm、針状比:
8)……                     
         100部  極性基含有塩化ビニル
共重合体(−SO3 Na基:8×10−5当量/g、
数平均分子量:75000)……          
                         
   16部  微粒子研磨剤(Cr2 O3 、平均
粒子径:0.3μm)……          7部 
 トルエン……                  
                         
       35部  メチルエチルケトン……  
                         
             35部上記の組成物をニー
ダーで約1時間混練した後に更に下記組成物を加え、ニ
ーダーで約2時間分散を行う。   極性基含有ポリエステルポリウレタン樹脂(−SO
3 Na基:1×10−4当量/g、重量平均分子量:
35000)……                 
           9部  トルエン……    
                         
                   250部  
メチルエチルケトン……              
                        2
50部次いで、下記カーボンブラック、粗粒子研磨剤を
添加、サンドグライダーにて2000回転、約2時間分
散処理を行った。   カーボンブラック(ライオンアクゾ社製  ケッチ
ェンブラックEC、平均粒子径:20〜30nm)……
                         
                 9部  粗粒子研
磨剤(Al2 O3 、住友化学(株)製、AKP12
、平均粒子径:0.50μm)……         
                         
                2部  更に、下記
組成物を加え、再度サンドグライダーで分散し、磁性塗
料を得た。   ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製、コロ
ネートL)……  11部  トリデシルステアレート
……                       
               8部以上のようにして
得られた磁性塗料を、厚さ75μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム上の両面に乾燥膜厚が各々2.5μ
mとなるようにグラビアロールを用いて塗布し、カレン
ダー処理を施して磁気記録媒体を得た。しかる後、その
磁気記録媒体を3.5吋に打ち抜き、ライナーが内側に
設置済の3.5吋カートリッジに入れ、所定の機構部品
を付加し、3.5吋フロッピーディスクを得た。本ディ
スクをPD211ドライブにて、35kBPIの2F信
号を書き込み、その再生出力を実施例−1のものと比較
した。初期2F出力実施例−1          1
00%比較例−9            50%本発
明の六方晶フェライト磁材は高い周波数記録に適してい
ることが判る。 【0039】 【発明の効果】本発明は、粗粒子カーボンブラックと微
粒子カーボンブラックの粒径範囲を特定し、このカーボ
ンブラックを六方晶フェライト微粉末が結合剤樹脂に分
散された後に添加分散して磁性塗料を作成、非磁性支持
体にこれを塗布することでカーボンブラックの磁性層に
おける存在を磁性層表面近傍に多く分布せしめ、帯電防
止と走行耐久性を確保できる特殊構造の磁性層を形成で
きると共に六方晶フェライト微粉末の充填度を向上でき
るので出力を高く安定して維持できる優れた磁気記録媒
体を経済的に提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合
    剤樹脂を主体として含有する磁性層を有する磁気記録媒
    体において、該強磁性粉末が粒子径が0.01〜0.2
    μmで抗磁力が600〜2000Oeの六方晶フェライ
    ト微粉末であって、前記結合剤樹脂が極性基を有する樹
    脂からなり、かつ該磁性層は平均粒子径が30mμ以下
    の微粒子カーボンブラックと平均粒子径が200mμ以
    上の粗粒子カーボンブラックを含有すると共に両カーボ
    ンブラックは該磁性層表面近傍に多く分布することを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】  結合剤樹脂が強磁性粉末100重量部
    当たり10〜25重量部である請求項1記載の磁気記録
    媒体。
  3. 【請求項3】  17.5kBPI以上のディジタル信
    号を記録可能である請求項1〜3の何れか1項記載の磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】  請求項1記載の磁気記録媒体を製造す
    る方法において、該両カーボンブラックを前記六方晶フ
    ェライト微粉末及び前記結合剤樹脂を分散した後に分散
    して磁性塗料を作成し、非磁性支持体上に該磁性塗料を
    塗布することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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